JPH09238506A - 農用トラクタ - Google Patents

農用トラクタ

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JPH09238506A
JPH09238506A JP8050416A JP5041696A JPH09238506A JP H09238506 A JPH09238506 A JP H09238506A JP 8050416 A JP8050416 A JP 8050416A JP 5041696 A JP5041696 A JP 5041696A JP H09238506 A JPH09238506 A JP H09238506A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荒れた圃場で車体を高速で走行させた際でも
耕起後の圃場面を平坦に仕上げるトラクタを構成する。 【解決手段】 速度センサ39で計測される走行車体3
の走行速度が上昇した状態で、かつ、ローリングセンサ
31で計測されるローリング頻度が高まるほど、あるい
は、ローリング角度が増大するほど、自動耕深制御にお
ける耕耘装置の昇降作動を抑制するよう、昇降用の油圧
シリンダ11に対する制御弁Vの単位時間内の作動油の
給排量を抑制する、あるいは、目標耕深を基準に設定さ
れる不感帯の幅を拡大する制御形態変更手段Eを備え
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行車体に対して
昇降アクチュエータの駆動で昇降自在、かつ、ローリン
グアクチュエータの駆動でローリング自在に耕耘装置を
連結し、走行車体のローリング角を計測するローリング
センサと、この耕耘装置の後方の地表面を基準にした対
地高さを計測する接地センサとを備え、接地センサから
の計測信号を所定値に維持するようアクチュエータの駆
動で耕耘装置を昇降して耕深の維持を図る自動耕深制御
と、ローリングセンサからの信号に基づいてローリング
アクチュエータを駆動して耕耘装置のローリング姿勢の
維持を図るローリング制御とを行う制御装置を備えた農
用トラクタに関し、詳しくは、耕耘装置の昇降制御の形
態の変更を行う技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のように構成された農用トラ
クタとして特公平6‐71363号公報に示されるもの
が存在し、この従来例では車速に基づいて、耕深制御の
不感帯幅の変更、耕耘装置の昇降を行うシリンダの作動
速度の調節等を行うことで昇降制御の形態を変更するよ
うに構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】耕耘装置を備えたトラ
クタで耕起作業では、圃場面に対する耕耘装置の上下方
向の相対距離が変動した場合には耕耘装置を昇降して圃
場面に対する耕耘装置の高さを所定の値に維持する制御
が行われる。又、このように圃場面に対する耕耘装置の
上下方向での相対距離の変動は、圃場の轍等の凹部に車
輪が落ち込む、あるいは、圃場の土塊等の凸部に車輪が
乗り上げる等の現象によって車体の姿勢が変動すること
に起因する。
【0004】又、車体の姿勢が変動した場合に耕耘装置
を昇降させる際には車体の姿勢変動の速度と連動して耕
耘装置を迅速に昇降させることが耕耘装置の対圃場面高
さを維持する点で有効になると考えられるものの、現実
には重量物の耕耘装置を高速度で昇降させるには大容量
のアクチュエータを必要とするばかりでなく、重量物の
耕耘装置を高速で作動させた際のオーバーシュートを抑
制することも困難であり適正に圃場面に追従させた昇降
制御を行い難い面もある。特に、荒れた圃場で車体を高
速で走行させて耕耘作業を行う場合には、車体が短時間
のうちに動揺する回数が多く、又、車体が跳ねるように
動揺するので動揺の振幅も大きい。このような状況下で
圃場に追従して耕耘装置の昇降させる目的で耕耘装置を
高速で昇降させた場合には前記オーバーシュートばかり
でなく制御遅れの影響によっても圃場面に適正に追従し
た制御を行い難く、例えば、上昇を必要とするタイミン
グで耕耘装置が下降する動作が行われる現象を発生する
等、無駄な動作によって耕起後の圃場面を平坦化できな
いこともあり改善の余地がある。
【0005】本発明の目的は、荒れた圃場で車体を高速
で走行させて耕耘作業を行う場合でも耕起後の圃場面が
平坦化される農用トラクタを合理的に構成する点にあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴(請
求項1)は冒頭に記したように、接地センサからの計測
信号を所定値に維持するよう昇降アクチュエータの駆動
で耕耘装置を昇降して耕深の維持を図る自動耕深制御
と、ローリングセンサからの信号に基づいてローリング
アクチュエータを駆動して耕耘装置のローリング姿勢の
維持を図るローリング制御とを行う制御装置を備えた農
用トラクタにおいて、走行車体の走行速度を計測する速
度センサを備え、この速度センサで計測される速度が上
昇し、かつ、前記ローリングセンサで計測されるローリ
ング頻度が高まるほど、あるいは、ローリング角度が増
大するほど、前記自動耕深制御における耕耘装置の昇降
作動を抑制する方向に制御形態を変更する制御形態変更
手段を備えてある点にあり、その作用は次の通りであ
る。
【0007】本発明の第2の特徴(請求項2)は、前記
昇降アクチュエータが油圧シリンダで構成されると共
に、前記制御形態変更手段が、前記自動耕深制御におけ
る耕耘装置の昇降作動を抑制する方向に制御形態を変更
する際には油圧シリンダに対する制御弁の作動油の単位
時間内の給排量を減少させる制御動作を行うよう構成さ
れている点にあり、その作用は次の通りである。
【0008】本発明の第3の特徴(請求項3)は、前記
自動耕深制御が制御目標を基準に設定された不感帯の域
から前記接地センサの計測値が外れた際に昇降制御を行
うよう制御形態が設定されると共に、前記制御形態変更
手段が、前記自動耕深制御における耕耘装置の昇降作動
を抑制する方向に制御形態を変更する際には自動耕深制
御の不感帯の域を拡大する制御動作を行うよう構成され
ている点にあり、その作用は次の通りである。
【0009】〔作用〕上記第1の特徴によると、自動耕
深制御時に走行車体の走行速度を上昇させた場合にロー
リングセンサで計測されるローリング頻度が高まる、あ
るいは、ローリングセンサで計測されるローリング角が
増大するほど、制御形態変更手段が耕耘装置の昇降作動
を抑制する方向に制御形態を変更するものとなり、接地
センサの計測信号が所定値から外れた場合にも耕耘装置
の昇降作動が抑制されるものとなる。つまり、車体の走
行速度が上昇した場合に車体のローリング角、ローリン
グ頻度が高まるということは、単位走行距離あたりの圃
場面の凹凸の数が多い、あるいは、凹凸の高低差が大き
いことを意味するものであり、このような場合には車体
の姿勢変化に適正に追従する状態で耕耘装置を昇降させ
ることが困難であるので、圃場面に対して耕耘装置を積
極的に追従させて昇降させる制御を行わず昇降作動を鈍
らせることで、上昇を必要とするタイミングで耕耘装置
が下降する動作が行われる等、耕耘装置を逆方向に昇降
させる現象の発生を回避して耕起後の圃場面を平坦化さ
せるものとなる。
【0010】上記第2の特徴によると、耕耘装置の昇降
作動を抑制する方向に制御形態を変更する場合には、制
御弁での単位時間内の作動油の給排量が減少するので昇
降作動の速度が低下して過敏な昇降を阻止するものとな
る。
【0011】上記第3の特徴によると、耕耘装置の昇降
作動を抑制する方向に制御形態を変更する場合には、不
感帯の域が拡大されるので接地センサからの計測結果が
所定値から外れた場合にも、この外れ量が、より大きく
なった場合に制御が開始され、外れ量が大きい状態のう
ちに制御が終了するものとなり、つまり、制御開始が遅
れる傾向で、かつ、制御の終了が早まる傾向となるの
で、過敏な昇降を阻止するものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1、図2に示すように、前車輪
1及び後車輪2を備えた車体3の前部にエンジン4を配
置し、このエンジン4からの動力が伝えられるミッショ
ンケース5を車体3の後部に配置し、このミッションケ
ース5の上方位置で左右のリヤフェンダー6の中間位置
に運転座席7を配置し、この運転座席7の前部にステア
リングハンドル8を配置すると共に、車体3の後端位置
に2点リンク機構9を介してロータリ耕耘装置10を昇
降自在、かつ、ローリング自在に連結し、又、ミッショ
ンケース5の上部位置に配置した単動型のリフトシリン
ダ11(請求項1の昇降アクチュエータの一例)の駆動
で昇降操作される左右一対のリフトアーム12と2点リ
ンク機構9を左右のリフトロッド13を介して連結する
ことで吊下げ状態に支持し、更に、一方のリフトロッド
13に複動型のローリングシリンダ14(請求項1のロ
ーリングアクチュエータの一例)を介装することで、ロ
ータリ耕耘装置10の駆動昇降と、前後向きのローリン
グ軸芯X周りでの駆動ローリングとが自在な農用トラク
タを構成する。
【0013】図3に示すように、ロータリ耕耘装置10
の駆動昇降、及び、駆動ローリングを行うための油圧系
は、前記エンジン4で駆動される油圧ポンプPと、流量
制御用のフロープライオリティ弁17と、このフロープ
ライオリティ弁17からの制御流を前記ローリングシリ
ンダ14に供給するローリング電磁弁18と、フロープ
ライオリティ弁17からの余剰流を前記リフトシリンダ
11に供給する、あるいは、リフトシリンダ11からの
油を排出する電磁比例制御弁Vとを有して成り、この電
磁比例制御弁Vは上昇制御用の第1弁19と、この第1
弁19を開閉操作するパイロット圧制御用の第2弁20
と、下降制御用の第3弁21と、この第3弁21を開閉
操作するパイロット圧制御用の第4弁22と、リリーフ
弁23とで成り、ロータリ耕耘装置10を上昇制御する
場合には第2弁20の電磁ソレノイド20Aに電流を供
給すると共に、この供給電流の調節により、第1弁19
に作用するパイロット圧が変化する結果、この電流値と
比例する弁の開度が得られ、開度に比例した上昇速度を
得るものとなっており、又、ロータリ耕耘装置10を下
降制御する場合には第4弁22の電磁ソレノイド22A
に電流を供給すると共に、この供給電流の調節により、
第2弁20に作用するパイロット圧が変化する結果、こ
の電流値と比例する弁の開度が得られ、開度に比例した
下降速度を得るものとなっている。
【0014】この農用トラクタではロータリ耕耘装置1
0を圃場面(地面)を基準にした所定高さに維持する自
動耕深制御と、車体3を基準にした所定の高さまでロー
タリ耕耘装置10を昇降するポジション制御と、前後向
き姿勢のローリング軸芯X周りでロータリ耕耘装置10
を所定のローリング姿勢に維持するローリング制御との
3種の制御と、この3種の制御に優先してロータリ耕耘
装置10を所定の対車体高さまで上昇させると同時に該
ロータリ耕耘装置10を決められたローリング姿勢に設
定維持する強制上昇制御とを行う制御系を備えている。
【0015】又、自動耕深制御を行うよう、運転座席7
の右側のリヤフェンダー6の上面にコントロールボック
ス24を備え、このコントロールボックス24にポテン
ショメータ型の耕深設定器25を備え、ロータリ耕耘装
置10の上面に対して該ロータリ耕耘装置10の後部位
置で横軸芯Y周りで揺動自在に構成された後カバー10
Aの揺動量から耕起後の圃場面(地表面)を基準にした
該ロータリ耕耘装置10の対地高さを計測するポテンシ
ョメータ型の接地センサ26を備えており、又、ポジシ
ョン制御を行うよう、運転座席7の右側部に配置した昇
降レバー27の基端部にはポテンショメータ型のポジシ
ョン設定器28を備え、リフトアーム12の基端部には
該リフトアーム12の揺動量からロータリ耕耘装置10
の対車体高さを計測するポテンショメータ型のリフトア
ームセンサ29を備えており、又、ローリング制御を行
うよう、前記コントールボックス24にはポテンショメ
ータ型のローリング角設定器30を備え、車体3の後端
部に該車体3の左右方向へのローリング量を電気的に計
測するローリングセンサ31を備え、前記ローリングシ
リンダ14の近傍位置には該ローリングシリンダ14の
伸縮量を計測するストロークセンサ32を備え、又、強
制上昇制御を行うよう、図4に示す如く、前記ステアリ
ングハンドル8のポスト部33には上下方向に操作自
在、かつ、中立位置Nに復元するよう付勢すと共に、上
昇位置Uと下降位置Dとに操作自在な強制昇降レバー3
4を配置し、このレバー34の基端部に該レバー34の
操作方向を検出する強制昇降スイッチ35を備えてい
る。更に、この農用トラクタでは図5に示す如く、ミッ
ションケース5に内蔵したギヤ式の変速装置36から後
車輪2対する差動装置37の入力軸38の回転速度から
車体の走行速度を計測するピックアップ型の速度センサ
39を備え、この速度センサ39は後述するように自動
耕深制御と自動ローリング制御との制御感度の設定に用
いられる。
【0016】図6に示すように、前記耕深設定器25、
接地センサ26、ポジション設定器28、リフトアーム
センサ29、ローリング角設定器30、ローリングセン
サ31、ストロークセンサ32、強制昇降スイッチ3
5、速度センサ39夫々からの信号が入力する系、及
び、電磁比例制御弁V、ローリング電磁弁18に対する
制御信号を出力する系を備えて制御装置40が構成され
ている。
【0017】尚、自動耕深制御の概要は耕深設定器25
で設定された目標耕深の値に向けて接地センサ26から
の計測値が変化するようリフトシリンダ11を駆動して
ロータリ耕耘装置10を昇降させると共に、目標耕深を
基準に設定された不感帯の信号域に接地センサ26から
の計測値が達するとロータリ耕耘装置10の昇降を停止
させるよう動作を設定したものであり、又、ポジション
制御の概要はポジション設定器28で設定された目標高
さの値に向けてリフトアームセンサ29からの信号が変
化するようリフトシリンダ11の駆動でロータリ耕耘装
置10を昇降させると共に、目標高さを基準に設定され
た不感帯の信号域にリフトアームセンサ29からの信号
が達するとロータリ耕耘装置10の昇降を停止させる動
作を設定したものであり、又、自動ローリング制御の概
要はローリング角設定器30で設定されたロータリ耕耘
装置10の対地ローリング角と、ローリングセンサ31
で計測された車体3の左右方向へのローリング角とに基
づいてローリングシリンダ14の目標長さを求め、この
目標長さの値に向けてストロークセンサ32で計測され
る値が変化するようローリングシリンダ14を駆動する
と共に、目標長さを基準に設定された不感帯の信号域に
ストロークセンサ32からの信号が達するとローリング
制御を停止させる動作を設定したものであり、強制上昇
制御の概要は強制昇降レバー34を上昇位置Uに操作す
ることで予め設定された上限値を基準に設定した不感帯
の信号域にリフトアームセンサ29からの信号が達する
までロータリ耕耘装置10を上昇させると共に、自動ロ
ーリング制御によってロータリ耕耘装置10が車体3に
対して傾斜した状態にある場合には車体3に対して傾斜
のない姿勢に達するまでローリングシリンダ14を駆動
するものであり、この強制昇降レバー34を下降位置D
に操作すると強制上昇制御を行う以前の高さまで(自動
耕深制御状態で強制上昇が行われた場合には自動耕深制
御が行われる高さまで)ロータリ耕耘装置10を下降さ
せる制御を行うものとなっている。
【0018】又、この農用トラクタでは時速3〜4キロ
メータ/時間の比較的高速の走行状態(従来は1.8キ
ロメータ/時間程度が限界)での自動耕深制御が可能に
構成され、例えば、枕地のように轍による凹凸が多く形
成された圃場面で車体3を高速走行させて自動耕深制御
と同時に自動ローリング制御を行って耕起作業を行う場
合には、ローリングセンサ32の計測結果に基づき車体
3が短時間のうちに多くローリングした場合、あるい
は、車体3が大きくローリングした場合には自動耕深制
御、自動ローリング制御における昇降作動、ローリング
作動を抑制することで耕起後の圃場面を平坦な状態に仕
上げるように構成され、その制御動作を以下に説明す
る。
【0019】自動耕深制御と自動ローリング制御とを行
う場合には、これらの制御に先立ってパラメータ設定ル
ーチンを実行して制御に必要なデータを求める。つま
り、図7のフローチャートに示すように、先ず速度セン
サ39からの信号を入力して車体3の走行速度が設定値
以上であるかを判別し(#101,#102ステッ
プ)、設定値以上である場合には、ローリングセンサ3
1からの信号を入力して単位時間内のローリング回数
(頻度)と、ローリング角とを計測して、何れかが設定
値以上であるかを判別し、何れか一方でも設定値以上で
ある場合には、弁駆動パラメータ、不感帯パラメータ夫
々をテーブルデータに基づいて設定すると共に、自動ロ
ーリング制御に用いるサンプリングパラメータをテーブ
ルデータに基づいて設定する(#103〜#107ステ
ップ)。更に、速度センサ39で計測された車体3の走
行速度が設定値以下である場合、及び、ローリングセン
サ31で計測される単位時間内のローリング回数(頻
度)と、ローリング角との夫々とも設定値以下である場
合には弁駆動パラメータ、不感帯パラメータ夫々を初期
値に設定する(#108ステップ)。
【0020】又、#106ステップにおいて弁駆動パラ
メータ、不感帯パラメータ夫々を設定するテーブルデー
タは、速度センサ39での計測値(車速)、ローリング
回数(頻度)の計測値、ローリング角の計測値が大きく
なるほど電磁比例制御弁Vで給排される作動油の流量を
低減すると同時に不感帯の域(幅)を拡大するよう特性
が設定されたものであり(同ステップ中のグラフを参
照)、ローリング回数(頻度)、あるいは、ローリング
角が設定値以上である場合には、このローリング頻度、
あるいは、ローリング角と車体3の走行速度とに基づい
て弁駆動パラメータ、不感帯パラメータ夫々がテーブル
データから読み出され、ローリング回数(頻度)とロー
リング角とがともに設定値以上である場合には、ローリ
ング回数(頻度)とローリング角と車体の走行速度とに
基づいて弁駆動パラメータ、不感帯パラメータ夫々がテ
ーブルデータから読み出される。
【0021】更に、弁駆動パラメータはローリング回数
(頻度)が増大するほど、あるいは、ローリング角が増
大するほど、あるいは、走行速度が増大するほど前記電
磁比例制御弁Vに供給する電力を少なくして弁Vの開度
を小さくするためのデューティ比を決めるための数値で
あり、不感帯パラメータはローリング回数(頻度)が増
大するほど、あるいは、ローリング角が増大するほど、
あるいは、走行速度が増大するほど目標耕深を基準に設
定される不感帯の域(幅)を拡大するための数値であ
る。
【0022】又、#107ステップにおいてサンプリン
グパラメータを設定するテーブルデータは、速度センサ
での計測値(車速)、ローリング回数(頻度)の計測
値、ローリング角の計測値が大きくなるほど、単位時間
内のサンプリング回数を増大するよう特性が設定された
ものであり、ローリング回数(頻度)、あるいは、ロー
リング角が設定値以上である場合には、このローリング
頻度、あるいは、ローリング角と車体3の走行速度とに
基づいてサンプリングパラメータがテーブルデータから
読み出され、ローリング回数(頻度)とローリング角と
がともに設定値以上である場合には、ローリング回数
(頻度)とローリング角と車体の走行速度とに基づいて
サンプリングパラメータがテーブルデータから読み出さ
れる。
【0023】又、#108ステップにおいて弁駆動パラ
メータ、不感帯パラメータ夫々に設定される初期値は予
め設定された数値であり、車速が低速の場合、あるい
は、車速が高速であってもローリング回数(頻度)の計
測値、及び、ローリング角の計測値が所定値より小さい
場合には適正な自動昇降制御と自動ローリング制御とを
可能にするものとなっている。
【0024】図8のフローチャートに示すように、自動
耕深制御では、耕深設定器25からの信号を入力して目
標耕深を設定すると共に、この目標耕深を基準にして不
感帯パラメータに基づく域の不感帯を設定し(#20
1,#202ステップ)、更に、接地センサ26からの
信号を入力して、この信号値が前述のように設定されて
目標耕深の不感帯内にあるかを判別し、不感帯内にあれ
ば昇降制御を行わず、不感帯外にあれば弁駆動パラメー
タに基づくデューティ比の間歇電力を電磁比例制御弁V
に供給することで耕耘装置の昇降を行うものとなってい
る(#203〜#205ステップ)。尚、#202ステ
ップと#205ステップは請求項1の制御形態変更手段
Eの一例であり、#202ステップでは不感帯の域を拡
大することで昇降作動を抑制し(請求項3)、#205
ステップでは制御弁Vを介して給排する作動油の量を減
少させることで昇降作動を抑制する(請求項2)形態に
設定されている。
【0025】図9のフローチャートに示すように、自動
ローリング制御では、ローリング角設定器からの信号を
入力すると共に、このサンプリングパラメータに基づく
周期でローリングセンサから計測信号を入力し、この計
測信号を平均化処理し、この処理結果とローリング設定
器からの信号との偏差からローリングシリンダの目標長
さを演算して求める(#301〜#304ステップ)。
尚、平均化処理ではサンプリングしたデータの和を求
め、この和の値をサンプリング回数で除す(割る)こと
で平均値が求められる。
【0026】次に、目標長さを基準にしてパラメータに
基づく域の不感帯を設定し、ストロークセンサ32から
の信号を入力して、この信号値が目標長さの不感帯内に
あるかを判別し、不感帯内にあればローリング制御を行
わず、不感帯外にあれば弁駆動パラメータに基づくデュ
ーティ比の間歇電力をローリング電磁弁18に供給する
ことで耕耘装置のローリングを行うものとなっている
(#305〜#208ステップ)。
【0027】このように本発明では車体3の走行速度が
所定値以上である場合に、ローリングセンサ31からの
信号に基づいて圃場面の荒れの程度(凹凸の程度)を判
別し、荒れが酷い場合には、荒れの程度が酷いほどロー
タリ耕耘装置10の昇降開始を遅らせると共に、昇降終
了を速めることでロータリ耕耘装置10の昇降ストロー
クを小さくし、又、昇降作動時の昇降速度を、より低速
化することで圃場面に追従した過敏な昇降作動を阻止す
る結果、オーバシュートの発生を抑制すると同時に、上
昇を必要とするタイミングでロータリ耕耘装置10が下
降する等の逆方向への作動を阻止して耕起後の圃場面を
平坦化し得るものとなる。
【0028】〔別実施の形態〕前記実施の形態では弁の
開度を設定するデータ、不感帯を設定するデータを予め
設定されたテーブルデータから求めていたが、本発明で
は走行速度、ローリング回数(頻度)、ローリング角に
基づく演算で求めることも可能である。又、ローリング
作動を抑制するための制御形態変更手段を作動油の給排
量を制限する、若しくは、不感帯の域を拡大することの
一方だけで用いて実施することも可能である。
【0029】
【発明の効果】従って、荒れた圃場で車体を高速で走行
させて耕耘作業を行う場合でもローリングセンサの計測
結果に基づいて圃場面の凹凸状態を判断し、制御形態を
変更することで圃場面の凹凸状態に拘わらず耕起後の圃
場面が平坦化される農用トラクタが合理的に構成された
のである(請求項1)。又、制御弁を介した作動油の給
排量の変更という簡便な手段で速度を低減して昇降作動
を抑制でき(請求項2)、又、電気的な処理の変更とい
う極めて簡便な手段で昇降作動の開始と停止とのタイミ
ングを変更して昇降作動を抑制できた(請求項3)ので
ある。
【0030】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】農用トラクタの全体側面図
【図2】農用トラクタの後面図
【図3】昇降系、ローリング系の油圧回路図
【図4】強制昇降レバーの配置を示す側面図
【図5】速度センサの配置を示す伝動系の概略図
【図6】制御系のブロック回路図
【図7】パラメータ設定ルーチンのフローチャート
【図8】自動耕深制御のフローチャート
【図9】自動ローリング制御のフローチャート
【符号の説明】
3 走行車体 10 耕耘装置 11 昇降アクチュエータ 14 ローリングアクチュエータ 26 接地センサ 31 ローリングセンサ 39 速度センサ 40 制御装置 E 制御形態変更手段 V 制御弁

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車体(3)に対して昇降アクチュエ
    ータ(11)の駆動で昇降自在、かつ、ローリングアク
    チュエータ(14)の駆動でローリング自在に耕耘装置
    (10)を連結し、走行車体(3)のローリング角を計
    測するローリングセンサ(31)と、この耕耘装置(1
    0)の後方の地表面を基準にした対地高さを計測する接
    地センサ(26)とを備え、接地センサ(26)からの
    計測信号を所定値に維持するよう昇降アクチュエータ
    (11)の駆動で耕耘装置(10)を昇降して耕深の維
    持を図る自動耕深制御と、ローリングセンサ(31)か
    らの信号に基づいてローリングアクチュエータ(14)
    を駆動して耕耘装置(10)のローリング姿勢の維持を
    図るローリング制御とを行う制御装置(40)を備えた
    農用トラクタであって、 走行車体(3)の走行速度を計測する速度センサ(3
    9)を備え、この速度センサ(39)で計測される速度
    が上昇し、かつ、前記ローリングセンサ(31)で計測
    されるローリング頻度が高まるほど、あるいは、ローリ
    ング角度が増大するほど、前記自動耕深制御における耕
    耘装置(10)の昇降作動を抑制する方向に制御形態を
    変更する制御形態変更手段(E)を備えてある農用トラ
    クタ。
  2. 【請求項2】 前記昇降アクチュエータ(11)が油圧
    シリンダで構成されると共に、前記制御形態変更手段
    (E)が、前記自動耕深制御における耕耘装置(10)
    の昇降作動を抑制する方向に制御形態を変更する際には
    油圧シリンダに対する制御弁(V)の作動油の単位時間
    内の給排量を減少させる制御動作を行うよう構成されて
    いる請求項1記載の農用トラクタ。
  3. 【請求項3】 前記自動耕深制御が制御目標を基準に設
    定された不感帯の域から前記接地センサ(26)の計測
    値が外れた際に昇降制御を行うよう制御形態が設定され
    ると共に、前記制御形態変更手段(E)が、前記自動耕
    深制御における耕耘装置(10)の昇降作動を抑制する
    方向に制御形態を変更する際には自動耕深制御の不感帯
    の域を拡大する制御動作を行うよう構成されている請求
    項1記載の農用トラクタ。
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