JPH09237621A - 亜鉛−臭素電池用セパレーターとその製造方法 - Google Patents

亜鉛−臭素電池用セパレーターとその製造方法

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JPH09237621A
JPH09237621A JP8042556A JP4255696A JPH09237621A JP H09237621 A JPH09237621 A JP H09237621A JP 8042556 A JP8042556 A JP 8042556A JP 4255696 A JP4255696 A JP 4255696A JP H09237621 A JPH09237621 A JP H09237621A
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silica particles
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Hajime Tsujihana
一 辻葩
Masahide Takahashi
昌秀 高橋
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐臭素性を損なわずに優れた液の透過性と保水
性を有する亜鉛−臭素電池用セパレーターと、その製造
方法を提供する。 【解決手段】このセパレーターは、平均分子量50万以上
のエチレン系樹脂粒子同士が空孔2を介して熱融合され
た網目状構造部1を備え、この空孔2内に複数のシリカ
粒子が空隙4を介して凝集された集合構造部3を有す
る、全体の空隙率が20〜70%の複合構造体からなり、そ
の製造方法は、平均粒径が 200μm以下で平均分子量が
50万以上のエチレン系樹脂粒子 100重量部と、平均粒径
100μm以下の凝集シリカ粒子10〜 200重量部とからな
る粉末状混合物を、キャビティに対する体積比を40%以
上として 200℃未満の成形温度で圧粉成形するものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は亜鉛−臭素電池用セ
パレーター(以下、セパレーターとする)とその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】亜鉛−臭素電池は臭素を活性物質として
使用している二次電池で、エネルギー密度の高いことか
ら古くから注目されてきた。近年改良が重ねられ、充電
の際正極に生成する臭素を第四級アンモニウム塩化合物
+ と反応させて錯化合物(Q+・Br3 -)として貯蔵す
る方法が採られている。従って、この電池は下記化1式
に示した反応により放電と蓄電がなされている。
【化1】 充電時、この錯化合物は密度が大きいため沈殿し、底に
溜ったものから貯槽に輸送される。セパレーターは、通
常、正極と負極とが短絡するのを防止すると共に、極間
隔を一定に保持するために設けられているが、最近で
は、充電時に上記錯化合物の微粒子が負極に接近してエ
ネルギー効率を低下させるのを防止したり、両極間を液
が円滑に行き来できるようにするため、多孔質体が用い
られている。
【0003】現在、種々の多孔質体が存在するが、亜鉛
−臭素電池には酸化力の強い臭素が存在するため、セパ
レーターの素材は耐臭素性の材料とする必要がある。セ
ラミックス系材料は耐臭素性材料として代表的なもので
あるが、質量が大きく割れやすいため、安価で成形性の
よいプラスチックス系材料が望まれている。汎用の耐臭
素性のプラスチックス系材料としては、フッソ系樹脂や
エチレン系樹脂などのオレフィン系樹脂が挙げられる
が、安価なエチレン系樹脂が一般に採用されている。エ
チレン系樹脂には高密度エチレン系樹脂、低密度エチレ
ン系樹脂、直鎖エチレン系樹脂、これらの共重合体やグ
ラフト重合体の樹脂などが挙げられるが、これらの内で
は高密度エチレン系樹脂が耐臭素性に最も優れている。
とりわけ、平均分子量が50万以上の高密度エチレン系樹
脂は、汎用の高密度エチレン系樹脂よりもさらに耐臭素
性に優れているほか、融点(ビカット軟化温度)が 135
℃程度で極めて流動性が低く、粉末状をしているときは
圧粉により粉末が部分溶融してセパレーターとして好適
な網目状構造を形成する。上記高密度エチレン系樹脂
は、このような多くの利点を備えている反面、親油性物
質で親水性を欠くことから、保水性(水の透過抵抗が極
めて低い性状)を要するセパレーターへ、このまま適用
することができなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、親油性の上記
高密度エチレン系樹脂(以下、単にエチレン系樹脂とす
る)のマトリックスに、プラズマ照射を施して極性基を
生成させたり、親水性を有する化合物の粒子を添加・混
合したりして、親水性を付与する方法が検討された。し
かし、前者は設備費が嵩むため量産には不適当であり、
後者は予めジオクチルフタレート(DOP)や液状パラ
フィンなどのプロセスオイルなどを添加してマトリック
スを可塑化する必要があり、これらのプロセスオイルは
除去しにくく残留してセパレーターの耐臭素性を低下さ
せるおそれがあった。したがって、本発明の目的は、特
別な設備を必要とせずに、また耐臭素性を損なうことな
く、優れた液の透過性と保水性を有するセパレーター
と、その製造方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のセパレーター
は、平均分子量50万以上のエチレン系樹脂粒子同士が空
孔を介して熱融合された網目状構造部を備え、この空孔
内に複数のシリカ粒子が空隙を介して凝集された集合構
造部を有する、全体の空隙率が20〜70%の複合構造体か
ら構成されている。このセパレーターは、平均粒径が 2
00μm以下で平均分子量が50万以上のエチレン系樹脂粒
子 100重量部と、平均粒径 100μm以下の凝集シリカ粒
子10〜 200重量部とからなる粉末状混合物を、キャビテ
ィに対する体積比を40%以上として200℃未満の成形温
度で圧粉成形することにより製造することができる。本
発明は、その成分を、耐臭素性を低下させるおそれのな
い超高分子量のエチレン系樹脂とシリカのみで構成し、
その構造を、エチレン系樹脂粒子同士が空孔を介して熱
融合された網目状構造部を備え、この空孔内に複数のシ
リカ粒子が空隙を介して凝集された集合構造部を有す
る、全体の空隙率が20〜70%の複合構造体としたため、
特別な設備を必要とせずに、優れた液の透過性と保水性
を有するセパレーターとなる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細を図1に例示
した断面説明図に基づいて説明する。本発明のセパレー
ターを構成する複合構造体は、平均分子量50万以上の超
高分子量のエチレン系樹脂粒子同士が空孔(網目)2を
介して熱融合して形成された網目状構造部1と、この空
孔(網目)2内に存在する、複数のシリカの一次粒子が
電解液の通路としての空隙4を介して凝集された集合構
造部3とから構成されている、全体の空隙率が20〜70%
のものである。この集合構造部3は、シリカの一次粒子
同士が空隙を介して団塊状に凝集・形成した二次粒子
や、特には団塊状の二次粒子同士が同様の空隙を介し
て、さらに大きな団塊状に凝集・形成した三次粒子など
の集合体として存在している。この網目状構造部1は、
流動性の低い超高分子量のエチレン系樹脂が、シリカ粒
子の集合体(以下、凝集シリカ粒子とする)を抱いて圧
粉されたときに、このエチレン系樹脂粒子同士が部分的
に熱溶融して形成される。一方、シリカ粒子間の空隙4
は、原料としての凝集シリカ粒子の嵩密度と圧粉の程度
により決まり、セパレーターの特性として重要な空隙率
および孔径(遮蔽可能な浮遊物の粒径を決定する隙間の
大きさ)を決定する要因となる。従って、本発明のセパ
レーターは、エチレン系樹脂粒子と凝集シリカ粒子の
混合比、エチレン系樹脂粒子および凝集シリカ粒子の
大きさ、圧粉工程の条件などを調整することにより、
セパレーター全体としての空隙率を20〜70%にすること
ができ、電池としてのエネルギー効率を向上させること
ができる。
【0007】本発明のセパレーターの製造に際し、エチ
レン系樹脂粒子の平均粒径が 200μm を超えると、微細
な空孔をもつ網目状構造が形成しにくくなり易い。平均
粒径は前述したセパレーターとしての空隙率の点から小
さい方が望ましい。しかし、1μm を下回ると粉体爆発
を起こすおそれもあり、その場合には不活性ガス下で圧
粉するとか、帯電防止対策を講ずるなどの必要性も生ず
るので、平均粒径10〜50μm 程度のものを使用するのが
よい。凝集シリカ粒子は、平均粒径数nm〜 100nm程度の
一次粒子が前述のように凝集したもので、この平均粒径
が 100μm を上回ると上記特性が不十分となり易く、ま
たエチレン系樹脂と同様、空隙率の点から平均粒径は小
さい方が望ましいが、取り扱い上から5〜30μm とする
のが好ましい。またシリカの種類としては湿式シリカ、
乾式シリカなどが挙げられる。
【0008】本発明のセパレーターは空隙率が20〜70%
の多孔質体であることが必須で、この多孔質体を圧粉成
形で得るには、エチレン系樹脂粒子と凝集シリカ粒子と
の粉末状混合物の嵩密度を900g/l以下に調整するのが好
ましく、これにより粉末状混合物に空気などの気体を抱
かせることができる。嵩密度は小さい方が加工条件の調
整による空隙率の選定を容易にすることができるが、小
さ過ぎると型の容積が必要以上に大きくなるため、 100
〜500g/lの範囲が望ましい。なお、上記粉末状混合物の
嵩密度は凝集シリカ粒子の嵩密度の依存度が高く(エチ
レン系樹脂粒子は品種が数種類に限定されるが、シリカ
粒子の品種は多様性に富み選択の幅が広い)、この凝集
シリカ粒子の嵩密度は20〜200g/lが望ましい。エチレン
系樹脂粒子と凝集シリカ粒子との混合比は、エチレン系
樹脂粒子 100重量部に対して凝集シリカ粒子が10重量部
を下回ると、網目状構造部の空孔内に配置されるシリカ
粒子からなる集合構造部の量が少なくなり、逆に凝集シ
リカ粒子が 200重量部を上回ると、網目状構造部を形成
するエチレン系樹脂分が不足してきて、いずれの場合も
求める複合構造体が得られなくなり、セパレーターとし
ての機能が保持できなくなるので、エチレン系樹脂粒子
100重量部に対する凝集シリカ粒子の添加量は10〜 200
重量部とする必要があり、特には30〜 150重量部の範囲
が望ましい。
【0009】この製造方法において圧粉成形とは、加熱
下において行う雄型と雌型によるプレス成形の一種であ
る。つまり、エチレン系樹脂粒子と凝集シリカ粒子とか
らなる粉末状混合物を雌型の凹部に充填した後、雌型の
凹部に雄型凸部を挿入し、加熱と同時に加圧して行う成
形方法である。例えば、上記粉末状混合物の嵩密度がC
[g/l] に調整されているとき、セパレーターとしての完
成品の体積がV[1] であれば、上記粉末状混合物は1000
/C・V[1] の体積であり、雌型の凹部の容積はこれよ
り大きく設計する必要がある。また雄型と雌型を完全に
閉じた状態でのキャビティがv[1] であるとき、セパレ
ーターとしての完成品の体積V[1] がV>vとなるよう
な加工条件であっても差し支えない。この場合セパレー
ターとしての空隙率は、より高い水準で得られ、これは
成形条件による寄与が大きい。なお、本発明のセパレー
ターは、シート状、円筒状などキャビティの形状により
自由に選択することができ、電池の仕様に対応すること
ができる。
【0010】この圧粉成形工程における成形上のファク
ターは、粉末状混合物のキャビティに対する体積比、成
形温度、プレス圧力、加熱時間、加圧時間であり、特
に、粉末状混合物のキャビティに対する体積比と成形温
度が重要である。粉末状混合物のキャビティに対する体
積比は40%以上とする必要があり、これ未満では得られ
るセパレーター全体の空隙率が70%を超えるものとなっ
て、求める特性が得られなくなるほか、機械的強度も低
下するようになる。成形温度は、エチレン系樹脂の融点
が 135℃程度のため、少なくとも 130℃以上にするのが
望ましい。またエチレン系樹脂は 250℃程度までであれ
ば分解することなく成形可能であるが、マトリックスの
熱履歴が高いとエチレン系樹脂の粒子同士が完全に熱溶
融して上記網目状構造の形成が不完全となり、セパレー
ター全体の空隙率を20%以上にできなくなるので、200
℃未満にとどめる必要がある。上記体積比および成形温
度は、加熱時間、加圧時間、プレス圧力、金型の材質と
質量に起因する熱容量などにも影響されるので、目標と
する品質(空隙率と孔径)に応じて、上記範囲内におい
て適性な条件を設定するのが望ましい。
【0011】圧粉成形によって得られたセパレーターに
おいて、表面のシリカ粒子の付着量が多いときは、水洗
や刷毛で撫でるなどして除去すればよく、内部に存在す
るシリカ粒子によってセパレーターとしての機能が十分
に確保される。また後処理として、電子線やプラズマな
どを照射するなどの方法により耐臭素性の向上、親水性
の付与などの改質を施してもさしつかえない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例により説
明するが、本発明はこの実施例の記載に限定されるもの
ではない。 (実施例1)分子量約 200万、平均粒径30μm、嵩密度
400g/lのポリエチレン粒子:ミペロンXM-220(三井石油
化学工業株式会社製、商品名)と、平均粒径16nmの一次
粒子からなる、平均粒径9μm、嵩密度 70g/lの湿式凝
集シリカ粒子:ニップシールLP(日本シリカ工業株式会
社製、商品名)とを、表1に示す配合で容器中に入れ、
100回/分で約30秒間震盪したところ、表1に示す嵩密
度、真比重の3種類の粉末状混合物が得られた。次に、
図2に示す雄型5と雌型6とからなる一組の金型(完全
に閉じた状態でのキャビティの容積は 24.4cm3で、雌型
の凹部は100cm3容量)の雌型6の凹部に、上記3種類の
粉末状混合物を表2に示す仕込み量( 24.4cm3×粉体の
真比重 [g/cm3])で充填し、雄型5を上方から閉めた
後、この金型を、あらかじめ表2に示す成形温度に調節
されたラム径 300mmのプレス機に挟み、5分間予熱して
から、そのままゲージ圧100g/cm3で5分間加圧した。加
圧後、金型を冷却し、成形物を取り出したところ、サン
プルNo.1〜6の直径 180mmの円盤状の成形物が得られ
た。これらの成形物について、下記の方法で質量と体
積から空隙率(%)の算出、セパレーターの性能試
験、耐臭素試験、電子顕微鏡による観察・評価を行
い、その結果を表2に併記した。
【0013】(質量と体積から空隙率(%)の算出)得
られた成形物から切り出した、直径が49mmで表2に示す
厚さの円盤状の試験片について行った。 (セパレーターの性能試験)上記と同様にして得られた
試験片8を、図3に示す装置のホルダー7に、ろ紙9と
共に組み込んだ。他方、平均粒径3μmのシリコーン樹
脂粉末:KP590 (信越化学工業株式会社製、商品名)の
10%分散水を上記装置の上方から注ぎ、シリコーン樹脂
粉末と水の通過状況を観察して下記の基準で評価した。 A:水だけがフラスコ10に溜った(合格)。 B:水とシリコーン樹脂粉末とがフラスコ10に溜った
(不合格)。 C:水もシリコーン樹脂粉末もフラスコ10に溜らない
(不合格)。 (耐臭素試験)成形物から直径20mm、厚さ50mmの円筒状
の試験片を切り取り、密封容器中にて臭素飽和溶液(臭
素濃度は1〜2%)に浸漬し、これを60℃に温度調節さ
れた恒温器に15日間放置した後、試験片を取り出して水
洗し、試験片の状態を観察し、次の基準で評価した。…
○:劣化なし、×:劣化あり (電子顕微鏡による観察・評価)断面を拡大倍率1000倍
の写真に撮り、次の基準で評価した。 ○:図1に示したのと同様の構造をしている。 ×:図1に示したのと同様の構造をしていない。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】上記の結果、サンプルNo.2,4,6は、
空隙率が極めて低く、セパレーターとして機能しない。
またサンプルNo.1は空隙を持っていながら水さえ透過
しなかった。これはマトリックスに親水性が付与されて
いないためである。一方、本発明によるサンプルNo.3
および5は、空隙率も高く、シリコーン樹脂粉末がバリ
ヤーされて水のみが透過した。また各サンプルの断面を
光学顕微鏡で観察したところ、サンプルNo.3および5
だけが、図1に示したように、超高分子量ポリエチレン
粒子が網目状の骨格を形成し、その骨格の空孔中にシリ
カ粒子が凝集した状態で存在していて、セパレーターの
性能試験の結果と一致した。これより本発明による成形
物は亜鉛−臭素電池用セパレーターとして適性があると
確認された。
【0017】(実施例2)実施例1においてポリエチレ
ン粒子 100重量部に対して湿式凝集シリカ粒子を120重
量部としたほかは、同じ材料、同じ条件で行ったとこ
ろ、嵩密度が約150g/lの粉末状混合物が得られた。この
粉末状混合物を、実施例1で使用した金型とプレス機を
用い、表3に示す仕込み量で、実施例1と同じ手順で成
形温度 160℃で圧粉成形し、サンプルNo.7〜10の成形
物を得た。これらの成形物について実施例1と同じ要領
で、質量と体積から空隙率(%)の算出、セパレー
ターの性能試験、耐臭素試験、電子顕微鏡による観
察・評価を行い、その結果を表3に併記した。
【0018】
【表3】
【0019】サンプルNo.7〜9は、図1に示したのと
同様、本発明のセパレーターの構造を持ち、空隙率も高
く、シリコーン樹脂粉末がバリヤーされて水のみが透過
した。したがって、これらは亜鉛−臭素電池用セパレー
ターとして適性があると確認された。サンプルNo.10は
水と共に少量のシリコーン樹脂粉末がフラスコ内に溜っ
たが、上記と同様のセパレーターの構造を持ち実用上支
障ないと判断された。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、耐臭素性を損なうこと
なく、優れた液の透過性と保水性を有するセパレーター
を、特別な設備を必要とせずに得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による亜鉛−臭素電池用セパレーターの
縦断面図である。
【図2】実施例における圧粉成形用の金型の縦断面説明
図である。
【図3】実施例におけるセパレーターの性能試験器の縦
断面説明図である。
【符号の説明】
1…網目状構造部、2…空孔(網目)、3…集合構造
部、4…空隙、5…雄型、6…雌型、7…ホルダー、8
…試験片、9…ろ紙、10…フラスコ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均分子量50万以上のエチレン系樹脂粒子
    同士が空孔を介して熱融合された網目状構造部を備え、
    この空孔内に複数のシリカ粒子が空隙を介して凝集され
    た集合構造部を有する、全体の空隙率が20〜70%の複合
    構造体からなることを特徴とする亜鉛−臭素電池用セパ
    レーター。
  2. 【請求項2】平均粒径が 200μm以下で平均分子量が50
    万以上のエチレン系樹脂粒子 100重量部と、平均粒径 1
    00μm以下の凝集シリカ粒子10〜 200重量部とからなる
    粉末状混合物を、キャビティに対する体積比を40%以上
    として 200℃未満の成形温度で圧粉成形することを特徴
    とする請求項1記載の亜鉛−臭素電池用セパレーターの
    製造方法。
JP8042556A 1996-02-29 1996-02-29 亜鉛−臭素電池用セパレーターとその製造方法 Pending JPH09237621A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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