JPH04298023A - 単結晶シリコン薄膜の製造方法 - Google Patents

単結晶シリコン薄膜の製造方法

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JPH04298023A
JPH04298023A JP6306091A JP6306091A JPH04298023A JP H04298023 A JPH04298023 A JP H04298023A JP 6306091 A JP6306091 A JP 6306091A JP 6306091 A JP6306091 A JP 6306091A JP H04298023 A JPH04298023 A JP H04298023A
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single crystal
crystal silicon
silicon thin
hydrogen
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JP6306091A
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Tatsuro Nagahara
達郎 長原
Hisashi Kakigi
柿木 寿
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は単結晶シリコン薄膜の製
造方法に係り、特に、プラズマCVD装置を用い電子移
動度等電気的特性の優れた単結晶シリコン薄膜が求めら
れる単結晶シリコン薄膜の製造方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタ、バイポーラI
C、MOS、LSI、メモリー等の半導体材料として、
近年、単結晶シリコン薄膜が注目されている。
【0003】この単結晶シリコン薄膜は、従来、化学的
気相成長法によるエピタキシャル成長で得られ、熱CV
D法が一般に適用されている。例えば、シリコンのエピ
タキシャル成長の場合には、基板としてシリコン単結晶
基板を使用し、1000〜1150℃という高温下にお
いて水素ガスで希釈されたシランやクロロシラン等を熱
分解して単結晶シリコン薄膜が製造されている。
【0004】しかし、最近、バイポーラICの製造にお
いて微細化への要求が高まっており、不純物(ドーパン
ト)濃度の高いシリコン単結晶基板の上に0.5〜1.
5μmと薄く、かつ、不純物濃度の低いエピタキシャル
層を形成する必要が生じている。それにもかかわらず、
従来の熱CVD法によってドーパントを含む単結晶基板
a上に形成した単結晶シリコン薄膜bは、図3に示すよ
うに上記基板aに含有されている不純物が単結晶シリコ
ン薄膜b中に拡散してエピタキシャル層と基板aの臨界
面に厚さ1.5〜2.5μmもの遷移領域cが生じてし
まう欠点があった。ここで、単結晶基板a中のドーパン
トが10ppm以上拡散したエピタキシャル層の領域を
上記遷移領域と定義する。このため、従来法ではとても
前記ICの微細化に適応することはできなかった(「日
経マイクロデバイス」1985年、10月号、第80頁
参照)。
【0005】そこで、近年、単結晶基板に含有されてい
る不純物を拡散させずに単結晶シリコン薄膜を形成させ
る技術の開発が強く望まれていた。
【0006】この様な要望に沿って研究が進められた結
果、最近、プラズマCVD法によってかかる目的を達し
うることが見出された。その一例として、容量結合型R
FプラズマCVD装置を用いて多量の水素で希釈された
SiH4 とSiH2 F2 の混合系のグロー放電分
解を行うことにより、約250℃程度の低温で(100
)シリコン単結晶基板上に表面状態の良好な単結晶シリ
コンを成長させることができることが報告されている(
ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アブライド・フィジ
ックス、26巻、L951−953[1987])。
【0007】一方、特開昭63−222096号公報に
は、シラン、フロロシラン、及び、(シラン+フロロシ
ラン)の5倍以上の水素から成る混合ガスを放電分解し
て単結晶シリコン薄膜を製造する方法が記載されており
、実施例において基板としてシリコン単結晶ウエハを2
50℃に加熱して使用した場合には上記シリコン基板か
ら単結晶シリコン薄膜がエピタキシャル成長したことが
確認された旨記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記基板に
含有されている不純物が成長層の方へ拡散してくること
が少ないこれ等従来の低温プラズマCVD法においては
、充分ラジカルを拡散させるための工夫が必要である。
【0009】すなわち、SiH4 が分解してできたS
iH3 のようなラジカルがシリコン成膜に寄与してい
ると考えられているが、この様なラジカルが飛来してき
たときにSiのダングリングボンドが露出しているとこ
のダングリングボンドにすぐ付着してしまい、ランダム
な成長をしてアモルファス(非晶質)化又は微結晶化し
て単結晶にはならない。このとき水素が成長表面に過剰
に存在していると、成長表面を不活性化するためにラジ
カルが成長表面で充分拡散して安定なサイトに辿着くこ
とができ、結晶成長が可能となる。このため、従来のプ
ラズマCVD法では反応ガス中に多量の水素ガスを存在
させることが必要と考えられていた。
【0010】しかしながら、水素が過剰に存在している
とエピタキシャル成長膜中に水素が取残され易く、これ
により結晶の均一性が低下する結果、求められた単結晶
シリコン薄膜の電子移動度が小さな値となってしまう欠
点があった。例えば、従来法で製造した単結晶シリコン
薄膜中には約1原子%の水素が含有されることが知られ
ている(ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アブライド
・フィジックス、26巻、第6号、第951頁[198
7])。
【0011】このように、従来法では大きな電子移動度
を有する高品位の単結晶シリコン薄膜を求められない問
題点があった。
【0012】そこで、本発明者等は基板温度を低温にす
ることができるという利点を有するプラズマCVD法に
よって大きな電子移動度を有する高品位の単結晶シリコ
ン薄膜を得るべく更に研究を進めた結果、本発明を完成
するに至ったものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1に係る
発明は、プラズマCVD装置を用いてシリコン原子、ハ
ロゲン原子及び水素原子を含有する反応ガスをプラズマ
化し、加熱された単結晶基板上に単結晶シリコンの薄膜
を形成する単結晶シリコン薄膜の製造方法を前提とし、
上記反応ガス中のハロゲン原子の数が水素原子の数より
多くなるように調整したことを特徴とするものであり、
他方、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明にお
いてそのシリコン原子の供給ガスが、SiF4 、Si
Cl4 、及び、Si2 F6 より選択されたハロゲ
ン化珪素ガスで構成され、水素原子の供給ガスが水素ガ
スであることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項3に係る発明は、請求項1〜
2に係る発明において上記単結晶シリコン薄膜の単結晶
基板からの不純物拡散遷移領域の厚みが500オングス
トローム以下であり、かつ、上記薄膜中の水素濃度が5
0ppm以下であることを特徴とするものである。
【0015】この様な技術的手段において成膜性を有す
るシリコン原子の供給ガスとしては、SiH4 、Si
2 H6 、Si3 H8 等の水素化珪素、SiHm
 X4−m (但し、mは1〜4、好ましくは2〜4、
XはCl又はF原子、好ましくはF原子である)で示さ
れるハロゲン化シラン、及びSiF4 、SiCl4 
、及びSi2 F6 より任意に選択されたハロゲン化
珪素が適用可能である。
【0016】尚、SiF4 、SiCl4 、Si2 
F6 等のハロゲン化珪素は、シリコン結晶薄膜作製技
術において従来エッチング性ガスと考えられていたもの
であるが、本発明においては、反応ガス中に水素ガスを
含有させることによりこれ等に成膜性のシリコン原子供
給ガスとしての役割を持たせることに成功したものであ
る。
【0017】また、SiF4 、SiCl4 、Si2
 F6 等のハロゲン化珪素は、水素原子を有するSi
H4 、Si2 H6 、Si3 H8 等の水素化珪
素やSiHm X4−m で示されるハロゲン化シラン
と較べて発火性が小さいためその取扱いが容易である。 請求項2に係る発明はこのハロゲン化珪素の特性に着目
してなされたもので、シリコン原子の供給ガスとしてS
iF4 、SiCl4 、及び、Si2 F6 より選
択されたハロゲン化珪素ガスを適用することにより危険
性の低減を図ったものである。
【0018】一方、エッチング性を有するハロゲン原子
の供給ガスとしては、上記SiF4 、SiCl4 、
Si2 F6 等のハロゲン化珪素やSiHm X4−
m で示されるハロゲン化シラン、及び、F2 又はC
l2 等のハロゲンガスが適用できる。これ等のガスは
プラズマ条件下においてシリコン表面をエッチングする
ことのできるハロゲン原子を放出する。すなわち、プラ
ズマ中のハロゲン原子は常に清浄なシリコン成長表面を
露出させる、成長シリコン成膜中の不純物を除去する、
気相中のシランの重合防止等の機能を有すると考えられ
ている。
【0019】また、単結晶シリコン薄膜の結晶成長に必
要とされた水素原子の供給ガスとしては、水素ガス、及
び、このガス以外の供給ガスとて反応系に無用の不純物
を導入しない上から、SiH4 、Si2 H6 、S
i3 H8 等の水素化珪素、SiHm X4−m で
示されるハロゲン化シランの適用が可能である。
【0020】次に、請求項1〜3に係る発明においては
、プラズマCVD法に係る従来法とは異なり反応ガス中
の水素原子の数がエッチング性の弗素原子及び/又は塩
素原子等ハロゲン原子の数より少ないということが最大
の特徴である。この様な条件は、反応ガス中に含有され
るハロゲン原子の総量を反応ガス中に含有される水素原
子の総量より多くすることによって容易に達成すること
ができる。反応ガス中に含まれる上記ハロゲン原子の総
量は、反応ガス中に含まれる水素原子の総量の約2〜1
000倍、特に、5〜400倍とすることが好ましい。
【0021】また、請求項1〜3に係る発明においては
上記反応ガス中に更に希ガス等の不活性ガス、好ましく
はヘリウム、ネオン、アルゴン等を希釈ガスとして加え
てもよい。希釈ガスは上記ハロゲン原子に対して1〜1
000倍量、特に、1〜100倍量使用することが好ま
しい。この場合、ハロゲン原子の数は、反応ガス中に含
有される弗素原子及び/又は塩素原子であるハロゲン原
子の総量で換算する。
【0022】更に、成膜性のシリコン原子とエッチング
性のハロゲン原子との関係については、ハロゲン原子を
シリコン原子の約1〜500倍、特に、3〜300倍と
することが好ましい。ハロゲン原子をシリコン原子の1
倍以下にするとエッチング速度が小さくなり過ぎて単結
晶シリコンが成長し易いように基板表面を常に最良の状
態に保つことができなくなる一方、500倍以上にした
場合エッチング速度が大きくなり過ぎてシリコン結晶成
長速度が低下するためである。
【0023】尚、上記反応ガスの組合わせの一例として
、成膜性ガスについてはSiH4 及びSi2 H6 
を夫々単独で又は混合して適用し、他方、エッチング性
ガスについてはSiF4 及びF2 を夫々単独又は混
合して適用することが好ましい。但し、この技術的手段
はこの様な適用例に限定されるものではない。
【0024】この技術的手段においては、上記の条件を
満たした反応ガスを、電力密度0.01〜10W/cm
2 、好ましくは0.05〜5W/cm2 で放電して
反応ガスをプラズマ化し、約100℃〜700℃、好ま
しくは約200℃〜600℃、更に好ましくは約300
℃〜500℃の間の一定温度に維持した単結晶基板上に
単結晶シリコン薄膜を形成せしめる。
【0025】ここで、基板温度が100℃より低いと結
晶構造が乱れ、多結晶構造となるので品質が悪化する。 基板温度を700℃より高くした場合には最早、性能を
より向上させることができない上、低温法としてのプラ
ズマCVD法の利点を生かせなくなる。
【0026】また、電力密度は反応ガスの種類及びチャ
ンバー内の圧力によって異なるが、電力密度が0.01
W/cm2 より小さいと反応ガスの圧力を十分低下さ
せなければならないので成膜速度が遅く、10W/cm
2 を越えると薄膜の品質を高く維持することができな
いので好ましくない。
【0027】また、上記プラズマを発生させるチャンバ
ー内の圧力は、基板上に到達する原子等が有するエネル
ギー量に関係するので、その圧力は0.01Torr〜
15Torrとすることが必要であり、特に、0.05
Torr〜5Torrとすることが好ましい。
【0028】ここで、プラズマCVD法によるシリコン
のエピタキシャル成長は、例えば、図2に示すような装
置により達成される。
【0029】すなわち、図2において真空反応室11へ
ガス供給源17、18からSiH4 やSiF4 等の
シリコン原子供給ガス、水素原子供給ガス、及び、ハロ
ゲン原子供給ガスを供給し、高周波電源16により平行
平板電極12、13の間で高周波放電させ、ポンプ19
で反応ガスを排気する構成となっている。そして、単結
晶基板14は電極13上に載置されてヒータ15で加熱
され、この単結晶基板14上に結晶成長が行われる。尚
、上記放電は、高周波放電以外の、例えば、直流放電、
マイクロ波放電等のいづれであってもよい。
【0030】この技術的手段においては真性の単結晶シ
リコン薄膜を作製することができるのみならず、反応ガ
ス中に元素周期率表第III 族又は第V族のドーパン
トガスを混合することにより、形成される単結晶シリコ
ン薄膜をp型又はn型にすることができる。この場合の
上記ドーパントガスとしては、例えば、ジボラン、ホス
フィン、アルシン等の水素化物が挙げられる。
【0031】また、この技術的手段において適用できる
単結晶基板としては、シリコンをエピタキシャル成長さ
せる関係上その格子定数がシリコンと同一又は略同一の
単結晶基板であることを必要とし、例えば、シリコン単
結晶基板、酸化アルミニウム(Al2 O3 :サファ
イア)単結晶基板、及び、弗化カルシウム(CaF2 
:ホタル石)単結晶基板等が挙げられる。
【0032】このように請求項1〜3に係る発明は、従
来、エピタキシャル成長が行われていたあらゆる分野、
例えば、バイポーラトランジスタ、バイポーラIC、M
OS、LSI、メモリー等の半導体を初め、太陽電池の
製造等に応用することが可能である。
【0033】特に、請求項3に係る発明においては、単
結晶シリコン薄膜の単結晶基板からの不純物拡散遷移領
域の厚みが500オングストローム以下、好ましくは4
00オングストローム以下、更に好ましくは350オン
グストローム以下であり、かつ、単結晶シリコン薄膜中
の水素濃度が50ppm以下、好ましくは10ppm以
下であるためエピタキシャル層の膜厚を薄く設定するこ
とができ、従って、この単結晶シリコン薄膜が適用され
たデバイスの寄生容量を減少できるだけでなく、高密度
化、高性能化に対応したICの微細化を達成し得る。
【0034】
【作用】請求項1に係る発明によれば、エッチング性の
ハロゲン原子の数を水素原子の数より多くなるように調
整しているため、水素濃度が低下する分シリコンのエピ
タキシャル成長表面が水素原子で過剰に覆われることが
なくなり、この結果、単結晶シリコンの成長膜中に水素
が取残され難くなって結晶の均一性を向上させることが
可能となる。
【0035】他方、請求項2に係る発明によれば、結晶
の均一性が向上した単結晶シリコン薄膜が求められるこ
とに加えてシリコン原子の供給ガスとして発火性のシラ
ンを使用しないためその危険性の低減が図れ、更に、請
求項3に係る発明によれば、製造された単結晶シリコン
薄膜の単結晶基板からの不純物拡散遷移領域の厚みが5
00オングストローム以下であり、かつ、上記薄膜中の
水素濃度が50ppm以下であるため、従来に較べてそ
の膜厚を薄く設定した単結晶シリコン膜が得られると共
にこの単結晶シリコン薄膜の電子移動度等電気的特性を
向上させることが可能となる。
【0036】ここで、請求項1〜3に係る発明において
、従来、単結晶シリコン薄膜の結晶成長に必要とされた
多量の水素が適用されてないにも拘らず電気的特性に優
れた単結晶シリコン薄膜が求められる理由について本発
明者等は以下のように推察している。
【0037】すなわち、この技術的手段においては反応
室内に水素が少ない代わりにエッチング作用の強いハロ
ゲン原子が相対的に従来より余分に存在している。この
ため、エピタキシャル成長表面は常にエッチング作用を
受けており、例えば、アモルファス成長や結晶粒界を形
成する歪んだシリコン膜の成長が起るとこれ等はその結
合力が弱いためにエッチング作用を受け常にきれいな表
面が露出する一方、シリコンが所定のサイトに入込んだ
場合には上記成長に較べてその結合力が強いためエッチ
ング作用があまり起らずその結晶化が促進する。
【0038】従って、常にきれいな表面を露出しながら
かつ弱い結合を切りながらエピタキシャル成長が進行す
るため、従来法に反し多量の水素が適用されてないにも
拘らず電気的特性に優れた単結晶シリコン薄膜が求めら
れるものであると推察している。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
るが、本発明はこれ等実施例によって限定されるもので
はない。
【0040】[実施例1]予め、1×10−9Torr
の高真空にした反応室内に、SiF4 :SiH4 :
H2 (ガス比率は容量比で5:1:3、また、F/H
比率は2:1である)の混合ガスを反応ガスとして80
SCCMで供給し、反応ガスの圧力を0.3Torrに
調整した。
【0041】次いで、この反応ガスを13.56MHZ
 の高周波電源を用いて電力密度0.1W/cm2 で
プラズマ化し、200℃に加熱されたシリコン単結晶基
板上に2.0μmの厚さとなるまでシリコン結晶薄膜を
形成させた。
【0042】このようにして得られた薄膜について、反
射高速電子線回析(RHEED)によってシリコン結晶
薄膜の評価を行ったところ、ストリークパターンと菊地
ラインが観測され、良好な単結晶であることが判明した
。この薄膜の比抵抗は15Ω・cmであり、電子移動度
をペトリッツ法を適用したホール効果測定装置により求
めたところ700cm2 /V・Sであった。また、薄
膜中の水素含有濃度は10ppm以下であった。
【0043】[実施例2〜10]表1の条件で実施例1
と同様にしてシリコン薄膜を形成させ、同様の評価を行
ったところ表2の結果が得られた。尚、実施例1の条件
及び効果も併せて表1〜2に記載した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】[実施例11]以下、この実施例から実施
例18は請求項3に係る発明を適用した製造方法に関す
るものである。
【0047】すなわち、予め、1×10−9Torrの
高真空にした反応室内に、SiF4 :SiH4 :F
2 (ガス比率は容量比で2:1:5、また、F/H比
率は9:2である)の混合ガスを反応ガスとして80S
CCMで供給し、反応ガスの圧力を0.2Torrに調
整した。
【0048】次いで、この反応ガスを13.56MHZ
 の高周波電源を用いて電力密度0.1W/cm2 で
プラズマ化し、350℃に加熱されたシリコン単結晶基
板(不純物としてP濃度1×1018cm−3)1上に
2.0μmの厚さとなるまでシリコン結晶薄膜2を形成
させた(図1参照)。
【0049】このようにして得られた薄膜について、反
射高速電子線回析(RHEED)によってシリコン結晶
薄膜の評価を行ったところ、ストリークパターンと菊地
ラインが観測され、良好な単結晶であることが判明した
【0050】また、2次イオン質量分析法から、遷移領
域3の厚みは250オングストローム、水素濃度は10
ppm以下であることが判った。この薄膜のラマン分光
分析による520cm−1の位置での半値幅は3.5c
m−1で、比抵抗は50Ω・cmであり、電子移動度を
ペトリッツ法を適用したホール効果測定装置により求め
たところ1300cm2 /V・Sであった。また、薄
膜中の水素含有濃度は10ppm以下であった。
【0051】[実施例12〜18]表3の条件で実施例
11と同様にしてシリコン薄膜を形成させ、同様の評価
を行ったところ表4の結果が得られた。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】『比較例1』 熱CVD法により、実施例1と同じシリコン単結晶基板
上へ単結晶シリコン薄膜を形成させた。
【0055】反応温度1100℃、圧力200Torr
の条件とし、反応ガスとしては100%SiH4 を用
いた。
【0056】薄膜は8.0μmで、水素濃度は10pp
m以下であり、ラマン半値幅は3.5cm−1であった
が、遷移領域が18000オングストロームもの広さで
生じていた。
【0057】『比較例2』 反応ガスとしてSiH4 :SiH2 F2 :H2 
=1:10:100の混合ガスを使用し、この反応ガス
を111SCCMで供給し、反応ガスの圧力を2.0T
0rrに維持して電力密度0.8W/cm2 、基板温
度250℃の条件で実施例1と同じシリコン単結晶基板
上へシリコン結晶薄膜を形成させた。
【0058】得られた薄膜の比抵抗は30Ω・cmで電
子移動度は270cm2 /V・Sであった。また、遷
移領域は500オングストロームであったが水素含有量
は1.2原子%(12000ppm)でラマン半値幅は
7cm−1であった。
【0059】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、単結晶シ
リコンの成長膜中に水素が取残され難くなるため結晶の
均一性を向上させることが可能となる。
【0060】従って、結晶の均一性向上に伴い電子移動
度等電気的特性が向上した単結晶シリコン薄膜が得られ
る効果を有している。
【0061】また、請求項2に係る発明によれば、電子
移動度等電気的特性が向上した単結晶シリコン薄膜が得
られると共に製造時における危険性の低減並びに取扱い
管理の低減が図れる効果を有している。
【0062】更に、請求項3に係る発明によれば、従来
に較べてその膜厚を薄く設定した単結晶シリコン薄膜が
製造できると共にその単結晶シリコン薄膜の電気的特性
が優れているため、その微細化と高性能化が要求される
バイポーラIC等への適用が可能となる効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る単結晶シリコン薄膜とその基板の
断面図。
【図2】本発明に適用されるプラズマCVD装置の構成
説明図。
【図3】従来法に係る単結晶シリコン薄膜とその基板の
断面図。
【符号の説明】
1    シリコン単結晶基板 2    薄膜 3    遷移領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  プラズマCVD装置を用いてシリコン
    原子、ハロゲン原子及び水素原子を含有する反応ガスを
    プラズマ化し、加熱された単結晶基板上に単結晶シリコ
    ンの薄膜を形成する単結晶シリコン薄膜の製造方法にお
    いて、上記反応ガス中のハロゲン原子の数が水素原子の
    数より多くなるように調整したことを特徴とする単結晶
    シリコン薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】  上記シリコン原子の供給ガスが、Si
    F4 、SiCl4 、及びSi2 F6 より選択さ
    れたハロゲン化珪素ガスで構成され、水素原子の供給ガ
    スが水素ガスであることを特徴とする請求項1記載の単
    結晶シリコン薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】  上記単結晶シリコン薄膜の単結晶基板
    からの不純物拡散遷移領域の厚みが500オングストロ
    ーム以下であり、かつ、上記薄膜中の水素濃度が50p
    pm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の単結晶シリコン薄膜の製造方法。
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US8993410B2 (en) 2006-09-08 2015-03-31 Silicon Genesis Corporation Substrate cleaving under controlled stress conditions
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