JPH0925127A - 光学素子の製造方法およびそれに用いられる光学素子の成形型 - Google Patents

光学素子の製造方法およびそれに用いられる光学素子の成形型

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JPH0925127A
JPH0925127A JP7173712A JP17371295A JPH0925127A JP H0925127 A JPH0925127 A JP H0925127A JP 7173712 A JP7173712 A JP 7173712A JP 17371295 A JP17371295 A JP 17371295A JP H0925127 A JPH0925127 A JP H0925127A
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JP
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optical element
mold
die
element material
optical
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JP7173712A
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Mitsumasa Negishi
光正 根岸
Hiroaki Iguchi
裕章 井口
Jun Takano
潤 高野
Hirotsugu Takase
裕嗣 高瀬
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • C03B11/082Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses having profiled, patterned or microstructured surfaces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/40Product characteristics
    • C03B2215/41Profiled surfaces
    • C03B2215/414Arrays of products, e.g. lenses

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 入射側と出射側の表面形状の異なる光学素子
を、高精度かつ安価に製造する方法、および、その際用
いられる成形型を提供する。 【解決手段】 それぞれ目的の表面形態に対応する形態
の型面形態を有する上型2および下型3の間に光学素子
材料1を挟み、光学素子材料1を軟化させて、それらの
型面形態を光学素子材料1に転写させて、目的の表面形
態の光学素子51を形成する。上型2および下型3は、
それぞれ異なる表面形状を呈する型面形態を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、照度均一
性が要求される光学系の中で使用されている、照度不均
一な光を照度均一な光に変換させるための照度変換光学
素子等の光学素子を製造する方法、および、この際に用
いられる成形型に係り、特に、半導体製造装置を代表と
する光学装置において、照度均一性が要求される光学系
の中で使用されている、照度不均一な光を照度均一な光
に変換させるための光学素子であるフライアイレンズの
製造方法、および、それに用いられる成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン等のウエハ上に集積回路(I
C)微細パターンを露光・転写する光リソグラフィ技術
においては、ステッパーと呼ばれる露光装置(半導体製
造装置)が用いられる。一般に、ステッパーの照明系に
は、複数の2次光源を形成し、物体面(マスク面)を多
数光束で照明することによりマスクによる回折像を除去
するとともに、ムラのない均一な照明を得るためにフラ
イアイレンズが用いられている。i線用フライアイレン
ズの光学材料としては、ほう珪クラウンガラスやりん酸
塩系ガラスが、i線(365nm)よりも短波長のKrF(248n
m)やArF(193nm)エキシマレーザ用には短波長での光
透過率の高い合成石英ガラスやCaF2(蛍石)などのフッ
化物単結晶が用いられる。
【0003】従来、フライアイレンズは、図9に示す様
な角型棒状の凸レンズを一個一個製造し、図8に示すよ
うに、個々のレンズを接着剤により貼り合わせることに
より、凸面の集合体を構成する方法で製造されていた。
ただし、この形状は、入射側と出射側が同じ形状のもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述したような従来の
製造方法においては、図3に示すような入射側と出射側
の形状の異なるフライアイレンズの製造は、現実的に不
可能である。これは、従来の方法であれば、フライアイ
レンズを個々の凸レンズに分解して1本1本を製作して
貼り合わせる。ところが、図3のような入射面と出射面
が異なる形状では、個々のレンズに分解する最適分割位
置が理論的に存在しない。従って、この種の製造方法に
よる、入射側と出射側が異なる形状のフライアイレンズ
は、現在までのところ製造されていない。
【0005】このような光学素子の製造方法として考え
られるのは、図4のように、入射側と出射側をそれぞれ
独立で製造し、ガラスブロックに両側から貼り合わせて
いく方法である。しかし、この方法では、図4の7,8
ような単品を製作するのに、莫大な時間がかかり、高コ
ストになってしまう。また、貼り合わせ個数が非常に多
いため、精度も十分に得られないという問題がある。
【0006】本発明は、以上のような問題点を解決し、
入射側と出射側の表面形状の異なる光学素子を、高精度
かつ安価に製造する方法、および、その際用いられる成
形型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の第1の態様によれば、上型および下型を用
いて光学素子材料を成形して、一方の面と他方の面とが
それぞれ異なる表面形態を有する光学素子を製造する方
法において、軟化させた状態で光学素子材料を上記上型
および下型の間に挟む第1の工程と、上記上型および下
型を押圧して、それらの型面形態を光学素子材料に転写
させて、目的の表面形態の光学素子を形成する第2の工
程とを含み、上記上型および下型は、光学素子の互いに
異なる表面形態に対応する型面形態をそれぞれ有するこ
とを特徴とする光学素子の製造方法が提供される。
【0008】また、本発明の第2の態様によれば、それ
ぞれ目的の表面形態に対応する形態の型面形態を有する
上型および下型で構成され、それらの間に光学素子材料
を挟み、光学素子材料を軟化させて、それらの型面形態
を光学素子材料に転写させて、目的の表面形態の光学素
子を形成する、光学素子の成形型において、上型および
下型のそれぞれは、互いに異なる型面形態を有すること
を特徴とする、光学素子の成形型が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0010】本発明が適用される光学素子は、上述した
ように、ガラス等の透明材料の一方の面(表面)と他方
の面(裏面)にそれぞれ、目的の光学特性を実現するた
めの表面形態が形成されるものである。例えば、表面お
よび裏面のそれぞれに、球面の一部を構成される凸面を
単位形態として、これを規則的に2次元配置して、フラ
イアイレンズを構成するものが挙げられる。本発明は、
特に、表面と裏面における表面形態が異なっているもの
に適用される。すなわち、図3(a)、(b)および
(c)に示すように、一方の面(表面)では、曲率半径
の大きい凸面51aを単位形態としてm個配置され、他
方の面(裏面)では、それより曲率半径の小さい凸面5
1bを単位形態としてn(ただし、m<n)個配置され
ている光学素子がその一例である。なお、この例では、
表面形態として凸面を形成する例を示したが、もちろ
ん、これに限られない。例えば、平面、凹面、斜面、プ
リズム等を形成することができる。
【0011】図3では、光学素子51は、表面および裏
面に、それぞれ1種の単位形態が2次元的に配置されて
いる。ただし、本発明は、これに限定されない。例え
ば、表面および裏面の少なくとも一方に、複数種の単位
形態を配置する構成とすることもできる。
【0012】なお、光学素子材料1としては、型によっ
て、型面形態が転写でき、かつ、目的の光学特性を示す
ものであればよい。具体的には、例えば、ガラス、透明
樹脂等が挙げられる。
【0013】このような光学素子を製造するために、本
発明では、上型および下型を用いる。上型および下型の
各型面形態は、それぞれ、光学素子の光学的機能を実現
するための表面形態に対応する、少なくとも1種の単位
形態を2次元的に配置したものである。例えば、図1に
示すように、高精度研磨した複数の凹面パターン2aを
単位形態として有する上型2と、高精度研磨した複数の
凹面パターン3aを単位形態として有する下型3とが一
対で用いられる。図1から明らかなように、凹面パター
ン2aが曲率半径が大きい凸面51aに対応し、凹面パ
ターン3aが曲率半径の小さい凸面51bに対応する。
【0014】図1の上型2および下型3は、例えば、セ
ラミック、炭化タングステン等で製作することができ
る。各々の一端には、型面が形成されている。図1の例
では、上型2および下型3は、それぞれ一体に設けられ
ている。もちろん、本発明では、一体のものに限られな
い。例えば、複数の分割型の集合で構成することができ
る。この場合、上型および下型のそれぞれの分割型は、
それらを集合させたとき、型面形態の全体を構成する部
分端面形態を有する構造となる。また、上記各分割型
は、上記単位形態を1または2以上を集合して構成され
る部分型面形態を持つことができる。
【0015】なお、分割型を用いると、各分割型ごとに
高精度の工作ができるため、型の工作精度が向上できる
効果がある。また、型の一部が損傷しても、その部分を
交換すれば足りるので、型の寿命が長くなり、コストの
低減が図れる。また、同じ表面形態を有する光学素子に
ついては、面積が異なる場合であっても、使用する分割
型の個数を増減して対応することができる。従って、新
たに型を起こさなくともよく、コスト低減が図れる。
【0016】これらの上型2および下型3は、適当な外
型(枠部材)、例えば、図1に示すスリーブ4に嵌め込
まれて用いられる。この場合、上型2と下型3との間
に、光学素子材料1が置かれる。これにより、光学素子
材料の表面および底面に、上型2と下型3の型面形態の
転写が可能となる。
【0017】次に、このような型を用いて、光学素子を
製造する方法について説明する。
【0018】本発明では、上型2および下型3を用いて
光学素子材料1を成形して、一方の面と他方の面とがそ
れぞれ異なる表面形態を有する光学素子を製造する。こ
のために、軟化させた状態で光学素子材料を上記上型2
および下型3の間に挟む第1の工程と、上型2および下
型3を押圧して、それらの型面形態を光学素子材料1に
転写させて、目的の表面形態の光学素子を形成する第2
の工程とを含む。ここで、上型2および下型3として
は、上述したように、光学素子の互いに異なる表面形態
に対応する型面形態をそれぞれ有するものを用いる。
【0019】本発明では、上記第1の工程は、二つの態
様で実現が可能である。第1は、光学素子材料をあらか
じめ加熱して軟化させてから、上記上型および下型の間
に挟む方法である。第2は、光学素子材料を上記上型お
よび下型の間に挟んだ状態で、当該光学素子材料を加熱
して軟化させる方法である。本発明は、いずれによって
もよい。
【0020】光学素子材料1の加熱は、その材料、例え
ば、ガラスがプレス可能な状態に軟化する温度まで行な
う。例えば、650℃等の温度に加熱する。また、加熱
時間は、例えば、図6に示すように、予め温度スケジュ
ールを設定しておく。
【0021】次に、本発明の製造方法において用いられ
る製造装置の一例について、図5を参照して説明する。
【0022】図5に示す装置は、基本的には、プレス機
構系と、真空系とで構成される。プレス機構系は、ワー
ク9を支持するための載せ台10と、載せ台10に載置
されているワーク9を加熱するためのヒータ12と、ワ
ーク9を押圧するためのプレス軸11と、プレス軸11
を押圧駆動する駆動源であるシリンダ14と、プレス軸
11の先端6からの圧力をワーク9に伝達する押圧板1
0aと、ヒータ12からの熱の伝達を防ぐための断熱板
13とを有する。一方、真空系は、チャンバ22を構成
する本体15と、排気手段52と、真空計23とを有す
る。チャンバ22は、その内部に、載せ台10と、ヒー
タ12と、プレス軸11の一部と、押圧板10aと、断
熱板13とを収容している。上記排気手段52は、真空
ポンプとバルブ群を有する。具体的には、例えば、油回
転ポンプ16と、油拡散ポンプ17と、真空配管系52
aと、バルブ18,19,20,21とを備える。
【0023】ワーク9は、スリーブ4内の上記上型2、
下型3の中間に、光学素子材料1が配置されたものであ
る。この光学素子材料1、上型2および下型3がセット
されたスリーブ4を、図5に示す装置の中に、ワーク9
として、載せ台10の上に配置する。なお、上型2の上
には、図示しない上型押し用コマが置かれる。
【0024】なお、この図5に示す装置は、上型2と下
型3との間に挾んで、上記したワーク9を構成した後、
光学素子材料1を加熱して、型の転写を行なう場合に用
いることを想定している。しかし、予め加熱した光学素
子材料1を上型2と下型3との間に挾んで、上記したワ
ーク9を構成する場合にも、適用可能である。その場合
には、主としてプレス機構系を用いる。その他の部分を
使用しない。その場合でも、ヒータ12を保温のため使
用することができることはいうまでもない。
【0025】もちろん、真空系を除いたプレス機構系の
みの装置を設けてもよいことはいうまでもない。
【0026】以上説明したように、本発明によれば、図
3のような入射面と出射面の表面形態が異なる形状で、
個々のレンズに分解する最適分割位置が理論的に存在し
ない形状のフライアイレンズを製造することができる。
また、複数の凹面パターンを有する形状の異なる上下型
は、炭化タングステン、セラミックス等からなり、高精
度な研磨加工が可能で、個々の凹面は高精度となり、バ
ラツキが極めて少ない。そのため、この型より同時加圧
転写された凸面パターンは、非常に高精度に形成でき
る。
【0027】さらに、前記入射面と出射面が異なる凸面
パターンを、複数の高精度研磨した凹面を有する型の凹
面パターンによって加圧転写する方法で形成するため、
図4のように、唯一製造することが可能な方法と比較し
て、長い加工時間を必要とせず、極めて短時間で形成す
ることができる。
【0028】
【実施例】次に、上記図5に示す装置を用いる、光学素
子の製造工程についての実施例について説明する。
【0029】(実施例1)まず、光学素子材料1とし
て、図2に示すような、角型15mm×50mmで厚さ
が20mmの、両面研磨した光学ガラス材料(ほう珪ク
ラウン光学ガラス)を準備する。また、3mm×10m
mの単位形態に25分割し、それぞれがR20mmに凹
面研磨仕上げされた型面形態を持つ、セラミックス製上
型2と、1.5mm×5mmの単位形態に100分割
し、それぞれがR10mmに凹面研磨仕上げされた型面
形態を持つ、セラミックス製下型3を用意する。
【0030】次に、下型3をスリーブ4に嵌め込んでプ
レス機にセットし、また、光学ガラス材料1を、加熱炉
で、研磨面に傷の発生や異物の付着が生じないような状
態を保持しながら、720℃に加熱した。そして、加熱
された光学ガラス材料1を、研磨面に傷の発生や異物の
付着が無いような状態を保持しながら、研磨面の一方が
下型3に接し、かつ、もう一方の研磨面が図1の向きで
上方に位置するように、外型4と下型3を組合せた中に
移送し、前記プレス機を作動させてガラス材料1を16
kgf/cm2の圧力で40秒間プレスして、上型2と下型3
の金型仕上げ面を光学ガラス材料1の研磨面に転写させ
た。
【0031】プレス後、上型2を光学ガラス材料1から
放し、プレスされた光学ガラス材料1を540℃まで冷
却することにより、フライアイレンズ51を得た。完成
したフライアイレンズ51の凸面1個1個の精度は、入
射面、出射面共、Rmax9nm以下、球面のニュート
ンリングのバラツキが±2本以下となった。
【0032】製造したフライアイレンズ51を実際の光
学系に組み込み、性能評価をしたところ従来品に比べて
光学性能が大きく向上した。
【0033】(実施例2)まず、光学素子材料1とし
て、図2に示すような、角型15mm×50mmで、厚
さが20mmの、両面研磨したほう珪クラウンガラス
(光学素子材料)を準備する。また、3mm×10mm
の単位形態に25分割し、それぞれがR20mmに凹面
研磨仕上げされた型面形態を持つ、セラミックス製上型
2と、1.5mm×5mmの単位形態に100分割し、
それぞれがR10mmに凹面研磨仕上げされた型面形態
を持つ、セラミックス製下型3とを用意する。
【0034】上型2と下型3との中間に光学素子材料1
を置き、これらを外型(スリーブ)4の中に配置して、
ワーク9を構成した。このワーク9を、図5の装置の載
せ台10上に載置し、バルブ20を開き、油回転ポンプ
16によりチャンバ22を粗引きし、粗引き後、バルブ
20を閉じて、バルブ18とバルブ19とを開き、油拡
散ポンプ17にて本引きした。真空計23の真空度が、
5×10-5Torr以下になった時、図6のスケジュー
ルで、ヒータ12による加熱を開始した。30分で温度
を650℃まで上昇させ、10分間650℃で保持し
た。650℃になってから5分後に、シリンダ14を作
動させて、10分間ワーク9を20kgf/cm2の圧力で加
圧した。また、加圧開始から5分でヒータ12による加
熱を終了し、温度を降下させた。加圧終了時点で、温度
は550℃以下になっていた。
【0035】その後、放冷して、室温になった時、バル
ブ19を閉じ、リークバルブ21を開き、チャンバ内2
2に大気を導入した。大気導入後ワーク9取り出し、上
型2および下型3を外して、図3のようなフライアイレ
ンズ51を得た。完成したフライアイレンズ51の凸面
1個1個の精度は、入射面、出射面共、Rmax9nm
以下、球面のニュートンリングのバラツキが±2本以下
となった。
【0036】製造したフライアイレンズ51を実際の光
学系に組み込み、性能評価をしたところ、従来品に比べ
て光学性能が大きく向上した。
【0037】(実施例3)まず、光学素子材料1とし
て、図2に示すような、角型15mm×50mmで厚さ
が15mmの両面研磨した石英ガラス(光学素子材料)
を準備する。また、3mm×10mmの単位形態に25
分割し、それぞれがR15mmに凹面研磨仕上げされた
型面形態を持つ、セラミックス製上型2と、1.5mm
×5mmの単位形態に100分割し、それぞれがR7.
5mmに凹面研磨仕上げされた型面形態を持つ、セラミ
ックス製下型3とを用意する。
【0038】上型2と下型3との中間に光学素子材料1
を置き、これらを外型(スリーブ)4の中に配置して、
ワーク9を構成した。このワーク9を、図5の装置の載
せ台10上に載置し、バルブ20を開き、油回転ポンプ
16によりチャンバ22を粗引きし、粗引き後、バルブ
20を閉じて、バルブ18とバルブ19とを開き、油拡
散ポンプ17にて本引きした。真空計23の真空度が、
5×10-5Torr以下になった時、図7のスケジュー
ルで、ヒータ12による加熱を開始した。50分で温度
を1400℃まで上昇させ、10分間1400℃で保持
した。1400℃になってから5分後に、シリンダー1
4を作動させ、ワーク9を10分間40kgf/cm2の圧力
で加圧した。また、加圧開始から5分でヒータ12によ
る加熱を終了し、温度を降下させた。加圧終了時点で、
温度は1200℃以下になった。
【0039】その後、放冷して、室温になった時、バル
ブ19を閉じ、リークバルブ21を開き、チャンバ内2
2に大気を導入した。大気導入後、ワーク9取り出し、
上型2および下型3を外して、図3のようなフライアイ
レンズ51を得た。完成したフライアイレンズ51の入
射面、出射面1個1個の精度は、表面粗度Rmax9n
m以下、球面のニュートンリングのバラツキが±2本以
下となった。
【0040】製造したフライアイレンズ51を、実際の
光学系に組み込み、性能評価をしたところ従来品に比べ
て光学性能が大きく向上した。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、入射側
と出射側の形状の異なる複数の光学機能面(例えば、凸
面)を有するフライアイレンズ等の光学素子が高精度で
製造できる。このため、実際の光学系の中に組み込んだ
とき、その照明系が非常に高い性能を発揮する。特に、
この入射面と出射面が異なる形状のフライアイレンズが
高精度に製造することができるので、照明強度が数十%
も向上させることができる。
【0042】また、本発明は、型を用いて光学素子材料
をプレスすることにより形成している。従って、本発明
によれば、量産性に優れ、非常に低価格に供給可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフライアイレンズの製造方法の概略
を示すと共に、使用する型を示す説明図。
【図2】 (a)は本発明に用いた光学素子材料の上面
図、(b)はその側面図。
【図3】 (a)は本発明により得られる光学素子(フ
ライアイレンズ)の表面図、(b)はその側面図、
(c)はその裏面図。
【図4】 (a)は従来の技術においてフライアイレン
ズの製作に用いられる入射側部品の上面図、正面図およ
び側面図、(b)は従来の技術により製作したフライア
イレンズの正面図。(c)は従来の技術においてフライ
アイレンズの製作に用いられる出射側部品の上面図、正
面図および側面図。
【図5】 本発明で使用する製造装置の構成を示す概略
構成図。
【図6】 実施例2で用いられる加熱スケジュールを示
すグラフ。
【図7】 実施例3で用いられる加熱スケジュールを示
すグラフ。
【図8】 (a)は従来の考え方の方法で製造した入射
面と出射面が同じ形状のフライアイレンズの上面図、
(b)はその側面図。
【図9】 (a)は従来の入射面と出射面が同じ形状の
フライアイレンズの製造方法に用いる1個の凸レンズの
上面図、(b)はその側面図。
【符号の説明】
1…光学素子材料 2…上型 3…下型 4…外型(スリーブ) 6…ガラスブロック 7…入射側単品レンズ 8…出射側単品レンズ 9…ワーク 10…載せ台 12…ヒータ 14…シリンダ 15…本体 16…油回転ポンプ 17…油拡散ポンプ 18…バルブ 19…バルブ 20…バルブ 21…リークバルブ 22…チャンバ 23…真空計 24…接着剤 51…フライアイレンズ(光学素子) 52…排気手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高瀬 裕嗣 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型および下型を用いて光学素子材料を
    成形して、一方の面と他方の面とがそれぞれ異なる表面
    形態を有する光学素子を製造する方法において、 軟化させた状態で光学素子材料を上記上型および下型の
    間に挟む第1の工程と、 上記上型および下型を押圧して、それらの型面形態を光
    学素子材料に転写させて、目的の表面形態の光学素子を
    形成する第2の工程とを含み、 上記上型および下型は、光学素子の互いに異なる表面形
    態に対応する型面形態をそれぞれ有することを特徴とす
    る光学素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記第1の工程は、
    光学素子材料を予め加熱して軟化させてから、上記上型
    および下型の間に挟むことを特徴とする光学素子の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記第1の工程は、
    光学素子材料を上記上型および下型の間に挟んだ状態
    で、当該光学素子材料を加熱して軟化させることを特徴
    とする光学素子の製造方法。
  4. 【請求項4】 それぞれ目的の表面形態に対応する形態
    の型面形態を有する上型および下型で構成され、それら
    の間に光学素子材料を挟み、光学素子材料を軟化させ
    て、それらの型面形態を光学素子材料に転写させて、目
    的の表面形態の光学素子を形成する、光学素子の成形型
    において、 上型および下型のそれぞれは、互いに異なる型面形態を
    有することを特徴とする、光学素子の成形型。
  5. 【請求項5】 請求項4において、上記上型および下型
    の各型面形態は、それぞれ光学的機能を実現する光学素
    子の表面形態に対応する、少なくとも1種の単位形態を
    2次元的に配置したものである、光学素子の成形型。
  6. 【請求項6】 請求項5において、複数の分割型の集合
    で構成され、上型および下型のそれぞれの分割型は、そ
    れらを集合させたとき、型面形態の全体を構成する部分
    端面形態を有することを特徴とする、光学素子の成形
    型。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、上記各分割
    型は、上記単位形態を1または2以上を集合して構成さ
    れる部分型面形態を持つことを特徴とする、光学素子の
    成形型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000173918A (ja) * 1998-11-30 2000-06-23 Carl Zeiss:Fa Euvマイクロリソグラフィ用照明装置

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