JPH09242813A - 防振支持装置 - Google Patents

防振支持装置

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JPH09242813A
JPH09242813A JP5634396A JP5634396A JPH09242813A JP H09242813 A JPH09242813 A JP H09242813A JP 5634396 A JP5634396 A JP 5634396A JP 5634396 A JP5634396 A JP 5634396A JP H09242813 A JPH09242813 A JP H09242813A
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和重 青木
Tsutomu Hamabe
勉 浜辺
Toshihiko Kakimoto
寿彦 柿本
Takahisa Hiraide
高久 平出
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】支持体側の残留振動を高精度に検出し、且つ初
期調整作業を容易とする残留振動検出手段を備えた防振
支持装置を提供する。 【解決手段】支持体28側の残留振動を検出する残留振
動検出手段を、残留振動を荷重の形で検出する荷重セン
サ54とした。この荷重センサは、装置ケース43内
に、可動部材、電磁アクチュエータ52等の部品を同軸
に配置した後、この装置ケース内の最も支持体側に位置
する電磁アクチュエータに隣接して配置する。そして、
支持体側に開口する装置ケースの開口部を、蓋状の支持
体連結部材56で閉塞し、荷重センサを内部に配置して
装置ケース及び支持体連結部材の外縁部どうしを固定す
る。この際に、支持体側連結部材を、荷重センサに対し
て電磁アクチュエータ側に押圧しながら装置ケースに固
定し、支持体側連結部材及び電磁アクチュエータの間に
配置した荷重センサに所定のプリロードを加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば車両のエンジ
ン等のような周期的な振動を発する振動体を車体等の支
持体に防振しつつ支持する防振支持装置に関し、特に、
振動体から入力された振動と防振支持装置で発生した制
御振動とを干渉させた後の残留振動を検出する残留振動
検出手段を備えたものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に車両のパワーユニットを支持する
ために用いられる防振支持装置であるエンジンマウント
には、主として、アイドル振動やこもり音振動及び加速
時騒音振動等に対して良好な防振機能が発揮されること
が要求されるが、これら各種の振動のうち、20〜30
Hz程度の比較的大振幅の振動であるアイドル振動を低減
するために防振支持装置に要求される特性は、高動ばね
定数で且つ高減衰であるのに対し、80〜800Hz程度
の比較的小・中振幅の振動であるこもり音振動・加速時
騒音振動を低減するために防振支持装置に要求される特
性は、低動ばね定数で且つ低減衰である。従って、通常
の弾性体のみからなるエンジンマウントや、従来の液体
封入式のエンジンマウントでは、全ての振動を防振する
ことは困難である。
【0003】そこで、自動車のエンジン等の振動体を能
動的に減衰して支持することが可能な防振支持装置とし
て、特開平7−223444号公報(以下、従来技術と
称す。)に開示した技術が知られている。
【0004】この従来技術は、エンジン側及び車体側間
に介在する支持弾性体と、この支持弾性体によって画成
された主流体室と、この主流体室のエンジン支持方向の
一方側(ここでは、エンジン側の上部)に配設したオリ
フィスを介して連通する容積可変の副流体室と、これら
主流体室、副流体室及びオリフィス内に封入された流体
と、前記主流体室の隔壁の一部を形成する磁路部材と、
この磁路部材を前記主流体室の容積を変化させる方向に
変位可能に弾性支持する板ばねと、前記磁路部材を前記
方向に変位させる変位力を発生する電磁アクチュエータ
とを備えている。また、エンジン側の上部にダイヤフラ
ムを配設し、このダイヤフラムの上側の空間が大気圧に
通じ、このダイヤフラムの下側(エンジン支持方向の他
方側)の空間にオリフィス構成体を配設することによ
り、ダイアフラムとオリフィス構成体との間に副流体室
を形成している。
【0005】そして、この従来技術では、エンジンの振
動発生状態を検出し基準信号を生成するパルス生成器
と、前記車体側メンバの残留振動(エンジンから入力す
る振動と、防振支持装置で発生した制御振動とを干渉さ
せた後に残留した振動)を検出し残留振動信号として出
力する加速度センサと、前記残留振動信号及び前記基準
信号に基づいて電磁アクチュエータに駆動信号を出力し
て電磁アクチュエータに変位力を発生させるコントロー
ラとを備えている。
【0006】そして、エンジン側から振動が入力する
と、パルス発生器がその基準振動に応じた基準信号を発
生してコントローラに出力し、車体側メンバに残留振動
が発生すると、加速度センサが車体側メンバの振動状況
を加速度の形で検出して残留信号としてコントローラに
出力する。そして、コントローラは、電磁アクチュエー
タに制御信号を出力して磁路部材を適宜振動させ、前記
主流体室の容積を変化させることにより車体側メンバへ
の振動伝達力が“0”となるように制御する。
【0007】また、主流体室は、オリフィスを介して副
流体室に連通する構造とされているので、エンジン側か
ら入力される振動によって支持弾性体が変形して主流体
室に容積変動が生じると、主流体室内に封入した流体と
副流体室内に封入した液体とがオリフィスを介して互い
に移動し合うことにより減衰力が発生するので、受動的
な流体封入式の防振支持装置の作用も得ることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車体側メン
バの振動状況を加速度の形で検出する加速度センサは、
車両の走行ノイズを車体側メンバの残留振動として検出
しやすい。
【0009】また、加速度センサは、防振支持装置近く
の車体側メンバに露出した状態で設置されており、水分
等の付着、飛び石等の接触などに対する環境条件の面で
問題がある。
【0010】本発明は、このような従来技術が有する解
決すべき課題に着目してなされたものであって、支持体
側の残留振動を高精度に検出し、環境条件の良好な位置
に設置された残留振動検出手段を備えるとともに、この
残留振動検出手段の初期調整作業を容易とすることが可
能な防振支持装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の防振支持装置は、周期的な振動を
発する振動体及びこれを支持する支持体間に介在する支
持弾性体と、この支持弾性体によって画成され且つ内部
に流体を封入した流体室と、前記流体室の隔壁の一部を
形成し且つその流体室の容積を変化させる方向に変位可
能な可動部材と、この可動部材を前記方向に変位させる
変位力を発生することが可能なアクチュエータと、前記
振動体における振動の発生状態を検出し基準信号を生成
する基準信号生成手段と、前記支持体側の残留振動を検
出し残留振動信号として出力する残留振動検出手段と、
前記残留振動信号及び前記基準信号に基づいて前記アク
チュエータに駆動信号を出力し、該アクチュエータに前
記変位力を発生させる制御手段と、を備えた防振支持装
置において、前記残留振動検出手段を、前記支持体側の
残留振動を荷重の形で検出する荷重センサとした。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の防振支持装置において、軸心が振動体支持方向を向
く筒状の装置ケース内に、前記支持弾性体、前記可動部
材、前記アクチュエータ等の部品を同軸に配置し、この
装置ケース内の最も支持体側に位置する第1部品に、前
記荷重センサを隣接して同軸に配置するとともに、この
荷重センサから前記支持体側に開口する前記装置ケース
の開口部を蓋状の支持体連結部材で閉塞し、前記荷重セ
ンサを内部に配置して前記装置ケース及び支持体連結部
材の外縁部どうしを固定した。
【0013】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の防振支持装置において、前記支持体連結部の外縁部
に、前記第1部品から伝達される前記振動体の支持力を
前記支持体側に伝達し、前記荷重センサと前記振動体支
持方向において並列位置となる筒状の支持力伝達部を形
成した。
【0014】また、請求項4記載の発明は、請求項2又
は3記載の防振支持装置において、前記支持体側連結部
材を、前記荷重センサに対して前記第1部品側に押圧し
ながら前記装置ケースに固定することにより、前記支持
体側連結部材及び前記第1部品の間に配置した前記荷重
センサに所定のプリロードが加わるようにした。
【0015】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の防振支持装置において、前記支持体側連結部材及び
前記第1部品の間に、前記荷重センサと同軸にプリロー
ド調整用スペーサを配置し、このプリロード調整用スペ
ーサの軸方向の両端面が支持体側連結部材及び前記第1
部品に当接したときに、前記荷重センサに所定のプリロ
ードが加わるようにした。
【0016】さらに、請求項6記載の発明は、請求項4
記載の防振支持装置において、前記第1部品に、前記支
持体側に向けて開口して前記荷重センサを収納する凹形
状の収納穴を形成するとともに、この収納穴の開口部か
ら穴底面までの軸方向の深さ寸法を、この収納穴に収納
した前記荷重センサが、前記支持体側連結部材により前
記穴底面側に押圧されて所定のプリロードが加わる寸法
に設定した。
【0017】
【発明の効果】上記目的を達成するために、本発明は以
下の構成とした。ここで、支持体側の残留振動とは、振
動体から入力される振動と防振支持装置で発生した制御
振動とを干渉させた後の残留の振動のことをいう。
【0018】そして、請求項1記載の防振支持装置は、
前記支持体側の残留振動を、荷重センサが荷重の形で検
出し、残留振動信号として制御手段に出力するようにし
ている。これにより、残留振動検出手段として加速度セ
ンサを使用した従来装置と比較して、本発明は車両の走
行ノイズを支持体側の振動状況として検出することがな
く、支持体側の残留振動を正確に検出することができる
ので、高精度の防振制御を行うことができる。
【0019】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の防振支持装置の効果を得ることができるとともに、
荷重センサは、環境条件が良好な防振支持装置に内蔵さ
れているので、耐久性、安全性に優れた残留振動検出手
段を得ることができる。
【0020】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の防振支持装置の効果を得ることができるとともに、
第1部品から伝達された振動体の支持力は、荷重センサ
の振動体支持方向において並列位置とされた支持体連結
部の支持力伝達部が受け持つので、荷重センサには振動
体の支持力が入力しない。これにより、荷重レンジを低
く設定した小型の荷重センサを使用することが可能とな
る。
【0021】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載の防振支持装置の効果を得ることができるとともに、
支持体側連結部材が、荷重センサを第1部品側に押圧す
ることによって荷重センサに所定のプリロードを加えて
いるので、荷重センサの独自の初期調整作業が不要とな
る。
【0022】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の防振支持装置の効果を得ることができるとともに、
荷重センサとともに内蔵されているプリロード調整用ス
ペーサが支持体側連結部材及び第1部品に当接したとき
に、荷重センサに所定のプリロードを自動的に加えるの
で、荷重センサの初期調整を簡単に且つ高精度に行うこ
とができる。
【0023】さらに、請求項6記載の発明は、請求項4
記載の防振支持装置の効果を得ることができるととも
に、車体側連結部材が第1部品の収納穴に収納した荷重
センサを穴底面側に押圧することにより、荷重センサに
所定のプリロードを自動的に加えるので、荷重センサの
初期調整を簡単に且つ高精度に行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明に係る防振支持装
置を、振動体としてのエンジン側から支持体としての車
体側部材に伝達される振動を能動的に低減する所謂アク
ティブエンジンマウント(以下、単にエンジンマウント
と称する)に適用したものである。そして、図1の符号
20で示すエンジンマウントは、横置に搭載したエンジ
ン22の車体後方側に配設され、その上部がブラケット
24に、下部が車体26に固定された支持体としてのメ
ンバ28に取り付けられている。
【0025】次に、図2から図8を参照して第1実施形
態のエンジンマウント20を説明する。このエンジンマ
ウント20は、装置ケース43内に、主流体室と複数の
オリフィス及び副流体室を画成する支持弾性体32、内
筒34、第1オリフィス構成部材36、外筒38等のマ
ウント部品を内蔵し、これらマウント部品の下部に、主
流体室の隔壁の一部を形成しながら弾性支持された可動
部材を主流体室の容積が変化する方向に変位させるアク
チュエータとしての電磁アクチュエータ52と、メンバ
28の振動状況を検出する荷重センサ54とを内蔵した
装置である。
【0026】すなわち、このエンジンマウント20は、
前述したように互いに平行に離間した2本の連結ボルト
30aを上方に向けて固定したエンジン側連結部材30
を備えている。このエンジン側連結部材30の下部に
は、断面逆台形状の中空筒部30bが固定されている。
【0027】そして、エンジン側連結部材30の上面に
は、2本の連結ボルト30a間を結ぶ線に対して直交す
る方向に、リバウンドストッパ部材31となる所定厚さ
の弾性体が加硫接着により固定されているとともに、こ
のリバウンドストッパゴム31と連続するエンジン側連
結部材30の下面側には、エンジン側連結部材30の下
部側及び中空筒部30bの周囲を覆うように、支持弾性
体32が加硫接着により固定されている。
【0028】この支持弾性体32は、中央部から外周部
に向けて緩やかに下方に傾斜する肉厚の略円筒状の弾性
体であって、その外周面は、軸心が中空筒部30bと同
軸に振動体支持方向(この場合は、上下方向)を向く内
筒34の内周面に加硫接着により結合されている。
【0029】前記内筒34は、図2に示すように、上端
筒部34aから下方に向かうに従い徐々に縮径されて傾
斜部34bが形成され、傾斜面34bの下端部から下方
に向けて上端筒部34aより小径の小径部34cが形成
されている。そして、この小径部34cの下端部から径
方向外方に向けて環状部34dが形成され、この環状部
34dの外周端部から下方に向けて前記上端筒部34a
と同一外周径の下端筒部34eが形成された部材であ
る。そして、小径部34cには、軸心に対して互いに対
称となる位置に第1開口孔34f及び第2開口孔34g
が形成されている。そして、内筒34の傾斜部34b、
小径部34cの内周面には、支持弾性体32の下部側か
ら連続する薄膜弾性体32aが結合しており、この薄膜
弾性体32aは、さらに環状部34d側及び下端筒部3
4e側まで延びて、環状部34d及び下端筒部34eの
内周面に結合している。ここで、薄膜弾性体32aの下
端部は、肉厚を厚くした形状とされている。また、第1
開口孔34fは、薄膜弾性体32aに閉塞されて第1ダ
イアフラム32cを形成しているが、第2開口孔34g
は薄膜弾性体32aに閉塞されずに開口している。
【0030】また、支持弾性体32の内部に断面山形状
の空洞部32bが形成されており、この空洞部32bの
下部に位置するように、第1オリフィス構成部材36が
内筒34に内嵌されている。この第1オリフィス構成部
材36は、内筒34の小径部34cより小径に形成され
た最小径筒部36aを備え、その最小径筒部36aの上
下端部に径方向外方に向けて環状部36b、36cが形
成された筒状部材である。上部側の環状部36bは、外
周径が内筒34の小径部34cより僅かに小径となるよ
うに形成されている。また、下部側の環状部36cは、
内筒34の下端筒部34eより小径に形成されていると
ともに、その外周端部から下方に向けて筒状端部36c
1 が形成されている。さらに、最小径筒部36aには、
内筒34に形成した第2開口孔34gと対向する位置
に、第3開口孔36dが形成されている。ここで、前述
したように肉厚を厚くした薄膜弾性体32aの下端部
は、内筒34の下端筒部34e及び第1オリフィス構成
部材36の筒状端部36c1 との間で挟み込まれること
により、径方向に圧縮されながら挟み込まれた部分から
下側に僅かに突出する。
【0031】また、内筒34には外筒38が外嵌されて
おり、傾斜部4b、小径部34c及び環状部34dの外
周面で形成した凹部を外筒38の内周面で囲むことによ
り、周方向に環状空間が画成されている。そして、この
環状空間に、第2オリフィス構成部材40及び第2ダイ
アフラム42が配設されている。
【0032】すなわち、外筒38は、その内周径を内筒
34の外周径と同一寸法とし、また軸方向の長さを内筒
34と同一寸法とした円筒部材であり、その内周面に
は、弾性体からなる薄肉の液密シール材38aが接合さ
れている。そして、この外筒38には、前記凹部の略1
/3の部分を外周側から臨むことが可能となるように、
長手方向が周方向に延びるスリット状の開口部38bが
形成されている。
【0033】また、第2ダイアフラム42はゴム状の薄
膜弾性体であり、図5に示すように、開口部38bの開
口縁部の全周に結合して開口部38bを閉塞し、前記凹
部の略1/3の部分に向けて膨出した状態で配設されて
いる。また、第2オリフィス構成部材40は、第2ダイ
アフラム42の配設により小空間となった残りの環状空
間(凹部の略2/3の部分に対応する環状空間)に配設
されており、図5及び図6に示すように、弾性体からな
る隔壁部材40a及び通路形成部材40bとで構成され
ている。
【0034】前記隔壁部材40aは、第2ダイアフラム
42の長手方向の一端部42aに近接する環状空間に、
この環状空間を形成する内筒34及び外筒38の間に嵌
入された状態で配設されており、この隔壁部材40aに
よって通路形成部材40b側から第2ダイヤフラム42
側への流体の流れが遮断されている。また、通路形成部
材40bは、隔壁部材40aに近接する位置から第2ダ
イアフラムの長手方向の他端部42bに近接する位置ま
での環状空間を連続して形成されており、一端開口部4
0b3 が内筒34の第2開口孔34gと連通して周方向
に沿って延在し、他端開口部が隔壁部材40aに向けて
開口する第1通路40b1 と、この第1通路40b1
上部の異なる通路として第1通路40b1 の略2倍の長
さで周方向に延在し、一端開口部が隔壁部材40aに向
けて開口し、他端開口部40b4が第2ダイヤフラム4
2の他端部42bに向けて開口する第2通路40b2
を備えた部材である。そして、この外筒38は、装置ケ
ース43の上部側に内嵌されている。
【0035】前記装置ケース43は、その上端部に内筒
34の外周径より小径の円形開口部を有する上端かしめ
部43aが形成されているとともに、この上端かしめ部
43aと連続するケース本体の形状を、内周径が外筒3
8の外周径と同一寸法で下端開口部まで連続する円筒形
状(下端開口部を図2の破線で示した形状)とした部材
である。
【0036】そして、支持弾性体32及び内筒34と一
体化された外筒38を、装置ケース43の下端開口部か
ら内部に嵌め込んでいき、上端かしめ部43aの下面に
外筒38及び内筒34の上端部が当接することにより、
それらは装置ケース43内の上部に配設される。ここ
で、図2及び図5に示すように、装置ケース43の内周
面と第1ダイヤフラム32cとで囲まれた部分に空気室
42cが画成されるが、この空気室42cを臨む位置に
空気孔42dが形成され、この空気孔42dを介して空
気室42cと大気が連通している。
【0037】さらに、装置ケース43内の下部には、磁
路部材46と一体化された板バネ48、ギャップ保持リ
ング50、電磁アクチュエータ52、荷重センサ54、
プリロード調整用スペーサ55及び車体側連結部材56
が順次配設され、これらの部品を配設した後、装置ケー
ス43の下端部を径方向内方に向けて変形することによ
り、図2の実線で示すように下端かしめ部43cが形成
される。ここで、本実施形態では、磁路部材46及び板
バネ48によって可動部材が構成されている。
【0038】前記シールリング44は、図2に示すよう
に、装置ケース43の内周径と同一の外周径寸法とし、
第1オリフィス構成部材36の下部側の環状部36cよ
り小径の内周径とした環状部材であり、その下面には所
定半径の周方向に形成したリング溝内にOリング44a
が装着されている。このシールリング44を、その上面
を外筒38の下端部に当接して配設する。また、板バネ
48は、その外周径が装置ケース43の内周径より僅か
に縮径された円板部材であり、この板バネ48の中央下
部に、鉄等の磁化可能な金属からなる磁路部材46が同
軸に固定されている。そして、板バネ48の上面周縁部
を前記シールリング44の下面に当接した後、板バネ4
8の下面周縁部に当接した状態でギャップ保持リング5
0を配設する。また、ギャップ保持リング50は、磁路
部材46の下面と電磁アクチュエータ52の上面との間
に所定の隙間が設けられるように、軸方向の長さを、板
バネ48の下面から磁路部材46の下面までの軸方向長
さに隙間の寸法を加えた値に設定した環状部材である。
【0039】また、このギャップ保持リング50の下面
に当接して配設された電磁アクチュエータ52は、円筒
形のヨーク52aと、ヨーク52a内の上端面側に軸方
向を上下方向として巻き付けられた励磁コイル52b
と、励磁コイル52bに包囲されている範囲内のヨーク
52aの上面に磁極を上下方向に向けて固定された永久
磁石52cとから構成されている。
【0040】そして、ヨーク52aの下部中央には、円
盤形状の荷重センサ54が配設されているとともに、荷
重センサ54の外周を囲んだ状態でプリロード調整用ス
ペーサ55が配設されている。このプリロード調整用ス
ペーサ55は、図7及び図8に示すように、後述する車
体側取付けボルト56aの頭部に対応する位置と、荷重
センサ54のハーネス54aが延在する位置に、切欠き
部55a、55bが形成されたリング形状の部材であ
る。そして、このプリロード調整用スペーサ55は、荷
重センサ54に所定のプリロード(荷重センサ54の初
期値を設定すために、予め荷重センサに加える荷重)を
加える部材であり、荷重センサ54の基準高さより僅か
に短い高さ寸法S1 に設定されている。
【0041】また、荷重センサ54及びプリロード調整
用スペーサ55の下部には、互いに離間した2本の車体
側取付けボルト56aを下方に向けて固定した車体側連
結部材56が配設されている。この車体側連結部材56
は、車体側取付けボルト56aが貫通して固定されてい
る底蓋部56bと、この底蓋部56bの外周縁部からヨ
ーク52a側に向けて立ち上がる筒部56cと、この筒
部56cの上端周縁から径方向外方に向けて環状に延在
する環状外縁部56dと、筒部56cの一部で開口して
ハーネス54aを外部に引き出すハーネス開口部56e
とを備えた部材である。ここで、本実施形態では、筒部
56c及び環状外縁部56dが、本発明の支持力伝達部
を構成している。
【0042】そして、ヨーク52aの下部に荷重センサ
54及びプリロード調整用スペーサ55を同軸を配設し
た後、これら荷重センサ54及びプリロード調整用スペ
ーサ55を下側から覆うように車体側連結部材56を配
設し、その環状外縁部56dの上面をヨーク52aの下
面外周に当接する。この際、荷重センサ54のハーネス
54aは、プリロード調整用スペーサ55の切欠き部5
5b、グロメット57を内嵌したハーネス開口部56e
を通過して外部に引き出される。
【0043】そして、車体側連結部材56の環状外縁部
56dを外側から覆うように、装置ケース43の下端部
に下端かしめ部43cを形成すると、荷重センサ54及
びプリロード調整用スペーサ55が、装置ケース43及
び車体側連結部材56に内蔵される。この際、プリロー
ド調整用スペーサ55が車体側連結部材56の上面及び
ヨーク52aの下面に当接した時点で、荷重センサ54
に特定のプリロードが加えられる。
【0044】また、図3及び図4に示すように、装置ケ
ース43の上端かしめ部43aの周方向に離間した位置
に、2つのストッパ金具59bが固定されており、これ
らストッパ金具59bの上面に、所定厚さの弾性体から
なるバウンドストッパ部材59aが固定されている。そ
して、ブラケット24に連結ボルト30aを介してエン
ジン側連結部材30を連結すると、前記2つのバウンド
ストッパ部材59aがブラケットの一部に対向するよう
になっている。また、2本の連結ボルト30a間を結ぶ
線に対して直交し、エンジン側連結部材30の上方をア
ーチ状に延在するようにリバウンド規制部材60が装置
ケース43に固定されており、このリバウンド規制部材
60は、前述したリバウンドストッパ部材31と対向す
る規制体60aと、規制体60aの両端部から徐々に下
がって装置ケース43の外周に固定された一対のストッ
パ脚部60b、60cとで構成されている。
【0045】ところで、本実施形態のエンジンマウント
20は、第1オリフィス構成部材36の外周側及び第1
オリフィス構成部材36の内部が、第3開口孔36dを
介して連通し、第1オリフィス構成部材26の内部及び
第2オリフィス構成部材40の第1通路40b1 が、第
2開口孔34gを介して連通し、第1通路40b1 から
第2ダイヤフラム42が膨出している空間に第2通路4
0b2 を介して連通している。
【0046】そして、支持弾性体32の空洞部32bと
第1オリフィス構成部材36の上部外周面とで画成され
た部分を主流体室66とすると、この主流体室66から
前述した第2ダイヤフラム42が膨出している空間まで
の連通路内に、油等の流体が封入されている。そして、
前述した第1及び第2オリフィス構成部材36、40及
び第1及び第2ダイアフラム32c、42cによって、
主流体室66の容積が変動する際に流体共振を発生する
3箇所の第1〜第3オリフィス68A、70A、72A
及び第1〜第3副流体室68B、70B、72Bが形成
されている。
【0047】すなわち、第1オリフィス68Aは、図5
に示すように、第1オリフィス構成部材36の最小径筒
部36aと内筒34の小径部34cで囲まれた内部空間
であり、第1副流体室68Bは、第1ダイアフラム32
c近傍の第1オリフィス構成部材36の内部空間として
いる。また、第2オリフィス70Aは、図5及び図6に
示すように、第1通路40b1 から第2通路40b2
通過して第2ダイヤフラム42が内部に膨出している位
置までの空間であり、第2副流体室70Bは、第2ダイ
ヤフラム42が内部に膨出している空間としている。さ
らに、第3オリフィス72Aは、図2に示すように、最
小径筒部36aの内周側の空間であり、第3副流体室7
2Bは、最小径筒部36aの下端面から板バネ48まで
の空間としているそして、第1オリフィス68A及び第
1副流体室68Bで構成した流体共振系の特性は、減衰
ピーク周波数(減衰が最大となる周波数)が、車両停車
中に発生するアイドル振動(20〜30Hz程度)の周波
数に一致するように調整されている。また、第2オリフ
ィス70A及び第2副流体室70Bで構成した流体共振
系の特性は、減衰ピーク周波数がブレーキング時に発生
するシェイク振動(20Hz以下)の周波数に一致するよ
うに調整されている。さらに、第3オリフィス72A及
び第3副流体室72Bで構成した流体共振系の特性は、
減衰ピーク周波数が、車室内のこもり音振動・加速時騒
音振動(80〜800Hz以上)の周波数に一致するよう
に調整されている。
【0048】そして、電磁アクチュエータ52の励磁コ
イル52bは、コントローラ74にハーネスを介して接
続されており、図1のブロック図で示すように、コント
ローラ74から供給される駆動電流としての駆動信号y
に応じて所定の電磁力を発生するようになっている。
【0049】コントローラ74は、マイクロコンピュー
タ,必要なインタフェース回路,A/D変換器,D/A
変換器,アンプ等を含んで構成されており、アイドル振
動周波数及びそれ以上の高周波の振動(例えば、こもり
音振動)が入力されている場合には、その振動と同じ周
期の制御振動がエンジンマウント20に発生して、メン
バ28への振動の伝達力が“0”となるように(より具
体的には、エンジン22側の振動によってエンジンマウ
ント20に入力される加振力が、電磁アクチュエータ5
2の電磁力によって得られる制御力で相殺されるよう
に)、駆動信号yを生成し励磁コイル52bに供給する
ようになっている。
【0050】ここで、アイドル振動やこもり音振動は、
例えばレシプロ4気筒エンジンの場合、エンジン回転2
次成分のエンジン振動がエンジンマウント20を介して
メンバ28に伝達されることが主な原因であるから、そ
のエンジン回転2次成分に同期して駆動信号yを生成し
出力すれば、振動伝達率の低減が可能となる。そこで、
本実施形態では、エンジン22のクランク軸の回転に同
期した(例えば、レシプロ4気筒エンジンの場合には、
クランク軸が180度回転する度に一つの)インパルス
信号を生成し基準信号xとして出力するパルス信号生成
器76を設けていて、その基準信号xが、エンジン22
における振動の発生状態を表す信号としてコントローラ
74に供給されている。
【0051】そして、前述した荷重センサ54が、メン
バ28の振動状況を荷重の形で検出し残留振動信号eと
して出力し、その残留振動信号eが干渉後における振動
を表す信号としてコントローラ74に供給されている。
そして、コントローラ74は、それら基準信号x及び残
留振動信号eに基づき、逐次更新形の適応アルゴリズム
の一つであるFiltered−X LMSアルゴリズ
ムに従って駆動信号yを生成し出力する。ここで、本実
施形態では、パルス信号生成器76が基準信号生成手段
を構成し、荷重センサ54が残留振動検出手段を構成
し、コントローラ74が制御手段を構成している。
【0052】次に、本実施形態の防振機構の作用を説明
する。エンジン22が始動状態となりエンジンマウント
20に振動が入力されるようになると、コントローラ7
4は、所定の演算処理を実行し、電磁アクチュエータ5
2に駆動信号yを出力し、エンジンマウント20に振動
を低減し得る能動的な制御力を発生させる。
【0053】すなわち、コントローラ74からエンジン
マウント22の電磁アクチュエータ52に対しては、基
準信号x及び残留振動信号eが入力された時点から所定
のサンプリング・クロックの間隔で、適応ディジタルフ
ィルタWのフィルタ係数が順番に駆動信号yとして供給
される。この結果、励磁コイル52bに駆動信号yに応
じた磁力が発生するが、磁路部材46には既に永久磁石
52cによる一定の磁力を付与されているから、その励
磁コイル52bによる磁力は、永久磁石52cの磁力を
強める又は弱めるように作用すると考えることができ
る。つまり、励磁コイル52bに駆動信号yが供給され
ていない状態では、磁路部材46は、板バネ48による
弾性支持力と、永久磁石52cの磁力との釣り合った中
立の位置に変位することになる。そして、この中立の状
態で励磁コイル52bに駆動信号yが供給されると、そ
の駆動信号yによって励磁コイル52bに発生する磁力
が永久磁石52cの磁力と逆方向であれば、磁路部材4
6は電磁アクチュエータ52とのクリアランスが増大す
る方向に変位する。逆に、励磁コイル52bに発生する
磁力が永久磁石52cの磁力と同じ方向であれば、磁路
部材46は電磁アクチュエータ52とのクリアランスが
減少する方向に変位する。
【0054】このように、板バネ48は電磁アクチュエ
ータ52が発生する磁力によって上下両方向に変位可能
であり、板バネ48が上下に変位すれば、主流体室66
の容積が変化し、その容積変化によって支持弾性体32
の拡張方向ばねが変形するから、このエンジンマウント
20に正逆両方向の能動的な支持力が発生するのであ
る。そして、駆動信号yとなる適応ディジタルフィルタ
Wの各フィルタ係数W1は同期式Filtered−X
LMSアルゴリズムに従って逐次更新されるため、あ
る程度の時間が経過して適応ディジタルフィルタWの各
フィルタ係数Wiが最適値に収束した後は、駆動信号y
がエンジンマウント20に供給されることによって、エ
ンジン22からエンジンマウント20を介してメンバ2
8側に伝達されるアイドル振動やこもり音振動が低減さ
れるようになる。
【0055】ここで、エンジン22側からエンジンマウ
ント20に入力される振動の周波数が、ブレーキング時
のシェイク振動周波数の近傍であれば、本実施形態で
は、主流体室66を第2オリフィス70Aを介して第2
副流体室70Bに連通させており、しかもその流体共振
系の共振周波数をシェイク振動周波数に一致させている
ため、主流体室66の容積が変動すると第2オリフィス
70Aを通じて主流体室66及び第2副流体室70B間
に流体移動による流体共振が発生する。その結果、シェ
イク振動に対して高減衰力を与えることができ、良好な
防振効果を得ることができる。
【0056】また、エンジン22側からエンジンマウン
ト20に入力される振動の周波数が、車両停車中のアイ
ドル振動周波数の近傍となると、その周波数で主流体室
66も容積変化が生じても第2オリフィス70A内の流
体はそのアイドル振動周波数に追従できずスティック状
態となるため、第2オリフィス70Aを介した主流体室
66及び第2副流体室70B間での流体の移動は生じな
い。したがって、主流体室66内の容積変動は、第1オ
リフィス68Aを介して第1副流体室68Bに伝達され
るが、この流体共振系の共振周波数はアイドル振動周波
数に一致させているので、主流体室66の容積がその周
波数で周期的に変化しても第1オリフィス68A内の流
体はスティック状態とならず、主流体室66内の圧力変
化が直接作用する第1オリフィス68Aを介して主流体
室66及び第1副流体室68B間で流体の移動が生じ
る。これにより、第1オリフィス68Aを通じて主流体
室66及び第2副流体室68B間で流体共振が発生する
ので、同一の電磁アクチュエータ52によってより大き
な制御力を発生することができる。特にエンジン22側
で発生する振動の振幅が大きいアイドル振動に対して大
きな振幅の制御振動を重畳させることができ、良好な防
振効果を得ることができるのである。
【0057】さらに、エンジン22側からエンジンマウ
ント20に入力される振動の周波数が、こもり音振動や
加速時騒音振動の周波数の近傍になると、その周波数で
主流体室66も容積変化が生じても第1オリフィス68
A内の流体はそのこもり音振動周波数に追従できずステ
ィック状態となるため、第1オリフィス68Aを介した
主流体室66及び第2副流体室68B間での流体の移動
は生じない。したがって、主流体室66内の容積変動
は、第3オリフィス72Aを介して第3副流体室72B
に伝達されるが、この流体共振系の共振周波数はこもり
音振動・加速時騒音振動の周波数に一致させているの
で、主流体室66の容積がその周波数で周期的に変化し
ても第3オリフィス72A内の流体はスティック状態と
ならず、主流体室66の容積が変動すると第3オリフィ
ス72Aを通じて主流体室66及び第3副流体室72B
間で流体共振が発生し、同一の電磁アクチュエータ52
によって、より大きな制御力を発生することができる。
【0058】次に、エンジンマウント20に内蔵された
荷重センサ54及びプリロード調整用スペーサ55の作
用について述べる。荷重センサ54は、メンバ28側の
振動状況を荷重の形で検出し、残留振動信号eとしてコ
ントローラ74に入力するので、加速度センサのように
車両の走行ノイズをメンバ28の振動状況として検出す
ることがなく、メンバ28側の残留振動を正確に検出す
ることができ、高精度の能動制御を行うことができる。
【0059】また、荷重センサ54は、車体側連結部材
56に囲まれながらエンジンマウント20内に内蔵さ
れ、環境条件が良好な位置に設置されているので、耐久
性、安全性に優れたセンサとなる。
【0060】また、エンジン22の支持力は、ヨーク5
2aの下面に当接している環状外縁部56d、筒部56
cを介してメンバ28側に伝達される構造とされ、これ
ら環状外縁部56d、筒部56cと並列位置に配置され
た荷重センサ54にはエンジン22の支持力が入力しな
いので、荷重レンジを低く設定した小型の荷重センサ5
4を使用することができる。
【0061】そして、荷重センサ54とともにプリロー
ド調整用スペーサ55が内蔵されているので、装置ケー
ス43の下端部に下端かしめ部43cを形成して車体側
連結部材56の環状外縁部56dを外側から覆うと、プ
リロード調整用スペーサ55が荷重センサ54には所定
のプリロードが自動的に加えられるので、荷重センサ5
4の初期調整を簡単に、且つ高精度に行うことができ
る。
【0062】次に、図9に示すものは、本発明の第2実
施形態を示すものである。図2から図8に示した構造と
同一構成部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、ヨーク52aの下部外周側に、車体側
取付けボルト56aの頭部に対応する位置に切欠き部5
2a1 が形成され、その下部中央部に、荷重センサ54
を内部に収納することが可能な収納穴80が形成されて
いる。そして、この収納穴80の開口部から穴底面80
aまでの深さは、第1実施形態のプリロード調整用スペ
ーサ55の高さと同様に、荷重センサ54に所定のプリ
ロードを加えることができる寸法S1 に設定されてい
る。
【0063】これにより、収納穴80内に荷重センサ5
4を配設し、この荷重センサ54を下側から覆うように
車体側連結部材56を配設すると、荷重センサ54が車
体側連結部材56及び穴底面80aに当接した時点で、
荷重センサ54に所定のプリロードが加えられ、荷重セ
ンサ54のプリロードの初期調整作業を簡単に、且つ高
精度に行うことができる。
【0064】その他の作用効果は、プリロード調整用ス
ペーサ55を使用したことによる作用効果を除いて、第
1実施形態と同様である。なお、上記実施形態では、本
発明に係る防振支持装置を、エンジン22を支持するエ
ンジンマウント20に適用した場合を示しているが、本
発明に係る防振支持装置の適用対象はエンジンマウント
20に限定されるものではなく、例えば振動を伴う工作
機械の防振支持装置等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防振支持装置の配置状態を示す全
体構成図である。
【図2】本発明に係る第1実施形態の防振支持装置の軸
方向に沿った断面を示す図である。
【図3】防振支持装置を平面視で示した図である。
【図4】防振支持装置を側面視で示した図である。
【図5】防振支持装置を軸方向に直交する方向に切断し
た状態の断面を示す図である。
【図6】防振支持装置の構成部材である第2オリフィス
構成部材の要部を示した斜視図である。
【図7】本発明に係る荷重センサ及びプリロード調整用
スペーサの配置位置を示す図である。
【図8】本発明に係るプリロード調整用スペーサを示す
斜視図である。
【図9】本発明に係る第2実施形態の防振支持装置の軸
方向に沿った要部断面を示す図である。
【符号の説明】
20 エンジンマウント(防振支持装置) 22 エンジン(振動体) 28 メンバ(支持体) 32 支持弾性体 43 装置ケース 46 磁路部材(可動部材) 48 板バネ(可動部材) 52 電磁アクチュエータ(アクチュエータ、第1部
品) 54 荷重センサ(残留振動検出手段) 55 プリロード調整用スペーサ 56 車体側連結部材(支持体連結部材) 56c 筒部(筒状の支持力伝達部) 66 主流体室(流体室) 68A 第1オリフィス(流体室) 68B 第1副流体室(流体室) 70A 第2オリフィス(流体室) 70B 第2副流体室(流体室) 72A 第3オリフィス(流体室) 72B 第3副流体室(流体室) 76 パルス信号生成器(基準信号生成手段) 74 コントローラ(制御手段) 80 収納穴 80a 穴底面
フロントページの続き (72)発明者 平出 高久 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周期的な振動を発する振動体及びこれを
    支持する支持体間に介在する支持弾性体と、この支持弾
    性体によって画成され且つ内部に流体を封入した流体室
    と、前記流体室の隔壁の一部を形成し且つその流体室の
    容積を変化させる方向に変位可能な可動部材と、この可
    動部材を前記方向に変位させる変位力を発生することが
    可能なアクチュエータと、前記振動体における振動の発
    生状態を検出し基準信号を生成する基準信号生成手段
    と、前記支持体側の残留振動を検出し残留振動信号とし
    て出力する残留振動検出手段と、前記残留振動信号及び
    前記基準信号に基づいて前記アクチュエータに駆動信号
    を出力し、該アクチュエータに前記変位力を発生させる
    制御手段と、を備えた防振支持装置において、 前記残留振動検出手段を、前記支持体側の残留振動を荷
    重の形で検出する荷重センサとしたことを特徴とする防
    振支持装置。
  2. 【請求項2】 軸心が振動体支持方向を向く筒状の装置
    ケース内に、前記支持弾性体、前記可動部材、前記アク
    チュエータ等の部品を同軸に配置し、この装置ケース内
    の最も支持体側に位置する第1部品に、前記荷重センサ
    を隣接して同軸に配置するとともに、この荷重センサか
    ら前記支持体側に開口する前記装置ケースの開口部を蓋
    状の支持体連結部材で閉塞し、前記荷重センサを内部に
    配置して前記装置ケース及び支持体連結部材の外縁部ど
    うしを固定したことを特徴とする請求項1記載の防振支
    持装置。
  3. 【請求項3】 前記支持体連結部の外縁部に、前記第1
    部品から伝達される前記振動体の支持力を前記支持体側
    に伝達し、前記荷重センサと前記振動体支持方向におい
    て並列位置となる筒状の支持力伝達部を形成したことを
    特徴とする請求項2記載の防振支持装置。
  4. 【請求項4】 前記支持体側連結部材を、前記荷重セン
    サに対して前記第1部品側に押圧しながら前記装置ケー
    スに固定することにより、前記支持体側連結部材及び前
    記第1部品の間に配置した前記荷重センサに所定のプリ
    ロードを加えるようにしたことを特徴とする請求項2又
    は3記載の防振支持装置。
  5. 【請求項5】 前記支持体側連結部材及び前記第1部品
    の間に、前記荷重センサと同軸にプリロード調整用スペ
    ーサを配置し、このプリロード調整用スペーサの軸方向
    の両端面が支持体側連結部材及び前記第1部品に当接し
    たときに、前記荷重センサに所定のプリロードが加わる
    ようにしたことを特徴とする請求項4記載の防振支持装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第1部品に、前記支持体側に向けて
    開口して前記荷重センサを収納する凹形状の収納穴を形
    成するとともに、この収納穴の開口部から穴底面までの
    軸方向の深さ寸法を、この収納穴に収納した前記荷重セ
    ンサが、前記支持体側連結部材により前記穴底面側に押
    圧されて所定のプリロードが加わる寸法に設定したこと
    を特徴とする請求項4記載の防振支持装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012057742A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Sinfonia Technology Co Ltd センサ一体型リニアアクチュエータ

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