JPH09227658A - 水性エポキシ樹脂用硬化剤 - Google Patents

水性エポキシ樹脂用硬化剤

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JPH09227658A
JPH09227658A JP3762096A JP3762096A JPH09227658A JP H09227658 A JPH09227658 A JP H09227658A JP 3762096 A JP3762096 A JP 3762096A JP 3762096 A JP3762096 A JP 3762096A JP H09227658 A JPH09227658 A JP H09227658A
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JP
Japan
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compound
epoxy resin
curing agent
polyglycidyl ether
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JP3762096A
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English (en)
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Satoshi Hayano
敏 早野
Shoji Kusano
昭二 草野
Yasutaka Ueki
康隆 植木
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Adeka Corp
Original Assignee
Asahi Denka Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性エポキシ樹脂組成物を調製した場合に良
好な分散性および保存安定性を示し、しかも、硬化物の
防食性に優れた硬化剤を提供すること。 【解決手段】 本発明の水性エポキシ樹脂用硬化剤は、
下記〔化1〕の一般式(I)で表されるポリアミン化合
物の少なくとも一種と、下記〔化2〕の一般式(II)で
表されるポリグリシジルエーテル化合物の少なくとも一
種とを、該ポリアミン化合物のアミノ基の活性水素1個
に対し、該ポリグリシジルエーテル化合物のエポキシ基
が0.01〜0.4個となる比率で付加変成してなるも
のである。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水を媒体とする水
性エポキシ樹脂を硬化させるために用いられる硬化剤に
関し、詳しくは、オキシプロピレン鎖を含有するポリア
ミン化合物をオキシプロピレン鎖を含有するポリグリシ
ジルエーテル化合物で付加変成した変成物を有効成分と
する水性エポキシ樹脂用硬化剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】エポキ
シ樹脂及び硬化剤を含むエポキシ樹脂組成物は各種基材
に対する接着性、耐熱性、耐薬品性、電気特性、機械特
性など多くの優れた特性を有しており、広い産業分野、
特に、塗料あるいは接着剤の分野で賞用されている。
【0003】これらの用途に使用する場合、従来は、各
種の有機溶剤を用いた溶剤タイプのものが一般的であっ
たが、火災の危険性、人体への有害性、溶剤使用による
コストアップの問題ばかりでなく、地球環境に及ぼす悪
影響の問題から、有機溶剤の使用が規制されるようにな
った。
【0004】このため、近年、有機溶剤を使用しない水
性エポキシ樹脂組成物が脚光を浴びるようになってき
た。この水性エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂およ
び硬化剤を水に分散させるか溶解させることによって得
られるものであり、一般には、界面活性剤を使用して乳
化分散させる方法が採用されている。
【0005】しかしながら、このような界面活性剤を使
用して乳化させた水性エポキシ樹脂組成物は界面活性剤
の種類および量によっては保存性に劣る場合があるばか
りでなく、該水性エポキシ樹脂組成物から得られる硬化
物は、その硬化物の物性が溶剤系の組成物を用いた場合
と比較して劣る傾向があり、特に、耐水性、密着性に劣
るため、防食性に劣る欠点があった。これらの欠点は、
硬化物中に残存する界面活性剤の悪影響が一因であると
考えられており、界面活性剤の使用量を低減させた水性
エポキシ樹脂組成物が求められていた。
【0006】硬化剤としてポリアミン化合物にエポキシ
化合物を付加させた変成物を用いることは周知であり、
変成比率の小さいものは水に対する分散性が比較的良好
なことも知られている。しかしながら、変成比率が小さ
い場合には硬化物の防食性が劣る傾向があり、逆に、変
成比率を大きくした場合には防食性は改善されるものの
水に対する分散性が不十分となる欠点があった。
【0007】また、分子内にポリエーテル鎖を導入して
水に対する分散性を改善することも提案されており、例
えば、特公昭61−40688号公報には、ポリアルキ
レンポリオールと過剰当量のポリエポキシドとの付加物
と有機ポリアミンとの反応物を硬化剤として用いること
が提案され、特開平4−351628号公報には、ポリ
アルキレンポリオール、ラクトンおよび過剰当量のポリ
エポキシドの反応物と有機ポリアミンとの反応物を硬化
剤として用いることが提案されている。
【0008】しかしながら、これら公報に記載された硬
化剤は、分子中に大きな疎水性基を含むため、得られる
水性エポキシ樹脂組成物の保存安定性に乏しい傾向があ
り、また、保存安定性を改善するためには比較的高分子
量のポリエーテルポリオールを用いる必要があるが、高
分子量のポリエーテルポリオールを用いた場合には硬化
物の防食性が劣るため実用上満足できるものではなかっ
た。
【0009】従って、本発明の目的は、水性エポキシ樹
脂組成物を調製した場合に良好な分散性および保存安定
性を示し、しかも、硬化物の防食性に優れた硬化剤を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、オキシプロピレン鎖を有する特定のポリ
アミン化合物をオキシプロピレン鎖を有する特定のポリ
グリシジルエーテル化合物で付加変成した変成物を水性
エポキシ樹脂の硬化剤として用いた場合に、上記目的を
達成し得ることを知見した。
【0011】本発明は、上記知見に基づきなされたもの
で、下記〔化3〕(前記〔化1〕と同じ)の一般式
(I)で表されるポリアミン化合物の少なくとも一種
と、下記〔化4〕(前記〔化2〕と同じ)の一般式(I
I)で表されるポリグリシジルエーテル化合物の少なく
とも一種とを、該ポリアミン化合物のアミノ基の活性水
素1個に対し、該ポリグリシジルエーテル化合物のエポ
キシ基が0.01〜0.4個となる比率で付加変成して
なる水性エポキシ樹脂用硬化剤を提供するものである。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の水性オポキシ樹脂
用硬化剤について詳細に説明する。本発明に用いられる
上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物におい
て、R1およびR2で示される炭素原子数2〜4のアルキレ
ン基としては、エチレン、1,2−プロピレン、1,3
−プロピレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレンお
よび1,4−ブチレンがあげられ、また、R2はメチレン
であってもよく、Aで示される2〜6価のポリオールの
残基としては、例えば、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレング
リコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ベンゼンジメタノール、シクロヘキサンジメ
タノール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジクリセリ
ン、ジトリメチロールプロパン、ソルビトール、マンニ
トール、ジペンタエリスリトールから水酸基を除いた残
基があげられる。特に、Aが2価または3価のポリオー
ルから水酸基を除いた化合物を用いることが好ましい。
【0015】上記一般式(I)で表されるポリアミン化
合物は、既知であり、例えば、Aで示される残基を与え
るポリオールにプロピレンオキシドを付加したポリオー
ルあるいはポリプロピレングリコール、ポリオキシプロ
ピレン/オキシエチレングリコール、ポリオキシプロピ
レン/オキシブチレングリコールなどの1,2−オキシ
プロピレン基を有するポリオールの末端の水酸基をアミ
ノ化する方法、末端の水酸基にアクリロニトリルを付加
した後還元してニトリル基をアミノ基に変換する方法等
によって製造することができる。また、水への分散性を
改善したり、得られた硬化物の耐水性を向上させるため
に、付加させるプロピレンオキシドの40重量%未満を
エチレンオキシドやブチレンオキシドで置き換える方法
等によって、ポリアルキレングリコール部分の40重量
%未満を1,2−エチレンオキシ基、1,2−ブチレン
オキシ基または1,4−ブチレンオキシ基とすることも
可能であるが、1,2−プロピレンオキシ基の含有量が
60重量%未満となると防食性が劣る。
【0016】また、上記一般式(I)で表されるポリア
ミン化合物において、n(オキシアルキレン基の数)は
1〜50であるが、分子内のnの合計が2〜100、特
に3〜50となることが好ましく、nの合計がこれより
多くなると防食性が劣る傾向がある。
【0017】従って、上記一般式(I)で表されるポリ
アミン化合物の代表例としては、下記〔化5〕に示すよ
うな化合物No.I-1〜No.I-7等があげられる。
【0018】
【化5】
【0019】本発明において用いられる前記一般式(I
I)で表されるポリグリシジルエーテル化合物におい
て、Bで示される2〜4価のポリオールの残基として
は、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
ベンゼンジメタノール、シクロヘキサンジメタノール、
グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール、ジクリセリン、ジトリ
メチロールプロパンから水酸基を除いた残基があげら
れ、ポリフェノールの残基としては、例えば、レゾルシ
ノール、ハイドロキノン、ピロカテコール、フロログル
シノール、ジヒドロキシナフタレン、ビフェノール、メ
チレンビスフェノール(ビスフェノールF)、メチレン
ビス(オルソクレゾール)、エチリデンビスフェノー
ル、イソプロピリデンビスフェノール(ビスフェノール
A)、イソプロピリデンビス(オルソクレゾール)、テ
トラブロモビスフェノールA、ビス(ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン、ビス(ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキシルメタン、シククロヘキシリデンビスフェノー
ル、チオビスフェノール、スルホビスフェノール(ビス
フェノールS)、オキシビスフェノール、1,3−ビス
(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4
−ヒドロキシクミル)ベンゼンから水酸基を除いた残基
があげられる。特に、Bが2価のポリオールまたはビス
フェノール化合物から水酸基を除いた残基である化合物
を用いると、分散性、保存安定性および防食性に優れた
エポキシ樹脂組成物が得られるので好ましい。従って、
上記ポリグリシジルエーテル化合物としては、ビスフェ
ノール化合物のプロピレンオキシド付加物のジグリシジ
ルエーテル、又はポリプロピレングリコールのジグリシ
ジルエーテルであるのが好ましい。
【0020】上記一般式(II)で表されるポリグリシジ
ルエーテル化合物は、既知であり、例えば、ポリプロピ
レングリコール、ポリオキシプロピレン/オキシエチレ
ングリコールまたはポリオキシプロピレン/オキシブチ
レングリコールもしくはBで表される残基を与えるポリ
オールまたはポリフェノールにプロピレンオキシドを付
加して得られるポリオールの末端の水酸基を常法によっ
てグリシジルエーテル化することによって容易に製造す
ることができる。また、水への分散性を改善したり、得
られた硬化物の耐水性を向上させるために、付加させる
プロピレンオキシドの40重量%未満をエチレンオキシ
ドやブチレンオキシドで置き換える方法等によって、ポ
リアルキレングリコール部分の40重量%未満を1,2
−エチレンオキシ基、1,2−ブチレンオキシ基または
1,4−ブチレンオキシ基とすることも可能であるが、
1,2−プロピレンオキシ基の含有量が60重量%未満
となると防食性が劣る。
【0021】従って、上記一般式(II)で表されるポリ
グリシジルエーテル化合物の代表例としては、下記〔化
6〕〜〔化12〕に示す化合物No.II-1 〜II-7等があげ
られる。
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】
【化11】
【0028】
【化12】
【0029】本発明の硬化剤は、上記一般式(I)で表
されるポリアミン化合物の少なくとも一種と、上記一般
式(II)で表されるポリグリシジルエーテル化合物の少
なくとも一種とを、該ポリアミン化合物のアミノ基の活
性水素1個に対し、該ポリグリシジルエーテル化合物の
エポキシ基が0.01〜0.4個、好ましくは0.02
〜0.3個となる比率で付加変成してなるものであり、
該付加変成の比率が上記の範囲の下限未満の場合は、硬
化剤を配合した水系エポキシ樹脂組成物の防食性が劣る
欠点があり、また、上記の範囲の上限を越える場合には
製造時にゲル化して使用不可能となることがある。
【0030】また、上記一般式(I)で表されるポリア
ミン化合物とともに、少量の他のポリアミン類を併用す
ることもできる。
【0031】上記の他のポリアミン類としては、エチレ
ンジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プ
ロピレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレント
リアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペ
ンタミン、ジプロピレントリアミン、ジメチルアミノプ
ロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなどの脂
肪族ポリアミン;メンセンジアミン、1,3−ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジアミン、N
−3−アミノプロピルシクロヘキシルアミン、1,4−
ジアミノシクロヘキサン、2,4−ジアミノシクロヘキ
サン、ビス(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−
ビス(アミノシクロヘキシルプロパン)、ビス(3−メ
チル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,4−ビ
ス(エチルアミノ)シクロヘキサンなどの脂環族ポリア
ミン; m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジア
ミン、4−(1−アミノエチル)アニリン、メタフェニ
レンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルスルホン、ビス(3−エチル−4−アミノ−5
−メチルフェニル)メタン、1,4−ビス(2−(3,
5−ジメチル−4−アミノフェニル)プロピル)ベンゼ
ンなどの芳香族ポリアミンがあげられる。
【0032】また、本発明の硬化剤は、上述のように、
上記一般式(I)で表されるポリアミン化合物を上記一
般式(II)で表されるポリグリシジルエーテル化合物で
付加変成するものであるが、硬化物の防食性能等を改善
するために、本発明の目的を損なわない範囲で他の変成
処理を施すことができる。この変成処理は特に制限を受
けないが、上記一般式(II)で表されるポリグリシジル
エーテル化合物以外のモノまたはポリエポキシ化合物を
アミノ基に反応させるエポキシ付加、フェノール類およ
びホルムアルデヒドを反応させるマンニッヒ化、ダイマ
ー酸等のカルボン酸を反応させるアマイド化、アクリロ
ニトリル等のオレフィン化合物をアミノ基に付加させる
ミカエル付加等があげられる。
【0033】本発明の硬化剤によって硬化されるエポキ
シ樹脂は、通常用いられる分子内に平均一個より多くの
エポキシ基を有する化合物であればよく、その構造等に
特に制限を受けることはないが、特に、分子内に平均一
個より多くのグリシジルエーテル基、グリシジルエステ
ル基、グリジルアミノ基等のグリシジル基を有するエポ
キシ樹脂が好ましい。
【0034】上記グリシジルエーテル基を有するエポキ
シ樹脂は、フェノール性またはアルコール性水酸基を周
知の方法でグリシジルエーテル化して得られるものであ
り、例えば、レゾルシノール、ハイドロキノン、ピロカ
テコール、フロログルシノール、ジヒドロキシナフタレ
ン、ビフェノール、メチレンビスフェノール(ビスフェ
ノールF)、メチレンビス(オルソクレゾール)、エチ
リデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノー
ル(ビスフェノールA)、イソプロピリデンビス(オル
ソクレゾール)、テトラブロモビスフェノールA、ビス
(ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、ビス(ヒドロ
キシフェニル)シクロヘキシルメタン、シククロヘキシ
リデンビスフェノール、チオビスフェノール、スルホビ
スフェノール(ビスフェノールS)、オキシビスフェノ
ール、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等の単核または多
核多価フェノール類のポリグリシジルエーテルおよびエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブチレング
リコール、ヘキサンジオール、ポリグリコール、チオジ
グリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール、ソルビトール、ビスフェノールA
−エチレンオキシド付加物等の多価アルコール類のグリ
シジルエーテルがあげられる。
【0035】上記グリシジルエステル基を有するエポキ
シ樹脂としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、コハク酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリマー
酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリ
ット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、テトラヒドロ
フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、エンドメチレンテト
ラヒドロフタル酸等の脂肪族、芳香族または脂環族多塩
基酸のグリシジルエステル類およびグリシジルメタクリ
レートの単独重合体または共重合体などがあげられる。
【0036】上記グリシジルアミノ基を有するエポキシ
樹脂としては、例えば、N,N−ジグリシジルアニリ
ン、ビス(4−(N−メチル−N−グリシジルアミノ)
フェニル)メタン等があげられる。
【0037】その他、本発明の硬化剤は、エポキシ化大
豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシ化サフラワー油、
エポキシ化トール油等のエポキシ化天然油脂、ビニルシ
クロヘキセンジエポキシド、ジシクロペンタジエンジエ
ポキサイド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキ
シレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロ
ヘキシルメチル)アジペート等の環状オレフィン化合物
のエポキシ化物、エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ
化スチレン−ブタジエン共重合物等のエポキシ化共役ジ
エン重合体、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素
環化合物等にも有効に使用することができる。
【0038】これらのエポキシ樹脂は、単独でまたは二
種以上を混合して用いることができ、また、必要に応じ
て溶剤、モノエポキシ化合物等を加えることもできる。
さらに、これらのエポキシ樹脂は、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル化合物等の界面活性剤を用い
て予め乳化した、いわゆる乳化エポキシ樹脂であっても
よい。
【0039】本発明の硬化剤は、上記のエポキシ樹脂お
よび必要に応じて用いられる反応性希釈剤、非反応性希
釈剤、充填剤、補強剤、顔料、染料、溶媒、可塑剤、均
染剤、チキソトロピー剤、難燃剤、離型剤等の常用の添
加剤とともに、水中に乳化および/または分散させて硬
化性組成物とすることができ、この場合に、硬化剤およ
びエポキシ樹脂を各々別個に乳化および/または分散さ
せた後でこれらを混合する方法、一方を乳化および/ま
たは分散させた中にもう一方を加えて乳化および/また
は分散させる方法あるいは両者を同時に乳化および/ま
たは分散させる方法のいずれでも採用できる。
【0040】上述のようにして得られた硬化性組成物
は、適当な方法、例えば、刷毛塗り、ローラー、スプレ
ー、ヘラ付け、プレス塗装、ドクターブレード塗り、電
着塗装、浸漬塗装などの方法によって基体に塗布するこ
とによって、下塗りまたは中塗り塗料、充填剤、シール
材、保護塗料、被膜材、シーリング材、モルタル、コー
ティング材などとして用いられ、特に、防食性に著しく
優れることから金属用の防食塗料として有用である。
【0041】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。しかしながら、本発明は以下の実施例によって
制限を受けるものではない。なお、以下で使用するポリ
アミン化合物及びポリグリシジルエーテル化合物は、前
記で例示したものを用いた。
【0042】製造例1 温度計、攪拌機および冷却管を備えたガラス製フラスコ
に、ポリプロピレングリコールジアミン化合物(No. I
−1)124gおよびエポキシ当量315のビスフェノ
ールAプロピレンオキシド5モル付加物のジグリシジル
エーテル(No.II−2)79g(アミノ基の活性水素1
個に対してエポキシ基が0.125個となる比率)をと
り、80℃で2時間攪拌してエポキシ付加を行った。こ
こに水51gを加え、十分攪拌して分散させることによ
って、固形分80重量%、活性水素当量(WPH)14
5の硬化剤組成物(硬化剤1)を得た。
【0043】製造例2〜23 ポリアミン化合物および/またはジグリシジルエーテル
化合物の種類およびモル比を、下記〔表1〕に示すよう
に変化させる以外は製造例1と同様にしてエポキシ付加
変成を行い、水を加えて、固形分80重量%の硬化剤組
成物を調整した。また、水を加えた際の分散性を評価
し、均一な分散物が得られたものを○、一部または全部
が二層に分離するものを×として表した。尚、下記〔表
1〕において、EP−1はエポキシ当量190のビスフ
ェノールジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を、mX
DAはメタキシリレンジアミンを、また、TTAはトリ
エチレンテトラミンを示す。
【0044】
【表1】
【0045】使用例1 固形分50%のビスフェノールAグリシジルエーテルタ
イプの自己乳化型エポキシエマルジョン(エポキシ当量
(WPE)1050)105重量部に対し、下記〔表
2〕に記載した硬化剤組成物をエポキシ基に対して活性
水素が当量となるように配合し、十分に混合した後、乾
燥膜厚が50μになるようにサンドブラスト板に塗布
し、室温一週間の条件で乾燥硬化させた。得られた塗膜
について、JIS K5400に準じて塩水噴霧試験
(SST試験)を行い、その表面状態を経時的に観察し
た。評価は、次の基準に従って行った。 ○:異常なし △:一部ブリスター発生 ×:ブリ
スターおよび錆発生
【0046】尚、先の製造例において分散性が×であっ
た硬化剤については、ポリオキシエチレンノニルフェニ
ルエーテルによって固形分80%の分散物として用い
た。
【0047】
【表2】
【0048】使用例2 エポキシ樹脂として下記〔表3〕に記載のエポキシエマ
ルジョンまたはエポキシ樹脂および水を用い、硬化剤1
をエポキシ基に対して活性水素が当量となるように用い
た他は使用例1と同様の試験を行った。その結果を下記
〔表3〕に示す。
【0049】
【表3】
【0050】上記の結果から明らかなように、オキシプ
ロピレン鎖を有するポリアミン化合物〔前記一般式
(I)で表されるポリアミン化合物〕とオキシプロピレ
ン鎖を有するポリグリシジルエーテル化合物〔前記一般
式(II)で表されるポリグリシジルエーテル化合物〕の
特定の比率の付加変成物からなる本発明の水性エポキシ
樹脂用硬化剤は、水に対する分散性に優れるばかりでな
く、これを用いたエポキシ樹脂硬化被膜は防食性に優
れ、長時間の過酷な耐塩水噴霧性試験後においてもブリ
スターおよび錆の発生が認められない。
【0051】これに対し、オキシプロピレン鎖を持たな
いポリアミン化合物および/またはオキシプロピレン鎖
を持たないポリグリシジルエーテル化合物を用いた硬化
剤を用いた場合は、エポキシ樹脂硬化被膜の防食性が不
十分となり、短時間でブリスターおよび錆の発生が認め
られるようになる。また、ポリグリシジルエーテル化合
物の比率が大きすぎる場合はゲル化して使用が不可能と
なる。
【0052】
【発明の効果】本発明の水性エポキシ樹脂用硬化剤は、
水に対する分散性に優れ、また、防食性に優れたエポキ
シ樹脂硬化被膜を与えることのできるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記〔化1〕の一般式(I)で表される
    ポリアミン化合物の少なくとも一種と、下記〔化2〕の
    一般式(II)で表されるポリグリシジルエーテル化合物
    の少なくとも一種とを、該ポリアミン化合物のアミノ基
    の活性水素1個に対し、該ポリグリシジルエーテル化合
    物のエポキシ基が0.01〜0.4個となる比率で付加
    変成してなる水性エポキシ樹脂用硬化剤。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 上記ポリグリシジルエーテル化合物が、
    ビスフェノール化合物のプロピレンオキシド付加物のジ
    グリシジルエーテルである請求項1記載の水性エポキシ
    樹脂用硬化剤。
  3. 【請求項3】 上記ポリグリシジルエーテル化合物が、
    ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテルであ
    る請求項1記載の水性エポキシ樹脂用硬化剤。
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