JPH09227954A - 連続焼鈍炉の板温制御方法及び装置 - Google Patents

連続焼鈍炉の板温制御方法及び装置

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JPH09227954A
JPH09227954A JP35265695A JP35265695A JPH09227954A JP H09227954 A JPH09227954 A JP H09227954A JP 35265695 A JP35265695 A JP 35265695A JP 35265695 A JP35265695 A JP 35265695A JP H09227954 A JPH09227954 A JP H09227954A
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JP
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furnace
plate temperature
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indirect
temperature
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JP35265695A
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Yoshihiko Himuro
善彦 檜室
Hiroshi Ueda
啓史 上田
Hisahiro Miyakoshi
寿拓 宮腰
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストリップの板厚や間接炉出口目標板温の変
更等がなされた場合であっても、間接炉出口の板温を、
間接炉出口目標板温に可及的に一致させ、高品質の鋼板
を製造することができる連続焼鈍炉の板温制御方法及び
装置を提供する。 【解決手段】 所定の制御周期及び中央ライン速度の変
更時に、間接炉出口板温TSを間接炉出口目標板温TS
Rに一致させるために必要な直火炉出口目標板温TSi
Rを現在から将来にわたって連続的に推定し、その後、
現在から将来にわたる直火炉出口での板温を連続的に予
測し、直火炉出口目標板温TSiRと直火炉出口予測板
温との偏差を最小にするべく直火炉の燃料流量流量を調
節するようにしているので、直接的には、直火炉出口板
温TSiを直火炉出口目標板温TSiRに可及的に一致
させ、結果的には、間接炉出口板温TSを間接炉出口目
標板温TSRに可及的に一致させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱応答速度の遅い
間接炉の前段に、熱応答速度の速い直火炉を配置してな
る連続焼鈍炉の板温制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続的に送給されるストリップを、直火
炉、間接炉の順に挿通し、両炉による加熱により焼鈍処
理する連続焼鈍炉において、間接炉出口におけるストリ
ップの板温を管理することは、鋼板の品質を高める上で
極めて重要な課題となっており、この板温を所定の基準
値に一致させるべく、従来においても、各種形態の板温
制御が行なわれている。ここに、直火炉とは、ストリッ
プに直接的に火炎を照射して加熱する炉であり、間接炉
とはラジアントチューブ等を利用して輻射熱により間接
的に加熱する炉をいう。前者は、短い炉長にて十分な加
熱が可能である反面、ストリップの酸化を防止すること
が困難である。一方、後者は、還元雰囲気中での加熱を
実現でき、ストリップの酸化を確実に防止することがで
きるという利点を有する反面、十分な加熱の実現のため
には炉長の長大化が避けれないという欠点を有する。そ
こで、間接炉の前段に直火炉を配置して、炉長の短縮化
とストリップの酸化防止とを同時に実現することが行な
われている。
【0003】さて、このような連続焼鈍炉においては、
従来、後段に位置する間接炉の炉温の調節及び/又はス
トリップの通板速度の調節により、間接炉出口板温が管
理されるのが一般的であった。このように、直火炉では
なく、間接炉での炉温調節により間接炉出口板温が管理
されてきたのは、ストリップの板厚や速度などが変化し
ない定常状態においては、直火炉出口板温を一定に保つ
ことにより、間接炉炉温と間接炉出口板温が時間遅れな
く良好に対応するためであり、定常伝熱理論に基づいて
炉温を操作端とする制御が行ない易かったことによる。
一方、直火炉において、炉温を調節するために燃料流量
を変更した場合は、炉温の変化を待つことなく、まず、
十数秒程度の遅れで火炎からの輻射伝熱の影響により板
温が急激に変化する。その後、数分程度の遅れをもって
炉温が変化し、板温もこの時点からようやく炉温からの
輻射の影響を受けはじめるといった変化状態を示す。
【0004】しかし、間接炉の炉温設定変更では、炉温
が変化する際の応答時間は15〜30分程度にも達する
ため、前記板温制御を間接炉の炉温操作により行なった
場合は、炉温設定変更後に安定化する以前に通板された
ストリップには加熱不良が生じるという問題があった。
次に、通板速度の変更操作を行なった場合についてであ
るが、速度変更時に連続焼鈍炉内に存在したストリップ
部分は、炉入口から現在存在する地点までは変化前の速
度で通板されていたため、その分だけは板温はずれが発
生する。即ち、この場合、炉全長に相当する長さの加熱
不良が発生するという問題があった。
【0005】これらの問題は、間接炉出口温度基準の変
更及び/又は板厚変更などがなされれる場合(セット
替)において顕著に生じる。そこで、特開昭55−73
831号公報や、特開昭55−73830号公報や、特
開平3−2331号公報においては、セット替時に熱応
答速度の速い直火炉の燃料流量を変更することで、間接
炉の炉温調節及び/又はストリップの通板速度の調節だ
けでは顕著となってしまう間接炉出口板温外れを救済し
ようとする板温制御方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した公開
特許公報に記載されている板温制御方法は、未だ、以下
の解決すべき課題をそれぞれ有していた。即ち、まず、
特開昭55−73831号公報に記載の板温制御方法
は、セット替時に、間接炉出口で発生してしまう板温外
れを打ち消すべく直火炉出口目標板温を算出し、この目
標値に基づいて直火炉の燃料流量を操作端とする直火炉
出口板温のフィードバック制御を実施するものである。
しかし、熱応答速度の速い直火炉を用いても、板厚変化
による急激なステップ状の板温変化や目標板温そのもの
の変更に対しては、フィードバック制御があるがゆえの
制御遅れからストリップに加熱不良を発生するという問
題があった。
【0007】次に、特開昭55−73830号公報に記
載の板温制御方法は、前記した板厚変化によるステップ
状の急激な板温変化に対処するため、板厚変更点が直火
炉入口に到達した時点で、プリセット的に直火炉の燃料
流量を変更させる方法を採っている。しかし、燃料流量
は事前の実験などにより定められた関係から求めた値を
設定しているにすぎず、燃料流量がいったん設定変更さ
れた後は設定変更は行なわれないため、その間に予め実
験で定めていた値そのものの誤差あるいは中央ライン速
度の変化など何らかの外乱による制御誤差が生じても修
正できないという問題があった。
【0008】また、特開平3−2331号公報における
板温制御方法は、特開昭55−73831号公報におけ
る板温制御方法と同様に、セット替時に制御遅れが発生
してしまうことに着目しており、直火炉出口での目標板
温に基づいて直火炉出口板温をフィードバック制御する
のではなく、直火炉燃料流量と間接炉出口板温との相関
関係を何らかの数表又は数式等の形にしておいて、直火
炉の燃料流量をフォーシング(板温を上げる場合は適切
な量よりも多量に、逆に下げる場合は少量にすることに
より熱応答速度を早くしようとすること)させる方法で
ある。しかしながら、間接炉出口板温との関係は、直火
炉の燃料流量よりもむしろ直火炉出口板温(間接炉入口
板温)の方が相関が強いなどのために、前記何らかの数
表化又は数式化には困難が伴う。また、より相関の強い
もの(前記直火炉出口板温)が存在するということは、
相関関係が操業状態などにより変化しやすいことを意味
するが、フォーシング的な制御を行なう上では、これら
相関関係の精度が非常に重要なものとなるため、継続的
でかつ多大な実験や調整を要することとなり、現実的で
ないという難点がある。
【0009】さらに、上記した三つの板温制御方法は、
熱応答速度の極めて速い直火炉を板厚や間接炉出口の板
温基準値の変更されるセット替時でのみ活用されている
が、ストリップの熱吸収率は同一ストリップ内であって
も表面性状や板厚変動等により変化してしまうものであ
り、ストリップ全長にわたって間接炉板温を基準値通り
に維持し、及び/又は、ストリップの速度変更などの何
らかの外乱により間接炉出口板温が外れた場合には、速
やかに目標値へ戻すことに鑑みれば、熱応答速度の極め
て速い直火炉の活用は、むしろストリップ内部を含めて
ストリップの全長で考えるべきであり、十分であるとは
いえない。
【0010】本発明は、以上述べてきた従来技術におけ
る課題を解決するためのものであり、セット替及びスト
リップ内に含めて熱応答速度の速い直火炉の常時操作端
として活用し、板厚変更及び/又は間接炉出口板厚基準
の変更などがなされた場合には、実際の間接炉出口板温
と間接炉出口目標板温との偏差を制御遅れなく、かつプ
リセット的な手法や特別困難な数表化や数式化による制
御誤差を発生させることなく抑制し、ストリップ内での
熱吸収率の変動などに対しても、間接炉出口板温を間接
炉出口目標板温に可及的に維持し、さらに、ストリップ
の速度変化などの外乱によって間接炉出口板温と間接炉
出口目標板温との間に偏差が生じた場合には速やかに間
接炉出口目標板温へ戻すことのできる連続焼鈍炉板温制
御方法及び装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の連続焼鈍炉の板温制御方法は、燃料流量制御手段
を有する熱応答速度の速い直火炉を、熱応答速度の遅い
間接炉の前段に配置し、板厚、板幅あるいは間接炉出口
目標板温の異なるストリップを、両炉に連続的に挿通し
て焼鈍処理を行なう連続焼鈍炉において、所定の制御周
期及び中央ライン速度の変更時に、間接炉出口板温を前
記間接炉出口目標板温へと一致させるために必要な直火
炉出口目標板温を現在から将来にわたって連続的に推定
し、次に現在から将来にわたる直火炉出口板温を連続的
に予測し、前記直火炉出口目標板温と直火炉出口予測板
温との偏差及び直火炉の燃料流量の変動量を連続的に評
価する評価関数を最適化する直火炉の燃料流量を算出し
て、直接的には前記直火炉出口板温の制御を行ない、結
果的には、前記間接炉出口板温を前記間接炉出口目標板
温に一致させるようにしている。
【0012】請求項2記載の連続焼鈍炉の板温制御方法
は、請求項1記載の連続焼鈍炉の板温制御方法におい
て、前記直火炉出口板温と前記間接炉出口板温との関係
を、前記間接炉での炉温、前記ストリップの前記板厚及
び中央ライン速度から表現する間接炉板温モデルを用い
て、前記直火炉出口目標板温を連続的に推定するように
したことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の連続焼鈍炉の板温制御装置
は、燃料流量制御手段を有する熱応答速度の速い直火炉
を、熱応答速度の遅い間接炉の前段に配置し、板厚、板
幅あるいは間接炉出口目標板温の異なるストリップを、
両炉に連続的に挿通して焼鈍処理を行なう連続焼鈍炉に
おいて、所定の制御周期及び中央ライン速度の変更時
に、間接炉出口板温を前記間接炉出口目標板温へと一致
させるために必要な直火炉出口目標板温を現在から将来
にわたって連続的に推定し、次に現在から将来にわたる
直火炉出口板温を連続的に予測し、前記直火炉出口目標
板温と直火炉出口予測板温との偏差及び直火炉の燃料流
量の変動量を連続的に評価する評価関数を最適化する直
火炉の燃料流量を算出して、直接的には前記直火炉出口
板温の制御を行ない、結果的には、前記間接炉出口板温
を前記間接炉出口目標板温に一致させることを特徴とす
る連続焼鈍炉の板温制御装置であって、所定の通板スケ
ジュールに基づいて、前記ストリップの板厚、板幅、及
び間接炉出口目標板温を予め指定するストリップ仕様決
定手段と、前記ストリップの板厚、板幅、間接炉出口目
標板温の変更がなされるセット替点を検出するセット替
検出器と、前記ストリップの通板速度を検出する速度検
出器、前記直火炉及び前記間接炉の炉内温度を検出する
炉温検出器、及び両炉の出口における前記ストリップの
温度を検出する板温検出器を具備した検出器群と、前記
セット替検出器及び前記速度検出器からの出力信号に応
じて、ストリップのセット替点を絶えず追跡し、前記ス
トリップの板厚、板幅、及び間接炉出口目標板温の将来
にわたる予見値を決定するストリップトラッキング手段
と、前記直火炉出口板温と前記間接炉出口板温との関係
を、前記間接炉での炉温、前記ストリップの板厚及び前
記中央ライン速度から表現する間接炉板温モデルを用い
て、前記間接炉出口板温を前記間接炉出口目標板温と一
致させるために必要な直火炉出口目標板温を現在から将
来にわたって連続的に推定する直火炉出口目標板温設定
手段と、直火炉出口での将来にわたる板温を連続的に予
測し、前記直火炉出口目標板温と前記直火炉出口での予
測板温との偏差及び直火炉の燃料流量の変動量を連続的
に評価する評価関数を最適化する直火炉の燃料流量を算
出して前記直火炉出口板温を制御する直火炉出口板温予
測制御手段と、該直火炉出口板温予測制御手段からの出
力信号に基づき直火炉の燃料流量を調節する燃料流量制
御手段と、前記間接炉板温モデル及び直火炉出口板温の
予測に用いる板温予測モデルのパラメータを推定するパ
ラメータ推定手段と、前記間接炉の炉温を所定の炉温に
制御する炉温調節手段とを具備する。
【0014】
【作用】請求項1〜2記載の連続焼鈍炉の板温制御方法
及び請求項3記載の連続焼鈍炉の板温制御装置において
は、初めに、間接炉出口板温を間接炉出口目標板温へと
一致させるために必要な直火炉出口目標板温を現在から
将来にわたって連続的に推定する。かかる直火炉出口目
標板温の推定は、直火炉出口板温と間接炉出口板温との
関係を、間接炉の炉温、ストリップの板厚、中央ライン
速度から表現する間接炉板温モデルを導入することによ
って容易に行なうことができる。
【0015】次に、現在から将来にわたる直火炉出口で
のストリップの板温を連続的に予測するが、かかる直火
炉出口の板温は、公知の板温予測モデル(例えば、特開
昭61−190026号公報に記載されている板温予測
モデル)を利用すれば、直火炉の炉温、燃料流量、スト
リップの板厚、板幅、中央ライン速度から容易に予測す
ることができる。
【0016】具体的には、ストリップのセット替点を常
にトラッキングし、直火炉出口における前記ストリップ
の板厚、板幅、及び間接炉出口目標板温の将来にわたる
各予見値を決定すると共に、直火炉と間接炉の炉温、直
火炉出口における板厚、板幅及び板温、さらに直火炉の
燃料流量、中央ライン速度の各実績値を所定の周期及び
中央ライン速度変化時にサンプリングしておく。そし
て、前記間接炉板温モデルには間接炉の炉温、直火炉出
口の板厚、中央ライン速度の各実績値と、直火炉出口に
おけるストリップの板厚と間接炉出口目標板温の将来に
わたる各予見値を入力し、前記直火炉の板温予測モデル
には、直火炉の炉温、直火炉出口の板厚、板幅及び板
温、さらに直火炉の燃料流量、中央ライン速度の各実績
値と前記直火炉出口におけるストリップの板厚、板幅の
将来にわたる各予見値を入力しておく。これらによっ
て、所定の周期及び中央ライン速度変更時には、常に現
在から将来にわたる直火炉出口の目標板温と予測板温を
容易に算出することができる。
【0017】また、これら間接炉板温モデルと直火炉の
板温予測モデル中のパラメータは、公知のパラメータ推
定方法である固定トレース法や忘却係数付逐次型最小二
乗法を利用して算出すればよく、公知のパラメータ推定
器(例えば、特開昭61−190026号公報に記載さ
れているパラメータ推定器)を付与して所定の周期で起
動しておくことにより、操業や設備状態の経時的変化に
対しても良好な精度を維持することができる。
【0018】以上のようにして、直火炉出口目標板温と
直火炉出口予測板温を算出した後は、公知の板温制御方
法(例えば、特開平4−72022号公報に記載の板温
制御方法)を利用し、直火炉出口の板温を制御する。即
ち、前記した直火炉目標板温と直火炉予測板温との偏差
及び直火炉の燃料流量変動量などを現在から将来にわた
り連続的に評価する評価関数を設置し、この評価関数を
最適化する直火炉燃料流量を算出して設定する。ここ
で、直火炉出口目標板温は、間接炉板温予測モデルによ
って間接炉出口板温を間接炉出口目標板温へと一致させ
るため算出された間接炉入口板温のことであるから、直
火炉出口板温を制御するということは間接炉出口板温を
間接炉出口目標板温へと一致させることになる。
【0019】
【発明の効果】請求項1〜2記載の連続焼鈍炉の板温制
御方法及び請求項3記載の装置においては、現在から将
来にわたる直火炉出口でのストリップの目標板温と予測
板温が自然にかつ連続的に制御計算に取り込まれ、将来
のストリップの板温を予測しながら制御するため、一般
的なフィードバック制御とは異なり、セット替でのスト
リップの板厚や間接炉出口目標板温の変更に対しても制
御遅れを回避することができる。また、中央ライン速度
の変化などが発生した場合にもただちに制御の修正計算
を行なうことができるため、プリセット的方法に基づく
制御誤差の発生なども回避することができる。しかも、
操作端としては、間接炉に比べて、極めて熱応答速度の
よい直火炉が常時用いられるため、あらゆる局面におい
て制御の高応答化が図られる。このように、本発明によ
れば、間接炉出口板温が間接炉出口目標板温に一致する
ために必要な直火炉出口目標板温が将来にわたって連続
的に推定される。そして、この直火炉出口目標板温に基
づいて、直火炉出口板温が連続的に予測されながら制御
されるため、セット替のみならず、ストリップ内におい
ても、熱応答速度の極めて速い直火炉を常時活用した高
精度かつ高応答な間接炉出口板温制御を実現することが
でき、ストリップの品質確保及び操業安定化に大きく寄
与するものである。特に、請求項2記載の連続焼鈍炉の
板温制御方法においては、制御計算で用いる直火炉出口
でのストリップの目標板温は、間接炉板温モデルから算
出されたものなので、間接炉出口板温と相関の最も強い
間接炉入口板温そのものであり、特別困難な数表化や数
式化を必要とせず、良好な精度を得ることができ、連続
焼鈍炉の板温制御の安定性と信頼性を共に高めることが
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は、本発明の一実施の形態に係
る連続焼鈍炉の板温制御方法に好適に使用できる連続焼
鈍炉の板温制御装置Aの全体構成を示すブロック図、図
2は同動作内容を示すタイムチャートである。図1に示
す信号線のうち、実線はデータの流れを示し、点線は検
出パルス又は起動信号を示す。なお、本発明に係る連続
焼鈍炉の板温制御方法は、実際にはプロセスコンピュー
タを用いて制御されるものであり、図1はその内部を機
能的に分かりやすく示したものである。
【0021】図1に示すように、この実施の形態では、
連続焼鈍炉は、輻射加熱炉からなる間接炉11の前段
に、無酸化炉(NOF)からなる直火炉10を配置した
構成としている。そして、ストリップ100は、直火炉
10を通過中は、火炎により加熱され、間接炉11を通
過中はラジアントチューブによって加熱される。図1に
おいて、まず、直火炉10及び直火炉10周りの制御に
ついて説明すると、直火炉10の前方にはセット替検出
器19が配設されている。このセット替検出器19は連
続焼鈍炉に通板されてくるストリップ100にセット替
があったことを検出し、その検出信号P1を後述するス
トリップトラッキング手段の一例であるストリップトラ
ッキング装置18に送るものである。直火炉10は、そ
の炉内温度を検出する炉温検出器24を具備しており、
炉温検出器24で検出した炉温観測値TFiは、後述す
るパラメータ推定手段の一例であるパラメータ推定器2
0及び直火炉出口板温予測制御器22に送られる。直火
炉10は、また、直火炉10へ供給される燃料流量を検
出する燃料流量検出器15を具備しており、燃料流量検
出器15によって検出された燃料流量観測値FLは、燃
料流量制御手段の一例である燃料流量制御器16、及
び、後述する直火炉出口板温予測制御手段の一例である
直火炉出口板温予測制御器22に送られる。直火炉出口
14には、この出口でのストリップ100の板温を検出
する直火炉出口板温検出器25が配置されており、この
直火炉出口板温検出器25によって検出された板温観測
値、即ち、直火炉出口板温TSiは直火炉出口板温予測
制御器22、及び、後述するパラメータ推定器20、2
0aに送られる。
【0022】次に、間接炉11及び間接炉11周りの制
御について説明すると、間接炉11は、その炉内温度を
検出する炉温検出器24aを具備しており、炉温検出器
24aで検出した炉温観測値、即ち、間接炉炉温TF
は、後述するパラメータ推定器20a、直火炉出口目標
板温設定器21及び間接炉炉温調節器26に送られる。
また、間接炉11には、間接炉炉温TFを調節するため
の間接炉炉温調節器26が接続されている。間接炉出口
12には、この出口12でのストリップ100の板温を
検出する間接炉出口板温検出器25aが配置されてお
り、この間接炉出口板温検出器25aによって検出され
た板温観測値、即ち間接炉出口板温TSは、後述するパ
ラメータ推定器20aに送られる。また、間接炉出口1
2側には、ストリップ100の通板速度(中央ライン速
度)Vを検出するための速度検出器17が配設されてお
り、検出された中央ライン速度Vは、ストリップトラッ
キング装置18と、パラメータ推定器20、20aと、
直火炉出口目標板温設定器21及び直火炉出口板温予測
制御器22とに送られる。この直火炉出口目標板温設定
器21は、直火炉出口板温予測制御部22に接続されて
いる。さらに、図1に示すように、ストリップ仕様決定
手段の一例であるストリップ仕様設定器23は、直火炉
出口目標板温設定器21及び、直火炉出口板温予測制御
器22と、パラメータ推定器20、20aとに接続され
ている。
【0023】上記した構成を有する連続焼鈍炉の板温制
御装置Aの各構成部の機能についてさらに説明する。本
発明の制御対象は、最終的には間接炉11の出口12に
おけるストリップ100の板温である。即ち、間接炉1
1に比べ、熱応答速度の極めて速い直火炉10を活用し
て制御性能を高めるため、間接炉出口12での板温を目
標値に一致させるための直火炉出口目標板温TSiRを
算出し、直火炉10の燃料流量を操作するものである。
前記燃料流量制御器16は、直火炉10へ供給される燃
料を調節するものであり、その制御には、例えば、PI
D制御(比例積分微分制御)のような一般的に使用され
ている制御方式を好適に用いることができる。本発明の
要点は、セット替時や、ストリップ100の連続焼鈍炉
内で通板中に所定の周期及び中央ライン速度Vの変化時
において、最終的に間接炉出口板温TSを間接炉出口目
標板温TSRに一致させるために、この燃料流量制御器
16への設定値をどのようにして定めていくかというこ
とにある。
【0024】ストリップトラッキング装置18は、セッ
ト替検出器19からの検出信号P1、速度検出器17に
より検出した中央ライン速度V、及び、セット替検出器
19の設置場所から直火炉出口14までの距離(ライン
長さ)に基づいて、直火炉出口14から次のセット替点
までのストリップ長さZ(セット替位置)を常に求め
て、直火炉出口目標板温設定器21、及び、直火炉出口
板温予測制御器22に出力する。また、ストリップトラ
ッキング装置18は、セット替点の直火炉出口14の通
過のタイミングに、起動信号P2をストリップ仕様設定
器23に出力する。
【0025】ストリップ仕様設定器23は、図1に示す
ように、ストリップトラッキング装置18からの起動信
号P2により起動され、ストリップ仕様(板厚TH1、
TH2;板幅WD1、WD2;間接炉出口目標板温TS
R1、TSR2)を出力する。ここで、図1に示すスト
リップ仕様中の添字(数字)1は、直火炉出口14を通
過中のストリップ100に関する値であり、添字(数
字)2は後続(将来)のセット替後のストリップ100
に関する値である。直火炉出口目標板温設定手段の一例
である直火炉出口目標板温設定器21は、間接炉出口1
2での板温、即ち、間接炉出口板温TSを間接炉出口目
標板温TSRに一致させるため、直火炉出口14での目
標板温、即ち、直火炉出口目標板温TSiRを現在から
将来にわたって計算するものである。この直火炉出口目
標板温設定器21は、所定の周期及び中央ライン速度V
の変化時には、直ちに起動され、直火炉出口14におけ
るストリップ100の板厚、間接炉出口目標板温TSR
の将来にわたる予見値と、中央ライン速度V、及び間接
炉11における炉温検出器24aからの炉温観測値、即
ち、間接炉炉温TFを入力して、直火炉出口14での目
標板温、即ち、直火炉出口目標板温TSiRを連続的に
計算する。また、直火炉出口目標板温設定器21は、後
述する間接炉出口板温TSと直火炉出口板温(間接炉入
口板温)TSiとの関係を間接炉炉温TF、ストリップ
100の板厚や、中央ライン速度Vから表現する間接炉
板温モデルを有しており、この間接炉板温モデルを用い
て上記した直火炉出口目標板温TSiRを連続的に計算
することができる。
【0026】直火炉出口板温予測制御器22は、直火炉
出口予測板温を予測しながら制御するものであり、スト
リップ100の中央ライン速度V、直火炉10の炉温検
出器24からの炉温観測値、即ち、直火炉炉温TFi
や、燃料流量検出器15からの燃料流量観測値FL、直
火炉出口板温検出器25からの板温観測値、即ち、直火
炉出口板温TSiや、直火炉出口14におけるストリッ
プ100の板厚、板幅の各実績値及び将来にわたる各予
見値と、さらに前述の直火炉出口目標板温設定器21に
おいて計算された直火炉出口目標板温TSiRとを入力
して、燃料流量設定値FLSを計算し、燃料流量制御器
16へ出力する。
【0027】また、直火炉出口板温予測制御器22は、
直火炉出口板温TSi、直火炉炉温TFi、燃料流量観
測値FL、及び、ストリップ100の板厚、板幅、中央
ライン速度Vとの動的関係を表す公知の板温予測モデル
(例えば、特開昭61−190026号公報に記載され
ている板温予測モデル)を有する。パラメータ推定器2
0、20aは、例えば、特開昭61−190026号公
報に記載されているパラメータ推定器を用いることがで
き、所定の周期で起動され、前記した「間接炉板温モデ
ル」、及び、直火炉出口14での「板温予測モデル」中
のパラメータを、これまでの実績をもとに推定する。炉
温調節手段の一例である間接炉炉温調節器26は、スト
リップ100の仕様に基づいて定められた間接炉目標炉
温TFRに従って、間接炉炉温TFを一定値に制御す
る。
【0028】次に、上記した構成を有する連続焼鈍炉の
板温制御装置Aを用いた連続焼鈍炉の板温制御方法につ
いて説明する。まず、所定の周期及び中央ライン速度変
化時に、直火炉出口目標板温設定器21は、間接炉板温
モデルを用いて、間接炉出口板温TSを間接炉出口目標
板温TSRと一致させるために必要な直火炉出口目標板
温TSiRを現在から将来にわたり連続的に推定する。
本実施の形態で用いられる前述の「間接炉板温モデル」
は、例えば、次式(1)〜(4)によって規定できる。
【0029】
【数1】
【0030】以上の式を基にすれば、現在から将来にわ
たる直火炉出口目標板温TSiRは、次式(5)によっ
て規定できる。
【0031】
【数2】
【0032】なお、(5)式に示すように、間接炉炉温
TFは、厳密には予測値といえ、公知の炉温予測モデル
(例えば、特開平4−72022号公報記載の炉温予測
モデル)を利用してもよいが、間接炉11の炉温を一定
値に制御する場合においては、実績値でよい。次に、現
在から将来にわたる直火炉出口予測板温を連続的に予測
するが、本実施の形態では、公知の板温予測モデル(特
開昭61−190026号公報に記載の板温予測モデ
ル)を利用して直火炉出口予測板温を予測することがで
きる。この板温予測モデルは、サンプリング周期(制御
周期)を時間の単位として時間に関して離散化したモデ
ルであり、以下のモデル式(6)によって規定される。
なお、このモデル式(6)は、過去から ( t−1 ) 時刻
までの直火炉出口板温と、直火炉の炉温、燃料流量の各
実績値と、過去からt時刻までの板厚、板幅、速度の値
(実績又は予見値)とを用いて、t時刻における直火炉
出口予測板温を予測するものである。
【0033】
【数3】
【0034】そして、直火炉出口板温予測制御器22
は、直火炉出口板温を制御するため、所定の周期及び中
央ライン速度Vの変化時に、直ちに起動され、操作量で
ある直火炉の燃料流量を時々刻々と算出する。この燃料
流量は、例えば、以下の式(7)で表される評価関数J
の最小値を与える値として、その変更量を求めることが
できる。
【0035】
【数4】
【0036】なお、この評価関数Jの取り方によって
は、様々な制御特性を実現することができるが、このこ
とについては公知の板温制御方法 (特開昭4−7202
2号公報に記載の板温制御方法)において詳しく述べら
れており、ここでは省略する。また、本評価関数Jの最
小値を与えるΔuの計算方法は、例えば、現代制御理論
の一手法である一般化予測制御理論( Generalized Pre
dictive Control Theory )により与えられるが、この計
算方法は種々の文献に述べられており、また、本発明の
直接関与するところではないので、同じく省略する。こ
のように、本実施の形態に係わる連続焼鈍炉の板温制御
方法では、最初に、間接炉板温モデルを用いて、間接炉
出口板温を間接炉出口目標板温に一致させるために必要
な直火炉出口目標板温TSiRを現在から将来にわたっ
て連続的に推定し、その後、現在から将来にわたる直火
炉出口予測板温を公知の板温予測モデルを利用して連続
的に予測し、直火炉出口目標板温TSiRと直火炉出口
予測板温との偏差及び直火炉10の燃料流量の変動量を
連続的に評価する評価関数を最適化するべく直火炉10
の燃料流量を調節するようにしているので、まず、間接
炉11に比べて熱応答速度の極めて速い直火炉10にお
いて、直火炉出口板温TSiが直火炉出口目標板温TS
iRに可及的に一致し、結果として、間接炉出口板温T
Sを間接炉出口目標板温TSRに可及的に一致させるこ
とができる。
【0037】
【実施例】上記した本発明の一実施の形態に係わる連続
焼鈍炉の板温制御方法について、その動作内容を従来の
一般的なフィードバック制御に基づく連続焼鈍炉の板温
制御方法と比較して示したタイムチャートを図2に示
す。なお、本動作内容は、図2(a)に示すように、板
厚1.2mmのストリップ100に、板厚1.3mmの
ストリップ100を溶接し、図2(d)に示すように間
接炉出口目標板温を770℃から820℃へと変更する
セット替点における連続焼鈍炉の板温制御方法に係わ
る。かかる連続焼鈍炉の板温制御においては、間接炉1
1に比べて熱応答速度の極めて速い直火炉10を操作端
として用いた場合でも、直火炉10の燃料流量観測値F
Lと直火炉出口板温TSiの間には十数秒程度のむだ時
間が存在することから、セット替点で、板厚が厚くなる
影響から直火炉出口板温TSiがステップ的に下降する
ことや、間接炉出口目標板温TSRの上昇に伴い直火炉
出口目標板温TSiRが引き上げられることなどは前も
って予見し、セット替点が直火炉出口14を通過するよ
りも前に燃料流量観測値FLを適切に増加させることが
制御の遅れを回避する上で非常に重要となる。
【0038】本発明の一実施の形態に係わる連続焼鈍炉
の板温制御方法では、間接炉出口板温TSを間接炉出口
目標板温TSRへと一致させるために必要な直火炉出口
目標板温TSiRを、現在から将来にわたって連続的に
推定し、その後、現在から将来にわたる直火炉出口での
板温を連続的に予測し、直火炉出口目標板温TSiRと
直火炉出口予測板温との偏差を最小にするべく直火炉1
0の燃料流量観測値FLを調節するようにしているの
で、図2(b)の破線に示すように、直火炉10の燃料
流量観測値FLはセット替点が直火炉出口を通過するよ
りも前に増加しはじめ、図2(c)の破線で示すように
板厚1.2mmの先行ストリップの末端部分において直
火炉出口板温TSiが直火炉出口目標板温TSiRより
も高めになるものの、板厚が1.3mmと厚くなり、直
火炉出口板温TSiがステップ的に下降した後行ストリ
ップの先端部分と合わせてみると、直火炉出口板温TS
iが直火炉出口目標板温TSiRに可及的に一致させら
れていることがわかる。よって、結果としては、図2
(d)の破線で示すように、間接炉出口板温TSを間接
炉出口目標板温TSRに可及的に一致させることができ
る。
【0039】これに対して、従来の一般的なフィードバ
ック制御に基づく連続焼鈍炉の板温制御方法では、図2
(b)の一点鎖線及び図2(c)の一点鎖線に示すよう
に、セット替点が直火炉出口14を通過した後、即ち、
板厚が厚くなって直火炉出口板温TSiがステップ的に
下降して、直火炉出口板温TSiが直火炉出口目標板温
TSiRから大きく外れてしまった後に、直火炉10の
燃料流量観測値FLが増加するため、図2(d)の一点
鎖線に示すように、間接炉出口板温TSが、間接炉出口
目標板温TSRから大きく外れてしまうことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る連続焼鈍炉の板温
制御方法に好適に使用できる連続焼鈍炉の板温制御装置
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】同実施例における制御の動作内容を示すタイム
チャートである。
【符号の説明】
A 連続焼鈍炉の板温制御装置 10 直火炉 11 間接炉 12 間接炉出
口 14 直火炉出口 15 燃料流量
検出器 16 燃料流量制御器 17 速度検出
器 18 ストリップトラッキング装置 19 セット替
検出器 20 パラメータ推定器 20a パラメ
ータ推定器 21 直火炉出口目標板温設定器 22 直火炉出
口板温予測制御器 23 ストリップ仕様設定器 24 炉温検出
器 24a 炉温検出器 25 直火炉出
口板温検出器 25a 間接炉出口板温検出器 26 間接炉炉
温調節器 100 ストリップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料流量制御手段を有する熱応答速度の
    速い直火炉を、熱応答速度の遅い間接炉の前段に配置
    し、板厚、板幅あるいは間接炉出口目標板温の異なるス
    トリップを、両炉に連続的に挿通して焼鈍処理を行なう
    連続焼鈍炉において、 所定の制御周期及び中央ライン速度の変更時に、間接炉
    出口板温を前記間接炉出口目標板温へと一致させるため
    に必要な直火炉出口目標板温を、現在から将来にわたっ
    て連続的に推定し、次に、現在から将来にわたる直火炉
    出口板温を連続的に予測し、前記直火炉出口目標板温と
    直火炉出口予測板温との偏差及び直火炉の燃料流量の変
    動量を連続的に評価する評価関数を最適化する直火炉の
    燃料流量を算出して、直接的には前記直火炉出口板温の
    制御を行ない、結果的には、前記間接炉出口板温を前記
    間接炉出口目標板温に一致させることを特徴とする連続
    焼鈍炉の板温制御方法。
  2. 【請求項2】 前記直火炉出口板温と前記間接炉出口板
    温との関係を、前記間接炉での炉温、前記ストリップの
    前記板厚及び中央ライン速度から表現する間接炉板温モ
    デルを用いて、前記直火炉出口目標板温を連続的に推定
    するようにしたことを特徴とする請求項1記載の連続焼
    鈍炉の板温制御方法。
  3. 【請求項3】 燃料流量制御手段を有する熱応答速度の
    速い直火炉を、熱応答速度の遅い間接炉の前段に配置
    し、板厚、板幅あるいは間接炉出口目標板温の異なるス
    トリップを、両炉に連続的に挿通して焼鈍処理を行なう
    連続焼鈍炉において、所定の制御周期及び中央ライン速
    度の変更時に、間接炉出口板温を前記間接炉出口目標板
    温へと一致させるために必要な直火炉出口目標板温を現
    在から将来にわたって連続的に推定し、次に現在から将
    来にわたる直火炉出口板温を連続的に予測し、前記直火
    炉出口目標板温と直火炉出口予測板温との偏差及び直火
    炉の燃料流量の変動量を連続的に評価する評価関数を最
    適化する直火炉の燃料流量を算出して、直接的には前記
    直火炉出口板温の制御を行ない、結果的には、前記間接
    炉出口板温を前記間接炉出口目標板温に一致させること
    を特徴とする連続焼鈍炉の板温制御装置であって、 所定の通板スケジュールに基づいて、前記ストリップの
    板厚、板幅、及び間接炉出口目標板温を予め指定するス
    トリップ仕様決定手段と、 前記ストリップの板厚、板幅、間接炉出口目標板温の変
    更がなされるセット替点を検出するセット替検出器と、 前記ストリップの通板速度を検出する速度検出器、前記
    直火炉及び前記間接炉の炉内温度を検出する炉温検出
    器、及び両炉の出口における前記ストリップの温度を検
    出する板温検出器を具備した検出器群と、 前記セット替検出器及び前記速度検出器からの出力信号
    に応じて、ストリップのセット替点を絶えず追跡し、前
    記ストリップの板厚、板幅、及び間接炉出口目標板温の
    将来にわたる予見値を決定するストリップトラッキング
    手段と、 前記直火炉出口板温と前記間接炉出口板温との関係を、
    前記間接炉での炉温、前記ストリップの板厚及び前記中
    央ライン速度から表現する間接炉板温モデルを用いて、
    前記間接炉出口板温を前記間接炉出口目標板温と一致さ
    せるために必要な直火炉出口目標板温を現在から将来に
    わたって連続的に推定する直火炉出口目標板温設定手段
    と、 直火炉出口での将来にわたる板温を連続的に予測し、前
    記直火炉出口目標板温と前記直火炉出口での予測板温と
    の偏差及び直火炉の燃料流量の変動量を連続的に評価す
    る評価関数を最適化する直火炉の燃料流量を算出して前
    記直火炉出口板温を制御する直火炉出口板温予測制御手
    段と、 該直火炉出口板温予測制御手段からの出力信号に基づき
    直火炉の燃料流量を調節する燃料流量制御手段と、 前記間接炉板温モデル及び直火炉出口板温の予測に用い
    る板温予測モデルのパラメータを推定するパラメータ推
    定手段と、 前記間接炉の炉温を所定の炉温に制御する炉温調節手段
    とを具備する連続焼鈍炉の板温制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000073126A (ja) * 1998-08-31 2000-03-07 Yokogawa Electric Corp 連続式加熱炉の燃焼制御方法
JP2018524467A (ja) * 2015-06-24 2018-08-30 ノベリス・インコーポレイテッドNovelis Inc. 金属処理炉と組み合わせて使用される高速反応、ヒータ及び関連制御システム

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