JPH09235474A - 難燃木質系樹脂組成物 - Google Patents

難燃木質系樹脂組成物

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JPH09235474A
JPH09235474A JP7113896A JP7113896A JPH09235474A JP H09235474 A JPH09235474 A JP H09235474A JP 7113896 A JP7113896 A JP 7113896A JP 7113896 A JP7113896 A JP 7113896A JP H09235474 A JPH09235474 A JP H09235474A
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JP
Japan
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resin
wood
group
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woody material
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JP7113896A
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Kazunari Kosaka
一成 小坂
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特定の熱可塑性樹脂及び特定のリン酸エステ
ル系化合物を使用することにより、強度、剛性、耐熱
性、表面外観に優れ、アルカリ物質の添加が不要で、か
つ耐火性の付与された木質系樹脂成形品をを得るに適し
た木質系樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】(A)粉状または繊維状の木質材であっ
て、アルカリ物質による中和を受けていない木質材1〜
90重量部、および(B)酸性に強く、特に酢酸に対す
る耐性が優れた熱可塑性樹脂99〜10重量部からな
り、かつ、特定のリン酸エステル系化合物を含む難燃木
質系樹脂組成物により解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木質材と特定の合
成樹脂及び特定のリン酸エステル系化合物よりなる難燃
木質系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】木質材としては、パーチクルボードが汎
用的に用いられているが、これは、主には木材小薄片
(典型的にはミリメートル単位の大きさ)に、結合剤
(尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアル
デヒド樹脂、またはイソシアネート樹脂等)及び必要に
応じてアンモニウム化合物たとえば硫酸アンモニウム及
び塩化アンモニウムを硬化促進剤として0.1〜5重量
%加え、圧縮して作られる。木材小薄片の代わりに、木
材チップを解繊して得たファイバーに、上記結合剤及び
硬化促進剤を加え、圧縮して作られたファイバーボード
も知られている。
【0003】パーチクルボード及びファイバーボード
は、その使い勝手のよさから、テーブル、カウンター、
家具などの木製什器、あるいは床材、壁材等の木製建材
の表面材として用いられている。但しこれらは、板状の
圧縮成形で主に作られており、デザインの自由度は限定
されている。
【0004】またこれらは一般的には難燃性は付与され
ておらず、耐火性が必要とされるところには使用するこ
とができず、その用途は限定されている。
【0005】一方、汎用樹脂たとえばポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂と、木材粉
または同様のセルロース物質とを含有する混合物が報告
されている。ところが上記のような汎用樹脂は本発明に
ある樹脂に比べて強度、剛性や耐熱性が乏しく木質材の
用途としては限定されている。
【0006】また該混合物に含まれるセルロース物質か
ら生じる酸性物質(一般的に木酸と呼ばれている)は樹
脂によっては悪い影響を受けるものもあり、モノエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、硫酸アンモニウ
ム、尿素、アンモニア等のアルカリ物質を添加して中和
する方法が知られている(特公昭52−26534号公
報)。
【0007】木酸の中和には、このような手段は好適で
あるが、製造面では工程が一つ増えることになり必ずし
も好ましいとは言えない。さらにこのような中和工程を
含む方法で作成された木質系成形物は屋外環境に放置し
て置くと、吸湿、自然乾燥を繰り返していく内に尿素が
成形物表面に滲出してくることが判明した。滲出してき
た尿素は、表面に白っぽい不規則なシミを形成し、成形
物の美観を著しく損なう。
【0008】加えてこれらの汎用樹脂とセルロース物質
とからなる混合物は寸法安定性が悪く木製建材の代替品
としては不十分である。
【0009】加えてこれら合成樹脂類は、ものによって
はある程度の難燃性を持つものもあるが、一般的には耐
火性に乏しく、パーチクルボードと同様その用途は限ら
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定の熱可
塑性樹脂及び特定のリン酸エステル系化合物を使用する
ことにより、強度、剛性、耐熱性、表面外観に優れ、ア
ルカリ物質の添加を必要とすることがなく、かつ耐火性
の付与された難燃性木質系成形品を与える組成物を提供
とすることを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の熱可
塑性樹脂及び特定のリン酸エステル系化合物を用いるこ
とにより、硫酸アンモニウムや尿素等による木質材中和
工程を必要とせず(従って該樹脂の滲出の問題が無
く)、しかし木酸による特定樹脂の劣化(特に成形時に
おける高温下での劣化)が無く特定樹脂と木質材の混
合、成形が円滑に行え、優れた外観、強度、剛性、寸法
安定性、難燃性を有する成形品が得られることを見いだ
した。
【0012】即ち、本発明は、(A)粉状または繊維状
の木質材であって、アルカリ性物質による中和を受けて
いないところの木質材1〜90重量部、及び(B)酸性
に影響を受けにくく、特に酢酸に強い耐性を示す特定の
熱可塑性樹脂99〜10重量からなり、かつ、(C)一
般式(化2)で表されるリン酸エステル系化合物を含む
こと、
【0013】
【化2】
【0014】(ここでR1〜R4は水素原子または有機基
を表す。Yは2価以上の有機基を表し、nは0以上の整
数である。Xは水素原子または硫黄原子である。)を特
徴とする難燃木質系樹脂組成物である。
【0015】粉状または繊維状の木質材は、破砕チッ
プ、パルプ、木材加工工程から生じる廃材またはおがく
ずから作られる。これら木質材は通常10〜20重量%
程度の水分を含んでいる。該木質材を加熱下(例えば1
00〜150℃)にて破砕することにより、好ましくは
50〜300メッシュの粉状にすることができる。ある
いはこの際に強いせん断力をかけることにより木質素材
を解繊して、繊維状にすることができる。かくして得た
木質材(A)は、好ましくは6重量%以下、特に3重量
%以下の水分含量を有する。この工程においてアルカリ
性物質による木質材の中和を伴わないものとする。
【0016】ここでアルカリ性物質とはそれ自身がアル
カリ性であるか、または分解してアルカリ性物質、例え
ばガスを放出するものを言い、例としてモノエタノール
アミン、トリエタノールアミン、硫酸アンモニウム、尿
素、アンモニア等が挙げられる。
【0017】本発明において用いる特定の熱可塑性樹脂
は、酸性に影響を受けにくい熱可塑性樹脂であることが
必須である。耐酸性のある熱可塑性樹脂で無いと、中和
工程が必要となり前述のような不具合点が発生するの
で、特に木酸(主に酢酸)に強いことが必要である。
【0018】耐酸性のレベルは、明確ではないが溶液濃
度が50%の酢酸溶液で常温下で影響のある樹脂は好ま
しくない。即ち、軟質塩化ビニル樹脂のような実用レベ
ルに耐えられない程度のものは使用できない。
【0019】用いられる熱可塑性樹脂は、上記のような
耐酸性を有するものであれば特に、制限は無いが例え
ば、ポリフェニレンエーテル樹脂(スチレン変性ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂を含む)、ポリエーテルイミド
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、AB
S樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂(軟質塩
化ビニルを除く)、ポリフェニレンスルホン樹脂、ポリ
エーテルスルホン樹脂などのホモポリマーもしくは、2
種以上からなるブレンド物が挙げられる。
【0020】また、該熱可塑性樹脂は、木質材と混合し
たときに充分な機械的強度を発現するために、それ自体
がある程度の機械的強度を持っていた方が良い。機械的
強度の程度は、高いほど良いが一つの指標として、AS
TM法に基ずく試験方法で引張降伏強度が、300kg
/cm2以上、曲げ弾性率で20000kg/cm2以上
であることが挙げられる。これは、いわゆるエンジニア
リングプラスチックと呼ばれる樹脂に対して求められる
強度レベルであり、本発明に用いられる樹脂成分も好ま
しくは、この程度の強度はあった方が望ましい。
【0021】即ち、汎用プラスチックの範中に入るポリ
オレフィン樹脂などは、それ1種だけでは、充分な機械
的特性を有していない。そのため使用範囲も限定される
ため好ましくない。
【0022】かかる熱可塑性樹脂は、それ自体は公知の
ものであり、製造方法などもすでに多数の方法が報告さ
れている。本発明で使用される熱可塑性樹脂はそれらを
使用することができる。
【0023】好ましい熱可塑性樹脂としては、上記のよ
うな用件を全て満たしたものが良く、例えば、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂(スチレン変性ポリフェニレンエー
テル系樹脂を含む)、ポリエーテルイミド樹脂が挙げら
れる。
【0024】ポリフェニレンエーテル系樹脂はそれ自体
は公知であり、一般式(化3)、
【0025】
【化3】
【0026】(式中R1、R2、R3並びにR4は水
素、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子とフェニル環との間に少なくとも2個の炭素原子を有
するハロアルキル基及びハロアルコキシ基で第3級α−
炭素を含まないものから選んだ一価置換基を示し、nは
重合度を表す整数である)で表される重合体の総称であ
って、上記一般式で表される重合体の一種単独であって
も、二種以上が組み合わされた共重合体であっても良
い。
【0027】好ましい具体例ではR1及びR2は炭素原
子数1〜4のアルキル基であり、R3、R4は水素もし
くは炭素原子数1〜4のアルキル基である。例えばポリ
(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、
ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,
4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル
−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−
6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げ
られる。特に好ましいポリフェニレンエーテル樹脂は、
ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ルである。またポリフェニレンエーテル共重合体として
は上記ポリフェニレンエーテル繰り返し単位中にアルキ
ル3置換フェノールで例えば2,3,6−トリメチルフ
ェノールを一部含有する共重合体を挙げることができ
る。
【0028】またこれらのポリフェニレンエーテルに、
スチレン系化合物がグラフトした共重合体であっても良
い。スチレン系化合物グラフト化ポリフェニレンエーテ
ルとしては、上記ポリフェニレンエーテルに、スチレン
系化合物として、例えばスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、クロルスチレン等をグラフト重合
して得られる共重合体である。
【0029】本発明のスチレン変性ポリフェニレンエー
テル樹脂の変性材料として用いられるスチレン系樹脂も
それ自体公知のものであり、一般式(化4)、
【0030】
【化4】
【0031】(式中Rは水素または炭素原子数1〜4の
アルキル基であり、Zはハロゲンまたは炭素原子数1〜
4のアルキル基である置換基を示し、Pは0〜5の整数
である)で示されるビニル芳香族化合物から誘導された
繰り返し単位を、その重合体中に少なくとも25重量%
以上有するものでなければならない。
【0032】かかるポリスチレン系樹脂としては、例え
ばスチレンもしくはその誘導体中の単独重合体ならびに
例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、
EPDMゴム、エチレン−プロピレン共重合体、天然ゴ
ム、ポリスルフィドゴム、ポリウレタンゴム、エピクロ
ロヒドリンの如き、天然または合成エラストマー物質の
混合あるいは相互作用によって変性されたスチレン重合
体、さらにはスチレン含有共重合体、例えばスチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−
アクリロニトリル−ブタジエンターポリマー、ポリα−
メチルスチレン、エチルビニルベンゼンとジビニルベン
ゼンの共重合体等が挙げられる。
【0033】更に本発明の為により好ましい樹脂は、ポ
リスチレンホモポリマー、またはポリブタジエンゴムも
しくはEPDMゴムの3〜30重量%好ましくは4〜1
5重量%と混合、またはそれでグラフト化したゴム変性
ポリスチレンである。
【0034】ポリフェニレンエーテル樹脂に対するスチ
レン系樹脂の混合比率はポリフェニレンエーテル樹脂の
優れた特性を損なわない範囲が望ましく、従ってポリフ
ェニレンエーテル系樹脂10〜90重量%とスチレン系
重合体90〜10重量%の比であることが好ましい。
【0035】本発明で用いられるポリエーテルイミド系
樹脂もそれ自体公知のものであり、一般式(化5)、
【0036】
【化5】
【0037】(式中、Tは−O−または式−O−Z−O
−の基であり、該基−O−または−O−Z−O−の2価
の結合手は3,3’、3,4’、4,3’または4,
4’位にあり、Zは下記式(化6)、
【0038】
【化6】 及び下記一般式(化7)、
【0039】
【化7】 (式中、Xは下記式(化8)、
【0040】
【化8】
【0041】(但しyは1〜約5整数である)の2価の
基からなる群から選んだ一員である)の2価の有機基か
らなる群の一員であり、そしてRは6〜約20個の炭素
原子を持つ芳香族炭化水素基及びそのハロゲン化誘導
体、2〜約20個の炭素原子を持つアルキレン基、3〜
約20個の炭素原子を持つシクロアルキレン基及び一般
式(化9)、
【0042】
【化9】 (式中、Qは下記(化10)、
【0043】
【化10】
【0044】からなる群から選んだ一員でありそしてx
は1〜約5の整数である)の2価の基からなる群から選
んだ2価の有機基である)好ましいポリエーテルイミド
は、さらに下記式(化11)のポリイミド繰り返し単位
を含む。
【0045】
【化11】 (式中、Rは上記式(化4)に関連して定義した通りで
あり、そしてMは、下式(化12)で表されたものとす
ることができる。
【0046】
【化12】 特に好適なポリエーテルイミド樹脂として下記一般式
(化13)、
【0047】
【化13】
【0048】(式中、Rは炭素数6〜20個の芳香族炭
化水素基であり、nは2以上の整数である)で表される
ものが挙げられ、ゼネラルエレクトリック社製造のウル
テム(登録商標)がその代表的な例である。その製造方
法は特公昭57−9372号公報などによって開示され
ている。このポリエーテルイミド樹脂は耐衝撃性を有す
る程度の重合度を備えていなければならない。
【0049】本発明で使用されるリン酸エステル系化合
物は、下記式(化14)で示されるものである。
【0050】
【化14】
【0051】(ここでR1〜R4は水素原子または有機基
を表す。Yは2価以上の有機基を表し、nは 0以上の
整数である。Xは酸素原子または硫黄原子である。)上
記式に於いて、有機基とは例えば、置換されていてもい
なくても良いアルキル基、シクロアルキル基、アリール
基等が挙げられる。
【0052】また置換されている場合は、置換基として
例えばアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、ハ
ロゲン基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン化
アリール基等が挙げられ、これらの置換基を組み合わせ
た基(例えばアリールアルコキシ基等)またはこれらの
置換基を酸素原子、硫黄原子、窒素原子等により結合し
て組み合わせた基(例えば、アリールスルホニルアリー
ル基等)を用いても良い。
【0053】また2価以上の有機基としては、上記の有
機基から炭素原子に結合している水素原子を1個以上除
いてできる2価以上の基を意味する。
【0054】例えばアルキレン基、(置換)フェニレン
基、多核フェノール類例えばビスフェノール類から誘導
されるものが挙げられ、2以上の遊離原子価の相対的位
置は任意である。
【0055】特に好ましいものとして、ヒドロキノン、
レゾルシノール、ジフェニロールメタン、ジフェニロー
ルジメチルメタン、ジヒドロキシジフェニル、p,p’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ジヒドロキシナフ
タレン等が挙げられる。
【0056】具体的なリン酸エステル系化合物として
は、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、クレジルフェニルホスフェート、オクチルジフェ
ニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェー
ト、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジ
クロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピ
ル)ホスフェート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)
2,3−ジクロロプロピルホスフェート、トリス(2,
3−ジブロモプロピル)ホスフェート及びビス(クロロ
プロピル)モノオクチルホスフェート、R1〜R4がアル
コキシたとえはメトキシ、エトキシ及びプロポキシ、ま
たは好ましくは、(置換)フェノキシであるところのビ
スフェノールAビスホスフェート、ヒドロキノンビスホ
スフェート、レゾルシンビスホスフェート、トリオキシ
ベンゼントリホスフェート等のポリホスフェートが挙げ
られ、好ましくはトリフェニルホスフェート及び各種ポ
リホスフェートである。
【0057】木質材(A)と上記樹脂成分(B)の混合
割合は、広い範囲で変えることができ、圧縮成形により
成形品をつくることが意図される場合には、(A):
(B)は、(1〜90):(99〜10)、好ましくは
(30〜80):(70〜20)である。押し出し成形
または射出成形のより成形品を作ることが意図される場
合には、(A):(B)は(1〜90):(99〜1
0)、好ましくは(10〜90):(90〜10)、特
に(20〜70):(80〜30)である。
【0058】また木質材と樹脂を混合する際に、必要に
応じて木質材以外の配合物を予め作っておき、次いでそ
れと木質材を混合することもできる(2段階法)上記難
燃剤剤(C)は、木質材(A)と樹脂成分(B)の合計
100重量部に対して0.5〜30重量部、好ましくは
5〜20重量部添加される。難燃剤剤の添加量が0.5
未満では難燃剤効果が乏しく、また30重量部以上では
機械的特性が損なわれるため好ましくない。
【0059】本発明の難燃木質系樹脂組成物には、上記
成分の他にその物性を損なわない範囲において、樹脂の
混練時、成形時に慣用の他の添加剤、例えば顔料、染料
を含む着色剤、補強材(ガラス繊維、ガラスフレーク、
ガラスビーズ、カーボン繊維、マイカ、タルク、カオリ
ン、クレーその他無機充填材等)、耐衝撃改良剤、耐候
性改良剤(紫外線吸収剤など)、滑剤、離型剤、可塑
剤、流動性改良剤、帯電防止剤、発泡剤、各種熱安定剤
を使用することができる。
【0060】本発明の難燃木質系樹脂組成物を製造する
方法は特に制限は無いが、バンバリーミキサー、ヘンシ
ェルミキサー等のミキサー類、混練押し出し機、ロール
を用いて樹脂の溶融下に混練する方法がある。
【0061】また上記のような方法で得られた難燃木質
系樹脂組成物は従来の成形方法を使用することにより容
易に所望の成形品を得ることができる。成形方法として
は例えば、射出成形、押し出し成形、圧縮成形(プレス
成形)、真空成形、吹き込み成形、積層成形等が挙げら
れる。
【0062】
【実施の形態】以下の実施例に即して本発明をさらに詳
しく説明する。なお実施例においては下記の成分を使用
した。成分A 木質材:粒径20メッシュ以下、水分含有量0.9重量
%(乾燥後)成分B 変性ポリフェニレンエーテル:ノリル115(商標:日
本ジーイープラスチックス(株)製)成分C−1 トリフェニレンホスフェート:TPP(商標:大八化学
(株)製)成分C−2 フェニレンビスフェニルホスフェートCR−733S
(商標:大八化学(株) 製)
【0063】製造方法 最初に樹脂成分(成分B)と難燃剤(成分C)を表1の
割合で2軸混練押し出し機を用いて難燃樹脂成分を作成
した。次いで得られた難燃樹脂成分と上記木質材を表1
の割合でヒーター付きミキサーで260℃で溶融混合し
た。このようにして作られた難燃木質系樹脂組成物を射
出成形によりASTM1号ダンベル及び曲げ試験片及び
厚み1/16インチの試験片を作成し、機械的強度及び
難燃性を測定した。
【0064】難燃性 5個の試験棒をアンダーライターズラボラトリーズイン
コーポレーションのブレチン94”材料分類のための燃
焼試験”に示される試験方法に従って、厚み1/16イ
ンチで試験を行った。この試験方法により個々の組成物
について燃焼時間を測定した。測定結果は表1に示す通
りである。
【0065】
【表1】
【0066】
【本発明の効果】以上の記述及び試験結果より明らかな
ように、本発明による特定の樹脂と難燃剤及び木質材の
組成物は、強度、剛性を高いレベルで維持しつつ、難燃
性が付与されている。
【化14】
【化14】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67/00 LNZ C08L 67/00 LNZ 69/00 LPP 69/00 LPP 71/12 LQP 71/12 LQP 79/08 LRC 79/08 LRC 81/06 LRF 81/06 LRF 101/00 LSY 101/00 LSY

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)粉状または繊維状の木質材であっ
    て、アルカリ性物質による中和を受けていない木質材1
    〜90重量部、及び、(B)酸性に影響を受けにくく、
    特に酢酸に強い耐性を示す特定の熱可塑性樹脂99〜1
    0重量%からなり、かつ、(C)一般式(化1)で表さ
    れるリン酸エステル系化合物を含むこと、 【化1】 (ここでR1〜R4は水素原子または有機基を表す。Yは
    2価以上の有機基を表し、nは0以上の整数である。X
    は水素原子または硫黄原子である。)を特徴とする難燃
    木質系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 該熱可塑性樹脂の機械的強度が、AST
    M法に基ずく試験方法で引張降伏強度が、300kg/
    cm2以上、曲げ弾性率で20000kg/cm2以上で
    ある請求項1記載の木質系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 該熱可塑性樹脂が、ポリフェニレンエー
    テル樹脂(スチレン変性ポリフェニレンエーテル系樹脂
    を含む)、ポリエーテルイミド樹脂、ポリカーボネート
    樹脂、ポリエステル樹脂、ABS樹脂、ポリオレフィン
    樹脂、塩化ビニル樹脂(軟質塩化ビニルを除く)、ポリ
    フェニレンスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂か
    ら選ばれる少なくとも一種以上からなる請求項1または
    請求項2記載の木質系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)木質材が、50〜300メッシュ
    の粉状であるか、または解繊された繊維状である請求項
    1または請求項2記載の木質系樹脂組成物。
JP7113896A 1996-02-29 1996-02-29 難燃木質系樹脂組成物 Pending JPH09235474A (ja)

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JP7113896A Pending JPH09235474A (ja) 1996-02-29 1996-02-29 難燃木質系樹脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105419325A (zh) * 2014-08-21 2016-03-23 黑龙江鑫达企业集团有限公司 一种高强度、耐高温聚酰亚胺复合材料的制备
JP2018090731A (ja) * 2016-12-06 2018-06-14 大八化学工業株式会社 難燃性木質材料及びその製造方法

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