JPH09227699A - プリプレグの製造方法 - Google Patents

プリプレグの製造方法

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JPH09227699A
JPH09227699A JP3856796A JP3856796A JPH09227699A JP H09227699 A JPH09227699 A JP H09227699A JP 3856796 A JP3856796 A JP 3856796A JP 3856796 A JP3856796 A JP 3856796A JP H09227699 A JPH09227699 A JP H09227699A
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JP
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solvent
prepreg
boiling point
resin varnish
resin
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JP3856796A
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English (en)
Inventor
Sadahisa Takaura
禎久 高浦
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/02Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which the conductive material is applied to the surface of the insulating support and is thereafter removed from such areas of the surface which are not intended for current conducting or shielding
    • H05K3/022Processes for manufacturing precursors of printed circuits, i.e. copper-clad substrates

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材に溶剤を一次含浸した後、沸点が150
℃以上の溶剤を含有するエポキシ樹脂系樹脂ワニスを二
次含浸し、次いで加熱乾燥して製造するプリプレグの製
造方法であって、そのプリプレグを用いて積層板を製造
すると、成形を低い圧力で行っても、気泡の残留が少な
い積層板が得られるプリプレグの製造方法を提供する。 【解決手段】 一次含浸に用いる溶剤の沸点が、90〜
155℃である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に用いられるプリプレグの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の製造に用いられ
る積層板は、例えばガラスクロス等の基材にエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂ワニスを含浸した後、加熱乾燥して
半硬化させることによってプリプレグを作製し、このプ
リプレグを所要枚数重ねるとともに、必要に応じて銅箔
等の金属箔をその片側又は両側に配して積層し、加熱加
圧して成形を行うことによって製造されている。また、
多層の積層板は、上記の方法で得られた金属箔張りの積
層板の表面の金属箔をエッチングして回路形成した後、
その回路形成した積層板の表裏に、上記と同様のプリプ
レグを所要枚数重ねるとともに、必要に応じて金属箔を
その片側又は両側に配して積層し、加熱加圧して成形を
行うことによって製造されている。
【0003】樹脂ワニスは一般に粘度が高いため、基材
の内部まで十分に樹脂ワニスが含浸されにくく、プリプ
レグ中に気泡を残している場合が一般的である。そのた
め、成形を行うとき、圧力をかけることにより樹脂を流
動させて、基材内の気泡を抜く方法で一般に積層板は製
造されている。
【0004】なお、エポキシ樹脂を含有する樹脂ワニス
を用いてプリプレグを製造する場合、プリプレグの保存
安定性及び積層板の耐熱性の確保のために、硬化剤とし
てジシアンジアミド等の難溶解性の硬化剤を用いること
が一般的である。ジシアンジアミド等の難溶解性の硬化
剤を用いる場合には、沸点が150℃以上の溶剤を用い
て溶解させないと、エポキシ樹脂及び硬化剤を、適度な
粘度で均一に溶液化している樹脂ワニスを得ることが困
難な場合が多く、樹脂ワニスに沸点が150℃以上の溶
剤を用いることが一般的である。
【0005】近年のプリント配線板の高性能化に伴い、
積層板に要求される板厚精度は、非常に高いものとなっ
ている。そのため、成形するときの圧力を低下させて、
板厚精度を向上させる方法が検討されている。しかし、
成形の圧力を低下すると、樹脂の流動量が低下して成形
時プリプレグ中の気泡が抜けにくくなり、積層板中に気
泡が残留し、その積層板を用いてプリント配線板を製造
すると、その気泡にメッキ液が侵入して絶縁不良を起こ
し、電気的信頼性を低下させる場合があり問題となって
いる。特に多層の積層板の場合、回路を形成したことに
より金属箔の有る部分と無い部分でプリプレグにかかる
圧力の差が生じ、金属箔の無い部分は、特に圧力が低下
して積層板中の気泡の残留の発生が顕著となっている。
【0006】そのため、プリプレグ中の気泡を除く方法
として、特開平6−107820号の従来の技術の欄に
示されているように、基材に粘度の低い溶剤を一次含浸
して基材内の気泡を抜いた後、基材にその溶剤を含有さ
せた状態のまま更に樹脂ワニスを二次含浸し、一次含浸
した溶剤と二次含浸した樹脂ワニスを置換することによ
り樹脂ワニスを基材の細部まで浸透させる溶剤置換法
や、真空含浸法等の方法が検討されている。しかし、溶
剤置換法(基材に溶剤を一次含浸した後、樹脂ワニスを
二次含浸する方法)を用いても、樹脂ワニスが基材の細
部まで十分浸透しない場合があり、そのプリプレグを用
いて成形の圧力を低下させて積層板を製造すると、積層
板中に気泡が残留し電気的信頼性を低下させる場合があ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、基材に溶剤を一次含浸した後、沸点が150℃以
上の溶剤を含有するエポキシ樹脂系樹脂ワニスを二次含
浸し、次いで加熱乾燥して製造するプリプレグの製造方
法であって、そのプリプレグを用いて積層板を製造する
と、成形を低い圧力で行っても、気泡の残留が少ない積
層板が得られるプリプレグの製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、発明者らは種々検討を重ねた結果、一次含浸する溶
剤の沸点が、二次含浸する樹脂ワニスの基材への浸透性
改良の要因の一つであることを見い出し課題を解決し
た。
【0009】本発明の請求項1に係るプリプレグの製造
方法は、基材に溶剤を一次含浸した後、その溶剤を含有
する基材に、沸点が150℃以上の溶剤を含有するエポ
キシ系樹脂ワニスを二次含浸し、次いで加熱乾燥して製
造するプリプレグの製造方法において、一次含浸に用い
る溶剤の沸点が、90〜155℃であることを特徴とす
る。
【0010】本発明の請求項2に係るプリプレグの製造
方法は、請求項1記載のプリプレグの製造方法におい
て、一次含浸に用いる溶剤に、N,N−ジメチルホルム
アミドを含有することを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3に係るプリプレグの製造
方法は、請求項1又は請求項2記載のプリプレグの製造
方法において、一次含浸に用いる溶剤に、メトキシプロ
パノールを含有することを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係るプリプレグの製造
方法は、請求項1から請求項3のいずれかに記載のプリ
プレグの製造方法において、一次含浸に用いる溶剤に、
メチルエチルケトンを含有することを特徴とする。
【0013】本発明の請求項5に係るプリプレグの製造
方法は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のプリ
プレグの製造方法において、基材がガラスクロスである
ことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のプリプレグは、基材に溶
剤を一次含浸した後、その溶剤を含有する状態で更に基
材に樹脂ワニスを二次含浸し、次いで加熱乾燥して得ら
れる。この樹脂ワニスには、少なくともエポキシ樹脂、
硬化剤及び沸点が150℃以上の溶剤を含有し、必要に
応じて硬化促進剤や充填材等を含有させることもでき
る。
【0015】一次含浸に用いる溶剤は、沸点が90〜1
55℃であることが重要であり、より好ましくは100
〜150℃である。沸点が90℃未満の場合、樹脂ワニ
スを二次含浸した後加熱乾燥するとき、溶剤が急激に蒸
発しやすく、その溶剤と二次含浸した樹脂ワニスの置換
が不十分な状態で蒸発してしまい、基材内部まで樹脂が
浸透しにくくなるという問題や、プリプレグの表面に凹
凸が発生しやすく外観が悪くなるという問題が発生す
る。また、155℃を越える場合は、溶剤の蒸発が遅く
なるため、基材にその溶剤が残留しやすく、基材内部ま
で樹脂が浸透しにくくなるという問題が発生する。な
お、複数の溶剤の混合溶剤を一次含浸に用いる場合は、
混合した状態での溶剤の沸点が、90〜155℃の範囲
内であることが重要である。
【0016】一次含浸に用いる溶剤としては、沸点が9
0〜155℃の範囲内であれば、特に限定するものでは
なく、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、メ
トキシプロパノール等のアルコール類、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル等のエーテル類等を使用するこ
とができる。またこれらを併用することもできる。な
お、N,N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)及
び/又はメトキシプロパノール(沸点120℃)を溶剤
に含有すると、溶剤の沸点を90〜155℃の範囲に調
整しやすく好ましい。
【0017】なお、これらの沸点が90〜155℃の溶
剤と併用して、混合溶剤の沸点が90〜155℃の範囲
内となる場合、沸点が90℃未満の溶剤である、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、ベンゼン等の芳香族炭化水
素類等を使用することもできる。なお、メチルエチルケ
トン(沸点80℃)を溶剤に含有すると、メチルエチル
ケトンが粘度が低く基材への含浸性が良好な溶剤のた
め、樹脂ワニスを二次含浸した後加熱乾燥すると、基材
内部まで樹脂が浸透しやすくなり好ましい。
【0018】本発明のプリプレグに用いられる基材とし
ては、ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリル、ポリイミド等の有機質繊維や、木綿
等の天然繊維の織布、不織布、紙等を用いることができ
る。なお、ガラスクロス等の無機質繊維が耐熱性、耐湿
性に優れており好ましい。また、基材の厚みが200μ
m以下の場合、本発明の効果が得られやすく好ましい。
【0019】本発明は、二次含浸に用いる樹脂ワニス
に、沸点が150℃以上の溶剤を含有している場合に限
定される。沸点が150℃以上の溶剤としてはN,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
等のアミド類等が例示できる。沸点が150℃以上の溶
剤を用いた場合、ジシアンジアミド等の難溶解性の硬化
剤や、難溶解性のエポキシ樹脂を用いた場合であって
も、エポキシ樹脂及び硬化剤を、適度な粘度で、均一に
溶液化している樹脂ワニスを得ることができる。沸点が
150℃以上の溶剤が、N,N−ジメチルホルムアミド
の場合、特に適度な粘度を有する樹脂ワニスを容易に得
ることができ好ましい。なお、本発明の樹脂ワニスは、
エポキシ樹脂及び硬化剤を、適度な粘度で、均一に溶液
化している樹脂ワニスに限定されるものではなく、沸点
が150℃以上の溶剤を含有していれば、固体の硬化剤
を分散した樹脂ワニス等の場合にも、本発明を適用する
ことができる。
【0020】なお、樹脂ワニスには、沸点が150℃未
満の溶剤である、ホルムアミド等のアミド類、エチレン
グリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素類等を併用することもできる。
【0021】樹脂ワニスの重量100重量部に対する、
沸点が150℃以上の溶剤の含有量は1〜20重量部が
好ましい。含有量が1重量部未満の場合は適度な粘度
で、均一に溶液化している樹脂ワニスを得ることが困難
となり、20重量部を越えるとプリプレグの樹脂含有量
が低下し、そのプリプレグを用いて積層板を製造する
と、積層板の耐熱性が低下する場合がある。
【0022】樹脂ワニスに含有するエポキシ樹脂として
は、1分子中にエポキシ基を2個以上有するエポキシ樹
脂であればどのようなものでもよく、例えば、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールAノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポ
キシ樹脂、及びこれらのエポキシ樹脂構造体中の水素原
子の一部をハロゲン化することにより難燃化したエポキ
シ樹脂等の単独、変性物、混合物が挙げられる。特に、
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールAノボラック型エポキシ樹脂からなる群の
中から選ばれた少なくとも1種のエポキシ樹脂である
と、優れた電気特性と物理特性をもち、かつ、両者のバ
ランスが取れた積層板を得ることができ好ましい。なお
これらの樹脂は、複数種類を併用することもできる。
【0023】樹脂ワニスに含有する硬化剤としては、特
に限定するものではなく、ジシアンジアミド、脂肪族ポ
リアミド等のアミド系硬化剤や、アンモニア、トリエチ
ルアミン、ジエチルアミン等のアミン系硬化剤や、フェ
ノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、p
−キシレン−ノボラック樹脂等のフェノール系硬化剤
や、酸無水物類等が挙げられる。なお、これらは、複数
を併用することもできる。
【0024】樹脂ワニスに含有することができる硬化促
進剤としては、特に限定するものではないが、トリエチ
レンジアミン、ベンジルジメチルアミン等の三級アミン
類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾ
ール類、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン等の有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウム
テトラフェニルボレート、トリフェニルホスフィンテト
ラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩等が例
示でき、これらは、複数を併用することもできる。
【0025】樹脂ワニスに含有することができる充填材
としては、特に限定するものではないが、アルミナ、シ
リカ、炭酸カルシウム、タルク、クレー、硫酸バリウ
ム、水酸化アルミニウム等の無機質粉末充填材や、ガラ
ス繊維、パルプ繊維、アラミド繊維、セラミック繊維等
の繊維質充填材などが例示でき、これらは、複数を併用
することもできる。
【0026】本発明のプリプレグは、基材に溶剤を一次
含浸した後、その溶剤を含有する状態で更に基材に樹脂
ワニスを二次含浸し、次いで加熱乾燥して得られる。樹
脂ワニスと比較して粘度の低い溶剤を含浸して基材細部
に浸透させた後、樹脂ワニスを含浸すると、一次含浸し
た溶剤と樹脂ワニスが相溶し、溶剤が蒸発してなくなる
ときに、その溶剤と樹脂ワニスが置換され、樹脂ワニス
が基材の細部まで浸透する。なお、加熱乾燥の条件とし
ては、用いた樹脂の種類や硬化剤等に応じて温度、時間
を適宜設定して加熱乾燥するが、この加熱乾燥の温度
は、用いた溶剤の沸点より低いと溶剤は乾燥されにく
く、樹脂ワニスが基材の細部まで浸透しにくくなるた
め、一般に150〜180℃程度に設定するのが望まし
い。
【0027】
【実施例】
(実施例1)一次含浸の溶剤として、N,N−ジメチル
ホルムアミド[三菱瓦斯化学社製]10重量部と、メト
キシプロパノール[ダイセル化学社製]40重量部と、
メチルエチルケトン[出光石油社製]50重量部の混合
溶剤を使用した。なお、この混合溶剤の沸点は90℃で
あった。
【0028】二次含浸の樹脂ワニスとして、下記の2種
類のエポキシ樹脂、2種類の溶剤、硬化剤及び硬化促進
剤よりなる樹脂ワニスを使用した。 ・エポキシ樹脂1:エポキシ当量が500であるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成社
製、商品名YDB−500]を固形分として、94重量
部 ・エポキシ樹脂2:エポキシ当量が220であるクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂[東都化成社製、商品名
YDCN−220]を固形分として、13重量部 ・硬化剤:ジシアンジアミドを2.8重量部 ・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾールを
0.1重量部 ・溶剤1:N,N−ジメチルホルムアミド[三菱瓦斯化
学社製]を55重量部 ・溶剤2:メチルエチルケトン[出光石油社製]を50
0重量部。
【0029】基材として厚さ0.19mmのガラスクロ
ス[日東紡績株式会社製、品名 18W]を用いて、一
次含浸用の溶剤を含浸した後、連続してこの基材に樹脂
ワニスを含浸し、次いで、最高温度180℃で加熱乾燥
して、樹脂量が42重量%、170℃のゲルタイムが1
10秒のプリプレグを作製した。
【0030】得られたプリプレグ1枚の両外側に厚み3
5μmの銅箔を配して積層した後、この積層物を金属プ
レートで挟み、最高温度180℃、圧力1MPa、時間
130分の条件で成形して、厚み0.2mm、大きさ1
m角の両面銅張り積層板を得た。
【0031】(実施例2)一次含浸の溶剤として、N,
N−ジメチルホルムアミド50重量部と、メトキシプロ
パノール50重量部の混合溶剤を使用したこと以外は実
施例1と同様にして両面銅張り積層板を得た。なお、こ
の混合溶剤の沸点は130℃であった。
【0032】(実施例3)一次含浸の溶剤として、N,
N−ジメチルホルムアミド(沸点153℃)を使用した
こと以外は実施例1と同様にして両面銅張り積層板を得
た。
【0033】(比較例1)一次含浸の溶剤として、N,
N−ジメチルホルムアミド5重量部と、メトキシプロパ
ノール20重量部と、メチルエチルケトン75重量部の
混合溶剤を使用したこと以外は実施例1と同様にして両
面銅張り積層板を得た。なお、この混合溶剤の沸点は8
5℃であった。
【0034】(比較例2)一次含浸の溶剤として、N,
N−ジメチルホルムアミド50重量部と、エチレングリ
コールモノブチルエーテル(沸点168℃)50重量部
の混合溶剤を使用したこと以外は実施例1と同様にして
両面銅張り積層板を得た。なお、この混合溶剤の沸点は
160℃であった。
【0035】(実施例4)二次含浸の速度及び加熱乾燥
条件を変更して、樹脂量が50重量%、170℃のゲル
タイムが120秒のプリプレグを作製したこと以外は実
施例1と同様にしてプリプレグを得た(一次含浸の溶剤
の沸点は90℃)。
【0036】また、銅箔厚さ70μm、全体の厚さ1.
1mmの両面銅張り積層板[松下電工株式会社製、品名
R1766]の銅箔をエッチングして、エッチング率
40%の回路を形成した内層板を得た。
【0037】次いで、この内層板の両面に、得られたプ
リプレグを各1枚ずつ積層し、更にその両外側に厚み1
8μmの銅箔を配して積層した後、この積層物を金属プ
レートで挟み、最高温度180℃、圧力1MPa、時間
130分の条件で成形して、厚み1.5mm、大きさ5
0cm角の4層銅張り積層板を得た。
【0038】(実施例5)実施例2の一次含浸に使用し
た溶剤(沸点130℃)を用いて一次含浸したこと以外
は実施例4と同様にしてプリプレグを得た。次いで実施
例4と同様にして、4層銅張り積層板を得た。
【0039】(実施例6)実施例3の一次含浸に使用し
た溶剤(沸点153℃)を用いて一次含浸したこと以外
は実施例4と同様にしてプリプレグを得た。次いで実施
例4と同様にして、4層銅張り積層板を得た。
【0040】(実施例7)基材として厚さ0.1mmの
ガラスクロス[日東紡績株式会社製、品名 116E]
を用いたこと以外は実施例4と同様にしてプリプレグを
得た。(一次含浸の溶剤の沸点は90℃)次いで、内層
板の両面に、得られたプリプレグを各2枚ずつ積層した
こと以外は実施例4と同様にして4層銅張り積層板を得
た。
【0041】(比較例3)比較例1の一次含浸に使用し
た溶剤(沸点85℃)を用いて一次含浸したこと以外は
実施例4と同様にしてプリプレグを得た。次いで実施例
4と同様にして、4層銅張り積層板を得た。
【0042】(比較例4)比較例2の一次含浸に使用し
た溶剤(沸点160℃)を用いて一次含浸したこと以外
は実施例4と同様にしてプリプレグを得た。次いで実施
例4と同様にして、4層銅張り積層板を得た。
【0043】(比較例5)基材として厚さ0.1mmの
ガラスクロス[日東紡績株式会社製、品名 116E]
を用いたこと、及び比較例1の一次含浸に使用した溶剤
(沸点85℃)を用いて一次含浸したこと以外は実施例
4と同様にしてプリプレグを得た。次いで、内層板の両
面に、得られたプリプレグを各2枚ずつ積層したこと以
外は実施例4と同様にして両面銅張り積層板を得た。
【0044】(参考例)一次含浸を行わず、直接基材に
樹脂ワニスを含浸したこと以外は、実施例4と同様にし
てプリプレグを得た。次いで圧力3.9MPaで加熱加
圧したこと以外は実施例4と同様にして、4層銅張り積
層板を得た。
【0045】(評価、結果)実施例1〜実施例3及び比
較例1,2で得られた両面銅張り積層板について、積層
板の気泡の残留の評価として成形性を評価した。また、
実施例4〜実施例7、比較例3〜比較例5及び参考例で
得られた4層銅張り積層板について、成形性及び板厚ば
らつきを評価した。成形性は表面の銅箔をエッチングで
全面除去した後、積層板中に気泡が残留していることに
より白く変色している部分の大きさを、積層板端面から
の長さで測定し、積層板各5枚の最大値を求めた。な
お、白く変色している部分は、積層板の端部に発生して
おり、中央部には発生していなかったため、積層板端面
からの長さで成形性の良否の判断とした。また、板厚ば
らつきは、マイクロメーターで、積層板各5枚の4隅及
び4辺の中央部及び積層板の中央部の合計9カ所を測定
し、その最大値と最小値の差を板厚ばらつきとした。
【0046】結果は表1及び表2に示した通り、実施例
1〜実施例3は比較例1及び比較例2と比べ成形性が良
好であることが確認された。また、実施例4〜実施例7
は比較例3〜比較例5と比べ成形性が良好であり、更に
溶剤を含浸せずにプリプレグを製造し、高い圧力で成形
した参考例と比べても、成形性が良好であることが確認
された。また、実施例4〜実施例7は参考例と比べて、
板厚ばらつきが良好であることが確認された。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明のプリプレグの製造方法は、基材
に沸点が90〜155℃である溶剤を一次含浸した後、
エポキシ樹脂、硬化剤及び溶剤を含有する樹脂ワニスを
二次含浸するため、基材内部まで樹脂ワニスが浸透しや
すくなり、そのプリプレグを用いて積層板を製造する
と、成形を低い圧力で行っても、気泡の残留が少ない積
層板が得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材に溶剤を一次含浸した後、その溶剤
    を含有する基材に、沸点が150℃以上の溶剤を含有す
    るエポキシ系樹脂ワニスを二次含浸し、次いで加熱乾燥
    して製造するプリプレグの製造方法において、一次含浸
    に用いる溶剤の沸点が、90〜155℃であることを特
    徴とするプリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】 一次含浸に用いる溶剤に、N,N−ジメ
    チルホルムアミドを含有することを特徴とする請求項1
    記載のプリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 一次含浸に用いる溶剤に、メトキシプロ
    パノールを含有することを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載のプリプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】 一次含浸に用いる溶剤に、メチルエチル
    ケトンを含有することを特徴とする請求項1から請求項
    3のいずれかに記載のプリプレグの製造方法。
  5. 【請求項5】 基材がガラスクロスであることを特徴と
    する請求項1から請求項4のいずれかに記載のプリプレ
    グの製造方法。
JP3856796A 1996-02-26 1996-02-26 プリプレグの製造方法 Pending JPH09227699A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6555174B2 (en) 2001-03-13 2003-04-29 Sumitomo Bakelite Company Limited Process for manufacturing prepreg
WO2024122586A1 (ja) * 2022-12-07 2024-06-13 株式会社レゾナック 金属張り積層板、プリント配線板及び半導体パッケージ

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