JPH09248338A - 注射器 - Google Patents

注射器

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JPH09248338A
JPH09248338A JP8084682A JP8468296A JPH09248338A JP H09248338 A JPH09248338 A JP H09248338A JP 8084682 A JP8084682 A JP 8084682A JP 8468296 A JP8468296 A JP 8468296A JP H09248338 A JPH09248338 A JP H09248338A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 注射針保持部材をシリンジ本体に対して確実に固定装着
し、注射針保持部材の引き抜きを小さな力で極力簡単に
行う。 【解決手段】挿着孔4bに保持用突起10を形成し、挿
着孔4bに壁面7aを、保持用突起10よりも矢印A側
に形成し、挿着孔4bに対して軸心P1の方向に直線的
に挿入・引き抜き得る形の本体15aを有し、本体15
aに当接端面16bを、該当接端面16bが壁面7aに
対して矢印A方向に当接自在に形成し、本体15aに保
持用リブ11を、軸心P1に垂直な平面に沿って環状に
形成し、本体15aに係合溝25をピストン39と係合
自在に設け、本体15aは、挿着孔4bにおいて装着さ
れた際、保持用リブ11が保持用突起10に対して、壁
面7aが当接端面16bに対して、保持用リブ11と当
接端面16bとの間の本体15aが、保持用突起10と
壁面7aとから所定の圧縮応力を受ける形で、それぞれ
当接係合し得るようにして構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て用の注射器と
して用いるのに好適な注射器に関する。
【0002】
【従来の技術】使用後の注射器の注射針には、病原菌等
を含んだ患者の血液等が付着しているので、二次感染を
防止するために、再使用しない使い捨て用の注射器が多
く使用されている。このような使い捨て用の注射器の1
つとして、使用後に血液等が付着した注射針を該注射器
のシリンジ内に挿入させて、外部から注射針に接触でき
ない状態にして廃棄できる注射針引込み式の注射器が各
種提案され使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような注射針引込
み式の注射器では、通常、シリンジ本体の先端に所定の
注射針保持部材が着脱自在に設けられており、該注射針
保持部材に注射針が接続されるようになっている。つま
り、注射針をシリンジ本体内に引き込む際には、注射針
が接続された注射針保持部材が、該注射針と共にシリン
ジ本体内に引き込まれるようになっている。従って、こ
のような注射針引込み式の注射器としては、シリンジ本
体からの注射針保持部材の装着解除を小さな力で簡単に
行え、よって注射針の引き込み動作を容易に行えるもの
が望まれている。一方、注射器が具備すべき基本的な性
能として、シリンジ本体に注射針保持部材が装着されて
いる際には、注射針保持部材がシリンジ本体に対して確
実に固定され、かつ該シリンジ本体と注射針保持部材と
の間がシールされていなければならない。以上のように
注射針引込み式の注射器においては、シリンジ本体と注
射針保持部材の間の装着が、注射針保持部材がシリンジ
本体に対して確実に固定され、かつこれらシリンジ本体
と注射針保持部材の間のシール性能を極力向上させ得る
形で、しかもシリンジ本体からの注射針保持部材の装着
解除を小さな力で極力簡単に行い得る形で実現されるこ
とが望まれている。
【0004】本発明は上記事情に鑑み、注射針引込み式
の注射器に適用することにより、シリンジ本体と注射針
保持部材の間の装着を、注射針保持部材がシリンジ本体
に対して確実に固定され、かつこれらシリンジ本体と注
射針保持部材の間のシール性能が極力向上され得る形
で、しかもシリンジ本体からの注射針保持部材の装着解
除が小さな力で極力簡単に行われ得る形で実現させるこ
とのできる注射器を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、シリンジ本体(2)を有し、前記シリンジ本体
(2)にピストン(39、739)を、該シリンジ本体
(2)の軸心(P1)方向に摺動自在に装着して設け、
前記シリンジ本体(2)の先端に、筒状に形成された保
持部材装着穴(4b、204b、404b、704b)
を設け、前記保持部材装着穴(4b、204b、404
b、704b)の先端に、貫通穴(7b、207b、4
07b)を、該保持部材装着穴(4b、204b、40
4b、704b)と前記シリンジ本体(2)外部を連通
する形で設け、前記保持部材装着穴(4b、204b、
404b、704b)に対して、液流通細管部材(2
3、270)が接続され得る液流通細管保持部材(1
5、215、415、715)を着脱自在に接続する注
射器(1、201、301、401、701)におい
て、前記保持部材装着穴(4b、204b、404b、
704b)の内周部に保持用突起体(10、210、4
10、501、502、503、710)を、前記シリ
ンジ本体(2)の軸心(P1)方向に垂直な平面に沿っ
て環状に形成し、前記保持部材装着穴(4b、204
b、404b、704b)に保持用ストッパ(7a、2
05a、408b、730a)を、前記保持用突起体
(10、210、410、501、502、503、7
10)よりも、前記シリンジ本体(2)の先端側に形成
し、前記液流通細管保持部材(15、215、415、
715)は、前記保持部材装着穴(4b、204b、4
04b、704b)に、前記シリンジ本体(2)の軸心
(P1)方向に直線的に挿入され、また該保持部材装着
穴(4b、204b、404b、704b)から前記シ
リンジ本体(2)内に、前記シリンジ本体(2)の軸心
(P1)方向に直線的に引き抜き得る形の部材本体(1
5a、215a、415a、715a)を有し、前記部
材本体(15a、215a、415a、715a)にス
トッパ当接部(16b、216b、416b、732)
を、該ストッパ当接部(16b、216b、416b、
732)が前記保持用ストッパ(7a、205a、40
8b、730a)に対して、前記シリンジ本体(2)の
先端方向に向かう形で当接自在に形成し、前記部材本体
(15a、215a、415a、715a)の外周部に
保持用突条(11、211、411、601、602、
603、711)を、前記部材本体(15a、215
a、415a、715a)の軸心(P1)方向に垂直な
平面に沿って環状に形成し、前記部材本体(15a、2
15a、415a、715a)に部材側係合手段(2
5)を、前記ピストン(39、739)と係合自在に設
け、前記部材本体(15a、215a、415a、71
5a)は、前記保持部材装着穴(4b、204b、40
4b、704b)において装着された際、前記保持用突
条(11、211、411、601、602、603、
711)が前記保持用突起体(10、210、410、
501、502、503、710)に対して、前記スト
ッパ当接部(16b、216b、416b、732)が
前記保持用ストッパ(7a、205a、408b、73
0a)に対して、前記保持用突条(11、211、41
1、601、602、603、711)と前記ストッパ
当接部(16b、216b、416b、732)との間
の前記部材本体(15a、215a、415a、715
a)が、前記保持用突起体(10、210、410、5
01、502、503、710)と前記保持用ストッパ
(7a、205a、408b、730a)とから所定の
圧縮応力を受ける形で、それぞれ当接係合し得るように
して構成される。
【0006】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突起体(10、210、41
0、501、502、710)は、前記シリンジ本体
(2)の軸心(P1)からの距離(LT1)が最小とな
る先端部(10a、210a、410a、501a、5
02a、710a)を有し、前記先端部(10a、21
0a、410a、501a、502a、710a)より
も前記シリンジ本体(2)の先端側において、前記保持
用突起体(10、210、410、501、502、5
03、710)から前記軸心(P1)までの距離(LT
1)は、前記シリンジ本体(2)の先端方向に向かうほ
ど大きくなっている。
【0007】また本発明のうち第3の発明は、第2の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記先端部(10a、210a、410
a、501a、710a)よりも前記シリンジ本体
(2)の後端側において、前記保持用突起体(10、2
10、410、501、710)から前記軸心(P1)
までの距離(LT1)は、前記シリンジ本体(2)の後
端方向に向かうほど大きくなっている。
【0008】また本発明のうち第4の発明は、第3の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突起体(10、210、41
0、710)の、前記シリンジ本体(2)の軸心(P
1)を含む平面による断面形状は円弧状である。
【0009】また本発明のうち第5の発明は、第3の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突起体(501)の、前記シ
リンジ本体(2)の軸心(P1)を含む平面による断面
形状は三角形状である。
【0010】また本発明のうち第6の発明は、第1の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突起体(503)の、前記シ
リンジ本体(2)の軸心(P1)を含む平面による断面
形状は四角形状である。
【0011】また本発明のうち第7の発明は、第1の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突条(11、211、41
1、601、602、603、711)は、前記部材本
体(15a、215a、415a、715a)の軸心
(P1)からの距離(LT2)が最大となる突条先端部
(11a、211a、411a、601a、602a、
711a)を有し、前記突条先端部(11a、211
a、411a、601a、602a、711a)よりも
前記部材本体(15a、215a、415a、715
a)の後端側において、前記保持用突条(11、21
1、411、601、602、711)から前記軸心
(P1)までの距離(LT2)は、前記部材本体(15
a、215a、415a、715a)の後端方向に向か
うほど小さくなっている。
【0012】また本発明のうち第8の発明は、第7の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記突条先端部(11a、211a、4
11a、601a、711a)よりも前記部材本体(1
5a、215a、415a、715a)の先端側におい
て、前記保持用突条(11、211、411、601、
711)から前記軸心(P1)までの距離(LT2)
は、前記部材本体(15a、215a、415a、71
5a)の先端方向に向かうほど小さくなっている。
【0013】また本発明のうち第9の発明は、第8の発
明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突条(11、211、41
1、711)の、前記部材本体(15a、215a、4
15a、715a)の軸心(P1)を含む平面による断
面形状は円弧状である。
【0014】また本発明のうち第10の発明は、第8の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突条(601)の、前記部材
本体(15a、215a、415a、715a)の軸心
(P1)を含む平面による断面形状は三角形状である。
【0015】また本発明のうち第11の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突条(603)の、前記部材
本体(15a、215a、415a、715a)の軸心
(P1)を含む平面による断面形状は四角形状である。
【0016】また本発明のうち第12の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記保持用突起体(10、210、41
0、501、502、503、710)は、前記シリン
ジ本体(2)の軸心(P1)からの距離(LT1)が最
小となる先端部(10a、210a、410a、501
a、502a、503a、710a)を有し、前記保持
用突条(11、211、411、601、602、60
3、711)は、前記部材本体(15a、215a、4
15a、715a)の軸心(P1)からの距離(LT
2)が最大となる突条先端部(11a、211a、41
1a、601a、602a、603a、711a)を有
し、前記部材本体(15a、215a、415a、71
5a)が前記保持部材装着穴(4b、204b、404
b、704b)において装着された際、前記保持用突条
(11、211、411、601、602、603、7
11)と前記保持用突起体(10、210、410、5
01、502、503、710)の当接位置は、前記シ
リンジ本体(2)の軸心(P1)方向において、前記先
端部(10a、210a、410a、501a、502
a、503a、710a)と前記突条先端部(11a、
211a、411a、601a、602a、603a、
711a)の間に存在するようになっている。
【0017】また本発明のうち第13の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記部材本体(15a、215a、41
5a、715a)の、前記保持用突条(11、211、
411、601、602、603、711)以外の部分
の外径を、前記保持部材装着穴(4b、204b、40
4b、704b)の対応する部分の内径よりも小なる形
に形成して構成される。
【0018】また本発明のうち第14の発明は、第1の
発明による注射器(301、401)において、前記液
流通細管保持部材(15、415)は、前記保持部材装
着穴(4b、404b)に、前記貫通穴(7b、407
b)を介して挿入され得るようになっている。
【0019】また本発明のうち第15の発明は、第14
の発明による注射器(301、401)において、前記
貫通穴(7b、407b)の周囲に1個以上のスリット
(50、450)を形成した。
【0020】また本発明のうち第16の発明は、第1の
発明による注射器(1、301)において、前記部材本
体(15a)には注射針本体(23)が直接接続されて
いる。
【0021】また本発明のうち第17の発明は、第16
の発明による注射器(1、301)において、前記部材
側係合手段(25)と前記注射針本体(23)とを連通
させて構成されている。
【0022】また本発明のうち第18の発明は、第1の
発明による注射器(201、401、701)におい
て、前記部材本体(215a、415a、715a)の
先端側に液流通細管部材接続用テーパ部(220、42
0、720)を、前記部材本体(215a、415a、
715a)の軸心(P1)方向に平行な方向に突出した
形で形成した。
【0023】また本発明のうち第19の発明は、第18
の発明による注射器(201、401、701)におい
て、前記部材本体(215a、415a、715a)
の、前記液流通細管部材接続用テーパ部(220、42
0、720)の周囲に、液流通細管部材係合部(21
8、418、718)を設けた。
【0024】また本発明のうち第20の発明は、第19
の発明による注射器(201、401、701)におい
て、前記液流通細管部材係合部(218、418、71
8)は、前記部材本体(215a、415a、715
a)の軸心(P1)方向に平行な方向に開口した形で筒
状に形成された装着用ネジ穴(218、418、71
8)である。
【0025】また本発明のうち第21の発明は、第15
の発明による注射器(401)において、前記部材本体
(415a)の先端側に液流通細管部材接続用テーパ部
(420)を、前記部材本体(415a)の軸心(P
1)方向に平行な方向に突出した形で形成した。
【0026】また本発明のうち第22の発明は、第18
の発明による注射器(201、401、701)におい
て、前記保持部材装着穴(204b、404b、704
b)の内周部には、回り止め部(209、405、73
0)を突設し、前記部材本体(215a、415a、7
15a)の外周部に周方向当接部(221、422、7
31)を、前記部材本体(215a、415a、715
a)が前記保持部材装着穴(204b、404b、70
4b)において装着された際、前記部材本体(215
a、415a、715a)の、前記シリンジ本体(2)
の軸心(P1)を中心とした周方向への回動移動が、該
周方向当接部(221、422、731)と前記回り止
め部(209、405、730)との前記周方向におけ
る当接により阻止され得る形で形成した。
【0027】また本発明のうち第23の発明は、第19
の発明による注射器(201、401、701)におい
て、前記保持部材装着穴(204b、404b、704
b)の内周部には、回り止め部(209、405、73
0)を突設し、前記部材本体(215a、415a、7
15a)の外周部に周方向当接部(221、422、7
31)を、前記部材本体(215a、415a、715
a)が前記保持部材装着穴(204b、404b、70
4b)において装着された際、前記部材本体(215
a、415a、715a)の、前記シリンジ本体(2)
の軸心(P1)を中心とした周方向への回動移動が、該
周方向当接部(221、422、731)と前記回り止
め部(209、405、730)との前記周方向におけ
る当接により阻止され得る形で形成した。
【0028】また本発明のうち第24の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記部材側係合手段(25)は、前記部
材本体(15a、215a、415a、715a)の軸
心(P1)方向とは垂直な方向に、該部材本体(15
a、215a、415a、715a)を貫通する形で穿
設された溝を有する。
【0029】また本発明のうち第25の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記部材本体(15a、215a、41
5a、715a)に、前記部材側係合手段(25)の、
前記部材本体(15a、215a、415a、715
a)の軸心(P1)方向とは垂直な方向における側方に
おいて、変形促進溝(27)を設けた。
【0030】また本発明のうち第26の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記ピストン(39、739)に、前記
液流通細管保持部材(15、215、415、715)
の部材側係合手段(25)と係合し得るピストン側係合
手段(47、748)を、前記部材側係合手段(25)
に対向する形で設けた。
【0031】また本発明のうち第27の発明は、第1の
発明による注射器(1、201、301、401、70
1)において、前記ピストン(39、739)はピスト
ン本体(40)が操作部(42)と薬液押圧部(43)
の間で折取り自在に構成される。
【0032】また本発明のうち第28の発明は、第27
の発明による注射器(1、201、301、401、7
01)において、前記シリンジ本体(2)にピストンス
トッパ(3b)を、前記ピストン(39、739)の薬
液押圧部(43)が前記シリンジ本体(2)から抜け出
さないように形成して構成される。
【0033】また本発明のうち第29の発明は、第27
の発明による注射器(1、201、301、401、7
01)において、前記ピストン(39、739)のピス
トン本体(40)には折取り用切欠き(41)が形成さ
れている。
【0034】また本発明のうち第30の発明は、第29
の発明による注射器(1、201、301、401、7
01)において、前記切り欠き(41)は、前記ピスト
ン(39、739)が前記ピストンストッパ(3b)に
当接した際に、前記シリンジ本体(2)の端部(3a)
に位置し得るように形成された。
【0035】なお、( )内の番号等は、図面における
対応する要素を示す、便宜的なものであり、従って、本
記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以
下の作用の欄についても同様である。
【0036】
【作用】上記した構成により本発明のうち第1の発明で
は、部材本体(15a、215a、415a、715
a)が保持部材装着穴(4b、204b、404b、7
04b)に、保持用突条(11、211、411、60
1、602、603、711)と保持用突起体(10、
210、410、501、502、503、710)と
の当接係合及び、ストッパ当接部(16b、216b、
416b、732)と保持用ストッパ(7a、205
a、408b、730a)との当接係合を介して装着さ
れると共に、保持用突条(11、211、411、60
1、602、603、711)と保持用突起体(10、
210、410、501、502、503、710)と
は所定の接触圧力(F1、F2)、即ち所定のシール圧
力で当接する。
【0037】また本発明のうち第2の発明では、保持用
突起体(10、210、410、501、502、71
0)と保持用突条(11、211、411、601、6
02、603、711)との当接係合は、その当接位置
(MQ1、MQ2)が該保持用突起体(10、210、
410、501、502、710)の先端部(10a、
210a、410a、501a、502a、710a)
よりも前記シリンジ本体(2)の先端側に位置する形で
行われ、保持用突起体(10、210、410、50
1、502、710)に当接する保持用突条(11、2
11、411、601、602、603、711)に
は、その形状にかかわらず前記シリンジ本体(2)の先
端方向に向かう応力が加わる。
【0038】また本発明のうち第3の発明では、液流通
細管保持部材(15、215、415、715)を保持
部材装着穴(4b、204b、404b、704b)か
ら装着解除する際には、部材本体(15a、215a、
415a、715a)が保持部材装着穴(4b、204
b、404b、704b)に対して前記シリンジ本体
(2)の後端方向に移動させられ、従って保持用突条
(11、211、411、601、602、603、7
11)が保持用突起体(10、210、410、50
1、710)の先端部(10a、210a、410a、
501a、710a)を越えて前記シリンジ本体(2)
の後端方向に移動する。この際、保持用突起体(10、
210、410、501、710)と保持用突条(1
1、211、411、601、602、603、71
1)との当接は、その当接位置が該保持用突起体(1
0、210、410、501、710)の先端部(10
a、210a、410a、501a、710a)よりも
前記シリンジ本体(2)の後端側に位置する形で行われ
る状態となり、該保持用突起体(10、210、41
0、501、710)に当接する保持用突条(11、2
11、411、601、602、603、711)に
は、その形状にかかわらず前記シリンジ本体(2)の後
端方向に向かう応力が加わる。
【0039】また本発明のうち第4の発明では、保持用
突条(11、211、411、601、602、60
3、711)及び保持用突起体(10、210、41
0、710)の当接部位は、保持用突条(11、21
1、411、601、602、603、711)の形状
が保持用突起体(10、210、410、710)に整
合対応した円弧状でないかぎり点接触状態で行われる。
【0040】また本発明のうち第5の発明では、保持用
突起体(501)の断面形状は三角形状となるので、円
弧形状等に比べて形状が単純となる。
【0041】また本発明のうち第6の発明では、保持用
突起体(503)の断面形状は四角形状となるので、円
弧形状等に比べて形状が単純となる。
【0042】また本発明のうち第7の発明では、保持用
突起体(10、210、410、501、502、50
3、710)と保持用突条(11、211、411、6
01、602、711)との当接係合は、その当接位置
(MQ1、MQ2)が該保持用突条(11、211、4
11、601、602、711)の突条先端部(11
a、211a、411a、601a、602a、711
a)よりも前記部材本体(15a、215a、415
a、715a)の後端側に位置する形で行われ、該保持
用突条(11、211、411、601、602、71
1)に当接する保持用突起体(10、210、410、
501、502、503、710)には、その形状にか
かわらず前記シリンジ本体(2)の後端方向に向かう応
力が加わる。
【0043】また本発明のうち第8の発明では、液流通
細管保持部材(15、215、415、715)を保持
部材装着穴(4b、204b、404b、704b)か
ら装着解除する際には、部材本体(15a、215a、
415a、715a)が保持部材装着穴(4b、204
b、404b、704b)に対して前記シリンジ本体
(2)の後端方向に移動させられ、従って保持用突起体
(10、210、410、501、502、503、7
10)が相対的に保持用突条(11、211、411、
601、711)の突条先端部(11a、211a、4
11a、601a、711a)を越えて前記シリンジ本
体(2)の先端方向に移動する。この際、保持用突起体
(10、210、410、501、502、503、7
10)と保持用突条(11、211、411、601、
711)との当接は、その当接位置が該保持用突条(1
1、211、411、601、711)の突条先端部
(11a、211a、411a、601a、711a)
よりも前記部材本体(15a、215a、415a、7
15a)の先端側に位置する形で行われる状態となるの
で、該保持用突条(11、211、411、601、7
11)に当接する保持用突起体(10、210、41
0、501、502、503、710)には、その形状
にかかわらず前記シリンジ本体(2)の先端方向に向か
う応力が加わる。
【0044】また本発明のうち第9の発明では、保持用
突条(11、211、411、711)及び保持用突起
体(10、210、410、501、502、503、
710)の当接部位は、保持用突起体(10、210、
410、501、502、503、710)の形状が保
持用突条(11、211、411、711)に整合対応
した円弧状でないかぎり点接触状態で行われる。
【0045】また本発明のうち第10の発明では、保持
用突条(601)の断面形状は三角形状となるので、円
弧形状等に比べて形状が単純となる。
【0046】また本発明のうち第11の発明では、保持
用突条(603)の断面形状は四角形状となるので、円
弧形状等に比べて形状が単純となる。
【0047】また本発明のうち第12の発明では、部材
本体(15a、215a、415a、715a)が保持
部材装着穴(4b、204b、404b、704b)に
おいて装着されている状態では、保持用突条(11、2
11、411、601、602、603、711)が保
持用突起体(10、210、410、501、502、
503、710)に対して前記シリンジ本体(2)の後
端方向に移動しようとし、従って保持用突起体(10、
210、410、501、502、503、710)が
保持用突条(11、211、411、601、602、
603、711)に対して前記部材本体(15a、21
5a、415a、715a)の先端方向に移動しようと
しても、保持用突起体(10、210、410、50
1、502、503、710)の先端部(10a、21
0a、410a、501a、502a、503a、71
0a)付近及び保持用突条(11、211、411、6
01、602、603、711)の突条先端部(11
a、211a、411a、601a、602a、603
a、711a)付近が互いにその移動を阻止する。
【0048】また本発明のうち第13の発明では、液流
通細管保持部材(15、215、415、715)と保
持部材装着穴(4b、204b、404b、704b)
とは保持用突条(11、211、411、601、60
2、603、711)を介してのみ接触させることが可
能となる。
【0049】また本発明のうち第14の発明では、液流
通細管保持部材(15、415)の保持部材装着穴(4
b、404b)への装着時には、ピストン(39)をシ
リンジ本体(2)に装着した状態で行う。
【0050】また本発明のうち第15の発明では、スリ
ット(50、450)の弾性変形を利用して液流通細管
保持部材(15、415)を、貫通穴(7b、407
b)側を介して保持部材装着穴(4b、404b)に挿
入装着する。
【0051】また本発明のうち第16の発明では、部材
本体(15a)がいわゆる注射針接続用のハブとなる。
【0052】また本発明のうち第17の発明では、ピス
トン(39)を押圧して、部材側係合手段(25)を介
して該ピストン(39)の先端部と液流通細管保持部材
(15)を係合させる際、部材側係合手段(25)に付
近に残留した注射薬液(59)等の液体が、ピストン
(39)の先端部と液流通細管保持部材(15)との間
で圧縮されようとするが、該圧縮されようとする液体
は、部材側係合手段(25)と連通した注射針本体(2
3)側に適宜流動してのがれる。
【0053】また本発明のうち第18の発明では、液流
通細管部材接続用テーパ部(220、420、720)
には、液流通細管部材(270)を装着自在となる。
【0054】また本発明のうち第19の発明では、液流
通細管部材接続用テーパ部(220、420、720)
に液流通細管部材(270)を装着する際には、液流通
細管部材係合部(218、418、718)に係合させ
るようにする。
【0055】また本発明のうち第20の発明では、液流
通細管部材(270)の液流通細管保持部材(215、
415、715)に対する装着は、該液流通細管部材
(270)と装着用ネジ穴(218、418、718)
の螺合係合により行う。
【0056】また本発明のうち第21の発明では、液流
通細管部材接続用テーパ部(420)に、液流通細管部
材(270)を着脱自在となり、該注射器(401)に
対する液流通細管部材(270)の取替えなどは、液流
通細管保持部材(415)を保持部材装着穴(404
b)に装着したまま、液流通細管部材接続用テーパ部
(420)から前記液流通細管部材(270)を着脱す
ることにより行う。
【0057】また本発明のうち第22の発明では、シリ
ンジ本体(2)へ装着された液流通細管保持部材(21
5、415、715)に対して、液流通細管部材接続用
テーパ部(220、420、720)等を介して、所定
の液流通細管部材(270)を装着する際には、該液流
通細管保持部材(215、415、715)の部材本体
(215a、415a、715a)が該液流通細管部材
(270)と一緒になって、シリンジ本体(2)に対し
て周方向に回動しようとしても、周方向当接部(22
1、422、731)が回り止め部(209、405、
730)に対して周方向に当接することにより、該部材
本体(215a、415a、715a)の周方向への回
動移動が阻止される。
【0058】また本発明のうち第23の発明では、シリ
ンジ本体(2)へ装着された液流通細管保持部材(21
5、415、715)に対して、液流通細管部材接続用
テーパ部(220、420、720)等を介して、所定
の液流通細管部材(270)を装着する際には、該液流
通細管保持部材(215、415、715)の部材本体
(215a、415a、715a)が該液流通細管部材
(270)と一緒になって、シリンジ本体(2)に対し
て周方向に回動しようとするが、周方向当接部(22
1、422、731)が回り止め部(209、405、
730)に対して周方向に当接することにより、該部材
本体(215a、415a、715a)の周方向への回
動移動が阻止される。
【0059】また本発明のうち第24の発明では、部材
本体(15a、215a、415a、715a)に対す
る部材側係合手段(25)の加工形成は、該部材本体
(15a、215a、415a、715a)を貫通穿設
して溝を形成する形で行う。また、ピストン(39、7
39)を押圧して、部材側係合手段(25)を介して該
ピストン(39、739)の先端部と部材本体(15
a、215a、415a、715a)を係合させる際、
部材側係合手段(25)内に残留した注射薬液(59)
等の液体が、ピストン(39、739)の先端部と部材
本体(15a、215a、415a、715a)との間
で圧縮されようとするが、部材側係合手段(25)は、
前記部材本体(15a、215a、415a、715
a)の軸心(P1)方向とは垂直な方向に、該部材本体
(15a、215a、415a、715a)を貫通する
形で穿設された溝を有するので、前記液体は該溝を介し
て、前記部材本体(15a、215a、415a、71
5a)の軸心(P1)方向とは垂直な方向に、該軸心
(P1)から遠ざかる方向に適宜流動して、部材本体
(15a、215a、415a、715a)の側方など
にのがれる。
【0060】また本発明のうち第25の発明では、変形
促進溝(27)により、部材本体(15a、215a、
415a、715a)のうち保持部材側係合手段(2
5)の付近の変形は極力容易になる。
【0061】また本発明のうち第26の発明では、使用
後に液流通細管保持部材(15、215、415、71
5)をピストン(39、739)のピストン側係合手段
(47、748)と係合させて、シリンジ本体(2)内
部に注射針等の液流通細管部材(23、270)と共に
引き抜く。
【0062】また本発明のうち第27の発明では、ピス
トン(39、739)を折り取ることにより、以後注射
針等の液流通細管部材(23、270)をシリンジ本体
(2)内部に保持したピストン(39、739)先端部
をシリンジ本体(2)内にピストン(39、739)先
端部に保持させた形で、外部から操作不能な状態で、留
置する。
【0063】また本発明のうち第28の発明では、液流
通細管部材(23、270)と共にピストン(39、7
39)を移動させる際に、不用意にピストン(39、7
39)がシリンジ本体(2)から抜け出ない。
【0064】また本発明のうち第29の発明では、ピス
トン(39、739)の折り取り動作は切欠き(41)
を利用して行う。
【0065】また本発明のうち第30の発明では、ピス
トン(39、739)をピストンストッパ(3b)に当
たるまで引き、直ちに端部(3a)を利用してピストン
(39、739)を折り取る。
【0066】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明による注射器の一例を示した模式断
面図、図2は、図1に示す注射器の挿着孔付近における
拡大断面図、図3は、図2に示す保持用突起及び保持用
リブの拡大断面図、図4は、図2のI矢視図、図5は、
図1に示す注射器において、ピストンの折り取りを行っ
ている図、図6は、本発明による注射器の別の一例であ
り、その挿着孔付近における拡大断面図、図7は、図6
のII矢視図、図8は、本発明による注射器の別の一例で
あり、その挿着孔付近における拡大断面図、図9は、図
8に示す注射器のうちシリンジ本体側のみを示した断面
図、図10は、図8に示す注射器のうち針装着体側のみ
を示した側面図、図11は、図8のIII矢視図、図12
は、本発明による注射器の別の一例であり、その挿着孔
付近における拡大断面図、図13は、図12のIV矢視
図、図14は、本発明による注射器の別の一例を示した
模式断面図、図15は、図14に示す注射器のうちシリ
ンジ本体側のみを示した断面図、図16は、図14に示
す注射器における、保持用突起及び保持用リブ付近を示
した断面図、図17は、図3に示す保持用突起とは別の
形状で形成された保持用突起及び保持用リブ付近を示し
た断面図、図18は、図3に示す保持用突起とは別の形
状で形成された保持用突起及び保持用リブ付近を示した
断面図、図19は、図3に示す保持用突起とは別の形状
で形成された保持用突起及び保持用リブ付近を示した断
面図、図20は、図3に示す保持用リブとは別の形状で
形成された保持用リブ及び保持用突起付近を示した断面
図、図21は、図3に示す保持用リブとは別の形状で形
成された保持用リブ及び保持用突起付近を示した断面
図、図22は、図3に示す保持用リブとは別の形状で形
成された保持用リブ及び保持用突起付近を示した断面図
である。
【0067】注射器1は、図1に示すように、樹脂製の
シリンジ100を有しており、シリンジ100には、シ
リンジ本体2が設けられている(なお、図1は注射器1
の模式断面図であるが、便宜上、後述するピストン39
の一部においては、断面でなく側面を示してある。)。
また、シリンジ本体2には、円筒状に形成された主円筒
部3が設けられている。ここで、主円筒部3の軸心方向
即ち、軸心P1に平行な正逆両方向を図の矢印A方向
(即ち、図1の紙面左方向)及び、矢印B方向(図1の
紙面右方向)とする。従って、矢印A、B方向はシリン
ジ本体2の軸心方向である。主円筒部3の外周側には、
該主円筒部3の矢印B側の開口端部3a付近において、
平板状の注射器支持部5が、該主円筒部3に対してツバ
状に設けられている。主円筒部3の内周面3c側には、
前記開口端部3a付近において、主円筒部3の軸心P1
に向かう方向即ち、図の矢印D方向に突起した係止リブ
3bが、該内周面3cに沿って円環状に形成されてい
る。主円筒部3の矢印A側には、図1及び図2に示すよ
うに、漏斗形状のテーパ部6が、該主円筒部3に一体的
に連続する形で形成されており、テーパ部6の矢印A、
B方向に垂直な断面(即ち、円形断面)における内径
は、矢印A方向に向かって収斂している。なお、主円筒
部3の内部と、テーパ部6の内部とは、矢印A、B方向
に連通しており、これら両内部を合わせた空間をシリン
ジ本体2の内部空間2aとする。
【0068】テーパ部6の矢印A側、即ちシリンジ本体
2の先端側には、図1及び図2及び図5に示すように、
基本的に前記軸心P1を中心とした筒状の挿着部4が、
該テーパ部6に一体的に連続する形で矢印A方向に伸延
形成されており、従って挿着部4は、その内側に筒状の
挿着孔4bを形成している。挿着孔4bの矢印A側の先
端部には、図の矢印D方向に突出した端壁部7が、前記
軸心P1に垂直な平面に沿った形で形成されており、該
端壁部7には、前記軸心P1を中心にして略円形に開口
した導入穴7bが、該挿着孔4bとシリンジ本体2の外
部を矢印A、B方向に連通する形で設けられている。更
に、前記挿着孔4bの内周部のうち前記導入孔7bの近
傍、即ち該導入孔7bのやや矢印B側の位置には、保持
用突起10が形成されている。即ち、保持用突起10は
挿着孔4bの内周部から図の矢印D方向に突出したリブ
状に形成されており、保持用突起10は挿着孔4bの内
周部に沿った、しかも矢印A、B方向に垂直な平面に沿
った基本的に1筋の円環状に形成されている。保持用突
起10の、軸心P1を含む平面による断面は、図3に示
すように円弧状になっている。つまり、保持用突起10
は、軸心P1からの距離LT1が最小となる先端10a
を有しており、該先端10aよりも矢印A側において、
前記距離LT1は、矢印A方向に向かうほど大きくなっ
ている。また、該先端10aよりも矢印B側において、
前記距離LT1は、矢印B方向に向かうほど大きくなっ
ている。なお、上述したシリンジ100は、シリンジ本
体2と注射器支持部5が一体成型される形で構成されて
おり、シリンジ本体2は、主円筒部3、テーパ部6、挿
着部4が一体成型される形で構成されている。
【0069】一方、挿着孔4bには、図1及び図2に示
すように、注射針装着ユニット13が装着されており、
注射針装着ユニット13は挿着孔4bに着脱自在に挿入
装着された状態の針装着体15を有している。本実施例
では、針装着体15は注射針接続用のハブである。即
ち、針装着体15は、前記シリンジ本体2の後端側、即
ち前記シリンジ本体2の開口端部3a側から、内部空間
2aを経由して挿着孔4bに矢印A方向に直線的に挿入
され、また該挿着孔4bから前記シリンジ本体2の内部
空間2aに矢印B方向に直線的に引き抜き得る形の、基
本的に円柱状の本体15aを有しており、更に本体15
aは円柱状の円柱部16を有している。円柱部16の外
周面16a側には、矢印C方向に突起する形で保持用リ
ブ11が形成されている。保持用リブ11は、該円柱部
16の軸心、従って前記本体15aの軸心(本実施例の
場合は軸心P1と一致)の方向、即ち図の矢印A、B方
向に垂直な平面に沿った1筋の円環状で、該外周面16
aに沿って形成されている。保持用突起10の、軸心P
1を含む平面による断面は、図3に示すように円弧状に
なっている。つまり、保持用リブ11は、軸心P1から
の距離LT2が最大となる先端11aを有しており、該
先端11aよりも矢印A側において、前記距離LT2
は、矢印A方向に向かうほど小さくなっている。また、
該先端11aよりも矢印B側において、前記距離LT2
は、矢印B方向に向かうほど小さくなっている。なお、
円柱部16のうち保持用リブ11以外の部位の外径は、
挿着孔4bの内径より小さく、挿着孔4bのうち保持用
突起10以外の部位の内径は、円柱部16の外径より大
きい。従って、円柱部16の外周面16aと挿着孔4b
の内周面4cの間には隙間31が形成されている。ま
た、円柱部16のうち保持用リブ11の位置での外径
は、挿着孔4bのうち保持用突起10以外の部位の内径
より小さく、挿着孔4bのうち保持用突起10の位置で
の内径は、円柱部16のうち保持用リブ11以外の部位
の外径より大きい。従って、針装着体15が装着孔4b
に装着された状態では、保持用リブ11の先端11aは
挿着孔4bの内周面4cのレベルに達せず、保持用突起
10の先端10aは円柱部16の外周面16aのレベル
に達しない。
【0070】円柱部16の矢印A側には、該円柱部16
と同心状で、該円柱部16よりも小径の小円柱部17が
一体的に設けられており、該小円柱部17の径は、前記
導入穴7bの径よりもやや小さくなっている。なお、前
記円柱部16の径は前記導入穴7bの径よりも大きくな
っており、従って、円柱部16の矢印A側の端部には、
該円柱部16の径と前記小円柱部17の径の差により矢
印A方向に面した当接端面16bが、矢印A方向に向か
った形で、即ち前記シリンジ本体2の先端方向(つまり
導入穴7bに向かう方向)に向かった形で形成されてい
る。針装着体15が挿着孔4bに挿入装着された状態で
は、円柱部16の当接端面16bは、前記端壁部7の矢
印B側の壁面7aに当接している。またこの状態では、
前記保持用リブ11は、上述した挿着孔4bの保持用突
起10に対して所定の接触圧力で当接している。この当
接は、図3に示すように、保持用リブ11においては、
該保持用リブ11の先端11aよりもやや矢印B側の位
置MQ1、保持用突起10においては、該保持用突起1
0の先端部10aよりもやや矢印A側の位置MQ2が互
いに接触した形で実現されている。即ち、位置MQ1、
MQ2は、矢印A、B方向において共に先端10aと先
端11aの間に存在している。よって、保持用リブ11
から保持用突起10に向けては、図3に示すように矢印
S方向(図の矢印B方向の正の成分及び矢印C方向の正
の成分からなる方向)の接触圧力F1が作用しており、
保持用突起10から保持用リブ11に向けては、該接触
圧力F1の反作用としての接触圧力F2が、矢印S方向
の反対方向である矢印T方向に作用している。また、上
述した円柱部16の当接端面16bと、端壁部7の矢印
B側の壁面7aとの間にも図3に示すように、円柱部1
6から端壁部7に向けては矢印A方向の接触圧力F3が
作用しており、端壁部7から円柱部16に向けては、該
接触圧力F3の反作用としての接触圧力F4が、矢印B
方向に作用している。
【0071】ここで、接触圧力F2の矢印A、B方向の
分力を分力F2x、矢印C、D方向の分力を分力F2y
とすると、前記接触圧力F4の大きさが該分力F2xの
大きさと等しくなっており、円柱部16を矢印A、B方
向に圧縮する形で互いに釣り合っている(なお、分力F
2yは軸心P1に向かう形で、該軸心P1の周囲360
°から求心方向に作用するので、円柱部16を該求心方
向に圧縮する形で釣り合っている。)。つまり、円柱部
16が挿着孔4bにおいて装着されている際には、保持
用リブ11が保持用突起10に対して、当接端面16b
が端壁部7の壁面7aに対して、該保持用リブ11と該
当接端面16bとの間の前記円柱部16が、前記保持用
突起10と前記壁面7aとから接触圧力F4及び分力F
2x等の所定の圧縮応力を受ける形で、それぞれ当接係
合している。つまり、図2に示すように、挿着孔4bの
うち、壁面7aから前記位置MQ1までの矢印A、B方
向の長さを長さLS1、円柱部16のうち、当接端面1
6bから前記位置MQ2までの矢印A、B方向の長さを
長さLS2とした場合、円柱部16が挿着孔4bにおい
て装着されている際には、挿着孔4bのうち長さLS1
に相当する部位が弾性的に伸長した状態になっており、
かつ円柱部16のうち長さLS2に相当する部位が弾性
的に縮小した状態になっている(あるいは、挿着孔4b
のうち長さLS1に相当する部位が弾性的に伸長した状
態になっているか、又は円柱部16のうち長さLS2に
相当する部位が弾性的に縮小した状態になってい
る。)。即ち、円柱部16が挿着孔4bから取り外され
ている際には、挿着孔4bのうち長さLS1に相当する
部位及び、円柱部16のうち長さLS2に相当する部位
がともに自然状態になり、この長さLS1が長さLS2
よりもやや小さくなる。つまり針装着体15は、端壁部
7と保持用突起10の間に所定の圧縮応力で挟まれた形
で、挿着孔4bに着脱自在に係合接続されている。な
お、上述したように保持用リブ11及び保持用突起10
の、軸心P1を含む平面による断面は、図3に示すよう
に共に円弧形になっているので、これら保持用リブ11
及び保持用突起10の接触当接は、軸心P1に垂直な平
面に沿った円環状に線接触(図3は断面図なので点状に
接触している様子が示されている)した形で実現されて
いる。よって、この注射器1では、シールが面接触で実
現されているようなものに比べて、高いシール性能を有
している。
【0072】また、円柱部16には、その矢印B側の端
面16cに開口部25aを形成する形で、係合溝25が
矢印A方向に向かって形成されており、係合溝25は、
図4に示すように矢印A、B方向とは垂直な図の矢印
G、H方向に円柱部16を貫通した形の溝となってい
る。係合溝25は、基本的に、開口部25aに隣接した
導入部25b及び該導入部25bの矢印A側に連通連続
する保持部25cから構成されており、導入部25bと
保持部25cの間には、矢印G、H方向に垂直な図の矢
印J、K方向の間隔が中央方向(本実施例では軸心P1
に向かう方向)に上下両側から狭くなったくびれ部25
dが形成されている。更に、円柱部16には、係合溝2
5の矢印J側及び矢印K側において、変形促進溝27、
27が、円柱部16の端面16cから矢印A方向に伸延
した形で設けられており、これら変形促進溝27、27
も、矢印G、H方向に円柱部16を貫通した形の溝とな
っている。また、本体15aには、円柱部16及び小円
柱部17に亙って矢印A、B方向に伸延して穿設された
針挿入孔19が、小円柱部17の矢印A側の端面17a
に開口部19aを形成した形で設けられており、針挿入
孔19の矢印B側端部と前記係合溝25の保持部25c
との間には、円柱部16内部を穿設した形で形成された
薬液流通孔26が、これら針挿入孔19と保持部25c
とを連通接続する形で設けられている。本体15aに
は、前記針挿入孔19に挿入された形で注射針23が接
続されており(注射針23は接着剤等で固定されてい
る)、注射針23の内部(即ち、薬液の流通する空間)
は、該注射針23の矢印B側端部を介して薬液流通孔2
6と連通している。
【0073】一方、注射器1には、図1に示すように、
ピストン39が設けられている(なお、図1は、注射器
1の模式断面図であるが、ピストン39のうち、後述す
るピストン本体40、外押圧板42、内押圧板43につ
いては、便宜上、断面でなく側面を示している。)。ピ
ストン39は、矢印A、B方向に伸延した棒状のピスト
ン本体40を有しており、ピストン本体40は、矢印
A、B方向に偏長な長方形板状の2つの合同な平板部4
0aが、断面が十字状を成す形で一体的に交差して設け
られている。平板部40aの板面の矢印A、B方向に垂
直な幅は、前記主円筒部3のうちの係止リブ3bにおけ
る内径に略等しく、ピストン本体40は、該ピストン本
体40の矢印A側より、主円筒部3に、開口端部3aを
通して挿入された形で設けられている。
【0074】ピストン本体40の各平板部40aには、
矢印A側寄りにおいて、各平板部40aの両側部40
b、40bよりピストン本体40の軸心(即ち、軸心P
1)方向に楔形の切欠き41が設けられている。4ヵ所
の切欠き41は、矢印A、B方向において互いに整合し
た位置に設けられている。また、ピストン本体40の矢
印B側の端部側には、板面が矢印A、B方向に垂直な円
形板状の外押圧板42がピストン本体40と一体的に、
かつ同心状に設けられており、外押圧板42の径は、主
円筒部3の内径よりも充分に大きく設けられている。ピ
ストン本体40の矢印A側の端部側には、図1に示すよ
うに、板面が矢印A、B方向に垂直な円形板状の内押圧
板43がピストン本体40と一体的に、かつ同心状に設
けられており(従って、内押圧板43は主円筒部3の内
部に位置しており)、内押圧板43の径は、前記主円筒
部3の内径に略等しくなっている(従って、内押圧板4
3の径は、主円筒部3のうちの係止リブ3bにおける内
径よりも大きい。)。内押圧板43には、図1に示すよ
うに、矢印A側にパッキン支持部45が矢印A方向に突
出した略円柱状に設けられており、パッキン支持部45
には、リング状に形成された、可撓性のある樹脂からな
るパッキン46が係合装着されている。即ち、パッキン
46により、シリンジ本体2の内部は、該パッキン46
の矢印A側及び矢印B側の間で水密(及び気密)に閉塞
され得るようになっている。
【0075】更に、パッキン支持部45の矢印A側には
ハブ係合部47が一体的に設けられており、ハブ係合部
47は矢印A、B方向に伸延した円柱部47a及び、該
円柱部47aの矢印A側に設けられた挿入部47bから
なっている。挿入部47bは、その径が円柱部47aよ
り大きな半球形状であり、該挿入部47bはその球面4
7c側を矢印A側に向ける形で配置されている。なお、
円柱部47aの径は、前記針装着体15の本体15aに
設けられた係合溝25のくびれ部25dにおける図の矢
印J、K方向の間隔に略等しくなっており、挿入部47
bの径は、前記係合孔25の保持部25cの矢印J、K
方向よりも小さくなっている。
【0076】注射器1は、以上のように構成されてお
り、該注射器1を組立る際には、以下の手順で行う。ま
ず初めに、シリンジ100に針装着体15を装着する。
即ち、シリンジ本体2の後端側、即ちピストン装着側か
ら針装着体15を矢印A方向に挿入し、更に該針装着体
15をハブ挿着部4の挿着孔4bに矢印A方向に挿入す
る。更に挿入を続けることにより針装着体15の保持用
リブ11の矢印A側部位が、挿着孔4bの保持用突起1
0の矢印B側部位に当接するようになる(図示せず)。
その後、該針装着体15を矢印A方向にシリンジ100
に対して強く押圧することにより、保持用リブ11が保
持用突起10を矢印C方向に押圧するようになるので、
該押圧力により挿着孔4b等が矢印C方向に膨張され
(或いは、保持用リブ11が保持用突起10から矢印D
方向に押圧されるようになるので、該押圧力により円柱
部16が矢印D方向に圧縮され)、よって保持用リブ1
1の先端11aが保持用突起10の先端10aの位置を
矢印A方向に通過する形で移動し、所定の係合装着位
置、即ち保持用リブ11と保持用突起10が上述した位
置MQ1、MQ2で当接する位置に到達する。また該所
定の係合装着位置への到達とともに、円柱部16の当接
端面16bと端壁部7の壁面7aが所定の接触圧力F
3、F4で当接する位置に配置される。以上で針装着体
15の装着が完了した。なお、上述したように円柱部1
6の外周面16aと挿着孔4bの内周面4cとの間に隙
間31が形成され、しかも円柱部16のうち保持用リブ
11の位置での外径は、挿着孔4bのうち保持用突起1
0以外の部位の内径より小さく、更に挿着孔4bのうち
保持用突起10の位置での内径は、円柱部16のうち保
持用リブ11以外の部位の外径より大きいことから、針
装着体15を挿着孔4bに挿入する際に生じる、円柱部
16と挿着孔4bの間での接触は、保持用リブ11と保
持用突起10との間での接触だけとなるので、円柱部1
6と挿着孔4bの間での摩擦抵抗等が極力小さくなり、
装着動作がスムーズに行える。また、注射針23は、針
装着体15をシリンジ100に装着する前に、予め該針
装着体15に接続しておいてもよいし、注射針23が未
接続の針装着体15をシリンジ100に装着し、その
後、注射針23を該針装着体15に接続するようにして
もよい。このように針装着体15をシリンジ100に装
着した後、該シリンジ100にピストン39を装着して
注射器1の組立を完了する。
【0077】以上のように組立てられた注射器1を使用
し、使用の後、廃棄するには、次のように行う。まず、
組立られた注射器1に液状の注射媒体59を充填する。
注射媒体59の充填は、ピストン39を引っ張ることに
より、シリンジ本体2の内部空間2aに負圧を生ぜしめ
て、注射針23の先端側から注射媒体59を吸引するよ
うにして行う。注射媒体59は、注射針23、針装着体
15内の薬液流通孔26、係合孔25を介してシリンジ
本体2の内部空間2aに流入し充填される。なお、針装
着体15の円柱部16と挿着孔4bとの間には隙間31
が形成されているが、針装着体15の保持用リブ11と
挿着孔4bの保持用突起10が当接しているので、これ
ら保持用リブ11と保持用突起10の間においては、所
定の接触圧力、即ちシール圧によってシールされ、液漏
れが生じない。
【0078】注射媒体59の充填の後、患者への薬液注
射注入を行い、その後、該注射器1の廃棄を行う。ま
ず、ピストン39と針装着体15とを互いに係合させ
る。即ち、ピストン39を更に矢印A方向に押圧する。
押圧によってピストン39のハブ係合部47の挿入部4
7bは、図5に示すように、針装着体15の係合溝25
の導入部25bに突入される。この際、挿入部47bの
先端には球面47cが形成されているため、突入された
挿入部47bはくびれ部25cを容易に通過し、保持部
25cに到達する。また、挿入部47bの矢印B側に伸
延している円柱部47aは、くびれ部25cを矢印A、
B方向に貫通する形で存在している。つまり、ピストン
39と針装着体15は互いに係合された。なお、挿入部
47bに矢印A方向の押圧力が作用することによって、
針装着体15にも矢印A方向の押圧力が作用する。しか
し、針装着体15は、円柱部16の当接端面16bにお
いて、端壁部7の壁面7aに矢印A方向に当接している
ので、その結果、該端壁部7により支持される。従っ
て、針装着体15は、該押圧力を受けても矢印A方向等
に殆ど移動せず、よって、針装着体15が挿着孔4bか
ら矢印A方向外部に抜け出るようなことはなく安全であ
る。
【0079】ピストン39と針装着体15とを互いに係
合させた後、ピストン39をシリンジ100に対して矢
印B方向に引っ張る。これにより、ハブ係合部47及び
係合溝25を介してピストン39と係合された針装着体
15は、図5に示すように、該ピストン39と共にシリ
ンジ100に対して矢印B方向に引っ張られる。従っ
て、針装着体15の保持用リブ11が保持用突起10を
矢印C方向に押圧するようになるので、該押圧力により
挿着孔4b等が矢印C方向に膨張され(或いは、保持用
リブ11が保持用突起10から矢印D方向に押圧される
ようになるので、該押圧力により円柱部16が矢印D方
向に圧縮され)、よって保持用リブ11の先端11aが
保持用突起10の先端10aの位置を矢印B方向に通過
する形で移動する形で、針装着体15と挿着孔4bとの
間の係合が外されて、針装着体15及び、該針装着体1
5に装着接続された注射針23は、シリンジ本体2の内
部空間2aに挿入される。ピストン39を更に引っ張
り、図5に示すように、内押圧板43が、シリンジ本体
2の主円筒部3の係止リブ3bに当接する位置まで引っ
張ってピストン39を停止させる。この際、注射針23
の先端が完全に内部空間2a内に挿入されている。な
お、上述したように円柱部16の外周面16aと挿着孔
4bの内周面4cとの間に隙間31が形成され、しかも
保持用リブ11の位置での外径は、挿着孔4bのうち保
持用突起10以外の部位の内径より小さく、挿着孔4b
のうち保持用突起10の位置での内径は、円柱部16の
うち保持用リブ11以外の部位の外径より大きいことか
ら、針装着体15を挿着孔4bから引き出す際に生じ
る、円柱部16と挿着孔4bの間での接触は、保持用リ
ブ11と保持用突起10との間での接触だけとなるの
で、円柱部16と挿着孔4bの間での摩擦抵抗等が極力
小さくなり、引き出し動作がスムーズに行える。更に、
針装着体15の保持用リブ11の先端11aが挿着孔4
bの保持用突起10の先端10aの位置を矢印B方向に
通過するやいなや、針装着体15の保持用リブ11の矢
印A側部位が、挿着孔4bの保持用突起10の矢印B側
部位に当接した状態となり、該状態では保持用突起10
から保持用リブ11に対して、矢印B方向の力の成分を
もつ接触圧力が作用するようになる。つまり、針装着体
15はこの矢印B方向の力の成分によっても、その引込
み方向である矢印B方向に押されることになるので、引
き出し動作が小さな力でスムーズに行える。また、ピス
トン39の内押圧板43が係止リブ3bによって係止さ
れることにより、誤ってピストン39を引きすぎ、ピス
トン39に係合された針装着体15に装着された注射針
23がシリンジ本体2外部に飛び出すことが防止されて
おり、注射針23で手等を傷つけ起こす二次感染等の事
故が防止されている。また、ピストン39の内押圧板4
3が係止リブ3bによって係止された状態では、ピスト
ン39のピストン本体40に形成された切欠き41の位
置が、図5に示すように、矢印A、B方向において、シ
リンジ本体2の開口端部3aの位置に略対応した状態に
なっている。
【0080】次いで、シリンジ本体2を一方の手で固定
したまま、他方の手で、ピストン39を掴み、図5に示
すように、該ピストン39に矢印C方向の力を与える。
シリンジ本体2に対して、ピストン39に矢印C方向の
力が加えることにより、ピストン本体40には、前記係
止リブ3bとシリンジ本体2の開口端部3aとを支点と
する形で曲げ応力が加わり、ピストン本体40において
比較的曲げ応力に対して構造上弱く形成されている切欠
き41においてピストン本体40は折れ、ピストン本体
40は、切欠き41を境に矢印A側の部分と矢印B側の
部分とに分離される。次いで、これらの折取りされたシ
リンジ本体2側の部分とピストン39の外押圧板42の
部分とを廃棄処分する。
【0081】なお、本発明では導入穴7b等の貫通穴の
周囲に1個以上のスリットを形成して注射器を構成して
もよい。例えば上述した注射器1のような注射器におい
て、図6及び図7に示すように、そのシリンジ本体2の
先端側に、複数(本実施例では3個であるが、1個以上
であれば個数は何個でもよい)のスリット50を設け
て、本発明による注射器のうちの別の一例である注射器
301を構成してもよい。これらスリット50は、図6
及び図7に示すように、導入穴7bの周囲に、軸心P1
を中心として等ピッチの間隔(図7では120°の間
隔)で設けられており、各スリット50は端壁部7を分
割し、更に挿着部4の矢印A側部位を複数の挿着部片4
a(本実施例では3つ)に分割した形になっている。な
お、挿着孔4bにおける保持用突起10の形成位置は、
上述した注射器1の場合とは異なっており(即ち、注射
器1の場合に比べて矢印B方向に移動配置されてい
る)、注射器301での保持用突起10は、これらスリ
ット50の矢印B側端部位置より矢印B側に配置されて
いる。従って、針装着体15の保持用リブ11の位置
も、前記保持用突起10の位置に対応して、注射器1の
場合に比べて矢印B側に配置されている。更に、端壁部
7の導入穴7bは、上述した注射器1においては、軸心
P1を中心とした内径が矢印A、B方向において一定な
穴であったが、注射器301においては、矢印A方向に
向けて拡大するテーパ状の穴になっている。
【0082】注射器301は、上述したように構成され
ているので、シリンジ本体2に対する針装着体15の装
着は導入穴7bを介してシリンジ本体2の先端側から行
える。即ち、針装着体15の装着は、針装着体15の円
柱部16の矢印B側の端面16cを、端壁部7の導入穴
7bに整合させて、そのまま矢印B方向に押圧するよう
にする。ところで、ハブ挿着部4の端壁部7側は、上述
したように複数のスリット50により複数の挿着部片4
aに分割されており、また、針装着体15で端壁部7を
押圧することにより、円柱部16の端面16cが、導入
穴7bに面したテーパ状の穴面7cに押圧当接するの
で、これら挿着部片4aには、これら挿着部片4aを矢
印C方向に弾性屈曲変形させようとする作用力が働く。
よって、針装着体15を更に押圧するに従って、各挿着
部片4aは矢印C方向に弾性屈曲変形し、導入穴7bの
内径が拡大される。針装着体15を更に矢印B方向に押
圧して、挿着部片4aを弾性屈曲変形させ、導入穴7b
の内径を針装着体15の円柱部16の外径程度まで拡大
させながら、針装着体15の円柱部16を挿着孔4bに
完全に挿入する。これにより円柱部16は、該円柱部1
6の当接端面16bが端壁部7の矢印B側の壁面7aに
所定の接触圧力により当接し、保持用リブ11と保持用
突起10が所定の接触圧力により当接する形で挿着孔4
bへ挿入され、針装着体15の装着が完了される。
【0083】なお、端壁部7のうち、導入穴7bに面し
た面は、上述したテーパ状の穴面7cだけでなく、該穴
面7cの矢印B側に連続する形で挿通面7dをも有して
いる。挿通面7dは、矢印A、B方向に平行に伸延し
た、円筒の内周面からなる曲面である。この挿通面7d
が形成されていることにより、端壁部7の矢印D側先端
は、細くとがった形状になることが極力避けられている
(穴面7cだけで、挿通面7dがなければとがることに
なる。)。つまり、端壁部7の矢印D側先端の強度が高
められている。従って、針装着体15が導入穴7bを通
過する際、端壁部7の矢印D側先端部位が破損するよう
なこと、或いは該破損した異物がシリンジ本体2内に進
入するようなことは、極力防止されており都合がよい。
更に、挿通面7dは矢印A、B方向に平行に伸延してい
るので、針装着体15が導入穴7bを通過する際には、
該挿通面7dは、該針装着体15に対するガイド面の役
割をもなすので挿入がスムーズに行え都合がよい。
【0084】注射器301の組立は、針装着体15の装
着と共に、該針装着体15への注射針23の接続及び、
シリンジ本体2へのピストン39の装着が行われる。し
かし、これら作業の手順は任意である。例えば、針装着
体15の装着、注射針23の接続、ピストン39の装着
という順で行ってもよいし、針装着体15の装着、ピス
トン39の装着、注射針23の接続という順で行っても
よいし、注射針23の接続、針装着体15の装着、ピス
トン39の装着という順で行ってもよいし、注射針23
の接続、ピストン39の装着、針装着体15の装着とい
う順で行ってもよいし、ピストン39の装着、注射針2
3の接続、針装着体15の装着という順で行ってもよい
し、ピストン39の装着、針装着体15の装着、注射針
23の接続という順で行ってもよい。このように、スリ
ット50が設けられて構成された注射器301の組立て
は、その組立作業の大部分(即ち、注射針23の挿入固
定の作業を除いてた全ての作業)が、矢印A、B方向で
の押圧によって行われるため、複雑な作業を伴わず容易
である。更に、針装着体15は内部空間2aを通過せず
に装着されるので、該装着作業に際して塵埃等が内部空
間2aに進入することは極力防止される。また、針装着
体15の装着を、ピストン39をシリンジ本体2に装着
した後に行うようにすると、該針装着体15の装着作業
に際して塵埃等が内部空間2aに進入することは更に一
層防止され都合がよい。スリット50が設けられて構成
された注射器301は、以上のように構成され、また以
上のように組立てられるようになっている。なお、該注
射器301を使用し、使用の後、廃棄するには、スリッ
ト50がない第1番目の実施例における注射器1と略同
様に行える。
【0085】一方、本発明による注射器としては、上述
した注射器1、301のような、注射針23等の注射針
本体が直接接続された、針接続体15等のハブがシリン
ジ本体2の挿着孔4bに装着されるタイプのもの以外
に、いわゆるルアーロックタイプの注射器が採用され得
る。例えば、図8乃至図11に示すような注射器201
が可能である。注射器201は構造的には、上述した注
射器1とは、液流通細管保持部材(注射器1では針装着
体15)及び保持部材装着穴(注射器1では挿着孔4
b)において異なっている(その他の部位は略同様に構
成されている。)。即ち、注射器201のシリンジ本体
2には、注射器1と同様に、図8及び図9に示すよう
に、円筒状に形成された主円筒部3が設けられており、
主円筒部3の矢印A側には、漏斗形状のテーパ部6を介
して筒状の挿着部204が一体的に連続する形で矢印A
方向に伸延形成されている。挿着部204は、その内側
に筒状の挿着孔204bを形成しており、挿着部204
の矢印A側の先端には、シリンジ本体2の軸心P1に向
かう方向、即ち矢印D方向に突出した形の、矢印A、B
方向(軸心P1に平行な方向)に垂直な端壁部205が
形成されている。この端壁部205には、該端壁部20
5を矢印A、B方向に貫通した形で略円形に開口した導
入穴207bが、該挿着孔204bとシリンジ本体2の
外部を矢印A、B方向に連通する形で設けられている。
前記挿着孔204bの内周面204c側で、前記端壁部
205のやや矢印B側の位置には、図9に示すように保
持用突起210が形成されている。即ち、保持用突起2
10は挿着孔204bの内周部から図の矢印D方向に突
出したリブ状に形成されており、保持用突起210は挿
着孔204bの内周部に沿った、しかも矢印A、B方向
に垂直な平面に沿った基本的に1筋の円環状に形成され
ている。保持用突起210の、軸心P1を含む平面によ
る断面は、上述した注射器1の保持用突起10と同様
に、軸心P1からの距離が最小となった先端10aと同
様の先端210aを有した円弧形になっている。
【0086】なお、挿着孔204bについては、該挿着
孔204bの内周面204cのうち、前記保持用突起2
10よりもやや矢印B側の位置YK1を境界として、該
位置YK1よりも矢印A側の部位が挿着部前部204
z、該位置YK1から、テーパ部6との境界である位置
YK2までの間の部位が挿着部後部204kとなってお
り、挿着部前部204zにおける挿着孔204bの内周
面204cから軸心P1までの基本的な距離YL1(即
ち、保持用突起210以外の部位における内周面204
cから軸心P1までの距離)は、挿着部後部204kに
おける挿着孔204bの内周面204cから軸心P1ま
での基本的な距離YL2よりも小さくなっている。挿着
孔204bの内周面204c側で、前記挿着部後部20
4kには、図8及び図9に示すように、突条体からなる
複数のストッパ部209が前記軸心P1に向かって突出
した形で形成されており、各ストッパ部209は、位置
YK1、YK2の間で矢印A、B方向に伸延した筋状に
形成されている。これらストッパ部209(本実施例で
は図11に示すように8個)は、図11に示すように、
軸心P1を中心にして所定のピッチYPT1(本実施例
では45°のピッチ)で配置されており、各ストッパ部
209から軸心P1までの距離は、前記挿着部前部20
4zにおける挿着孔204bの内周面204cから軸心
P1までの基本的な距離YL1と等しくなっている。即
ち、各ストッパ部209の矢印D側端部と、前記位置挿
着部前部204zにおける挿着孔204bの内周面20
4cであり、位置YK1付近の内周面204cとは矢印
A、B方向に滑らかに連続している。なお、各ストッパ
部209の矢印B側の端部209aは矢印B方向にとが
ったくさび型になっている。
【0087】一方、挿着孔204bには、図8に示すよ
うに、注射針装着ユニット213が装着されており、注
射針装着ユニット213は挿着孔204bに挿入装着さ
れた状態の針装着体215を有している。針装着体21
5は、図8及び図10に示すように、挿着孔204b
に、ピストン装着側(即ち、シリンジ本体2の内部空間
2a側)から矢印A方向に直線的に挿入され、また該挿
着孔204bから前記シリンジ本体2の内部空間2aに
矢印B方向に直線的に引き抜き得る形の、基本的に円柱
状の本体215aを有しており、更に本体215aは円
柱状の円柱部216を有している。円柱部216の外周
面216a側には、矢印C方向に突起する形で保持用リ
ブ211が形成されている。保持用リブ211は、該円
柱部216の軸心、従って前記本体215aの軸心(本
実施例の場合はシリンジ本体2の軸心P1と一致)に平
行な方向である矢印A、B方向に垂直な平面に沿った1
筋の円環状で、該外周面216aに沿って形成されてい
る。保持用リブ211の、軸心P1を含む平面による断
面は、上述した上述した注射器1の保持用リブ11と同
様に、軸心P1からの距離が最大となる先端11aと同
様の先端211aを有した円弧形になっている。
【0088】円柱部216の矢印A側には、該円柱部2
16と同心状で、該円柱部216よりも小径の円筒部2
19が一体的に設けられており、円筒部219は挿着孔
204bの内部から導入穴207bを通過して矢印A方
向に伸延した状態になっている。また、円筒部219の
外径は、挿着孔204bの挿着部前部204zにおける
内径よりも小さく、かつ導入穴207bの内径よりもや
や小さくなっている。そして、円柱部216のうち、挿
着部前部204zに対応した部位の外径は、円筒部21
9の外径及び導入穴207bの内径よりも大きくなって
いる。従って、円柱部216の矢印A側端部には、これ
ら円柱部216及び円筒部219の径の差により、該円
筒部219を囲んだ形の円環状の当接端面216bが形
成されている。なお、挿着孔204bに注射針装着ユニ
ット213が装着された状態では、図8に示すように、
当接端面216bは、端壁部205の矢印B側の壁面2
05aに所定の接触圧力で当接した形で配置されてい
る。またこの状態では、前記保持用リブ211は、上述
した挿着孔204bの保持用突起210に対して所定の
接触圧力で当接している。この当接は、上述した注射器
1における保持用リブ11と保持用突起10の当接と同
様に行われており(図3を参考)、よって、針装着体2
15は、端壁部205と保持用突起210の間で、所定
の圧縮力で挟まれて係合された形で、挿着孔204bに
着脱自在に係合接続されている。
【0089】また、円柱部216について、図8及び図
10に示すように、軸心P1から外周面216aまでの
矢印C、D方向の基本的な距離YL3は、挿着孔204
bにおける、軸心P1から内周面204c側までの矢印
C、D方向の距離YL1よりもやや小さくなっており、
従って挿着孔204bに本体215aが係合した状態に
おいて、挿着孔204bの挿着部前部204zにおける
保持用リブ211以外の内周面204cと、円柱部21
6の外周面216aとの間及び、挿着孔204bの挿着
部後部204kにおけるストッパ部209の矢印D側端
部と、円柱部216の外周面216aとの間には隙間2
31としての矢印C、D方向の間隔が形成されている。
なお、円柱部216の外周面216aのうち、前記挿着
部後部204kに対応した部位には、図8及び図10及
び図11に示すように、複数の周方向当接部221が矢
印C方向に突出した形で設けられており、各周方向当接
部221は、矢印A、B方向に伸延した筋状に形成され
ている。これら周方向当接部221(本実施例では図1
1に示すように8個)は、図11に示すように、軸心P
1を中心にして前記所定のピッチYPT1と同じ大きさ
のピッチYPT2(本実施例では45°のピッチ)で配
置されており、図8乃至図10に示すように、各周方向
当接部221の矢印C側端部から軸心XP1までの距離
YL4は、前記挿着部後部204kにおける挿着孔20
4bの、各ストッパ部209の位置以外の内周面204
cから軸心P1までの基本的な距離YL2よりやや小さ
くなっている。なお、挿着孔204bに注射針装着ユニ
ット213が装着された状態では、図8及び図11に示
すように、各周方向当接部221は、周方向に隣接する
ストッパ部209、209の間に嵌まった形で配置され
ている。また、各周方向当接部221の矢印A側の端部
221aは矢印A方向にとがったくさび型になってい
る。なお、挿着孔204bに注射針装着ユニット213
の針装着体215を装着するには、針装着体215をシ
リンジ本体2に内部空間2a側であるピストン装着側か
ら挿入し、挿着孔204bに対して矢印A方向に挿入
し、保持用突起210及び保持用リブ211を介して係
合させるようにする。針装着体215を挿着孔204b
に対して挿入する際には、各周方向当接部221の矢印
A側の端部221aが矢印A方向にとがったくさび型に
なっており、各ストッパ部209の矢印B側の端部20
9aが矢印B方向にとがったくさび型になっているの
で、周方向当接部221とストッパ部209の噛みあわ
せがスムーズに行われて都合がよい。以上のように、挿
着孔204bに注射針装着ユニット213が装着された
状態では、各ストッパ部209と各周方向当接部221
とが周方向に当接自在になるので、注射針装着ユニット
213がシリンジ本体2に対して周方向に回動しようと
しても、各ストッパ部209と各周方向当接部221と
が周方向に当接し、該回動が阻止されるようになってい
る。これにより、後述するハブ260を針装着体215
にネジ込み装着する際には、針装着体215がハブ26
0と一緒になって挿着孔204b内で回動してしまうこ
とが防止され、ハブ260の装着が容易になる。
【0090】また、前記円筒部219の内側には、図8
に示すように、ルアーロックタイプの注射器において採
用される、コーン形状のハブ260を本体215aにね
じ込み装着し得るようになったハブ用ネジ穴218が、
該円筒部219の内周面側にネジ山219aを形成した
形で形成されている。更に、本体215aの先端側であ
る図の矢印A側には、円柱部216の矢印A側に、該円
柱部216と同心状に矢印A方向に突出伸延した形で一
体的に設けられた筒状のハブ用テーパ部220が形成さ
れており、ハブ用テーパ部220は前記円筒部219の
内部の中央に配置されている。そして、これらハブ用ネ
ジ穴218及びハブ用テーパ部220を介して前記ハブ
260が本体215aに装着されている。このハブ26
0には、注射針本体である注射針23が接続されてお
り、これらハブ260と注射針23により注射針ユニッ
ト270が構成されている(従って、該注射器201は
薬液注入用或いは採血用等の注射器となっている。)。
なお、注射針ユニット270の代わりに、他の液流通細
管部材ユニットを採用してもよい。例えば、液流通細管
部材ユニットを、ハブ260に薬液輸送用のチューブ2
80(図8の二点鎖線で図示)を接続して構成してもよ
い(この場合、該注射器201は点滴用或いは採血用等
のチューブに接続された注射器として使用される。)。
また、円柱部216には、注射器1の円柱部16と同様
に、図8に示すように、その矢印B側の端面216cに
開口部25aを形成する形で、係合溝25が矢印A方向
に向かって形成されており、係合溝25は、図11に示
すように矢印A、B方向とは垂直な図の矢印G、H方向
に円柱部216を貫通した形の溝となっている。係合溝
25は、基本的に、開口部25aに隣接した導入部25
b及び該導入部25bの矢印A側に連通連続する保持部
25cから構成されており、導入部25bと保持部25
cの間には、矢印G、H方向に垂直な図の矢印J、K方
向の間隔が中央方向(本実施例では軸心P1に向かう方
向)に上下両側から狭くなったくびれ部25dが形成さ
れている。更に、円柱部216には、係合溝25の矢印
J側及び矢印K側において、変形促進溝27、27が、
円柱部216の端面216cから矢印A方向に伸延した
形で設けられており、これら変形促進溝27、27も、
矢印G、H方向に円柱部216を貫通した形の溝となっ
ている。また、本体215aには、円柱部216及びハ
ブ用テーパ部220に亙って矢印A、B方向に伸延して
穿設された薬液流通孔226が、ハブ用テーパ部220
の先端側外部と前記係合溝25の保持部25cとを連通
接続する形で設けられている。注射器201の、液流通
細管保持部材である針装着体215及び保持部材装着穴
である挿着孔204b等は以上のように構成されている
ので、該注射器201の組立や使用後の廃棄に関して
は、上述した注射器1と同様に行える。
【0091】なお、ルアーロックタイプの注射器におい
ても、導入穴207b等の貫通穴の周囲に1個以上のス
リットを形成したものが採用可能である。例えば、図1
2及び図13に示すような注射器401が可能である。
注射器401は構造的には、上述した注射器201と
は、液流通細管保持部材(注射器201では針装着体2
15)及び保持部材装着穴(注射器201では挿着孔2
04b)において異なっている(その他の部位は略同様
に構成されている。)。即ち、注射器401のシリンジ
本体2には、注射器201と同様に、図12及び図13
に示すように、円筒状に形成された主円筒部3が設けら
れており、主円筒部3の矢印A側には、漏斗形状のテー
パ部6を介して筒状の挿着部404が一体的に連続する
形で矢印A方向に伸延形成されている。挿着部404
は、その内側に筒状の挿着孔404bを形成しており、
挿着部404の矢印A側の先端には、シリンジ本体2の
軸心P1に向かう方向、即ち矢印D方向に突出した形
の、矢印A、B方向(軸心P1に平行な方向)に垂直な
端壁部405が形成されている。この端壁部405に
は、該端壁部405を矢印A、B方向に貫通した形で略
円形に開口した導入穴407bが、該挿着孔404bと
シリンジ本体2の外部を矢印A、B方向に連通する形で
設けられている。端壁部405の矢印D側端部には、該
導入穴407bに面する形で、上述した注射器301の
穴面7c及び挿通面7dと同様に、穴面407c及び挿
通面407dが形成されている。また、端壁部405
は、軸心P1を中心に所定のピッチPT1(例えば図1
3では105°)で円弧状に伸延した3つの突条体40
8から構成されており、各突条体408、408の間に
は軸心P1を中心に所定のピッチPT2(例えば図13
では15°)で円弧状に伸延した欠落部位408aがそ
れぞれ形成されている。つまり、3つの突条体408
は、軸心P1を中心にした周方向である図の矢印E、F
方向に配置されている。
【0092】ところで、挿着部404には、図12及び
図13に示すように、該挿着部404の矢印A側を軸心
P1を中心に3つの挿着部片404aに分割する形で、
3つのスリット450が形成されている。これら各スリ
ット450は、軸心P1を中心に所定のピッチPT2
(従って上述した欠落部位408aのピッチPT2と同
じピッチ)で円弧状に伸延した、挿着部404における
欠落部位となった形で形成されている。また、これら各
スリット450は、上述した端壁部405の各欠落部位
408aと対応整合した位置に形成されており、従って
各スリット450は端壁部405の各突条体408、4
08間にそれぞれ配置されている。また、挿着孔404
bの内周面404c側には、該内周面404cのうち、
上述した3つのスリット450よりも矢印B側の位置
で、注射器201における保持用突起210と同様の、
即ち軸心P1からの距離が最小となる先端410aを有
した円弧状断面の保持用突起410が、矢印A、B方向
に垂直な平面に沿った1筋の円環状に形成されている。
一方、挿着孔404bには、図12及び図13に示すよ
うに、注射針装着ユニット413が装着されており(な
お、図12及び図13では、説明の便宜上、注射針装着
ユニット413のうち、上述したハブ260等のハブや
注射針23等の注射針が省略されている)、注射針装着
ユニット413は挿着孔404bに挿入装着された状態
の針装着体415を有している。針装着体415は、挿
着孔404bに、前記導入穴407bを介して矢印B方
向に直線的に挿入され、また該挿着孔404bから前記
シリンジ本体2の内部空間2a内に矢印B方向に直線的
に引き抜き得る形の、基本的に円柱状の本体415aを
有しており、更に本体415aは円柱状の円柱部416
を有している。円柱部416の外周面416a側には、
該円柱部416の軸心、従って前記本体415aの軸心
(本実施例の場合は軸心P1と一致)の方向、即ち図の
矢印A、B方向に垂直な平面に沿った1筋の円環状で形
成された、注射器201の保持用リブ211と同様の、
即ち軸心P1からの距離が最大となる先端411aを有
した円弧状断面の保持用リブ411が、該外周面416
aに沿って形成されている。なお、この保持用リブ41
1は、注射器201の場合と同様、上述した挿着孔40
4bの保持用突起410に対して所定の接触圧力で着脱
自在に接触係合されており、この係合によって針装着体
415は、挿着孔404bに対して着脱自在に係合接続
されている。
【0093】また、円柱部416について、図12に示
すように、軸心P1から外周面416aまでの矢印C、
D方向の距離XL3(即ち、外径の2分の1)は、挿着
孔404bにおける、軸心P1から内周面404cまで
の矢印C、D方向の距離XL1(即ち、内径の2分の
1)よりもやや小さくなっており、従って挿着孔404
bに本体415aが係合した状態において、挿着孔40
4bの内周面404cと円柱部416の外周面416a
との間には隙間としての矢印C、D方向の間隔XL7が
形成されている。一方、本体415aの先端側である図
の矢印A側には、図12に示すように、円柱部416の
矢印A側に、該円柱部416と同心状に矢印A方向に伸
延し、該矢印A方向に開口した形で一体的に設けられた
円筒状の円筒部419が形成されており、円筒部419
は挿着孔404bの内部から、端壁部405及び導入穴
407bを通過して矢印A方向に伸延した状態になって
いる。また、円筒部419については、軸心P1から該
円筒部419の外周面419cまでの矢印C、D方向の
距離XL4(即ち、外径の2分の1)は、挿着孔404
bの端壁部405における、軸心P1から挿通面407
dまでの矢印C、D方向の距離XL2(即ち、内径の2
分の1)よりもやや小さくなっており、従って挿着孔4
04bに針装着本415が係合した状態において、端壁
部405と円筒部419の外周面419cとの間には隙
間としての矢印C、D方向の間隔XL5が形成されてい
る。また、円筒部419の内側には、注射器201のハ
ブ用ネジ穴218と同様のハブ用ネジ穴418が、更
に、本体415aの先端側である図の矢印A側には、円
柱部416の矢印A側に、注射器201のハブ用テーパ
部220と同様のハブ用テーパ部420が形成されてい
る。
【0094】一方、円柱部416の矢印A側の端部に
は、該円柱部416の前記間隔XL3と、前記円筒部4
19の前記間隔XL4との差により、略円環状に配置さ
れた形で当接端面416bが形成されており、該当接端
面416bは、前記端壁部405の各突条体408の矢
印B側の側面408bに対して所定の接触圧力で当接接
触して配置されている。なお、端壁部405の3つの突
条体408は、上述したように軸心P1を中心に所定の
ピッチPT1で円弧状に伸延して形成されており、各突
条体408、408の間には軸心P1を中心に所定のピ
ッチPT2で円弧状に伸延した欠落部位408aがそれ
ぞれ形成されている。前記当接端面416bは、これら
3つの突条体408に対応して形成されているので、該
当接端面416bは略円環状に配置された3つの部位か
らなっており、これら各部位は軸心P1を中心に前記ピ
ッチPT1で円弧状に伸延して形成されており、これら
各部位の間には軸心P1を中心に前記ピッチPT2で円
弧状に伸延した当接端面416b以外の部位がそれぞれ
形成されている。なお、円筒部419の外周面419c
のうち、当接端面416bに隣接した位置XK1から、
本体415aの先端位置XK2(即ち、円筒部419の
矢印A側の先端位置)に亙っては、干渉防止面419b
となっている。つまり、当接端面416bが3つの突条
体408に対応して3つの部位から構成されているの
で、該干渉防止面419bも3つの突条体408に対応
して3つの部位から構成されている。
【0095】更に、円柱部416の矢印A側の端部のう
ち、前記当接端面416b以外の部位、即ち前記当接端
面416bを構成する、前記ピッチPT1で円弧状に伸
延した3つの部位の間に位置する、それぞれ前記ピッチ
PT2で円弧状に伸延した3つの部位には、該当接端面
416bの位置よりも矢印A方向に突出した形の突起部
422がそれぞれ形成されている。各突起部422は、
前記円筒部419の外周面419cよりも矢印C方向に
突出しており、軸心P1から該突起部422の矢印C側
の端面422aまでの矢印C、D方向の距離XL3’
は、前記円柱部416についての、軸心P1から外周面
416aまでの矢印C、D方向の距離XL3と略等しく
なっている。即ち、該距離XL3’は、前記挿着孔40
4bにおける、軸心P1から内周面404cまでの矢印
C、D方向の距離XL1よりもやや小さくなっており
(本実施例では、距離XL3と距離XL3’は略等しく
なっている)、従って挿着孔404bに針装着本415
が係合した状態において、突出部422の端部422a
と挿着孔404bの内周面404cとの間には隙間とし
ての矢印C、D方向の間隔XL6が形成されている。な
お、各突起部422は、端壁部405の各欠落部位40
8aに対応配置されていることから、各突起部422
は、端壁部405の各突条体408、408の間に配置
されている。つまり、軸心P1を中心とした周方向を図
で矢印E、F方向とし、各突条体408における矢印E
側及び矢印F側の端面を周方向当接面407e、407
eとすると、各突起部422は、各突条体408、40
8の周方向当接面407e、407e間に配置されてお
り、従って各突起部422の、挿着孔404bに対する
矢印E、F方向への回動、即ち、針装着体415の、挿
着孔404bに対する矢印E、F方向への回動は、これ
ら突起部422が各突条体408の周方向当接面407
eに当接することにより阻止されるようになっている。
【0096】また、円柱部416には、注射器201の
場合と同様に、その矢印B側の端面416cに開口部2
5aを形成する形で、係合溝25が矢印A方向に向かっ
て形成されており、係合溝25は、矢印A、B方向とは
垂直な方向に円柱部416を貫通した形の溝となってい
る。係合溝25は、基本的に、開口部25aに隣接した
導入部25b及び該導入部25bの矢印A側に連通連続
する保持部25cから構成されており、導入部25bと
保持部25cの間には、くびれ部25dが形成されてい
る。更に、円柱部416には、係合溝25の近傍におい
て、変形促進溝27、27が、円柱部416の端面41
6cから矢印A方向に伸延した形で設けられており、こ
れら変形促進溝27、27も、矢印A、B方向とは垂直
な方向に円柱部416を貫通した形の溝となっている。
また、本体415aには、円柱部416及びハブ用テー
パ部420に亙って矢印A、B方向に伸延して穿設され
た薬液流通孔426が、ハブ用テーパ部420の先端側
外部と前記係合溝25の保持部25cとを連通接続する
形で設けられている。
【0097】注射器401は、上述したように構成され
ているので、シリンジ本体2に対する針装着体415の
装着は導入穴407bを介してシリンジ本体2の先端側
から行える。即ち、針装着体415の装着は、針装着体
415の円柱部416の矢印B側の端面416cを、端
壁部405の導入穴407bに整合させて、そのまま矢
印B方向に押圧するようにする。ところで、ハブ挿着部
404の端壁部405側は、上述したように複数のスリ
ット450により複数の挿着部片404aに分割されて
おり、また、針装着体415で端壁部405を押圧する
ことにより、円柱部416の端面416cが、導入穴4
07bに面したテーパ状の穴面407cに押圧当接する
ので、これら挿着部片404aには、これら挿着部片4
04aを矢印C方向に弾性屈曲変形させようとする作用
力が働く。よって、針装着体415を更に押圧するに従
って、各挿着部片404aは矢印C方向に弾性屈曲変形
し、導入穴407bの内径が拡大される。針装着体41
5を更に矢印B方向に押圧して、挿着部片404aを弾
性屈曲変形させ、導入穴407bの内径を針装着体41
5の円柱部416の外径程度まで拡大させながら、針装
着体415の円柱部416を挿着孔404bに完全に挿
入する。これにより円柱部416は、該円柱部416の
当接端面416bが端壁部405の矢印B側の側面40
8bに所定の接触圧力により当接し、保持用リブ411
と保持用突起410が所定の接触圧力により当接する形
で挿着孔404bへ挿入され、針装着体415の装着が
完了される。なお、この際、針装着体415の各突起部
422が、挿着孔404b側の突条体408、408間
の欠落部位408aにそれぞれ嵌まるように配置され
る。このように、スリット450が設けられて構成され
た注射器401の組立てにおいては、針装着体415は
内部空間2aを通過せずに装着されるので、該装着作業
に際して塵埃等が内部空間2aに進入することは極力防
止される。スリット450が設けられて構成された注射
器401は、以上のように構成され、また以上のように
組立てられるようになっている。なお、該注射器401
を使用し、使用の後、廃棄するには、スリット450が
ない注射器201等と略同様に行える。
【0098】更に本発明による注射器は、図14乃至図
16に示すような注射器701の形で構成してもよい。
即ち、注射器701は、その構成が上述した注射器20
1と基本的に類似しているが、保持用突起210等の保
持用突起体及び、保持用リブ211等の保持用突条及
び、ストッパ部209等の回り止め部及び、周方向当接
部221等の周方向当接部の形成位置が異なっている。
即ち、注射器701では、保持用突起体である保持用突
起710が、回り止め部であるストッパ部730よりも
矢印B側に形成されており、従って保持用突条である保
持用リブ711が、周方向当接部である周方向当接部7
31よりも矢印B側に形成されている。よって、ストッ
パ部730の矢印A側端は、端壁部205の矢印B側に
連続した形になっている。また、針装着体715の本体
715aの基本的な外径は、保持用リブ711の存在す
る側(即ち矢印B側)が、周方向当接部731の存在す
る側(即ち矢印A側)よりも大きくなっており、よっ
て、これら外径の差によって、保持用リブ711の存在
する側と周方向当接部731の存在する側との境界位置
には、該周方向当接部731以外の位置に、矢印A方向
に面した当接端面732が形成されている。なお、針装
着体715が挿着孔704bに挿着されている状態で
は、図14及び図16に示すように、保持用突起710
と保持用リブ711が所定の接触圧力で互いに接触当接
しており、当接端面732とストッパ部730の矢印B
側の端部730aが所定の接触圧力で互いに接触当接し
ており、これによって針装着体715は、保持用突起7
10とストッパ部730の間で矢印A、B方向において
圧縮された形で係合されている。なお、保持用突起71
0は、上述した注射器1の保持用突起10等と同様に、
軸心P1からの距離が最小となる先端10aと同様の先
端710aを有した円弧状断面に形成されており、保持
用リブ711は、上述した注射器1の保持用リブ11等
と同様に、軸心P1からの距離が最大となる先端11a
と同様の先端711aを有した円弧状断面に形成されて
いる。また、針装着体715の矢印A側には円筒部71
9が設けられており、円筒部719には、ハブ用ネジ穴
7118が形成されている。更に、円筒部719の内側
には、矢印A方向に突出したハブ用テーパ部720が設
けられている。
【0099】以上のように構成された注射器701の組
立は、上述した注射器201の組立と同様に、針装着体
715をシリンジ本体の内部空間側を介して挿着孔70
4bに装着するようにして行えばよい。なお、該注射器
701を使用し、使用の後、廃棄するには、注射器20
1等と略同様に行える。なお、図14に示すように、ピ
ストン739のパッキン746内に、クリアランス部7
47(図14では中空な空間であるが、その他の実施例
として、スポンジなどの可撓性の高い部材を充填しても
よい。)を設けてもよい。ピストン739と針装着体7
15との係合時には、ピストン739のパッキン746
を針装着体715に強く押し付けて圧縮変形させ、該ピ
ストン739側のハブ係合部748を針装着体715側
に押し出すようにするが、この際、パッキン746内に
クリアランス部747が設けられていることにより、パ
ッキン746の圧縮変形が容易に行え、従ってハブ係合
部748の針装着体715側への押し出しがスムーズに
行え、ピストン739と針装着体715との係合がスム
ーズに行えるようになる。
【0100】なお、上述した各実施例では、保持用突起
10、210、410、710等の保持用突起体及び、
保持用リブ11、211、411、711等の保持用突
条は、保持用突起10及び保持用リブ11をその代表と
して示した図3に示すように、軸心P1を含む断面形状
がいずれも円弧状であったが、保持用突起体及び保持用
突条の形状は、装着時に、保持用突条が保持用突起体か
ら矢印A方向成分の圧縮力を受け得るようになっていれ
ば任意でよい(勿論、この条件を満たすなら形状だけで
なく保持用突条と保持用突起体の大きさも任意であ
る。)。従って、例えば図17に示すように、保持用突
起体である保持用突起501を、軸心P1を含む断面形
状が三角形状となる形で形成してもよいし(この場合、
保持用突起501は、断面における三角形の頂点である
先端501aを、軸心P1からの距離が最小となる位置
として有する)、或いは図18に示すように、保持用突
起体である保持用突起502を、軸心P1を含む断面形
状が、前記円弧状の保持用突起10の矢印B側を欠落さ
せる形で、該保持用突起10を半分に割った形状(この
場合、保持用突起502は、円弧を半分に割った分割位
置である先端502aを、軸心P1からの距離が最小と
なる位置として有する)として形成してもよいし(但
し、この場合、針装着体15等の液流通細管保持部材は
シリンジ本体の後端側からは装着しにくくなる)、或い
は図19に示すように、保持用突起体である保持用突起
503を、軸心P1を含む断面形状が四角形状となる形
で形成してもよい(この場合、保持用突起503は、断
面における四角形の辺のうち軸心P1に平行な辺である
先端503aを、軸心P1からの距離が最小となる位置
として有する)。また、例えば図20に示すように、保
持用突条である保持用リブ601を、軸心P1を含む断
面形状が三角形状となる形で形成してもよいし(この場
合、保持用リブ601は、断面における三角形の頂点で
ある先端601aを、軸心P1からの距離が最大となる
位置として有する)、或いは図21に示すように、保持
用突条である保持用リブ602を、軸心P1を含む断面
形状が、前記円弧状の保持用リブ11の矢印A側を欠落
させる形で、該保持用リブ11を半分に割った形状(こ
の場合、保持用リブ602は、円弧を半分に割った分割
位置である先端602aを、軸心P1からの距離が最大
となる位置として有する)として形成してもよいし(但
し、この場合、針装着体15等の液流通細管保持部材は
シリンジ本体の後端側からは装着しにくくなる)、或い
は図22に示すように、保持用突条である保持用リブ6
03を、軸心P1を含む断面形状が四角形状となる形で
形成してもよい(この場合、保持用リブ603は、断面
における四角形の辺のうち軸心P1に平行な辺である先
端603aを、軸心P1からの距離が最大となる位置と
して有する)。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第1の
発明は、シリンジ本体2等のシリンジ本体を有し、前記
シリンジ本体にピストン39、739等のピストンを、
該シリンジ本体の軸心P1等の軸心方向に摺動自在に装
着して設け、前記シリンジ本体の先端に、筒状に形成さ
れた挿着孔4b、204b、404b、704b等の保
持部材装着穴を設け、前記保持部材装着穴の先端に、導
入孔7b、207b、407b等の貫通穴を、該保持部
材装着穴と前記シリンジ本体外部を連通する形で設け、
前記保持部材装着穴に対して、注射針23、注射針ユニ
ット270等の液流通細管部材が接続され得る針装着体
15、215、415、715等の液流通細管保持部材
を着脱自在に接続する注射器において、前記保持部材装
着穴の内周部に保持用突起10、210、410、50
1、502、503、710等の保持用突起体を、前記
シリンジ本体の軸心方向に垂直な平面に沿って環状に形
成し、前記保持部材装着穴に壁面7a、205a、側面
408b、端部730a等の保持用ストッパを、前記保
持用突起体よりも、前記シリンジ本体の先端側に形成
し、前記液流通細管保持部材は、前記保持部材装着穴
に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、
また該保持部材装着穴から前記シリンジ本体内に、前記
シリンジ本体の軸心方向に直線的に引き抜き得る形の本
体15a、215a、415a、715a等の部材本体
を有し、前記部材本体に当接端面16b、216b、4
16b、732等のストッパ当接部を、該ストッパ当接
部が前記保持用ストッパに対して、前記シリンジ本体の
先端方向に向かう形で当接自在に形成し、前記部材本体
の外周部に保持用リブ11、211、411、601、
602、603、711等の保持用突条を、前記部材本
体の軸心方向に垂直な平面に沿って環状に形成し、前記
部材本体に係合溝25等の部材側係合手段を、前記ピス
トンと係合自在に設け、前記部材本体は、前記保持部材
装着穴において装着された際、前記保持用突条が前記保
持用突起体に対して、前記ストッパ当接部が前記保持用
ストッパに対して、前記保持用突条と前記ストッパ当接
部との間の前記部材本体が、前記保持用突起体と前記保
持用ストッパとから所定の圧縮応力を受ける形で、それ
ぞれ当接係合し得るようにして構成される。即ち、部材
本体が保持部材装着穴に、保持用突条と保持用突起体と
の当接係合及び、ストッパ当接部と保持用ストッパとの
当接係合を介して装着されることにより、液流通細管保
持部材がシリンジ本体に対して確実に固定されると共
に、保持用突条と保持用突起体とが所定の接触圧力、即
ち所定のシール圧力で当接することから、保持用突条と
保持用突起体の間がシールされ、従って液流通細管保持
部材とシリンジ本体の間が確実にシールされる。特に、
保持用突条及び保持用突起体は共に突起した形状になっ
ているため、これら両者の当接部位は、前記軸心方向に
垂直な平面に沿った環状の線状に行われており、従っ
て、前記軸方を含む平面による断面で該当接部位を見る
と点接触状態或いは点接触状態に近い状態となってお
り、面接触によるシールに比して高度のシール性能を発
揮させることができる。また、液流通細管保持部材のシ
リンジ本体に対する装着・装着解除は、保持用突条と保
持用突起体の当接・当接解除により実現され、しかも保
持用突条と保持用突起体の当接は、上述したように点接
触状態或いは点接触状態に近い状態で行われるので、液
流通細管保持部材を保持部材装着穴から引き抜こうとす
る際に、これら液流通細管保持部材及びシリンジ本体の
間に作用する摩擦力等は、液流通細管保持部材のシリン
ジ本体に対する係合装着が面接触等によって実現してい
る場合に比して小さくて済む。つまり、シリンジ本体か
らの液流通細管保持部材の装着解除は小さな力で極力簡
単に行われ得るようになっている。更に、本発明による
注射器では、液流通細管保持部材の保持部材装着穴に対
する装着は保持用突条と保持用突起体及びストッパ当接
部と保持用ストッパの当接係合により実現され、従来の
注射器のように、例えばネジ込み式などのものに比べて
注射器全体の構造が極力簡単になっている。従って、液
流通細管保持部材をシリンジ本体先端の保持部材装着穴
に装着する際には、液流通細管保持部材をシリンジ本体
の軸心方向に直線的に保持部材装着穴に挿入して、これ
ら液流通細管保持部材と保持部材装着穴の間を、保持用
突条と保持用突起体及びストッパ当接部と保持用ストッ
パの当接係合を介して係合させるだけでよく、液流通細
管保持部材を保持部材装着穴から取り外する際には、ピ
ストンをシリンジ本体の軸心方向に直線的に操作するこ
とにより、部材側係合手段を介して液流通細管保持部材
と該ピストンを係合させ、更に該ピストンシリンジ本体
の軸心方向に直線的に操作することにより、該ピストン
と一緒に液流通細管保持部材をシリンジ本体内に引き抜
けばよいので簡単である。以上のように本第1の発明に
よる注射器では、シリンジ本体と液流通細管保持部材の
間の装着を、液流通細管保持部材がシリンジ本体に対し
て確実に固定され、かつこれらシリンジ本体と液流通細
管保持部材の間のシール性能が極力向上され得る形で、
しかもシリンジ本体からの液流通細管保持部材の装着解
除が小さな力で極力簡単に行われ得る形で実現させるこ
とができ、また注射器全体の構造を極力簡単にし、よっ
てその組立や操作を極力容易にせしめ得る。更に以上の
効果に加えて、液流通細管保持部材のシリンジ本体への
装着時に、保持部材装着穴の、前記シリンジ本体の軸心
方向に垂直な平面に沿って環状に形成された保持用突起
体が、該保持部材装着穴へ、該軸心方向へ直線的に挿入
された液流通細管保持部材の、軸心方向に垂直な平面に
沿って環状に形成された保持用突条と直ちに係合し、該
液流通細管保持部材が所定の位置に位置決めされるの
で、液流通細管保持部材を挿入するだけで、他に特別な
操作を行わずに、保持部材装着穴内での該液流通細管保
持部材の位置決めが完了し、また液流通細管保持部材と
シリンジ本体間のシールも同時に完了させることがで
き、極めて迅速な組立が可能となる。
【0102】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による注射器において、前記保持用突起体は、前記シ
リンジ本体の軸心からの距離LT1等の距離が最小とな
る先端10a、210a、410a、501a、502
a、710a等の先端部を有し、前記先端部よりも前記
シリンジ本体の先端側において、前記保持用突起体から
前記軸心までの距離は、前記シリンジ本体の先端方向に
向かうほど大きくなっているので、保持用突起体と保持
用突条との当接係合は、その当接位置が該保持用突起体
の先端部よりも前記シリンジ本体の先端側に位置する。
上述したように保持用突起体の先端部よりも前記シリン
ジ本体の先端側においては、前記保持用突起体から前記
軸心までの距離が、前記シリンジ本体の先端方向に向か
うほど大きくなっていることから、該保持用突起体に当
接する保持用突条には、その形状にかかわらず前記シリ
ンジ本体の先端方向に向かう応力が、前記部材本体を保
持用突起体と保持用ストッパとの間で圧縮する圧縮応力
となる形で加わるようになる。つまり、第1の発明によ
る効果に加えて、保持用突条の形状設計に自由度が増す
ので、その分、注射器の製造が容易になる。
【0103】また本発明のうち第3の発明は、第2の発
明による注射器において、前記先端部よりも前記シリン
ジ本体の後端側において、前記保持用突起体から前記軸
心までの距離は、前記シリンジ本体の後端方向に向かう
ほど大きくなっているので、液流通細管保持部材を保持
部材装着穴から装着解除する際には、部材本体が保持部
材装着穴に対して前記シリンジ本体の後端方向に移動さ
せられ、従って保持用突条が保持用突起体の先端部を越
えて前記シリンジ本体の後端方向に移動する。この際、
保持用突起体と保持用突条との当接は、その当接位置が
該保持用突起体の先端部よりも前記シリンジ本体の後端
側に位置する形で行われる状態となる。上述したように
保持用突起体の先端部よりも前記シリンジ本体の後端側
においては、前記保持用突起体から前記軸心までの距離
が、前記シリンジ本体の後端方向に向かうほど大きくな
っていることから、該保持用突起体に当接する保持用突
条には、その形状にかかわらず前記シリンジ本体の後端
方向に向かう応力が、部材本体を前記シリンジ本体の後
端方向に押圧する応力として加わるようになる。つま
り、第2の発明による効果に加えて、液流通細管保持部
材を保持部材装着穴から装着解除する際には、保持用突
起体側から部材本体側に、該部材本体を前記シリンジ本
体の後端方向に押圧する応力が作用するので、該装着解
除は極力小さな力で行うことができるようになり都合が
よい。
【0104】また本発明のうち第4の発明は、第3の発
明による注射器において、前記保持用突起体の、前記シ
リンジ本体の軸心を含む平面による断面形状は円弧状で
あるので、第3の発明による効果に加えて、保持用突条
及び保持用突起体の当接部位は、保持用突条の形状が保
持用突起体に整合対応した円弧状でないかぎり点接触状
態で行われ、従ってより一層高度のシール性能を発揮さ
せることができる。また、円弧状であることから破損な
どが生じにくく都合がよい。
【0105】また本発明のうち第5の発明は、第3の発
明による注射器において、前記保持用突起体の、前記シ
リンジ本体の軸心を含む平面による断面形状は三角形状
であるので、第3の発明による効果に加えて、円弧形状
等に比べて形状が単純であるため、保持用突起体の成型
が容易に行える。
【0106】また本発明のうち第6の発明は、第1の発
明による注射器において、前記保持用突起体の、前記シ
リンジ本体の軸心を含む平面による断面形状は四角形状
であるので、第1の発明による効果に加えて、円弧形状
等に比べて形状が単純であるため、保持用突起体の成型
が容易に行える。
【0107】また本発明のうち第7の発明は、第1の発
明による注射器において、前記保持用突条は、前記部材
本体の軸心からの距離LT2等の距離が最大となる先端
11a、211a、411a、601a、602a、7
11a等の突条先端部を有し、前記突条先端部よりも前
記部材本体の後端側において、前記保持用突条から前記
軸心までの距離は、前記部材本体の後端方向に向かうほ
ど小さくなっているので、保持用突起体と保持用突条と
の当接係合は、その当接位置が該保持用突条の突条先端
部よりも前記部材本体の後端側に位置する。上述したよ
うに保持用突条の突条先端部よりも前記部材本体の後端
側においては、前記保持用突条から前記軸心までの距離
が、前記部材本体の後端方向に向かうほど小さくなって
いることから、該保持用突条に当接する保持用突起体に
は、その形状にかかわらず前記シリンジ本体の後端方向
に向かう応力が加わり、従ってその反作用として保持用
突条には前記部材本体の先端方向に向かう応力、即ち前
記部材本体を保持用突起体と保持用ストッパとの間で圧
縮する圧縮応力が生じるようになる。つまり、第1の発
明による効果に加えて、保持用突起体の形状設計に自由
度が増すので、その分、注射器の製造が容易になる。
【0108】また本発明のうち第8の発明は、第7の発
明による注射器において、前記突条先端部よりも前記部
材本体の先端側において、前記保持用突条から前記軸心
までの距離は、前記部材本体の先端方向に向かうほど小
さくなっているので、液流通細管保持部材を保持部材装
着穴から装着解除する際には、部材本体が保持部材装着
穴に対して前記シリンジ本体の後端方向に移動させら
れ、従って保持用突起体が相対的に保持用突条の突条先
端部を越えて前記シリンジ本体の先端方向に移動する。
この際、保持用突起体と保持用突条との当接は、その当
接位置が該保持用突条の突条先端部よりも前記部材本体
の先端側に位置する形で行われる状態となる。上述した
ように保持用突条の突条先端部よりも前記部材本体の先
端側においては、前記保持用突条から前記軸心までの距
離が、前記部材本体の先端方向に向かうほど小さくなっ
ていることから、該保持用突条に当接する保持用突起体
には、その形状にかかわらず前記シリンジ本体の先端方
向に向かう応力が加わり、従ってその反作用として保持
用突条には前記部材本体の後端方向に向かう応力、即ち
前記部材本体を前記シリンジ本体の後端方向に押圧する
応力が生じるようになる。つまり、第7の発明による効
果に加えて、液流通細管保持部材を保持部材装着穴から
装着解除する際には、保持用突起体側から部材本体側
に、該部材本体を前記シリンジ本体の後端方向に押圧す
る応力が作用するので、該装着解除は極力小さな力で行
うことができるようになり都合がよい。
【0109】また本発明のうち第9の発明は、第8の発
明による注射器において、前記保持用突条の、前記部材
本体の軸心を含む平面による断面形状は円弧状であるの
で、第8の発明による効果に加えて、保持用突条及び保
持用突起体の当接部位は、保持用突起体の形状が保持用
突条に整合対応した円弧状でないかぎり点接触状態で行
われ、従ってより一層高度のシール性能を発揮させるこ
とができる。また、円弧状であることから破損などが生
じにくく都合がよい。
【0110】また本発明のうち第10の発明は、第8の
発明による注射器において、前記保持用突条の、前記部
材本体の軸心を含む平面による断面形状は三角形状であ
るため、保持用突条の成型が容易に行える。
【0111】また本発明のうち第11の発明は、第1の
発明による注射器において、前記保持用突条の、前記部
材本体の軸心を含む平面による断面形状は四角形状であ
るので、第1の発明による効果に加えて、円弧形状等に
比べて形状が単純であるため、保持用突起体の成型が容
易に行える。
【0112】また本発明のうち第12の発明は、第1の
発明による注射器において、前記保持用突起体は、前記
シリンジ本体の軸心からの距離LT1等の距離が最小と
なる先端10a、210a、410a、501a、50
2a、503a、710a等の先端部を有し、前記保持
用突条は、前記部材本体の軸心からの距離LT2等の距
離が最大となる先端11a、211a、411a、60
1a、602a、603a、711a等の突条先端部を
有し、前記部材本体が前記保持部材装着穴において装着
された際、前記保持用突条と前記保持用突起体の当接位
置は、前記シリンジ本体の軸心方向において、前記先端
部と前記突条先端部の間に存在するようになっているの
で、前記部材本体が前記保持部材装着穴において装着さ
れている状態では、保持用突条が保持用突起体に対して
前記シリンジ本体の後端方向に移動しようとし、従って
保持用突起体が保持用突条に対して前記部材本体の先端
方向に移動しようとしても、保持用突起体の先端部付近
及び保持用突条の突条先端部付近が互いにその移動を阻
止するように存在するので、前記部材本体が前記保持部
材装着穴において装着されている状態では、保持用突条
が保持用突起体に対して、従って保持用突起体が保持用
突条に対して不用意に移動することは極力防止されてい
る。よって、第1の発明による効果に加えて、保持部材
装着穴に装着されていた部材本体が不用意に外れるとい
ったことが防止されており安全性に優れている。
【0113】また本発明のうち第13の発明は、第1の
発明による注射器において、前記部材本体の、前記保持
用突条以外の部分の外径を、前記保持部材装着穴の対応
する部分の内径よりも小なる形に形成して構成されるの
で、液流通細管保持部材と保持部材装着穴とは保持用突
条を介してのみ接触させることが可能となり、第1の発
明による効果に加えて、保持部材装着穴に対する液流通
細管保持部材の脱着が更に容易になり、組立てに際した
液流通細管保持部材の設置動作及び、使用後の、注射針
等の液流通細管部材の注射器内への引き込み動作を円滑
かつ容易に行なうことが可能となる。
【0114】また本発明のうち第14の発明は、第1の
発明による注射器において、前記液流通細管保持部材
は、前記保持部材装着穴に、前記貫通穴を介して挿入さ
れ得るようになっているので、第1の発明による効果に
加えて、液流通細管保持部材の保持部材装着穴への装着
時には、ピストンをシリンジ本体に装着した状態で行う
ことが可能となり、該装着時に塵埃がシリンジ本体内に
侵入する可能性を低減させることができ、衛生的であ
る。
【0115】また本発明のうち第15の発明は、第14
の発明による注射器において、前記貫通穴の周囲に1個
以上のスリット50、450等のスリットを形成したの
で、第14の発明による効果に加えて、該スリットの弾
性変形を利用して液流通細管保持部材を、貫通穴側を介
して保持部材装着穴に容易に挿入装着することが容易に
なる。
【0116】また本発明のうち第16の発明は、第1の
発明による注射器において、前記部材本体には注射針2
3等の注射針本体が直接接続されているので、第1の発
明による効果に加えて、部材本体がいわゆる注射針接続
用のハブとなるので、注射器全体の部品点数が極力少な
く、よって全体構造が極力簡単な注射器が提供され、組
立等が更に一層簡単になる。
【0117】また本発明のうち第17の発明は、第16
の発明による注射器において、前記部材側係合手段と前
記注射針本体とを連通させて構成されているので、ピス
トンを押圧して、部材側係合手段を介して該ピストンの
先端部と液流通細管保持部材を係合させる際、部材側係
合手段に付近に残留した注射薬液等の液体が、ピストン
の先端部と液流通細管保持部材との間で圧縮されようと
するが、該圧縮されようとする液体は、部材側係合手段
と連通した注射針本体側に適宜流動してのがれる。つま
り、第16の発明による効果に加えて、前記液体が、ピ
ストンの先端部と液流通細管保持部材との間で圧縮され
ることが極力防止されることから、ピストンの先端部と
液流通細管保持部材の係合が極力小さな力で行え都合が
よい。
【0118】また本発明のうち第18の発明は、第1の
発明による注射器において、前記部材本体の先端側にハ
ブ用テーパ部220、420、720等の液流通細管部
材接続用テーパ部を、前記部材本体の軸心方向に平行な
方向に突出した形で形成したので、本第18の発明によ
る注射器では、液流通細管部材接続用テーパ部に、注射
針本体や輸血用チューブ、点滴用チューブ等の部材と該
部材を接続するための、コーン形状などの部材(いわゆ
るハブ)からなる液流通細管部材を装着自在となる。即
ち本発明は、ルアーロック型或いはルアーフィット型の
注射器として採用され得る。つまり、該液流通細管部材
接続用テーパ部には、前記液流通細管部材が着脱自在に
なる。従って、該注射器に対する液流通細管部材の取替
えなどは、液流通細管保持部材を保持部材装着穴に装着
したまま、液流通細管部材接続用テーパ部と前記ハブの
着脱により、現場においても容易に行えるので、第1の
発明による効果に加えて、注射器の組立や操作がより一
層容易になる。
【0119】また本発明のうち第19の発明は、第18
の発明による注射器において、前記部材本体の、前記液
流通細管部材接続用テーパ部の周囲に、ハブ用ネジ穴2
18、418、718等の液流通細管部材係合部を設け
た。即ち本発明は、ルアーロック型の注射器として採用
され得る。よって、第18の発明による効果に加えて、
液流通細管部材接続用テーパ部に液流通細管部材を装着
する際には、該液流通細管部材係合部に係合させるよう
にするので、該液流通細管部材の液流通細管保持部材に
対する装着は確実なものとなり都合がよい。
【0120】また本発明のうち第20の発明は、第19
の発明による注射器において、前記液流通細管部材係合
部は、前記部材本体の軸心方向に平行な方向に開口した
形で筒状に形成されたハブ用ネジ穴218、418、7
18等の装着用ネジ穴であるので、第19の発明による
効果に加えて、前記液流通細管部材の液流通細管保持部
材に対する装着は、該液流通細管部材と装着用ネジ穴の
螺合係合により更に確実なものとなり都合がよい。
【0121】また本発明のうち第21の発明は、第15
の発明による注射器において、前記部材本体の先端側に
ハブ用テーパ部420等の液流通細管部材接続用テーパ
部を、前記部材本体の軸心方向に平行な方向に突出した
形で形成したので、本第21の発明による注射器では、
液流通細管部材接続用テーパ部に、液流通細管部材を着
脱自在となる。従って、該注射器に対する液流通細管部
材の取替えなどは、液流通細管保持部材を保持部材装着
穴に装着したまま、液流通細管部材接続用テーパ部から
前記液流通細管部材を着脱することにより、現場におい
ても容易に行えるので、第15の発明による効果に加え
て、注射器の組立や操作がより一層容易になる。
【0122】また本発明のうち第22の発明は、第18
の発明による注射器において、前記保持部材装着穴の内
周部には、ストッパ部209、730、端壁部405等
の回り止め部を突設し、前記部材本体の外周部に周方向
当接部221、731、突起部422等の周方向当接部
を、前記部材本体が前記保持部材装着穴において装着さ
れた際、前記部材本体の、前記シリンジ本体の軸心を中
心とした周方向への回動移動が、該周方向当接部と前記
回り止め部との前記周方向における当接により阻止され
得る形で形成したので、本第22の発明による注射器に
おいて、シリンジ本体へ装着された液流通細管保持部材
に対して、液流通細管部材接続用テーパ部等を介して、
所定の液流通細管部材を装着する際には、該液流通細管
保持部材の部材本体が該液流通細管部材と一緒になっ
て、シリンジ本体に対して周方向に回動しようとして
も、周方向当接部が回り止め部に対して周方向に当接す
ることにより、該部材本体の周方向への回動移動が阻止
される。つまり、第18の発明による効果に加えて、前
記液流通細管部材の液流通細管保持部材に対する装着は
容易となる。
【0123】また本発明のうち第23の発明は、第19
の発明による注射器において、前記保持部材装着穴の内
周部には、ストッパ部209、730、端壁部405等
の回り止め部を突設し、前記部材本体の外周部に周方向
当接部221、731、突起部422等の周方向当接部
を、前記部材本体が前記保持部材装着穴において装着さ
れた際、前記部材本体の、前記シリンジ本体の軸心を中
心とした周方向への回動移動が、該周方向当接部と前記
回り止め部との前記周方向における当接により阻止され
得る形で形成したので、本第23の発明による注射器に
おいて、シリンジ本体へ装着された液流通細管保持部材
に対して、液流通細管部材接続用テーパ部等を介して、
所定の液流通細管部材を装着する際には、該液流通細管
保持部材の部材本体が該液流通細管部材と一緒になっ
て、シリンジ本体に対して周方向に回動しようとする。
しかし、周方向当接部が回り止め部に対して周方向に当
接することにより、該部材本体の周方向への回動移動が
阻止される。つまり、前記液流通細管部材の液流通細管
保持部材に対する装着は容易となる。
【0124】また本発明のうち第24の発明は、第1の
発明による注射器において、前記部材側係合手段は、前
記部材本体の軸心方向とは垂直な方向に、該部材本体を
貫通する形で穿設された溝を有するので、第1の発明に
よる効果に加えて、部材本体に対する部材側係合手段の
加工形成は、該部材本体を貫通穿設して溝を形成する形
で行えばよいので容易である。また、ピストンを押圧し
て、部材側係合手段を介して該ピストンの先端部と部材
本体を係合させる際、部材側係合手段内に残留した注射
薬液等の液体が、ピストンの先端部と部材本体との間で
圧縮されようとするが、部材側係合手段は、前記部材本
体の軸心方向とは垂直な方向に、該部材本体を貫通する
形で穿設された溝を有するので、前記液体は該溝を介し
て、前記部材本体の軸心方向とは垂直な方向に、該軸心
から遠ざかる方向に適宜流動して、部材本体の側方など
にのがれる。つまり、部材側係合手段内に残留した液体
が、ピストンの先端部と部材本体との間で圧縮されるこ
とが極力防止されることから、ピストンの先端部と部材
本体の係合が極力小さな力で行え都合がよい。
【0125】また本発明のうち第25の発明は、第1の
発明による注射器において、前記部材本体に、前記部材
側係合手段の、前記部材本体の軸心方向とは垂直な方向
における側方において、変形促進溝27等の変形促進溝
を設けたので、変形促進溝により、部材本体のうち保持
部材側係合手段の付近の変形は極力容易になっている。
よって、第1の発明による効果に加えて、部材側係合手
段等を変形させる形で行われる、部材側係合手段を介し
たピストンの先端部と部材本体との係合は、極力小さな
力で容易に行えるようになっている。
【0126】また本発明のうち第26の発明は、第1の
発明による注射器において、前記ピストンに、前記液流
通細管保持部材の部材側係合手段と係合し得るハブ係合
部47、748等のピストン側係合手段を、前記部材側
係合手段に対向する形で設けたので、第1の発明による
効果に加えて、使用後に液流通細管保持部材をピストン
のピストン側係合手段と係合させて、シリンジ本体内部
に注射針等の液流通細管部材と共に引き抜くことが可能
となり、通常の注射器を操作する場合と同じピストンの
押し引き動作のみで、使用済みの注射針等を容易にシリ
ンジ本体内部に引き込むことが出来、誰にでも操作が容
易で誤操作の危険性がなく、安全性が高い。
【0127】また本発明のうち第27の発明は、第1の
発明による注射器において、前記ピストンはピストン本
体40等のピストン本体が外押圧板42等の操作部と内
押圧板43等の薬液押圧部の間で折取り自在に構成され
るので、第1の発明による効果に加えて、ピストンを折
り取ることにより、以後注射針等の液流通細管部材をシ
リンジ本体内部に保持したピストン先端部をシリンジ本
体内にピストン先端部に保持させた形で、外部から操作
不能な状態で、留置することが出来、以後の廃棄処理作
業に際した安全性が高い。
【0128】また本発明のうち第28の発明は、第27
の発明による注射器において、前記シリンジ本体に係止
リブ3b等のピストンストッパを、前記ピストンの薬液
押圧部が前記シリンジ本体から抜け出さないように形成
して構成されるので、第27の発明による効果に加え
て、注射針と共にピストンを移動させる際に、不用意に
ピストンがシリンジ本体から抜け出て、使用済みの注射
針等により、操作者を傷つけてしまうことが防止され、
安全性が高い。
【0129】また本発明のうち第29の発明は、第27
の発明による注射器において、前記ピストンのピストン
本体には切欠き41等の折取り用切欠きが形成されてい
るので、ピストンの折り取り動作を該切欠きを利用して
行なうことが出来る。
【0130】また本発明のうち第30の発明は、第29
の発明による注射器において、前記切り欠きは、前記ピ
ストンが前記ピストンストッパに当接した際に、前記シ
リンジ本体の開口端部3a等の端部に位置し得るように
形成されたので、ピストンをピストンストッパに当たる
まで引き、直ちに端部を利用してピストンを折り取るこ
とが出来、注射針等のシリンジ本体内への収納及び留置
動作を連続的に行なうことが出来、効率的な注射及び廃
棄作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による注射器の一例を示した模
式断面図である。
【図2】図2は、図1に示す注射器の挿着孔付近におけ
る拡大断面図である。
【図3】図3は、図2に示す保持用突起及び保持用リブ
の拡大断面図である。
【図4】図4は、図2のI矢視図である。
【図5】図5は、図1に示す注射器において、ピストン
の折り取りを行っている図である。
【図6】図6は、本発明による注射器の別の一例であ
り、その挿着孔付近における拡大断面図である。
【図7】図7は、図6のII矢視図である。
【図8】図8は、本発明による注射器の別の一例であ
り、その挿着孔付近における拡大断面図である。
【図9】図9は、図8に示す注射器のうちシリンジ本体
側のみを示した断面図である。
【図10】図10は、図8に示す注射器のうち針装着体
側のみを示した側面図である。
【図11】図11は、図8のIII矢視図である。
【図12】図12は、本発明による注射器の別の一例で
あり、その挿着孔付近における拡大断面図である。
【図13】図13は、図12のIV矢視図である。
【図14】図14は、本発明による注射器の別の一例を
示した模式断面図である。
【図15】図15は、図14に示す注射器のうちシリン
ジ本体側のみを示した断面図である。
【図16】図16は、図14に示す注射器における、保
持用突起及び保持用リブ付近を示した断面図である。
【図17】図17は、図3に示す保持用突起とは別の形
状で形成された保持用突起及び保持用リブ付近を示した
断面図である。
【図18】図18は、図3に示す保持用突起とは別の形
状で形成された保持用突起及び保持用リブ付近を示した
断面図である。
【図19】図19は、図3に示す保持用突起とは別の形
状で形成された保持用突起及び保持用リブ付近を示した
断面図である。
【図20】図20は、図3に示す保持用リブとは別の形
状で形成された保持用リブ及び保持用突起付近を示した
断面図である。
【図21】図21は、図3に示す保持用リブとは別の形
状で形成された保持用リブ及び保持用突起付近を示した
断面図である。
【図22】図22は、図3に示す保持用リブとは別の形
状で形成された保持用リブ及び保持用突起付近を示した
断面図である。
【符号の説明】
1……注射器 2……シリンジ本体 3a……端部(開口端部) 3b……ピストンストッパ(係止リブ) 4b……保持部材装着穴(挿着孔) 7a……保持用ストッパ(壁面) 7b……貫通穴(導入孔) 10……保持用突起体(保持用突起) 10a……先端部(先端) 11……保持用突条(保持用リブ) 11a……突条先端部(先端) 15……液流通細管保持部材(針装着体) 15a……部材本体(本体) 16b……ストッパ当接部(当接端面) 23……液流通細管部材、注射針本体(注射針) 25……部材側係合手段(係合溝) 27……変形促進溝 39……ピストン 40……ピストン本体 41……折取り用切欠き(切欠き) 42……操作部(外押圧板) 43……薬液押圧部(内押圧板) 47……ピストン側係合手段(ハブ係合部) 50……スリット 201……注射器 204b……保持部材装着穴(挿着孔) 205a……保持用ストッパ(壁面) 207b……貫通穴(導入孔) 209……回り止め部(ストッパ部) 210……保持用突起体(保持用突起) 210a……先端部(先端) 211……保持用突条(保持用リブ) 211a……突条先端部(先端) 215……液流通細管保持部材(針装着体) 215a……部材本体(本体) 216b……ストッパ当接部(当接端面) 218……液流通細管部材係合部、装着用ネジ穴(ハブ
用ネジ穴) 220……液流通細管部材接続用テーパ部(ハブ用テー
パ部) 221……周方向当接部 270……液流通細管部材(注射針ユニット) 301……注射器 401……注射器 404b……保持部材装着穴(挿着孔) 405……回り止め部(端壁部) 407b……貫通穴(導入孔) 408b……保持用ストッパ(側面) 410……保持用突起体(保持用突起) 410a……先端部(先端) 411……保持用突条(保持用リブ) 411a……突条先端部(先端) 415……液流通細管保持部材(針装着体) 415a……部材本体(本体) 416b……ストッパ当接部(当接端面) 418……液流通細管部材係合部、装着用ネジ穴(ハブ
用ネジ穴) 420……液流通細管部材接続用テーパ部(ハブ用テー
パ部) 422……周方向当接部(突起部) 450……スリット 501……保持用突起体(保持用突起) 501a……先端部(先端) 502……保持用突起体(保持用突起) 502a……先端部(先端) 503……保持用突起体(保持用突起) 601……保持用突条(保持用リブ) 601a……突条先端部(先端) 602……保持用突条(保持用リブ) 602a……突条先端部(先端) 603……保持用突条(保持用リブ) 701……注射器 704b……保持部材装着穴(挿着孔) 710……保持用突起体(保持用突起) 710a……先端部(先端) 711……保持用突条(保持用リブ) 711a……突条先端部(先端) 715……液流通細管保持部材(針装着体) 715a……部材本体(本体) 718……液流通細管部材係合部、装着用ネジ穴(ハブ
用ネジ穴) 720……液流通細管部材接続用テーパ部(ハブ用テー
パ部) 730……回り止め部(ストッパ部) 730a……保持用ストッパ(端部) 731……周方向当接部 732……ストッパ当接部(当接端面) 739……ピストン 748……ピストン側係合手段(ハブ係合部) LT1……距離 LT2……距離 P1……軸心方向

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンジ本体を有し、 前記シリンジ本体にピストンを、該シリンジ本体の軸心
    方向に摺動自在に装着して設け、 前記シリンジ本体の先端に、筒状に形成された保持部材
    装着穴を設け、 前記保持部材装着穴の先端に、貫通穴を、該保持部材装
    着穴と前記シリンジ本体外部を連通する形で設け、 前記保持部材装着穴に対して、液流通細管部材が接続さ
    れ得る液流通細管保持部材を着脱自在に接続する注射器
    において、 前記保持部材装着穴の内周部に保持用突起体を、前記シ
    リンジ本体の軸心方向に垂直な平面に沿って環状に形成
    し、 前記保持部材装着穴に保持用ストッパを、前記保持用突
    起体よりも、前記シリンジ本体の先端側に形成し、 前記液流通細管保持部材は、前記保持部材装着穴に、前
    記シリンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該
    保持部材装着穴から前記シリンジ本体内に、前記シリン
    ジ本体の軸心方向に直線的に引き抜き得る形の部材本体
    を有し、 前記部材本体にストッパ当接部を、該ストッパ当接部が
    前記保持用ストッパに対して、前記シリンジ本体の先端
    方向に向かう形で当接自在に形成し、 前記部材本体の外周部に保持用突条を、前記部材本体の
    軸心方向に垂直な平面に沿って環状に形成し、 前記部材本体に部材側係合手段を、前記ピストンと係合
    自在に設け、 前記部材本体は、前記保持部材装着穴において装着され
    た際、前記保持用突条が前記保持用突起体に対して、前
    記ストッパ当接部が前記保持用ストッパに対して、前記
    保持用突条と前記ストッパ当接部との間の前記部材本体
    が、前記保持用突起体と前記保持用ストッパとから所定
    の圧縮応力を受ける形で、それぞれ当接係合し得るよう
    にして構成した注射器。
  2. 【請求項2】前記保持用突起体は、前記シリンジ本体の
    軸心からの距離が最小となる先端部を有し、 前記先端部よりも前記シリンジ本体の先端側において、
    前記保持用突起体から前記軸心までの距離は、前記シリ
    ンジ本体の先端方向に向かうほど大きくなっていること
    を特徴とする請求項1記載の注射器。
  3. 【請求項3】前記先端部よりも前記シリンジ本体の後端
    側において、前記保持用突起体から前記軸心までの距離
    は、前記シリンジ本体の後端方向に向かうほど大きくな
    っていることを特徴とする請求項2記載の注射器。
  4. 【請求項4】前記保持用突起体の、前記シリンジ本体の
    軸心を含む平面による断面形状は円弧状であることを特
    徴とする請求項3記載の注射器。
  5. 【請求項5】前記保持用突起体の、前記シリンジ本体の
    軸心を含む平面による断面形状は三角形状であることを
    特徴とする請求項3記載の注射器。
  6. 【請求項6】前記保持用突起体の、前記シリンジ本体の
    軸心を含む平面による断面形状は四角形状であることを
    特徴とする請求項1記載の注射器。
  7. 【請求項7】前記保持用突条は、前記部材本体の軸心か
    らの距離が最大となる突条先端部を有し、 前記突条先端部よりも前記部材本体の後端側において、
    前記保持用突条から前記軸心までの距離は、前記部材本
    体の後端方向に向かうほど小さくなっていることを特徴
    とする請求項1記載の注射器。
  8. 【請求項8】前記突条先端部よりも前記部材本体の先端
    側において、前記保持用突条から前記軸心までの距離
    は、前記部材本体の先端方向に向かうほど小さくなって
    いることを特徴とする請求項7記載の注射器。
  9. 【請求項9】前記保持用突条の、前記部材本体の軸心を
    含む平面による断面形状は円弧状であることを特徴とす
    る請求項8記載の注射器。
  10. 【請求項10】前記保持用突条の、前記部材本体の軸心
    を含む平面による断面形状は三角形状であることを特徴
    とする請求項8記載の注射器。
  11. 【請求項11】前記保持用突条の、前記部材本体の軸心
    を含む平面による断面形状は四角形状であることを特徴
    とする請求項1記載の注射器。
  12. 【請求項12】前記保持用突起体は、前記シリンジ本体
    の軸心からの距離が最小となる先端部を有し、 前記保持用突条は、前記部材本体の軸心からの距離が最
    大となる突条先端部を有し、 前記部材本体が前記保持部材装着穴において装着された
    際、前記保持用突条と前記保持用突起体の当接位置は、
    前記シリンジ本体の軸心方向において、前記先端部と前
    記突条先端部の間に存在するようになっていることを特
    徴とする請求項1記載の注射器。
  13. 【請求項13】前記部材本体の、前記保持用突条以外の
    部分の外径を、前記保持部材装着穴の対応する部分の内
    径よりも小なる形に形成して構成した請求項1記載の注
    射器。
  14. 【請求項14】前記液流通細管保持部材は、前記保持部
    材装着穴に、前記貫通穴を介して挿入され得るようにな
    っていることを特徴とする請求項1記載の注射器。
  15. 【請求項15】前記貫通穴の周囲に1個以上のスリット
    を形成したことを特徴とする請求項14記載の注射器。
  16. 【請求項16】前記部材本体には注射針本体が直接接続
    されていることを特徴とする請求項1記載の注射器。
  17. 【請求項17】前記部材側係合手段と前記注射針本体と
    を連通させて構成した請求項16記載の注射器。
  18. 【請求項18】前記部材本体の先端側に液流通細管部材
    接続用テーパ部を、前記部材本体の軸心方向に平行な方
    向に突出した形で形成したことを特徴とする請求項1記
    載の注射器。
  19. 【請求項19】前記部材本体の、前記液流通細管部材接
    続用テーパ部の周囲に、液流通細管部材係合部を設けた
    ことを特徴とする請求項18記載の注射器。
  20. 【請求項20】前記液流通細管部材係合部は、前記部材
    本体の軸心方向に平行な方向に開口した形で筒状に形成
    された装着用ネジ穴であることを特徴とする請求項19
    記載の注射器。
  21. 【請求項21】前記部材本体の先端側に液流通細管部材
    接続用テーパ部を、前記部材本体の軸心方向に平行な方
    向に突出した形で形成したことを特徴とする請求項15
    記載の注射器。
  22. 【請求項22】前記保持部材装着穴の内周部には、回り
    止め部を突設し、 前記部材本体の外周部に周方向当接部を、前記部材本体
    が前記保持部材装着穴において装着された際、前記部材
    本体の、前記シリンジ本体の軸心を中心とした周方向へ
    の回動移動が、該周方向当接部と前記回り止め部との前
    記周方向における当接により阻止され得る形で形成した
    ことを特徴とする請求項18記載の注射器。
  23. 【請求項23】前記保持部材装着穴の内周部には、回り
    止め部を突設し、 前記部材本体の外周部に周方向当接部を、前記部材本体
    が前記保持部材装着穴において装着された際、前記部材
    本体の、前記シリンジ本体の軸心を中心とした周方向へ
    の回動移動が、該周方向当接部と前記回り止め部との前
    記周方向における当接により阻止され得る形で形成した
    ことを特徴とする請求項19記載の注射器。
  24. 【請求項24】前記部材側係合手段は、前記部材本体の
    軸心方向とは垂直な方向に、該部材本体を貫通する形で
    穿設された溝を有することを特徴とする請求項1記載の
    注射器。
  25. 【請求項25】前記部材本体に、前記部材側係合手段
    の、前記部材本体の軸心方向とは垂直な方向における側
    方において、変形促進溝を設けたことを特徴とする請求
    項1記載の注射器。
  26. 【請求項26】前記ピストンに、前記液流通細管保持部
    材の部材側係合手段と係合し得るピストン側係合手段
    を、前記部材側係合手段に対向する形で設けたことを特
    徴とする請求項1記載の注射器。
  27. 【請求項27】前記ピストンはピストン本体が操作部と
    薬液押圧部の間で折取り自在に構成された請求項1記載
    の注射器。
  28. 【請求項28】前記シリンジ本体にピストンストッパ
    を、前記ピストンの薬液押圧部が前記シリンジ本体から
    抜け出さないように形成して構成した請求項27記載の
    注射器。
  29. 【請求項29】前記ピストンのピストン本体には折取り
    用切欠きが形成されている請求項27記載の注射器。
  30. 【請求項30】前記切り欠きは、前記ピストンが前記ピ
    ストンストッパに当接した際に、前記シリンジ本体の端
    部に位置し得るように形成された請求項29記載の注射
    器。
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