JP2759909B2 - 注射器 - Google Patents

注射器

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JP2759909B2
JP2759909B2 JP5184439A JP18443993A JP2759909B2 JP 2759909 B2 JP2759909 B2 JP 2759909B2 JP 5184439 A JP5184439 A JP 5184439A JP 18443993 A JP18443993 A JP 18443993A JP 2759909 B2 JP2759909 B2 JP 2759909B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使い捨て用の注射器に
関する。
【0002】
【従来の技術】使用後の注射器の注射針には、病原菌等
を含んだ患者の血液等が付着しているので、二次感染を
防止するために、再使用しない使い捨て用の注射器が多
く使用されている。従来の使い捨て用の注射器は、使用
した後に廃棄処分するが、該注射器を取り扱う際に患者
の血液等が付着した注射針で手等を傷つけて、その傷口
を介して二次感染するといった危険を取り除く必要があ
るため、使用後にまず、該注射針をハサミ等で注射器か
ら切断して取り去り、次いで廃棄処分していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の使い捨
て用の注射器では、使用直後より注射針の切断までの間
は、注射針で手等を傷つけないように細心の注意を傾け
て該注射器を取り扱う必要があったため、この取り扱い
の作業は手間がかかるものであった。また、従来の使い
捨て用の注射器では、廃棄処分前に行う注射針の切断作
業が、手間がかかる作業であった。また、使用直後に注
射針を該注射器のシリンジ内にバネ等を用いて挿入させ
ることにより、使用直後より安全性を維持し、かつ注射
針の切断作業を省くことのできる使い捨て用の注射器が
提案されている。しかし、提案されている該注射器は構
造が複雑であるため、組立が困難であると共に、操作が
困難であった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、使い捨て用の
注射器において、使用直後より廃棄処分までの作業を安
全で、かつ手間をかけない作業とせしめ、組立及び、操
作を容易にせしめ得る注射器を提供することを目的とし
ている。
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のうち第1
の発明は、内部に液保持空間(2a)が形成された筒状
のシリンジ本体(2)を有し、該シリンジ本体に、該シ
リンジ本体の内部を軸心(P1)方向に閉塞する形のピ
ストン(39)を、前記シリンジ本体に対して軸心方向
に移動自在に設け、該シリンジ本体の先端に、筒状に形
成された保持部材挿着穴(4b)を形成し、前記保持部
挿着穴の先端には注射針導入穴(12a)が該保持部
挿着穴とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
おり、前記保持部材挿着穴に対して、一端(20a)側
に注射針(36)が接続され得る注射針保持部材(1
3)を着脱自在に接続する注射器において、前記保持部
挿着穴の内周部に保持部(11、62)を前記軸心方
向に垂直に環状に設け、前記保持部材挿着穴の内周部
で、前記保持部よりも前記注射針導入穴側において、前
記シリンジ本体の先端側に向かって内径が収斂した形の
挿着テーパ部(9)を環状に設け、前記注射針保持部材
は、前記保持部材挿着穴に、前記シリンジ本体の軸心方
向に直線的に挿入され、また該保持部材挿着穴から前記
シリンジ本体内に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線
的に引き抜き得る筒状の部材本体(15)を有し、前記
部材本体の外周部に被保持部(16b、61、63)
を、該部材本体の軸心方向に垂直に環状に形成し、前記
部材本体の前記一端とは反対側の他端(16a)に、部
材側係合手段(29)を設け、前記部材本体の前記被保
持部よりも前記一端側に、該部材本体の前記一端側に向
かって外径が収斂する形のシールテーパ部(17)を環
状に形成し、前記部材本体の前記被保持部とシールテー
パ部により挟まれた部分の最大外径(L1’)を、前記
保持部材挿着穴の前記保持部と挿着テーパ部により挟ま
れた部分の最小内径(L1)よりも小さく形成し、前記
注射針保持部材の部材本体を、該部材本体の前記被保持
部を前記保持部に対して係合させると共に、該部材本体
の前記シールテーパ部を前記挿着テーパ部に対して接触
させる形で、前記部材本体が前記保持部と挿着テーパ部
間で圧縮される形で配置し、前記ピストンにピストン側
係合手段を、前記部材本体の部材側係合手段に対向する
形で、該部材側係合手段に対して係合自在に設け、注射
後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方向に
移動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と前記
部材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共に、
前記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本体を
注射針と共にシリンジ本体内へ引き込むようにして構成
される。また、本発明のうち第2の発明は、第1の発明
の注射器において、前記注射針保持部材(13)には注
射針(36)が直接装着されている。また、本発明のう
ち第3の発明は、第1の発明の注射器において、前記ピ
ストン(39)はピストン本体(40)が操作部(4
2)と薬液押圧部(43)の間で折取り自在に構成され
る。また、本発明のうち第4の発明は、第3の発明の注
射器において、前記シリンジ本体(2)にピストンスト
ッパ(3b)を、前記ピストン(39)の薬液押圧部
(43)が前記シリンジ本体(2)から抜け出さないよ
うに形成して構成される。また、本発明のうち第5の発
明は、第3の発明の注射器において、前記ピストン(3
9)のピストン本体(40)には折取り用切欠き(4
1)が形成されている。また、本発明のうち第6の発明
は、第4の発明の注射器において、前記ピストン(3
9)のピストン本体(40)には折取り用切欠き(4
1)が形成されている。また、本発明のうち第7の発明
は、第6の発明の注射器において、前記切欠き(41)
は、前記ピストン(39)が前記ピストンストッパ(3
b)に当接した際に、前記シリンジ本体(2)の端部
(3a)に位置し得るように形成されている。なお、
( )内の番号等は、図面における対応する要素を示
す、便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記
載に限定拘束されるものではない。以下の作用の欄につ
いても同様である。
【0005】
【作用】上記した構成により本発明のうち第1の発明で
は、ピストン(39)と係合した部材本体(15)を、
該ピストン(39)によりシリンジ本体(2)の軸心
(P1)方向に移動させることにより、保持部(11、
62)と被保持部(16b、61、63)の係合が、該
被保持部(16b、61、63)が保持部(11、6
2)に対して液保持空間(2a)側へ移動する形で解除
される。この結果、これまで保持部(11、62)と
テーパ部(9)間で圧縮されていた部材本体(15)
に対する、該保持部(11、62)側からの力の保持が
無くなり、かつ、部材本体(15)の圧縮状態が保持部
(11、62)側において解放されるので、部材本体
(15)の被保持部(16b、61、63)側部位は液
保持空間(2a)側に向かって付勢され移動する。ま
た、注射器(1)の組み立てに際して注射針保持部材
(13)が保持部材挿着穴(4b)に対して接続される
際には、保持部材挿着穴(4b)に直線的に挿入された
部材本体(15)を、そのシールテーパ部(17)が保
持部材挿着穴(4b)の挿着テーパ部(9)と当接接触
した後、更に注射針導入穴(12a)側に押圧すること
により、環状に形成された部材本体(15)の被保持部
(16b、61、63)を、同様に環状に形成された保
持部材挿着穴(4b)内の保持部(11、62)にその
全周において同時に係合させ、その時点で注射針保持部
材(13)を保持部材挿着穴(4b)内の所定の位置に
位置決め保持させると共に、シールテーパ部(17)と
挿着テーパ部(9)間に所定のシール圧(F1)を、保
持部(11、62)と挿着テーパ部(9)との間に圧縮
保持された部材本体(15)により生ぜしめる。また、
本発明のうち第2の発明では、注射器(1)は、該注射
器(1)に注射針(36)を予め装着された形で使用さ
れる。また、本発明のうち第3の発明による注射器
(1)は、第1の発明による注射器(1)と同様に作用
すると共に、更に注射針保持部材(13)及び、注射針
(36)の格納後、ピストン(39)を2つに分離す
る。また、本発明のうち第4の発明による注射器(1)
は、第3の発明による注射器(1)と同様に作用すると
共に、更にピストンストッパ(3b)によりピストン
(39)の移動が停止される。また、本発明のうち第5
の発明による注射器(1)は、第3の発明による注射器
(1)と同様に作用すると共に、更に折り取りの際の曲
げ応力が切欠き(41)に加わる。また、本発明のうち
第6の発明による注射器(1)は、第4の発明による注
射器(1)と同様に作用すると共に、更に折り取りの際
の曲げ応力が切欠き(41)に加わる。また、本発明の
うち第7の発明による注射器(1)は、第6の発明によ
る注射器(1)と同様に作用すると共に、更にピストン
ストッパ(3b)が支点となってピストンはシリンジ本
体の端部で折取られる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。 図1は、本発明による注射器の一例を示した模式断面
図、 図2は、図1に示す注射器のハブ付近における拡大断面
図、 図3は、図2に示すハブに、ピストンを係合させる工程
を示した図、 図4は、図1に示す注射器において、ピストンの折り取
りを行っている図、 図5は、被保持部を溝の形で形成したハブの一例を示し
た図、 図6は、保持部を溝の形で形成したハブ挿着孔及び、被
保持部を突条の形で形成したハブの一例を示した図であ
る。
【0007】本発明による注射器1は、図1に示すよう
に、樹脂製のシリンジ100を有しており、シリンジ1
00には、シリンジ本体2が設けられている(なお、図
1は注射器1の模式断面図であるが、便宜上、後述する
ピストン39の一部においては、断面でなく側面を示し
てある。)。また、シリンジ本体2には、円筒状に形成
された主円筒部3が設けられている。ここで、主円筒部
3の軸心方向即ち、軸心P1に平行な正逆両方向を図の
矢印A方向(即ち、図1の紙面左方向)及び、矢印B方
向(図1の紙面右方向)とする。主円筒部3の外周側に
は、該主円筒部3の矢印B側(図1の紙面右側)の端部
としての開口端部3a付近において、平板状の注射器支
持部5が、該主円筒部3に対してツバ状に設けられてい
る。主円筒部3の内周面3c側には、前記開口端部3a
付近において、主円筒部3の軸心P1に向かう方向即
ち、図の矢印D方向に突起した、ピストンストッパとし
ての係止リブ3bが、該内周面3cに沿って円環状に形
成されている。主円筒部3の矢印A側(図1の紙面左
側)には、漏斗形状のテーパ部6が、該主円筒部3に一
体的に連続する形で形成されており、テーパ部6の矢印
A、B方向に垂直な断面(即ち、円形断面)における内
径は、矢印A方向に向かって収斂している。なお、主円
筒部3の内部と、テーパ部6の内部とは、矢印A、B方
向に連通しており、これら両内部を合わせた空間を液保
持空間としてのシリンジ本体2の内部空間2aとする。
【0008】テーパ部6の矢印A側即ち、シリンジ本体
2の先端側には、図1及び、図2に示すように、筒状の
ハブ挿着部4が、該テーパ部6に一体的に連続する形で
形成されており、ハブ挿着部4は、第一小円筒部7を有
している。なお、第一小円筒部7は、前記テーパ部6に
一体的に連続する形で形成されており、ハブ挿着部4
は、第一小円筒部7において、テーパ部6に一体的に連
続して形成されている。また、第一小円筒部7の矢印A
側には、該第一小円筒部7に一体的に連続する形で、漏
斗形状の挿着テーパ部を構成する挿着テーパ部9が形成
されており、挿着テーパ部9の矢印A、B方向に垂直な
断面(即ち、円形断面)における内径は、矢印A方向に
向かって収斂している。更に、挿着テーパ部9の矢印A
側には、円筒状の第二小円筒部10が形成されており、
第二小円筒部10は、前記挿着テーパ部9に一体的に連
続する形で形成されている。なお、第一小円筒部7、挿
着テーパ部9、第二小円筒部10は、何れも主円筒部3
と同心状に形成されており、第一小円筒部7の内径L1
は、前記主円筒部3の内径よりも小さく、第二小円筒部
10の内径L2は、第一小円筒部7の内径L1よりも小
さく形成されている(但し、第一小円筒部7の内径L1
とは、後述する保持用リブ11以外の部位での内径であ
る。)。
【0009】第一小円筒部7の内周面7a側、挿着テー
パ部9の内周面9a側、第二小円筒部10の内周面10
a側には、矢印A、B方向に連続連通した形の、保持部
挿着穴としてのハブ挿着孔4bが形成されており、ハ
ブ挿着孔4bの矢印B側の端部付近即ち、第一小円筒部
7と前記テーパ部6との境界部付近には、前記軸心P1
に向かって突起した保持部としての保持用リブ11が形
成されている。保持用リブ11は、前記軸心P1を中心
とする円周に沿った形に、従って、円環状に、第一小円
筒部7の内周面7aに沿って形成されている。また、第
二小円筒部10の矢印A側には、該第二小円筒部10の
外径と等しい外径をもつ円板状に形成され、かつ表裏両
壁面が矢印A、B方向に垂直に形成された端壁12が設
けられており、端壁12は、第二小円筒部10と整合し
て、かつ一体的に設けられている。端壁12には、該端
壁12の表裏両壁面を矢印A、B方向に貫通する形の注
射針導入穴としての円形の孔12aが、前記軸心P1を
中心にして設けられている。ハブ挿着部4は、以上のよ
うに、第一小円筒部7、挿着テーパ部9、第二小円筒部
10、端壁12から構成されている。なお、シリンジ1
00は、シリンジ本体2と注射器支持部5が一体成型さ
れる形で構成されており、シリンジ本体2は、主円筒部
3、テーパ部6、ハブ挿着部4が一体成型される形で構
成されている。
【0010】一方、ハブ挿着部4のハブ挿着孔4bに
は、図2に示すように、注射針保持部材としてのハブ1
3が挿着されており、ハブ13は、部材本体としてのハ
ブ本体15を有している。ハブ本体15には長手方向が
前記矢印A、B方向に平行で、前記軸心P1を軸心とし
た円柱状の第一円柱部16が設けられており、第一円柱
部16の矢印A側には、該第一円柱部16に一体的に連
続する形で、同じく軸心P1を軸心としたテーパ状のシ
ールテーパ部17が形成されており、シールテーパ部1
7の矢印A、B方向に垂直な断面(即ち、円形断面)
は、矢印A方向に向かって収斂している。また、シール
テーパ部17の矢印A側には、軸心P1を軸心とした円
柱状の第二円柱部19が形成されており、第二円柱部1
9は、前記シールテーパ部17に一体的に連続する形で
形成されている。なお、第一円柱部16の矢印B側(図
2の紙面右側)の端部には矢印A、B方向に垂直な他端
としての端面16aが形成されており、該端面16aに
おける外周縁側の隅角部には、被保持部としてのテーパ
状の面取り部16bが形成されている。また、第二円柱
部19の矢印A側(図2の紙面左側)の端部には矢印
A、B方向と垂直な端面19aが形成されており、該端
面19aにおける外周縁側の隅角部には、テーパ状の面
取り部19bが形成されている。第二円柱部19の前記
端面19a側には、矢印B方向に突出伸延した形の第三
円柱部20が、該第二円柱部19と同心状で、かつ一体
的に設けられている。
【0011】ハブ本体15は、以上のように、第一円柱
部16、シールテーパ部17、第二円柱部19、第三円
柱部20から構成されており、ハブ本体15は、ハブ挿
着部4のハブ挿着孔4bに、第一円柱部16を第一小円
筒部7の内周面7a側に挿入させ、シールテーパ部17
を挿着テーパ部9の内周面9a側に挿入させ、第二円柱
部19を第二小円筒部10の内周面10a側に挿入さ
せ、第三円柱部20を端壁12の孔12aに貫通挿入さ
せた形で捜着されている。また、ハブ本体15は、挿着
テーパ部9の内周面9aにシールテーパ部17が整合密
着すると共に、保持用リブ11の矢印A側(即ち、図2
の紙面左側)の側面11aに第一円柱部16の面取り部
16bが整合密着する形で挿着されている。
【0012】なお、シールテーパ部17は、挿着テーパ
部9から、接触面即ち、内周面9aに垂直で、軸心P1
側に向かう図の矢印E方向にシール圧F1を受けてお
り、面取り部16bは、保持用リブ11から、接触面即
ち、保持用リブ11の側面11aに垂直で、軸心P1側
に向かう図の矢印G方向に保持力F2を受けている。つ
まり、ハブ挿着孔4bにハブ13が挿着されている状態
では、第一小円筒部7は矢印A、B方向に僅かに伸長す
る形で弾性変形しており、その復元力によって、上記の
シール圧F1、保持力F2が供給されている。そして、
このシール圧F1、保持力F2は、ハブ13を介して、
シール圧F1、F1どうし、保持力F2、F2どうし
が、或いは、シール圧F1と保持力F2とが、矢印C、
D方向に、或いは、矢印A、B方向に、互いに釣り合っ
ており、釣り合うことによりハブ13は固定維持されて
いる。なお、第一円柱部16の外径L1’は、前記第一
小円筒部7の保持用リブ11が無い部分での内径L1よ
りも小さく形成されており、第二円柱部19の外径L
2’は、前記第二小円筒部10の内径L2よりも小さく
形成されている。よって、第一円柱部16の外周面16
eと第一小円筒部7の内周面7aとの間には第一隙間空
間56が形成されており、第二円柱部19の外周面19
cと第二小円筒部10の内周面10aとの間には第二隙
間空間57が形成されている。また、第三円柱部20の
外径は、端壁12に設けられた孔12aの内径よりもや
や小さく(或いは、同じ径)になっており、端壁12の
矢印B側(即ち、図2の紙面右側)の壁面12bと第二
円柱部19の端面19aは互いに略接する状態にある
が、互いに押圧する力を及ぼしていない。ハブ本体15
は、以上のように挿着されている。
【0013】また、ハブ13には、図2に示すように、
針挿入孔21が設けられており、針挿入孔21は、第一
テーパ孔22、第一円柱孔23、第二テーパ孔25、第
二円柱孔26より構成されている。第一テーパ孔22
は、ハブ13のうち第三円柱部20の矢印A側(図2の
紙面左側)の一端としての端面20aに前記軸心P1を
中心とした円形の開口部22aを形成すると共に、該端
面20aより矢印B方向に向かって形成されており、第
一テーパ孔22の矢印A、B方向に垂直な断面(即ち、
前記軸心P1を中心とした円形断面)の径は、矢印B方
向に向かって収斂している。第一テーパ孔22の矢印B
側には、該第一テーパ孔22に連続した形で、前記軸心
P1を中心とした円柱状の第一円柱孔23が設けられて
おり、第一円柱孔23の矢印B側には、該第一円柱孔2
3に連続した形で、第二テーパ孔25が矢印B方向に設
けられている。第二テーパ孔25の矢印A、B方向に垂
直な断面(即ち、前記軸心P1を中心とした円形断面)
の径は、矢印B方向に向かって収斂している。更に、第
二テーパ孔25の矢印B側には、該第二テーパ孔25に
連続した形で、前記軸心P1を中心とした円柱状の第二
円柱孔26が設けられており、第二円柱孔26の矢印B
側の端部26aは、前記第一円柱部16内部に達してい
る。また、第二円柱孔26の端部26aは、矢印A、B
方向に垂直な壁面16cに接している。
【0014】一方、ハブ13の第一円柱部16には、前
記針挿入孔21の第二円柱孔26の矢印B側(図2の紙
面右側)に隣接する形で、流通孔27が設けられてお
り、流通孔27は、前記軸心P1を中心とし、第二円柱
孔26の径よりも径の小さな円柱状に設けられている。
また、流通孔27は、第一円柱部16の前記壁面16c
に円形の開口部27aを形成する形で、前記針挿入孔2
1の第二円柱孔26と連通して設けられている。更に、
ハブ13の第一円柱部16には、前記流通孔27の矢印
B側(図2の紙面右側)に隣接する形で、部材側係合手
段としてのピストン係合孔29が設けられており、ピス
トン係合孔29は、第一テーパ孔30、円柱孔31、第
二テーパ孔32、第三テーパ孔33より構成されてい
る。
【0015】第一テーパ孔30は、第一円柱部16にお
いて、前記流通孔27の矢印B側(図2の紙面右側)に
隣接する形で設けられている。第一テーパ孔30の矢印
A、B方向に垂直な断面は、前記軸心P1を中心とした
円形断面となっており、第一テーパ孔30の断面の径は
矢印B方向に向かって拡大している。第一テーパ孔30
の矢印A側の円形の端部30aの径は、前記流通孔27
の径よりも大きくなっており、従って、端部30aは、
矢印A、B方向に垂直な壁面16dに接している。な
お、該壁面16dには、前記流通孔27による、円形の
開口部27bが形成されており、第一テーパ孔30と流
通孔27とは、該開口部27bを通して互いに連通して
いる。
【0016】第一テーパ孔30の矢印B側には、該第一
テーパ孔30に連続した形で、前記軸心P1を中心とし
た円柱状の円柱孔31が設けられており、円柱孔31の
矢印B側には、該円柱孔31に連続した形で、矢印A、
B方向に垂直な断面(即ち、前記軸心P1を中心とした
円形断面)の径が矢印B方向に向かって収斂した形の第
二テーパ孔32が矢印B方向に設けられている。第二テ
ーパ孔32の矢印B側には、該第二テーパ孔32に連続
した形で、第三テーパ孔33が矢印B方向に設けられて
おり、第三テーパ孔33の矢印A、B方向に垂直な断面
(即ち、前記軸心P2を中心とした円形断面)の径は、
矢印B方向に向かって拡大している。よって、第一円柱
部16のうち、第二テーパ孔32に面した壁面35b
と、第三テーパ孔33に面した壁面35cとによって挾
まれた部分は、第二テーパ孔32と第三テーパ孔33と
の境界部35を頂点とした形で軸心P1に向かって突出
した突出部35aを形成している。また、第三テーパ孔
33の矢印B側は、第一円柱部16の端面16aに円形
の開口部33aを形成する形で外部に開口している。
【0017】一方、ハブ13の針挿入孔21には、図1
及び図2に示すように、注射針36が挿入されていお
り、注射針36は、先端がシリンジ本体2の外部側に位
置し、後端側より針挿入孔21に挿入されている。ま
た、注射針36の後端は、針挿入孔21の矢印B側に形
成された前記壁面16cに当接しており、注射針36の
先端から後端に矢印A、B方向に貫通されて設けられた
媒体流通孔36aは、前記流通孔36aの図2右端部を
介して、流通孔27と矢印A、B方向に互いに連通して
いる。また、針挿入孔21のうち、注射針36とハブ1
3との間の空間には、接着剤37が充填され固結してい
る。
【0018】注射器1には、図1に示すように、ピスト
ン39が設けられている(なお、図1は、注射器1の模
式断面図であるが、ピストン39のうち、後述するピス
トン本体40、操作部としての外押圧板42、薬液押圧
部としての内押圧板43については、便宜上、断面でな
く側面を示している。)。ピストン39は、矢印A、B
方向に伸延した棒状のピストン本体40を有しており、
ピストン本体40は、矢印A、B方向に偏長な長方形板
状の2つの合同な平板部40aが、断面が十字状を成す
形で一体的に交差して設けられている。平板部40aの
板面の矢印A、B方向に垂直な幅は、前記主円筒部3の
うちの係止リブ3bにおける内径に略等しく、ピストン
本体40は、該ピストン本体40の矢印A側より、主円
筒部3に、開口端部3aを通して挿入された形で設けら
れている。
【0019】ピストン本体40の各平板部40aには、
矢印A側寄りにおいて、各平板部40aの両側部40
b、40bよりピストン本体40の軸心(即ち、軸心P
1)方向に楔形の切欠き41が設けられている。4カ所
の切欠き41は、矢印A、B方向において互いに整合し
た位置に設けられている。また、ピストン本体40の矢
印B側の端部側には、板面が矢印A、B方向に垂直な円
形板状の外押圧板42がピストン本体40と一体的に、
かつ同心状に設けられており、外押圧板42の径は、主
円筒部3の内径よりも充分に大きく設けられている。ピ
ストン本体40の矢印A側の端部側には、図1に示すよ
うに、板面が矢印A、B方向に垂直な円形板状の内押圧
板43がピストン本体40と一体的に、かつ同心状に設
けられており(従って、内押圧板43は主円筒部3の内
部に位置しており)、内押圧板43の径は、前記主円筒
部3の内径に略等しくなっている(従って、内押圧板4
3の径は、主円筒部3のうちの係止リブ3bにおける内
径よりも大きい。)。内押圧板43には、図1に示すよ
うに、矢印A側にパッキン支持部45が設けられてお
り、パッキン支持部45には、矢印A、B方向に伸延し
た円柱状の円柱部45aが、内押圧板43と同心状に設
けられている。円柱部45aの径は、内押圧板43の径
よりも小さくなっており、円柱部45aは、内押圧板4
3の矢印A側に、内押圧板43と一体的に設けられてい
る。円柱部45aの矢印A側には、板面が矢印A、B方
向に垂直な円形板状の円板部45bが、円柱部45aと
同心状に、かつ一体的に設けられており、円板部45b
の径は、円柱部45aより大きく内押圧板43より小さ
くなっている。
【0020】更に、円板部45bの矢印A側にはピスト
ン側係合手段としてのハブ係合部46が設けられてお
り、ハブ係合部46には、矢印A、B方向に伸延した円
柱状の円柱部46aが、円板部45bと同心状に設けら
れている。円柱部46aの径は、円板部45bの径より
も小さくなっており、円柱部46aは、円板部45bの
矢印A側に、円板部45bと一体的に設けられている。
円柱部46aの矢印A側には径が円柱部46aより大き
な半球状の挿入部46bが、球面46c側を矢印A側に
向ける形で円柱部46aと一体的に設けられている。な
お、円柱部46aの径は、前記ハブ13に設けられたピ
ストン係合孔29の第二テーパ孔32と第三テーパ孔3
3との境界部35における内径に略等しくなっており、
挿入部46bの径は、前記ピストン係合孔29の円柱孔
31の内径よりも小さくなっている。
【0021】一方、パッキン支持部45には、可撓性の
ある樹脂からなるパッキン47が支持されて設けられて
おり、パッキン47は、矢印A、B方向に伸延した円柱
部49と、該円柱部49の矢印A側に連続する形の、該
円柱部49と一体的なテーパ部50とによって構成され
ている。なお、テーパ部50の外径は、矢印A方向に向
かって収斂しており、テーパ部50の形状は、前記シリ
ンジ本体2のテーパ部6の内部に自然状態で整合して挿
入し得る形になっている。パッキン47には、円柱部4
9の矢印B側の端面49a側より矢印A方向に、前記パ
ッキン支持部45の円柱部45aと、径が同じで、かつ
矢印A、B方向の長さが同じ第一孔51が円柱部49と
同心状に設けられており、更に、パッキン47には、第
一孔51の矢印A側に連続して、前記パッキン支持部4
5の円板部45bと、径が同じで、かつ矢印A、B方向
の長さが同じ第二孔52が円柱部49と同心状に設けら
れている。また、パッキン47には、第二孔52の矢印
A側に連続して、前記ハブ係合部46の挿入部46bの
矢印A、B方向に垂直な断面による外径と径が同じで、
かつ前記ハブ係合部46の円柱部46aと矢印A、B方
向の長さが同じ第三孔53が円柱部49と同心状に設け
られており、第三孔53は、パッキン47のテーパ部5
0側において矢印A方向に開孔している。つまり、パッ
キン47は、第三孔53にハブ係合部46の円柱部46
aを貫通させ、第二孔52にパッキン支持部45の円板
部45bを挿入し、第一孔51にパッキン支持部45の
円柱部45aを貫通させる形で、パッキン支持部45に
係合して設けられている。
【0022】なお、パッキン47のテーパ部50が前記
シリンジ本体2のテーパ部6の内部に自然状態において
整合し挿入した状態では、図3に示すように、該パッキ
ン47を係合しているパッキン支持部45の矢印A側の
ハブ係合部46の挿入部46bの球面46cが、前記ピ
ストン係合孔29の第三テーパ孔33に面した壁面35
cに接した状態になるように、パッキン47の形状が設
定されている。なお、パッキン47の円柱部49の径
は、前記内押圧板43と略同径になっているが、パッキ
ン47の円柱部49の外周側には、該円柱部49の外周
に沿った形の円環状のヒダ55が、矢印A、B方向に並
んで二重に形成されている。従って、パッキン47のう
ち円柱部49及び、ヒダ55は、軸心P1に向かう方向
(即ち、矢印D方向)に弾性変形による縮小をする形
で、シリンジ本体2の主円筒部3に挿入している。つま
り、パッキン47の円柱部49及び、ヒダ55は、軸心
にから遠ざかる方向(即ち、矢印C方向)の力で主円筒
部3の内周面3cを押圧しており、パッキン47と主円
筒部3との間は、水封(或いは、気封)にシールされて
いる。また、パッキン47の円柱部49は、パッキン4
7の第一孔51及び、第二孔52側に、第一孔51及
び、第二孔52の径を縮小させようとする形の力を及ぼ
しているので、第一孔51及び、第二孔52に挿入され
た前記パッキン支持部45とパッキン47との間は押圧
密着されており、パッキン47とパッキン支持部45と
の間は、水封(或いは、気封)にシールされている。ま
た、シリンジ本体2の主円筒部3の内周面3cは滑らか
に形成されており、従って、パッキン37が挿着された
ピストン39は、主円筒部3の内部空間2aにおいて矢
印A、B方向に摺動移動自在になっている。
【0023】注射器1は、以上のように構成されてお
り、該注射器1を組立る際には、以下の手順で行う。即
ち、注射器1の構成部品であるシリンジ100、ハブ1
3、注射針36、ピストン39、パッキン47を準備し
て、まず初めに、シリンジ100にハブ13を挿着す
る。即ち、シリンジ本体2の開口端部3aより、ハブ1
3を、該シリンジ本体2の内部空間2aに挿入する。挿
入の際、該ハブ13の第三円柱部20側がシリンジ本体
2のハブ挿着部4側(図の矢印A側)に向く形で挿入す
る。続けて、該ハブ13を、更に図の矢印A側に挿入し
て、該ハブ13を、ハブ挿着孔4bに、該ハブ13のシ
ールテーパ部17が、該ハブ挿着孔4b側の保持用リブ
11に当接する位置まで挿入する。なお、ハブ13の第
三円柱部20、第二円柱部19の外径は、第一小円筒部
7における保持用リブ11の部位での内径L1よりも小
さいので、ハブ13は、シールテーパ部17が、該ハブ
挿着孔4b側の保持用リブ11に当接する位置までは、
スムーズに挿入される。
【0024】シールテーパ部17が保持用リブ11に当
接した後、更にハブ13に矢印A方向の力を加えること
によって、該ハブ13のシールテーパ部17と保持用リ
ブ11との当接箇所において保持用リブ11には、当接
面に垂直な方向で、軸心P1から遠ざかる方向の応力が
加わる。つまり、この応力を受けることにより、保持用
リブ11付近の第一小円筒部7及び、テーパ部6は、軸
心P1に垂直に該軸心P1から遠ざかる方向の図の矢印
C方向に弾性的に拡大膨張する(同時に、ハブ本体15
等の直径が縮小する方向に弾性変形する。)。保持用リ
ブ11付近が矢印C方向に拡大膨張し、保持用リブ11
における第一小円筒部7の内径が第一円柱部16の外径
に等しくなることによって、矢印A方向に押される力を
受けているハブ13は矢印A方向に進む。そして、更に
ハブ13を矢印A方向に押し進めて、ハブ13のシール
テーパ部17を、挿着テーパ部9の外周面9aに当接さ
せるまで、ハブ13を進める。当接させるまでハブ13
を進めた後、更に、ハブ13を矢印A方向に押圧する。
押圧により、ハブ13は、該ハブ13の矢印A側に当接
している挿着テーパ部9の当接面に垂直即ち、矢印A方
向寄りで、矢印C方向寄りの方向の応力を与え、該応力
は挿着テーパ部9と一体的に設けられている第一小円筒
部7に矢印A方向の応力として伝達される。従って、第
一小円筒部7は、矢印A、B方向に弾性変形により伸長
させられる。また、第一小円筒部7の伸長に伴って、保
持用リブ11は外周面16eに沿ってハブ13に対して
相対的に矢印B側に移動し、保持用リブ11の位置と、
ハブ13の面取り部16bの位置が互いに整合される。
互いに整合されることにより、第一円筒部7の保持用リ
ブ11付近がやや復元し、保持用リブ11の側面11a
が、面取り部16bに当接する形で、保持用リブ11と
ハブ13が面取り部16bにおいて係合する。なお、ハ
ブ13の第三円筒柱部20は、ハブ13が矢印A方向へ
進むに従って、対応した位置にある端壁12の孔12a
に到達し、該孔12aに挿入される。以上のように、シ
リンジ100に対するハブ13の挿着を終了する。な
お、上述したように、ハブ13は、該ハブ13とハブ挿
着部4との間で、各力が互いに釣り合った形で、ハブ挿
着部4に固定されている。また、シリンジ100に対す
るハブ13の挿着作業は、ハブ13を押圧して挿着すれ
ばよく、複雑な組立操作を伴わず容易である。
【0025】次いで、ピストン39にパッキン47を挿
着する。まず、パッキン47の可撓性を利用して、該パ
ッキン47の第一孔51を、該第一孔51の径とパッキ
ン支持部45の円板部45bの径が等しくなる形に、手
等により広げる。次いで、ピストン39のうちハブ係合
部46側を、パッキン47の第一孔51側より矢印A方
向に挿入する。更につづけて、ハブ係合部46の挿入部
46bがパッキン47の第三孔53を矢印A方向に貫通
通過し、該挿入部46bがパッキン47のテーパ部50
の矢印A側に突出する状態、従って、ハブ係合部46の
円柱部46aが、第三孔53に挿入され、パッキン支持
部45の円柱部45a及び、円板部45bが、それぞれ
広げられた第一孔51及び、第二孔52に挿入される状
態まで、ピストン39を挿入する。その後、第一孔51
を広げていた手等を放して、パッキン47を自然状態に
戻すことにより、パッキン47の挿着を完了させる。
【0026】次いで、パッキン47を挿着したピストン
39を、シリンジ本体2に挿入する。ピストン39の挿
入は、該ピストン39のパッキン47が挿着されている
側を、シリンジ本体2の開口端部3a側からシリンジ本
体2の内部空間2aに挿入する形で行われる。ところ
で、自然状態におけるパッキン47の円柱部49及び、
ヒダ55における外径はシリンジ本体2の主円筒部3の
内径よりも大きいが、パッキン47の可撓性を利用して
パッキン47の円柱部49及び、ヒダ55の外径を縮小
させることによって、パッキン47は、シリンジ本体2
の内部空間2aに挿入され得る。つまり、パッキン47
のテーパ部50側を開口端部3aに整合した後、ピスト
ン39を矢印A方向に押圧することによって、パッキン
47は、シリンジ本体2の内部空間2aに整合した形即
ち、パッキン47の円柱部49及び、ヒダ55の外径を
縮小させる形でシリンジ本体2の内部空間2aに挿入さ
れる。なお、内押圧板43の外径及び、ピストン本体4
0の平板部40aの幅はシリンジ本体2の主円筒部3の
内径に略等しい(或いは、小さい)ので、内押圧板43
及び、ピストン本体40は、シリンジ本体2の内部空間
2aにスムーズに挿入される。なお、ピストン2を矢印
A方向に挿入することにより、パッキン47及び、内押
圧板43は、主円筒部3の係止リブ3bの位置を通過す
る。係止リブ3bの位置を通過する際、パッキン47
は、ピストン2を矢印A方向に押圧する力に対する反力
を係止リブ3bから受けて、該反力により、更に円柱部
49及び、ヒダ55の外径を、シリンジ本体2の主円筒
部3の係止リブ3bでの内径と等しく縮小させる形で通
過する。
【0027】また、パッキン47に続いて内押圧板43
が係止リブ3bの位置を通過する際、外径が係止リブ3
bの内径よりも大きい内押圧板43の周囲側が、係止リ
ブ3bに当接するが、当接する際、ピストン39を矢印
A方向に押圧する力が、内押圧板43を介し、内押圧板
43に当接した係止リブ3bを介して、主円筒部3の係
止リブ3b付近を矢印C方向に弾性膨張させる。従っ
て、内押圧板43が係止リブ3bの位置を通過する際に
は、係止リブ3bにおける内径が広がる形で通過する。
なお、通過の後、内押圧板43は、係止リブ3bから離
れるので、主円筒部3を矢印C方向に膨張させる力がな
くなり、主円筒部3の係止リブ3b付近は矢印D方向に
復元する。パッキン47及び、内押圧板43が、主円筒
部3の係止リブ3bの位置を通過した後、更に、ピスト
ン39を矢印A方向に挿入させ、図3に示すように、パ
ッキン47のテーパ部50が、シリンジ本体2のテーパ
部6の内部に整合し挿入する位置までピストン39を挿
入させ、ピストン39の挿入を終える。なお、パッキン
47のテーパ部50が、シリンジ本体2のテーパ部6の
内部に整合し挿入した状態では、図3に示すように、ピ
ストン39のハブ係合部46の挿入部46bは、該挿入
部46bの球面46c側が、前記ハブ13に設けられた
ピストン係合孔29の第三テーパ孔33に面した壁面3
5cに接する形で存在している。
【0028】次いで、ハブ13の針挿入孔21に注射針
36を挿入し接着する。つまり、注射針36を、図2に
示すように、該注射針36の後端側より、針挿入孔21
に矢印B方向に挿入し、該後端が、針挿入孔21の奥の
ハブ13による壁面16cに当接するまで挿入する。挿
入の後、針挿入孔21におけるハブ13と注射針36と
の間の隙間に接着剤37を充填して、該接着剤37を固
結させ、ハブ13に対する注射針36の挿入接着が完了
する。なお、接着剤37を針挿入孔21に充填する際、
針挿入孔21に設けられた、第一テーパ孔22、第二テ
ーパ孔25によって、接着剤37が、針挿入孔21の奥
側(即ち、矢印B側)まで、途中に隙間を極力形成せ
ず、流動し得るようになっている。また、注射針36の
挿入接着完了をもって注射器1の組立てが完了する。な
お、注射器1の組立ては、上述のように、大部分の作業
(即ち、注射針26の挿入固定の作業を除いてた全ての
作業)が、押圧することによって行われるため、注射器
1の組立ては、複雑な作業を伴わず容易である。
【0029】以上のように構成され組立てられた注射器
1を使用し、使用の後、廃棄するには、次のように行
う。まず、組立られた注射器1に液状の注射媒体59を
充填する。注射媒体59の充填は、注射器1のシリンジ
本体2の主円筒部3を一方の手で掴み支持し、注射器1
の注射針36の先端を、図示しない薬ビンに入っている
注射媒体59の中に進入させ、次いで、他方の手で、ピ
ストン39の外押圧板42を掴み、該ピストン39をシ
リンジ本体2に対して矢印B方向に引っ張ることによっ
て行われる。ところで、シリンジ本体2の内部空間2a
のうち、パッキン47或いは、ハブ係合部46よりも矢
印A側に存在する空間即ち、媒体保持空間60は、注射
針36の媒体流通孔36a及び、ハブ13の流通孔2
7、ピストン係合孔29を通して注射針36の先端側の
外部即ち、図示しない薬ビンの中と矢印A、B方向に連
通している。また、ピストン39をシリンジ本体2に対
して矢印B方向に引っ張ることによって媒体保持空間6
0は拡大し、従って、媒体保持空間60の空気(或い
は、注射媒体59)の圧力が低下しようとする。よっ
て、媒体保持空間60と注射針36の先端側の外部即
ち、図示しない薬ビンの中との間で差圧が生じ、該薬ビ
ンの中の注射媒体59は、注射針36の媒体流通孔36
a及び、ハブ13の流通孔27、ピストン係合孔29を
通して媒体保持空間60に流入する。ピストン39をシ
リンジ本体2に対して更に矢印B方向に引っ張り、媒体
保持空間60を更に拡大させて、該媒体保持空間60に
所定量の注射媒体59を流入させることにより、注射媒
体59の充填が終了する。
【0030】なお、注射媒体59の充填の際、媒体保持
空間60と該媒体保持空間60の外部との間では、差圧
が生じており、従って、媒体保持空間60と該媒体保持
空間60の外部とを隔てているハブ13には、矢印B方
向の差圧力が作用する。しかし、ハブ13とハブ挿着孔
4bとの間に作用している所定のシール圧F1は、予想
される最大の矢印B方向の差圧力に対しても、(特にシ
ール圧F1において)ゼロ以下にならないように設定さ
れており、よって、ハブ13は、保持用リブ11によっ
て矢印A方向に支持されると共に、ハブ挿着部4の挿着
テーパ部9とハブ13のシールテーパ部17との間はシ
ール圧F1(ゼロを超える大きさ)によってシールされ
ている。つまり、媒体保持空間60の中の注射媒体59
が、ハブ挿着部4のハブ挿着孔4bの、ハブ13と第一
小円筒部7との間の第一隙間空間56に流入しても、挿
着テーパ部9とシールテーパ部17との間はシールされ
ているので、該注射媒体59は、挿着テーパ部9とシー
ルテーパ部17との間を通って、ハブ13と第二小円筒
部10との間の第二隙間空間57側等に漏洩することは
ない。又、同様に外部の空気が第二隙間空間57側から
第一隙間空間56側に流入することもない。
【0031】一方、パッキン47においては、上述した
ように、パッキン47の円柱部49及び、ヒダ55が、
矢印D方向に弾性変形による縮小をする形で、シリンジ
本体2の主円筒部3に挿入されている。つまり、パッキ
ン47の円柱部49及び、ヒダ55は、矢印C方向の力
で主円筒部3の内周面3cを押圧しており、パッキン4
7と主円筒部3との間は、水封(或いは、気封)にシー
ルされている。つまり、媒体保持空間60の注射媒体5
9は、パッキン47と主円筒部3との間を通って、パッ
キン47の矢印B側の内部空間2a等に漏洩することは
ない。また、パッキン47の円柱部49及び、ヒダ55
が、矢印D方向に弾性変形による縮小をしているので、
該パッキン47の第一孔51、第二孔52に挿入してい
るピストン39のパッキン支持部45は、該パッキン4
7によって矢印D方向に押圧される。つまり、パッキン
47とパッキン支持部45との間は、互いに密着しシー
ルされている。従って、媒体保持空間60の注射媒体5
9は、パッキン47の第三孔53までは流入し得るが、
更に第二孔52及び、第一孔51をパッキン47とパッ
キン支持部45との間を通って通過して、パッキン47
の矢印B側の内部空間2a等に漏洩することはない。
【0032】注射媒体59の充填の後、注射器1の主円
筒部3を一方の手で掴みながら、該注射器1の注射針3
6を、患者の注射部位に突き刺す。次いで、注射器1の
シリンジ本体2の主円筒部3を一方の手の指と指で挾む
と共に、挾んでいる指と指で、注射器支持部5を、該注
射器支持部5の矢印A側の板面より矢印B方向に支持固
定する。そして、主円筒部3を挾んだ指の手と同じ手の
他の指(親指)で、ピストン39の外押圧板42を矢印
A方向に押し、ピストン39をシリンジ本体2に対して
矢印A方向に駆動させる。ピストン39の駆動により、
媒体保持空間60は容積が縮小するので、媒体保持空間
60中の注射媒体59は加圧される。加圧により、媒体
保持空間60と、注射針36の先端側の外部即ち、患者
の体内との間には圧力差が生じるので、媒体保持空間6
0の注射媒体59は、ハブ13のピストン係合孔29及
び、流通孔27及び、注射針36の媒体流通孔36aを
介して患者の注射部位における体内に流入する。
【0033】なお、上述のように、媒体保持空間60中
の注射媒体59が加圧され、注射媒体59に隣接してい
るハブ13の端面16a側より、該ハブ13には、注射
媒体59の圧力による作用力が矢印A方向に加わる。し
かし、ハブ13は、該ハブ13に加わる矢印A方向の作
用力に対しては、ハブ13のシールテーパ部17と、ハ
ブ挿着部4の挿着テーパ部9との密接箇所において、構
造的に矢印B方向の反力を十分に得ることができる、従
って、ハブ13は挿着テーパ部9によって矢印B方向に
支持される。また、シールテーパ部17と挿着テーパ部
9との間のシール圧F1の大きさは、ハブ13に加わる
矢印A方向の作用力に対する反力を提供することにより
増大するので、シールテーパ部17と挿着テーパ部9と
の間は引き続きシールされており、水密状態(或いは、
気密状態)が維持されている。
【0034】注射媒体59を所定の量まで患者の注射部
位における体内に流入させた後、従って、パッキン47
のテーパ部50が、シリンジ本体2のテーパ部6の内部
に整合して挿入し、ピストン39のハブ係合部46の挿
入部46bが、図3に示すように、ハブ13のピストン
係合孔29の第三テーパ孔33に当接するまでピストン
39を駆動させた後、注射器1を支持している手或い
は、指を介して、該注射器1全体を患者に対して矢印B
方向に引っ張り、注射針36を患者の注射部位から引き
抜く。
【0035】注射針36を引き抜いた後、ピストン39
とハブ13とを互いに係合させる。即ち、ピストン39
の外押圧板42を指で、更に矢印A方向に押圧する。な
お、注射媒体59を体内に流入させる作業が完了した直
後には、パッキン47のテーパ部50が、シリンジ本体
2のテーパ部6の内部に整合して挿入しており、挿入部
46bは第三テーパ孔33の内部に整合して挿入してい
た。よって、ピストン39を駆動させて挿入部46bを
第三テーパ孔33において矢印A方向に進入させるに従
って、パッキン47にも矢印A方向の力が作用する。パ
ッキン47は、テーパ部6によって、矢印B方向に支持
されているので、矢印A方向には移動できない。しか
し、パッキン47は可撓性を有しており、パッキン47
自体が弾性変形により矢印A、B方向に縮小する形で留
まり、挿入部46bのみが矢印A方向に移動する。ま
た、押圧によってピストン39には、矢印A方向の力が
加えられるので、ハブ係合部46の挿入部46bには、
矢印A方向の押圧力が加えられる。また、この押圧力に
よって、互いに当接している挿入部46bとハブ13と
の間には、挿入部46bと、第三テーパ孔33に面した
ハブ13による壁面35cとの当接の方向即ち、壁面3
5cに垂直な方向の力が互いに作用し合い、構造上、挿
入部46bが壁面35cにおいて当接しているハブ13
の突出部35aは、突出部35aの頂点における径即
ち、境界部35における径を拡大する形で弾性変形し、
同時に挿入部46bは、軸心P1に垂直な断面の径を縮
小させる形で弾性変形する。
【0036】更に、ピストン39を矢印A方に押圧し、
該挿入部46bを第三テーパ孔33において矢印A方向
に更に進入させる。即ち、挿入部46bが、該挿入部4
6bの径を縮小させると共に境界部35の径を拡大させ
る形で、該挿入部46bの径と該境界部35の径の大き
さを一致させながら、境界部35を矢印A方向に通過す
るようにさせる。そして、挿入部46b全体が該境界部
35を完全に通過した後、ピストン39の押圧を終了す
る。なお、挿入部46b全体が該境界部35を完全に通
過することにより、挿入部46bは、図3の二点鎖線で
示すように、第一テーパ孔30、円柱孔31、第二テー
パ孔32によって形成される空間に整合する形で挿入さ
れる。また、挿入部46bの矢印B側に伸延している円
柱部46aは、境界部35を矢印A、B方向に貫通する
形で存在している。つまり、ピストン39とハブ13は
互いに係合された。
【0037】なお、挿入部46bに矢印A方向の押圧力
が作用することによって、ハブ13にも矢印A方向の押
圧力が作用する。しかし、ハブ13は、シールテーパ部
17において、ハブ挿着部4の挿着テーパ部9により、
シリンジ本体2を支持する手により矢印B方向に支持さ
れており(或いは、第二円柱部19の端面19aにおい
て、端壁12の壁面12bにより支持されており、)、
従って、該押圧力に対する矢印B方向の反力をシールテ
ーパ部17(或いは、端壁12)より受ける。つまり、
ハブ13は、該押圧力を受けても矢印A方向等に殆ど移
動せず、よって、ハブ13が端壁12の孔12aから矢
印A方向に抜け出ることはない。
【0038】ピストン39とハブ13とを互いに係合さ
せた後、シリンジ本体2の主円筒部3を一方の手で支持
し、他方の手で、外押圧板42をシリンジ本体2に対し
て矢印B方向に引く。外押圧板42を引くことによっ
て、ピストン39及び、ハブ係合部46の挿入部46b
には矢印B方向の作用力が作用する。なお、この作用力
は、図3に示すように、挿入部46bの矢印B側端部
と、突出部35aの根元側の部位との間で互いに押圧す
る形で作用するが、構造上、挿入部46bの矢印B側端
部と、突出部35aの根元側の部位とは弾性変形しにく
く、よって、挿入部46bが境界部35を通ってピスト
ン係合孔29から抜け出ることはない。
【0039】こうして、挿入部46bに矢印B方向の作
用力が作用することにより、ハブ13には、ピストン係
合孔29において係合された挿入部46bにより、矢印
B方向の作用力が作用する。しかし、ハブ13に作用す
る矢印B方向の作用力に対しては、ハブ13は、保持用
リブ11によって矢印A方向に支持されきれず、よっ
て、第一小円筒部7(或いは、テーパ部6)の保持用リ
ブ11付近は、該保持用リブ11において、ハブ13の
面取り部16bを介して該作用力を受けることにより、
図の矢印C方向に拡大膨張する。ピストン39に、更に
矢印B方向の作用力が加えられ、第一小円筒部7(或い
は、テーパ部6)の保持用リブ11付近が、更に図の矢
印C方向に拡大膨張されることによって、内径がハブ1
3の第一円柱部16の外形L1’よりも拡大した第一小
円筒部7の保持用リブ11の部位を通って、ハブ13が
矢印B方向に引き出される。そのまま続けてピストン3
9を矢印B方向に引くことにより、ハブ13を更に矢印
B方向に進めて、ハブ13が完全に第一小円筒部7から
矢印B方向に抜け出るまで引っ張る。なお、ハブ13の
第一円柱部16の外径L1’は、第一小円筒部7の内径
L1よりも小なる径に形成されており、第二円柱部19
の外径L2’は、第二小円筒部10の内径L2よりも小
なる径に形成されており、また、シールテーパ部17と
挿着テーパ部9とは、ハブ13の引き抜く方向には干渉
しない状態で配置されているので、ハブ13の引き抜き
の際、ハブ13とハブ挿着部4との接触は面取り部16
b(或いは、第一円柱部16の外周面16e)と保持用
リブ11間でのみなされており、よって、その引き抜き
動作は面取り部16bと保持用リブ11間の係合が外れ
た以降は、小さな力で容易に行うことができる。
【0040】更にピストン39を引っ張り、ハブ13の
矢印A側に固定挿入された注射針36が端壁12の孔1
2aよりハブ挿着孔4bに矢印B方向に挿入し、更に矢
印B方向に主円筒部3の内部空間2aに挿入して、注射
針36の先端が完全に内部空間2a内に挿入する形で、
ピストン39を矢印B方向に引っ張る。ピストン39を
更に引っ張り、図4に示すように、内押圧板43が、シ
リンジ本体2の主円筒部3の係止リブ3bに当接する位
置まで引っ張ってピストン39を停止させる。なお、ピ
ストン39の内押圧板43が係止リブ3bによって係止
されることにより、誤ってピストン39を引きすぎ、ピ
ストン39に係合されたハブ13に挿着された注射針3
6がシリンジ本体2外部に飛び出すことが防止されてお
り、注射針36で手等を傷つけ起こす二次感染等の事故
が防止されている。また、ピストン39の内押圧板43
が係止リブ3bによって係止された状態では、ピストン
39のピストン本体40に形成された切欠き41の位置
が、図4に示すように、矢印A、B方向において、シリ
ンジ本体2の開口端部3aの位置に整合した状態になっ
ている。
【0041】次いで、シリンジ本体2を一方の手で固定
したまま、他方の手で、ピストン39を掴み、図4に示
すように、該ピストン39に矢印C方向の力を与える。
シリンジ本体2に対して、ピストン39に矢印C方向の
力が加えることにより、ピストン本体40には、前記係
止リブ3bとシリンジ本体2の開口端部3aとを支点と
する形で曲げ応力が加わり、ピストン本体40において
比較的曲げ応力に対して構造上弱く形成されている切欠
き41においてピストン本体40は折れ、ピストン本体
40は、切欠き41を境に矢印A側の部分と矢印B側の
部分とに分離される。なお、係止リブ3bとシリンジ本
体2の開口端部3aとを支点とすることによって、テコ
の原理によりピストン本体40に曲げ応力を効果的に加
えることができる。また、切欠き41の位置が開口端部
3aの位置即ち、支点の位置に存在することより、ピス
トン本体40に加わる曲げ応力は、切欠き41の部分に
効果的に加えられる。従って、ピストン本体40の折り
曲げ分離即ち、折取りが容易に行われる。次いで、これ
らの折取りされたシリンジ本体2側の部分とピストン3
9の外押圧板42の部分とを廃棄処分する。なお、注射
針36は、完全にシリンジ本体2の内部空間2aに残留
したピストン39先端部に保持された状態で挿入格納さ
れているため、該注射針36によって、手等を傷つけ、
その傷口より二次感染する恐れはなく、従って、廃棄処
分が安全に行われる。また、ピストン39が折り取りさ
れることによって、折り取り後の注射器1はかさばら
ず、よって、廃棄処分がスムーズに行える。以上のよう
に、注射器1の使用及び、使用後の廃棄処分を全て終了
する。
【0042】以上のように、注射器1のハブ13は、ハ
ブ挿着孔4bに挿入され、また該ハブ挿着孔4bからシ
リンジ本体2内に引き抜き得る筒状のハブ本体15を有
しており、ハブ本体15には、面取り部16bが、前記
ハブ挿着孔4bの内面と係合し得るように形成されてい
る。また、ハブ本体15の端面16aには、ピストン係
合孔29が、ピストン39と係合自在に設けられてお
り、前記ハブ本体15には、該ハブ本体15の端面20
a側に向かって外径が収斂する形のシールテーパ部17
が、前記ハブ挿着孔4bの内面に当接接触し得る形で環
状に形成されている。よって、ハブ13とハブ挿着孔4
bとはシールテーパ部17及び、面取り部16bを介し
て接触させることが可能となり、ハブ13においては、
ハブ挿着孔4bに対して脱着が容易となると共に、ハブ
13とハブ挿着孔4bとの間で所定のシール性能及び、
所定の保持性能の発揮を可能とせしめ、組立てに際した
ハブ13の設置動作及び、使用後の注射針36の注射器
1内への引き込み動作を円滑かつ容易に行なうことが可
能となる。
【0043】また、ハブ13の接続構造は、ハブ挿着孔
4b穴にハブ本体15が、該ハブ挿着孔4bに挿入さ
れ、また該ハブ挿着孔4bからシリンジ本体2内に引き
抜き得ようにる着脱自在に挿入装着されており、ハブ挿
着孔4bには、前記シリンジ本体2の先端側に向かって
内径が収斂した形の挿着テーパ部9が環状に設けられて
いると共に、前記ハブ本体15のシールテーパ部17が
該挿着テーパ部9に対してシール圧F1でシール接触さ
れた形で設けられている。また、ハブ挿着孔4bの内周
面には、保持用リブが、前記ハブ本体15が保持力F2
で保持解放自在になるように、該ハブ本体15の面取り
部16bと係合自在に設けられている。よって、ハブ1
3とハブ挿着孔4bの内周面とは、シールテーパ部17
と挿着テーパ部9、及び、面取り部16bと保持用リブ
11を介して接触する形となり、ハブ挿着孔4bに対し
てハブ13の脱着を容易に行なうことが出来、注射器1
の組立て作業を効率よく簡単に行なうことが出来る。し
かも、使用後の注射針36の注射器1内への引き込みに
際しては、ハブ13を引き込む方向が、シールテーパ部
17を挿着テーパ部9から引き離す方向になるため、シ
ール圧F1を利用した形で小さな引込み力でハブ13を
注射器1内部に引き込むことが可能,となり、使用後の
注射器1の廃棄作業を円滑かつ容易に行なうことが可能
となる。
【0044】また、上述したハブ13の接続構造を有す
る注射器1は、使用後にハブ13をピストン39のハブ
係合部46と係合させて、シリンジ100の内部空間2
aに注射針36と共に引き抜くことが可能となり、通常
の注射器を操作する場合と同じピストン39の押し引き
動作のみで、使用済みの注射針36を容易にシリンジ1
00の内部空間2aに引き込むことが出来、誰にでも操
作が容易で誤操作の危険性がなく、安全性が高い。ま
た、ピストン39はピストン本体40が外押圧板42と
内押圧板43の間で折取り自在に構成されているので、
ピストン39を折り取ることにより、以後注射針36を
保持したピストン39の先端部をシリンジ100の内部
空間2aに保持させた形で、外部から操作不能な状態
で、留置することが出来、以後の廃棄処理作業に際した
安全性が高い。
【0045】また、シリンジ本体2に係止リブ3bが、
ピストン39の内押圧板43が前記シリンジ本体2から
抜け出さないように形成されているので、注射針36と
共にピストン39を移動させる際に、不用意にピストン
39がシリンジ本体2から抜け出て、使用済みの注射針
36により、操作者を傷つけてしまうことが防止され、
安全性が高い。また、ピストン39のピストン本体40
には切欠き41が形成されているので、ピストン39の
折り取り動作を該切り欠き41を利用して容易に行なう
ことが出来る。また、切欠き41は、ピストン39が係
止リブ3bに当接した際に、シリンジ本体2の開口端部
3aに位置し得るように形成されているので、ピストン
39を係止リブ3bに当たるまで引き、直ちに開口端部
3aを利用してピストン39を折り取ることが出来、注
射針36のシリンジ100の内部空間2aへの収納及び
留置動作を連続的に行なうことが出来、効率的な注射及
び廃棄作業を行なうことが出来る。
【0046】なお、上述の実施例で説明したハブ13で
は、ハブの被保持部が端面16a周囲の面取り部16b
となっているが、本発明によるハブは、ハブの被保持部
を端面16aとは別の位置に形成した形で構成されても
良い。即ち、ハブ13の第一円柱部16の外周面16e
側に、図5に示すように、被保持部を溝の形で、被保持
溝61を環状に形成した形でハブ13を構成してもよ
い。なお、被保持溝61を環状に形成した場合、ハブ挿
着孔4b側の保持用リブ11の位置は、被保持溝61に
対応した位置に形成される(なお、溝61の断面形状は
適宜、決定し得る。また、溝61とリブ11との間でシ
ール作用を発揮させるように構成することも当然可能で
ある。この点は、後述する図6の場合も同様である。)
被保持部を被保持溝61の形で形成した場合において
も、被保持溝61と保持用リブ11とは互いに係合する
ことによって、ハブ13とハブ挿着孔4bの間で所定の
保持性能を発揮させ得る。
【0047】また、上述の2つの実施例で説明したハブ
13では、ハブ挿着穴の保持部が突条の形で設けられて
いるが、ハブ挿着穴の保持部を溝の形で形成することも
可能である。なお、ハブ挿着穴の保持部を溝の形で形成
した場合、ハブ挿着穴の保持部に対応し係合するハブの
被保持部は、突条の形で設けられる。即ち、ハブ挿着孔
4bの第一小円筒部7の内周面7a側に、図6に示すよ
うに、保持部を溝の形で保持溝62を環状に形成し、ま
た、ハブ13の第一円柱部16の外周面16e側に、保
持溝62と対応し係合し得る形で、被保持部を突条の形
で被保持リブ63を環状に形成しても良い。保持部を保
持溝62の形で、被保持部を被保持リブ63の形で形成
した場合においても、保持溝62と被保持リブ63とは
互いに係合することによって、ハブ13とハブ挿着孔4
bの間で所定の保持性能が発揮され得る。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち第1
の発明は、内部に内部空間2a等の液保持空間が形成さ
れた筒状のシリンジ本体2等のシリンジ本体を有し、該
シリンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸心P1方向
等の軸心方向に閉塞する形のピストン39等のピストン
を、前記シリンジ本体に対して軸心方向に移動自在に設
け、該シリンジ本体の先端に、筒状に形成されたハブ挿
着孔4b等の保持部材挿着穴を形成し、前記保持部材
穴の先端には孔12a等の注射針導入穴が該保持部材
挿着穴とシリンジ本体外部を連通する形で設けられてお
り、前記保持部材挿着穴に対して、端面20a等の一端
側に注射針36等の注射針が接続され得るハブ13等の
注射針保持部材を着脱自在に接続する注射器において、
前記保持部材挿着穴の内周部に保持用リブ11或いは、
保持溝62等の保持部を前記軸心方向に垂直に環状に設
け、前記保持部材挿着穴の内周部で、前記保持部よりも
前記注射針導入穴側において、前記シリンジ本体の先端
側に向かって内径が収斂した形の挿着テーパ部9等の
テーパ部を環状に設け、前記注射針保持部材は、前記
保持部材挿着穴に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線
的に挿入され、また該保持部材挿着穴から前記シリンジ
本体内に、前記シリンジ本体の軸心方向に直線的に引き
抜き得る筒状のハブ本体15等の部材本体を有し、前記
部材本体の外周部に面取り部16b或いは、被保持溝6
1或いは、被保持リブ63等の被保持部を、該部材本体
の軸心方向に垂直に環状に形成し、前記部材本体の前記
一端とは反対側の端面16a等の他端に、ピストン係合
孔29等の部材側係合手段を設け、前記部材本体の前記
被保持部よりも前記一端側に、該部材本体の前記一端側
に向かって外径が収斂する形のシールテーパ部17等の
シールテーパ部(シールテーパ部の形状は、図5に示す
ような平滑面の外に、細かな凸凹を軸心P1を中心に環
状に複数形成することも当然可能である)を環状に形成
し、前記部材本体の前記被保持部とシールテーパ部によ
り挟まれた部分の外径L1’などの最大外径を、前記保
持部材挿着穴の前記保持部と挿着テーパ部により挟まれ
た部分の内径L1などの最小内径よりも小さく形成し、
前記注射針保持部材の部材本体を、該部材本体の前記被
保持部を前記保持部に対して係合させると共に、該部材
本体の前記シールテーパ部を前記挿着テーパ部に対して
接触させる形で、前記部材本体が前記保持部と挿着テー
パ部間で圧縮される形で配置し、前記ピストンにハブ係
合部46等のピストン側係合手段を、前記部材本体の部
材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対し
て係合自在に設け、注射後には、前記ピストンを前記シ
リンジ本体の軸心方向に移動させて、前記ピストンのピ
ストン側係合手段と前記部材本体の部材側係合手段とを
当接係合させると共に、前記ピストンの逆方向への移動
により、前記部材本体を注射針と共にシリンジ本体内へ
引き込むようにして構成した。上述したように、「前記
部材本体の前記被保持部とシールテーパ部により挟まれ
た部分の外径L1’などの最大外径を、前記保持部材
穴の前記保持部と挿着テーパ部により挟まれた部分の
内径L1などの最小内径よりも小さく形成し」ているこ
とから、注射針保持部材を保持部材挿着穴内に装着した
状態では、部材本体の外周部とシリンジ本体の保持部材
挿着穴の内壁面間には、間隙が形成される。また、「前
記保持部材挿着穴の内周部に保持部を前記軸心方向に垂
直に環状に設け」、「前記部材本体の外周部に被保持部
を、該部材本体の軸心方向に垂直に環状に形成し」しか
も、「前記注射針保持部材の部材本体を、該部材本体の
前記被保持部を前記保持部に対して係合させると共に、
該部材本体の前記シールテーパ部を前記挿着テーパ部に
対して接触させる形で、前記部材本体が前記保持部と
テーパ部間で圧縮される形で配置し」たことから、注
射後に部材本体をシリンジ本体内へ引き込む際には、注
射針保持部材を液保持空間側に引き出すことにより、部
材本体の被保持部とシリンジ本体の保持部との係合は、
ある時点でその全周において同時に解除される。する
と、それまで保持部と挿着テーパ部との間で圧縮状態に
あった部材本体は、挿着テーパ部とシールテーパ部の間
で作用していたシール圧により、液保持空間側に押し出
される形で移動し、注射針保持部材の液保持空間側への
移動を援助する形となり、小さな引込み力で部材本体を
液保持空間側に直ちに引き込むことが可能となる。この
際、部材本体とシリンジ本体の保持部材挿着穴の内壁面
との間には、既に述べたように、間隙が形成されている
ので、開放されたシール圧は全てが有効に部材本体を液
保持空間側へ移動するためのエネルギとして消費される
ことから、より小さな引込み力で部材本体を引き込むこ
とが可能となる。また、このように、使用後の注射針の
シリンジ内部への引込み動作が、通常の注射器を操作す
る場合と同じ操作、即ち、ピストンを「押す」、「引
く」という単純な動作のみで、使用済みの注射針を短時
間で容易にシリンジ内部に引き込むことが出来るので、
誰にでも操作が容易で誤操作の危険性がなく、安全性が
高い。また本発明では、注射器の組み立てに際しても、
注射針保持部材が保持部材挿着穴に対して接続される際
には、保持部材挿着穴に直線的に挿入された部材本体は
まず、該部材本体のシールテーパ部が保持部材挿着穴の
挿着テーパ部と当接接触する。そして、更に、部材本体
を注射針導入穴側に押圧することにより、軸心方向に垂
直に環状に形成された部材本体の被保持部が、同様に軸
心方向に垂直に環状に形成された保持部材挿着穴内の保
持部にその全周において同時に係合し、その時点で注射
針保持部材は保持部材挿着穴内の正確な位置に位置決め
保持されると共に、シールテーパ部と挿着テーパ部間に
は部材本体とシリンジ本体間をシールするに足るだけの
適正なシール圧が、保持部と挿着テーパ部との間に圧縮
保持された部材本体により生じることとなる。即ち、注
射針保持部材のシリンジ本体内における位置決め保持
と、注射針保持部材とシリンジ本体間の適正なシール圧
の付与を、部材本体の被保持部をシリンジ本体の保持部
と係合させるという単純な動作で同時に達成することが
出来る。また、挿着テーパ部とシールテーパ部の間で生
じるシール圧の大きさは、部材本体と保持部材挿着穴の
軸心方向における寸法差により一義的に決定されること
から、組立て後におけるシール圧の経時的な変動を排除
することが出来るばかりか、当該寸法差を適正な値に決
定することにより、注射針保持部材を保持部材挿着穴内
に単に装着するだけで、適正なシール圧を両者間に作用
させることが出来、組立て作業に高度の熟練を要するこ
となく、信頼性の高いシール性能を付与することが出来
る。また、本発明のうち第2の発明は、第1の発明の注
射器において、前記注射針保持部材には注射針が直接装
着されているので、第1の発明による効果に加えて、注
射器に注射針を予め装着した形で供給することが可能と
なるので、使用際して、いちいち注射針を装着する必要
がなくなり、都合がよい。また、本発明のうち第3の発
明は、第1の発明の注射器において、前記ピストンはピ
ストン本体40等のピストン本体が外押圧板42等の操
作部と内押圧板43等の薬液押圧部の間で折取り自在に
構成されたので、第1の発明の効果に加えて、ピストン
を折り取ることにより、以後注射針を保持したピストン
先端部をシリンジ内に保持させた形で、外部から操作不
能な状態で、留置することが出来、以後の廃棄処理作業
に際した安全性が高い。また、本発明のうち第4の発明
は、第3の発明の注射器において、前記シリンジ本体に
係止リブ3b等のピストンストッパを、前記ピストンの
薬液押圧部が前記シリンジ本体から抜け出さないように
形成して構成したので、第3の発明の効果に加えて、注
射針と共にピストンを移動させる際に、不用意にピスト
ンがシリンジ本体から抜け出て、使用済みの注射針によ
り、操作者を傷つけてしまうことが防止され、安全性が
高い。また、本発明のうち第5及び第6の発明は、第3
又は第4の発明の注射器において、前記ピストンのピス
トン本体には切欠き41等の折取り用切欠きが形成され
ているので、それぞれの発明の効果に加えて、ピストン
の折り取り動作を該切り欠きを利用して容易に行なうこ
とが出来る。また、本発明のうち第7の発明は、第6の
発明の注射器において、前記切欠きは、前記ピストンが
前記ピストンストッパに当接した際に、前記シリンジ本
体の開口端部3a等の端部に位置し得るように形成され
たので、第6の発明の効果に加えて、ピストンをピスト
ンストッパに当たるまで引き、直ちに端部を利用してピ
ストンを折り取ることが出来、注射針のシリンジ内への
収納及び留置動作を連続的に行なうことが出来、効率的
な注射及び廃棄作業を行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による注射器の一例を示した模
式断面図である。
【図2】図2は、図1に示す注射器のハブ付近における
拡大断面図である。
【図3】図3は、図2に示すハブに、ピストンを係合さ
せる工程を示した図である。
【図4】図4は、図1に示す注射器において、ピストン
の折り取りを行っている図である。
【図5】図5は、被保持部を溝の形で形成したハブの一
例を示した図である。
【図6】図6は、保持部を溝の形で形成したハブ挿着孔
及び、被保持部を突条の形で形成したハブの一例を示し
た図である。
【符号の説明】
1……注射器 2……シリンジ本体 2a……液保持空間(内部空間) 3a……端部(開口端部) 3b……ピストンストッパ(係止リブ) 4b……保持部材挿着穴(ハブ挿着孔) 9……挿着テーパ部 11……保持部(保持用リブ) 12a……注射針導入穴(孔) 13……注射針保持部材(ハブ) 15……部材本体(ハブ本体) 16a……他端(端面) 16b……被保持部(面取り部) 17……シールテーパ部 20a……一端(端面) 29……部材側係合手段(ピストン係合孔) 36……注射針 39……ピストン 40……ピストン本体 41……切欠き 42……操作部(外押圧板) 43……薬液押圧部(内押圧板) 46……ピストン側係合手段(ハブ係合部) 61……被保持部(被保持溝) 62……保持部(保持溝) 63……被保持部(被保持リブ) P1……軸心 L1……最小内径(内径) L1’……最大外径(外径)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に液保持空間が形成された筒状のシリ
    ンジ本体を有し、 該シリンジ本体に、該シリンジ本体の内部を軸心方向に
    閉塞する形のピストンを、前記シリンジ本体に対して軸
    心方向に移動自在に設け、 該シリンジ本体の先端に、筒状に形成された保持部材
    穴を形成し、 前記保持部材挿着穴の先端には注射針導入穴が該保持部
    挿着穴とシリンジ本体外部を連通する形で設けられて
    おり、 前記保持部材挿着穴に対して、一端側に注射針が接続さ
    れ得る注射針保持部材を着脱自在に接続する注射器にお
    いて、 前記保持部材挿着穴の内周部に保持部を前記軸心方向に
    垂直に環状に設け、 前記保持部材挿着穴の内周部で、前記保持部よりも前記
    注射針導入穴側において、前記シリンジ本体の先端側に
    向かって内径が収斂した形の挿着テーパ部を環状に設
    け、 前記注射針保持部材は、前記保持部材挿着穴に、前記シ
    リンジ本体の軸心方向に直線的に挿入され、また該保持
    部材挿着穴から前記シリンジ本体内に、前記シリンジ本
    体の軸心方向に直線的に引き抜き得る筒状の部材本体を
    有し、 前記部材本体の外周部に被保持部を、該部材本体の軸心
    方向に垂直に環状に形成し、 前記部材本体の前記一端とは反対側の他端に、部材側係
    合手段を設け、 前記部材本体の前記被保持部よりも前記一端側に、該部
    材本体の前記一端側に向かって外径が収斂する形のシー
    ルテーパ部を環状に形成し、 前記部材本体の前記被保持部とシールテーパ部により挟
    まれた部分の最大外径を、前記保持部材挿着穴の前記保
    持部と挿着テーパ部により挟まれた部分の最小内径より
    も小さく形成し、 前記注射針保持部材の部材本体を、該部材本体の前記被
    保持部を前記保持部に対して係合させると共に、該部材
    本体の前記シールテーパ部を前記挿着テーパ部に対して
    接触させる形で、前記部材本体が前記保持部と挿着テー
    パ部間で圧縮される形で配置し、 前記ピストンにピストン側係合手段を、前記部材本体の
    部材側係合手段に対向する形で、該部材側係合手段に対
    して係合自在に設け、 注射後には、前記ピストンを前記シリンジ本体の軸心方
    向に移動させて、前記ピストンのピストン側係合手段と
    前記部材本体の部材側係合手段とを当接係合させると共
    に、前記ピストンの逆方向への移動により、前記部材本
    体を注射針と共にシリンジ本体内へ引き込むようにして
    構成した注射器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の注射器において、前記注射
    針保持部材には注射針が直接装着されている注射器。
  3. 【請求項3】前記ピストンはピストン本体が操作部と薬
    液押圧部の間で折取り自在に構成された請求項第1記載
    の注射器。
  4. 【請求項4】前記シリンジ本体にピストンストッパを、
    前記ピストンの薬液押圧部が前記シリンジ本体から抜け
    出さないように形成して構成した請求項3記載の注射
    器。
  5. 【請求項5】前記ピストンのピストン本体には折取り用
    切欠きが形成されている請求項3記載の注射器。
  6. 【請求項6】前記ピストンのピストン本体には折取り用
    切欠きが形成されている請求項4記載の注射器。
  7. 【請求項7】前記切欠きは、前記ピストンが前記ピスト
    ンストッパに当接した際に、前記シリンジ本体の端部に
    位置し得るように形成された請求項6記載の注射器。
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