JPH09229851A - 水系における防食剤濃度管理方法 - Google Patents

水系における防食剤濃度管理方法

Info

Publication number
JPH09229851A
JPH09229851A JP3449096A JP3449096A JPH09229851A JP H09229851 A JPH09229851 A JP H09229851A JP 3449096 A JP3449096 A JP 3449096A JP 3449096 A JP3449096 A JP 3449096A JP H09229851 A JPH09229851 A JP H09229851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concentration
absorbance
water
azoles
anticorrosive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3449096A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanori Shibata
孝則 柴田
Akiko Kawaguchi
明子 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hakuto Co Ltd
Original Assignee
Hakuto Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hakuto Co Ltd filed Critical Hakuto Co Ltd
Priority to JP3449096A priority Critical patent/JPH09229851A/ja
Publication of JPH09229851A publication Critical patent/JPH09229851A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23FNON-MECHANICAL REMOVAL OF METALLIC MATERIAL FROM SURFACE; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL; MULTI-STEP PROCESSES FOR SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL INVOLVING AT LEAST ONE PROCESS PROVIDED FOR IN CLASS C23 AND AT LEAST ONE PROCESS COVERED BY SUBCLASS C21D OR C22F OR CLASS C25
    • C23F11/00Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent
    • C23F11/08Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids
    • C23F11/10Inhibiting corrosion of metallic material by applying inhibitors to the surface in danger of corrosion or adding them to the corrosive agent in other liquids using organic inhibitors
    • C23F11/14Nitrogen-containing compounds
    • C23F11/149Heterocyclic compounds containing nitrogen as hetero atom

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アゾール類を含む防食剤が添加されてい
る水系で、簡便にアゾール類の濃度を測定することによ
り、防食剤濃度を管理する方法を提供する。 【解決方法】 アゾール類を含む防食剤を添加している
水系において、該水系から採取した水試料をpH9以上
に調整後、紫外線を照射してアゾール類の最大吸収波長
における吸光度と、アゾール類の吸収が実質ない波長に
おける吸光度を測定し、両者の吸光度差を、別途既知濃
度の同じアゾール類の同波長における吸光度差から作成
した検量線と照合することにより該水系中の防食剤濃度
を求めることを特徴として構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アゾール類を含む
防食剤を添加している水系における防食剤濃度を管理す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水系、特に循環式冷却水系では、水系と
接触する金属の腐食を防止するために、有機リン酸、重
合リン酸、オルソリン酸、亜鉛、アゾール類などを配合
した防食剤を使用するのが一般的である。防食剤の腐食
防止効果を発揮させ、かつこれを維持するためには、防
食剤を一定濃度以上に維持する必要があり、そのために
リン酸濃度を測定して防食剤濃度を推察する方法が一般
的に採られている。リン酸濃度を求めるにはJIS K
0101記載のモリブデンブルーによる発色強度を測定
するのが一般的であるが、全リン酸濃度を求めるには過
硫酸塩を添加し、加熱してから測定しなければならない
など、分析操作が煩雑で、かつ測定にも長時間を要する
といった問題があった。一方で、 水系にリン化合物を多
量に加えることは、その水が排出されたときリン成分が
湖沼において富栄養化となるといった問題があり、水系
に用いる防食剤中のリン濃度は可能な限り低く抑える方
向にある。そのため、リン濃度から求める方法は、測定
誤差を生じやすくなり、防食剤管理方法として不都合な
場合が多くなってきた。
【0003】そこで水中のアゾール類に着目し、その濃
度から防食剤濃度を推察する方法が提案された。アゾー
ル類の定量は水中のアゾール類水溶液の紫外部吸収スペ
クトルをとり、その吸収光度から水中濃度を求める方法
が従来からよく知られているが、この方法では夾雑物の
影響が多く、その影響を除くため液体クロマトグラフィ
ーで分離精製した後測定するといった繁雑な操作が必要
であった。そこでその改良方法として、例えばアゾール
類を含有する水に、光分解促進剤の存在下で紫外線を照
射して該アゾール類を光分解させ、生じた着色物質の発
色強度からアゾール類の濃度を求め、防食剤濃度に換算
する方法がある〔45回国際水処理会議(Intern
ational Water Conference)
1984年10月、アメリカ・ピッツバーグ〕が、この
方法は分析操作が煩雑であり、測定精度が低いなどの問
題点がある。また、アゾール類の水中濃度を蛍光分析に
より求める方法が提案されている(特開平5−7213
1号公報、特開平6−57460号公報)が、やはり分
析操作が煩雑であり、さらに測定精度が低いなどの問題
点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、水系中の防
食剤としてのアゾール類の濃度を正確かつ簡便に測定
し、これにより防食剤濃度を管理する方法を提供するこ
とを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、防食剤濃
度の簡便な測定方法及びそれによる簡便、かつ精度の高
い水系中の防食剤濃度管理方法について鋭意検討した結
果、アゾール類を含む防食剤の場合には、紫外部吸光度
に特定の補正を加えることにより防食剤濃度が簡便に測
定でき、これにより水系中の防食剤濃度が管理できるこ
とを見いだし、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明はアゾール類を含む防食
剤を添加している水系において、該水系から採取した試
料をpH9以上に調整後、紫外線を照射してアゾール類
の最大吸収波長における吸光度と、アゾール類の吸収が
実質ない波長における吸光度を測定し、両者の吸光度差
を、別途既知濃度の同じアゾール類の同波長における吸
光度差から作成した検量線と照合することにより該水系
中の防食剤濃度を求めることを特徴とする水系における
防食剤濃度管理方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明におけるアゾール類は、特
に銅や銅合金の腐食を低減させるために加えられる防食
剤の一成分であり、具体的にはベンゾトリアゾール、ブ
チルベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ナフト
トリアゾール、メルカプトベンゾチアゾール及びこれら
の塩などの関連化合物である。開放循環式冷却水系等の
水系には防食剤としてこれらアゾール類を加えるのが一
般的であり、防食剤の一成分として水中のアゾール類の
濃度は通常0.5〜2.0ppm程度である。
【0008】本発明において、該水系から採取した試料
は、まずpHを9以上、好ましくは9.8〜10.5に調
整する。pHを9以上に調整するには、採取した試料に
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等のア
ルカリ成分を添加し、さらに必要に応じてホウ酸塩やリ
ン酸塩等の緩衝液を添加することにより達せられる。
【0009】次いでこのpH9以上に調整した試料水
を、紫外部吸光度測定器のセルに採り、紫外線を照射し
てアゾール類の最大吸収波長における吸光度と、アゾー
ル類の吸収が実質ない波長における吸光度を測定し、両
者の吸光度差を求める。アゾール類の最大吸収波長は、
使用しているアゾール化合物によって、また該水溶液の
pHによって変動するが、260nm〜285nmにあ
るのが一般的である。最大吸収波長を求めるには、使用
するアゾール類を水に溶解しpHを調整して、紫外部吸
光度測定器を用いて測定する。本発明方法における最大
吸収波長は、実質の最大吸収波長に±10nm程度の幅
をもって考えることができる。実際の循環冷却水系で
は、その水に含まれる微小粒子や濁りが影響を与えてお
り、そのバックグラウンドを除く為に、アゾール類の吸
収が実質ない波長での吸光度から補正を加えることが重
要である。アゾール類の吸収が実質ない波長としては、
300〜350nmが選ばれる。
【0010】本発明において水系中のアゾール類を含む
防食剤の濃度を求めるには、事前に検量線を作成してお
く必要があるが、この方法として、測定しようとする水
系から採取した試料に既知濃度のアゾール類を含む防食
剤を添加して検量線を作成することが好ましい。また、
この時、試料に添加するアゾール類は、水系に添加され
ている防食剤中のアゾールと同じものを用いる。検量線
の作成する具体的な方法は、測定しようとする水系から
採取した試料に、既知濃度の該アゾール類を含む防食剤
を、アゾール類の濃度として0、0.5、1.0、1.
5、2.0ppmを添加して吸光度差を測定し、横軸に
アゾール類の濃度、縦軸に吸光度差をプロットして検量
線を作成する。アゾール類を含まないときはこの吸収差
はゼロとみなせるので、吸光度差を検量線の傾きで除す
れば、アゾール類濃度が得られ、この値をさらに防食剤
中に含まれるアゾール類濃度で除すれば、防食剤濃度が
得られることとなる。しかし、本発明は検量線の作成方
法を限定するものではなく、任意の方法で検量線を作る
こともできる。
【0011】以下にその実際を説明する。
【0012】図1は、ベンゾトリアゾール濃度10pp
m水溶液のpHを種々変えて測定した場合の紫外部吸収
曲線を示す。pHが9以上では274nmに最大吸収を
もち、310nm以上では実質吸収がないことが確認さ
れた。
【0013】図2には、トリルトリアゾール濃度10p
pmの水溶液について同様にpHを変えて測定した場合
の紫外部吸収曲線を示した。この場合もpHが9以上で
は274nmに最大吸収をもち、310nm以上では実
質吸収がない。
【0014】図3は、純水および実際の工業用循環冷却
水系から採取した循環水を用い、そのpHを苛性ソーダ
もしくは塩酸により変化させた時の、pHとベンゾトリ
アゾール濃度に対する吸光度差〔274nmの吸光度と
310nmの吸光度の差〕の比、即ち検量線の傾きの関
係を示した図である。表1は、用いた循環水の水質値で
ある。
【0015】pH6〜9においては、同一のpHでも試
料水の違いによって検量線の傾きが大きく異なることが
示されており、また、同一の試料水においても僅かなp
Hの変動によって検量線の傾きが変化することが示され
ている。したがって、このようなpH域の試料を測定す
る場合には、測定の都度、検量線を作成する必要がある
ことを意味している。このような作業は繁雑であるばか
りでなく、連続測定を意図する場合も極めて不都合であ
る。
【0016】pHが9以上では、pH変化による検量線
の傾きの変化は急激に小さくなり、特にpH9.8以上
では、検量線の傾きは、水質によらず一定の値をとるよ
うになる。しかもpH9以上では、検量線の傾きが大で
あること、即ち吸光度差がベンゾトリアゾール濃度に対
し鋭敏に変わるため定量性が高まる範囲であることがわ
かる。しかし測定の対象とする水によってはpHが1
0.5を超えると水に濁りが生じ、吸光度に影響するこ
とがあるため好ましくないことがある。
【0017】以上のように、pHを9以上、好ましくは
pH9.8〜10.5の任意の値に調整することによっ
て、水質の違いや水質の変動によらずアゾールの種類ご
とに検量線の傾きをほぼ一定とすることが出来るため簡
便かつ正確にアゾール濃度の定量が可能になる。
【0018】
【表1】
【0019】図4に純水および表1の循環水1を用いて
作成したベンゾトリアゾール濃度と吸光度差の関係を示
す検量線の例を示す。循環水1がベンゾトリアゾール濃
度0ppmにおいて吸光度差を有するのは、当該水系に
ベンゾトリアゾールを含有する防食剤がすでに含まれて
いるためである。
【0020】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明をより具体的
に説明する。
【0021】[実施例1]60Lの保有水量を有するテ
スト冷却塔に、全長50cmのテスト熱交換器を連結
し、ポンプにより該熱交換器部に0.5m/秒の流速で
水を循環させた。この系の水中に、ベンゾトリアゾール
を1.2重量部、有機リン酸を全リン酸として1.8重
量部を含み、全体を100重量部となるように水を加え
てなる防食剤を注入した。テスト熱交換器の材質は、圧
力配管用炭素鋼鋼管(JIS STPG370、外径1
2.7mm)とし、伝熱管を電気ヒーターで加熱して4
0000kcal/m2・hの熱流束を加え、循環水を
加熱するとともに冷却水の出口温度を45℃に調節し
た。冷却塔の蒸発水量は3.3L/時間であり、循環水
の濃縮度が一定になるように定量ポンプによりブローダ
ウンを行うとともに防食剤をケミカルフィーダーにより
補給した。補給水の水質はpH7.2、電気伝導度24
2μs/cm、M−アルカリ度38ppm、全硬度64
ppm、カルシウム硬度35ppm、シリカ12pp
m、塩素イオン40ppmであった。また、循環水の濃
縮度は5になるようにし、循環水の水質はpH8.6、
電気伝導度1120μs/cm、M−アルカリ度140
ppm、全硬度320ppm、カルシウム硬度175p
pm、シリカ55ppm、塩素イオン190ppmであ
った。また、防食剤の初期投入量を450ppmを目標
とし、濃縮度が5に達した後は防食剤の濃度を100p
pmに維持するように添加した。
【0022】まず、テストを開始した直後に循環水を採
取し、pHを10に調整してから、分光光度計(日立U
2000型)を用いて274nmにおける吸光度と31
0nmにおける吸光度の差を測定した。吸光度の差は
0.443であった。一方、この循環水から採取した水
をpH10に調整した後、ベンゾトリアゾールとして
1.2ppm、2.4ppm、4.8ppmに相当する
防食剤を更に添加して同様に吸光度差を測定したとこ
ろ、それぞれ0.539、0.634、0.923であ
った。この関係から検量線を作り、その傾き(吸光度差
/ppm・ベンゾトリアゾール)は0.079であっ
た。pH10に調整した循環水の吸光度差0.443を
検量線の傾き0.079、および防食剤中に含まれるベ
ンゾトリアゾールの濃度(この場合1.2重量%)で除
したところ、防食剤の濃度は467ppmとなった。
【0023】以後、適時循環水を採取し、その防食剤の
濃度を求めた。また、比較のため全リン酸濃度をモリブ
デンブルー吸光光度法から測定し薬品濃度を求め、その
結果も併せて表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】本発明の方法による防食剤濃度の管理は、
表2の結果から明らかなように、全リン酸濃度による防
食剤濃度管理と実質差がないことから、これと置き換え
ることが可能であることがわかった。操作的には、本発
明方法は、全リン酸濃度による防食剤濃度管理に比べ極
めて簡単であり、実際の運転では未熟な作業員でも、簡
単に正確な値が得られることが分かった。
【0026】[実施例2]ベンゾトリアゾールを2.0
重量部、有機リン酸を全リン酸として1.2重量部を含
み、全体を100重量部となるように水を加えてなる防
食剤を水中に40ppm添加されている実機循環式冷却
水系から循環水を採取し、水酸化ナトリウム水溶液でp
H10に調整後、274nmにおける吸光度と310n
mにおける吸光度の差を測定したところ、吸光度の差は
0.058であった。別途pH10に調整した循環水に
防食剤をベンゾトリアゾールとして0.5ppm、1.
0ppm、1.5ppm、2.0ppm添加して同様に
吸光度差を測定したところそれぞれ0.097、0.1
37、0.174、0.214であった。これから検量
線を作成し、その傾き(吸光度差/ppm・ベンゾトリ
アゾール)は0.078であった。pH10に調整した
循環水の吸光度差0.058を検量線の傾き0.078
および防食剤に含まれるベンゾトリアゾールの濃度(こ
の場合1.2重量%)で除したところ、防食剤の濃度は
37ppmであった。以後、1週間に一回循環水を採取
し、同様にして防食剤の濃度を求めた。また、比較とし
て全リン酸濃度をモリブデンブルー吸光光度法から測定
し防食剤濃度を求めたところ、表3の結果を得た。
【0027】表3の結果から明らかなように、本発明の
方法による防食剤濃度管理は、実機循環式冷却水系にお
いても全リン酸による濃度管理と実質差異がないことか
ら、これと置き換えることが可能であることがわかっ
た。
【0028】
【表3】
【0029】[実施例3]実施例1に用いた同じ水系
で、有機リン酸を全リン酸として6.0重量部、トリル
トリアゾール2.0重量部及び水を加えて全体を100
重量部とした防食剤を、該水中に初期投入量を240p
pmとし、濃縮度5に達してから後は防食剤を50pp
mに維持するように管理した。
【0030】まず、テスト開始直後に系の水を採取し、
これをpH10に調整し、274nmと310nmにお
ける吸光度差を測定したところ、吸光度差は0.336
であった。この循環水に防食剤をトリルトリアゾールと
して1.0、2.0ppm添加し吸光度差を測定したと
ころそれぞれ0.405、0.475であり、検量線の
傾きは0.0695であった。pH10に調整した循環
水の吸光度差0.336を、検量線の傾き0.0695
で除し、さらにこの防食剤中のトリルトリアゾール濃度
(この場合2.0重量%)で除し、水中の防食剤濃度2
42ppmを得た。
【0031】以後適時循環水を採取し、同様にして防食
剤濃度を求めた。併せて比較のためモリブデンブルー吸
光光度法による全リン酸濃度から防食剤濃度を求めた。
これらの結果を表4に示す。
【0032】本発明の方法による防食剤濃度とモリブデ
ンブルー吸光光度法による全リン酸濃度から求めた防食
剤濃度には実質差異はなく、本発明の方法が操作的に簡
単である分有利であることが認められた。
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、アゾール類を含む防食
剤についてその濃度を正確かつ簡便に測定でき、防食剤
濃度を適切に維持管理できることから、水系と接触する
金属の腐食を有効に防止できる。また、本発明によれ
ば、防食剤濃度の測定を自動化することが容易となり、
防食剤濃度の自動制御も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ベンゾトリアゾール水溶液のpHを変えて測
定した場合の紫外部吸収曲線。
【図2】 トリルトリアゾール水溶液のpHを変えて測
定した場合の紫外部吸収曲線。
【図3】 ベンゾトリアゾール水溶液のpHを変えた場
合における、ベンゾトリアゾール濃度と吸光度差との検
量線の傾きの変化。
【図4】 ベンゾトリアゾール濃度と吸光度差の関係を
示す検量線。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アゾール類を含む防食剤を添加している
    水系において、該水系から採取した試料をpH9以上に
    調整後、紫外線を照射してアゾール類の最大吸収波長に
    おける吸光度と、アゾール類の吸収が実質ない波長にお
    ける吸光度を測定し、両者の吸光度差を、別途既知濃度
    の同じアゾール類の同波長における吸光度差から作成し
    た検量線と照合することにより該水系中の防食剤濃度を
    求めることを特徴とする水系における防食剤濃度管理方
    法。
  2. 【請求項2】 該水系から採取した試料をpH9.8〜
    10.5に調整した後、所定の吸光度測定を行う請求項
    1に記載の水系における防食剤濃度管理方法。
  3. 【請求項3】 アゾール類の最大吸収波長が260nm
    〜285nm、アゾール類の吸収が実質ない波長が30
    0〜350nmである、請求項1および2に記載の水系
    における防食剤濃度管理方法。
JP3449096A 1996-02-22 1996-02-22 水系における防食剤濃度管理方法 Pending JPH09229851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3449096A JPH09229851A (ja) 1996-02-22 1996-02-22 水系における防食剤濃度管理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3449096A JPH09229851A (ja) 1996-02-22 1996-02-22 水系における防食剤濃度管理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09229851A true JPH09229851A (ja) 1997-09-05

Family

ID=12415693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3449096A Pending JPH09229851A (ja) 1996-02-22 1996-02-22 水系における防食剤濃度管理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09229851A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105158182A (zh) * 2015-08-27 2015-12-16 上海交通大学 基于核酸适配体的双酚a比色检测法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105158182A (zh) * 2015-08-27 2015-12-16 上海交通大学 基于核酸适配体的双酚a比色检测法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Xie et al. Effects of flow and water chemistry on lead release rates from pipe scales
KR100310923B1 (ko) 수처리제의시스템내농도모니터링및투여량조절방법
US5006311A (en) Monitoring performance of a treating agent added to a body of water
JPH0765727B2 (ja) ボイラーのサイクル監視方法
JP5319658B2 (ja) 臭素酸イオンの測定方法および装置
JP4905768B2 (ja) 水処理剤供給量の管理方法
JPH07145909A (ja) ボイラー系のpH/ホスフェートのプログラム制御方法
JP2010167320A (ja) スライム抑制方法
BR112018075447B1 (pt) Métodos para medir, monitorar e controlar a concentração de um composto triazólico halogenado ex situ na água de um sistema de água
JP2010247063A (ja) 冷却水薬品の注入制御方法及び装置
JP4049824B2 (ja) エンジン冷却剤中のカルボキシレートアニオンの濃度測定法及びこの方法を行うためのテストキット
WO2007105322A1 (ja) 鉄の定量方法
JPH09229851A (ja) 水系における防食剤濃度管理方法
JP4655969B2 (ja) 鉄の定量方法
JP5313207B2 (ja) Bf4−及びf−の同時計測方法及びシステム
JP4543388B2 (ja) 水処理薬品の濃度管理方法
JP2006170897A (ja) 化学的酸素要求量測定方法及び測定装置
JPH0572131A (ja) アゾール類の濃度管理方法
JPH09178662A (ja) 水系添加薬剤の濃度管理方法
JP2788354B2 (ja) 工業用水中の添加薬品の濃度管理方法
JP2012011287A (ja) 検水中のアルミニウム濃度測定方法及び自動測定装置、並びにシリカ系スケール付着防止剤濃度の制御方法
JP4424117B2 (ja) 水系処理剤濃度の測定又は決定方法及び測定装置
CN114910531A (zh) 基于氯离子传感器的浓缩倍率在线检测***以及检测方法
JP6222651B2 (ja) 酸化態窒素濃度の測定方法及び測定装置
KR20200127996A (ko) 수 중의 벤즈이미다졸-계 화합물을 측정하는 방법