JPH09227556A - イソオキサゾリジン化合物およびその製造方法 - Google Patents

イソオキサゾリジン化合物およびその製造方法

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JPH09227556A
JPH09227556A JP8030525A JP3052596A JPH09227556A JP H09227556 A JPH09227556 A JP H09227556A JP 8030525 A JP8030525 A JP 8030525A JP 3052596 A JP3052596 A JP 3052596A JP H09227556 A JPH09227556 A JP H09227556A
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JP
Japan
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compound
pyrrolidine
group
butoxycarbonyl
benzyl
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JP8030525A
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English (en)
Inventor
Isahiro Matsumura
功啓 松村
Naoki Hirano
直樹 平野
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、カルバペネム誘導体の中間体として
有用なアミノアルコール化合物の製造方法に使用する原
料として有用な化合物を提供することを目的とする。 【解決手段】一般式(1) 【化1】 [式中、R1は水素原子または水酸基の保護基、R2はア
ミノ基の保護基、R3はアルキル基またはアラルキル基
を示す。]で示されるイソオキサゾリジン化合物、好ま
しくは、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5R)−
2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、
(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒ
ドロキシ−2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキ
サゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−
ブトキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2
−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医農薬等の製造中間
体として有用なイソオキサゾリジン化合物、およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式(4)
【0003】
【化5】
【0004】[式中、R1は水素原子または水酸基の保
護基、R4は水素原子またはアミノ基の保護基、R5は水
素原子、アルキル基またはアラルキル基を示す。]で示
されるアミノアルコール化合物は抗生物質であるカルバ
ペネム誘導体の中間体として有用な化合物である。従
来、この化合物の合成法としては、特開平6−8785
8号公報に記載されるように、2−ホルミルピロリジン
誘導体と酢酸エステル化合物とを反応させた後、アミド
化合物に変換後、還元反応を行う方法が知られている。
ところが、この製造方法は、最初の反応工程を−60〜
−78℃の低温で実施しなければ十分な収率を得ること
ができないものであり、操作が煩雑なものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、上記アミノア
ルコール化合物を製造するに際し、低温での反応工程を
経ること無く、収率よく該化合物を製造する方法の開発
が望まれていた。
【0006】以上の背景にあって本発明は、こうしたア
ミノアルコール化合物の製造方法に使用する原料として
有用な化合物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題に鑑み鋭意研究を続けてきた。その結果、新規な特定
のイソオキサゾリジン化合物を利用することにより上記
の課題が解決できることを見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち本発明は、一般式(1)
【0009】
【化6】
【0010】[式中、R1は水素原子または水酸基の保
護基、R2はアミノ基の保護基、R3はアルキル基または
アラルキル基を示す。]で示されるイソオキサゾリジン
化合物である。
【0011】前記一般式(1)中、R1における水酸基
の保護基またはR2におけるアミノ基の保護基として
は、公知の保護基をいずれも用いることができる。好適
には例えばメチルオキシカルボニル基、t−ブチルオキ
シカルボニル基のような炭素数1〜5の低級アルコキシ
カルボニル基、例えば2−ヨウ化エチルオキシカルボニ
ル基、2,2,2−トリクロロエチルオキシカルボニル
基のような炭素数1〜5の低級ハロゲノアルコキシカル
ボニル基、例えばベンジルオキシカルボニル基、p−メ
トキシベンジルオキシカルボニル基、o−ニトロベンジ
ルオキシカルボニル基、p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル基のようなアラルキルオキシカルボニル基、例え
ばホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基のようなアシ
ル基、例えばベンジル基、トリフェニルメチル基のよう
なアラルキル基、例えばメチル基、エチル基、t−ブチ
ル基のような炭素数1〜5の低級アルキル基、例えばト
リメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジ
メチルシリル基のようなトリアルキルシリル基、例えば
メタンスルホニルのような炭素数1〜5の低級アルキル
スルホニル基、例えばp−トルエンスルホニル基のよう
なアリールスルホニル基である。好ましくは、炭素数1
〜5の低級アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシ
カルボニル基、アラルキル基、トリアルキルシリル基、
炭素数1〜5の低級アルキルスルホニル基である。
【0012】また、R3のアルキル基としては特に制限
されるものではないが、メチル基、エチル基、t−ブチ
ル基等の炭素数1〜5の低級アルキル基が好ましい。さ
らに、R3のアラルキル基としては特に制限されるもの
ではないが、ベンジル基、p−ニトロベンジル基、α−
メチルベンジル基、ジフェニルメチル基、トリフェニル
メチル基等の炭素数7〜19のものが好ましい。
【0013】本発明において上記一般式(1)で示され
るイソオキサゾリジン化合物の具体例を示せば、(2
S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−t−ブ
チルジメチルシロキシ−2−[(5R)−2−メチル−
5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4
R)−N−ベンジル−4−t−ブチルジメチルシロキシ
−2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボ
ニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−[(5R)−
2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、
(2S,4R)−N−ベンジル−4−メタンスルホニル
オキシ−2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサ
ゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジ
ルオキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2
−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(5R)−2−メチ
ル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,
4R)−N−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−[(5
R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリ
ジン、(2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル
−4−ヒドロキシ−2−[(5R)−2−メチル−5−
イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−
N−t−ブトキシカルボニル−4−t−ブチルジメチル
シロキシ−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオ
キサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベ
ンジル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5
R)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニル]ピロ
リジン、(2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5R)
−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジ
ン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−4
−メタンスルホニルオキシ−2−[(5R)−2−ベン
ジル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−ベンジル−4−メタンスルホニルオキ
シ−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサゾ
リジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル
オキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−
[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(5R)−2−ベン
ジル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−
[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジルオキシ
カルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(5R)−2−ベ
ンジル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−t−ブ
チルジメチルシロキシ−2−[(5R)−2−t−ブチ
ル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン(2S,4
R)−N−ベンジル−4−t−ブチルジメチルシロキシ
−2−[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾ
リジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル
オキシカルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−
2−[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリ
ジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキ
シカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−
[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル−4−
メタンスルホニルオキシ−2−[(5R)−2−t−ブ
チル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−メタ
ンスルホニルオキシ−2−[(5R)−2−t−ブチル
−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2−[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリ
ジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル−
4−ヒドロキシ−2−[(5R)−2−t−ブチル−5
−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)
−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2
−[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン(2S,4R)−N−ベンジル−4−t−ブ
チルジメチルシロキシ−2−[(5S)−2−メチル−
5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4
R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−t−ブチル
ジメチルシロキシ−2−[(5S)−2−メチル−5−
イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−
N−t−ブトキシカルボニル−4−メタンスルホニルオ
キシ−2−[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾ
リジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル
−4−メタンスルホニルオキシ−2−[(5S)−2−
メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−メタ
ンスルホニルオキシ−2−[(5S)−2−メチル−5
−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)
−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−
[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル−4−ヒド
ロキシ−2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサ
ゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジ
ルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(5S)
−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジ
ン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−4
−t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5S)−2−
ベンジル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、
(2S,4R)−N−ベンジル−4−t−ブチルジメチ
ルシロキシ−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソ
オキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−
ベンジルオキシカルボニル−4−t−ブチルジメチルシ
ロキシ−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキ
サゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−
ブトキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2
−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル−4−
メタンスルホニルオキシ−2−[(5S)−2−ベンジ
ル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,
4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−メタンス
ルホニルオキシ−2−[(5S)−2−ベンジル−5−
イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−
N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−
[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジル−4−
ヒドロキシ−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソ
オキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−
ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−
[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5S)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン(2S,4R)−N−ベンジル−4−t
−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5S)−2−t−
ブチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−t−
ブチルジメチルシロキシ−2−[(5S)−2−t−ブ
チル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−メタン
スルホニルオキシ−2−[(5S)−2−t−ブチル−
5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2S,4
R)−N−ベンジル−4−メタンスルホニルオキシ−2
−[(5S)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−
[(5S)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(5S)−2−t−
ブチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン、(2
S,4R)−N−ベンジル−4−ヒドロキシ−2−
[(5S)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン、(2S,4R)−N−ベンジルオキシ
カルボニル−4−ヒドロキシ−2−[(5S)−2−t
−ブチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン等が
挙げられる。
【0014】なお、前記一般式(1)で示されるイソオ
キサゾリジン化合物はピロリジン環の2位、4位および
イソオキサゾリジン環の5位の不斉炭素に基づく光学異
性体及び立体異性体が存在し、これらの異性体が便宜上
すべて単一の式で示されているが、これによって本発明
の記載の範囲は限定されるものではなく、本発明は上記
異性体のすべてを含むものである。しかしながら、この
イソオキサゾリジン化合物を中間体とするカルバペネム
誘導体の薬効を考慮すれば、[(2S,4R),(5
R)]配位、[(2S,4R),(5S)]配位の化合
物が良好であり、特に[(2S,4R),(5R)]配
位が好適である。
【0015】上記ピロリジン誘導体は下記の手段で確認
することができる。
【0016】(1)1H−核磁気共鳴スペクトルを測定
することにより、化合物中に存在する水素原子の結合様
式を知ることができる。例えば2〜4ppm付近にメチ
レン基のプロトン8個、4〜5ppm付近にメチン基の
プロトン3個のスペクトルを示す。
【0017】(2)赤外吸収スペクトルを測定すること
により、化合物の官能基に由来する特性吸収を観察する
ことができる。例えば、R1、R2が炭素数1〜5の低級
アルコキシカルボニル基のとき、1700cm-1付近に
カルボニル基の吸収スペクトルを示す。
【0018】本発明において一般式(1)で示されるイ
ソオキサゾリジン化合物は、いかなる方法で製造しても
よい。好ましくは、一般式(2)
【0019】
【化7】
【0020】[式中、R1は水素原子または水酸基の保
護基、R2はアミノ基の保護基を示す。]で示されるピ
ロリジン誘導体と一般式(3)
【0021】
【化8】
【0022】[式中、R3はアルキル基またはアラルキ
ル基を示す]で示されるナイトロン化合物とを反応させ
ることにより製造するのが好適である。
【0023】本発明において上記一般式(2)で示され
るピロリジン誘導体と一般式(3)で示されるナイトロ
ン化合物との反応は通常、不活性溶媒中で行うのが一般
的である。この不活性溶媒としては、例えばジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、例えば塩
化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、例えば
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、例えばジ
メチルスルホキシド等のスルホキシド類などの有機溶媒
およびこれらの有機溶媒の混合溶媒を挙げることができ
る。
【0024】反応温度は特に限定されないが、通常は室
温〜200℃、好ましくは40〜200℃で行われる。
反応時間は主に反応温度、原料化合物の種類によって異
なるが1時間から10時間である。
【0025】以上により、一般式(1)で示されるイソ
オキサゾリジン化合物が得られる。反応液からの該化合
物の単離は通常の有機化学的手法によって行えばよい。
例えば、反応混合物に水を加え攪拌後、水と非相溶性の
有機溶媒で抽出し、有機層を水洗後、溶媒を留去するこ
とにより得られる。得られた目的化合物は必要ならば常
法、例えばシリカゲルカラムクロマトグラフィーなどに
よって精製することができる。
【0026】また、上記製造方法において原料として使
用する一般式(2)で示されるピロリジン誘導体は、い
かなる方法で製造したものを使用しても良い。好ましく
は、一般式(5)
【0027】
【化9】
【0028】[式中、R1は水素原子または水酸基の保
護基、R2はアミノ基の保護基を示す。]で示されるピ
ロリジン誘導体と一般式(6) (R63+CH3・X- [式中、R6はアリール基、Xはハロゲン原子を示す]
で示されるホスホニウム塩とを塩基の存在下で反応させ
ることにより製造するのが好適である。
【0029】前記一般式(6)で示されるホスホニウム
塩のR6におけるアリール基としてはフェニル基、ジメ
チルアミノフェニル基が好ましく、Xにおけるハロゲン
原子としては塩素、臭素あるいはヨウ素が好ましい。
【0030】ホスホニウム塩の量は反応が十分進行する
だけの量が必要であるが、通常はピロリジン誘導体
(5)1モルに対して1〜5モル、好ましくは1〜3モ
ルを用いる。
【0031】塩基としては、公知のものが制限なく使用
できるが、目的物の収率を勘案すれば、n−ブチルリチ
ウム、フェニルリチウム、ナトリウムメトキシド、カリ
ウムt−ブトキシド、ナトリウムアミド、水素化ナトリ
ウムなどの強塩基を用いるのが好適である。塩基の量は
反応が十分進行するだけの量が必要であるが、通常はピ
ロリジン誘導体(5)1モルに対して1〜5モル、好ま
しくは1〜3モルを用いる。
【0032】本発明において上記一般式(5)で示され
るピロリジン誘導体と一般式(6)で示されるホスホニ
ウム塩との反応は通常、不活性溶媒中で行うのが一般的
である。この不活性溶媒としては、例えばジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、例えば塩化
メチレン等のハロゲン化炭化水素類、例えばベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、例えばN,
N−ジメチルホルムアミド等のアミド類、例えばジメチ
ルスルホキシド等のスルホキシド類などの有機溶媒およ
びこれらの有機溶媒の混合溶媒を挙げることができる。
【0033】反応温度は特に限定されないが、通常は0
〜100℃、好ましくは5〜80℃で行われる。反応時
間は主に反応温度、原料化合物の種類によって異なるが
数分から10時間である。
【0034】以上により、一般式(2)で示されるピロ
リジン誘導体が得られる。反応液からの該化合物の単離
は通常の有機化学的手法によって行えばよい。例えば、
反応混合物に水を加え攪拌後、水と分離する有機溶媒で
抽出し、有機層を水洗後、溶媒を留去することにより得
られる。得られた目的化合物は必要ならば常法、例えば
シリカゲルカラムクロマトグラフィーなどによって精製
することができる。
【0035】本発明の一般式(1)で示されるイソオキ
サゾリジン化合物はいかなる用途に用いてもよいが、好
適には一般式(4)
【0036】
【化10】
【0037】[式中、R1は水素原子または水酸基の保
護基、R4は水素原子またはアミノ基の保護基、R5は水
素原子、アルキル基またはアラルキル基を示す。]で示
されるアミノアルコール化合物の製造原料として用いる
のが好ましい。すなわち、係る化合物を還元することに
より、一般式(4)のアミノアルコール化合物が得られ
る。この反応は室温〜100℃の温度で良好に進行す
る。従って、この一般式(1)で示されるイソオキサゾ
リジン化合物を原料として使用する方法によれば、特別
に低温下での反応を行わなくとも上記アミノアルコール
化合物を良好な操作性で得ることができる。
【0038】ここで上記製造方法の還元方法は公知の還
元方法が制限なく使用できるが、白金あるいはパラジウ
ム−炭素のような触媒を用い、室温〜100℃の温度
で、常圧〜10気圧の水素圧で行う接触水素還元法が好
ましい。また、使用される溶媒としては、例えばメタノ
ール、エタノール等の炭素数1〜5の低級アルコール
類、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル類などの有機溶媒およびこれらの有機溶媒の混合溶
媒、またはこれらの有機溶媒と水との混合溶剤が好適で
ある。
【0039】なお、この還元において、処理する一般式
(1)で示されるイソオキサゾリジン化合物のR1の水
酸基の保護基やR2のアミノ基の保護基が、還元反応時
に切断されて水素原子に変換され易い基、例えばベンジ
ルオキシカルボニル基やベンジル基の場合、得られるア
ミノアルコール化合物のR1やR4は、通常、水素原子に
変換される。また、同様に処理する一般式(1)で示さ
れるイソオキサゾリジン化合物のR3のアラルキル基
が、還元反応時に切断され水素原子に変換され易い基、
例えばベンジル基の場合、得られるアミノアルコール化
合物のR5は、通常、水素原子に変換される。
【0040】以上により得られたアミノアルコール化合
物には、ピロリジン環の2位、4位およびプロピル基の
1位の不斉炭素に基づく光学異性体および立体異性体が
存在するが、このアミノアルコール化合物を中間体とす
るカルバペネム誘導体の薬効を考慮すれば、[(2S,
4R),(1R)]、[(2S,4R),(1S)]配
位が好ましく、特に[(2S,4R),(1R)]配位
が好適である。
【0041】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で示されるイソオ
キサゾリジン化合物は、カルバペネム誘導体の中間体で
ある一般式(4)で示されるアミノアルコール化合物の
製造原料として有用である。そして、この化合物を用い
れば、特別に低温の反応工程を経なくても、良好な操作
性で上記特定のアミノアルコール化合物を製造すること
ができる。従って、本発明は、工業的に極めて有用であ
る。
【0042】
【実施例】つぎに製造例および実施例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって何
ら限定されるものではない。
【0043】製造例1 トリフェニルメチルホスホニウムブロマイド(5.36
g,15mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)
溶液に窒素下、室温で攪拌しているところへ、カリウム
t−ブトキシド(1.68g,15mmol)を加え、
30分間攪拌した後、(2S,4R)−N−t−ブトキ
シカルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
ホルミルピロリジン(3.29g,10mmol)のテ
トラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下し、室温で1時
間攪拌した。反応液に水(20ml)を加え1時間攪拌
後、減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルで抽出した。有
機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧下で濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル−ヘキサン 1:4)で精製し、無色液体
(2.85g,収率:87.0%)を得た。この化合物
のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.90(9H,s):(b)、1.4
7(9H,s):(c)、1.77〜2.02(2H,
m):(d)、3.35〜3.45(2H,m):
(e)、4.30〜4.36(2H,m):(f)、
5.02〜5.15(2H,m):(g)、5.70〜
5.80(1H,m):(h) IR cm-1: 1697(C=O)、1253(CH
3−Si)、1113(Si−O)、912(CH=C
2) であり、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−ビニルピロリ
ジン
【0044】
【化11】
【0045】と確認した。
【0046】製造例2 (2S,4R)−N−ベンジル−4−t−ブチルジメチ
ルシロキシ−2−ホルミルピロリジン(3.19g,1
0mmol)を用いて、実施例1と同様の操作を行い、
無色液体(2.68g,収率:84.7%)を得た。
【0047】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.90(9H,s):(b)、1.7
7〜2.47(3H,m):(c)、3.11〜3.4
3(2H,m):(d)、3.90〜4.56(3H,
m):(e)、5.05〜5.17(2H,m):
(f)、5.70〜5.80(1H,m):(g)、
7.20〜7.25(5H,m):(h) IR cm-1: 1253(CH3−Si)、1113
(Si−O)、913(CH=CH2) であり、(2S,4R)−N−ベンジル−4−t−ブチ
ルジメチルシロキシ−2−ビニルピロリジン
【0048】
【化12】
【0049】と確認した。
【0050】製造例3 (2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−
t−ブチルジメチルシロキシ−2−ホルミルピロリジン
(3.63g,10mmol)を用いて、実施例1と同
様の操作を行い、無色液体(3.11g,収率:86.
3%)を得た。
【0051】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.90(9H,s):(b)、1.7
7〜2.04(2H,m):(c)、3.35〜3.4
5(2H,m):(d)、4.25〜4.36(2H,
m):(e)、5.02〜5.15(4H,m):
(f)、5.70〜5.80(1H,m):(g)、
7.21〜7.25(5H,m):(h) IR cm-1: 1700(C=O)、1254(CH
3−Si)、1114(Si−O)、912(CH=C
2) であり、(2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−ビニルピロ
リジン
【0052】
【化13】
【0053】と確認した。
【0054】製造例4 (2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−ホ
ルミル−4−ヒドロキシピロリジン(2.15g,10
mmol)を用いて、実施例1と同様の操作を行い、白
色固体(1.82g,収率:85.7%)を得た。
【0055】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.47(9H,
s):(a)、1.76〜2.01(2H,m):
(b)、3.38〜3.47(2H,m):(c)、
4.21〜4.35(3H,m):(d)、5.02〜
5.15(2H,m):(e)、5.70〜5.80
(1H,m):(f) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O)、906(CH=CH2) であり、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
【0056】
【化14】
【0057】と確認した。
【0058】製造例5 (2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−2−
ホルミル−4−ヒドロキシピロリジン(2.49g,1
0mmol)を用いて、実施例1と同様の操作を行い、
白色固体(2.07g,収率:83.8%)を得た。
【0059】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.76〜2.02
(2H,m):(a)、3.35〜3.46(2H,
m):(b)、4.22〜4.36(3H,m):
(c),5.03〜5.15(3H,m):(d)、
5.71〜5.79(1H,m):(e)、7.20〜
7.26(5H,m):(f) IR cm-1: 3438(OH)、1700(C=
O)、908(CH=CH2) であり、(2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
【0060】
【化15】
【0061】と確認した。
【0062】製造例6 (2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−ホ
ルミル−4−メタンスルホニルオキシピロリジン(2.
93g,10mmol)を用いて、実施例1と同様の操
作を行い、白色固体(2.51g,収率:86.4%)
を得た。
【0063】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.47(9H,
s):(a)、1.86〜2.61(2H,m):
(b)、3.01(3H,s):(c)、3.67〜
3.84(2H,m):(d)、4.25〜4.55
(1H,m):(e)、5.02〜5.30(3H,
m):(f)、5.70〜5.80(1H,m):
(g) IR cm-1: 1693(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、902(CH=CH2) であり、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニルピロリジン
【0064】
【化16】
【0065】と確認した。
【0066】製造例7 (2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニル−2−
ホルミル−4−メタンスルホニルオキシピロリジン
(3.27g,10mmol)を用いて、実施例1と同
様の操作を行い、白色固体(2.79g,収率:85.
9%)を得た。
【0067】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.86〜2.60
(2H,m):(a)、3.02(3H,s):
(b)、3.66〜3.84(2H,m):(c)、
4.27〜4.56(3H,m):(d)、5.02〜
5.33(3H,m):(e)、5.70〜5.80
(1H,m):(f)、7.20〜7.27(5H,
m):(g) IR cm-1: 1700(C=O)、1362(S=
O)、1171(S=O)、903(CH=CH2) であり、(2S,4R)−N−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニルピロリジ
【0068】
【化17】
【0069】と確認した。
【0070】実施例1 製造例1で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−ビ
ニルピロリジン(3.27g,10mmol)およびN
−メチルナイトロン(0.89g,15mmol)のト
ルエン(60ml)溶液を、120℃で6時間攪拌し
た。冷却後、反応液を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾
燥、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 2:
1)で精製分離し、低極性化合物(2.00g,収率:
51.8%)および高極性化合物(0.93g,収率:
24.1%)の無色液体を得た。これらの化合物うち、
低極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.87(9H,s):(b)、1.4
5(9H,s):(c)、1.82〜2.60(5H,
m):(d)、2.65〜2.70(3H,m):
(e)、3.23〜3.45(3H,m):(f)、
3.90〜4.65(3H,m):(g) IR cm-1: 1695(C=O)、1253(CH
3−Si)、1107(Si−O) であり、このものが(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン
【0071】
【化18】
【0072】であることを確認した。
【0073】一方、高極性化合物は、スペクトルデータ
が、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.87(9H,s):(b)、1.4
5(9H,s):(c)、1.95〜2.40:(5
H,m):(d)、2.64(3H,s):(e)、
3.20〜3.60(3H,m):(f)、4.20〜
4.55(3H,m):(g) IR cm-1: 1695(C=O)、1254(CH
3−Si)、1107(Si−0) であり、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5S)−
2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン
【0074】
【化19】
【0075】であることを確認した。
【0076】実施例2 製造例2で得られた(2S,4R)−N−ベンジル−4
−t−ブチルジメチルシロキシ−2−ビニルピロリジン
(3.17g,10mmol)を用いて、実施例1と同
様の操作を行い、低極性化合物(1.96g,収率:5
2.0%)および高極性化合物(0.92g,収率:2
4.5%)の無色液体を得た。
【0077】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.05(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.8
6〜2.40(6H,m):(c)、2.69(3H,
d):(d)、3.05〜3.28(3H,m):
(e)、3.50(1H,d):(f)、4.16〜
4.28(3H,m):(g)、7.23〜7.31
(5H,m):(h) IR cm-1: 1253(CH3−Si)、1113
(Si−O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジル−4−t−ブチルジメチルシロキシ
−2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン
【0078】
【化20】
【0079】であることを確認した。
【0080】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.05(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.7
4〜 2.60(6H,m):(c)、2.67(3
H,s):(d)、3.05〜3.45(4H,m):
(e)、4.06〜4.37(3H,m):(f)、
7.21〜7.34(5H,m):(g) IR cm-1: 1253(CH3−Si)、1113
(Si−O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジル−4−t−ブチルジメチルシロキシ
−2−[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン
【0081】
【化21】
【0082】であることを確認した。
【0083】実施例3 製造例3で得られた(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
ビニルピロリジン(3.61g,10mmol)を用い
て、実施例1と同様の操作を行い、低極性化合物(2.
21g,収率:52.6%)および高極性化合物(1.
02g,収率:24.4%)の無色液体を得た。
【0084】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.8
3〜2.58(5H,m):(c)、2.64〜2.7
0(3H,m):(d)、3.22〜3.45(3H,
m):(e)、3.92〜4.65(3H,m):
(f)、5.10(2H,s):(g)、7.21〜
7.25(5H,m):(h) IR cm-1: 1700(C=O)、1253(CH
3−Si)、1113(Si−O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−t−ブチル
ジメチルシロキシ−2−[(5R)−2−メチル−5−
イソオキサゾリジニル]ピロリジン
【0085】
【化22】
【0086】であることを確認した。
【0087】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.88(9H,s):(b)、1.9
4〜 2.40(5H,m):(c)、2.65(3
H,s):(d)、3.20〜3.61(3H,m):
(e)、4.19〜4.55(3H,m):(f)、
5.10(2H,s):(g)、7.21〜7.24
(5H,m):(h) IR cm-1: 1700(C=O)、1254(CH
3−Si)、1113(Si−O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−t−ブチル
ジメチルシロキシ−2−[(5S)−2−メチル−5−
イソオキサゾリジニル]ピロリジン
【0088】
【化23】
【0089】であることを確認した。 実施例4 製造例4で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
(2.13g,10mmol)を用いて、実施例1と同
様の操作を行い、低極性化合物(1.43g,収率:5
2.5%)および高極性化合物(0.67g,収率:2
4.7%)の無色液体を得た。
【0090】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.80〜2.61(5H,m):
(b)、2.65〜2.71(3H,m):(c)、
3.24〜3.47(4H,m):(d)、3.90〜
4.65(3H,m):(e) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン
【0091】
【化24】
【0092】であることを確認した。
【0093】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.94〜2.41(5H,m):
(b)、2.65(3H,s):(c)、3.20〜
3.60(4H,m):(d)、4.20〜4.55
(3H,m):(e) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2−[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン
【0094】
【化25】
【0095】であることを確認した。
【0096】実施例5 製造例5で得られた(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
(2.47g,10mmol)を用いて、実施例1と同
様の操作を行い、低極性化合物(1.62g,収率:5
3.0%)および高極性化合物(0.67g,収率:2
4.8%)の無色液体を得た。
【0097】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.80〜2.60
(5H,m):(a)、 2.65〜2.70(3H,
m):(b)、3.25〜3.46(4H,m):
(c)、3.90〜4.66(3H,m):(d)、
5.10(2H,s):(e)、7.20〜7.26
(5H,m):(f) IR cm-1: 3438(OH)、1700(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ
−2−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン
【0098】
【化26】
【0099】であることを確認した。
【0100】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.95〜2.40
(5H,m):(a)、 2.65(3H,s):
(b) 3.21〜3.60(4H,m):(c)、
4.21〜4.56(3H,m):(d)、5.10
(2H,s):(e)、7.20〜7.25(5H,
m):(f) IR cm-1: 3438(OH)、1700(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒドロキシ
−2−[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン
【0101】
【化27】
【0102】であることを確認した。
【0103】実施例6 製造例6で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニル
ピロリジン(2.91g,10mmol)を用いて、実
施例1と同様の操作を行い、低極性化合物(1.88
g,収率:53.8%)および高極性化合物(0.88
g,収率25.2 %)の無色液体を得た。
【0104】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.90〜2.60(5H,m):
(b)、2.65〜2.70(3H,m):(c)、
3.01(3H,s):(d)、3.25〜3.84
(3H,m):(e)、3.90〜4.55(2H,
m):(f)、5.02〜5.30(1H,m):
(g)、 IR cm-1: 1693(C=O)、13
61(S=O)、1171(S=O)、であった。以上
の結果から、この化合物が、(2S,4R)−N−t−
ブトキシカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2
−[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン
【0105】
【化28】
【0106】であることを確認した。
【0107】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.95〜2.40(5H,m):
(b)、2.65(3H,s):(c)、3.01(3
H,s):(d)、3.20〜3.85(3H,m):
(e)、4.20〜4.55(2H,m):(f)、
5.01〜5.30(1H,m):(g)、 IR c
-1: 1693(C=O)、1361(S=O)、1
171(S=O)、であった。以上の結果から、この化
合物が、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−メタンスルホニルオキシ−2−[(5S)−2−
メチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン
【0108】
【化29】
【0109】であることを確認した。
【0110】実施例7 製造例7で得られた(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニ
ルピロリジン(3.25g,10mmol)を用いて、
実施例1と同様の操作を行い、低極性化合物(2.04
g,収率:53.1%)および高極性化合物(0.96
g,収率:25.0%)の無色液体を得た。
【0111】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.90〜2.60
(5H,m):(a)、2.65〜2.70(3H,
m):(b)、3.02(3H,s):(c)、3.2
5〜3.85(3H,m):(d)、3.90〜4.5
6(2H,m):(e)、5.01〜5.30(3H,
m):(f)、7.20〜7.25(5H,m) I
R cm-1: 1700(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、であった。以上の結果か
ら、この化合物が、(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−
[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン
【0112】
【化30】
【0113】であることを確認した。
【0114】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.95〜2.42
(5H,m):(a)、2.65(3H,s):
(b)、3.02(3H,s):(c)、3.21〜
3.86(3H,m):(d)、4.20〜4.55
(2H,m):(e)、5.01〜5.30(3H,
m):(f)、7.20〜7.25(5H,m):
(g) IR cm-1: 1700(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、 であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−ベンジルオキシカルボニル−4−メタンスル
ホニルオキシ−2−[(5S)−2−メチル−5−イソ
オキサゾリジニル]ピロリジン
【0115】
【化31】
【0116】であることを確認した。
【0117】実施例8 製造例1で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−ビ
ニルピロリジン(3.27g,10mmol)およびN
−ベンジルナイトロン(2.03g,15mmol)の
トルエン(60ml)溶液を、120℃で6時間攪拌し
た。冷却後、反応液を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾
燥、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 2:
1)で精製分離し、低極性化合物(2.46g,収率:
53.2%)および高極性化合物(1.16g,収率:
25.2%)の無色液体を得た。これらの化合物うち、
低極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.4
5(9H,s):(c)、1.80〜2.60(5H,
m):(d)、3.23〜3.45(3H,m):
(e)、3.90〜4.65(5H,m):(f)、
7.20〜7.25(5H,m):(g) IR cm-1: 1695(C=O)、1254(CH
3−Si)、1107(Si−O) であり、このものが(2S,4R)−2−[(5R)−
2−ベンジル−5−イソオキサゾリジニル]−N−t−
ブトキシカルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ
ピロリジン
【0118】
【化32】
【0119】であることを確認した。
【0120】一方、高極性化合物は、スペクトルデータ
が:1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.4
5(9H,s):(c)、1.95〜2.40:(5
H,m):(d)、3.20〜3.60(3H,m):
(e)、4.00〜4.55(5H,m):(f)、
7.20〜7.25(5H,m):(g) IR cm-1: 1695(C=O)、1254(CH
3−Si)、1107(Si−0) であり、(2S,4R)−2−[(5S)−2−ベンジ
ル−5−イソオキサゾリジニル]−N−t−ブトキシカ
ルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシピロリジン
【0121】
【化33】
【0122】であることを確認した。
【0123】実施例9 製造例3で得られた(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
ビニルピロリジン(3.61g,10mmol)を用い
て、実施例8と同様の操作を行い、低極性化合物(2.
66g,収率:53.7%)および高極性化合物(1.
21g,収率:24.4%)の無色液体を得た。
【0124】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.8
5〜2.58(5H,m):(c)、3.22〜3.4
5(3H,m):(d)、3.90〜4.65(5H,
m):(e)、5.10(2H,s):(f)、7.2
1〜7.25(10H,m):(g) IR cm-1: 1700(C=O)、1253(CH
3−Si)、1113(Si−O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−ベンジルオキシカルボニル−4−t
−ブチルジメチルシロキシピロリジン
【0125】
【化34】
【0126】であることを確認した。
【0127】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.89(9H,s):(b)、1.9
4〜 2.40(5H,m):(c)、3.20〜3.
60(3H,m):(d)、3.98〜4.55(5
H,m):(e)、5.10(2H,s):(f)、
7.21〜7.25(10H,m):(g) IR cm-1: 1700(C=O)、1254(CH
3−Si)、1113(Si−O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−ベンジルオキシカルボニル−4−t
−ブチルジメチルシロキシピロリジン
【0128】
【化35】
【0129】であることを確認した。
【0130】実施例10 製造例4で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
(2.13g,10mmol)を用いて、実施例8と同
様の操作を行い、低極性化合物(1.84g,収率:5
3.0%)および高極性化合物(0.85g,収率:2
4.5%)の無色液体を得た。
【0131】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.80〜2.62(5H,m):
(b)、3.24〜3.48(4H,m):(c)、
3.90〜4.65(5H,m):(d)、7.20〜
7.25:(e) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒド
ロキシピロリジン
【0132】
【化36】
【0133】であることを確認した。
【0134】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.93〜2.41(5H,m):
(b)、3.20〜3.60(4H,m):(c)、
3.98〜4.55(5H,m):(d)、7.20〜
7.25:(e) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサゾリジ
ニル]ピロリジン
【0135】
【化37】
【0136】であることを確認した。
【0137】実施例11 製造例5で得られた(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
(2.47g,10mmol)を用いて、実施例8と同
様の操作を行い、低極性化合物(2.01g,収率:5
2.6%)および高極性化合物(0.92g,収率:2
4.0%)の無色液体を得た。
【0138】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.80〜2.60
(5H,m):(a)、 3.24〜3.46(4H,
m):(b)、3.90〜4.66(5H,m):
(c)、5.10(2H,s):(d)、7.20〜
7.25(10H,m):(e) IR cm-1: 3438(OH)、1700(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒ
ドロキシピロリジン
【0139】
【化38】
【0140】であることを確認した。
【0141】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.95〜2.40
(5H,m):(a)、 3.20〜3.60(4H,
m):(b)、4.01〜4.56(5H,m):
(c)、5.10(2H,s):(d)、7.20〜
7.25(10H,m):(e) IR cm-1: 3438(OH)、1700(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−ベンジルオキシカルボニル−4−ヒ
ドロキシピロリジン
【0142】
【化39】
【0143】であることを確認した。
【0144】実施例12 製造例6で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニル
ピロリジン(2.91g,10mmol)を用いて、実
施例8と同様の操作を行い、低極性化合物(2.27
g,収率:53.4%)および高極性化合物(1.05
g,収率:24.8%)の無色液体を得た。
【0145】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.90〜2.63(5H,m):
(b)、3.01(3H,s):(c)、3.25〜
3.85(3H,m):(d)、3.90〜4.55
(4H,m):(e)、5.02〜5.30(1H,
m):(f)、7.20〜7.25(5H,m):
(g) IR cm-1: 1693(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、 であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−t−ブトキシカルボニル−4−メタ
ンスルホニルオキシピロリジン
【0146】
【化40】
【0147】であることを確認した。
【0148】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.45(9H,
s):(a)、1.95〜2.40(5H,m):
(b)、3.01(3H,s):(c)、3.20〜
3.85(3H,m):(d)、4.01〜4.55
(4H,m):(e)、5.01〜5.30(1H,
m):(f)、7.20〜7.25(5H,m):
(g) IR cm-1: 1693(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、 であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−t−ブトキシカルボニル−4−メタ
ンスルホニルオキシピロリジン
【0149】
【化41】
【0150】であることを確認した。
【0151】実施例13 製造例7で得られた(2S,4R)−N−ベンジルオキ
シカルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニ
ルピロリジン(3.25g,10mmol)を用いて、
実施例8と同様の操作を行い、低極性化合物(2.43
g,収率:52.9%)および高極性化合物(1.14
g,収率:24.7%)の無色液体を得た。
【0152】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.90〜2.63
(5H,m):(a)、3.02(3H,s):
(b)、3.25〜3.85(3H,m):(c)、
3.90〜4.56(4H,m):(d)、5.01〜
5.30(3H,m):(e)、7.20〜7.25
(10H,m):(f) IR cm-1: 1700(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、 であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5R)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−ベンジルオキシカルボニル−4−メ
タンスルホニルオキシピロリジン
【0153】
【化42】
【0154】であることを確認した。
【0155】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.95〜2.43
(5H,m):(a)、3.02(3H,s):
(b)、3.20〜3.86(3H,m):(c)、
4.01〜4.55(4H,m):(d)、5.01〜
5.30(3H,m):(e)、7.20〜7.25
(10H,m):(f) IR cm-1: 1700(C=O)、1362(S=
O)、1171(S=O)、 であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−2−[(5S)−2−ベンジル−5−イソオキサ
ゾリジニル]−N−ベンジルオキシカルボニル−4−メ
タンスルホニルオキシピロリジン
【0156】
【化43】
【0157】であることを確認した。
【0158】実施例14 製造例1で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−ビ
ニルピロリジン(3.27g,10mmol)およびN
−t−ブチルナイトロン(1.52g,15mmol)
のトルエン(60ml)溶液を、120℃で6時間攪拌
した。冷却後、反応液を水洗、無水硫酸マグネシウムで
乾燥、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(酢酸エチル−ヘキサン 2:
1)で精製分離し、低極性化合物(2.30g,収率:
53.8%)および高極性化合物(1.05g,収率:
24.6%)の無色液体を得た。これらの化合物うち、
低極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.87(9H,s):(b)、1.1
5(9H,S):(c)、1.45(9H,s):
(d)、1.83〜2.60(5H,m):(e)、
3.21〜3.45(3H,m):(f)、3.90〜
4.65(3H,m):(g) IR cm-1: 1695(C=O)、1253(CH3−S
i)、1107(Si−O) であり、このものが(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジニ
ル]ピロリジン
【0159】
【化44】
【0160】であることを確認した。
【0161】一方、高極性化合物は、スペクトルデータ
が、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.87(9H,s):(b)、1.1
5(9H,s):(c)、1.45(9H,s):
(d)、1.95〜2.42:(5H,m):(e)、
3.20〜3.60(3H,m):(f)、4.20〜
4.55(3H,m):(g) IR cm-1: 1695(C=O)、1254(CH
3−Si)、1107(Si−0) であり、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−[(5S)−
2−t−ブチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジ
【0162】
【化45】
【0163】であることを確認した。
【0164】実施例15 製造例4で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−ヒドロキシ−2−ビニルピロリジン
(2.13g,10mmol)を用いて、実施例14と
同様の操作を行い、低極性化合物(1.67g,収率:
53.2%)および高極性化合物(0.76g,収率:
24.3%)の無色液体を得た。
【0165】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.15(9H,
s):(a)、1.45(9H,s):(b)、1.8
0〜2.63(5H,m):(c)、3.22〜3.4
7(4H,m):(d)、3.90〜4.65(3H,
m):(e) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2−[(5R)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリ
ジニル]ピロリジン
【0166】
【化46】
【0167】であることを確認した。
【0168】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.15(9H,
s):(a)、1.45(9H,s):(b)、1.9
5〜2.40(5H,m):(c)、3.20〜3.6
0(4H,m):(d)、4.20〜4.55(3H,
m):(e) IR cm-1: 3440(OH)、1695(C=
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−
2−[(5S)−2−t−ブチル−5−イソオキサゾリ
ジニル]ピロリジン
【0169】
【化47】
【0170】であることを確認した。
【0171】実施例16 製造例6で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−メタンスルホニルオキシ−2−ビニル
ピロリジン(2.91g,10mmol)を用いて、実
施例14と同様の操作を行い、低極性化合物(2.11
g,収率:54.0%)および高極性化合物(0.95
g,収率24.3%)の無色液体を得た。
【0172】これらの化合物うち、低極性化合物のスペ
クトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.15(9H,
s):(a)、1.45(9H,s):(b)、1.9
0〜2.60(5H,m):(c)、3.01(3H,
s):(d)、3.25〜3.85(3H,m):
(e)、3.90〜4.55(2H,m):(f)、
5.01〜5.30(1H,m):(g)、 IR c
-1: 1693(C=O)、1361(S=O)、1
171(S=O)、であった。以上の結果から、この化
合物が、(2S,4R)−N−t−ブトキシカルボニル
−4−メタンスルホニルオキシ−2−[(5R)−2−
t−ブチル−5−イソオキサゾリジニル]ピロリジン
【0173】
【化48】
【0174】であることを確認した。
【0175】高極性化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 1.15(9H,
s):(a)、1.45(9H,s):(b)、1.9
5〜2.40(5H,m):(c)、3.01(3H,
s):(d)、3.20〜3.85(3H,m):
(e)、4.20〜4.55(2H,m):(f)、
5.01〜5.30(1H,m):(g) IR cm-1: 1693(C=O)、1361(S=
O)、1171(S=O)、 であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−メタンスルホ
ニルオキシ−2−[(5S)−2−t−ブチル−5−イ
ソオキサゾリジニル]ピロリジン
【0176】
【化49】
【0177】であることを確認した。
【0178】実施例17 実施例1で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5R)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン(2.0g,5.2mmol:低極性化合
物)のエタノール(50ml)溶液に、5%パラジウム
−炭素触媒(0.2g)を加え、常圧の水素下、室温で
24時間攪拌した。触媒を濾去し、濾液を減圧下で濃縮
し、淡黄色液体(1.95g,収率:97.0%)を得
た。
【0179】この化合物のスペクトルデータは、1 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.87(9H,s):(b)、1.4
9(9H,s):(c)、1.50(2H,m):
(d)、1.80〜2.05(2H,m):(e)、
2.41(3H,s):(f)、2.78〜2.90
(2H,m):(g)、3.18〜3.45(4H,
m):(h)、3.83〜4.05(2H,m):
(i)、4.40(1H,m):(j) IR cm-1: 3438(OH)、1695(C=
O)、1252(CH−Si)、1108(Si−
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−t−ブチルジ
メチルシロキシ−2−[(1R)−1−ヒドロキシ−3
−(N−メチルアミノ)]プロピルピロリジン
【0180】
【化50】
【0181】であることを確認した。
【0182】実施例18 実施例1で得られた(2S,4R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−4−t−ブチルジメチルシロキシ−2−
[(5S)−2−メチル−5−イソオキサゾリジニル]
ピロリジン(2.0g,5.2mmol:高極性化合
物)を用いて、実施例17と同様の操作を行い、淡黄色
液体(1.94g,収率:96.8%)を得た。
【0183】この化合物のスペクトルデータは、 H−NMR(CDCl3) σ: 0.06(6H,
s):(a)、0.87(9H,s):(b)、1.4
9(9H,s):(c)、1.60(2H,m):
(d)、1.80〜2.05(2H,m):(e)、
2.43(3H,s):(f)、2.78〜2.92
(2H,m):(g)、3.30〜4.42(7H,
m):(h) IR cm-1: 3438(OH)、1695(C=
O)、1252(CH3−Si)、1108(Si−
O) であった。以上の結果から、この化合物が、(2S,4
R)−N−t−ブトキシカルボニル−4−t−ブチルジ
メチルシロキシ−2−[(1S)−1−ヒドロキシ−3
−(N−メチルアミノ)]プロピルピロリジン
【0184】
【化51】
【0185】であることを確認した。
【0186】実施例19〜45 実施例2〜16で得られたイソオキサゾリジン化合物を
用いて、実施例17と同様の操作を行い、表1に示す製
造物を得た。その収率を表1に示した。
【0187】
【表1】
【0188】
【表2】
【0189】
【表3】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C07D 413/04 207:12 261:02)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 [式中、R1は水素原子または水酸基の保護基、R2はア
    ミノ基の保護基、R3はアルキル基またはアラルキル基
    を示す。]で示されるイソオキサゾリジン化合物。
  2. 【請求項2】一般式(2) 【化2】 [式中、R1は水素原子または水酸基の保護基、R2はア
    ミノ基の保護基を示す。]で示されるピロリジン誘導体
    と一般式(3) 【化3】 [式中、R3はアルキル基またはアラルキル基を示
    す。]で示されるナイトロン化合物とを反応させること
    を特徴とする請求項1記載のイソオキサゾリジン化合物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のイソオキサゾリジン化合物
    を還元することを特徴とする一般式(4) 【化4】 [式中、R1は水素原子または水酸基の保護基、R4は水
    素原子またはアミノ基の保護基、R5は水素原子、アル
    キル基またはアラルキル基を示す。]で示されるアミノ
    アルコール化合物の製造方法。
JP8030525A 1996-02-19 1996-02-19 イソオキサゾリジン化合物およびその製造方法 Pending JPH09227556A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100345468B1 (ko) * 2000-07-10 2002-07-26 한국과학기술연구원 신규 1-베타메틸카바페넴 유도체 및 그의 제조방법

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KR100345468B1 (ko) * 2000-07-10 2002-07-26 한국과학기술연구원 신규 1-베타메틸카바페넴 유도체 및 그의 제조방법

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