JPH09240051A - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JPH09240051A
JPH09240051A JP5154696A JP5154696A JPH09240051A JP H09240051 A JPH09240051 A JP H09240051A JP 5154696 A JP5154696 A JP 5154696A JP 5154696 A JP5154696 A JP 5154696A JP H09240051 A JPH09240051 A JP H09240051A
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electrophotographic
charge
exposure
laser
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JP5154696A
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Saburo Yokota
三郎 横田
Fumio Ueda
文男 上田
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電子写真装置において実現不可能であ
った超高解像度を実現するために、発振波長400〜5
00nm程度の青色系半導体レーザーを露光用光源とし
て用いた次世代の電子写真装置を提供すること。 【構成】 少なくとも(1)導電性支持体上に光導電層
を設けて成る電子写真用感光体を帯電させる機構、
(2)レーザー光を用いた露光により電子写真用感光体
の光導電層表面に静電潜像を形成する機構及び(3)静
電潜像を現像する機構を有する電子写真装置において、
光導電層の光入射面が電荷発生物質を含有する層であ
り、かつ露光用光源が400〜500nmの範囲に発振
波長を有する半導体レーザーである電子写真装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真装置に関
し、更に詳しくは、極めて短波長に発振する半導体レー
ザーを露光用光源として、従来にない超高解像度を実現
する電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザー光を露光用光源とする電子写真
装置は、レーザープリンターが代表的な製品であるが、
その歴史は長く、1975年にIBMが発表した380
0型プリンターに始まり、その後の、キャノンのLBP
−2000、ジーメンスのND−2、ゼロックスの97
00と高性能な機種が相次いで発表されるに至り、コン
ピューターの出力端末として極めて一般的なものとなっ
た。これら初期のレーザープリンターは、従来のライン
プリンターの代替を狙った大型のもので、何れも光源と
しては、波長633nmのHe−Neレーザーを用いる
ものであった。
【0003】ところが、He−Neレーザーに代表され
るガスレーザーは、レーザー自体の小型化が難しく、ま
た、プリンター用の光源とするにはパルス変調が必須で
あるために、別途変調装置を付加しなければならず、そ
のために、露光装置が必然的に大きなものとならざるを
得なかった。
【0004】レーザープリンターの光源として半導体レ
ーザーが最初に用いられたのは、1979年にキャノン
が発売したLBP−10である。このレーザープリンタ
ーは、電子写真装置の光学系の発展の歴史において大き
な意味を持つ製品であった。半導体レーザーは、それ自
体が一つの素子であるから、非常に小さく、また出力を
直接変調させることができるため、独立した変調装置を
必要としないので、これによって、露光装置の小型化及
び低価格化が革命的に達成された。この優れた特徴は、
その後の、レーザープリンターの急激な普及に大きく貢
献し、また、近年では、単にプリンター用途に留まら
ず、デジタル複写機、ファクシミリ、製版装置等におい
ても半導体レーザーがその露光用光源に用いられること
が一般的となる契機となった。
【0005】電子写真装置用の露光用光源に用いられて
いる半導体レーザーは、その当初より、AlGaAs/
GaAs系の800nm近傍の近赤外領域に発振波長を
有するものであった。従来の殆どの電子写真用感光体が
感度を有する可視光波長域でなく、このような長波長域
の半導体レーザーが選ばれた理由は、単に短波長域に安
定して発振する半導体レーザーが得られなかったためで
あるが、このため、レーザープリンター用の電子写真用
感光体は、複写機用のものとは異なる独自の発展を遂げ
ることになった。即ち、従来の無機系電子写真用感光体
が一掃され、長波長に感度を有する有機化合物を電荷発
生層に用いた積層型電子写真用感光体が、その中心的役
割を担うようになったのである。このように、電子写真
装置において露光用光源と電子写真用感光体は、常に密
接な結びつきを持って発展してきたと言える。
【0006】近年、電子写真装置の出力画像の画質向上
のため、その高解像度化が加速的に進んでいる。この目
的のための装置上の対応は、光学的な面からは比較的容
易である。即ち、解像度を上げることは、レーザービー
ムのスポット径を細く絞り、書き込み密度を上げること
で達成される。しかしながら、光源に用いられている近
赤外域に発振波長を持つ半導体レーザーでは、光学系の
操作でビーム径を細くしてもスポット輪郭の鮮明さが得
られ難いことが分かった。その原因は、レーザー光の回
折限界にあり、これは、避けることができない現象であ
る。その改善には、レーザー光の波長自体を短くするこ
とが有効である。何故なら、スポット径Dの下限は、レ
ーザー光の波長λに正比例する関数であって、下式で表
されるからである。
【0007】
【数1】D=1.22λ/NA (ここでNAはレンズ開口数を表わす。)
【0008】一方、発振波長の短い半導体レーザーの開
発は、着実に進展しており、既に1990年代初頭より
650nm近傍に発振波長を有する赤色半導体レーザー
が実用化されている。また、最近では、1995年12
月に日亜化学工業より410nm発振の青紫色半導体レ
ーザーの開発成功が発表され、俄に発振波長400〜5
00nm程度の青色系半導体レーザーの実用化が現実味
を帯びてきた。
【0009】しかしながら、このような青色系半導体レ
ーザーは、光ディスクの記録密度を飛躍的に向上させる
ものという大きい期待が寄せられているものの、電子写
真装置の露光用光源の用途としては、殆ど期待されてい
ない。それは、このような短波長においては、従来から
使用されている電子写真用感光体が感度を示さないこと
が、実用的な電子写真プロセスが期待できない一因と考
えられる。
【0010】従来の一般的な電子写真用感光体の層構成
は、導電性支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に
積層したものである。ここで電荷発生層に用いる電荷発
生物質は、一般に500nm以下の波長にも吸収を示す
から、本来であれば、これら短波長レーザーの波長にお
いても十分な感度を有していても不思議ではない。しか
しながら、後述の比較例に示したように、このような電
子写真用感光体では、この波長域に全く感度を示さな
い。その原因は、上層に設けた電荷輸送層にあり、電荷
輸送層に用いる電荷輸送物質が、一般に、電荷発生物質
と同様に500nm以下の波長に吸収を示すので、照射
した光は、光導電層の表面において吸収されて電荷発生
層に到達できず、この波長域には、従来の層構成の電子
写真用感光体は、原理上、感度を示さないのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来の電子写真装置において実現不可能で
あった超高解像度を実現するために、発振波長400〜
500nm程度の青色系半導体レーザーを露光用光源と
して用いた次世代の電子写真装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、少なくとも(1)導電性支持体上に光導電
層を設けて成る電子写真用感光体を帯電させる機構、
(2)レーザー光を用いた露光により電子写真用感光体
の光導電層表面に静電潜像を形成する機構及び(3)静
電潜像を現像する機構を有する電子写真装置において、
光導電層の光入射面が電荷発生物質を含有する層であ
り、かつ露光用光源が400〜500nmの範囲に発振
波長を有する半導体レーザーであることを特徴とする電
子写真装置を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真装置の構成の例
を図1に示した。図中、1に示すのが400〜500n
mの範囲に発振波長を有する半導体レーザーである。制
御回路11によって、画像情報の信号変調されたレーザ
ー光は、放出後、補正光学系2を通して平行化され、回
転多面鏡3によって反射されて走査運動を行う。レーザ
ー光は走査レンズ4によって、電子写真用感光体5の表
面上に集光され、画像情報の露光を行う。電子写真用感
光体は、予め帯電器6により帯電されているので、この
露光により表面に静電潜像が形成され、次いで現像器7
によって可視像化される。この可視像は転写器8によ
り、紙等の被印字体12に転写され、定着器10で定着
され、印字物として供される。電子写真用感光体は、表
面に残存した現像材をクリーナー9により除去され、繰
り返して使用することができる。なお、ここでは電子写
真用感光体はドラム状のもので代表させたが、板状、ベ
ルト状であっても同様のプロセスで使用できることは言
うまでもない。
【0014】本発明の電子写真装置に使用する電子写真
用感光体の構成の例を図2及び図3に示した。図2は、
導電性支持体上に、電荷発生物質を結着材に分散させて
成る単層構成の光導電層を設けたものである。ここで、
結着材中には、適宜、正孔輸送性及び/又は電子輸送性
の電荷輸送物質を含有させて、電荷移動度を向上させる
ことができる。図3は、導電性支持体上に、電荷輸送物
質を結着材に分散してなる電荷輸送層、電荷発生物質を
結着材に分散してなる電荷発生層の順に積層した光導電
層を設けたものである。また、電荷発生層の結着材中に
は、適宜、電荷輸送物質を含有させることもできる。な
お、これらの光導電層に付加して、中間層、下引き層、
表面保護層等の機能層を付加して用いることも可能であ
る。
【0015】本発明で使用される電子写真用感光体に用
いる導電性支持体としては、例えば、アルミニウム、
銅、亜鉛、ステンレス、クロム、ニッケル、モリブデ
ン、バナジウム、インジウム、金、白金等の金属又は合
金を用いた金属板、金属ドラム、金属ベルト、あるいは
導電性ポリマー、酸化インジウム等の導電性化合物やア
ルミニウム、パラジウム、金等の金属又は合金を塗布、
蒸着、あるいはラミネートした紙、プラスチックフィル
ム、ベルト等が挙げられる。
【0016】光導電層に用いる電荷発生物質には、例え
ば、アゾ系顔料、キノン系顔料、ペリレン系顔料、イン
ジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ビスベンゾイミダゾ
ール系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔
料、キノリン系顔料、レーキ系顔料、アゾレーキ系顔
料、アントラキノン系顔料、オキサジン系顔料、ジオキ
サジン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、アズレニウ
ム系染料、スクウェアリウム系染料、ピリリウム系染
料、トリアリルメタン系染料、キサンテン系染料、チア
ジン系染料、シアニン系染料等の種々の有機顔料、染料
や、更にアモルファスシリコン、アモルファスセレン、
テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、硫化ア
ンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙げられ
る。
【0017】光導電層に用いる電荷発生物質は、その使
用に際しては、ここに挙げたものを単独で用いることも
できるが、2種類以上の電荷発生物質を混合して用いる
こともできる。
【0018】本発明の電子写真用感光体における電荷輸
送物質は、正孔輸送物質及び/又は電子輸送物質を用い
ることができる。
【0019】光導電層に使用可能な正孔輸送物質として
は、低分子化合物では、例えば、ピレン系、カルバゾー
ル系、ヒドラゾン系、オキサゾール系、オキサジアゾー
ル系、ピラゾリン系、アリールアミン系、アリールメタ
ン系、ベンジジン系、チアゾール系、スチルベン系、ブ
タジエン系等の化合物が挙げられる。また、高分子化合
物としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、
ハロゲン化ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニル
ピレン、ポリビニルアンスラセン、ポリビニルアクリジ
ン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾー
ル−ホルムアルデヒド樹脂、トリフェニルメタンポリマ
ー、ポリシラン等が挙げられる。
【0020】電子輸送物質としては、例えば、ベンゾキ
ノン系、テトラシアノエチレン系、テトラシアノキノジ
メタン系、フルオレノン系、キサントン系、フェナント
ラキノン系、無水フタール酸系、ジフェノキノン系等の
有機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファスセ
レン、テルル、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、
硫化アンチモン、酸化亜鉛、硫化亜鉛等の無機材料が挙
げられる。
【0021】本発明の電子写真用感光体で使用する電荷
輸送物質は、ここに挙げたものに限定されるものではな
く、その使用に際しては単独あるいは2種類以上混合し
て用いることができる。
【0022】光導電層に用いる結着材としては、電気絶
縁性のフィルム形成可能な高分子重合体が好ましい。こ
のような高分子重合体としては、例えば、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、
ポリビニルアセテート、スチレン−ブタジエン共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル重合体、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−
無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−ア
ルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ス
チレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、ポリビニルブチラール、ポリビニルフォルマール、
ポリスルホン、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコ
ール、エチルセルロース、フェノール樹脂、ポリアミ
ド、カルボキシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系
ポリマーラテックス、ポリウレタン等が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの結着材は、
単独又は2種類以上混合して用いられる。
【0023】また、これらの結着材とともに、分散安定
剤、可塑剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等
の添加剤を使用することもできる。
【0024】可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩
化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジ
エチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェ
ノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
【0025】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられる。
【0026】酸化防止剤としては、例えば、フェノール
系、硫黄系、リン系、アミン系化合物等の酸化防止剤が
挙げられる。
【0027】光劣化防止剤としては、例えば、ベンゾト
リアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ヒンダ
ードアミン系化合物等が挙げられる。
【0028】光導電層を浸漬塗工によって形成する場
合、上記の電荷発生物質、或いは電荷輸送物質等を結着
材等に混合したものを溶剤に溶解ないしは分散した塗料
を用いる。結着材を溶解する溶剤は、結着材の種類によ
って異なり、最適なものを選択して用いることが好まし
い。そのような有機溶剤の例としては、例えば、メタノ
ール、エタノール、n−プロパノール等のアルコール
類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド等のアミド類;テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、メチルセロソルブ等のエーテル類;
酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジメチルスル
ホキシド、スルホラン等のスルホキシド及びスルホン
類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリク
ロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素;ベンゼン、
トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベ
ンゼン等の芳香族類などが挙げられる。
【0029】本発明の電子写真装置に使用する半導体レ
ーザーは、その発振波長が400〜500nmの範囲内
にあるものを用いる。このような半導体レーザーとして
は、多量子井戸構造の窒化ガリウム系半導体レーザーを
挙げることができる。
【0030】
【作用】本発明の電子写真装置では、発振波長が400
〜500nmの半導体レーザーを光源として用いるた
め、レーザービームのスポットの拡散は、従来の半導体
レーザーに比べて、理論上半分近くまで低減され、極め
て高解像度な画像の書き込みが可能である。これに組み
合わせて用いる電子写真用感光体は光導電層の光入射面
に電荷発生物質を含有するから、電荷輸送層による光吸
収の影響を受けることがなく、短波長レーザーの発振波
長において実用的な感度を得ることができ、超高解像度
な潜像が形成される。
【0031】また本発明の電子写真装置においては、用
いられる電子写真用感光体の層構成自体からも、超高解
像実現に有利である。レーザーを露光用光源とする電子
写真装置に用いられてきた従来の積層型の電子写真用感
光体では、電荷発生層が支持体側にあるため、光照射に
より発生した電荷は上層の電荷輸送層の中をドリフト移
動して表面に到達し、帯電電荷を中和して潜像形成を行
うため、電荷の移動に伴う拡散が必然的に生じ、解像度
の低下は避けられない。また、照射光自体、電荷輸送層
を透過して電荷発生層に到達するまでに屈折、散乱等の
影響で広がりを持ち、その影響も無視できない。一方、
本発明の電子写真装置においては、電子写真用感光体
は、その光導電層の光入射面に電荷発生物質を含有する
から、電荷発生は光導電層の表面近傍で行われ、発生し
た電荷は電子写真用感光体表面に帯電した逆極性の電荷
を瞬時に中和するため、電荷移動の距離によるロスは無
く、レーザー光による書き込み情報がそのままの形で忠
実に潜像に反映されるのである。
【0032】
【実施例】以下、製造例、比較製造例、実施例及び比較
例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、これにより
本発明が実施例に限定されるものではない。なお、以下
の例中における「部」は「重量部」を示す。
【0033】(製造例1)α型チタニルフタロシアニン
1部及びポリアリレート樹脂(イソノヴァ社製の「Is
aryl−25L」)4部をクロロホルム20部と共に
振動ミルを用いて分散させて、光導電層用の塗料を調製
した。
【0034】この塗料を用いて、厚さ0.3mmのアル
ミニウム板の上に、乾燥後の膜厚が20μmと成るよう
に塗布した後、乾燥させて、光導電層を形成し、板状の
正帯電型電子写真用感光体を得た。
【0035】(製造例2)正孔輸送物質である式(1)
【0036】
【化1】
【0037】で表わされるヒドラゾン系化合物2部及び
ポリエステル樹脂(鐘紡社製の「O−PET・KD−0
7」)3部をクロロホルム20部に溶解し、電荷輸送層
用の塗料を調製した。
【0038】この塗料を用いて、製造例1と同様のアル
ミニウム板の上に、乾燥後の膜厚が20μmと成るよう
に塗布した後、乾燥させて、電荷輸送層を形成した。
【0039】次に、α型チタニルフタロシアニン1部及
びポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製の「エスレ
ックBM−1」)2部をメタノール20部及びトルエン
20部から成る混合溶媒と共に振動ミルを用いて分散さ
せて、電荷発生層用の塗料を調製した。
【0040】この塗料を用いて、電荷輸送層の上に、乾
燥後の膜厚が1μmと成るように塗布した後、乾燥させ
て、板状の正帯電型電子写真用感光体を得た。
【0041】(製造例3)α型チタニルフタロシアニン
0.2部、正孔輸送物質である式(2)
【0042】
【化2】
【0043】で表わされるアリールアミン系化合物4
部、電子輸送物質である式(3)
【0044】
【化3】
【0045】で表わされるジフェノキノン系化合物1
部、及びポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学社製の
「ユーピロンZ−200」)6部をクロロホルム40部
と共に振動ミルを用いて分散させて、光導電層用の塗料
を調製した。
【0046】この塗料を用いて、アルミニウム板の上
に、乾燥後の膜厚が20μmと成るように塗布した後、
乾燥させて、光導電層を形成し、板状の正負両帯電型電
子写真用感光体を得た。
【0047】(比較製造例1)α型チタニルフタロシア
ニン1部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学社製の
「エスレックBM−1」)0.5部をメタノール20
部、トルエン20部と共に振動ミルを用いて分散させ
て、電荷発生層用の塗料を調製した。
【0048】この塗料を用いて、製造例1と同様のアル
ミニウム板の上に、乾燥後の膜厚が0.4μmと成るよ
うに塗布した後、乾燥させて、電荷発生層を形成した。
【0049】次に製造例2で用いた電荷輸送層用塗料を
用いて、電荷発生層の上に、乾燥後の膜厚が20μmと
成るように塗布した後、乾燥させて、電荷輸送層を形成
し、板状の負帯電型電子写真用感光体を得た。
【0050】(比較製造例2)電子輸送物質である式
(4)
【0051】
【化4】
【0052】で表わされるジフェノキノン系化合物2部
とポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学社製の「ユーピ
ロンZ−200」)3部をクロロホルム20部に溶解
し、電荷輸送層用の塗料を作成した。
【0053】この塗料を用いて、比較製造例1と同様の
電荷発生層の上に、乾燥後の膜厚が20μmと成るよう
に塗布した後、乾燥させて、電荷輸送層を形成し、板状
の正帯電型電子写真用感光体を得た。
【0054】(実施例及び比較例)各製造例及び各比較
製造例で得た電子写真用感光体を静電複写紙試験装置
(川口電機社製の「EPA−8100」)を用いて、短
波長レーザーの発振波長近傍での分光感度を測定した。
【0055】測定方法は、まず電子写真用感光体を暗所
でコロナ放電により表面電位が、製造例1〜3及び比較
製造例2で得た電子写真用感光体は、正帯電の条件で、
比較製造例1で得た電子写真用感光体は負帯電の条件
で、絶対値が600Vとなるように帯電させた。次い
で、400〜600nmの囲の波長の単色光を、その表
面における露光強度が10mW/m2となるように設定
した後、 光導電層に光照射を行い、表面電位の減衰曲
線を記録した。ここで光照射により表面電位が絶対値で
300Vに減少するまでの露光エネルギーを求め、 半
減露光エネルギーE1/2として、その逆数を感度の指標
とした。その結果を表1及び図4にまとめて示した。
【0056】
【表1】
【0057】表1及び図4に示した結果から、本発明の
製造例1〜4で得た電子写真用感光体は、青色レーザー
の発振波長である400〜500nmの波長においても
充分実用的な感度が見られ、本発明の電子写真装置に用
いることができることが明らかである。また、短波長域
においては、光導電層の光入射面の顔料濃度が高いもの
ほど、高感度を示していることから、この波長域におけ
る電荷の発生が光導電層表面近傍の光吸収性に強く依存
していることが理解できる。一方、比較製造例1及び2
で得た電荷発生層の上に電荷輸送層を積層した通常の層
構成の電子写真用感光体は、正帯電型、負帯電型に拘わ
らず、600nm以上の波長では実施例の電子写真用感
光体と同等の感度を示すものの、短波長域では、急激に
感度が低下し、500nmより短波長では殆ど感度を発
現できず、短波長半導体レーザーを用いる本発明の電子
写真装置には、全く適用不可能であることが明らかであ
る。
【0058】
【発明の効果】本発明の電子写真装置は、特定波長の半
導体レーザーと特定構造の電子写真用感光体を組み合わ
せることにより、超高解像度な画像形成を実現可能な電
子写真装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真装置の構成の一例を示す模式
図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザー 2 補正光学系 3 回転多面鏡 4 走査レンズ 5 電子写真用感光体 6 帯電器 7 現像器 8 転写器 9 クリーナー 10 定着器 11 制御回路 12 被印字体
【図2】本発明の電子写真装置に用いる電子写真用感光
体の層構成の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 光導電層 5 電荷発生物質 6 結着材
【図3】本発明の電子写真装置に用いる電子写真用感光
体の層構成の一例を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 光導電層 3 電荷輸送層 4 電荷発生層 5 電荷発生物質 6 結着材 7 電荷輸送物質/結着材
【図4】各製造例及び各比較製造例で得た電子写真用感
光体の短波長域における分光感度図である。
【符号の説明】
□−□ 製造例1で得た電子写真用感光体を用いた場合 ○−○ 製造例2で得た電子写真用感光体を用いた場合 △−△ 製造例3で得た電子写真用感光体を用いた場合 ■−■ 比較製造例1で得た電子写真用感光体を用いた
場合 ●−● 比較製造例2で得た電子写真用感光体を用いた
場合

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも(1)導電性支持体上に光導
    電層を設けて成る電子写真用感光体を帯電させる機構、
    (2)レーザー光を用いた露光により電子写真用感光体
    の光導電層表面に静電潜像を形成する機構及び(3)静
    電潜像を現像する機構を有する電子写真装置において、
    光導電層の光入射面が電荷発生物質を含有する層であ
    り、かつ露光用光源が400〜500nmの範囲に発振
    波長を有する半導体レーザーであることを特徴とする電
    子写真装置。
  2. 【請求項2】 光導電層が少なくとも電荷発生物質を樹
    脂中に分散させて成る単層構造である電子写真用感光体
    を用いた請求項1記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 光導電層が支持体側から少なくとも電荷
    輸送層、電荷発生層の順に積層した構造を有する電子写
    真用感光体を用いた請求項1記載の電子写真装置。
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