JPH09240001A - インク再充填装置およびそのインク再充填方法 - Google Patents

インク再充填装置およびそのインク再充填方法

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JPH09240001A
JPH09240001A JP4623596A JP4623596A JPH09240001A JP H09240001 A JPH09240001 A JP H09240001A JP 4623596 A JP4623596 A JP 4623596A JP 4623596 A JP4623596 A JP 4623596A JP H09240001 A JPH09240001 A JP H09240001A
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ink
tank
filling
refilling
absorber
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JP4623596A
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Osamu Sato
理 佐藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクタンク内のインク吸収体がインク消費
状態でも負圧に保たれ、かつ、インクが残留しているこ
とに着目し、これらの現象を利用して合理的かつ、イン
ク残量のいかんにかかわらず、インク溢れなどを起こす
ことなく、安心してインクの再充填が行えるインク再充
填装置およびそのインク再充填方法を提供および提案す
る。 【解決手段】 充填用インク収容タンク300と、イン
ク吸収体201およびインク導出手段202,203を
有するインクタンク200とを着脱自在とするタンク支
持部材101を具備し、タンク支持部材への前記充填用
インク収容タンクおよびインクタンクの装着状態で、イ
ンク吸収性201等の発生負圧により充填用インク収容
タンク300から溢出するインクをインク導出手段20
2,203を介してインクタンク200に再充填するよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インク再充填装置
およびそのインク再充填方法に関し、詳しくは記録ヘッ
ドに対して着脱自在としたインク収容部に対して有効に
インクの再充填を行うインク再充填装置およびそのイン
ク再充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録の分野において、近
年、装置の小型化、メンテナンスフリー等の観点から、
記録ヘッドとインク収容部(以下でインクタンクとい
う)とを一体化したカートリッジ形態のインクジェット
ユニットが用いられてきている。このようなインクジェ
ットユニットは、走査キャリッジに対して着脱自在とさ
れ、インクタンク内のインクが使い切られると、ユーザ
ーによって新しいインクジェットユニットと、簡単に交
換されるものである。
【0003】一方、インクジェット記録の分野において
は、記録のカラー化の要求が高い。そこで、上記のよう
なインクジェットユニットを用いてカラー化の要求を満
足する構成として、例えば、色別のインクジェットユニ
ットをキャリッジ上に走査方向に沿って並列配置させて
カラー記録を行うもの、あるいはカラー記録のために用
いられるイエロー,マゼンタ,シアンのインクをそれぞ
れ収容するインクタンクおよびこれらのインクを吐出す
る記録ヘッドを並列に並べて一体化したカラーインクジ
ェットユニットとブラックインクのみの単独のインクジ
ェットユニットとをキャリッジ上に配置してカラー記録
を行うもの、などがカラー記録を行うための構成として
採用されている。
【0004】一方、かかるインクジェットユニットにお
いて、近年、記録ヘッドとインクタンクとを着脱自在な
構成とし、インクタンクのインクが終了した時点でまだ
使用可能な記録ヘッドを廃棄処分とする問題を解決した
ものが提案されている。
【0005】すなわち、このようなインクジェットユニ
ットのインクタンクに対してインクを再充填することが
提案されている。
【0006】例えば、グラフィックユーティリティーズ
社では蛇腹式のインク容器に金属製の注射針を挿入し、
再充填されるインクタンク部の方に孔を開けて、その孔
に前記注射針を刺し込み、蛇腹式のインク容器を人力に
よって徐々につぶすことで加圧してインクを再充填する
形態を採用している。また、インク容器を注射器状とし
てインクを加圧再充填する形態を採用するものもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来形態のインク再充填装置およびその再充填方法で
は、第1に、手動式のため操作者による加圧状態が過度
になる場合が多く、タンク内吸収体へのインク浸透速度
よりもインク供給速度が速くなりすぎて、針先からタン
ク内部に充填されずに溢れたり、充填する量が不明なた
めに、インクタンクに開けた孔からインクが溢れ出す惧
れがあり、しかも十分なインク充填を行うことができな
い。
【0008】第2にインクの注入のために操作式の針部
材を使用するもので、誤って人体を傷づけることがあ
る。
【0009】第3にインクの溢れを生じないようにイン
クを再充填するには、加圧を所定の状態に維持する必要
があり、そのための構造が複雑となる。
【0010】第4にインクを再充填するのに加圧を人力
によって行っているため、使用者のインク再充填のため
の拘束時間が長時間となる。
【0011】第5に蛇腹式や注射式のインク容器では、
インクタンクにその針を刺し込む前の状態では抵抗が低
いためわずかな衝撃で針からインクが漏れ出してしま
う。
【0012】第6にインク再充填キットを使用の都度廃
棄するのでかかるキットを材料別に用意する必要がる。
【0013】また、このようなインクジェットユニット
の交換可能なインクタンクに対して、記録ヘッドとの結
合部となる開口を利用してインクを再充填することも考
えられるが、かかるインクタンクに単に前述した蛇腹式
などのインク再充填キットを適用しても上記の問題点は
解決されず、特にインクタンクの記録ヘッドとの結合部
となる開口は、インク再充填装置の針に比べて広いた
め、インク溢れの問題がより一層クローズアップされる
ことになる。
【0014】本発明者らは、従来のインク再充填が外部
からの供給能力によって支配的に行われているために、
余分な力や力の不足状態をもたらしていることを再確認
し、インクタンクの初期充填時では、インクタンク内に
収納されているインク吸収性の多孔質部材(少なくとも
部分的圧縮状態または収納前に比べて2倍あるいは4倍
圧縮して収納されている)をさらに減圧状態にして過度
のインク充填を行っている現状に鑑み、インクが充填さ
れた状態のインク吸収性がある上記多孔質部材では、イ
ンクタンク内が大気連通しているにもかかわらず、多孔
質内の微細孔がインク消費によって微小負圧による吸引
力を呈してくる現象をインクタンクの再充填に利用する
ことで、合理的かつインクタンク内部のインク残量にか
かわらず、インク溢れのない確実なインク充填を行える
ことに想到した。
【0015】この際考慮すべきことは、インクタンク内
のインク消費に伴って発生する負圧力が、インクタンク
を単独に切り離した状態でもそのインク供給側のインク
吸収性部位(多孔質体と連結された別部材でもよい)
に、残量インクによるメニスカスが形成されていること
であり、インクタンク内に初期充填されたインクの全て
が記録によって消費されることはなく、僅かながらでも
インクがインクタンク内に残っていることである。
【0016】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
であり、従来のインク再充填時におけるインク溢れを防
止した、画期的なインク再充填装置およびそのインク再
充填方法を提供および提案することを第1の目的とす
る。
【0017】さらに本発明の第2の目的は、従来のイン
ク再充填装置では、インクタンクと充填用器具の双方を
操作者が操作しなければならないという操作性の低さを
改善し、操作性を向上し、インク溢れがなく、最適の状
態では、インクタンク内のインク充填をインクタンクの
使用初期とほぼ同等にすることのできるインク再充填装
置を提供することにある。
【0018】また本発明の第3の目的は、インク再充填
をインクタンク内部のインク消費によって発生する負圧
の支配的利用により、インクタンクを再充填状態のまま
で放置することも可能なインク再充填装置およびその再
充填方法を提供および提案することにある。
【0019】さらになる本発明の目的は、上記の画期的
なインク再充填装置およびその再充填方法を、より廉価
で、容易かつ確実なものとすることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明インク再充填装置は、充填用インクを隘出
可能な充填用インク収容タンクと、保持インクに負圧を
発生させるためのインク吸収体および該インク吸収体に
接し、当該インク吸収体により発生した負圧に抗して前
記保持インクを記録ヘッドに導くためのインク導出手段
を有するインクタンクとを着脱自在なタンク支持部材を
具備し、該タンク支持部材への前記充填用インク収容タ
ンクおよび前記インクタンクの装着状態で、前記充填用
インク収容タンクから隘出するインクを前記インク吸収
体の発生負圧により前記インク導出手段を介して前記イ
ンクタンクに再充填するようにしたことを特徴とするも
のである。
【0021】また、本発明インク再充填方法は、充填用
インクを隘出可能な充填用インク収容タンクを、保持イ
ンクに負圧を発生させるためのインク吸収体および該イ
ンク吸収体に接して当該インク吸収体により発生した負
圧に抗して前記保持インクを記録ヘッドに導くためのイ
ンク導出手段を有する再充填可能なインクタンクと共に
タンク支持部材に装着し、前記充填用インク収容タンク
から前記充填用インクを前記タンク支持部材内に所定の
高さまで隘出させて、隘出した充填用インクを前記イン
ク吸収体に発生する負圧により前記インク導出手段を介
して前記インクタンクに充填することを特徴とするもの
である。
【0022】特に好ましい本発明の形態によれば、イン
クを記録ヘッドに供給する側から補充することで、イン
クタンクと記録ヘッドとの間にインク切れがなく確実な
充填を行うことが可能となる。
【0023】すなわち、本発明によれば、インクタンク
の記録ヘッドとの接合領域に設けたインク導出手段の機
能を利用し、さらにこれに接するインク吸収体の負圧が
インクの消費に従って高められていることで、充填用イ
ンク収容タンクと再充填が要求されるインクタンクとの
双方をタンク支持部材に装着すると充填用インク収容タ
ンクから隘出するインクをインク導出手段のインク吸収
体とのインク連通状態によりインク吸収体に吸収され、
その吸収に応じて充填インクを充填用インク収容タンク
から隘出させることで、インク吸収体の負圧がインク未
消費状態の値に戻るまで上記のインク再充填動作を自動
的に行わせることができる。
【0024】従って、異なる複数種類のインクを個別に
収容するインク収容部を有するインクタンクへのインク
再充填を、それぞれ過剰に充填せずに所望の充填割合で
混色なく、また簡単な操作で確実に行うことができる。
【0025】また、本発明では、インク再充填時の再充
填用インクの液面が変化することで、わずかではある
が、インク再充填状態が変化することがあることを考慮
して、インク導出手段の充填用インク導入位置を充填用
インクの液面レベルに維持するようタンク支持手段を保
持することで、より一層、インクタンク内のインク消費
による負圧力で再充填する作用を支配的にすることがで
き、より一層インクタンク内のインク再充填状態を均一
化できる。
【0026】さらにまた、本発明によれば、複数のイン
クを使用するインクタンクにおいて、単色のインク再充
填装置をほぼそのままで複数個使用可能とすることで、
インク再充填装置の種類を減らし、廉価で汎用性の高い
インク再充填装置を提供することができる。すなわち、
インク導出手段のインク導出部を覆い、蒸発や、インク
飛び散りを防止するキャップ部材を改良し、再充填する
インクの導出部のみ解放する構造とし、前述のように、
再充填装置のタンク支持部材に予めインクを隘出させた
状態で前記インクタンクを挿入保持させ、インク吸収体
の保持するインクとインク導出体が保持するインクとを
連通させた後、その連通状態を維持しながら、上記多孔
質部材からなるインク吸収体がインク消費によって発生
している負圧により充填用インクをインクタンク内部へ
再充填する。その際に、一色のインクを再充填完了した
インク吸収体では、すでにそれ以上インクを吸収する力
(負圧力)がないため、次の色の再充填の準備のため
に、キャップ部材や上記インク導出部に付着したインク
を水や洗浄液で洗い流しても、インク吸収体の機能には
なんら影響がない。このようにして、洗浄したあと、キ
ャップ部材を外して、掃拭用のインク吸収手段、例え
ば、ポリビニルアルコール(商品名ベルイータやルビセ
ル)等をインク導出手段に押し付けることで混色を防止
し他のインク収容部に対し、インク消費によって発生し
ている負圧によりその他のインク収容部に対する充填用
インクを再充填することができる。
【0027】また、本発明によれば、インクタンクのイ
ンク導出体を重量方向に関して下方に位置せしめ、イン
ク吸収体を重力方向に関してインク導出体よりも上方位
置とし、上記再充填用インクを下方から上方に供給する
ことによって、インクタンク内の供給側から確実にイン
クを再充填できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に、図面に基づいて本発明の
実施例を詳細かつ具体的に説明する。
【0029】まず、図1および図2に従い、本発明にか
かるインク再充填装置の基本的形態について述べること
とする。図1は本発明にかかるインク再充填装置の使用
状態、図2はそのインク再充填装置にインク充填のため
のインクタンク未装着の状態をそれぞれ示すものであ
る。これらの図において、100はインク再充填装置
(本体)、101はその再充填装置100用ホルダ(タ
ンク支持部材であり、以下では単にホルダという)、2
00はインク再充填のためホルダ101の装着位置に着
脱自在に差込まれたインクタンク、300は再充填用イ
ンク301を保持する充填用インク収容タンク、また図
2に示す102は充填用ホルダ101からその輸送中に
再充填用インク301が漏洩するのを防止するために設
けられているゴムなどを用いたキャップ部材である。な
お、好ましくは再充填用インク301をインク再充填装
置100とは別体の容器(不図示)に収容し、装置10
0の使用時に充填用インク収容タンク300の開口部3
02から再充填用インク301を注入することがインク
漏れや蒸発を防止する点からも効果的である。303は
開口部302に設けられる着脱自在なゴムなどによる封
止栓である。
【0030】ここで、インク再充填装置100は充填用
インク収容タンク300装着状態において形成されるホ
ルダ底部に沿ったインク室103、インク充填室10
4、インク室103とインク充填室104との間を連通
するインク連通部105を有する。一方、インクタンク
200にはインクの連通を許容し、かつ、保持インクに
負圧を発生させるための多孔質体からなるインク吸収体
201、インク吸収体201の下面に接し、後述するよ
うにして再充填用インク301をインク充填室104か
らインク吸収体201の負圧を利用して導くためのイン
ク導出体202が内装されている。なお、インク吸収体
201としては例えば発泡ポリウレタンを用いたもの、
インク導出体202には例えばポリエステルの繊維を樹
脂バインダで焼結し、流通方向に合わせて適宜裁断した
ものなどが用いられる。また、203はインクタンク2
00の筐体204底部に開口すると共にインク導出体2
02を図1に示す状態に保持するインク導出支持部、2
05はインクタンク200の筐体204の上面を形成す
る蓋部材である。
【0031】205Aは蓋部材205から内側に突設し
たリブであり、リブ205Aによりインク吸収体201
の上面と蓋部味205との間に大気に連通する空間が保
たれるようにしている。206は蓋部材205に穿設し
た大気連通孔である。また、充填用インク収容タンク3
00はタンク内の負圧を利用するチキンフード式のもの
で、304はタンク300の底部から下方に向けて突設
した充填インク隘出管、305は充填インク用収容タン
ク300からインク室103、インク連通部105を経
て再充填用インク301をインク充填室104に導くの
に支障がないようインク室103を大気に連通させてい
る連通路である。
【0032】続いて、本発明インク再充填装置100に
よるインク再充填動作について説明する。
【0033】通常、インクを使用する場合、インク吸収
体201より毛管力を大きくしているインク導出体20
2側にインクが補集されており、インク導出体202の
端面から記録手段側にインクを取り出す限り、インクは
安定供給される。
【0034】しかしインクタンク200において、要イ
ンク注入量にまでインク供給量が到達する前、すなわ
ち、インクタンク200内にインクが残留した状態であ
っても、インク吸収体201およびインク導出体202
に発生する静負圧Pが大きくなりすぎると、インク導出
体202とインク吸収体201との間あるいはここでは
不図示のフィルタとインク導出体202との間から空気
を引いてしまい、インク切れが発生する。この時のイン
ク使用量と静負圧Pとの関係を図3に示す。
【0035】図3において、B点がインク切れの点であ
るが、この点Bはインク吸収体201とインク導出体2
02との接触状態やフィルタとインク導出体202との
接触状態を変えることによって空気の取り込みやすさが
変わるため変化するが、通常、発泡ポリウレタンを使用
したインクタンクの場合、このB点における発生負圧値
B は100〜150mmAq近辺である。なお、図3
に示すように、インクを保持しているインク吸収体20
1およびインク導出体202に発生する静負圧PがB点
に達した時、インク再充填装置100にインクタンク2
00を装着して、インク再充填装置内のインク301と
インクタンク内の残留インクとをインク導出体202を
介して連通させると、インク室103に貯蔵されたイン
クは、インク吸収体201およびインク導出体202に
て発生する静負圧PB により、インク充填室104から
インクタンク200内へと吸い上げられる。この時のタ
ンク内の静負圧の挙動は、図3に示すようにインク使用
時の負圧挙動I方向とは逆のH方向となる。
【0036】なお、インク再充填時には、充填用インク
収容タンク300の開口部302は充填用インク301
を収容した状態で封止栓303により密閉されている。
そして、インク室103のインク301がインクの再充
填によって消費されると、そのインク面301Aがわず
かに下がり、インク送給管304の端部から離れる瞬
間、この送給管端部が大気と接することで、外気を連通
路305からさらにタンク300内に取り込み、その作
用で充填用インク収容タンク300内のインク301が
インク室103に流出してインク面301Aを上昇させ
る。この上昇によって、インク面301Aがこの送給管
端に接すると、送給管304内への外気の侵入が阻止さ
れるので、インク面301Aの液面レベルは再充填中常
にほぼ一定に維持できる。従って、本実施例によれば、
レベルセンサを設ける必要がなく(ただし充填用インク
収容タンク300内のインク残量をゼロにしないような
構成とすることは好ましい)、しかも、インク再充填中
のインク室103内の水頭差を一定に保つことができる
ので、インク再充填条件をほぼ安定させることができ
る。つまり、インクタンク200のインク消費によって
発生している負圧に応じたインク再充填量をより確実に
得ることができる。
【0037】以上述べたように、インク吸収体201お
よびインク導出体202により発生する静負圧PB (図
3参照)を利用して充填インク301をインクタンク2
00内に充填することができ、また、後述するように再
充填されたインクタンク200を記録ヘッドと結合した
場合インク切れを生じるようなことがない。
【0038】なお、以下に、本発明に適用されるインク
吸収体201およびインク導出体202の詳細使用につ
いて説明しておく。
【0039】インク導出体202は通常繊維束からな
り、その材質として適当なものにはポリエステル、ナイ
ロン、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース、ポ
リウレタン等があり、インクに対して化学的に安定であ
ってぬれ性の良いものが望ましい。
【0040】ぬれ性の良さの判断基準として一般的に固
体面に対するインクの接触角の小さいことが挙げられ
る。なお、テフロン系等のように接触角の大きい材料に
対しても親水化処理を施すことにより用いることはでき
る。しかし、親水化処理のための製造工程の増加や、製
品コストの上昇などの観点から考えると、インク自体の
有する接触角の小さいものが望ましい。また、上記以外
の繊維の材料として、金属、ガラス、カーボン等のファ
イバを用いても良いし、前述したそれぞれの繊維材料を
混合させても良い。
【0041】また、インク導出体202はインク路の一
部を形成するので、インク供給の方向性を持たせなけれ
ばならない。そして、後述するようにヘッドとの結合状
態においてその記録ヘッドの導入部と圧接するので形状
を維持できるだけの物理強度も必要である。そのため
に、各繊維を結束させて繊維束を形成した方が望まし
い。
【0042】インク導出体202を形成する繊維の太さ
の上限を決定する条件は、記録ヘッドインク導入部に設
けられるフィルタとインク導出体202との密着性にあ
る。この観点から、0.05mm以下であることが望ま
しい。また、繊維の太さの下限の条件としては、インク
導出体202が繊維を結束させるように構成されること
から、コストや繊維束の形成を容易にするために0.0
1mm以上が望ましい。
【0043】また、繊維の集合体を結束させるための手
段としては、樹脂性の結合剤(バインダ)により繊維束
の外周部を硬化させる方法などがある。これにより、イ
ンク導出体202の外周部近傍に硬化領域が形成され
る。
【0044】ここで、繊維束の外周部から含浸させる樹
脂として、ポリエステル、ポリオール等のポリウレタン
や、目的に適合すれば例えばメラミン系のバインダなど
を用いることができる。
【0045】繊維を結束させるための硬化領域形成手段
としては、前述した樹脂のバインダを用いる以外にも、
外周部から熱や圧力を与え溶着させる方法を用いても良
い。また、硬化領域を形成するのではなく、繊維束を他
の部材により被覆させても良い。ただし、前述の硬化領
域を形成する場合は、成形と同時にバインダを含浸させ
ることができるのに対し、繊維を被覆して結束させる場
合は、繊維を結束させた状態で被覆しなければならず、
均一に強度に持たせるように成形するために、製造工程
の複雑化を招くおそれがある。従って、硬化領域を設け
る構成の方が望ましい。
【0046】なお、繊維束の形成については、繊維にイ
ンク供給時の方向性を保つことができ、記録ヘッド側の
インク導入部との圧接時に繊維が変形してインク供給が
不能や不均一にならない構成をなすものであれば、前述
の構成や方法に限られるものではない。
【0047】本実施例によるインク吸収体201につい
ては、これまでに公知のものであってもよく、インク吸
収体201の圧縮収納時の圧縮の度合いや、弾性係数の
低いインク吸収体を用いる場合には、インク吸収体20
1を確実に変形させるためにインク導入体202をイン
ク吸収体201中に圧入させて、常にインクを集中させ
る構成が好ましい。
【0048】なお、ここでいう圧入とは、通常の圧接時
の押圧力よりも強い力でインク吸収体内にインク導出体
を押し込んで圧接させることを意味する。
【0049】図4は本発明にかかるインクタンク再充填
装置の第2の実施例を示す。なお、図4は、再充填装置
本体110にインクタンク210を装着したものを示
し、ホルダ111はインクタンク210の下部に嵌合可
能に構成されていて、ホルダ111にインクタンク21
0が着脱自在となるように、好適には位置決め部等が設
けられる。
【0050】このインクタンク210は図5に示すよう
にシアン(C),マゼンタ(M)およびイエロー(Y)
のカラーインクを色別に収容するインク収容部210
C,210Mおよび210Yを筐体214内に個別に有
するカラー用インクタンクである。これとは別にブラッ
ク(Bk)インクを収容するインクタンクについては図
1に示した構成にならった再充填装置100を適用すれ
ばよい。図5において、211C,211M,211Y
はインク収容部210C,210M,210Yにそれぞ
れ装填されたインク別のインク吸収体、212C,21
2M,212Yはインク吸収体211C,211M,2
11Yに圧接するインク別のインク導出体である。
【0051】再び図4に戻り、その再充填装置110の
構成の詳細について説明する。ここで、310は充填用
インク収容タンク、314はそのインク隘出管である
が、本例の充填インク収容タンク310にはシアン
(C),マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインク
を個別に収容するインク収容部が設けられている。な
お、ここではシアンインクを収容するインク収容部31
0Cのみが示されており、103Cは充填インク収容タ
ンク310の装置110への装填状態においてシアンイ
ンク301Cが保持されるシアンインク室、105Cは
シアンインク連通部、104Cはシアンインク充填路で
ある。同様の構成になるイエローインク収容室およびマ
ゼンタインク収容室(いずれも不図示)からインクタン
ク210のイエローインク収容部210Y、マゼンタイ
ンク収容部(ここでは不図示)にインク再充填のための
経路が形成される。かくして、本実施例によれば3色一
体のカラー用インクタンク210により3色同時にイン
クの再充填が可能となる。
【0052】しかも、本実施例によれば、消費したイン
クの量により各インク収容部210C,210M,21
0Yでのインク吸収体によって発生する負圧がまちまち
でも、その発生する負圧に応じて再充填が行われるので
各収容部でインクが溢れるようなことがない。
【0053】続いて、図6〜図8により本発明の第3実
施例について説明する。
【0054】図6は図4において第2実施例として示し
たカラー用インクタンク210に対し、そのインク供給
用開口部213C,213Yおよびマゼンタインク供給
用開口部213M(ただし、ここでは図示されていな
い)を保護する目的でこれらを液密に覆蓋する例えばシ
リコーンゴムなどの弾性封止体401を有する着脱自在
なキャップ部材400を取付けたものである。402は
キャップ部材400に穿設されている通気孔、403は
インクタンク210の筐体204に係着する係止爪、4
04はキャップ部材400の着脱用ならびに取扱い用の
つまみ部である。本実施例は、このようなキャップ部材
400を利用してインク再充填を行うもので、その動作
を図7(A),(B)および図8の(A),(B)に従
って説明する。
【0055】本実施例では、図7の(A)に示すよう
に、まず、シアンンク301C用のインク供給用開口部
213Cのみを開放する弾性封止体401Aをキャップ
部材400に取付けて、かかるキャップ部材400によ
りその他のインク供給用開口部213Y,213Mを封
止状態とする。しかる後、かかるキャップ部材400つ
きのカラー用インクタンク210を図7の(B)に示す
ようにインク再充填装置100のホルダ101に装着す
る。そして、このようなカラー用インクタンク210の
装着状態で再充填用インクタンク310のシアンインク
301Cを収容したインク収容部310Cからカラー用
インクタンク210のシアンインク収容部210にこれ
までに述べてきたと同様にしてインクを再充填すること
ができる。
【0056】以上述べたようにしてシアンインク301
Cの再充填が終了したならば、キャップ部材400諸共
カラー用インクタンク210をインク再充填装置110
から取外す。なお、再充填を終えたカラー用インクタン
ク210のインク収容部(本例の場合はシアンインク収
容部210C)ではインク吸収体211がこれ以上液体
を吸引する負圧を有していないことに着目し、キャップ
部材400を装着したまま、カラー用インクタンク21
0を水あるいは洗浄液に浸して付着しているインクを洗
い流すようにした。しかる後、カラー用インクタンク2
10をキャップ部材400から取外し、図8の(A)に
示すように各インク供給用開口部213まわりにインク
吸収部材500を押し付けてその周囲部に付着したイン
クおよびインクを含む洗浄液を拭い取るようにした。こ
こで、インク吸収部材500としては、カネボウ(株)
のルビセルといったポリビニルアルコール製のスポンジ
状のものが好適である。更に、ルビセルは、水を含むと
柔らかくなるため、インク供給用開口213Y,213
M周辺の溝にもよくなじむので、予め水あるいは洗浄液
に浸した後絞っておくとよい。
【0057】このようにして、装着されたインクタンク
210ではインク301Cを記録により消費することで
発生している強い負圧力によってインク301Cを再充
填した後、水あるいは、洗浄液で洗浄し、前記キャップ
部材400′を取外した後、インクタンク210のイン
ク記録ヘッドとの連結部となるインク供給用開口部21
3Cを、インクタンク外部に置いたインク吸収部材50
0に押し付けて上記の拭き取りを行うことに1つのイン
ク収容部210Cへのインク再充填動作を終了する。
【0058】ついで、図8の(B)に示すようにカラー
用インクタンク210のインク収容部210Yに設けた
インク供給用開口部213Yのみを覆蓋しないようにし
た弾性封止体401B(ここではインク収容部210M
およびその開口部は表示されていないが、弾性封止体4
01Bはこの開口部をも封止しているものである)をキ
ャップ部材400内に装着し、充填インク収容タンク3
00のイエローインク収容部310Yからインク導出体
213Yを介してイエローインク301Yを上記のイン
ク収容部210Yに再充填する。このあと、キャップ部
材400ごとインクタンク210を取外して水洗いし、
さらにインクタンク210をキャップ部材400から取
外して図8の(A)に示したようにインク吸収体500
による拭き取り動作をしたあと、マゼンタインクの再充
填を同様の作業の繰返しにより行う。
【0059】本実施例によればカラー用インクタンク2
10への複数種類のカラーインク再充填に際し、第2実
施例のように専用のインク再充填装置によらず単色用の
インク再充填装置を利用してキャップ部材400内の弾
性封止体401を取換えるだけで実施することができ、
コスト低減に貢献する。
【0060】なお、図8の(A)に示したようなインク
吸収部材500による拭き取り動作は他の実施例にも適
用できるものである。
【0061】続いて、上述の実施例で述べてきたような
インクタンク200ないし210を着脱自在に保持する
と共にこれらからそれぞれのインクを供給する記録ヘッ
ド部と一体構成され、さらにキャリッジに着脱自在とし
たインクジェットユニット600の構成を図9により説
明する。
【0062】インクジェットユニット600は、一対の
側板601,601および背板602と、これらの側板
601および背板602のほぼ1/3程度の高さを有す
る表板603と、2つのインクタンク200,210を
個別に収納可能なように仕切った中板604とをユニッ
ト筐体600Aに具えている。605Aはカラー用イン
クタンク210を着脱自在に収納するカラーインクタン
ク収納部、605Bはブラックインクタンク200を着
脱自在に収納するブラックインクタンク収納部である。
なお、これらの収納部605A,605Bには後述する
ようにして表板603側からインクタンク210,20
0が収納されるものである。606は背板602の頂縁
部に沿って両側の側板601,601間に跨がるように
して設けられ、収納部605A,605Bに装着された
インクタンク210,200を筐体600Aの底部に押
付けた状態に保持するための蓋部材であり、蓋部材60
6の詳細、およびその動作については後で詳述する。
【0063】インクジェットユニット600の底部には
インクタンク200,210のインク供給用開口部に挿
入され、インクタンク200,210内のインク記録ヘ
ッド部700に導くためのインク導出管607(607
Y,607M,607C,607Bk;ただし607
M,607Bkは図示せず)が設けられており、これら
のインク導出管はそれぞれインク供給用開口部213に
挿入可能なようにインクタンク収納部605A,605
Bの内部に向けて突設されている。
【0064】カラー用インクタンク210およびブラッ
クインクタンク200が装着される記録ヘッド700側
の導出管607の開口部には、図9の(d)に示すよう
にフィルタ609Y,609M,609C,906Bk
が設けられている。
【0065】なお、これらの導出管607から記録ヘッ
ド700までは、図9の(d)に示すようにインク供給
路610(610Y,610M,610C,610B
k)が記録ヘッド700の装着側に沿って設けられてい
る。
【0066】また、導出管607が配された底面には、
導出管607の周囲に所定の厚みを持った弾性板608
A,608Bが敷かれている。弾性板608A,608
Bは後述するように、インクタンク200,210のイ
ンク供給用開口部に設けられたリブが圧接してインクが
ユニット600内に漏れるのを防止するものである。
【0067】なお、図9の(c)に示すように表板60
3にはブラックインクタンク200が収納されるタンク
収納部605B側に切欠部603Aが設けられている。
この切欠部603Aはブラックインクタンク200が誤
ってタンク収納部605A側に挿入されるのを防止する
ためのもので、後述するようにブラックインクタンク2
00には上述の切欠部603Aに嵌合可能なリブが設け
られる。
【0068】ここで、図10によりインクジェットユニ
ット600に装着可能なブラックインクタンク200の
詳細について説明しておく。
【0069】207はインクタンク200の上部に係着
される上部部材、207Aはインクジェットユニット6
00への着脱動作に利用される摘み部、その(d)に示
す207Bは大気連通口であり、208はタンクの蓋部
材205から突設した帯状突部である。また、インク供
給用開口部213Bkの周囲部には図10の(c)に示
すように環状リブ220Bkが突設されていて、開口部
213Bkと環状リブ220Bkとの間には傾斜面21
5が形成されている。また、216は先にも述べたよう
に図9の(c)に示す切欠部603Aに嵌合するリブで
ある。なお、このリブ216はブラックインクタンク2
00の収納部605Bへの収納時のガイドともなる。さ
らにまた、図10の(d)に示す204Aは筐体204
の内側に沿って縦方向に配設されたリブであり、筐体2
04とインク吸収体201との間に空間を形成すること
で、誤ってインクが筐体壁を伝い大気連通口206(図
1参照),207B(図10の(d)参照)から外部に
漏れるのを防止している。
【0070】ちなみにこのブラックインクタンク120
0は外法寸法は上部部材207を除き、高さが約51.
4mm、上部奥行約38.4mm、底部奥行約34.9
mm、リブ216の奥行約2.7mm、上部幅約16.
9mm、底部幅約11.1mmで底部より上部の方が幅
が広く図示のように段差が形成されていて、図9に示す
インクジェットユニット600への装着状態で後述する
カラー用インクタンク210と共にユニットとしての一
体感が得られるようにすると共に、インクの収容量がそ
れだけ大きく保たれるようにしている。
【0071】続いて、図11によりインクジェットユニ
ット600に装着可能なカラー用インクタンク210の
詳細について説明する。
【0072】カラーインクタンク210は、図11の
(c)に示すように、筐体214の内部を仕切り部材2
14Aおよび214BによってほぼT字形状に仕切られ
ている。このようにして仕切られた各インクタンク収容
部210C,210M,210Yに収納されるカラーイ
ンクの収納量はそれぞれほぼ等しく、インクタンク内部
をこのように仕切ることによって、インク供給用開口2
13C,213M,213Yを区切られたインク収容部
210C,210M,210Yの互いに隣接した領域の
近傍に集めることができる。
【0073】そしてインク供給用開口を互いに隣接した
領域の近傍に集めて設けることによって、記録ヘッド7
00との結合スペースを極めて小さいものとすることが
できるとともに、インクタンク210の投影面積を小さ
くすることができる。また、インクタンク内のインクの
収納容量を投影面積のわりに、あるいは結合スペースの
わりに多く維持することができる。
【0074】ちなみにカラー用インクタンク210の各
部の外法寸法は、上部部材207を除き、それぞれ高さ
約56.5mm、上部奥行約38.4mm、底部奥行約
31.5mm(中間部の奥行約34.5mm)、上部幅
約19.3mm、底部幅約18.1mm、インクタンク
の段差部までの底部からの高さ約29.5mmとした。
【0075】なお、他の主たるカラー用インクタンク2
10の構成は前述したブラックインクタンク200とほ
ぼ同様である。
【0076】インクタンク210は、インクジェットユ
ニット600に対して、後述するように回動動作を利用
して接着するため、インク供給用開口213C,213
M,213Yがユニット600側の導出管607C,6
07M,607Yの先端部と突き当たることでスムーズ
な装着を阻害しないように傾斜面215の一方の方の傾
斜4を角度の緩い傾斜面としている。特に、回動装着に
よって、後述するように最初にインク供給用開口213
Y,213Mに導出管607Y,607Mが侵入するの
でインク供給用開口213Y,213Mの周囲の斜面
は、シアンインク収容部210Cのインク供給用開口2
13Cの傾斜面よりもなだらかに構成されている。
【0077】このようにカラー用インクタンク210の
回動挿入動作時に上流側にあたる傾斜面をなだらかにす
ることで、回動動作時にインク供給用開口213Y,2
13M,213Cを導出管607Y,207Mに当てる
ことなく、スムーズに省スペースで回動挿入でき、さら
に後述するように挿入終了直前の筐体214の底部での
挿入方向手前側へのインクタンク210のスライド動作
をも、スムーズに実施することができる。
【0078】なお、インク導出体213Y,213M,
213Cをタンク内に支持するための支持部203の内
面の一部にはインクタンク210の内部と外部とを連通
するスリットがそれぞれリブ204Bによって形成され
る(図11の(a)参照)。インクタンク200,21
0に対して上部から下方に向かう方向の力を与え、イン
クタンク200,210の装着状態を安定化させるもの
である。
【0079】さらにまた、このようなインクタンク21
0では、インク供給用開口213C,213M,213
Yが図11の(c)に示すようにインクタンク210の
底面の一方にそれぞれ偏って形成されている。そのた
め、インクタンク210内の他方の底面に対し、インク
吸収体211C,211M,211Yが隙間なく付着し
やすい。インクタンク210の底面に対してインク吸収
体211C〜211Yが隙間なく付着してしまうと、そ
の部分にインクが溜りやすくなり、溜ったインクが、イ
ンクタンク210の姿勢によってはインク供給用開口2
13C〜213Yや、大気連通開口207Bから漏れ出
ることがある。このような不都合を改善し、インク吸収
体211C〜211Yがインクタンク210の底部に隙
間なく付着することを防止するために、インクタンク2
10の底面にはリブ204Cが各インク収容部ごとに設
けてある。
【0080】このように、インクタンク210の内部に
リブ204Bや204C等を設けることとさらに支持部
203にスリットを存在させたことで、インク供給用開
口213C〜213Yと大気連通用開口207Bとの間
に空気層を形成することができる。
【0081】このように空気層を形成し、インクタンク
210内部を外部と連通することで、第一に、インクタ
ンク210の物流時にインク供給用開口を封止していた
シール材を剥す際に、インク供給用開口からのインクの
吹き出しや漏出を防止でき、第二に、印字実行時インク
タンク210の周囲の温度が上昇した場合でも、インク
を外部に押し出すことがなくなり、第三に、特にリブ2
04Cを設けることで、インクタンク210の底にイン
クが滞留することがなくなり、インクの消費効率が向上
するという効果がある。
【0082】第四に、再充填時にインク吸収体211C
〜211Yのインクとインク導出体212C〜212Y
が保持するインクとを連通させる際に間に空気が残りに
くくなり、確実に再充填が可能となる。
【0083】さらに、インクタンク210が、例えば
(Y,M,C)3色分のインクの収容が可能であり、そ
の同一面(ホルダ連結面)に3色がそれぞれ取り出し可
能な連結部挿入用の開口を有し、その3色分のインクが
インク吸収体および保持部材と上記開口の間に介装さ
れ、インク保持体より毛管力の大きいインク導出体の2
部材によって保持される形態の分離型である限り、その
インク保持体およびインク導出体に収容し得るインク量
の多少や、インク保持体の形状寸法あるいはインク使用
量が異なっていても、本発明にかかる再充填装置および
再充填方法により再充填後のインクタンク210内のそ
れぞれのインク量を使用開始前と等しくすることができ
る。
【0084】つまり、ユーザが3色のうちのたとえ1色
を使い切ってしまった場合でも、常に初期購入時とほぼ
同量のインクを、他のインクを余分に充填することな
く、再充填完了時に全ての色のインク保持量が均一とな
るように再充填可能となる。
【0085】続いて図12により図9に示した覆部材6
06の構成とその機能の詳細について説明する。なお、
覆部材606はインクジェットユニット600の筐体6
00Aと同様の例えば熱可塑性樹脂系材料により形成さ
れるもので筐体600Aとは超音波溶接等により溶着さ
れるものである。
【0086】覆部材606はインクジェットユニット6
00にインクタンク200および210を装着する最終
過程において、これらのインクタンク装着を確実な状態
とする機能およびこれらのインクタンクの離脱を防止す
る機能を有するもので、その着脱動作については後述す
る。606Aは図12の(c)にAとして示す領域に配
設され上記最終過程において、インクタンク200,2
10の図10,図11に示した覆部材205角部205
Bと干渉する傾斜干渉部、606Bは図12の(d)に
Bとして示す領域に配設され、装着過程でタンク20
0,210の帯状凸部208との干渉を乗り越えて操作
者にクリック感を与え、これらのタンク200,210
を下部に押し付けた状態に保つ離脱防止部、606Cは
装着状態を保持するための水平係止部である。
【0087】次に、図13〜図15に従ってカラー用イ
ンクタンク210の装着動作について説明する。なおブ
ラックインクタンク200の装着動作はカラー用インク
タンク210の装着動作にならうものでその説明は省略
する。
【0088】ブラックインクタンク200およびカラー
用インクタンク210は、それぞれ図13〜図15に示
されるように、インクジェットユニット600の表板6
03の上端を回動支点として、回動装着される。
【0089】なお、これらのインクタンク200,21
0をユニット600の筐体600Aに挿入する際の方向
は、省スペースという観点からすると、ユニット筐体背
面602とインクタンク挿入側の面とのなす角度θ(図
13の(A)参照)が5°〜45°となるようにする。
その範囲外の角度では、従来のような上方向または横方
向からの直線的な装着の場合と比較して、必要スペース
に実質的な差がなくなるからである。
【0090】まず、図13の(A)に示す状態Iのよう
に、インクジェットユニット600の筐体600Aとそ
の表板603との間の開口であるインクタンク挿入部か
らインクタンク210を摘み部207A近傍を摘んで差
し込む。そのとき、表板603の上端部をガイド部とし
て、それにインクタンク210の段付面を当接させ(点
P1で示す)、さらに筐体603の背面602にインク
タンク210の挿入側下部コーナを突き当てる。そし
て、インクタンク210の下部コーナを次第に下方にス
ライドさせつつ、点P1を中心に回動動作して図13の
(B)に示した状態III とする。
【0091】このときの回動挿入のインクタンクの動き
に関して、ユーザの手への感触がスムーズになるように
することは極めて重要であるが、本実施例では、筐体6
03の背面602に摺接するインクタンク210の上述
したコーナの角をR形状とすることによって、上記表板
603の上端部に接触を保つインクタンク210の当接
点P1を変位させながら回動挿入するので、点P1にお
けるインクタンク210の滑りに伴って、インクタンク
210を下方にスムーズに回動させることが可能とな
り、ユーザの感触も良好となる。
【0092】かくして状態IIで、図13の(B)に示す
ようにインクタンク210の段付き面下部コーバー20
4Dが筐体603の内側底部に当接し、インクタンク2
10の挿入側下部コーナが筐体背面602の内側に当接
した状態に保たれる。この図13の(B)では、状態II
の時点で、ユニット側インク導出管607Yがインクタ
ンク210のインク供給用開口213Yに挿入を始めて
いる(なお、イエローインクタンクに隣接している不図
示のマゼンタインクタンクのインク供給用開口213M
にも、インク導出管607Mが挿入され始める)。ただ
し、インク導出管607Y(607M)に前記繊維束を
有してなるインク導出体217Y(217M)が設けら
れている場合には、繊維束とインク供給用開口との摩擦
によって繊維束が損傷を受けることがあるから、状態II
から後述の状態III まではインク導出管602(607
Y,607M)とインクタンク210のインク供給用開
口213(213Y,213M)とが接触しないよう
に、ユニット筐体600Aおよびインクタンク210,
200の寸法を調整することが望ましい。
【0093】なお、状態IIではインク導出管607の先
端がインクタンク210のインク用開口213と接触す
るが、装着を円滑に行うために、図11の(c)に示し
たように、開口213の周囲に傾斜面215が設けられ
ている。なお、タンク210の回動動作によってこれを
ユニット600に装着するが、インク供給用開口213
の位置次第によってインク導出管607との接触順がず
れるため、最初に接触する開口213ほど傾斜面215
の傾斜が緩やかになっている。つまり、イエロー,マゼ
ンタの開口213Y,213Mではほぼ同程度の傾斜面
に形成され、シアンの開口213Cでは斜面が最もきつ
い角度となっている。
【0094】このように、インク供給用開口213に傾
斜面215を設け、ユニット筐体600Aへの挿入方向
上流側の傾斜面を緩やかにし、反対側をきつくすること
によって、インクタンク210の筐体600Aへの回動
挿入時にインクタンク210に接続されるユニット60
0側の導出管607がインクタンク210の開口部寸前
のところで開口213に干渉することなく回動すること
が可能となり、かつインク供給用開口213を必要以上
に広げることなく設計することができる。
【0095】そしてさらに挿入を続けると、インクタン
ク210の下部の筐体600A内と接する位置が挿入手
前側にずれるように移動し、筐体600A内側の傾斜し
たリブ620の傾斜面に沿うように動作する。かくして
図14の(A)に示す状態III でインクタンク210の
上部挿入側の角部205Bが覆部材606の傾斜干渉部
606Aの先端に当接し、挿入抵抗感が発生し始める。
【0096】図16には、挿入動作における上記角部2
05Bの当接位置と挿入抵抗力との関係を示した。この
図のように、上記の状態I〜IIでは角部205Bが覆部
材606と接触しないため挿入抵抗力はゼロで、状態II
I 以後で、抵抗力が大きくなっていく。そして、図14
の(B)に示す状態IVで、状態III より抵抗力(抵抗
感)がさらに増大する。このときインクタンク210
は、傾斜干渉部606Aの形状効果によって下方に押し
付けられる。図15の(A)に示す状態Vは、インクタ
ンク210の角部205Bが傾斜干渉部606Aの終点
(最終点)近傍に近づいた様子を示す。このときは、図
16の(b)に示すように、これまで生じていた抵抗感
が瞬時に解放され、ユーザの点には装着感として伝達さ
れる。
【0097】この時、インクタンク210に設けた帯状
突部208およびタンク上面先端の突起部230がユニ
ット筐体600Aの内壁に解放時の加速で衝突して「カ
チッ」という音を生じる。すなわち、ユーザにとって確
実なクリック感を発生するもので、この状態でインクタ
ンク210は、下部に押し付けられ、離脱防止部606
Bの帯状突部208との干渉によってタンク210の離
脱が防止され確実に装着される。
【0098】ここで、インクタンク210のインク供給
用開口213Y(213M)とインクジェットユニット
600のインク導出管607Y(607M)との接続状
態を図17により詳述しておく。なお、単色のインクタ
ンク200、例えばブラックインクタンクの場合におい
てもその基本的な接続状態は変わらないのでその説明は
省略する。
【0099】図17に示すように、インクジェットユニ
ット600のインク導出管607Yはインクタンク21
0のインク供給用開口213Yから内部に挿入され、イ
ンク導出体212Yに押圧した状態で接触する。インク
導出体212Yは、インクタンク210内のインク吸収
体211Yに保持されるイエローインクを外部に良好に
導出するために上下方向の繊維束で構成されているが、
このようにインク導出管607Yと接触するインク導出
部体212Yとインク吸収体211Yとの間に密度の高
低が生じることでインク吸収体211Y内のイエローイ
ンクのインク導出管方向への流れを一層良好にし、イン
ク供給性の向上が図られる。なおインク導出管607M
および607Cにおいても同様な状態でインク導出体2
12M,212Cに接している。
【0100】以上のようにして、インクタンク210お
よび200がインクジェットユニット600に装着され
るため、簡単でかつ確実な接着状態とすることができ
る。また、回動動作を利用して、最も装着スペースを小
さくし、インクタンク自体の投影面積を小さくすること
ができ、インク容量を低下させることなく装置の小型化
が図れる。
【0101】さらにまた、インクタンク210,200
のインク供給用開口213の周囲に設けたリブ204
B,204Cは、覆部材205による押圧力で、インク
ジェットユニット600の底面に設けられた弾性板60
8A,608Bに圧接されて喰い込むことにより、その
部分から外部へのインクの漏れ出しが抑制される。
【0102】続いて図18および図19により本発明に
かかるインクジェットユニットに対するタンクの着脱動
作およびインクジェットユニットを搭載するキャリッジ
からのインクジェットユニット着脱動作について説明す
る。なお、これらの図による動作はカラー記録が可能な
記録装置の場合であるが、単体のインクタンクを搭載す
る記録装置に対しても同様の所作が行われるものであ
る。
【0103】図18,図19において、800は(カラ
ー)インクジェット記録装置、801は被記録材(記録
シート、不図示)を送給する送給トレイ、802は記録
済の記録シートを排出する折畳まれた状態の排出トレ
イ、803はインクジェットユニット600を搭載して
移動操作するキャリッジ、804はキャリッジ803に
設けられ、インクジェットユニット600の着脱時に使
用される操作レバーであり、記録ヘッド700(ここで
は不図示)は図9の(b)に示したようにしてインクジ
ェットユニット600に搭載されている。
【0104】インクタンク210あるいは200を再充
填、あるいは交換等のために取り出す場合は、キャリッ
ジ803にインクジェットユニット600を保持させた
まま、図18の(a)−1に矢印T1で示すようにイン
クタンクをこの図で手前の方に回動させて、ユニット6
00との間の係着関係から解放した後図18の(b)−
1に矢印U1で示すように上方に引き抜けばよい。この
ような所作は、先に図13〜図15によって説明した装
着動作の逆となる。また、再充填後あるいは交換のため
にキャリッジ803に保持されるインクジェットユニッ
ト600にインクタンク210あるいは200を装着す
る場合については図13〜図15によって説明済である
が、図18の(b)−1および(a)−1に矢印U2,
T2で示した。
【0105】また、キャリッジ803からインクジェッ
トユニット600をその保持インクタンク210,20
0と共に取り出す場合は、図19の(c)に矢印A1と
して示すように固定用の操作レバー804を回動させる
ことによりインクジェットユニット600のキャリッジ
803に対する位置決め固定状態を解除する。しかる後
図19の(b)に矢印B1で示すようにインクジェット
ユニット600をキャリッジ803からこの図で手前の
方に引き出すことができる。なお、インクジェットユニ
ット600を装着するにあたっては、図19の(b)に
矢印B2で示すようにしてインクジェットユニット60
0をキャリッジ803上の所定の位置に位置決めした
後、図19の(c)に矢印A2で示すように操作レバー
804を回動させてユニット600を位置決め状態に固
定することができる。
【0106】なお、以上に述べてきた実施例では再充填
の対象となるインクタンクが主としてカラー用の場合に
ついてであったが、インクタンクとしてはカラー用に限
らず、単色のインクを収容するものや、異なる種類のイ
ンクを個別に収容するインクタンクに対しても適用可能
であることはいうまでもない。
【0107】また、インク吸収体およびインク導出体に
ついても上述の材質に限られるものではなく、要はイン
ク保持のために負圧を発生するインク吸収体と、その記
録ヘッドへのインク供給側に接してインクを記録ヘッド
に導くことが可能なインク吸収機能を具えたインク導出
体とを有する限りどのような材質の組合せのものであっ
てもよい。
【0108】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、タンク支持部材への前記充填用インク収容タンクお
よび前記インクタンクの装着状態で、前記充填用インク
収容タンクから隘出するインクを前記インク吸収体の発
生負圧により前記インク導出手段を介して前記インクタ
ンクに再充填するようにしたので、インクを再充填する
のに、危険な針などを使用することなく、また、インク
洩れの惧れがなく、インクタンク内のインク吸収体およ
びインク導出体の有する負圧を利用してユーザの監視を
必要とせずに過不足なく廉価で安定したインク再充填を
実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による構成を示す断面図で
ある。
【図2】第1実施例による再充填装置のインクタンク組
付け前の状態を示す断面図である。
【図3】インクタンク内のインク使用量と静負圧との関
係を示す特性曲線図である。
【図4】本発明の第2実施例による構成を示す断面図で
ある。
【図5】第2実施例に適用されるカラー用インクタンク
の概要形態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3実施例にかかるキャップ部材装着
状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施例によるインクタンク再充填
時の手順をキャップ部材装着状態(A)および再充填状
態(B)によって示す断面図である。
【図8】本発明の第3実施例によるさらに他のインクタ
ンクへの再充填時の手順を付着インクの除去動作状態
(A)および再充填状態(B)によって示す断面図であ
る。
【図9】本発明に適用するインクジェットユニットの構
成を縦断面図(a)、正面図(b)、下面図(c)およ
び筐体底部の上面図(d)によって示す説明図である。
【図10】図9に示したインクジェットユニットに組込
まれるブラックインクタンクの構成を、一部破砕の側面
図(a)、正面図(b)、筐体の上面図(c)および上
部の部分縦断面図(d)によって示す説明図である。
【図11】図9に示すインクジェットユニットに組込ま
れるカラー用インクタンクの構成を、一部破砕の側面図
(a)、一部破砕の正面図(b)、筐体底部の上面図
(c)および上面図(d)によって示す説明図である。
【図12】図9に示すインクジェットユニットの覆部材
の構成を内側から見た正面図(a)、内側から見た底面
図(b)、上面図(c)、(a)のA−A線矢視図
(d)および(a)のB−B線矢視図(e)によって示
す説明図である。
【図13】図9に示すインクジェットユニットへのカラ
ーインクタンクの装着過程を(A)の状態Iおよび
(B)の状態IIで示す説明図である。
【図14】図13に続く装着過程を(A)の状態III お
よび(B)の状態IVで示す説明図である。
【図15】図14に続く装着過程を(A)の状態V、お
よび(B)の状態VIで示す説明図である。
【図16】図13〜図15による装着過程での各状態に
おける挿入抵抗力の変化を覆部材断面図(a)および抵
抗力変化曲線図(b)によって示す説明図である。
【図17】本発明にかかるインクタンクのインクジェッ
トユニットインク導出管との接続状態を一部破砕の側断
面図によって示す説明図である。
【図18】カラーインクジェット記録装置におけるイン
クタンクの取外し時および装着時の動作を(a),
(b)およびそれぞれの○印で囲んだ部分の拡大図
(a)−1,(b)−1によって示す説明図である。
【図19】図18に示すインクジェット記録装置におけ
るインクジェットユニットの取外し時および装着時の動
作を(a),(b)、(a)の○印で囲んだ部分の拡大
図(c)によって示す説明図である。
【符号の説明】
100 インク再充填装置 101 ホルダ 102 キャップ部材 103 インク室 104 インク充填室 105 インク連通部 200 (単体)インクタンク 201,211,211C,211M,211Y イン
ク吸収体 202,212,212C,212M,212Y イン
ク導出体 203 インク導出体支持部 204 筐体 205 蓋部材 207 上部部材 208 帯状突部 210 (カラー用)インクタンク 210C,210M,210Y インク収容部 213,213C,213M,213Y インク供給用
開口(部) 220 リブ 300,310 充填用インク収容タンク 301,301C,301M,301Y 再充填用イン
ク 302 開口(部) 304,314 インク溢出管 400 キャップ部材 401,401A 弾性封止体 402 通気孔 403 係止爪 404 つまみ部 500 インク吸収部材 600 インクジェットユニット 600A 筐体 601 側板 602 背板 603 表板 604 中板 605A,605B インクタンク収容部 606 覆部材 606A 傾斜干渉部 606B 離脱防止部 606C 水平係止部 607,607Y,607M,607C インク導出管 608A,608B 弾性板 609,609Y,609M,609C,609BK
フィルタ 610,610Y,610M,610C,610BK
インク供給路 800 インクジェット記録装置 803 キャリッジ 804 操作レバー

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充填用インクを隘出可能な充填用インク
    収容タンクと、保持インクに負圧を発生させるためのイ
    ンク吸収体および該インク吸収体に接し、当該インク吸
    収体により発生した負圧に抗して前記保持インクを記録
    ヘッドに導くためのインク導出手段を有するインクタン
    クとを着脱自在なタンク支持部材を具備し、 該タンク支持部材への前記充填用インク収容タンクおよ
    び前記インクタンクの装着状態で、前記充填用インク収
    容タンクから隘出するインクを前記インク吸収体の発生
    負圧により前記インク導出手段を介して前記インクタン
    クに再充填するようにしたことを特徴とするインク再充
    填装置。
  2. 【請求項2】 前記充填用インク収容タンクは前記タン
    ク支持部材に倒立状態で装着されることにより前記タン
    ク支持部材内に所定の高さまで前記充填用インクを隘出
    することを特徴とする請求項1に記載のインク再充填装
    置。
  3. 【請求項3】 前記インクタンクは前記タンク支持部材
    への装着状態で、前記インク導出手段が前記充填用イン
    ク収容タンクから隘出した充填用インクを導通し、前記
    インク導出手段を介して前記インク吸収体に前記充填用
    インクが供給充填されることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のインク再充填装置。
  4. 【請求項4】 前記インクタンクは前記インク吸収体に
    保持されるインクを下方の記録ヘッドに導くためにイン
    ク導出手段を前記インク吸収体の下方に有することを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかの項に記載のイン
    ク再充填装置。
  5. 【請求項5】 前記インクタンクは種類の異なる複数の
    インクを個別に収容するインク収容部を有すると共に、
    個々の該インク収容部ごとに前記インク吸収体および前
    記インク導出手段を有し、前記充填用インク収容タンク
    は前記個々のインク収容部に対応して種類の異なる複数
    のインクが収容可能であることを特徴とする請求項1な
    いし4のいずれかの項に記載のインク再充填装置。
  6. 【請求項6】 前記充填用インク収容タンクから前記タ
    ンク支持部材内に隘出される充填用インクの液面は前記
    インクタンクのインク導出手段とほぼ同等のレベルに保
    たれることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかの
    項に記載のインク再充填装置。
  7. 【請求項7】 前記インクタンクは種類の異なる複数の
    インクを個別に収容するインク収容部を有すると共に個
    々の該インク収容部ごとに前記インク吸収体および前記
    インク導出手段を有し、再充填が要求される種類のイン
    クを収容するインク収容部のインク導出手段を除く他の
    インク導出手段を封止可能なキャップ手段を介して対応
    する充填用インク収容タンクから隘出する充填用インク
    が前記再充填を要求されるインク収容部に再充填される
    ことを特徴とする請求項1に記載のインク再充填装置。
  8. 【請求項8】 前記記録ヘッドはインクを吐出するため
    のエネルギを発生する素子として、インクに膜沸騰を生
    じさせる熱エネルギを発生する電気熱変換素子を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかの項に記
    載のインク再充填装置。
  9. 【請求項9】 充填用インクを隘出可能な充填用インク
    収容タンクを、インク保持のために負圧を発生させるた
    めのインク吸収体および該インク吸収体に接して当該イ
    ンク吸収体により発生した負圧に抗して前記保持インク
    を記録ヘッドに導くためのインク導出手段を有する再充
    填可能なインクタンクと共にタンク支持部材に装着し、
    前記充填用インク収容タンクから前記充填用インクを前
    記タンク支持部材内に所定の高さまで隘出させて、隘出
    した充填用インクを前記インク吸収体に発生する負圧に
    より前記インク導出手段を介して前記インクタンクに充
    填することを特徴とするインク再充填方法。
  10. 【請求項10】 前記充填用インク収容タンクは前記タ
    ンク支持部材に倒立状態で装着されることにより前記タ
    ンク支持部材内に所定の高さまで前記充填用インクを隘
    出することを特徴とする請求項9に記載のインク再充填
    方法。
  11. 【請求項11】 前記インクタンクは前記タンク支持部
    材への装着状態で、前記インク導出手段が前記充填用イ
    ンク収容タンクから隘出した充填用インクを導通し、前
    記インク導出手段を介して前記インク吸収体に前記充填
    用インクが供給充填されることを特徴とする請求項9ま
    たは10に記載のインク再充填方法。
  12. 【請求項12】 前記インクタンクは前記インク吸収体
    に保持されるインクを下方の記録ヘッドに導くためにイ
    ンク導出手段を前記インク吸収体の下方に有することを
    特徴とする請求項9ないし11のいずれかの項に記載の
    インク再充填方法。
  13. 【請求項13】 前記インクタンクは種類の異なる複数
    のインクを個別に収容するインク収容部を有すると共
    に、個々の該インク収容部ごとに前記インク吸収体およ
    び前記インク導出手段を有し、前記充填用インク収容タ
    ンクは前記個々のインク収容部に対応して種類の異なる
    複数のインクが収容可能であることを特徴とする請求項
    9ないし12のいずれかの項に記載のインク再充填方
    法。
  14. 【請求項14】 前記充填用インク収容タンクから前記
    タンク支持部材内に隘出される充填用インクの液面は前
    記インクタンクのインク導出手段とほぼ同等のレベルに
    保たれることを特徴とする請求項9ないし13のいずれ
    かの項に記載のインク再充填方法。
  15. 【請求項15】 前記インクタンクは種類の異なる複数
    のインク個別に収容するインク収容部を有すると共に個
    々の該インク収容部ごとに前記インク吸収体および前記
    インク導出手段を有し、再充填が要求される種類のイン
    クを収容するインク収容部のインク導出手段を除く他の
    インク導出手段を封止可能なキャップ手段を介して対応
    する充填用インク収容タンクから隘出する充填用インク
    が前記再充填を要求されるインク収容部に再充填される
    ことを特徴とする請求項9に記載のインク再充填方法。
  16. 【請求項16】 再充填が要求される種類のインクを収
    容するインク収容部以外のインク導出手段を前記キャッ
    プ手段により封止して前記インク収容部に再充填したあ
    と、前記キャップ手段からインクタンクを取り付けたま
    ま、記録ヘッドと接続される側を洗浄掃拭することを全
    てのインクに繰返し行うことを特徴とする請求項15に
    記載のインク再充填方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009269199A (ja) * 2008-04-30 2009-11-19 Seiko Epson Corp 廃液回収体
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