JPH09252854A - 厨房用ウオールキャビネット - Google Patents

厨房用ウオールキャビネット

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Publication number
JPH09252854A
JPH09252854A JP8061277A JP6127796A JPH09252854A JP H09252854 A JPH09252854 A JP H09252854A JP 8061277 A JP8061277 A JP 8061277A JP 6127796 A JP6127796 A JP 6127796A JP H09252854 A JPH09252854 A JP H09252854A
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JP
Japan
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cabinet
opening
storage
closing door
door
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Application number
JP8061277A
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English (en)
Inventor
Yasuhisa Matsuda
保久 松田
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロア及びウオールのキャビネットによる収
納及び調理の作業をより一層簡単に効率的に行える厨房
用のウオールキャビネットを提供すること。 【解決手段】 フロアキャビネットの上方に配置するウ
オールキャビネットであって、少なくとも正面側を開放
した収納キャビネットを仕切り板によって上部収納部と
下部収納部とに区画し、上部収納部の開放側には間口方
向に向けて回動して開閉する扉を設け、下部収納部の開
放側には、この下部収納部の前面に沿って上方に向けて
開く方向へ移動可能な開閉扉を設け、下部収納部には、
調理用具等を着脱自在に保持して下部収納部の前方外部
まで繰り出し可能なスライド式の移送手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厨房設備の収納用
のキャビネットに係り、特にシステムキッチンとした場
合により一層便利に調理作業できるようにしたウオール
キャビネットの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】シンクや調理器具を組み込んだフロアキ
ャビネットと、その上側の壁に掛けて固定したウオール
キャビネットとの組み合わせとしたものが、最も一般的
な厨房設備であり、システムキッチンにおいても同様の
構成態様としたものが殆どである。
【0003】このような厨房設備におけるウオールキャ
ビネットは、調理器具の真上に位置する部分の換気用の
フードを除いては、収納用のキャビネットとしたものが
その典型である。また、シンクの真上に位置する部分に
は水切り棚を備えるものもあるが、この水切り棚も一種
の収納用のためであることには変わりはなく、フロアキ
ャビネット側の機器との間での関係を重視してどのよう
な収納キャビネットをどの位置に配置するかが使い勝手
上に大きな影響を与えるため、設計面からみてもきわめ
て重要である。
【0004】このような収納機能を重視したウオールキ
ャビネットにおいては、観音開き式の扉としたり、手前
に斜め上に引き上げて開くようにしたフラップ式の扉と
したものが従来から利用されている。ところが、このよ
うな扉ではこれを開いたときにキャビネットの前面に扉
が大きく突き出ることになるので、圧迫感があるほか作
業しているときに頭を当ててしまう恐れもある。
【0005】これに対し、たとえば特開平6−3275
23号公報に記載された厨房設備のように、上下に2段
の収納空間を形成したキャビネットにおいて、下段の収
納空間の扉をキャビネットの前面から上に向けてほぼそ
のままの姿勢でスライドさせるようにしたものがある。
このような扉の開閉方式であれば、扉を開いたときにで
もこれがキャビネットの前側に大きく突き出ることがな
いので、従来のキャビネットにおけるような問題が解消
される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、調理の作業面積
を広くするためには、フロアキャビネットの間口長さを
大きくしたりカウンターの奥行き寸法を長くしたりすれ
ばよいが、一般的な住宅事情を背景として間口長さを大
きくすることには限界があり、近来ではカウンターの奥
行きを長くする傾向にある。これに対し、ウオールキャ
ビネットは壁からの突き出しが大きいと、厨房の全体に
圧迫感が及ぶため、フロアキャビネットに比べると奥行
き寸法は短いものとされることが一般的である。
【0007】このようなフロアキャビネットとウオール
キャビネットとの奥行き長さの差が大きくなるという傾
向に限らず、従来の設備においてもウオールキャビネッ
トを使っての品物の出し入れには使う人が腕を長く伸ば
すことが必要であった。特に、ウオールキャビネットで
もその内部が上下2段に別れているものでは、日常的に
は使用しない品物を収納するようにし、その出し入れに
はたとえば椅子の上に人が載って作業するといった塩梅
である。そして、先に述べたように、フロアキャビネッ
トの奥行き寸法とウオールキャビネットのそれとの差が
大きいほど、ウオールキャビネットについての使い勝手
は更に悪くなってしまう。
【0008】以上のことから、ウオールキャビネットに
おいても比較的低い位置に設ける収納部については、日
常的な使用頻度が高いので、その前面に設ける扉も開閉
しやすいものとすることが重要となる。この点からする
と、先の公報に記載のようなキャビネットの前面で上に
向けてスライドする構成の扉とすることは、この扉が最
大高さまで移動しても楽に手で取り扱える程度にしてお
けば開閉操作に手間取ることがないほか、開いていると
きもキャビネットから前に突き出ないので人が頭を打っ
てしまうようなこともない。
【0009】ところが、扉の開閉が楽に行えても、ウオ
ールキャビネットに比べてフロアキャビネットの奥行き
寸法が長いものでは、扉を開いた後に収納部に対して品
物の出し入れをする場合には長く腕を延ばすことにな
り、出し入れの作業については、扉の開閉方式に何ら関
係なく改善されることにはならない。
【0010】また、先の公報に記載のスライド方式の扉
であれば、これを開いたときにはキャビネットの前側に
突き出ないので、収納部の前方だけでなくその左右の範
囲までも含めて開いた空間とすることができる。このよ
うな開いた空間は、フロアキャビネットとウオールキャ
ビネットとの間での調理用具の出し入れ等の際の「見え
ない経路」ともいうべきものを含むと考えることができ
る。したがって、このような空間に対してキャビネット
の収納に連携するような機能を何ら持たせることができ
ないことは、使い勝手上の大きな損失となって現れる結
果となる。
【0011】すなわち、フロアキャビネットの奥行きを
従来仕様よりも大幅に長くしたものでは、ウオールキャ
ビネットとの間の寸法差が大きくなるので、このような
寸法差に相当するカウンターの上方の空間を厨房作業に
有効に利用しようとする対応は、先の公報に記載の設備
においても何らなされていない。
【0012】本発明において解決すべき課題は、フロア
及びウオールのキャビネットによる収納及び調理の作業
をより一層簡単に効率的に行える厨房用のウオールキャ
ビネットを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、フロアキャビ
ネットの上方に配置するウオールキャビネットであっ
て、少なくとも正面側を開放した収納部に、調理用具等
を着脱自在に保持して前記収納部の前方外部まで繰り出
し可能なスライド式の移送手段を設け、更に前記収納部
の開放した部分を閉じる開閉扉を、前記収納部の前面に
沿って上方に向けて開く方向へ移動可能としてなること
を特徴とする。
【0014】このような構成において、開閉扉をその開
いた位置まで移動させたとき、開閉扉の下端を収納部の
上端区画面よりも上に位置させるようにしたものとして
もよい。
【0015】また、少なくとも正面側を開放した収納キ
ャビネットを仕切り板によって上部収納部と下部収納部
とに区画し、上部収納部の開放側には間口方向に向けて
回動して開閉する扉を設け、下部収納部の開放側には、
この下部収納部の前面に沿って上方に向けて開く方向へ
移動可能な開閉扉を設け、下部収納部には、調理用具等
を着脱自在に保持して下部収納部の前方外部まで繰り出
し可能なスライド式の移送手段を設けた構成とすること
もできる。
【0016】この場合、開閉扉をその開いた位置まで移
動させたとき、開閉扉の下端を仕切り板の下面よりも上
に位置させる構成としてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】開閉扉が収納部の前面に沿って上
方に向けてその開いた位置に移動していくようにするこ
とで、開閉扉は収納部が開放した部分から外れた待避位
置に設定することができ、収納部はその前方だけでなく
間口方向の左右も開いた空間に臨むことになる。したが
って、収納部の正面に人が立たなくても、左右にずれた
位置からでも収納部に対する品物の出し入れの作業が行
えるようになる。
【0018】また、移送手段によって調理用具等を収納
部から繰り出すと、フロアキャビネットの奥行き寸法が
大きくても、この調理用具を手で取り出すことができ、
収納部の奥側にまで調理用具を収納していても、これら
の取扱いには不便を感じることがない使い勝手とするこ
とができる。
【0019】更に、移送手段が繰り出されるとその左右
方向は開いた空間となっているので、収納部から左右に
外れた位置からでも移送手段によって保持された調理用
具等を簡単に手に取ることができる。
【0020】また、上部収納部と下部収納部とを備えた
ものでは、上部収納部を日常的には使用しない食器等の
専用の収納空間とすることができる。
【0021】
【実施例】図1は本発明のウオールキャビネットを備え
た厨房設備の全体を示す図である。
【0022】図において、フロアキャビネット1の左端
にサイドキャビネット2を配置し、このサイドキャビネ
ット2と上端を同じ高さとしてウオールキャビネット3
を壁固定式として配置している。
【0023】フロアキャビネット1は、従来のものと同
様に、引き出しや開閉扉式の収納部を備えたもので、そ
の上端にカウンター1aを備えて図示の例では右端にシ
ンク1bを設け、左端側には調理器具1cを組み込んで
いる。カウンター1aの奥行き寸法は、従来の標準的な
ものよりも長くて650〜750mm程度としたもので
ある。
【0024】ウオールキャビネット3は、その左端に位
置して調理器具1cの真上を占める部分に換気扇を内蔵
したフード3aを配置すると共にその右側に収納キャビ
ネット3bを配置し、更に右端も収納キャビネット4を
配置した3個のユニットから構成されたものである。そ
して、収納キャビネット3bは調理器具1cとシンク1
bの間に相当するカウンター1aが占める部分に対応
し、他方の収納キャビネット4はシンク1bの位置に対
応して配置されている。なお、3個のユニットから構成
されるウオールキャビネット3の天板及び側板の奥行き
長さは全て共通であり、300〜400mm程度の奥行
き寸法を持つ。
【0025】図2の(a)及び(b)はそれぞれ収納キ
ャビネット4の概要を示す斜視図、図3及び図4はそれ
ぞれ図2の(a)及び(b)の縦断面図である。
【0026】収納キャビネット4は、左右の側板4a,
4b、背部の背板4c及び上端の天板4dによって内部
空間を区画され、図3及び図4に示すようにその内部を
仕切り板5によって上部収納部5aと下部収納部5bと
に分割したもので、上部収納部5aには棚板4eを取付
けている。仕切り板5は隣りの収納キャビネット3bの
底板と同じ高さとして組み込むものとし、下部収納部5
bだけが下に突き出している。
【0027】なお、図1に示すように、下部収納部5b
内の下端部にはその下方にシンク1bが位置しているこ
とから、洗った直後の食器等を載せておいて水切りする
ための水切り用網カゴ6を設けることができる。この水
切り用網カゴ6は、側板4a,4b及び背板4cにダボ
(図示せず)等を打ち込んでおき、これらのダボに引っ
掛けるようにして取り外しできるように組み込まれたも
のである。
【0028】上部収納部5aは、たとえば図1に示した
収納キャビネット3bと同様に観音開き式の2枚の扉7
a,7bを備えたものであり、それぞれの下端に設けた
把っ手7c,7dを利用して開閉することができる。そ
して、上部収納部5aは仕切り板5及びその上の棚板4
eをそれぞれ品物を載せるものとして利用できるが、高
い位置にあることから日常的に使用しない食器等を収納
するのに利用する。
【0029】下部収納部5bの前面には、スライドアッ
プ式の1枚の開閉扉8を図3の閉じた位置及び図4の開
いた位置にそれぞれ設定可能に設ける。この開閉扉8
は、図5に示すように側板4a,4bの内側にそれぞれ
取り付けたリンク機構9によって連接されたものであ
り、左側の側板4aに設けたリンク機構9を図3及び図
4によ説明する。
【0030】側板4aの内壁には取付けプレート9aを
設けると共に、この取付けプレート9aには第1リンク
ロッド9bと第2リンクロッド9cをそれぞれが上下に
回動自在となるようにピン9b−1,9c−1によって
連接し、第1リンクロッド9bにはピン9b−1周りに
時計回り方向に付勢する引っ張りのスプリング9dによ
って取付けプレート9aに連接する。第1,第2リンク
ロッド9b,9cの先端には開閉扉8の裏面に縦方向の
姿勢として固定されるステー9eをそれぞれピン9e−
1,9e−2によって連接する。そして、各ピン9b−
1,9c−1と9e−1,9e−2とによって第1,第
2リンクロッド9b,9cによる四節の平行リンクが構
成されるようにする。
【0031】また、取付けプレート9aには、第1リン
クロッド9bの上下方向の回動には干渉せず、第2リン
クロッド9cの回動に対してはその上下位置を規制する
ためのストッパ9fを設ける。このストッパ9fは図4
に示す姿勢まで第2リンクロッド9cが回動したときに
これに係合してその姿勢を拘束可能としたものである。
【0032】右側の側板4bに設けるリンク機構9も全
く同様の構成であり、図3及び図4をそれぞれ左右反転
した部材の配置としたものである。そして、これらの一
対のリンク機構9は、第2リンクロッド9cの先端どう
しを連結する1本のコネクタロッド9gによって一体に
連結する。
【0033】このようなリンク機構9を介して側板4
a,4bに連接された開閉扉8は、図3に示す閉じた位
置にあるときには、スプリング9dが第1リンクロッド
9bに連接されている点がピン9b−1よりも前側の下
に位置するので、この第1リンクロッド9bはピン9b
−1周りに反時計回り方向に付勢され、その結果開閉扉
8はこの閉じた位置に拘束される。したがって、開閉扉
8はスプリング9dによる付勢力を利用して側板4a側
に安定支持される。
【0034】また、開閉扉8の把っ手8aを手前に引く
ようにすると、スプリング9dの付勢力に打ち勝って第
1リンクロッド9bがピン9b−1周りに時計回り方向
に回動していき、これに伴って四節の平行リンクの関係
を保ちながら第2リンクロッド9cもそのピン9c−1
周りに時計回り方向に回動する。これにより、図4に示
すように開閉扉8は上部収納部5aの扉7a,7bの手
前に繰り出されて下部収納部5bの前面を開放する。
【0035】ここで、開閉扉8を開いたときには、その
下端が仕切り板5の下面よりも少し上に位置して停止す
るようにする。これは、第2リンクロッド9cとストッ
パ9fとの係合位置によってこの第2リンクロッド9c
の回動角度が決まるので、これらの位置関係を設定する
ことによって図4に示すように開閉扉8の下端のほうが
仕切り板5の下面よりも高い位置に停止させることがで
きる。そして、第2リンクロッド9cがストッパ9fに
突き当たったときには、同図に示すようにスプリング9
dと第1リンクロッド9bとの連接点はピン9b−1の
右側斜め上に回り込んでいるので、第1リンクロッド9
bはピン9b−1周りに時計回り方向に付勢される。こ
のため、第1リンクロッド9bはスプリング9dの付勢
力を利用して開閉扉8を図4の姿勢に安定保持すること
ができる。
【0036】このような開閉扉8の上下の動作の際に
は、その左右の両端がいずれもリンク機構9に連接され
ていてこれらのリンク機構はコネクタロッド9gによっ
て一体化されているので、開閉動作の際にがたつき等を
生じることはない。
【0037】図6は開閉扉8を除いて示す収納キャビネ
ット4の概略正面図、図7は要部の縦断面図である。
【0038】下部収納部5bの上端を区画している仕切
り板5の下面にはお玉等の調理用具21やふきん22等
を掛けるためのスライドハンガー10,11を手前に繰
り出せるように組み込む。これらのスライドハンガー1
0,11はそれぞれ仕切り板5の下面に一対ずつ配置し
た断面形状がほぼL字状のガイドレール5c,5dにの
中に差し込まれたものである。そして、図6に示すよう
に、スライドハンガー10を手前に引き出すと、下部収
納部5bに収納されていた調理用具21を収納キャビネ
ット4の前に位置させることができ、これらの調理用具
21をシンク1bの手前側の真上に掛けた状態に保持で
きる。
【0039】なお、ふきん22を掛けたスライドハンガ
ー11についても動作は同じである。そして、スライド
ハンガー10,11がそれぞれのガイドレール5c,5
dから抜け落ちないように適切なストッパ機構を設ける
ことは無論である。
【0040】また、図8の例は下部収納部5bの下端に
水切り用網カゴ4を設けるのに代えて、下部収納部5b
の底面全体を覆う形状の底板4fを左右の側板4a,4
b及び背板4cに一体に取り付けたものである。
【0041】このような底板4fを設ける場合では、下
部収納部5bを通常の収納キャビネットと同様に使うこ
とができ、底板4fに品物を載せて収納することができ
る。そして、図示の例では、2枚のまな板23a,23
bを載せるラック12を仕切り板5の下面に設けたガイ
ドレール5eに対してスライド可能に組み込み、図6及
び図7の例と同様にラック12を前に繰り出すことによ
ってこれを収納キャビネット4の前側に位置させること
ができる。
【0042】以上の構成において、図2の(a)及び図
3に示すように閉じている開閉扉8は、その下端の把っ
手8aに手を掛けて前に引くようにすれば、先に説明し
た四節のリンク機構9の動作によって開閉扉8は上下方
向の姿勢を変えることなく上に引き上げられ、図2の
(b)及び図4に示すように上部収納部5aの扉7a,
7bの前に繰り出すことができる。
【0043】このような開閉扉8の開いた位置では、下
部収納部5bがカウンター1a側に向けて下に突き出て
いても、開閉扉8は上側に待避した位置にあるため、シ
ンク1bを使って洗い物作業するような場合でも、開閉
扉8が邪魔にならず作業する人が頭をこの開閉扉8に突
き当ててしまうこともなくなる。
【0044】また、下部収納部5bからは、図6及び図
7の例では調理用具21やふきん22をそれぞれのスラ
イドハンガー10,11によって手前に引き出せ、また
図8の例ではまな板23a,23bを同様に繰り出すこ
とができる。このため、カウンター1aの奥行き寸法が
長くて収納キャビネット4の壁からの突き出しが短いレ
イアウトであっても、スライドハンガー10,11はラ
ック12の手前の端に手を掛けさえすれば、下部収納部
5bの奥側に収納されていた用具等を手元に近づけるこ
とができる。したがって、カウンター1aの奥行き寸法
が長い仕様のものであっても、用具の取り出しや収納に
不便さを伴うことがなく、使い勝手が向上する。
【0045】ここで、まな板23aを使う調理の場合で
は、このまな板23aをラック12から取り出した後
に、シンク1bと調理器具1cとの間を占めているカウ
ンター1aに載せて作業し、これを終えればラック12
に戻すことになる。この場合、収納キャビネット4はシ
ンク1bの真上に位置していて、まな板23aを載せる
カウンター1aの面はシンク1bの左側にある。したが
って、まな板23aをラック12に戻すようなときに
は、たとえば開閉扉が観音開き式で開いていたとする
と、この開閉扉を避けるにようにして人が動いて収納す
ることになる。また、観音開き式の扉を閉じて作業した
場合では、これを再び開けてまな板23aを納める要領
となる。
【0046】これに対し、開閉扉8を図1に示す位置に
開いておくと、下部収納部5bの前面は全て開放してい
て、観音開き式の扉の場合のように扉がシンク2bの左
右側に拡がった姿勢ともなっていない。このため、まな
板23aを載せている収納キャビネット4の左斜め下の
部分のカウンター1a面と下部収納部5bとの間はまな
板23bを移し変える作業動線に対して障害物となるも
のは何もない。したがって、作業する人は、収納キャビ
ネット4の手前に立たなくても、シンク1bの左側のカ
ウンター1a面に臨む位置からでも、まな板23aを下
部収納部5bから取り出したり収納したりすることがで
きる。
【0047】また、下部収納部5bとの間での用具等の
出し入れだけでなく、スライドハンガー10,11及び
ラック12を繰り出しているときでも、同様に作業動線
の改善がみられる。
【0048】すなわち、たとえばスライドハンガー10
を図7に示すように繰り出したとき、シンク1bの左側
のカウンター1a面を使って作業している人が調理用具
21をスライドハンガー10から手に取る場合でも、開
閉扉8は上に待避していて人の腕や手の動きには一切干
渉しない位置にある。したがって、観音扉式の場合に比
べると、扉を避けるような作業動線をわざわざとること
なく用具を簡単に取り扱うことができ、作業性が大幅に
向上する。
【0049】このように、開閉扉8を収納キャビネット
4の上側の前面に沿わせる位置に繰り上げるようにして
開くようにすることで、下部収納部5bはその前方だけ
でなく間口方向の左右も開いた空間とすることができ
る。そして、スライドハンガー10,11やラック12
を下部収納部5bから前に突き出すようにすれば、これ
らに保持された用具等をシンク4bの手前からだけでな
く左または右側からでも腕を延ばすだけで手に取ること
ができる。したがって、調理作業の際に用具を必要とす
るときに必ず収納キャビネット4の正面に人が立たなけ
ればならないという制約は一切なくなり、調理作業が楽
に行えるようになる。
【0050】
【発明の効果】本発明では、開閉扉を収納部の前面に沿
わせて上に移動させてその開いた位置にもたらすので、
観音開き式等の扉と比べると開いているときでも、収納
部の開放部分の正面側だけでなく間口方向の左右も開い
た空間とすることができ、フロアキャビネットを跨ぐよ
うにして腕を延ばして品物を出し入れする作業も簡単に
なる。また、シンクの真上に収納部を位置させていて
も、開閉扉が前に突き出たりしないので、使用者の頭を
打つ等のこともなく安全に使用できる。
【0051】また、上部収納部と下部収納部とを備える
ものでは、上部収納部には日常的に使用しない食器等を
収納し、下部収納部には使用頻度の高い品物を収納する
ことによって収納形態を変えるようにすれば、キャビネ
ット全体を無駄なく収納に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のウオールキャビネットを備えた厨房
設備の全体を示す概略図である。
【図2】 ウオールキャビネットの一部として組み込ん
だ収納キャビネットの詳細であって、同図の(a)は開
閉扉を閉じた状態及び同図の(b)は開閉扉を開いた状
態を示す。
【図3】 図2の(a)を間口方向に見た縦断面図であ
る。
【図4】 図2の(b)を間口方向に見た縦断面図であ
る。
【図5】 開閉扉を収納キャビネットの側板に連接する
リンク機構を開閉扉を除いて示す図である。
【図6】 開閉扉を除いて示す収納キャビネットの正面
図である。
【図7】 図6の例において開閉扉を開いた状態を示す
要部の縦断面図である。
【図8】 下部収納部にまな板用のラックを備える例を
示す正面図である。
【符号の説明】
1 :フロアキャビネット 1a:カウンター 1b:シンク 1c:調理器具 2 :サイドキャビネット 3 :ウオールキャビネット 4 :収納キャビネット 4a:側板 4b:側板 4c:背板 4d:棚板 5 :仕切り板 5a:上部収納部 5b:下部収納部 6 :水切り用網カゴ 7a:扉 7b:扉 8 :開閉扉 8a:把っ手 9 :リンク機構 9b:第1リンクロッド 9c:第2リンクロッド 9d:スプリング 10 :スライドハンガー 11 :スライドハンガー 12 :ラック 21 :調理用具 22 :ふきん 23a:まな板 23b:まな板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロアキャビネットの上方に配置するウ
    オールキャビネットであって、少なくとも正面側を開放
    した収納部に、調理用具等を着脱自在に保持して前記収
    納部の前方外部まで繰り出し可能なスライド式の移送手
    段を設け、更に前記収納部の開放した部分を閉じる開閉
    扉を、前記収納部の前面に沿って上方に向けて開く方向
    へ移動可能としてなる厨房用ウオールキャビネット。
  2. 【請求項2】 前記開閉扉をその開いた位置まで移動さ
    せたとき、前記開閉扉の下端を前記収納部の上端区画面
    よりも上に位置させてなる請求項1記載の厨房用ウオー
    ルキャビネット。
  3. 【請求項3】 フロアキャビネットの上方に配置するウ
    オールキャビネットであって、少なくとも正面側を開放
    した収納キャビネットを仕切り板によって上部収納部と
    下部収納部とに区画し、前記上部収納部の開放側には間
    口方向に向けて回動して開閉する扉を設け、前記下部収
    納部の開放側には、該下部収納部の前面に沿って上方に
    向けて開く方向へ移動可能な開閉扉を設け、前記下部収
    納部には、調理用具等を着脱自在に保持して前記下部収
    納部の前方外部まで繰り出し可能なスライド式の移送手
    段を設けてなる厨房用ウオールキャビネット。
  4. 【請求項4】 前記開閉扉をその開いた位置まで移動さ
    せたとき、前記開閉扉の下端を前記仕切り板の下面より
    も上に位置させてなる請求項3記載の厨房用ウオールキ
    ャビネット。
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