JPH09240810A - 情報記録媒体自動マウント装置及び情報記録媒体自動マウント装置システム及び情報記録媒体自動マウント装置の制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テープマージを容易に行うことができる情報
記録媒体自動マウント装置を提供することが課題であ
る。 【解決手段】 任意のトレー内に収容された情報記録媒
体を取り出して所定のトレーに収容させるためのマージ
要求が入力された際に、当該マージ要求に基づき、取り
出す対象となる情報記録媒体が収容されている全トレー
を特定し、トレーロボットを制御して特定された全トレ
ーをトレー保管棚からトレーステーションへと移送し、
マウントロボットを制御してトレーステーションに移送
されたトレーに収容された所定の情報記録媒体を取り出
して、空トレー内に収容する制御を行うことを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、カ―トリッジタイ
プの磁気テ―プのごとく規格化されたパッケージ形状の
情報記録媒体を自動的に磁気テープ装置等の媒体駆動装
置にマウントする装置に係り、特に、保管装置を付加し
多量の情報記録媒体を扱えるようにした大規模な情報記
録媒体自動マウント装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】使用頻度が高く保管量の少ない磁気テ―
プの磁気テ―プライブラリ―システムとして既知の米国
特許３８３１１９７号、特開昭６３−１６８８７１号公
報などに開示のシステム等に較べ、テ―プオペレ―ショ
ンに際して、オペレータのみならず、ライブラリアンの
作業負荷をも一段と軽くすべく自動化した磁気テープ自
動マウント装置が本出願人により提案され特開平５−１
７４４７５号公報として公開されている。

【０００３】この装置は、磁気テープ等の情報記録媒体
を一括保管し、所望の磁気テープを磁気テープ装置等の
媒体駆動装置に自動的にマウントまたはデマウントする
装置であって、カ―トリッジタイプの多数の磁気テ―プ
を配列した状態で収容するトレーと、磁気テ―プのデ―
タの記録・再生を行う磁気テ―プ装置と、多数のトレー
を一時待機させるトレーステ―ションと、トレーステ―
ションと磁気テ―プ装置との間に配置されて選択された
トレー内の磁気テ―プをピッキングして磁気テ―プ装置
にマウントし、またはデマウントしてトレー内に戻すマ
ウントロボットと、マウントロボットをピッキング位置
に移動させてマウントロボットのピッキング動作を制御
する情報制御装置とからなる。以下、これを図１３に示
す概略構成図に基づいて説明する。

【０００４】同図に示すように、この情報記録媒体自動
マウント装置は、磁気テープを複数個収納するトレー７
を保管するためのトレー保管棚１が多数併設された系列
と、複数のトレー７が載置され各トレー７に収納された
磁気テープの出し入れを行うためのトレーステーション
２が複数併設された系列と、磁気テープに対して記憶・
再生等の処理を行う磁気テープ装置３が複数併設された
系列との３つの系列に大別して構成されている。そし
て、トレー保管棚１とトレーステーション２との間に
は、後述するマウント制御装置の制御下で動作し、レー
ル８に沿って横方向に移動可能であり、トレー保管棚１
とトレーステーション２との間でトレー７の移動を行う
と共に、入出庫口４を介して外部との間でトレー７の出
し入れを行うトレーロボット５が配置されている。ま
た、トレーステーション２と磁気テープ装置３との間に
は、やはりマウント制御装置の制御下で動作し、トレー
ステーション２に載置されているトレー７から所望の磁
気テープを取り出して所定の磁気テープ装置３のマウン
ト口（磁気テープを記録・再生する際に投入する入り
口）へマウント、あるいはデマウントする１または複数
台（図では２台）のマウントロボット６が配置されてい
る。このマウントロボット６は、回転動可能な台車１０
上に載置されレール９に沿って横方向に移動可能であ
る。

【０００５】また、複数台併設された磁気テープ装置３
の任意の部位には、オペレータが外部から持ち込む磁気
テープを出し入れするためのＩ／Ｏステーション１１が
具備されている。更に、各マウントロボット６間での磁
気テープの受け渡しを行う際には、各マウントロボット
６の間に位置するトレーステーション２上の任意の箇所
を受け渡し場所とし、ここで受け渡しを行う。即ち、一
方のマウントロボット６がピックアップした磁気テープ
を他方のマウントロボット６に受け渡す際には、一旦受
け渡し場所にて一方のマウントロボット６が磁気テープ
を置き、この磁気テープを他方のマウントロボット６に
てピックアップすることによって磁気テープの受け渡し
が行われる。なお、この受け渡し場所は情報制御装置に
て随時決められる。また、Ｉ／Ｏステーション１１と外
部との間には、セキュリティーを保護するために、仕切
り扉１２が配設されている。また、入出庫口４の外部側
には無人搬送車が横付けされ、出し入れされるトレー７
を外部に自動搬送することができるようになっている。

【０００６】図１４は、マウントロボット６の概略的な
構成を示す説明図であり、図示のように、このマウント
ロボット６は、胴３１と、肩３２と、ひじ３３と、アー
ム３４と、手首３５と、ターレットヘッド３６と、を有
する６軸多関節型をなしており、タレットヘッド３６に
取り付けられたハンド３７のフィンガー３８を作動させ
て所望の磁気テープ３９をピックアップし得るものであ
る。図１５は、上記自動マウント装置の制御システムを
概略的に示すブロック図であり、ホストシステム２１と
マウント制御装置２２とに大別して構成されている。ホ
ストシステム２１は、当該自動マウント装置にて管理さ
れる全ての磁気テープを総括的に管理するものであり、
各磁気テープへの記録・再生要求が発生した際には、こ
のデータをマウント制御装置２２に出力する。

【０００７】マウント制御装置２２は、データ入出力部
２３と、ＣＰＵ２８と、トレー番号及びテープ番号認識
部２４と、トレー入出庫制御部２５と、トレーロボット
制御部２６と、マウントロボット制御部２７とから構成
されており、ホストシステム２１から与えられたデータ
に基づいて、トレーの入出庫、トレーロボットの制御、
マウントロボットの制御等の各制御を行うものである。
次に、このように構成された従来装置の動作について説
明すると、例えば各トレー７内に収容されている磁気テ
ープについて、出庫指令が発生すると、所望のトレーが
識別マーク（不図示）により認識され、トレーロボット
６の動作により入出庫口４に移送される。そして、無人
搬送車１４にて外部に搬送される。また、所定の磁気テ
ープについてデータの記録・再生指令が発生した場合に
は、当該磁気テープが収納されているトレー７がトレー
保管棚１からトレーステーション２へと移送され、マウ
ントロボット６により磁気テープ装置３にマウントして
記録・再生の処理が行われる。そして、処理が終了した
磁気テープは磁気テープ装置３のマウント口からデマウ
ントされ、マウントロボット６により所定のトレー７内
に戻される。

【０００８】しかしながら、上記した従来の情報記録媒
体自動マウント装置においては、所望の磁気テープを取
り出したり、所望の磁気テープを磁気テープ装置にマウ
ントまたはデマウントすることにより記録・再生を行う
ことは可能であるが、トレー７内での磁気テープの収容
順序を変更したり、多数のトレー７に散在して収容され
ている所望の磁気テープを取り出して、他の所定のトレ
ー内に収容する等の入れ替え操作（以下、テープマージ
という）を行うことができない。従って、例えば、外部
より要求のあった複数の磁気テープを移送用のトレーに
集めて収容することや、翌日使用する複数の磁気テープ
を特定のトレー内に収容しておくことや、使用する順序
に応じてトレー７内の磁気テープを予め入れ換える等の
操作を行うことができないという欠点がある。

【０００９】また、外部から入力される磁気テープへの
記録・再生の要求には、磁気テープ番号の指定のあるも
のと磁気テープ番号指定のないものとが存在する。そし
て、通常は、番号指定のあるものについては、当該指定
された磁気テープを取り出して所定の磁気テープ装置３
にマウントすることにより要求通りの処理を行うことが
でき、また、番号指定のないものについては、スクラッ
チテープ（保存期限がきれたテープ等の不要となったテ
ープ）を使用して、新たにデータを書き込む等の処理を
行う。そして、番号指定のない要求が多数発生した場合
には、磁気テープ装置３のマウント受け座（不図示）に
スクラッチテープを多数重ねて配置しておき、順次マウ
ント口にマウントすることによりデータの記録を行う。

【００１０】その後、処理された磁気テープはデマウン
ト受け座に出され、所定数分のスクラッチテープについ
ての処理が終了した時点で、マウントロボット６にて所
定のトレー７内に収容されるようになっている。この場
合、デマウントされた磁気テープは、所定数分の処理が
終了するまでデマウント受け座に載置されたままの状態
となっているので、スクラッチテープに新たなデータを
書き込み、更に連続してこのテープに対して記録・再生
の処理を行う場合には、当該テープが全てトレー７内に
戻された後、次の処理を行わなければならず迅速な処理
ができないという欠点がある。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
における情報記録媒体自動マウント装置においては、テ
ープマージ操作を行う機能がないので、トレー７内での
磁気テープの入れ替えを行うことができず、また、多数
のトレー７内に散在する磁気テープを集めて所定のトレ
ー７内に収容する等の操作を行うことができなかった。
また、磁気テープ装置３からデマウントされた磁気テー
プを次の段階で即時に使用したい場合においては、連続
して載置された複数のスクラッチテープ全体についての
処理が行われた後でないと取り出すことができないの
で、待ち時間が長くなってしまうという欠点があった。
この発明はこのような従来の課題を解決するためになさ
れたものであり、その第１の目的は、テープマージを行
うことができる情報記録媒体自動マウント装置を提供す
ることである。また、第２の目的は、磁気テープ装置の
デマウント受け座に重ねられた磁気テープのうち、要求
された磁気テープを即座に取り出して他の磁気テープ装
置にマウントすることのできる情報記録媒体自動マウン
ト装置を提供することである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願請求項１に記載の発明は、磁気テープ、磁気デ
ィスク、光ディスク、マイクロフィシュ等の情報記録媒
体へのデ―タの記録・再生を行う媒体駆動装置と、前記
情報記録媒体を多数収容可能なトレーと、多数の前記ト
レーを一時待機させるトレーステ―ションと、前記トレ
ーステ―ションと媒体駆動装置との間に配置され、選択
されたトレー内の情報記録媒体をピッキングして前記媒
体駆動装置にマウントし、またはデマウントしてトレー
に戻すマウントロボットと、空トレーまたは情報記録媒
体が収容されたトレーを保管するトレー保管棚と、外部
とトレー単位で入出庫搬送を行う入出庫ステ―ション
と、トレー側面の認識コード及びテ―プに貼付した認識
コ―ドを読取る自動読取り装置と、前記トレーステ―シ
ョンとトレー保管棚との間に配置され、当該トレーステ
―ションとトレー保管棚の間にてトレーの移載を行うト
レーロボットと、情報記録媒体への記録・再生要求、及
び入出庫要求に応じて前記マウントロボットを所定のピ
ッキング位置に移動させてマウントロボットのピッキン
グ動作を制御するとともに、トレー保管棚の所定のトレ
ーをトレーロボットによりトレーステ―ションに、また
はトレーステ―ションのトレーをトレー保管棚に戻す移
載動作を制御する情報制御装置と、を少なくとも有する
情報記録媒体自動マウント装置において、

【００１３】前記情報制御装置は、任意のトレー内に収
容された情報記録媒体を取り出して所定のトレーに収容
させるためのマージ要求が入力された際に、当該マージ
要求に基づき、取り出す対象となる情報記録媒体が収容
されている全トレーを特定し、前記トレーロボットを制
御して特定された全トレーを前記トレー保管棚からトレ
ーステーションへと移送し、前記マウントロボットを制
御してトレーステーションに移送されたトレーに収容さ
れた所定の情報記録媒体を取り出して、所望のトレー内
に収容する制御を行うこと、が特徴である。

【００１４】請求項２記載の発明は、前記請求項１に記
載した情報記録媒体自動マウント装置を複数台並設し、
当該各情報記録媒体自動マウント装置間に、搬送装置を
橋架して各自動マウント装置間での情報記録媒体の受け
渡しを可能とし、前記情報制御装置は、ある情報記録媒
体自動マウント装置に格納された情報記録媒体の取り出
し要求及びマージ要求が、他の情報記録媒体自動マウン
ト装置にて発生した際には、この要求に従ってトレー内
に所望の情報記録媒体を収納して、前記他の情報記録媒
体自動マウント装置に送り出す制御を行うことを特徴と
する。また、請求項３記載の発明は、磁気テープ、磁気
ディスク、光ディスク、マイクロフィシュ等の情報記録
媒体と、該情報記録媒体へのデ―タの記録・再生を行う
複数系列の媒体駆動装置と、複数のトレーを有し、該ト
レー内に複数個の前記情報記録媒体を収容するトレース
テーションと、前記複数の媒体駆動装置間を移動可能
で、各媒体駆動装置のマウント口側に位置して、選択さ
れた情報記録媒体を前記トレーステーションのトレーか
らピッキングして前記媒体駆動装置にマウントし、また
はデマウントするマウントロボットと、前記マウントロ
ボットを、前記トレーステーションのピッキング位置へ
移動させる制御を行うと共に、当該マウントロボットの
ピッキング動作制御を少なくとも行う情報制御装置と、
を有する情報記録媒体自動マウント装置において、

【００１５】前記媒体駆動装置は、デマウントされた情
報記録媒体を複数個積み重ねて載置可能なデマウント受
け座を有し、前記マウントロボットは、前記デマウント
受け座に載置された情報記録媒体を掴むフィンガー部
と、該フィンガー部の上下に配設されフィンガー部にて
掴む対象となる情報記録媒体の上下に位置する情報記録
媒体を一時的に固定する押さえ機構を有することを特徴
とする。また、請求項４記載の発明は、前記媒体駆動装
置は、マウント口よりマウントすべき複数の情報記録媒
体を収容するマウント受け座と、該マウント口よりデマ
ウントされた情報記録媒体を積み重ねて収容するデマウ
ント受け座とを有し、前記マウント受け座には、当該媒
体駆動装置にマウントする順番とは反対の順番で上方か
ら前記情報記録媒体を収容し、媒体駆動装置による処理
が終了された後、デマウントされて前記デマウント受け
座に積み重ねられた情報記録媒体に対するピッキング要
求が発生した際には、前記請求項２に記載のマウントロ
ボットを使用して要求の対象となる情報記録媒体をピッ
キングする制御を行うことを特徴とする。

【００１６】請求項５に記載の発明は、前記複数の媒体
駆動装置は、情報記録媒体番号指定のあるマウント要求
に対してデータの記録・再生を行う番号指定有りの媒体
駆動装置と、情報記録媒体番号指定のないマウント要求
に対してデータの記録・再生を行う番号指定無しの媒体
駆動装置とに区分されており、前記情報制御装置は、前
記番号指定無しの媒体駆動装置のマウント受け座に収容
される前記情報記録媒体が予め設定された許容数とな
り、且つ、前記番号指定有りの媒体駆動装置のマウント
受け座に収容される情報記録媒体が許容数に満たない場
合には、番号指定の無い媒体記録装置に割り当てられた
情報記録媒体を、番号指定の有る媒体記録装置に割り当
てる制御を行うことを特徴とする。

【００１７】上述の如く構成された請求項１に記載の発
明によれば、テープマージ要求が発生した場合には当該
マージ対象となる情報記録媒体が収容されているトレー
の番号が全て認識され、トレーステーションへと搬送さ
れる。そして、マージ後の情報記録媒体を収容するため
の所定のトレー内に、所望の順序で情報記録媒体を収容
する操作が行なわれる。この操作により、所望の磁気テ
ープを所望の順序で取り出すことができるようになる。

【００１８】請求項２に記載の発明によれば、情報記録
媒体自動マウント装置を、搬送装置を用いて接続するの
で、各情報記録媒体自動マウント装置間での情報記録媒
体の受け渡しが可能となる。従って、例えば、ある情報
記録媒体自動マウント装置に格納されている情報記録媒
体をマージして他の情報記録媒体自動マウント装置に搬
送することができ、融通性の高い幅広い情報記録媒体の
管理を行うことができる。また、請求項３に記載の発明
によれば、複数段に積み重ねられた情報記録媒体の中か
ら所望のものを取り出す際には、フィンガー部の上下に
位置する押さえ機構により取り出し対象となる情報記録
媒体の上下に位置するものを押さえつけた状態で、フィ
ンガー部により所望の情報記録媒体を取り出すことがで
きる。

【００１９】請求項４に記載の発明によれば、請求項２
に記載のマウントロボットを使用して、媒体駆動装置の
マウント口から払い出された複数段の磁気テープの中か
ら所望のものを容易に取り出すことができるので、ある
処理にて使用された情報記録媒体を他の媒体駆動装置に
て使用する場合には即時にこれを取り出すことができ、
処理の迅速化を図ることができるようになる。請求項５
に記載の発明によれば、ある媒体駆動装置にマウントさ
れる情報記録媒体の数が多く許容数を越えた場合には、
許容数に満たない他の媒体記録装置に割り当てて処理を
行うので、処理の迅速化を図ることができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の第１の実施形態を
図面に基づいて説明する。本実施形態に係る全体構成
は、既に説明した図１３に示したものと同様であり、こ
の実施形態では制御装置の構成が異なる。即ち、図１は
本実施形態に係る情報記録媒体自動マウント装置の制御
系を示すブロック図であり、ホストシステム２１と、マ
ウント制御装置２２とに大別して構成されており、マウ
ント制御装置２２は、データ入出力部２３と、トレー番
号及びテープ番号認識部２４と、トレー入出庫制御部２
５と、トレーロボット制御部２６と、マウントロボット
制御部２７とを有する点については図１１に示した従来
例と同様であり、本実施形態では更に、マージ制御部４
１及びバッチマウント制御部４２が具備されている。ま
た、当該情報記録媒体自動マウント装置を複数台並設し
た際には、各マウント装置間でのトレーの受け渡しを行
うため、各マウント装置間に搬送装置（後述）が橋架さ
れており、この搬送を制御するために、マウント制御装
置２２には複数装置間受け渡し制御部４３が具備されて
いる。

【００２１】図２は、マージ制御部４１にて行われる処
理の流れを示すフローチャートであり、該フローチャー
トを参照しながらマージ制御部４１の動作を説明する
と、まず外部よりマージ要求が発生すると（ステップＳ
Ｔ１）、このマージ要求の対象となる磁気テープの番号
が認識される（ステップＳＴ２）。次いで、このマージ
対象となる磁気テープの収納されているトレー番号が認
識され（ステップＳＴ３）認識されたトレーがトレース
テーション２へと搬送される（ステップＳＴ４）。そし
て、マージ処理される所望の磁気テープを収納するため
の所定のトレーをトレーステーション２へと搬送し（ス
テップＳＴ５）、マウントロボット６によりテープマー
ジが行われる（ステップＳＴ６）。こうして、トレー間
での磁気テープの入れ替え操作が行われるのである。

【００２２】バッチマウント制御部４２は、各磁気テー
プ装置３へ磁気テープをマウントする際のマウントロボ
ット６の操作を制御するものであり、このバッチマウン
ト制御部４２による各磁気テープ装置３への磁気テープ
の受け入れ及び払い出しの動作について以下に説明す
る。図７はこの動作を模式的に示す説明図であり、同図
（ａ）に示す符号６１は磁気テープ装置へ磁気テープを
挿入するためのマウント口であり、その上側には順次マ
ウントを行うスクラッチテープを待機させるためのマウ
ント受け座６２が配置されている。そして、このマウン
ト受け座６２には、上方からマウントする順番とは逆の
順番でセットされた磁気テープが載置されている。例え
ば、磁気テープＡ，Ｂ，Ｃの順でマウントを行う場合に
は、上方からＣ，Ｂ，Ａの順で載置されることになる。
そして、同図（ｂ）に示すように、順次マウント口６１
からマウントされ、処理が終了したスクラッチテープは
マウント口６１の下方に配置されたデマウント受け座６
３に載置される。

【００２３】この時、デマウント受け座６３の所定の高
さの２位置には、光センサ６４ａ，６４ｂが取り付けら
れており、マウント口６１から払い出された磁気テープ
の個数を検知することができるようになっている。そし
て、この個数により、例えば３個と設定してある場合に
は、デマウント受け座６３上に３個の磁気テープが蓄積
された状態で、一旦マウントロボット６により磁気テー
プをトレー７に戻す操作を行う。本実施形態において
は、デマウント受け座６３上に載置されている磁気テー
プがトレー７に戻される前にピックアップして、次のス
テップで使用することができるようにしている。

【００２４】図３は、このような操作を行うマウントロ
ボットの先端部の構成を示す説明図である。図示のよう
に、このマウントロボットは、先端部に磁気テープ３９
をピックアップするためのフィンガー５１を有してお
り、このフィンガー５１の上下には伸縮可能に没入する
バネ部材５２が配置されている。そして、このバネ部材
５２の先端には、磁気テープ３９を上下方向に押しのけ
るための押さえ板５３が取り付けられている。従って、
例えば、磁気テープ装置３のマウント口から出されてデ
マウント受け座６３に載置された磁気テープ３９の中段
に位置するものを取り出す場合には、この押さえ板５３
にて所望の磁気テープの上下にある磁気テープを押さえ
つけて、所望の磁気テープをフィンガー５１にてピック
アップすれば良い。

【００２５】以下、このピックアップ操作を図３〜図６
を用いて説明すると、図３に示す磁気テープ３９ａを取
り出す際には、マウントロボット６の先端部を磁気テー
プ３９ａに近づけて、上下の押さえ板５３がそれぞれ磁
気テープ３９ａの上側及び下側となるようにする。そし
て、この状態にて押さえ板５３を磁気テープ側に押し付
けると、押さえ板５３により磁気テープ３９ａの上下に
隙間が発生し、更に押し付けると、図４に示すようにバ
ネ部材５２が縮んでフィンガー５１が磁気テープ３９ａ
を挟み付けるようになる。次いで、図５に示すように、
フィンガー５１にて磁気テープ３９ａを押さえつけ、図
６に示すように、この磁気テープ３９ａを取り出すこと
ができる。こうして、デマウント受け座６３に載置され
ている複数の磁気テープの中から所望の磁気テープのみ
を容易に取り出すことができるようになる。また、本実
施形態の自動マウント装置では、ある磁気テープ装置に
割り当てられたスクラッチテープの数が多くなり、マウ
ント受け座にスクラッチテープを載置しきれない場合に
は、当該磁気テープ装置が輻輳状態にあると判断して、
その他の磁気テープ装置に自動で割り付ける操作を行
う。

【００２６】このようにして、本実施形態の情報記録媒
体自動マウント装置では、各トレー７間でのテープマー
ジを行うことができるので、所望の磁気テープを所望の
順序で配列して取り出すことができる。また、デマウン
ト受け座６３に積み重ねられた磁気テープの中から所望
の磁気テープのみを取り出すことができるので、ある磁
気テープ装置で使用された磁気テープを次のステップで
即時に使用する際にはデマウントされた磁気テープを一
旦トレー７内に戻されるのを待つ必要は無く、処理を迅
速に進めることができるようになる。

【００２７】次に、本発明の第２の実施形態について説
明する。上記した第１の実施形態においては１つの情報
記録媒体自動マウント装置について説明したが、本実施
形態では２以上の情報記録媒体自動マウント装置を接続
したシステムとして構成し、各装置間にて磁気テープの
受け渡し、マージ要求によるマージ操作を行うものであ
る。図８は、第２の実施形態に係る情報記録媒体自動マ
ウント装置システムの構成図であり、この例では５系統
の情報記録媒体自動マウント装置Ｉ〜Ｖが併設されて構
成されている。同図に示す各情報記録媒体自動マウント
装置Ｉ〜Ｖの構成は、前述した図１３に示した如くの装
置とほぼ同様であるが、本実施形態においては、各装置
Ｉ〜Ｖ間を渡すように双方向のトレー搬送用コンベヤ
（搬送装置）７１が配設されており、該コンベヤ７１を
介して各装置Ｉ〜Ｖ間で磁気テープの受け渡しやマージ
要求によるマージ操作が行われるようになっている。図
９は、図８に示される情報記録媒体自動マウント装置Ｉ
〜Ｖのうちの１系統の構成を示す斜視図、図１０は２系
統接続された装置の側面図をそれぞれ示しており、装置
の天井部にコンベヤ７１が配設され、トレーロボット５
を用いて該コンベヤ７１上にトレー７が積み降ろしされ
るようになっている。従って、図１にて示した複数装置
間受け渡し制御部４３により、ある自動マウント装置に
て発生したマージ要求に対して他の自動マウント装置に
てマージ操作を行ったり、その反対の操作をも行うこと
が可能となり作業の融通性が著しく向上するようにな
る。

【００２８】また、前記した第２の実施形態において
は、複数の情報記録媒体自動マウント装置を併設する例
について説明したが、磁気テープ装置３、マウントロボ
ット６を有しない装置を併設することも可能である。図
１１はこのように構成される情報記録媒体自動マウント
装置の構成を示す斜視図，図１２は同平面図であり、図
示のようにこの装置は図９に示した装置と同様に構成さ
れる自動マウント装置Ｘと、磁気テープ装置３及びマウ
ントロボット６の設備を持たない装置Ｙとが併設された
構成をなしている。そして、各装置Ｘ，Ｙ間には前記し
た第２の実施形態と同様にコンベヤ７１が橋架されてお
り、装置間でのトレーの受け渡しができるようになって
いる。そして、このような構成によれば、保管する磁気
テープの量が多くなった場合には、トレー保管棚１、ト
レーロボット５の機能のみを追加することができるの
で、磁気テープ数の増加に適宜対応することができるよ
うになる。なお、本実施形態においては、情報記録媒体
として磁気テープを例に説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、磁気ディスク、光ディスク、マ
イクロフィッシュ等を用いても良い。

【００２９】

【発明の効果】以上説明したように、本願発明によれ
ば、各トレー内に収容されている所定の磁気テープを取
り出して、所定の順序で所望のトレー内に収容すること
ができるので、外部より要求のあった複数の磁気テープ
を移送用のトレーに集めて収容することや、翌日使用す
る複数の磁気テープを特定のトレー内に収容しておくこ
とや、使用する順序に応じてトレー内の磁気テープを予
め入れ換える等の操作を行うことができ、装置運用上極
めて有用である。また、マウント口から払い出された磁
気テープ等の情報記録媒体が複数個積み重ねられている
際に、マウントロボットにてどの位置にある情報記録媒
体でも容易にピックアップすることができるので、ある
媒体駆動装置（磁気テープ装置３）にて処理された後の
情報記録媒体を即時に他の媒体記録装置にて使用する場
合でもこれに対応することができ、処理時間を著しく短
縮化することができる。

【００３０】更に、ある媒体駆動装置にて、スクラッチ
テープが許容数を越えて蓄積された場合には、その他の
許容数に満たない媒体駆動装置に割り当ててマウントを
行うので、特定の媒体駆動装置のみが輻輳することな
く、処理の迅速化を図ることができる。また、情報記録
媒体自動マウント装置を複数並列に接続し、各装置間に
コンベヤを配設することにより、各装置間での情報記録
媒体の受け渡しを行うことができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態に係るマウント制御装置
の構成を示すブロック図。

【図２】 マウント制御装置内に具備されたマージ制御
部の動作を示すフローチャート。

【図３】 本発明の一実施形態に係るマウントロボット
の先端部の構成を示す説明図。

【図４】 マウントロボットにて磁気テープをピックア
ップする様子を示す説明図。

【図５】 マウントロボットにて磁気テープをピックア
ップする様子を示す説明図。

【図６】 マウントロボットにて磁気テープをピックア
ップする様子を示す説明図。

【図７】 磁気テープを磁気テープ装置内へマウントす
る様子を示す説明図。

【図８】 情報記録媒体自動マウント装置を５台並設し
た際の平面図。

【図９】 コンベヤを有する情報記録媒体自動マウント
装置の構成を示す斜視図。

【図１０】 情報記録媒体自動マウント装置を２台並設
したときの側面図。

【図１１】 図９に示した情報記録媒体自動マウント装
置と、磁気テープ装置及びマウントロボットの設備を持
たない装置とを接続した様子を示す斜視図。

【図１２】 図１１に示したシステムの平面図。

【図１３】 一般的な情報記録媒体自動マウント装置の
概略的な構成を示す説明図。

【図１４】 従来におけるマウントロボットの構成を示
す説明図。

【図１５】 従来における自動マウント装置の制御系の
構成を示すブロック図。

【符号の説明】

１ トレー保管棚 ２ トレーステーション ３ 磁気テープ装置（媒体駆動装置） ４ 入出庫口 ５ トレーロボット ６ マウントロボット ７ トレー ８，９ レール １０ 台車 １１ Ｉ／Ｏステーション １２ 仕切り １３ 受け渡し装置 １４ 無人搬送車 ２１ ホストシステム ２２ マウント制御装置 ２３ データ入出力部 ２４ トレー番号及びテープ番号認識部 ２５ トレー入出庫制御部 ２６ トレーロボット制御部 ２７ マウントロボット制御部 ２８ ＣＰＵ ３１ 胴 ３２ 肩 ３３ ひじ ３４ アーム ３５ 手首 ３６ ターレットヘッド ３７ ハンド ３８ フィンガー ３９ 磁気テープ（情報記録媒体） ４１ マージ制御部 ４２ バッチマウント制御部 ５１ フィンガー ５２ バネ部材 ５３ 押さえ板 ６１ マウント口 ６２ マウント受け座 ６３ デマウント受け座 ６４ａ，６４ｂ センサ ７１ コンベヤ（搬送装置）

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 磁気テープ、磁気ディスク、光ディス
   ク、マイクロフィシュ等の情報記録媒体へのデ―タの記
   録・再生を行う媒体駆動装置と、 前記情報記録媒体を多数収容可能なトレーと、 多数の前記トレーを一時待機させるトレーステ―ション
   と、 前記トレーステ―ションと媒体駆動装置との間に配置さ
   れ、選択されたトレー内の情報記録媒体をピッキングし
   て前記媒体駆動装置にマウントし、またはデマウントし
   てトレーに戻すマウントロボットと、 空トレーまたは情報記録媒体が収容されたトレーを保管
   するトレー保管棚と、 外部とトレー単位で入出庫搬送を行う入出庫ステ―ショ
   ンと、 トレー側面の認識コード及びテ―プに貼付した認識コ―
   ドを読取る自動読取り装置と、 前記トレーステ―ションとトレー保管棚との間に配置さ
   れ、当該トレーステ―ションとトレー保管棚の間にてト
   レーの移載を行うトレーロボットと、 情報記録媒体への記録・再生要求、及び入出庫要求に応
   じて前記マウントロボットを所定のピッキング位置に移
   動させてマウントロボットのピッキング動作を制御する
   とともに、トレー保管棚の所定のトレーをトレーロボッ
   トによりトレーステ―ションに、またはトレーステ―シ
   ョンのトレーをトレー保管棚に戻す移載動作を制御する
   情報制御装置と、 を少なくとも有する情報記録媒体自動マウント装置にお
   いて、前記情報制御装置は、 任意のトレー内に収容された情報記録媒体を取り出して
   所定のトレーに収容させるためのマージ要求が入力され
   た際に、当該マージ要求に基づき、取り出す対象となる
   情報記録媒体が収容されている全トレーを特定し、前記
   トレーロボットを制御して特定された全トレーを前記ト
   レー保管棚からトレーステーションへと移送し、前記マ
   ウントロボットを制御してトレーステーションに移送さ
   れたトレーに収容された所定の情報記録媒体を取り出し
   て、所定のトレー内に収容する制御を行うこと、 を特徴とする情報記録媒体自動マウント装置。
2. 【請求項２】 前記請求項１に記載した情報記録媒体自
   動マウント装置を複数台並設し、当該各情報記録媒体自
   動マウント装置間に、搬送装置を橋架して各自動マウン
   ト装置間での情報記録媒体の受け渡しを可能とし、 前記情報制御装置は、ある情報記録媒体自動マウント装
   置に格納された情報記録媒体の取り出し要求及びマージ
   要求が、他の情報記録媒体自動マウント装置にて発生し
   た際には、この要求に従ってトレー内に所望の情報記録
   媒体を収納して、前記他の情報記録媒体自動マウント装
   置に送り出す制御を行うことを特徴とする情報記録媒体
   自動マウント装置システム。
3. 【請求項３】 磁気テープ、磁気ディスク、光ディス
   ク、マイクロフィシュ等の情報記録媒体と、 該情報記録媒体へのデ―タの記録・再生を行う複数系列
   の媒体駆動装置と、 複数のトレーを有し、該トレー内に複数個の前記情報記
   録媒体を収容するトレーステーションと、 前記複数の媒体駆動装置間を移動可能で、各媒体駆動装
   置のマウント口側に位置して、選択された情報記録媒体
   を前記トレーステーションのトレーからピッキングして
   前記媒体駆動装置にマウントし、またはデマウントする
   マウントロボットと、 前記マウントロボットを、前記トレーステーションのピ
   ッキング位置へ移動させる制御を行うと共に、当該マウ
   ントロボットのピッキング動作制御を少なくとも行う情
   報制御装置と、 を有する情報記録媒体自動マウント装置において、 前記媒体駆動装置は、デマウントされた情報記録媒体を
   複数個積み重ねて載置可能なデマウント受け座を有し、 前記マウントロボットは、前記デマウント受け座に載置
   された情報記録媒体を掴むフィンガー部と、該フィンガ
   ー部の上下に配設されフィンガー部にて掴む対象となる
   情報記録媒体の上下に位置する情報記録媒体を一時的に
   固定する押さえ機構を有することを特徴とする情報記録
   媒体自動マウント装置。
4. 【請求項４】 前記媒体駆動装置は、マウント口よりマ
   ウントすべき複数の情報記録媒体を収容するマウント受
   け座と、該マウント口よりデマウントされた情報記録媒
   体を積み重ねて収容するデマウント受け座とを有し、 前記マウント受け座には、当該媒体駆動装置にマウント
   する順番とは反対の順番で上方から前記情報記録媒体を
   複数収容し、媒体駆動装置による処理が終了された後、
   デマウントされて前記デマウント受け座に積み重ねられ
   た情報記録媒体に対するピッキング要求が発生した際に
   は、前記請求項２に記載のマウントロボットを使用して
   要求の対象となる情報記録媒体をピッキングする制御を
   行うことを特徴とする情報記録媒体自動マウント装置の
   制御方法。
5. 【請求項５】 前記複数の媒体駆動装置は、情報記録媒
   体番号指定のあるマウント要求に対してデータの記録・
   再生を行う番号指定有りの媒体駆動装置と、情報記録媒
   体番号指定のないマウント要求に対してデータの記録・
   再生を行う番号指定無しの媒体駆動装置とに区分されて
   おり、前記情報制御装置は、 前記番号指定無しの媒体駆動装置のマウント受け座に収
   容される前記情報記録媒体が予め設定された許容数とな
   り、且つ、前記番号指定有りの媒体駆動装置のマウント
   受け座に収容される情報記録媒体が許容数に満たない場
   合には、番号指定の無い媒体記録装置に割り当てられた
   情報記録媒体を、番号指定の有る媒体記録装置に割り当
   てる制御を行うことを特徴とする請求項４記載の情報記
   録媒体自動マウント装置の制御方法。