JPH09228055A - 微結晶炭化珪素薄膜の製造方法及びその製造方法を用いたピエゾ抵抗体 - Google Patents

微結晶炭化珪素薄膜の製造方法及びその製造方法を用いたピエゾ抵抗体

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JPH09228055A
JPH09228055A JP3800896A JP3800896A JPH09228055A JP H09228055 A JPH09228055 A JP H09228055A JP 3800896 A JP3800896 A JP 3800896A JP 3800896 A JP3800896 A JP 3800896A JP H09228055 A JPH09228055 A JP H09228055A
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carbide thin
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Takashi Hatai
崇 幡井
Atsushi Sakai
淳 阪井
Masatoshi Kitagawa
雅俊 北川
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原料ガスとして一般的な半導体用材料ガスを用
い且つ比較的低い基板温度で微結晶炭化珪素薄膜を成膜
できる微結晶炭化珪素薄膜の製造方法を提供する。 【解決手段】 原料ガスとしてSiH4 ,CH4 を、希
釈ガスとしてH2 を、ガス導入口IG を介してプラズマ
生成室1aに導入した。プラズマ生成室1aで発生した
プラズマにより薄膜を成膜する際に、反応室1b内の基
板支持台4上に保持された基板10に対して周波数可変
の交流電源ACから、マッチングボックス3を介して、
周波数が略1〔kHz〕乃至略500〔kHz〕の範囲
内でパワー密度を略0.09W/cm2 乃至略0.22
W/cm2 の交流バイアス電圧を印加した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微結晶炭化珪素薄
膜の製造方法及びその製造方法を用いたピエゾ抵抗体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体は温度変化や歪みによっ
て電気的特性が変化するため温度センサや歪みセンサ等
に用いられている。特に、結晶珪素(以下、結晶Siと
称す)における拡散抵抗や、pn接合ダイオードを温度
センサや歪みセンサ等に応用したものが知られている。
【0003】近年では、結晶Siに代わるものとして、
アモルファス珪素(以下、a−Siと称す)やアモルフ
ァス炭化珪素(以下、a−SiCと称す)をはじめとす
る薄膜半導体を応用するセンサの開発が活発になってき
ている。特に、a−Si薄膜やa−SiC薄膜は、比較
的低温で成膜が可能で、結晶Siを用いたセンサに比べ
て、センサの製造工程が容易であり、低コスト化が図れ
る、ガラス等の任意の基板(絶縁性基板)上に形成でき
るという特徴がある。
【0004】a−Si薄膜は上記特徴を有するため、a
−Si薄膜を用いたセンサでは、結晶Siを用いたセン
サと同様に、薄膜抵抗素子のサーミスタやピエゾ素子、
温度変化や歪みに敏感なpinダイオード等の薄膜半導
体素子が開発されている。しかしながら、上記薄膜半導
体素子で構成したセンサは、結晶Siを用いたセンサと
比較して感度が低いという問題があった。そこで、a−
Si薄膜やa−SiC薄膜に比べて歪みに対する抵抗値
の変化率が大きい微結晶珪素薄膜が、ピエゾ抵抗やサー
ミスタ等のセンサ用材料として検討されている。
【0005】微結晶炭化珪素薄膜は、バンドギャップが
広く(2〜3eV程度)且つ導電率が高いため、太陽電
池の窓層やSi1-X GeX (x<1)薄膜をベース層に
するヘテロ接合バイポーラトランジスタ(HBT)のエ
ミッタ層等の材料にも利用が検討されている。a−Si
C薄膜の成膜技術としては通常の高周波グロー放電プラ
ズマCVD技術が知られているが、高周波グロー放電プ
ラズマCVD技術のみによって微結晶炭化珪素薄膜を成
膜することは一般的に困難である。このため、微結晶炭
化珪素薄膜の製造方法として、a−SiC薄膜を形成し
高温でアニールする方法が知られている。しかし、この
方法は、高温でアニールを行う工程が増えるため使用で
きる基板が制約されてしまう(例えば、石英ガラスは使
用できるが、ソーダガラスは使用できない)、予めアル
ミニウム(Al)等の融点が比較的低い金属膜が成膜さ
れている場合は高温のアニールはできない、等の問題が
あった。
【0006】そこで、高周波グロー放電プラズマに比べ
て高い電子エネルギを得ることができる電子サイクロト
ロン共鳴プラズマCVD(以下、ECRプラズマCVD
と称す)技術によって微結晶炭化珪素薄膜を成膜する方
法が検討されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラズマC
VD技術によって炭化珪素を形成する場合、原料ガスと
しては、モノシラン(SiH4 )のような水素化珪素ガ
スと、メタン(CH4 )のような水素化炭素ガスとが用
いられる。しかしながら、ECRプラズマCVD技術に
よってもこのような原料ガスでは微結晶炭化珪素薄膜が
得られていなかった。このため、ECRプラズマCVD
技術によって微結晶炭化珪素薄膜を成膜す方法として、
基板温度を600℃〜700℃にしたり、メチルシラン
系のガスを用いたりすることが検討されていた。また、
特開平2−67720号公報で提案された製造方法で
は、原料ガスとし、ビニルシラン、フルオロシラン等の
ガスが使用されている。
【0008】しかしながら、メチルシラン系のガスや、
ビニルシラン、フルオロシラン等のガスは、毒性が強い
とともに半導体用材料ガスとして一般的でない(また、
高価である)という問題があった。また、成膜時の基板
温度が高いと、従来例で述べたような問題があった。本
発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目
的は、原料ガスとして一般的な半導体用材料ガスを用い
且つ比較的低い基板温度て微結晶炭化珪素薄膜を成膜で
きる微結晶炭化珪素薄膜の製造方法及びその製造方法を
用いたピエゾ抵抗体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、原料ガスとして水素化珪素ガス
及び水素化炭素ガスを用いるとともに希釈ガスとして水
素ガスを用い、基板に対して交流バイアス電圧を印加
し、前記各ガスをプラズマ生成室に導入し電子サイクロ
トロン共鳴により発生させたプラズマによって前記基板
の主表面上に微結晶炭化珪素薄膜を成膜することを特徴
とするものであり、原料ガスとして一般的な半導体用材
料ガスを用い且つ比較的低い基板温度で微結晶炭化珪素
薄膜を得ることができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、交流バイアスの周波数を略1kHz乃至略500k
Hzとしたので、原料ガスとして一般的な半導体用材料
ガスを用い且つ低い基板温度で微結晶炭化珪素薄膜を得
ることができる。請求項3の発明は、請求項1の発明に
おいて、交流バイアスのパワー密度を略0.09W/c
2 乃至略0.22W/cm2 としたので、原料ガスと
して一般的な半導体用材料ガスを用い且つ比較的低い基
板温度で微結晶炭化珪素薄膜を得ることができる。
【0011】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の発明において、原料ガスとともにホウ素を含むドーピ
ング用ガスをプラズマ生成室に導入するので、p形に価
電子制御された微結晶炭化珪素薄膜を得ることができ
る。請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3の発明に
おいて、原料ガスとともにリンを含むドーピング用ガス
をプラズマ生成室に導入するので、n形に価電子制御さ
れた微結晶炭化珪素薄膜を得ることができる。
【0012】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
に記載の製造方法によってピエゾ抵抗体を形成している
ので、原料ガスとして一般的な半導体用材料ガスを用い
且つ比較的低温でゲージ率の良好なピエゾ抵抗体を得る
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
説明する。図1にECRプラズマCVD装置の概略構成
図を示す。ECRプラズマCVD装置の構成については
周知なので説明を省略し、以下、微結晶炭化珪素薄膜の
製造方法について説明する。
【0014】原料ガスである水素化珪素ガス(例えば、
SiH4 )及び水素化炭素ガス(例えば、CH4 )と、
希釈ガスである水素(H2 )とをガス導入口IG を介し
てプラズマ生成室1aに導入するとともに、反応室1b
内の基板支持台4上に保持された基板10に対して周波
数可変の交流電源ACからマッチングボックス3を介し
て交流バイアス電圧を印加する。その後、マグネットコ
イルMCに電流を流しプラズマ生成室1aに875〔G
auss〕の磁場を発生させ、発振周波数が2.45
〔GHz〕のマグネトロン発振器2からのマイクロ波
(μ波)を導波管5及びマイクロ波導入部7を介してプ
ラズマ生成室1aに導入することにより、プラズマ生成
室1a内に高密度のプラズマを発生させる。すると、プ
ラズマ生成室1aで発生したプラズマがプラズマ引き出
し口6を通って反応室1b内の基板10の主表面に到達
し薄膜を成膜するのである。なお、図1中のExは排気
口であってターボ分子ポンプ等の排気用ポンプ(図示せ
ず)に接続されている。
【0015】本実施の形態の製造方法では、薄膜を成膜
する時に、基板に適度な交流バイアス電圧を印加するこ
とにより、プラズマ中のイオン及び電子を加速し、プラ
ズマ中の成長種(反応種)を高活性化するとともに、プ
ラズマ中のイオンを交流バイアスの周波数に追従させて
イオンを基板10上の成長表面に到達させて成長表面を
加熱することによって原料ガスとして一般的な半導体用
材料ガスである水素化珪素ガス及び水素化炭素ガスを用
い且つ比較的低い基板温度で微結晶炭化珪素薄膜を得る
ことができるのである。この際、水素化珪素ガス系や水
素化炭素ガス系のプラズマで発生するイオンを交流バイ
アスの周波数に追従させるには、略1〔kHz〕乃至略
500〔kHz〕の範囲の周波数をもつ交流バイアスが
望ましい。また、印加する交流バイアスのパワー密度が
小さすぎると、成長種の活性化や成長表面の加熱が不十
分になってしまう。一方、交流バイアスのパワー密度が
大きすぎると、イオン衝撃が大きくなって微結晶化が妨
げられるので、交流バイアスのパワー密度としては、適
切なパワー密度を選択することが望ましい。
【0016】ところで、本実施の形態の製造方法におい
ては、原料ガスに加えてリン(P)を含むドーピングガ
ス(例えば、PH3 )をガス導入口IG からプラズマ生
成室1aに導入しプラズマを発生させると、交流バイア
ス電圧により、ドーパントイオンが加速されて成長膜中
に打ち込まれるため、ドーパントが活性化され、価電子
制御が効率よく行われるので、導電率の高いn形の微結
晶炭化珪素薄膜を得ることができるのである。ここで、
原料ガスに対するPを含むドーピングガスの濃度として
は、略0.001%乃至略5%が望ましい。
【0017】また、原料ガスに加えてホウ素(B)を含
むドーピングガス(例えば、B2 6 )をガス導入口I
G からプラズマ生成室1aに導入しプラズマを発生させ
ると、同様に価電子制御が効率よく行われるので、導電
率の高いp形の微結晶炭化珪素薄膜を得ることができる
のである。ここで、原料ガスに対するBを含むドーピン
グガスの濃度としては、略0.001%乃至略5%が望
ましい。
【0018】而して、上記製造方法によって原料ガスと
して一般的な半導体用材料ガスである水素化珪素ガス及
び水素化炭素ガスを用い且つ比較的低温で微結晶炭化珪
素薄膜を使用したピエゾ抵抗体を得ることができる。図
2(a)に上記製造方法を利用したピエゾ抵抗体の平面
図を、図2(b)にそのA−A’断面図を示す。以下、
その製造方法を簡単に説明する。
【0019】絶縁性基板10上に、ECRプラズマCV
D装置により、例えば、SiH4 ,CH4 ,PH3 ,H
2 の混合ガスを用いてn形の微結晶炭化珪素薄膜20を
成膜する。その後、n形の微結晶炭化珪素薄膜20をピ
エゾ抵抗用の所定の形状に加工する。次に、アルミニウ
ム(Al)やクロム(Cr)等の金属薄膜をスパッタ法
や蒸着法等により形成し、所定の形状に加工することに
より電極30を形成する。
【0020】このようなピエゾ抵抗体では、基板10に
歪みが加わると、n形の微結晶炭化珪素薄膜20にも歪
みが加わり、ピエゾ抵抗効果によりn形の微結晶炭化珪
素薄膜20の抵抗値が変化する。したがって、この抵抗
値の変化を測定することにより、基板10に加えられた
歪みの大きさを測定することが可能となるのである。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1)本実施例では、一例として、図1に示すよ
うなECRプラズマCVD装置を用いて、原料ガスであ
るSiH4 ,CH4 の流量をそれぞれ2〔sccm〕,
0.5〔sccm〕、希釈ガスであるH2 の流量を10
0〔sccm〕、基板温度を350〔℃〕、マイクロ波
のパワーを500〔W〕、交流バイアスの周波数を20
〔kHz〕、交流バイアスのパワー密度を略0.22
〔W/cm2 〕の条件で、単結晶Si基板上の(厚さ約
1〔μm〕の)熱酸化膜上に薄膜の成膜を行った。その
結果、原料ガスとして一般的な半導体用材料ガスである
SiH4 ,CH4を用い350〔℃〕という低い基板温
度でも微結晶炭化珪素薄膜を得ることができた。
【0022】なお、薄膜成膜時の反応室1bの圧力は1
-2〜10-3〔Torr〕程度であり、基板温度は基板
支持台4の中に挿入した熱電対により測定している。上
記条件で成膜された微結晶炭化珪素薄膜の結晶性をX線
回折法により評価した結果を図3に示す。図3から分か
るように、上記条件で形成された薄膜は、2θの33°
付近と35°付近とにピークが観察された。33°付近
のピークは珪素の結晶相に対応し、35°付近のピーク
は炭化珪素の結晶相に対応するので、形成された薄膜は
微結晶珪素と微結晶炭化珪素の混相状態の膜である。
【0023】(実施例2)本実施例では、図1に示すよ
うなECRプラズマCVD装置を用いて、原料ガスであ
るSiH4 ,CH4 の流量をそれぞれ2〔sccm〕,
0.5〔sccm〕、ドーピング用ガスであるPH3
原料ガスに対する濃度を1〔%〕、基板温度を350
℃、マイクロ波パワーを500〔W〕、交流バイアスの
周波数を20〔kHz〕一定とし、交流バイアスのパワ
ーを0〔W〕〜125〔W〕の範囲で変化させた時に成
膜された薄膜の導電率を図4に示す。なお、希釈ガスで
あるH 2 の流量としては60〔sccm〕、100〔s
ccm〕の2水準について示してある。
【0024】図4より、基板10に交流バイアスを印加
しない場合に成膜された薄膜は、導電率が10-7〔S/
cm〕程度の低い値であり、アモルファス状態である。
しかし、50〔W〕〜100〔W〕程度のパワーの交流
バイアスを印加することにより導電率の値が10-2〜1
-3〔S/cm〕のオーダまで大きくなり、n形の微結
晶炭化珪素薄膜が得られている。さらに、交流バイアス
のパワーを大きくし、125〔W〕にすると導電率が大
きく低下し、アモルファス状態になってしまうことがわ
かった。これは、基板10上の成長表面へ入射するイオ
ンのエネルギが大きくなりすぎて、膜の損傷やエッチン
グ効果が大きくなったためであると考えられる。したが
って、交流バイアスのパワーとしては、略40〔W〕乃
至略100〔W〕程度、パワー密度に換算すると略0.
09〔W/cm2 〕乃至略0.22〔W/cm2 〕が適
当であると考えられる。
【0025】(実施例3)本実施例では、一例として、
絶縁性基板10上に、図1に示すようなECRプラズマ
CVD装置を用いて、原料ガスであるSiH4 ,CH4
の流量をそれぞれ2〔sccm〕,0.5〔scc
m〕、希釈ガスであるH2 の流量を100〔scc
m〕、ドーピング用ガスであるPH3 の原料ガスに対す
る濃度を1〔%〕、基板温度を350℃、マイクロ波パ
ワーを500〔W〕、交流バイアスの周波数を20〔k
Hz〕、交流バイアスのパワーを100〔W〕(パワー
密度に換算すると略0.22〔W/cm2 〕)の条件で
n形微結晶炭化珪素薄膜20を成膜し、その後、n形微
結晶炭化珪素薄膜20を加工し、Alよりなる金属電極
30を所定の形状に加工することにより図2に示すよう
なピエゾ抵抗体を形成した。
【0026】図5に、基板10に歪みを加えたときの、
歪みとn形微結晶炭化珪素薄膜20の抵抗値の変化率
(抵抗変化率)との関係を示す。図5より求められるゲ
ージ率は−80である。通常のn形微結晶珪素薄膜のゲ
ージ率が−20〜−30であるのと比べると、本実施例
で形成されたピエゾ抵抗体のゲージ率の絶対値の方が大
きく、良好なゲージ率が得られていることがわかる。
【0027】なお、基板10は金属や半導体基板の上に
絶縁膜を形成したものであってもよい。また、n形微結
晶炭化珪素膜20をブリッジ状に複数箇所に形成するこ
とにより歪みに対する検出感度を更に向上することがで
きることは勿論である。各実施例では、原料ガスである
水素化珪素ガスとしてSiH4 を、水素化炭化ガスとし
てCH4 を、使用したが、水素化珪素ガスとしては、S
iH4 の水素原子の一部あるいは全部をフッ素または塩
素で置換したようなガス(例えば、四フッ化珪素:Si
4 、ジクロルシラン:SiH2 Cl2 、四塩化珪素:
SiCl 4 等)や、ジシラン(Si2 6 )等を用いて
もよい。一方、水素化炭素ガスとしては、アセチレン
(C2 2 )、エチレン(C2 4 )、プロパン(C3
8)等を用いてもよい。また、各実施例では、マイク
ロ波パワーを500〔W〕としたが、マイクロ波パワー
は500〔W〕に限定するものではなく、マイクロ波ワ
ーとしては略300〔W〕乃至1000〔W〕が望まし
い。基板温度も350〔℃〕に限定するものではなく、
基板温度としては略300〔℃〕乃至400〔℃〕が望
ましい。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明は、電子サイクロトロン
共鳴プラズマCVD法によって基板の主表面上に微結晶
炭化珪素薄膜を成膜する際に、基板に対して交流バイア
ス電圧を印加しているので、原料ガスとして一般的な半
導体用材料ガスを用い且つ比較的低い基板温度で微結晶
炭化珪素薄膜を得ることができるという効果がある。
【0029】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、交流バイアスの周波数を略1kHz乃至略500k
Hzとしたので、原料ガスとして一般的な半導体用材料
ガスを用い且つ低い基板温度で微結晶炭化珪素薄膜を得
ることができるという効果がある。請求項3の発明は、
請求項1の発明において、交流バイアスのパワー密度を
略0.09W/cm2 乃至略0.22W/cm2 とした
ので、原料ガスとして一般的な半導体用材料ガスを用い
且つ比較的低い基板温度で微結晶炭化珪素薄膜を得るこ
とができるという効果がある。
【0030】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
の発明において、原料ガスとともにホウ素を含むドーピ
ング用ガスをプラズマ生成室に導入するので、p形に価
電子制御された微結晶炭化珪素薄膜を得ることができ
る。請求項5の発明は、請求項1乃至請求項3の発明に
おいて、原料ガスとともにリンを含むドーピング用ガス
をプラズマ生成室に導入するので、n形に価電子制御さ
れた微結晶炭化珪素薄膜を得ることができるという効果
がある。
【0031】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
に記載の製造方法によってピエゾ抵抗体を形成している
ので、原料ガスとして一般的な半導体用材料ガスを用い
且つ比較的低温でゲージ率の良好なピエゾ抵抗体を得る
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を説明するための電子サイクロトロ
ン共鳴プラズマCVD装置の概略構成図である。
【図2】(a)は実施の形態のピエゾ抵抗体の平面図で
ある。(b)は同上のA−A’断面図である。
【図3】実施例1に示した条件で成膜された微結晶炭化
珪素薄膜の結晶性を示す特性図である。
【図4】実施例2に関し、交流バイアスパワーと成膜さ
れる薄膜の導電率との関係説明図である。
【図5】実施例3に関し、ピエゾ抵抗体の歪みと抵抗変
化率との関係説明図である。
【符号の説明】
1a プラズマ生成室 1b 反応室 2 マグネトロン発振器 3 マッチングボックス 4 基板支持台 5 導波管 6 プラズマ引き出し口 7 マイクロ波導入部 10 基板 AC 交流電源 IG ガス導入口 Ex 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/84 H01L 29/84 A // G01B 7/16 G01B 7/16 (72)発明者 北川 雅俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子サイクロトロン共鳴プラズマCVD
    法による薄膜の製造方法であって、原料ガスとして水素
    化珪素ガス及び水素化炭素ガスを用いるとともに希釈ガ
    スとして水素ガスを用い、基板に対して交流バイアス電
    圧を印加し、前記各ガスをプラズマ生成室に導入し電子
    サイクロトロン共鳴により発生させたプラズマによって
    前記基板の主表面上に微結晶炭化珪素薄膜を成膜するこ
    とを特徴とする微結晶炭化珪素薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 交流バイアスの周波数を略1kHz乃至
    略500kHzとしたことを特徴とする請求項1記載の
    微結晶炭化珪素薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 交流バイアスのパワー密度を略0.09
    W/cm2 乃至略0.22W/cm2 としたことを特徴
    とする請求項1記載の微結晶炭化珪素薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記原料ガスとともにホウ素を含むドー
    ピング用ガスをプラズマ生成室に導入することを特徴と
    する請求項1乃至請求項3記載の微結晶炭化珪素薄膜の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記原料ガスとともにリンを含むドーピ
    ング用ガスをプラズマ生成室に導入することを特徴とす
    る請求項1乃至請求項3記載の微結晶炭化珪素薄膜の製
    造方法。
  6. 【請求項6】請求項1乃至請求項5記載の製造方法によ
    って形成された微結晶炭化珪素薄膜を有することを特徴
    とするピエゾ抵抗体。
JP3800896A 1996-02-26 1996-02-26 微結晶炭化珪素薄膜の製造方法及びその製造方法を用いたピエゾ抵抗体 Withdrawn JPH09228055A (ja)

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JP2000315805A (ja) * 1999-04-28 2000-11-14 Nagano Keiki Co Ltd 歪み検出素子及び歪み検出素子製造方法
JP2005083961A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 ▲高▼木 敏行 歪センサー
US6926926B2 (en) * 2001-09-10 2005-08-09 Applied Materials, Inc. Silicon carbide deposited by high density plasma chemical-vapor deposition with bias

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