JPH09246558A - 薄膜トランジスタおよび液晶表示装置用アクティブマトリックスアレイとそれらの製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよび液晶表示装置用アクティブマトリックスアレイとそれらの製造方法

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JPH09246558A
JPH09246558A JP5355396A JP5355396A JPH09246558A JP H09246558 A JPH09246558 A JP H09246558A JP 5355396 A JP5355396 A JP 5355396A JP 5355396 A JP5355396 A JP 5355396A JP H09246558 A JPH09246558 A JP H09246558A
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film transistor
liquid crystal
insulating film
crystal display
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JP5355396A
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Mamoru Furuta
守 古田
Hiroshi Tsutsu
博司 筒
Tetsuya Kawamura
哲也 川村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドーピング工程数を増すことなくLDD構造を
実現し、薄膜トランジスタのOff電流を低減する。 【解決手段】ガラス基板11にバッファー層となる酸化
シリコン膜12を形成し、その上に多結晶シリコン薄膜
13を形成し活性層の形状にする。薄膜13の上に、酸
化シリコンを用いてゲート絶縁膜14を、およびZr濃
度10原子%のAl-Zr合金を用いてゲート電極15を形
成する。ゲート電極15の一部および薄膜トランジスタ
の低濃度不純物注入領域上を被覆するように窒化シリコ
ン膜16を形成した後、リンイオンを用いて不純物注入
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置やイメ
ージセンサー等の入出力デバイスに使用可能な多結晶シ
リコン薄膜トランジスタおよび液晶表示装置用アクティ
ブマトリックスアレイとそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜トランジスタを集積化した液晶表示
装置や、イメージセンサでは高密度化の技術トレンドと
ともに低コスト化への要望が強く、従来の非晶質シリコ
ンを活性層に用いた薄膜トランジスタから、多結晶シリ
コンを活性層に用いた薄膜トランジスタの開発が活発化
している。多結晶シリコン薄膜トランジスタは非晶質シ
リコン薄膜トランジスタに比べて電子移動度が2桁以上
大きく、素子の微細化や駆動回路を同一基板上に集積可
能である等の利点を有する。その反面、薄膜トランジス
タの待機時のいわゆるOff電流が非晶質シリコン薄膜
トランジスタに比べて大きいという課題を有している。
このOff電流課題を解決するため、オフセット構造や
LDD(Lightly-Doped-Drain)構造が提案されてい
る。
【0003】図8は従来の多結晶シリコン薄膜トランジ
スタの製造方法の一例を示す。図に示した薄膜トランジ
スタは、薄膜トランジスタのリーク電流低減のためLD
D構造を有している。図8(a)に示したように透光性基
板:11(高耐熱ガラス基板)上に非晶質シリコン薄膜
を減圧気相成長法(LPCVD法)により形成し、窒素
雰囲気中で600℃の熱処理を行い、非晶質シリコン薄
膜を結晶化して多結晶シリコン薄膜:13を形成する。
前記多結晶シリコン薄膜を島状に加工し、ゲート絶縁
膜:14となる酸化シリコン薄膜を形成する。前記酸化
シリコン薄膜上にゲート電極:15を形成する。ゲート
電極形成後、ゲート電極をマスクとしてイオン注入法に
て第一の不純物注入を行い、低濃度不純物注入領域(n
-領域):13bを形成する。第一の不純物注入は例え
ばリン(P)イオンを、加速電圧80KV、ドーズ量1×
1013/cm2にて注入する。第一の不純物注入後、図8
(b)に示したようにフォトレジスト:30にてn-領域の
マスクを形成したのち、第二の不純物注入を行い高濃度
不純物注入領域(n+領域):13cを形成する。第二
の不純物注入は例えばリン(P)イオンを、加速電圧8
0KV、ドーズ量1×1015/cm2にて注入する。第二の
不純物注入後、フォトレジストマスクを除去し、注入し
た不純物の活性化処理を行う。最後に図8(c)に示した
ように層間絶縁膜:18を形成し、コンタクトホール:
19を開口したのち、ソース・ドレイン配線:20およ
び21を形成し、薄膜トランジスタが完成する。
【0004】また、図9〜11はLDD構造薄膜トラン
ジスタをスイッチング素子に用いた駆動回路内蔵型液晶
表示装置用アクティブマトリックスアレイの製造方法を
示す。図9、10はC-MOS駆動回路を形成するp-chおよ
びn-ch薄膜トランジスタの製造方法を、図11は画素部
のLDD構造薄膜トランジスタの製造方法を示す。図9
〜11の(a)に示すようにバッファー層12を設けた
透光性基板:11(高耐熱ガラス基板)上に多結晶シリ
コン薄膜:13を形成する。前記多結晶シリコン薄膜を
島状に加工し、ゲート絶縁膜:14となる酸化シリコン
薄膜を形成する。前記酸化シリコン薄膜上に多結晶シリ
コン薄膜にてゲート電極:15を形成する。ゲート電極
形成後、p-ch薄膜トランジスタ(TFT)のソース及び
ドレイン領域形成のため、ホウ素イオンを注入する。ホ
ウ素イオンの注入条件は例えば加速電圧60KV、ドー
ズ量1×1015/cm2であり、n-chTFTのソース及び
ドレイン領域はホウ素が注入されないようにフォトレジ
ストを用いてマスクしている。ホウ素イオン注入後フォ
トレジストマスクを除去し、図10〜11(b)に示す
ようにn-chTFTの低濃度不純物注入領域(n-域):
13bを形成する。低濃度不純物注入領域は例えばリン
(P)イオンを加速電圧80KV、ドーズ量1×1013/c
m2にて注入して形成する。リンイオンの低濃度注入後、
図11(c)に示したようにフォトレジスト:30にて
画素部のn-chTFTにのみn-領域のマスクを形成し、
リンイオンの高濃度注入を行い、高濃度不純物注入領域
(n+領域):13cを形成する。高濃度不純物注入領
域は例えばリン(P)イオンを、加速電圧80KV、ドー
ズ量1×1015/cm2にて注入し形成する。これにより回
路部n-chTFTは非LDD構造となり、かつ画素部のn-
chTFTはLDD構造となる。リンイオンの高濃度注入
後、LDD領域のフォトレジストマスクを除去し、注入
した不純物の活性化処理を行い、層間絶縁膜:18を形
成する。最後に図9〜11(e)に示すようにコンタク
トホール:19を開口し、ソース・ドレイン配線:20
および21を形成し、薄膜トランジスタが完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8に示した製造方法
を用いて薄膜トランジスタを作製した場合、LDD構造
を実現するためには高濃度、および低濃度の二度のドー
ピング工程を必要とし、LDD構造を用いない薄膜トラ
ンジスタに比較してドーピング工程数が増大し作製プロ
セスが複雑になる。
【0006】図9〜11に示した製造方法を用いて液晶
表示装置に用いる駆動回路内蔵液晶表示装置のアクティ
ブマトリックスアレイを作製した場合、駆動回路部のp-
ch、n-ch形成用の二度の不純物注入に加え、LDD領域
形成用の不純物注入が追加されるので作製工程が複雑と
なり、スループットが低下する。さらに、図9〜11に
示した製造方法ではn-ch薄膜トランジスタのソースおよ
びドレイン領域にはリンイオン(P)のみが注入される
が、p-ch薄膜トランジスタのソースおよびドレイン領域
にはホウ素(B)イオン(図9〜11の(a))に加え
てリンイオン(P)(図9〜11の(b)、(c))が
注入される。リンはシリコン中ではドナーとなり、ホウ
素のホール供給能力を低下させる。p-chTFTにホウ素
とリンを同時に注入した場合に必要なホウ素注入量は以
下の数式(数1)で示される。
【0007】
【数1】
【0008】NPH3はn-chに必要な不純物濃度であるの
で減少させることが困難であり、結果的にNB2H6濃度を
増大させる必要があり、スループットを低下させる要因
となっていた。
【0009】前記課題を解決するため、本発明はイオン
ドーピング工程数を増やすことなくLDD構造を実現
し、Off電流を低減しうる薄膜トランジスタおよびそ
れを用いたスループットを低下させない液晶表示装置用
アクティブマトリックスアレイを提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の薄膜トランジスタは、多結晶シリコン薄膜
を活性層に有し、チャネル領域とソースおよびドレイン
領域との間に低濃度不純物注入量域を有する薄膜トラン
ジスタにおいて、前記薄膜トランジスタ表面の全体を被
覆するゲート絶縁膜を備え、かつゲート電極の一部を被
覆するように形成され前記ゲート絶縁膜とは異なる材料
からなる絶縁膜を低濃度不純物注入領域の不純物注入マ
スクとして備えたことを特徴とする。前記低濃度不純物
注入領域のイオン量を例えば1×1013/cm2程度で注
入した領域をいう。
【0011】次に本発明の液晶表示装置用アクティブマ
トリックスアレイは、前記本発明の薄膜トランジスタを
表示電極のスイッチング素子に用いる駆動回路内蔵型液
晶表示装置である液晶表示装置用アクティブマトリック
スアレイであって、前記ゲート電極の一部を被覆するよ
うに形成され前記ゲート絶縁膜とは異なる材料からなる
前記絶縁膜を前記薄膜トランジスタの低濃度不純物注入
領域への不純物注入マスクとして備え、かつ前記絶縁膜
が駆動回路部のp-ch薄膜トランジスタを被覆しているこ
とを特徴とする。
【0012】前記構成においては、薄膜トランジスタの
ゲート絶縁膜の材料が酸化シリコン(SiO2)膜であって、
かつ前記絶縁膜の材料が窒化シリコン(SiNx)または酸化
タンタル(TaOx)であることが好ましい。SiNxとは、例え
ばSi23、SiN、Si34等がある。酸化タンタル
(TaOx) とは、例えばTaO、Ta25、TaO2等があ
る。
【0013】また前記構成においては、前記ゲート絶縁
膜の膜厚が30nm以上150nm以下であることが好ましい。
また前記構成においては、前記低濃度不純物領域がゲー
ト電極の両側に0.5μm以上5μm以下の長さに形成
されていることが好ましい。この長さは、実施例でも説
明する通り、いわゆるLDD領域長(ΔL)を意味する。
【0014】また前記構成においては、前記ゲート電極
が、AlにZrを5原子%以上20原子%以下の濃度に
て添加した合金から構成されることが好ましい。次に本
発明の薄膜トランジスタの製造方法は、多結晶シリコン
薄膜を活性層に有し、チャネル領域とソースおよびドレ
イン領域との間に低濃度不純物注入量域を有する薄膜ト
ランジスタを製造する方法において、透光性基板上にバ
ッファー層を形成し、前記バッファー層上に多結晶シリ
コン薄膜を形成して薄膜トランジスタの形状に加工し、
前記多結晶シリコン薄膜を被覆するようにゲート絶縁膜
を形成し、前記ゲート絶縁膜上にゲート配線を形成し、
前記ゲート電極を被覆するように前記ゲート絶縁膜とは
異なる種類の材料からなる絶縁膜を形成し、前記ゲート
電極上の前記絶縁膜にて薄膜トランジスタの低濃度不純
物領域となる領域を被覆する形状に加工し、前記絶縁膜
を加工した後、薄膜トランジスタのソースおよびドレイ
ン領域形成を目的とした不純物注入を行うことを特徴と
する。
【0015】次に本発明の液晶表示装置用アクティブマ
トリックスアレイの製造方法は、透光性基板上に形成し
た多結晶シリコンを活性層とする双補型(C-MOS)薄膜ト
ランジスタからなる駆動回路を同一基板上に形成した液
晶表示装置用アクティブマトリックスアレイを製造する
方法であって、前記液晶表示装置を駆動する回路部のp
チャネル薄膜トランジスタのゲート電極を加工する工程
で全てのnチャネル薄膜トランジスタ上をマスクした
後、pチャネル薄膜トランジスタのソースおよびドレイ
ン領域に不純物注入を行い、前記pチャネル薄膜トラン
ジスタへの不純物注入した後、前記全てのnチャネル薄
膜トランジスタ上にゲート電極を形成し、前記nチャネ
ルゲート電極を形成した後、基板全面にゲート絶縁膜と
は異なる材料を用いて絶縁膜を形成し、前記絶縁膜にて
pチャネル薄膜トランジスタを被覆し、かつ、画素部を
形成するnチャネル薄膜トランジスタ部のチャネル領域
とソースおよびドレイン領域との間に形成する低濃度不
純物領域を被覆するようにゲート電極の両側にマスクを
形成し、nチャネル薄膜トランジスタ部のソースおよび
ドレイン領域に不純物注入を行うことを特徴とする。
【0016】前記構成においては、前記pチャネル薄膜
トランジスタのソースおよびドレイン領域形成の不純物
注入を、ホウ素(B)イオンを加速電圧50KV以上80KV以
下、注入総量5×1014/cm2以上5×1015/cm2以下
の条件で行うことが好ましい。
【0017】また前記構成においては、前記nチャネル
薄膜トランジスタのソースおよびドレイン領域形成の不
純物注入を、リン(P)イオンを加速電圧70KV以上100KV
以下、注入総量5×1014/cm2以上3×1015/cm2
下の条件で行うことが好ましい。
【0018】また前記構成においては、前記薄膜トラン
ジスタのゲート絶縁膜の材料が酸化シリコン(SiO2)膜で
あって、かつ前記絶縁膜の材料が窒化シリコン(SiNx)ま
たは酸化タンタル(TaOx)であることが好ましい。
【0019】前記構成においては、前記ゲート絶縁膜の
膜厚を30nm以上150nm以下とすることが好ましい。前記
構成においては、前記低濃度不純物領域をゲート電極の
両側に0.5μm以上5μm以下の長さに形成すること
が好ましい。
【0020】前記構成においては、ゲート電極として、
AlにZrを5原子%以上20原子%以下の濃度にて添
加した合金を用いることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】前記本発明の薄膜トランジスタに
よれば、多結晶シリコン薄膜を活性層に有し、チャネル
領域とソースおよびドレイン領域との間に低濃度不純物
注入量域を有する薄膜トランジスタにおいて、前記薄膜
トランジスタ表面の全体を被覆するゲート絶縁膜を備
え、かつゲート電極の一部を被覆するように形成され前
記ゲート絶縁膜とは異なる材料からなる絶縁膜を低濃度
不純物注入領域の不純物注入マスクとして備えたことに
より、リーク電流を低減し得るLDD構造を有する薄膜
トランジスタを低コストで実現できる。特に、前記低濃
度不純物領域がゲート電極の両側に0.5μm以上5μ
m以下の長さに形成されていると、Off電流を低減す
る効果が高い。
【0022】また本発明の液晶表示装置用アクティブマ
トリックスアレイによれば、前記本発明の薄膜トランジ
スタを表示電極のスイッチング素子に用いる駆動回路内
蔵型液晶表示装置である液晶表示装置用アクティブマト
リックスアレイであって、前記ゲート電極の一部を被覆
するように形成され前記ゲート絶縁膜とは異なる材料か
らなる前記絶縁膜を前記薄膜トランジスタの低濃度不純
物注入領域への不純物注入マスクとして備え、かつ前記
絶縁膜が駆動回路部のp-ch薄膜トランジスタを被覆して
いることにより、薄膜トランジスタの待機電流が減少
し、液晶パネルの電圧保持率が向上し、表示品位の向上
のみならず、信号保持用付加容量(CS)を低減でき、液
晶パネルの開口率が向上するという優れた特性の液晶表
示装置用アクティブマトリックスアレイを実現できる。
【0023】前記本発明の薄膜トランジスタの製造方法
によれば、低濃度注入領域(LDD領域)となる領域上
を、ゲート電極上に形成した、ゲート絶縁膜とは異なる
種類の絶縁膜にて被覆した後、一度の不純物注入にて低
濃度不純物領域(LDD領域)とソースおよびドレイン領
域となる高濃度不純物領域を同時に形成するので、LD
D構造を有する多結晶シリコン薄膜トランジスタ形成時
の不純物注入回数を二回から一回に低減可能となる。
【0024】また前記本発明の薄膜トランジスタの製造
方法によれば、同一基板上に駆動回路を内蔵した液晶表
示装置において、液晶表示装置の画素電極を駆動するn
チャネルTFT形成時に低濃度不純物領域(LDD領域)
となる領域上をゲート電極上に形成したゲート絶縁膜と
は異なる種類の絶縁膜にて被覆すると同時にマトリック
スアレイの駆動回路部のpチャネルTFTを被覆した
後、画素部およびマトリックスアレイの駆動回路部のn
チャネルTFTのソースおよびドレイン領域の不純物注
入にて少なくとも画素部のnチャネルTFTの低濃度不
純物領域(LDD領域)と画素部および駆動回路部のソー
スおよびドレイン領域となる高濃度不純物領域を一括形
成するので、双補型(C-MOS)駆動回路を同一基板上に集
積化した薄膜トランジスタアレイを有する液晶表示装置
においては、LDD構造を有する薄膜トランジスタの製
造工程を含んだ総製造工程での不純物注入工程を三回か
ら二回に低減可能となる。さらに、C-MOS駆動回路部の
pチャネルTFTをLDD領域上に形成する絶縁膜にて
被覆した後nチャネルの不純物注入を行うことによりn
チャネルTFTへの注入時にpチャネルTFTのソース
およびドレイン領域に同時注入されるリン濃度を低減で
き、pチャネルTFTの不純物注入量を低減できスルー
プットが増大する。
【0025】
【実施例】以下実施例を用いて本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)図1は本実施例の薄膜トランジスタの作製
工程を示す断面図である。
【0026】まず図1(a)に示すようにガラス基板1
1にバッファー層12となる酸化シリコン膜を厚さ300n
m形成し、プラズマCVD法を用いて非晶質シリコン(a-
Si)13を85nm厚さに堆積する。ついでa-Si膜中の水素
を低減するため1Torrの減圧窒素雰囲気下で450℃、90
分の熱処理を行う。a-Si膜の熱処理後、エキシマレーザ
ーアニールにてa-Si膜を多結晶化しpoly-Si膜13を形
成する。エキシマレーザーは波長308nmのXeClエキシマ
レーザーを用い、照射は真空中、エネルギー密度は第一
ステップ260mJ/cm2、第二ステップ390mJ/cm2の2ステッ
プ照射にて結晶化を行った。平均照射数は第一、第二ス
テップとも16shot/pointである。
【0027】a-Si膜を結晶化してpoly-Si膜を形成した
後、図1(b)に示すようにpoly-Si膜をTFTの形状
に加工し、ゲート絶縁膜14となる酸化シリコン膜を85
nm厚さに形成する。酸化シリコン膜はシラン(SiH4)およ
び酸素の混合ガスを用いた常圧CVDにて基板温度450
℃にて形成した。このゲート絶縁膜の形成温度が本プロ
セス中での最高温度である。ゲート絶縁膜形成後、Al-Z
r合金(Zr濃度10原子%)を厚さ300nm堆積しゲート電極
15の形状に加工する。
【0028】Al-Zr合金にてゲート電極を形成後、プラ
ズマCVD法にて窒化シリコン(SiNx)膜を厚さ100nm形
成し、LDD領域の形状に加工し、LDDマスク16を
形成する。その後ゲート電極15をマスクとしてソース
・ドレイン(SD)領域形成用のリン(P)を注入17す
る。リンはイオンドーピング法を用いて水素ベースの10
体積%ホスフィン(PH3)を高周波プラズマにより分解・
イオン化したものを、加速電圧80KV、ドーズ量1×
1015cm-2にて注入した。本実施例では前記不純物注入
一度にてSD領域とLDD領域を一括形成可能である。
その概要を、図2に示す実施例の薄膜トランジスタの作
製工程のイオンドーピングでの、深さ方向での不純物プ
ロファイルを参照しながら説明する。
【0029】図2(a)及び(b)はイオンドーピング
にて酸化シリコン(厚さ85nm)を介してSi中にリン(P)を
加速電圧80KV、ドーズ量1×1015cm-2にて注入し
た深さ(膜厚)方向の注入プロファイルである。注入ピー
クはSiO2/Si界面付近(〜85nm)にあり不純物イオンの平
均飛翔Rpはイオン注入法(Rp〜80nm)とほぼ同一で
ある。これに対して深さ方向でのプロファイルは、イオ
ン注入法に比べてかなりブロードになっている。これ
は、イオンドーピング法が注入イオンの質量分離を行っ
ていないため複数のイオン種、例えばPイオンのみなら
ずPHm(m=1,2)イオン等が注入されるためと考えられ
る。
【0030】TFTのソース及びドレイン領域(図1の
13c)では、リン(P)イオンはゲート絶縁膜18(厚さ8
5nm)を通してpoly-Si中に注入される。そのため、リン
(P)濃度平均は図2で斜線で示した領域(13b)の積
分値となり約8×1019/cm3である。これに対してTF
TのLDD領域(図1の13b)ではリン(P)イオンはL
DDマスクである窒化シリコン(厚さ100nm)とゲート絶
縁膜の酸化シリコン(厚さ85nm)を通してpoly-Si中に注
入される。図2を用いてLDD領域に注入されるリン
(P)濃度を見積るためには、まず、窒化シリコン膜厚を
酸化シリコン膜厚に換算するため各膜中での注入イオン
の平均飛翔の比を計算する。80KVにてリンを注入し
た場合の平均飛翔の比は数式(数2)で表される。
【0031】
【数2】
【0032】SiNx(100nm)/SiO2(85nm)を通して注入され
るリン(P)濃度はSiO2換算(1000/0.77+85nm)214.5nmを
通してSi中に注入されるリン(P)濃度と等価と考える
ことができる。図2ではSiO2膜厚が85nmであり85nm以降
はSi中であるので、SiO2膜214.5nmを通して注入される
場合には(214.5-85.0)の領域に関してはさらにSiとのSi
O 2との平均飛翔比を計算する必要があり、結果的にLD
D領域(図1、13c)の不純物濃度は、図2では以下
の数式(数3)で示される膜厚の領域に相当する。
【0033】
【数3】
【0034】図2で右下がりハッチで示したように、L
DD領域のSi(図1の13c)に注入されるリン(P)平
均濃度は9×1017/cm3であり、SD領域の注入量8
×10 19/cm3に対して2桁低減されている。このよう
に本実施例の製造方法を用いることにより、一度の不純
物注入で濃度の異なる領域を同時に形成可能となり、注
入回数を低減できた。
【0035】前記不純物注入後、図1(c)に示した酸化
シリコン(厚さ400nm)からなる層間絶縁膜18を形成す
る。層間絶縁膜はシラン(SiH4)および酸素の混合ガスを
用いた常圧CVDにより基板温度400℃にて形成した。
本層間絶縁膜形成時には400℃、30分程度の熱履歴が加
わるため、この熱工程より先に注入したリン(P)イオン
の活性化処理を同時に行っている。層間絶縁膜形成後、
多結晶シリコン中の未結合種(ダングリングボンド)を終
端し、特性向上を図るため水素プラズマ処理を行う。水
素プラズマ処理は円筒型リアクターに挿入したロッド電
極に高周波電力を投入して放電させる手法を用い、水素
1Torrの減圧雰囲気下、高周波電力800W、基板
温度350℃、処理時間120分にて実施した。水素プ
ラズマ処理後コンタクトホール19を開口し、SD配線
(Al20:700nmとTi21:100nm積層膜)を形成しTFT
が完成する。
【0036】図3(a)は従来のTFTと今回作製した
LDD構造を有するTFTのドレイン電流Idのゲート電
圧Vg依存性(Id-Vg特性)を示したものである。図3(b)に
測定系の概略図を示す。測定したTFTのサイズはチャ
ネル幅W=12μm、チャネル長L=12μmである。
ドレイン電流の測定は、ドレイン電圧Vdを10V一定
にして、ゲート電圧Vgを変化させて行った。
【0037】LDD構造を持たない従来のTFT(図3
(a)、曲線(イ)、ΔL=0)ではTFTがOff状
態、すなわちゲート電圧が負の領域ではゲート電圧を減
少するに伴いOff電流が急増する。このような特性を
持つTFTを液晶表示装置等に用いた場合にはTFTが
Off状態での待機電流が大きく、電圧保持率の低下や
表示クロストークといった課題が生じる。これに対して
図3(a)の曲線(ロ)、(ハ)に本実施例中で示した
LDD構造を有するTFTの電流−電圧特性を示す。図
3(ロ)はLDD長(ΔL)0.5μm、図3(ハ)はL
DD長(ΔL)1.0μmの場合であり、LDD長の増大
とともにOff電流値も減少するがLDD長が1.0μ
m以上ではOff電流値は飽和した。このように図3
(ハ)に示したLDD構造を用いることにより、TFT
のOff電流(Vg=-20V)が4桁以上低減できた。
【0038】なお、本実施例中ではLDD領域のマスク
として窒化シリコン(厚さ100nm)を用い、リン注入時の
加速電圧80KVにてTFTを作製したが、LDD領域
の不純物濃度は窒化シリコン膜厚を変更することでSD
領域の不純物濃度とは独立に制御することが可能であ
る。また、本実施例ではゲート絶縁膜の材料として酸化
シリコンを用いたが、これを酸化シリコンと窒化シリコ
ンとの積層膜としても同等の効果が得られる。さらに、
LDD領域のマスクとして窒化シリコン膜以外にTaOx
の絶縁膜を用いても同等の効果が得られる。 (実施例2)図4〜6に本実施例の液晶表示装置に用い
るアクティブマトリックスアレイの製造工程断面図に関
して説明する。
【0039】図7は本実施例のアクティブマトリックス
アレイのブロック図である。薄膜トランジスタアレイ部
では各画素54を構成する薄膜トランジスタ51は走査
側52および信号側53の駆動回路に接続されている。
この各駆動回路は多結晶シリコンを活性層とする薄膜ト
ランジスタを用いて双補型(C-MOS)構造にて形成されて
いる。各画素は薄膜トランジスタ51にて液晶自体の要
領成分CLCを充電することにより画像表示を行ってい
る。液晶には各画素の保持期間内での信号保持率を向上
させるため付加容量(CS)が形成される。
【0040】図4は駆動回路を形成するp-ch薄膜トラン
ジスタの製造工程を、図5は駆動回路を形成するp-ch薄
膜トランジスタの製造工程を、図6は画素電極を駆動す
るn-ch薄膜トランジスタの製造方法を示したものであ
る。
【0041】まず図4〜6の(a)に示すようにガラス基
板11にバッファー層12となる酸化シリコン膜を厚さ
300nm形成し、プラズマCVD法を用いて非晶質シリコ
ン(a-Si)13を厚さ85nm堆積する。ついでa-Si膜中の水
素を低減するため1Torrの減圧窒素雰囲気下で450℃、9
0分の熱処理を行う。a-Si膜の熱処理後、エキシマレー
ザーアニールにてa-Si膜を多結晶化しpoly-Si膜13を
形成する。a-Si膜の結晶化にてpoly-Si膜を形成した
後、図4〜6の(a)に示すようにpoly-Si膜をTFTの形
状に加工し、ゲート絶縁膜14となる酸化シリコン膜を
厚さ85nm形成する。ゲート絶縁膜形成後、Al-Zr合金(Zr
濃度10原子%)を厚さ300nm堆積し第一のゲート電極1
5の形状に加工する。前記第一のゲート電極はp-ch薄膜
トランジスタの不純物注入マスクとなるものであり、駆
動回路部のp-ch薄膜トランジスタ部(図4)にのみゲート
電極を形成し、駆動回路部のn-ch薄膜トランジスタ部
(図5)および画素部のn-ch薄膜トランジスタ(図6)に関
しては薄膜トランジスタ全体を被覆する形状にする。図
4〜6の(a)に示した第一のゲート電極形成工程後、p-c
h薄膜トランジスタのソース・ドレイン領域形成のため
ホウ素(B)イオンを注入する。ホウ素はイオンドーピン
グ法を用いて水素ベースの10体積%ジボラン(B2H6)を高
周波プラズマにより分解・イオン化したものを加速電圧
60KV、ドーズ量2×1015cm-2にて注入した。ホウ素注
入によりp-ch薄膜トランジスタのソース・ドレイン領域
にp+型領域が形成されるが、n-ch薄膜トランジスタ部
はゲート電極にてマスクされているため不純物が注入さ
れない。
【0042】ついで図4〜6の(a)に示すように第二の
ゲート電極形成工程によりn-ch薄膜トランジスタ(図
4、5)のゲート電極を形成する。第二のゲート電極形
成後、プラズマCVD法にて窒化シリコン(SiNx)膜を厚
さ100nm形成し、画素部のn-ch薄膜トランジスタ部にL
DDマスク16を形成する。本LDDマスクは画素部の
n-ch薄膜トランジスタ部に形成される(図6)。また、
駆動回路部のp-ch薄膜トランジスタ部を被覆するように
形成する(図4)。LDDマスクを形成後、n-ch薄膜ト
ランジスタのソース・ドレイン(SD)領域形成用のリン
(P)を注入17する。リンはイオンドーピング法を用い
て水素ベースの10体積%ホスフィン(PH3)を高周波プラ
ズマにより分解・イオン化したものを加速電圧80K
V、ドーズ量1×1015cm-2にて注入した。本不純物注
入により実施例1で説明したようにn+型のSD領域とn-
型のLDD領域を一括形成する。
【0043】前記不純物注入後、図6(c)に示したよ
うに画素領域に表示電極41を形成し、図4〜6の
(c)に示すように、酸化シリコン(厚さ400nm)からな
る層間絶縁膜18を形成する。層間絶縁膜はシラン(SiH
4)および酸素の混合ガスを用いた常圧CVDにより基板
温度400℃にて形成した。本層間絶縁膜形成時には400
℃、30分程度の熱履歴が加わるため、この熱工程により
で先に注入したホウ素(B)およびリン(P)イオンの活性化
処理を同時に行っている。層間絶縁膜形成後、多結晶シ
リコン中の未結合種(ダングリングボンド)を終端し特性
向上を図るため水素プラズマ処理を行う。
【0044】水素プラズマ処理後、図4〜6の(d)に示
したようにコンタクトホール19を開口し、SD配線(A
l20:700nmとTi21:100nm積層膜)を形成し液晶表示
装置用アクティブマトリックスアレイが完成する。
【0045】本実施例の製造方法を用いることにより液
晶表示装置に用いるアクティブマトリックスアレイにお
いて、LDD構造を有するOff電流の小さな画素トラ
ンジスタと、高速動作の駆動回路トランジスタを同一基
板上に簡便なプロセスにて作成可能となった。本アクテ
ィブマトリックスアレイを用いて液晶表示装置を作成し
たところ、画素トランジスタの待機電流を大幅に低減で
きたことにより表示コントラストの向上、クロストーク
の低減が実現でき表示品位が大きく向上すると同時に消
費電力も低減可能となった。
【0046】さらに本実施例の製造方法を用いることに
よりp-ch薄膜トランジスタ形成時のホウ素の注入量を従
来例に比べて60%低減できた。ホウ素の注入量は数式
(数1)で示される。n-ch薄膜トランジスタ形成時にp-
ch薄膜トランジスタ部に同時注入されるリン(P)濃度が
従来例では図2の13bの領域であったものが、本実施
例ではLDD領域マスク材にてp-ch薄膜トランジスタ部
を被覆したのち、リンイオンを注入するため、図2の1
3cにまで低減でき、数式(数1)中のNPH3を2桁低
減可能となった。これにより、p-ch薄膜トランジスタ形
成時のホウ素の注入量を従来例の2/5に低減でき、注
入工程のスループットが2.5倍に向上した。
【0047】なお、本実施例中ではLDD領域のマスク
として窒化シリコン(厚さ100nm)を用い、リン注入時の
加速電圧80KVにてTFTを作製したが、LDD領域
の不純物濃度は窒化シリコン膜厚を変更することでSD
領域の不純物濃度とは独立に制御することが可能であ
る。また、本実施例ではゲート絶縁膜の材料として酸化
シリコンを用いたが、これを酸化シリコンと窒化シリコ
ンとの積層膜としても同等の効果が得られる。さらに、
LDD領域のマスクとして窒化シリコン膜以外にTaOx
の絶縁膜を用いても同等の効果が得られる。さらに、本
実施例中ではLDD構造を画素TFTのみに使用した
が、駆動回路部のn-ch薄膜トランジスタに用いてもOf
f電流が低減でき、消費電力が低減できる。
【0048】上記のように本実施例の薄膜トランジスタ
を用いることにより多結晶シリコン薄膜トランジスタで
の特性課題であるOff電流を、ドーピング工程増を招
くことなく大幅に低減可能となった。
【0049】本薄膜トランジスタを液晶表示装置用アク
ティブマトリックスアレイに用いることにより薄膜トラ
ンジスタの待機電流が減少し、液晶パネルの電圧保持率
が向上した。これにより表示品位の向上のみならず、信
号保持用付加容量(CS)を低減でき、液晶パネルの開口
率が向上した。
【0050】また、薄膜トランジスタがLDD構造を有
することにより従来に比べてACやDCストレスに対す
る信頼性も向上した。本発明の液晶表示装置用アクティ
ブマトリックスアレイでは、ドーピング工程増を招くこ
となくLDD構造の低Off電流薄膜トランジスタと自
己整合構造の高移動度薄膜トランジスタを同一基板上に
集積化できた。また、駆動回路部のp-ch薄膜トランジス
タ部に注入されるリンの量を低減することができ、p-ch
形成時のホウ素注入量を60%削減でき注入時のスルー
プットが2.5倍向上した。
【0051】
【発明の効果】以上説明した通り、前記本発明の薄膜ト
ランジスタによれば、多結晶シリコン薄膜を活性層に有
し、チャネル領域とソースおよびドレイン領域との間に
低濃度不純物注入量域を有する薄膜トランジスタにおい
て、前記薄膜トランジスタ表面の全体を被覆するゲート
絶縁膜を備え、かつゲート電極の一部を被覆するように
形成され前記ゲート絶縁膜とは異なる材料からなる絶縁
膜を低濃度不純物注入領域の不純物注入マスクとして備
えたことにより、リーク電流を低減し得るLDD構造を
有する薄膜トランジスタを低コストで提供できる。
【0052】また本発明の液晶表示装置用アクティブマ
トリックスアレイによれば、前記本発明の薄膜トランジ
スタを表示電極のスイッチング素子に用いる駆動回路内
蔵型液晶表示装置である液晶表示装置用アクティブマト
リックスアレイであって、前記ゲート電極の一部を被覆
するように形成され前記ゲート絶縁膜とは異なる材料か
らなる前記絶縁膜を前記薄膜トランジスタの低濃度不純
物注入領域への不純物注入マスクとして備え、かつ前記
絶縁膜が駆動回路部のp-ch薄膜トランジスタを被覆して
いることにより、薄膜トランジスタの待機電流が減少
し、液晶パネルの電圧保持率が向上し、表示品位の向上
のみならず、信号保持用付加容量(CS)を低減でき、液
晶パネルの開口率が向上するという優れた特性の液晶表
示装置用アクティブマトリックスアレイを提供できる。
【0053】前記本発明の薄膜トランジスタの製造方法
によれば、薄膜トランジスタを効率的に製造できる。ま
た前記本発明の液晶表示装置用アクティブマトリックス
アレイの製造方法によれば、液晶表示装置用アクティブ
マトリックスアレイを効率的に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の薄膜トランジスタの作製
工程を示す断面図
【図2】 本発明の一実施例の薄膜トランジスタの作製
工程のイオンドーピングでの、深さ方向での不純物プロ
ファイル
【図3】 (a)は図1の製造方法を用いて作製した薄
膜トランジスタの電流−電圧特性を示すグラフ、(b)
は測定概略図
【図4】 本発明の一実施例の液晶表示装置用アクティ
ブマトリックスアレイの作製工程を示す断面図
【図5】 本発明の一実施例の液晶表示装置用アクティ
ブマトリックスアレイの作製工程を示す断面図
【図6】 本発明の一実施例の液晶表示装置用アクティ
ブマトリックスアレイの作製工程を示す断面図
【図7】 本発明の一実施例の液晶表示装置用アクティ
ブマトリックスアレイのブロック図
【図8】 従来例のLDD構造薄膜トランジスタの作製
工程を示す断面図
【図9】 従来例の画素電極にLDD構造を用いた液晶
表示装置用アクティブマトリックスアレイの作製工程を
示す断面図
【図10】 従来例の画素電極にLDD構造を用いた液
晶表示装置用アクティブマトリックスアレイの作製工程
を示す断面図
【図11】 従来例の画素電極にLDD構造を用いた液
晶表示装置用アクティブマトリックスアレイの作製工程
を示す断面図
【符号の説明】
11:ガラス基板 12:バッファー層(酸化シリコン) 13:非単結晶シリコン 13a:真性多結晶シリコン(チャネル領域) 13b:低濃度不純物注入領域(LDD領域) 13c:高濃度不純物注入領域(SD領域) 14 ゲート絶縁膜(酸化シリコン) 15:ゲート電極(Al-10原子%Zr) 16:LDDマスク(窒化シリコン) 17:イオンドーピング 18:層間絶縁膜(酸化シリコン) 19:コンタクトホール 20:SD配線(Al) 21:SD配線(Ti) 30:フォトレジスト 41:画素電極(ITO) 51:薄膜トランジスタ 52:走査側駆動回路 53:データー側駆動回路 54:画素 CLC:液晶容量 CS :信号保持用付加容量

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶シリコン薄膜を活性層に有し、チ
    ャネル領域とソースおよびドレイン領域との間に低濃度
    不純物注入量域を有する薄膜トランジスタにおいて、前
    記薄膜トランジスタ表面の全体を被覆するゲート絶縁膜
    を備え、かつゲート電極の一部を被覆するように形成さ
    れ前記ゲート絶縁膜とは異なる材料からなる絶縁膜を低
    濃度不純物注入領域の不純物注入マスクとして備えたこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の薄膜トランジスタを表
    示電極のスイッチング素子に用いる駆動回路内蔵型液晶
    表示装置である液晶表示装置用アクティブマトリックス
    アレイにおいて、前記ゲート電極の一部を被覆するよう
    に形成され前記ゲート絶縁膜とは異なる材料からなる前
    記絶縁膜を前記薄膜トランジスタの低濃度不純物注入領
    域への不純物注入マスクとして備え、かつ前記絶縁膜が
    駆動回路部のp-ch薄膜トランジスタを被覆していること
    を特徴とする液晶表示装置用アクティブマトリックスア
    レイ。
  3. 【請求項3】 前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜の
    材料が酸化シリコン(SiO2)膜であって、かつ前記絶縁膜
    の材料が窒化シリコン(SiNx)または酸化タンタル(TaOx)
    である請求項1に記載の薄膜トランジスタまたは請求項
    2に記載の液晶表示装置用アクティブマトリックスアレ
    イ。
  4. 【請求項4】 前記ゲート絶縁膜の膜厚が30nm以上150n
    m以下である請求項1に記載の薄膜トランジスタまたは
    請求項2に記載の液晶表示装置用アクティブマトリック
    スアレイ。
  5. 【請求項5】 前記低濃度不純物領域がゲート電極の両
    側に0.5μm以上5μm以下の長さに形成されている
    請求項1に記載の薄膜トランジスタまたは請求項2に記
    載の液晶表示装置用アクティブマトリックスアレイ。
  6. 【請求項6】 前記ゲート電極が、AlにZrを5原子
    %以上20原子%以下の濃度にて添加した合金から構成
    される請求項1に記載の薄膜トランジスタまたは請求項
    2に記載の液晶表示装置用アクティブマトリックスアレ
    イ。
  7. 【請求項7】 多結晶シリコン薄膜を活性層に有し、チ
    ャネル領域とソースおよびドレイン領域との間に低濃度
    不純物注入量域を有する薄膜トランジスタを製造する方
    法において、透光性基板上にバッファー層を形成し、前
    記バッファー層上に多結晶シリコン薄膜を形成して薄膜
    トランジスタの形状に加工し、前記多結晶シリコン薄膜
    を被覆するようにゲート絶縁膜を形成し、前記ゲート絶
    縁膜上にゲート配線を形成し、前記ゲート電極を被覆す
    るように前記ゲート絶縁膜とは異なる種類の材料からな
    る絶縁膜を形成し、前記ゲート電極上の前記絶縁膜にて
    薄膜トランジスタの低濃度不純物領域となる領域を被覆
    する形状に加工し、前記絶縁膜を加工した後、薄膜トラ
    ンジスタのソースおよびドレイン領域形成を目的とした
    不純物注入を行うことを特徴とする薄膜トランジスタの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 透光性基板上に形成した多結晶シリコン
    を活性層とする双補型(C-MOS)薄膜トランジスタからな
    る駆動回路を同一基板上に形成した液晶表示装置用アク
    ティブマトリックスアレイを製造する方法において、前
    記液晶表示装置を駆動する回路部のpチャネル薄膜トラ
    ンジスタのゲート電極を加工する工程で全てのnチャネ
    ル薄膜トランジスタ上をマスクした後、pチャネル薄膜
    トランジスタのソースおよびドレイン領域に不純物注入
    を行い、前記pチャネル薄膜トランジスタへの不純物注
    入した後、前記全てのnチャネル薄膜トランジスタ上に
    ゲート電極を形成し、前記nチャネルゲート電極を形成
    した後、基板全面にゲート絶縁膜とは異なる材料を用い
    て絶縁膜を形成し、前記絶縁膜にてpチャネル薄膜トラ
    ンジスタを被覆し、かつ、画素部を形成するnチャネル
    薄膜トランジスタ部のチャネル領域とソースおよびドレ
    イン領域との間に形成する低濃度不純物領域を被覆する
    ようにゲート電極の両側にマスクを形成し、nチャネル
    薄膜トランジスタ部のソースおよびドレイン領域に不純
    物注入を行うことを特徴とする液晶表示装置用アクティ
    ブマトリックスアレイの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記pチャネル薄膜トランジスタのソー
    スおよびドレイン領域形成の不純物注入を、ホウ素(B)
    イオンを加速電圧50KV以上80KV以下、注入総量5×10
    14/cm2以上5×1015/cm2以下の条件で行う請求項7
    に記載の薄膜トランジスタの製造方法または請求項8に
    記載の液晶表示装置用アクティブマトリックスアレイの
    製造方法。
  10. 【請求項10】前記nチャネル薄膜トランジスタのソー
    スおよびドレイン領域形成の不純物注入を、リン(P)イ
    オンを加速電圧70KV以上100KV以下、注入総量5×10
    14/cm2以上3×1015/cm2以下の条件で行う請求項7
    に記載の薄膜トランジスタの製造方法または請求項8に
    記載の液晶表示装置用アクティブマトリックスアレイの
    製造方法。
  11. 【請求項11】前記薄膜トランジスタのゲート絶縁膜の
    材料が酸化シリコン(SiO2)膜であって、かつ前記絶縁膜
    の材料が窒化シリコン(SiNx)または酸化タンタル(TaOx)
    である請求項7に記載の薄膜トランジスタの製造方法ま
    たは請求項8に記載の液晶表示装置用アクティブマトリ
    ックスアレイの製造方法。
  12. 【請求項12】前記ゲート絶縁膜の膜厚を30nm以上150n
    m以下とする請求項7に記載の薄膜トランジスタの製造
    方法または請求項8に記載の液晶表示装置用アクティブ
    マトリックスアレイの製造方法。
  13. 【請求項13】前記低濃度不純物領域をゲート電極の両
    側に0.5μm以上5μm以下の長さに形成する請求項
    7に記載の薄膜トランジスタの製造方法または請求項8
    に記載の液晶表示装置用アクティブマトリックスアレイ
    の製造方法。
  14. 【請求項14】ゲート電極として、AlにZrを5原子
    %以上20原子%以下の濃度にて添加した合金を用いる
    請求項7に記載の薄膜トランジスタの製造方法または請
    求項8に記載の液晶表示装置用アクティブマトリックス
    アレイの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020067744A (ko) * 2001-02-17 2002-08-24 김동식 박막트랜지스터의 제조방법
KR100796874B1 (ko) * 2002-07-05 2008-01-22 샤프 가부시키가이샤 박막 트랜지스터 장치 및 그 제조 방법과 그것을 구비한박막 트랜지스터 기판 및 표시 장치
US7371623B2 (en) 1998-07-16 2008-05-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Semiconductor device with semiconductor circuit comprising semiconductor units, and method for fabricating it

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KR100796874B1 (ko) * 2002-07-05 2008-01-22 샤프 가부시키가이샤 박막 트랜지스터 장치 및 그 제조 방법과 그것을 구비한박막 트랜지스터 기판 및 표시 장치

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