JPH09247982A - 冷凍冷蔵庫の制御装置 - Google Patents

冷凍冷蔵庫の制御装置

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JPH09247982A
JPH09247982A JP8053147A JP5314796A JPH09247982A JP H09247982 A JPH09247982 A JP H09247982A JP 8053147 A JP8053147 A JP 8053147A JP 5314796 A JP5314796 A JP 5314796A JP H09247982 A JPH09247982 A JP H09247982A
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rotor
timing
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refrigerator
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浪平 鈴木
Hitoshi Kawaguchi
仁 川口
Tomoo Yamada
倫雄 山田
Hiroyuki Kanehara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷トルクの変動に対して安定した回転が得
られるセンサレスDCブラシレスモータを使用した冷凍
冷蔵庫の制御装置を得ることが課題である。 【解決手段】 冷凍冷蔵庫の制御装置において、通電相
8、9、10の逆起電圧を検出するロータ位置検出手段
1と、ロータ回転周期を各通電相のゼロクロス点により
位置モード1〜6に区切り、先のロータ回転周期におけ
るモードの起点となるゼロクロス点からそのモード内で
通電制御される通電相の適正通電制御タイミングである
電気角までの時間をそのモードの遅延時間とし、この遅
延時間を今回のロータ回転周期の同一のモードの起点と
なるゼロクロス点からの通電制御タイミングとするタイ
ミング信号を出力するパルス遅延手段2と、このタイミ
ング信号に基づいて各通電相の通電制御信号を発生する
通電制御信号発生手段3と、この通電制御信号に基づい
て各通電相8、9、10に電力供給を行う通電相電力供
給手段4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷凍冷蔵庫の制
御装置のセンサレスDCブラシレスモータの制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22は例えば特開平3−230791
号公報に示された従来のセンサレスDCブラシレスモー
タの制御装置を示す構成図である。図において、41、
42、43は三相モータの通電相を構成する固定子巻
線、31は各固定子巻線41、42、43に通電した際
に発生する逆起電力を検出し、各相の逆起電力のゼロク
ロス点のタイミングを一つのパルス列にして出力する逆
起電力検出手段である。
【0003】32は逆起電力検出手段31から出力され
たゼロクロス点のタイミングを基準に、パルス列を各通
電相に通電を行うタイミングに遅延させた遅延パルス信
号に変換して出力するパルス遅延手段、33はこの遅延
パルス信号に基づくタイミングで回転子位置信号を発生
する論理パルス発生手段、34はこの回転子位置信号に
基づいて各固定子巻線41、42、43に電力供給を行
う固定子巻線電力供給手段である。
【0004】次に動作について説明する。逆起電力検出
手段31は三相の逆起電力のゼロクロス点を検出して、
一つのパルス列に変換し出力する。即ちこのパルス列は
三相の逆起電力のゼロクロス点を示す。逆起電力検出手
段31から出力されたパルス列は遅延手段32へ入力さ
れる。遅延手段32は、先ず入力されたパルス列からそ
のパルス周期を計算する。次に計算したパルス周期の1
/2の時間だけ入力したパルスを遅延させ、この遅延し
たパルス列を固定子巻線への新たな通電制御タイミング
として出力する。
【0005】そして論理パルス発生手段33は遅延手段
32の出力するパルスを分周して固定子巻線41、4
2、43に誘起される逆起電力と同じ周波数の6相パル
スを出力する。論理パルス発生手段33で発生した6相
のパルス信号は回転子位置信号となり、固定子巻線電力
供給手段34に入力される。そして固定子巻線電力供給
手段34は論理パルス発生手段33からの回転子位置信
号に応じて、各固定子巻線41、42、43に順次駆動
電流を両方向に適宜供給する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のセンサレスDC
ブラシレスモータの制御装置は以上のように構成されて
いたので、通電相の切換タイミング発生のための遅延時
間の決定方法が一様であり、1回転中の負荷トルク変動
の大きな負荷に対しては、通電切換タイミングのズレに
より、モータ効率の低下、速度変動による振動等の発生
を招くという問題点があった。また、回転中の急激な負
荷変動等による脱調及び発振の発生時の保護手段や、す
ばやい初期起動のための手段が考慮されていないという
問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、ロータの1回転中の負荷トルク
変動が大きな負荷に対し安定な回転が得られ、急激な負
荷変動等による脱調および発振等にも対応でき、すばや
い初期起動特性を持つセンサレスDCブラシレスモータ
の制御装置を得ることを目的とする。また、運転効率の
よいセンサレスDCブラシレスモータの制御装置を得る
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる冷凍冷
蔵庫の制御装置は、冷媒を使用して冷却する冷凍冷蔵庫
において、その冷媒を圧縮する圧縮手段と、その圧縮手
段を駆動するモータと、を一体的に配置し、かつ同一の
ケーシングに収納した密閉型圧縮機と、その圧縮機のモ
ータに磁界を発生する複数の通電相を固定子側に備える
と共に、前記通電相に対応する磁石をロータ側に備えた
センサレスDCブラシレスモータに対し、前記各通電相
への通電を切り換えることにより前記ロータを回転制御
するセンサレスDCブラシレスモータの制御装置におい
て、通電相に対するロータの相対位置を検出するロータ
位置検出手段と、このロータ位置検出手段に接続され先
のロータ回転周期における基準回転位置から前記通電相
の適正通電制御タイミングまでの時間を今回のロータ回
転周期における前記基準回転位置からの通電制御タイミ
ングとするタイミング信号を出力するタイミング信号発
生手段と、このタイミング信号に基づいて各通電相の通
電制御信号を発生する通電制御信号発生手段と、この通
電制御信号に基づいて各通電相に電力供給を行う通電相
電力供給手段とを備えたものである。
【0009】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、冷媒を使用して冷却する冷凍冷蔵庫において、その
冷媒を圧縮する圧縮手段と、その圧縮手段を駆動するモ
ータと、を一体的に配置し、かつ同一のケーシングに収
納した密閉型圧縮機と、その圧縮機のモータに磁界を発
生する複数の通電相を固定子側に備えると共に、前記通
電相に対応する磁石をロータ側に備えたセンサレスDC
ブラシレスモータに対し、前記各通電相への通電を切り
換えることにより前記ロータを回転制御するセンサレス
DCブラシレスモータの制御装置において、各通電相の
逆起電圧を検出するロータ位置検出手段と、ロータ回転
周期における前記各通電相のゼロクロス点により時系列
的なモードに区切り、先のロータ回転周期における前記
モードの起点となるゼロクロス点からそのモード内で通
電制御される通電相の適正通電制御タイミングである電
気角までの時間をそのモードの遅延時間とし、この遅延
時間を今回のロータ回転周期の同一のモードの起点とな
るゼロクロス点からの通電制御タイミングとするタイミ
ング信号を出力するタイミング信号発生手段と、このタ
イミング信号に基づいて各通電相の通電制御信号を発生
する通電制御信号発生手段と、この通電制御信号に基づ
いて各通電相に電力供給を行う通電相電力供給手段とを
備えたものである。
【0010】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記タイミング信号発生手段は、任意の適正通電制
御タイミングから得た通電制御タイミングを基に、他の
通電制御タイミングを前記任意の適正通電タイミングと
他の適正通電制御タイミングとの位相差に応じて決定す
るものである。
【0011】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記通電相に任意の電圧を供給可能な通電相電力供
給手段を備え、前記通電制御信号発生手段は通電制御タ
イミングの間隔に基づいて通電電圧を可変制御するもの
である。
【0012】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、各通電相の電流を検出する電流検出手段を備え、前
記タイミング信号発生手段は前記電流検出手段から得る
各通電相の電流の変化に応じて通電制御タイミングを可
変するものである。
【0013】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、各通電相の電流を検出する電流検出手段を備え、前
記通電相を流れる所定値以上の電流が所定時間内に所定
回数を越えて前記電流検出手段にて検出された場合、前
記通電制御信号発生手段は通電相への通電を停止するよ
う制御するものである。
【0014】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記通電制御信号発生手段は前記ロータ位置検出手
段の検出結果に基づくロータ回転数が所定限界値を越え
た場合、前記通電相への通電を停止するよう制御するも
のである。
【0015】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記通電相の電流を検出する電流検出手段を備え、
前記通電制御信号発生手段は前記電流検出手段にて前記
通電相への通電開始時に所定値以上の電流を検出した場
合、前記通電相への通電を停止するよう制御するもので
ある。
【0016】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記通電制御信号発生手段は前記ロータ位置検出手
段の検出結果に基づくロータ回転数の変化率が所定限界
値を越えた場合、前記通電相への通電を停止するよう制
御するものである。
【0017】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記タイミング信号発生手段は、各通電相の通電制
御タイミング信号を最大トルク発生タイミングより若干
早くなるよう出力するものである。
【0018】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、前記通電制御信号発生手段はロータ停止時にこのロ
ータを任意の回転位置に停止させると共にこの停止位置
を起点にして次回起動時の通電制御を行うものである。
【0019】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、ロータ停止時にこのロータの停止位置を記憶するロ
ータ位置記憶手段を備え、前記通電制御信号発生手段は
この停止位置情報に基づいて次回起動時の通電制御を行
うものである。
【0020】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、ロータの回転起動時に、所定時間所定の通電相に通
電を行い、その際回転をしたら正転加速通電を行い、回
転しない場合には他の通電相に通電させ同様の処理を繰
り返す起動手段を備えたものである。
【0021】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、ロータの回転起動時に、モータの回転方向に一回転
分のパルスを通電し、その際回転をしたら正転加速通電
を行い、回転しない場合には再度この一回転分のパルス
を通電しこれを既定回数繰り返し同様の処理を繰り返す
起動手段を備えたものである。
【0022】この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置
は、ロータの回転起動時に、モータの回転方向に一回転
分のパルスを通電し、その際圧縮機の構造上決定する回
転しやすい位置で、一回転分のパルスが終了する様にし
たものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態を図につい
て説明する。図1は本実施の形態におけるセンサレスD
Cブラシレスモータの制御装置を示す構成図であり、本
実施の形態では三相モータの場合を示している。図にお
いて、1は各通電相を構成する固定子巻線Lu8、Lv
9、Lw10に発生する逆起電圧u、v、wを検出し、
そのゼロクロス点のタイミングで立ち上がり過程にある
場合はLoからHiに、立ち下がり過程にある場合には
HiからLoに出力値を反転させて、それぞれの通電相
毎にパルス列Pu、Pv、Pwを発生するロータ位置検
出手段である。
【0024】2はロータ位置検出手段1の出力を受け、
各通電相毎のゼロクロス点の周期から、それぞれ所定の
電気角(ここでは15°)に対応する時間だけ遅れたタ
イミングを算出し、これを各相の通電制御タイミング信
号として遅延パルス列DZxを発生するタイミング信号
発生手段としてのパルス遅延手段である。3はロータ位
置検出手段1及びパルス遅延手段2の出力を受け、ロー
タ位置検出手段1からのパルス列Pu、Pv、Pwのパ
ターンに、パルス遅延手段2からの遅延パルス列を対応
させて通電制御信号の発生タイミングを得、出力する通
電制御信号発生手段である。
【0025】4は通電制御信号発生手段3から受ける通
電制御信号に基づいて、各通電相を形成する固定子巻線
Lu8、Lv9、Lw10に通電及び通電停止を行う固
定子巻線電力供給手段である。尚、パルス遅延手段2及
び通電制御信号発生手段3は1チップマイコン5により
構成されている。また、本実施の形態では発明の特徴を
説明するために、三相モータの負荷トルクが異なるもの
となっている。
【0026】図2は図1のように構成されたセンサレス
DCブラシレスモータの制御装置におけるタイミングチ
ャートを示している。上段のロータ回転周期nにおける
パルス列Pu、Pv、Pwは各固定子巻線Lu8、Lv
9、Lw10に発生する逆起電圧を基にロータ位置検出
手段1がそれぞれのゼロクロス点で反転するパルス信号
に変換したものである。図2によれば、各通電相におけ
る負荷トルクが異なっているため、固定子巻線Lu8、
Lv9、Lw10の位相差が120°ではなくばらつき
があることが分かる。
【0027】Zxは各パルス列のゼロクロス点を時系列
的に組み合わせたタイミングを示している。このパルス
列Pu、Pv、Pwのゼロクロス点の組み合わせに対応
して区切られた各区間をそれぞれモードi=1、2、
3、4、5、6と名付け、任意の周期nにおける各モー
ドの時間幅をTi,nとする。本実施の形態の場合、位
相差のばらつきにより各モードの時間幅Ti,nはそれ
ぞれ固有の長さになる。
【0028】図3はパルス遅延手段2の一実施の形態を
示す構成図である。図において11〜16はモード毎に
設けられたパルス遅延手段であり、各パルス遅延手段は
それぞれが互いに独立してロータ一位置検出手段1及び
通電制御手段3に接続され、独自に遅延タイミングの演
算を行っている。
【0029】図4は固定子巻線電力供給手段4の詳細を
示す構成図である。図において、29は商用AC電源、
28は商用AC電源28を整流するダイオードブリッ
ジ、27は平滑コンデンサであり、これらダイオードブ
リッジ28と平滑コンデンサ27とで商用AC電源28
からの交流を直流に変換する。21〜26はトランジス
タであり、図1の通電制御信号発生手段3からこれらト
ランジスタ21〜26を適宜ON/OFF制御して、任
意の固定子巻線への印加電圧パターンを切り換えること
により、所望の電力が各固定子巻線8〜10に印加され
る。
【0030】次に動作について説明する。ロータ回転時
にロータ一位置検出手段1から出力される任意の回転周
期nにおけるパルス列Pu、Pv、Pwに基づいて、パ
ルス遅延手段2は次の回転周期n+1周期における通電
制御タイミングを算出する。即ち、図2に示すようにロ
ータ回転周期n時のゼロクロス点のタイミングから、Z
x,nに示すようにモード1〜6を区分けし、この各モ
ード1〜6毎にそれぞれのモードの時間幅T1 ,n〜T
6 ,nの1/4の時間t1 ,n+1〜t6 ,n+1を遅
延時間として算出する
【0031】そして、図2の下段に示すように次のロー
タ回転周期n+1時にそのパルス列を入力すると、その
ゼロクロス点のタイミングから、Zx,n+1に示すよ
うにモード1〜6を区分けし、この各モード1〜6にお
いてそれぞれのモードの起点となるゼロクロス点から先
述の遅延時間t1 ,n+1〜t6 ,n+1だけ遅延した
タイミングを通電制御タイミングとするパルス列DZx
を出力する。
【0032】UH 、VH 、WH はロータ回転周期n+1
時の各トランジスタ21、23、25の駆動信号、UL
、VL 、WL は同22、24、26の駆動信号であ
る。パルス遅延手段2からの通電制御タイミング信号D
Zxとロータ位置検出手段1からの各通電相の位相情報
に基いて、通電制御信号発生手段3が固定子巻線電力供
給手段4に適宜駆動信号UH 、VH 、WH 、UL 、VL
、WL を出力し、これを受けた固定子巻線電力供給手
段4は各トランジスタ21〜26に通電を行う。
【0033】このような一連の動作により、それぞれの
通電相における逆起電圧のゼロクロス点のタイミングに
対して前回の回転周期から導き出された適正な通電制御
タイミングまでの遅延時間t1 ,n+1〜t6 ,n+1
だけ遅延することによって、固定子巻線への通電パター
ンを先の回転周期と回転位相角が合致するモード毎に適
正なタイミングで切り換えることができる。即ち、ロー
タの回転に応じて位置のモードは図2に示すように位置
モード1〜6を順次繰り返す。そして、通電モード1〜
6は今回の位置モードに対して、前回の同一モードにお
ける遅延時間を持って順次繰り返す。
【0034】図5はロータ位置検出手段1の入力であ
り、各固定子巻線Lu8、Lv9、Lw10に誘起され
る逆起電圧u、v、w及びロータ位置検出手段1の出力
であり、各相位置信号であるパルス列Pu、Pv、Pw
のタイミングチャートである。本実施の形態のロータ位
置検出手段1は各相の逆起電圧のゼロクロス点をとら
え、電圧が正の時はHi、負の時はLoに対応したディ
ジタル信号を発生する。この信号によりロータが特定位
置を通過したことを検出する。これは従来よりよく用い
られてきた手段である。
【0035】図6は図3中の例えばモード1のパルス遅
延手段11の実現手段である1チップマイコン中のソフ
トウェアのフローチャートである。処理の手順として
は、先ずステップ1でロータ位置検出手段1から入力さ
れるパルス列を基に、位置モードが6から1へと変化す
るタイミングをとらえ、ステップ2で前回同モード周期
T1 ,nを読み込み、ステップ3でモード周期T1 ,n
の1/4の時間即ち電気角で約15°に対応を求め、そ
れを遅延時間t1 ,n+1とする。
【0036】ステップ4でその値を用いてタイマーを動
作させ、ステップ5でロータ位置が位置モード6から1
に切り換わったタイミングから電気角で15°の遅延タ
イミングを得て、ステップ6で通電制御信号発生手段3
に通電モード切換トリガとして通電タイミング信号を出
力する。ステップ7でロータ位置検出手段1から位置モ
ードが1から2に変わるタイミングをとらえ、ステップ
8で今回の位置モード1の周期を計測し記録し、次回の
同モードの遅延時間決定のための参考値を得て一連の動
作が終了し、以後各周期n、n+1、…で上記フローを
繰り返す。尚、他のモード2〜6のパルス遅延手段12
〜16も同様の動作を行う。
【0037】このように、通電手段を各モード毎に独立
して持つので、図2に示すように回転角に応じトルクが
変動し、これにより回転速度が回転角に依存するような
場合でも、回転角による速度のばらつきに対応した適正
ポイントで通電パターンの切り換えができ、通電ポイン
トのずれによる効率低下が防止できる。そして、それぞ
れのモード毎に真に適正な遅延時間を求め、タイミング
信号を発することができる。
【0038】従って、回転角に応じて負荷トルクが変動
するコンプレッサ等を駆動するモータの効率改善に極め
て有効である。また、ロータの着磁位置の製造上のばら
つきにより発生する回転角に依存したトルク変動による
効率低下に対しても有効である。更に、回転中の急激な
負荷変動に対しても素早く対応できる。尚、上記実施の
形態ではパルス遅延手段2を1チップマイコン内で構成
したが、ロジック回路で構成してもよい。
【0039】実施の形態2.実施の形態1の場合、図3
に示すようにパルス遅延手段2を6つのモードについて
11〜16としてすべて独立して設けたが、必要に応じ
て遅延手段は少なくしてもよい。即ち、コンプレッサ等
に用いられるモータの場合、負荷トルクの変動は回転角
に応じて周期的に生じる。このような場合、負荷トルク
が同一で、モードの時間幅が同一となることが予め分か
っているモード同士については、そのモードについてパ
ルス遅延手段を共通化することができる。
【0040】同様にして、特定のモードについて負荷ト
ルクが他と異なり、時間幅が異なるような場合には、そ
の特定モードについてのみパルス遅延手段を独立して設
けてもよい。これにより制御装置の構成が簡略化され、
コストも低減できる。
【0041】実施の形態3.実施の形態1の場合、図3
に示すようにパルス遅延手段2を6つのモードについて
11〜16としてすべて独立して設けたが、コンプレッ
サ等に用いられるモータの場合、負荷トルクの変動は回
転角に応じて周期的に生じる。従って、特定の位置モー
ドにおける負荷トルクに対し、各モードの負荷トルクは
一定の比率で常に変動することになる。
【0042】このような場合、図1のパルス遅延手段2
の構成を、任意の位置モードにおける遅延時間をロータ
位置検出手段1からのパルス列に基づいて算出した後、
他の各モードについては、この遅延時間をそれぞれのモ
ードの時間幅に対応して予め設定された所定の比率を乗
じて各モード毎の遅延時間として算出し、各モードのゼ
ロクロス点から、それぞれ算出した遅延時間だけ遅延さ
せた通電タイミング信号を出力する構成とすれば、実施
の形態1の場合と同様、各モードの負荷トルクの変動に
応じた通電制御が可能になる。
【0043】上記構成によれば、パルス遅延手段は任意
のモードについてのみロータ位置検出手段からのパルス
列に基づいて最適通電制御タイミングの算出を行えばよ
く、構成が簡単になり、コストも低減できる。さらに、
他のモードの遅延時間は上記任意のモードの適正通電制
御タイミングの算出を行ったゼロクロス点を基準として
算出し、遅延させれば、通電相の逆起電力の検出は、こ
の任意のモードに関わる通電相についてのみ行えばよ
く、相数の多いモータの場合、構成が簡単にできる。
【0044】実施の形態4.次に他の実施の形態につい
て説明する。全体構成図及び固定子巻線電力供給手段4
については図1及び図4と同様であり、同図を用いて説
明を行う。図4において、固定子巻線電力供給手段4
は、29の交流電圧からダイオードブリッジ28及び平
滑コンデンサ27を用いて直流定電圧を生成し、図1の
通電制御信号発生手段3からの通電制御信号に基づい
て、各スイッチングトランジスタ21〜26を適宜ON
/OFFする。
【0045】その際、任意のON/OFF時間比のパル
ス列を加えることにより、巻線に任意の電圧を印加でき
る。従って、通電制御信号発生手段3によりこのON/
OFF時間比を可変制御すれば、各固定子巻線に供給さ
れる電力を可変させることができる。
【0046】次に動作について説明する。図7は本実施
の形態の通電制御信号発生手段3の一出力UH のタイミ
ングチャートである。図において上段は固定子巻線への
最大電力供給時、中段は中間電力供給時、下段は最小電
力供給時の通電制御信号を示している。このように通電
時のON/OFF時間比を制御することにより、各固定
子巻線への印加電圧を変化させ、最終的には供給電力を
変化させる。ON幅は広いほど供給される電力は大き
く、狭いほど小さくなる。
【0047】ON/OFF時間比の変化は本実施の形態
では離散的であるとするが、連続的に変化してもよい。
これは一般的にPWM制御とよばれ、従来電力制御に一
般的に用いられてきた制御方法である。
【0048】図8は本実施の形態の全体的な動作を示す
タイミング図であり、図9は通電制御信号発生手段3の
実現手段である1チップマイコン中のソフトウェアのフ
ローチャートである。実施の形態1で図2に示したよう
に、回転角に連動した負荷トルクの変動がある場合、ロ
ータ位置検出手段1からの位置信号から得られるゼロク
ロス点周期は、位置モード毎にばらついた値となる。こ
のばらつきは即ち回転角に依存したロータの回転速度変
動に対応している。
【0049】位置モード1に着目した場合、位置モード
周期T1 ,nが短いときは回転速度が速く、長いときは
回転速度が遅いことを意味する。通電制御信号発生手段
3では、このような周期の短いとき、即ち回転速度が速
いときは、次回通電モード1において固定子巻線に与え
る電力をPWM制御により通常値より小さくする。これ
によりモータに発生するトルクが小さくなり、位置モー
ド1の周期T1 ,n+1は長くなり、回転速度は遅くな
る。
【0050】このようにロータ位置検出手段1の検出結
果に基づいて、各位置モード目標速度に対し、速いとき
はその位置モードに対応して通電モード時の固定子巻線
への供給電力を抑え、遅いときは供給電力を増やす。こ
のような制御を繰り返すことにより各モード間の速度変
動を抑えることが可能になる。これにより速度変動によ
り負荷に発生する騒音振動が低減できる。
【0051】図10は本発明のセンサレスDCブラシレ
スモータを搭載した冷凍冷蔵庫の構造図である。図中5
0はセンサレスDCブラシレスモータを使用した圧縮
機、51は圧縮機により圧縮された冷媒を蒸発させ低温
にする冷却器。52は冷却器により冷却された空気(以
下冷気)を冷蔵庫の各部屋へ送風するためのファン53
を回転させるファンモータである。また54はセンサレ
スDCブラシレスモータを使用した圧縮機を駆動する駆
動装置を搭載した冷蔵庫の制御基板である。冷凍冷蔵庫
は室内に設置されるため、圧縮機が運転する際には素早
く既定回転数まで到達する必要がある(これは配管等の
共振点を通過する際通過速度が遅いと騒音発生の原因と
なる)。また使用年数が一般家電品としては非常に長寿
命を要求される。図19は圧縮機の一例であるロータリ
ー圧縮機の断面図である。圧縮機中に圧縮部60、圧縮
部60を回転させるモータ(ロータ61とステータ6
2)、が図19に示す様に配置され、且つ一体のケーシ
ング(シェル63)に入れられていることにより冷媒回
路はすべて閉回路となりガス漏れなどがなくなる。図2
0は圧縮機のローリングピストン68の一回転中の負荷
トルクを示す図であり、図21は圧縮機の圧縮部の構造
図である。図19、図20において、ベーン67は常に
ローリングピストン68へバネ69で押しつけられてお
り、ローリングピストン68とシリンダ71の接触点が
ベーン67から回転方向に90°の位置(ベーン67が
押し込まれた状態)になった時に回転しやすい位置とな
り、その後、一回転分のパルスが終了するとベーン圧に
より回転方向へ加速する力が加わり回転する。
【0052】本発明はこの冷凍冷蔵庫のような素早い起
動と長寿命を要求されかつ消費電力を低く押さえなけれ
ばならない製品で効果を発揮する。また、圧縮機のよう
な一回転中の負荷が一定でないような製品にも一回転中
のなかで回転トルクをコントロールできる点が低騒音に
も効果がある。
【0053】本実施の形態では通電制御信号発生手段3
が各モードの時間幅から通電電圧を可変制御する構成と
したが、実施の形態3に対応させ、遅延時間を算出する
任意のモードの時間幅に対する他の各モードの時間幅に
対応した所定の比率の通電電圧を各モードに通電するよ
うにすれば、この任意のモードの通電電圧を基準にして
各モードの通電電圧が可変する構成とすることができ
る。
【0054】実施の形態5.図11は本実施の形態にお
けるセンサレスDCブラシレスモータの制御装置を示す
構成図であり、図において実施の形態1のものと同様或
は相当する構成については、同一符号を付してその説明
を省略する。6は各固定子巻線を流れる電流を検出する
電流検出手段であり、その出力はパルス遅延手段2に接
続されている。パルス遅延手段2は電流検出手段6で検
出された各固定子巻線の電流値に基づいて、パルス遅延
手段2内で通電切り換え時の電流値の時間変化率を求
め、変化率に応じて遅延時間に補正をかけて通電制御タ
イミング信号を出力する。
【0055】実施の形態1では固定子巻線の逆起電圧を
ゼロクロスポイントから通電切り換えタイミングを得た
が、各固定子巻線に流れ込む電流の時間変化から遅延時
間を得て通電パターンの切り換えを行っても同様の効果
が得られる。本実施の形態はこれらを組み合わせること
によって、通電ポイントのずれによる効率低下を防止す
る。
【0056】図12は固定子巻線8の相電流の時間波形
を示している。上段が適正な通電タイミングで通電パタ
ーンを切り換えた場合、下段が通電切り換えタイミング
が最適なポイントから遅れた場合を示す。通電タイミン
グが遅れた場合は、固定子巻線に印加される電圧が小さ
くなり、切り換え直後の電流の時間変化率が適正な場合
に比べて小さくなる。また、最適な切り換えポイントか
ら進んだ場合は、電流の時間変化率は適正な時間変化率
に対し大きくなる。適正時間変化率はモータの構造で決
まる。
【0057】このような性質を利用して、図13に示す
ようなアルゴリズムをマイコン中で実現すれば、通電パ
ターン切り換え直後の相電流の時間変化から最適な通電
切り換えタイミングを得ることができる。
【0058】実施の形態6.図14は本実施の形態にお
けるセンサレスDCブラシレスモータの制御装置を示す
構成図であり、図において実施の形態5のものと同様或
は相当する構成については、同一符号を付してその説明
を省略する。実施の形態5との構成上の相違は、電流検
出手段6の出力がパルス遅延手段2ではなく、通電制御
信号発生手段3に接続されていることである。
【0059】電流検出手段6により検出された固定子巻
線の電流値を、通電制御信号発生手段3にて監視し、所
定値以上の電流を一定時間中に所定の回数を越えた場
合、固定子巻線への電力供給を停止するよう制御する。
例えば、所定時間を通電パターン切り換え回数10回分
の時間、所定回数を8以上とすれば、通電パターン10
回分の時間以内に発振を検知して通電を停止させ、発振
状態から脱出することができる。
【0060】これらの所定時間の計測はマイコンのタイ
マで、回数の計測はRAMを用いたカウンタで簡単に実
現できる。周波数の低い発振時は、素子の耐量の電流よ
りは小さいが、通常より大きな電流が発生する場合があ
る。しかしこの値はその他の異常電流と違い、通電切り
換えタイミングで連続的に発生する。このような発振検
知には本実施の形態に示したような発明が有効且つ安価
に実現できる方法となる。
【0061】実施の形態7.次に他の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態における全体構成図は図1と
同様である。通電制御信号発生手段3はロータ位置検出
手段1からの各相のゼロクロス点に対応したパルス信号
より各モードの時間幅を計測する。その時間幅をモータ
の最高回転数に対応する時間幅Tminと比較する。T
minと比較した結果実測データが短い場合、固定子巻
線への電力供給を打ち切るような通電制御信号を出力す
る。
【0062】図10に示すような冷凍冷蔵庫では、例え
ばモータの最高回転数は約4200rpmとなっている
ので、Tminを約2.4msとすればよい。これらの
周期計測はマイコンのタイマで、比較値はROMデータ
に記憶し、比較はCPUで簡単に実現できる。
【0063】周波数の高い発振においては、固定子巻線
より逆起電圧のゼロクロス点の通過周期が、モータの上
限回転数に対応したゼロクロス点の通過周期より短い。
もしこの場合に異常を検知せず、検知出力Pu、Pv、
Pwに対応して通電し続けた場合、素子の破壊、モータ
の異常発熱等の事態も発生する。周波数の高い発振につ
いては、本実施の形態に示すような発明を用いれば簡単
にかつ正確に検知することが可能になる。本発明は後述
の実施の形態11と組み合わせると更に検出周波数範囲
が広がる。
【0064】本実施の形態及び上述の実施の形態6は、
双方とも所定の条件から外れた場合に固定子巻線への電
力供給を打ち切るよう通電制御するものであった。そこ
で、本実施の形態と実施の形態6とを組み合わせること
により低周波、高周波いずれの発振に対しても簡単にか
つ正確に検知することができるようになる。
【0065】実施の形態8.次に他の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態の全体構成図は図6に示すも
のと同様である。電流検出手段6により検出された固定
子巻線電流を通電制御信号発生手段3中で監視し、通電
相切り換え時に所定値以上の電流値を検出した場合、固
定子巻線への電力供給を打ち切るような通電制御信号を
出力する。
【0066】図15は例えば固定子巻線8における正常
時と異常時との逆起電圧及び相電流の波形を示す比較図
であり、上段が正常な通電切換タイミングで通電パター
ンの切り換えを行った場合、下段がタイミングが異常の
場合である。異常通電切換時には、相電流の時間変化が
著しく大きい。起動時はロータ位置が不明のため、特に
前記に示すような異常が多く発生する。本実施の形態に
よれば、切り換え直後すぐに異常通電を行ったことが検
知でき、素早く停止し、次の動作に移ることが可能であ
る。
【0067】本発明によれば通電異常に対する保護はも
ちろん起動時の時間短縮が図れるという効果がある。本
発明は冷凍冷蔵庫のような短時間起動を要求される負荷
に対し特に効果がある。また、本発明は後述する実施の
形態16と組み合わせると更に効果がある。
【0068】実施の形態9.次に他の実施の形態につい
て説明する。本実施の形態の全体構成図は図1に示すも
のと同様である。通電制御信号発生手段3中でロータ位
置検出手段1からの各相ゼロクロス点に対応したパルス
信号より各モードの時間幅を各モード毎に計測する。さ
らにこのモード毎の時間幅の差を計測監視し、モータの
最高加速に対応する時間幅の時間変化率と比較する。比
較した結果、実測データの方が小さい場合、固定子巻線
への電力供給を打ち切るような通電制御信号を出力す
る。
【0069】このような構成とすれば、通常起こり得な
いような急激な負荷変動による急激な速度変化が発生し
た場合、即時に通電を打ち切るので、異物が負荷とぶつ
かることによる急激な速度低下や軸受け焼きつき等によ
るロック等の異常を検知し、異常通電による素子破壊、
モータの異常温度上昇の保護に効果がある。本発明はジ
ェットタオル等、異物が羽根に当たる可能性がある負荷
に対し極めて有効である。
【0070】実施の形態10.次に他の実施の形態につ
いて説明する。本実施の形態の全体構成図は図1に示す
ものと同様である。本実施の形態においてはパルス遅延
手段2が遅延時間を最大トルクが得られる遅延時間より
わずかに短い遅延時間となるよう通電制御タイミング信
号を出力し、固定子巻線の通電相切換タイミングを最大
トルクが得られるポイントより早くする。
【0071】ブラシレスモータでは、通常回転数に対応
した周波数域においても発振を起こし安定する点が存在
する。本発明によれば、発振をしていた場合、発振が不
安定となり発振周波数が急激に上昇するので、この安定
する点が不安定になり、発振周波数が高い方に移行す
る。そして、明らかに異常と判別できる状態に素早く移
行する。これにより従来のセンサレスモータでは発振し
ていても検知できないような周波数の発振も検知可能な
周波数とすることが可能となる。
【0072】このようにして異常を判別したのち、先述
した実施の形態7や実施の形態8による構成と方法で、
発振状態から脱出することができる。
【0073】実施の形態11.次に他の実施の形態につ
いて説明する。本実施の形態の全体構成図は図1に示す
ものと同様である。通電制御信号発生手段3はロータ位
置検出手段1からの各相のゼロクロス点に対応したパル
ス信号よりモータの回転数を監視し、停止時のモータの
回転数が所定数以下になったら特定の相に一定時間通電
するような通電制御信号を固定子巻線電力供給手段4に
与え、毎回の停止時にロータを所定の位置に停止させ
る。
【0074】起動時にはロータ停止位置が定位置でわか
っているので、最も起動トルクの出る通電相に短時間通
電する。このように通電後正回転方向に検出可能なレベ
ルの逆起電圧が得られる回転数が即時に得られ、通常運
転状態に瞬時に移行できる。
【0075】通常センサレスDCブラシレスモータで
は、停止時は固定子巻線に起電力発生しないため、ロー
タ位置を判別することは不可能であり、起動時は回転磁
界を発生させ、ロータをそれに引き込んでゆくやり方が
一般的であるが、この方式では最初の回転磁界の回転数
を遅いところからゆっくり回転速度を上げていかなけれ
ばならないので、起動に時間がかかり、冷凍冷蔵庫のよ
うに短時間起動が要求される負荷には向いていなかっ
た。
【0076】本実施の形態によれば、一回の起動パルス
で短時間にモータを起動できる。この特性は冷凍冷蔵庫
のような短時間起動を要求される負荷に対し有効であ
る。
【0077】またこのタイプの応用としては、一回転分
の起動パルスを与えても同様の効果がある。 実施の形態12.図16は本実施の形態に係るセンサレ
スDCブラシレスモータの制御装置の構成図であり、図
において、実施の形態1と同様或は相当する構成につい
ては同一符号を付してその説明を省略する。7はロータ
停止時のロータ位置を記憶する不揮発性外部記憶装置で
あり、通電制御信号発生手段3に接続されている。
【0078】次に動作について説明する。通電制御信号
発生手段3で、ロータ位置検出手段1からの各相のゼロ
クロス点に対応したパルス信号より最新のロータ位置を
常時不揮発性外部記憶手段7に書き込む。モータ起動時
には不揮発性外部記憶手段7に記憶された前回最後のロ
ータ位置情報により予めロータの停止位置が分かってい
るので、これを基に通電制御信号発生手段3は最も起動
トルクの出る通電相に短時間通電するよう固定子巻線電
力供給手段4を制御する。
【0079】通電後、正回転方向に検出可能なレベルの
逆起電圧が得られる回転数が即時に得られ、通常運転状
態に瞬時に移行できる。通常、センサレスDCブラシレ
スモータでは、停止時は固定子巻線に起電力が発生しな
いため、ロータ位置を判別することが不可能であり、起
動時には回転磁界を発生させ、ロータをそれに引き込ん
でいくやり方が一般的であるが、この方式では最初の回
転磁界の回転数を遅いところからゆっくり回転速度を上
げていかなければならず、起動に時間がかかり、冷凍冷
蔵庫のような短時間起動が要求される負荷には向いてい
なかった。
【0080】本実施の形態によれば、一回の起動パルス
で短時間にモータを起動できる。また一回転分の起動パ
ルスで短時間にモータを起動できる。この特性は冷凍冷
蔵庫のような短時間起動を要求される負荷に対し有効で
ある。上記実施の形態では不揮発性記憶手段を1チップ
マイコンの外部に設けたが、不揮発性メモリ内蔵1チッ
プマイコン内で実現してもよい。
【0081】実施の形態13.次に他の実施の形態につ
いて説明する。本実施の形態の全体構成図は図1に示す
ものと同様である。図17は本実施の形態の動作を示す
フローチャートである。起動シーケンスは通電制御信号
発生手段3中にソフトウェアを用いて行う。図17で、
先ずStep11にてロータ停止状態における所定の相
に通電するような通電制御信号を発生し、ついでSte
p12にてロータ位置検出手段1からの出力を用い、ロ
ータの回転の有無を判定する。
【0082】回転しなかった場合は、Step16で別
相に通電を行い、Step12にて再び回転の有無を判
定する。以後、回転したことが判定されるまで相を変
え、同様の工程を繰り返す。また、回転した場合は、S
tep13にて正転か逆転かを判定し、正転であればS
tep14にて正転加速し、正転でなければStep1
7にて逆転方向に加速し、その時のロータの位置に対応
した正転方向に加速する方向に通電する。
【0083】そして、Step15にてロータの正逆転
を判定し、正転なら起動処理を完了し、定常回転動作に
入る。また、逆転若しくは停止状態の場合は、Step
1に戻り、再度起動動作を繰り返す。
【0084】具体的な例としては、Step11で最初
の通電相をU相とし、Step12でU相が回転しなけ
れば、Step16でV相に通電する。またStep1
2でU相が回転した場合には、Step13及び14に
て固定子巻線の誘起電圧からロータ位置検出手段1によ
りロータの回転方向及びロータ位置を検出し、回転方
向、位置に対応した通電パターンで通電を行う。その
後、Step15で再度正転か否かを判定し、正転なら
通常通電に移行し、正転でなければ最初から上記動作を
やり直す。
【0085】図18に本実施の形態の起動のタイミング
チャートを示す。上段がU相の通電電圧であり、下段が
U相の誘起電圧である。図17で説明したように、1回
目の通電である程度誘起電圧が発生し、回転及びその方
向を判別し、さらに2回目の通電で加速し、その後の誘
起電圧により方向を判定し、通常の通電に移行する。
【0086】通常センサレスDCブラシレスモータで
は、停止時は固定子巻線に起電力が発生しないため、ロ
ータ位置を判別することが不可能であり、起動時は回転
磁界を発生させ、ロータをそれに引き込んでいくやり方
が一般的であったが、この従来の方式では最初の回転磁
界の回転数を遅いところからゆっくり回転速度を上げて
いかなければならないので、起動に時間がかかり、冷凍
冷蔵庫のように短時間起動が要求される負荷には向いて
いなかった。
【0087】本実施の形態によれば、2回の通電パルス
で起動できる。この特性は冷凍冷蔵庫のような短時間起
動を要求される負荷に対し有効である。本実施の形態で
は、回転方向が一方向に指定されている負荷についての
み言及したが、正逆両方向に回転させる負荷についても
この発明は利用できる。また、本実施の形態では2回の
通電パルスで起動したが、通電パルスの回数は負荷に応
じて複数でもよい。これにより前例に対し起動確率が向
上する。
【0088】さらに、起動パルス回数を回転数に応じ可
変とすることも可能である。例えば冷凍冷蔵庫では回転
数が1500rpmとなるまで起動パルスを送り続け
る。これによりさらに前例に対し起動確率が向上する。
さらにまた、起動パルス時間を回転数に応じ可変として
もよい。これによりさらに前例に対し起動確率が向上す
る。
【0089】上記各実施の形態は3相センサレスDCブ
ラシレスモータについて説明したが、本発明は他の相数
のセンサレスDCブラシレスモータについても実施可能
である。
【0090】以上の各実施の形態の例で説明したごと
く、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御装置の作用は、
この発明においては、タイミング信号発生手段により、
先のロータ回転周期における基準となるロータの回転位
置から通電相の適正な通電制御タイミングまでの時間を
求め、今回のロータ回転周期において先のロータ回転周
期と同一のロータ回転位置から先に求めた時間経過した
時点を今回の通電相への通電制御タイミングとするべく
タイミング信号を出力し、通電制御信号発生手段はこの
タイミング信号より得たタイミングに基づいて、通電相
電力供給手段に対し通電相への適宜の通電制御を行う。
【0091】また、タイミング発生手段により、先のロ
ータの回転周期における各通電相のゼロクロス点によっ
て区切られたモードについて、このモードの起点となる
ゼロクロス点からそのモード内で通電制御される通電相
の適正な通電制御タイミングまでの電気角に相当する時
間をそのモードにおける遅延時間として求め、今回のロ
ータ回転周期において先のロータ回転周期と同一のモー
ドの起点となるゼロクロス点から先に求めた遅延時間経
過した時点を今回の通電相への通電制御タイミングとす
る。
【0092】また、タイミング信号発生手段はロータ位
置検出手段の検出結果に基づいて先のロータ回転周期か
ら求めた任意の通電相に対する適正通電制御タイミング
を、今回のロータ回転周期における当該任意の通電相の
通電制御タイミングとする一方、他の通電相の通電制御
タイミングについては、この任意の通電相の適正通電制
御タイミングと他の通電相の適正通電制御タイミングと
の位相差に応じて、当該任意の通電相の通電制御タイミ
ングから決定する。
【0093】また、通電制御信号発生手段は各通電相の
通電制御タイミングの間隔に基づいて、各通電制御タイ
ミング間のロータの回転速度が等しくなるよう通電電圧
を可変制御する。
【0094】また、タイミング信号発生手段は、電流検
出手段により検出した相電流の変化に基づいて、最適な
通電切換タイミングになるよう通電制御タイミング信号
を補正して出力する。
【0095】また、通電制御信号発生手段は、電流検出
手段により所定値以上の相電流が所定時間内に所定回数
を越えて検出された場合に、通電相への通電を停止する
よう制御する。
【0096】また、通電制御信号発生手段は、ロータの
回転数が所定限界値を上回った場合に通電相への通電を
停止するよう制御する。
【0097】また、通電制御信号発生手段は、固定子巻
線への通電開始時に所定値以上の電流が流れた場合に通
電相への通電を停止するよう制御する。
【0098】また、通電制御信号発生手段は、通電相の
通電開始時おける通電相の電流値が所定値以上になった
場合、通電相への通電を停止するよう制御する。
【0099】また、通電制御信号発生手段は、ロータ回
転数の変化率が所定限界値を上回った場合又は下回った
場合に通電相への通電を停止するよう制御する。
【0100】また、タイミング信号発生手段は、通電相
に最大トルクが発生する通電制御タイミングより若干早
くなるような通電制御タイミング信号を出力する。
【0101】また、通電制御信号発生手段はロータ停止
時にこのロータを任意の回転位置に停止させるよう通電
制御してロータを停止させ、次回モータ起動時にはこの
停止位置を起点として起動時の通電制御を行う。
【0102】また、ロータ位置記憶手段は、ロータ停止
時のロータの停止位置を記憶し、通電制御信号発生手段
は、次回モータ起動時にはこの停止位置情報に基づいて
起動時の通電制御を行う。
【0103】また、起動手段は、ロータの回転起動時
に、所定時間所定の通電相に通電を行うよう通電制御
し、ロータが回転をしたら正転加速通電を行い、回転し
ない場合には他の通電相に同様の処理を行い、起動を行
う。
【0104】
【発明の効果】以上のように、この発明に係わる冷凍冷
蔵庫の制御装置によれば、冷媒を使用して冷却する冷凍
冷蔵庫において、その冷媒を圧縮する圧縮手段と、その
圧縮手段を駆動するモータと、を一体的に配置し、かつ
同一のケーシングに収納した密閉型圧縮機と、その圧縮
機のモータに磁界を発生する複数の通電相を固定子側に
備えると共に、通電相に対応する磁石をロータ側に備え
たセンサレスDCブラシレスモータに対し、各通電相へ
の通電を切り換えることによりロータを回転制御するセ
ンサレスDCブラシレスモータの制御装置において、通
電相に対するロータの相対位置を検出するロータ位置検
出手段と、このロータ位置検出手段に接続され先のロー
タ回転周期における基準回転位置から前記通電相の適正
通電制御タイミングまでの時間を今回のロータ回転周期
における前記基準回転位置からの通電制御タイミングと
するタイミング信号を出力するタイミング信号発生手段
と、このタイミング信号に基づいて各通電相の通電制御
信号を発生する通電制御信号発生手段と、この通電制御
信号に基づいて各通電相に電力供給を行う通電相電力供
給手段とを備えたので、回転角に対し負荷トルクが違
い、回転速度が変動する場合でも、最適な通電切換タイ
ミングが得られ、モータの効率が向上し、消費電力の低
い圧縮機が得られる。それとともに、特に冷蔵庫等の圧
縮機のような冷媒を圧縮するものについては冷媒が安定
するまで負荷が一定でないが、この方法を使用すること
により安定した回転が得られる。
【0105】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、冷媒を使用して冷却する冷凍冷蔵庫におい
て、その冷媒を圧縮する圧縮手段と、その圧縮手段を駆
動するモータと、を一体的に配置し、かつ同一のケーシ
ングに収納した密閉型圧縮機と、その圧縮機のモータに
磁界を発生する複数の通電相を固定子側に備えると共
に、通電相に対応する磁石をロータ側に備えたセンサレ
スDCブラシレスモータに対し、各通電相への通電を切
り換えることによりロータを回転制御するセンサレスD
Cブラシレスモータの制御装置において、各通電相の逆
起電圧を検出するロータ位置検出手段と、ロータ回転周
期を前記各通電相のゼロクロス点により時系列的なモー
ドに区切り、先のロータ回転周期におけるモードの起点
となるゼロクロス点からそのモード内で通電制御される
通電相の適正通電制御タイミングである電気角までの時
間をそのモードの遅延時間とし、この遅延時間を今回の
ロータ回転周期の同一のモードの起点となるゼロクロス
点からの通電制御タイミングとするタイミング信号を出
力するタイミング信号発生手段と、このタイミング信号
に基づいて各通電相の通電制御信号を発生する通電制御
信号発生手段と、この通電制御信号に基づいて各通電相
に電力供給を行う通電相電力供給手段とを備えたので、
回転角に対し負荷トルクが違い、回転速度が変動する場
合でも、モード毎に最適な通電切換タイミングが得ら
れ、モータの効率が向上し、消費電力の低い圧縮機が得
られる。それとともに、特に冷蔵庫等の圧縮機のような
冷媒を圧縮するものについては冷媒が安定するまで負荷
が一定でないが、この方法を使用することにより安定し
た回転が得られる。
【0106】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記タイミング信号発生手段は、任意の適正
通電制御タイミングから得た通電制御タイミングを基
に、他の通電制御タイミングを前記任意の適正通電制御
タイミングと他の適正通電制御タイミングとの位相差に
応じて決定するので、構成を簡単にすることができると
ともに寿命を長くするという効果が得られる。
【0107】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記通電相に任意の電圧を供給可能な通電相
電力供給手段を備え、前記通電制御信号発生手段は通電
制御タイミングの間隔に基づいて通電電圧を可変制御す
るので、モータの回転速度のばらつきが抑えられ、速度
変動による振動を低減できるという効果が得られる。ま
た、モータの回転数が変化すると騒音変動となるが、こ
の方法により騒音を下げることが可能となる。
【0108】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、各通電相の電流を検出する電流検出手段を備
え、前記タイミング信号発生手段は前記電流検出手段か
ら得る各通電相の電流の変化に応じて通電制御タイミン
グを可変するので、負荷変動に対し最適な通電切換タイ
ミングが得られ、モータの効率が向上するという効果が
得られる。また、負荷変動の大きい冷蔵庫においては、
この方法により安定した回転数が得られる。
【0109】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、各通電相の電流を検出する電流検出手段を備
え、前記通電相を流れる所定値以上の電流が所定時間内
に所定回数を越えて前記電流検出手段にて検出された場
合、前記通電制御信号発生手段は通電相への通電を停止
するよう制御するので、誤検知なく確実にモータの異常
回転、異常通電状態から脱出でき、寿命を長くできると
いう効果が得られる。
【0110】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記通電制御信号発生手段は前記ロータ位置
検出手段の検出結果に基づくロータ回転数が所定限界値
を越えた場合、前記通電相への通電を停止するよう制御
するので、モータの異常回転、異常通電状態から脱出で
きる、寿命を長くできるという効果が得られる。
【0111】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記通電相の電流を検出する電流検出手段を
備え、前記通電制御信号発生手段は前記電流検出手段に
て前記通電相への通電開始時に所定値以上の電流を検出
した場合、前記通電相への通電を停止するよう制御する
ので、異常時に素早くモータ及び電力回路を保護できる
と共に、起動時の通電ミスに対し素早く次の処理動作に
移ることができ、起動時間の短縮が図れるという効果が
得られる。また、起動を素早くすることで、配管等の共
振をおさえ振動、騒音が下がる。
【0112】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記通電制御信号発生手段は前記ロータ位置
検出手段の検出結果に基づくロータ回転数の変化率が所
定限界値を越えた場合、前記通電相への通電を停止する
よう制御するので、発振による異常回転及び通電異常状
態から脱出でき、寿命を長くできるという効果が得られ
る。
【0113】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記タイミング信号発生手段は、各通電相の
通電制御タイミング信号を最大トルク発生タイミングよ
り若干早くなるよう出力するので、検知しにくい異常を
容易に検出でき、寿命を長くできるという効果が得られ
る。
【0114】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、前記通電制御信号発生手段はロータ停止時に
このロータを任意の回転位置に停止させると共にこの停
止位置を起点にして次回起動時の通電制御を行うので、
次回起動時のロータ位置が決まっているから、起動しや
すくなると共に、起動時間の短縮が図れるという効果が
得られる。また、起動を素早くすることで、配管等の共
振をおさえ振動、騒音が下がる。
【0115】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、ロータ停止時にこのロータの停止位置を記憶
するロータ位置記憶手段を備え、前記通電制御信号発生
手段はこの停止位置情報に基づいて次回起動時の通電制
御を行うので、次回起動時のロータ位置が分かっている
から、起動しやすくなると共に、起動時間の短縮が図れ
るという効果が得られる。また、起動を素早くすること
で、配管等の共振をおさえ振動、騒音が下がる。
【0116】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、ロータの回転起動時に、所定時間所定の通電
相に通電を行い、その際回転をしたら正転加速通電を行
い、回転しない場合には他の通電相に通電させ同様の処
理を繰り返す起動手段を備えたので、短時間で起動する
ことができるという効果が得られる。また、起動を素早
くすることで、配管等の共振をおさえ振動、騒音が下が
る。
【0117】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、ロータの回転起動時に、一回転分の起動パル
スを各相に通電し、その際回転をしたら正転加速通電を
行い、回転しない場合には再度同様の処理を既定回数繰
り返す起動手段を備えたので、短時間で起動することが
できるという効果が得られる。また、起動を素早くする
ことで、配管等の共振をおさえ振動、騒音が下がる。
【0118】また、この発明に係わる冷凍冷蔵庫の制御
装置では、ロータの回転起動時に、モータの回転方向に
一回転分のパルスを通電し、その際圧縮機の構造上決定
する回転しやすい位置で、一回転分のパルスが終了する
様にしたので、冷蔵庫の圧縮機停止直後でも起動しやす
いので、起動を失敗することが無く冷蔵庫の圧縮機が停
止しないので、庫内温度を常に安定させる冷蔵庫がで
き、食品保存性が良くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1、4、7、9、1
0、11及び13によるセンサレスDCブラシレスモー
タの制御装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1によるセンサレスD
Cブラシレスモータの制御装置におけるタイミングチャ
ートである。
【図3】 この発明の実施の形態1によるパルス遅延手
段を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による固定子巻線電
力供給手段を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態1によるロータ位置検
出手段の入出力信号のタイミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1によるパルス遅延手
段の動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態4による通電制御信号
の概念図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるセンサレスD
Cブラシレスモータの制御装置におけるタイミングチャ
ートである。
【図9】 この発明の実施の形態4による通電制御信号
発生手段の動作を示すフローチャートである。
【図10】 この発明によるセンサレスDCブラシレス
モータ及びその制御装置が搭載された冷凍冷蔵庫を示す
断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態5によるセンサレス
DCブラシレスモータの制御装置を示す構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態5による電流検出手
段によって検出された相電流の時間波形を示す波形図で
ある。
【図13】 この発明の実施の形態5によるパルス遅延
手段の動作を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態6によるセンサレス
DCブラシレスモータの制御装置を示す構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態8における正常時と
異常時との起電圧及び相電流の波形を示す比較図であ
る。
【図16】 この発明の実施の形態12によるセンサレ
スDCブラシレスモータの制御装置を示す構成図であ
る。
【図17】 この発明の実施の形態13による起動手段
の動作を示すフローチャートである。
【図18】 この発明の実施の形態13による起動手段
の起動タイミングチャートである。
【図19】 図10の冷凍冷蔵庫のロータリー圧縮機の
断面図である。
【図20】 図10の冷凍冷蔵庫の圧縮機のローリング
ピストンの一回転中の負荷トルクを示す図である。
【図21】 図10の冷凍冷蔵庫の圧縮機の圧縮部の構
造図である。
【図22】 従来のセンサレスDCブラシレスモータの
制御装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 ロータ検出手段、2 パルス遅延手段、3 通電制
御信号発生手段、4固定子巻線電力供給手段、5 チッ
プマイクロコンピュータ、6 電流検出手段、7 不揮
発性外部記憶手段、8、9、10 固定子巻線、50
センサレスDCブラシレスモータを使用した圧縮機、5
1 冷却器、52 ファンモータ、53 ファン、54
冷蔵庫の制御基盤、60 圧縮部、61 ロータ、6
2 ステータ、63 シェル、64 吐出管、65 吸
入管、66 防振バネ、67ベーン、68 ローリング
ピストン、69 バネ、70 クランクシャフト、71
シリンダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金原 弘幸 愛知県名古屋市北区東大曽根町上五丁目 1071番地三菱電機メカトロニクスソフトウ エア株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒を使用して冷却する冷凍冷蔵庫にお
    いて、その冷媒を圧縮する圧縮手段と、その圧縮手段を
    駆動するモータと、を一体的に配置し、かつ同一のケー
    シングに収納した密閉型圧縮機と、その圧縮機のモータ
    に磁界を発生する複数の通電相を固定子側に備えると共
    に、前記通電相に対応する磁石をロータ側に備えたセン
    サレスDCブラシレスモータに対し、前記各通電相への
    通電を切り換えることにより前記ロータを回転制御する
    センサレスDCブラシレスモータの制御装置において、
    通電相に対するロータの相対位置を検出するロータ位置
    検出手段と、このロータ位置検出手段に接続され先のロ
    ータ回転周期における基準回転位置から前記通電相の適
    正通電制御タイミングまでの時間を今回のロータ回転周
    期における前記基準回転位置からの通電制御タイミング
    とするタイミング信号を出力するタイミング信号発生手
    段と、このタイミング信号に基づいて各通電相の通電制
    御信号を発生する通電制御信号発生手段と、この通電制
    御信号に基づいて各通電相に電力供給を行う通電相電力
    供給手段とを備えたことを特徴とする冷凍冷蔵庫の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 冷媒を使用して冷却する冷凍冷蔵庫にお
    いて、その冷媒を圧縮する圧縮手段と、その圧縮手段を
    駆動するモータと、を一体的に配置し、かつ同一のケー
    シングに収納した密閉型圧縮機と、その圧縮機のモータ
    に磁界を発生する複数の通電相を固定子側に備えると共
    に、前記通電相に対応する磁石をロータ側に備えたセン
    サレスDCブラシレスモータに対し、前記各通電相への
    通電を切り換えることにより前記ロータを回転制御する
    センサレスDCブラシレスモータの制御装置において、
    各通電相の逆起電圧を検出するロータ位置検出手段と、
    ロータ回転周期における前記各通電相のゼロクロス点に
    より時系列的なモードに区切り、先のロータ回転周期に
    おける前記モードの起点となるゼロクロス点からそのモ
    ード内で通電制御される通電相の適正通電制御タイミン
    グである電気角までの時間をそのモードの遅延時間と
    し、この遅延時間を今回のロータ回転周期の同一のモー
    ドの起点となるゼロクロス点からの通電制御タイミング
    とするタイミング信号を出力するタイミング信号発生手
    段と、このタイミング信号に基づいて各通電相の通電制
    御信号を発生する通電制御信号発生手段と、この通電制
    御信号に基づいて各通電相に電力供給を行う通電相電力
    供給手段とを備えたことを特徴とする冷凍冷蔵庫の制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記タイミング信号発生手段は、任意の
    適正通電制御タイミングから得た通電制御タイミングを
    基に、他の通電制御タイミングを前記任意の適正通電タ
    イミングと他の適正通電制御タイミングとの位相差に応
    じて決定することを特徴とする請求項第1又は2記載の
    冷凍冷蔵庫の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記通電相に任意の電圧を供給可能な通
    電相電力供給手段を備え、前記通電制御信号発生手段は
    通電制御タイミングの間隔に基づいて通電電圧を可変制
    御することを特徴とする請求項第1又は2記載の冷凍冷
    蔵庫の制御装置。
  5. 【請求項5】 各通電相の電流を検出する電流検出手段
    を備え、前記タイミング信号発生手段は前記電流検出手
    段から得る各通電相の電流の変化に応じて通電制御タイ
    ミングを可変することを特徴とする請求項1又は2記載
    の冷凍冷蔵庫の制御装置。
  6. 【請求項6】 各通電相の電流を検出する電流検出手段
    を備え、前記通電相を流れる所定値以上の電流が所定時
    間内に所定回数を越えて前記電流検出手段にて検出され
    た場合、前記通電制御信号発生手段は通電相への通電を
    停止するよう制御することを特徴とする請求項第1又は
    2記載の冷凍冷蔵庫の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記通電制御信号発生手段は前記ロータ
    位置検出手段の検出結果に基づくロータ回転数が所定限
    界値を越えた場合、前記通電相への通電を停止するよう
    制御することを特徴とする請求項1又は2又は6記載の
    冷凍冷蔵庫の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記通電相の電流を検出する電流検出手
    段を備え、前記通電制御信号発生手段は前記電流検出手
    段にて前記通電相への通電開始時に所定値以上の電流を
    検出した場合、前記通電相への通電を停止するよう制御
    することを特徴とする請求項第1又は2記載の冷凍冷蔵
    庫の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記通電制御信号発生手段は前記ロータ
    位置検出手段の検出結果に基づくロータ回転数の変化率
    が所定限界値を越えた場合、前記通電相への通電を停止
    するよう制御することを特徴とする請求項第1又は2記
    載の冷凍冷蔵庫の制御装置。
  10. 【請求項10】 前記タイミング信号発生手段は、各通
    電相の通電制御タイミング信号を最大トルク発生タイミ
    ングより若干早くなるよう出力することを特徴とする請
    求項第1又は2記載の冷凍冷蔵庫の制御装置。
  11. 【請求項11】 前記通電制御信号発生手段はロータ停
    止時にこのロータを任意の回転位置に停止させると共に
    この停止位置を起点にして次回起動時の通電制御を行う
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の冷凍冷蔵庫の制
    御装置。
  12. 【請求項12】 ロータ停止時にこのロータの停止位置
    を記憶するロータ位置記憶手段を備え、前記通電制御信
    号発生手段はこの停止位置情報に基づいて次回起動時の
    通電制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の
    冷凍冷蔵庫の制御装置。
  13. 【請求項13】 ロータの回転起動時に、所定時間所定
    の通電相に通電を行い、その際回転をしたら正転加速通
    電を行い、回転しない場合には他の通電相に通電させ同
    様の処理を繰り返す起動手段を備えたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の冷凍冷蔵庫の制御装置。
  14. 【請求項14】 ロータの回転起動時に、モータの回転
    方向に一回転分のパルスを通電し、その際回転をしたら
    正転加速通電を行い、回転しない場合には再度この一回
    転分のパルスを通電しこれを既定回数繰り返し同様の処
    理を繰り返す起動手段を備えたことを特徴とする請求項
    1又は2記載の冷凍冷蔵庫の制御装置。
  15. 【請求項15】 ロータの回転起動時に、モータの回転
    方向に一回転分のパルスを通電し、その際圧縮機の構造
    上決定する回転しやすい位置で、一回転分のパルスが終
    了する様にしたことを特徴とする請求項14記載の冷凍
    冷蔵庫の制御装置。
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