JPH09226588A

JPH09226588A - 列車運行管理システム

Info

Publication number: JPH09226588A
Application number: JP8036408A
Authority: JP
Inventors: Tetsuo Yokoyama; 哲雄横山
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1996-02-23
Filing date: 1996-02-23
Publication date: 1997-09-02

Abstract

(57)【要約】【課題】中央指令所において列車運用の変更を伴う運
転整理が行われた場合、車両基地に対して十分な情報ま
たは正確な情報が伝えられないことがあった。また、車
両基地における車両の検査、清掃進捗状況が中央指令所
で把握できなかったので、効率的な車両運用変更ができ
ない場合があった。【解決手段】営業路線上の列車を管理し、ダイヤが乱
れた場合に車両運用変更を伴う運転整理を入力する運行
管理装置１と車両基地内の車両の検査、清掃進捗状況等
を管理する総合管理装置１１とを伝送路１４で接続し、
運転整理の情報および車両の検査、清掃進捗情報等を互
いに伝送するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、列車の運行を管
理する列車運行管理システムにおいて、列車ダイヤが乱
れた場合の運転整理に伴う車両運用変更業務に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】図６は例えば特開平６−１８３３４９号
公報に示された従来の列車運行管理システムの概略構成
を示すブロック図である。図において、１は列車の運行
を監視、制御し、運転整理等の指令を行う運行管理装
置、２は運行管理装置１にそれぞれ接続されるキャラク
タまたはグラフィックのディスプレイ端末で、ダイヤが
乱れた場合の運転整理処理等はこれら端末から入力され
る。３は伝送系中央装置、４は伝送系中央装置３に伝送
路５を介して結ばれる伝送系駅装置、６はこれら伝送系
駅装置４にそれぞれ接続される連動装置、案内装置等の
被制御装置、７は運行表示盤８を駆動する表示論理装
置、９はダイヤが記録されているフロッピードライブ装
置、１０は着発実績等を印字するプリンター装置であ
る。

【０００３】このような従来の列車運行管理システムに
おいては、まず、フロッピードライブ装置９に記録され
ている当日用の列車ダイヤ（基本ダイヤ）を運行管理装
置１の磁気ディスク装置（図示せず）に読み出し、ディ
スプレイ端末２から入力された変更情報を上記基本ダイ
ヤに付加して制御ダイヤを作成する。運行管理装置１
は、制御ダイヤに基づいて、被制御装置６から伝送系駅
装置４、伝送路５および伝送系中央装置３を介して得ら
れた現場の信号系状態信号を用いて、列車の追跡、進路
制御、案内制御等を行う。これら制御情報は、伝送系中
央装置３、伝送路５および伝送系駅装置４を介して各被
制御装置６に出力される。また、現場の信号機等の状態
や列車の走行位置は表示論理装置７によって運行表示盤
８に出力される。さらに、着発の実績はプリンター装置
１０に印字される。運行監視員は、運行標示盤８やディ
スプレイ端末２に出力された信号機や列車の状態を監視
し、ダイヤの乱れが発生した場合には、ただちに運転整
理等の制御入力を行う。

【０００４】次に、運転整理の処理について、図７のフ
ローチャートを参照しながら説明する。まず、運転整理
を入力すると（Ｓ１）、その入力データの妥当性をチェ
ックし（Ｓ２）、その結果がＯＫならば（Ｓ３でＹＥＳ
のとき）、制御ダイヤを運転整理情報にしたがって修正
し（Ｓ４）、その結果を表示する（Ｓ５）。上記Ｓ３で
ＮＯの場合は、Ｓ１にもどって運転整理入力をやり直
す。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の列
車運行管理システムでは、自然災害、車両故障等の原因
でダイヤが乱れ、その列車を車両基地に戻して別の車両
を車両基地から出庫してくる必要があるような車両運用
を変更する運転整理等を行った場合に、車両基地に対し
て、その運転整理情報を電話や手書き書面のＦＡＸによ
り伝達していたため、十分な情報が伝達できなかった
り、誤った情報を送ってしまうといった問題点があっ
た。また、運行監視を行っている中央指令所において
は、車両基地内の車両の検査進捗状況や在線状況を逐次
把握していることが不可能であったので、運転整理時に
おいて、検査終了済みの車両を迅速に運用できない場合
があった。さらに、中央指令装置は営業路線上の列車を
管理するが、車両基地内の車両をオンラインで管理する
ことができなかったので、中央指令装置から運転整理を
入力してから列車運用が実施されるまで、多くの手間と
時間を要した。

【０００６】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、第１の目的は、中央指令装置か
ら入力された運転整理情報と、車両基地における車両の
検査進捗状況および在線状況とを相互に伝達しあえる列
車運行管理システムを得るものである。また、第２の目
的は、中央指令装置が営業路線上の列車と同様、車両基
地内の車両をも管理できる列車運行管理システムを得る
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明に係る列車運行
管理システムにおいては、営業路線を列車として走行さ
せるための車両を格納している車両基地内の全車両の検
査進捗状況、在線状況等を管理する総合管理装置と、上
記中央指令装置との間にオンライン伝送路を設けるもの
である。

【０００８】また、車両基地における総合管理装置は、
中央指令装置から伝送されてきた運転整理情報をもと
に、基地内作業および作業分担を変更するものである。

【０００９】また、中央指令装置は、総合管理装置から
伝送されてきた車両の検査進捗状況および在線状況を参
照しながら運転整理業務を行うものである。

【００１０】また、中央指令装置は車両基地内の車両の
制御を行うものである。

【００１１】また、中央指令装置は車両基地内の車両の
在線状況を出力するものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．図１はこの発明の実施の一形態である列
車運行管理システムの概略構成を示すもので、図中１〜
１０は図６に示したものと同一または相当部分である。
１１は車両基地内の全車両の検査進捗状況、在線状況等
を管理している総合管理装置で、伝送路１２を介してキ
ャラクタまたはグラフィックディスプレイ端末１３が接
続されている。１４は中央指令所の運行管理装置１と総
合管理装置１１とをオンラインで結ぶための公衆回線等
の伝送路で、１５は伝送系基地装置である。

【００１３】このように構成された列車運行管理システ
ムにおいても、従来と同様にして列車の追跡および制御
を行い、営業路線上の全列車を管理する。しかし、本実
施の形態例では、列車ダイヤが乱れた場合に入力された
運転整理の内容は、車両の運用に影響を及ぼす車両基地
に対して、オンラインで伝達される。図２は、車両運用
変更例を示す図である。図２（ａ）に示すように、計画
ダイヤにおいて、駅Ｚから駅Ａまでを列車１で、駅Ａで
折り返して駅Ｚまでは列車２で走行する編成Ａと、当日
は運用が予定されていない編成Ｂとがあるとする。も
し、編成Ａに故障等が発生して、列車１の駅Ａへの到着
が遅れる場合、図２（ｂ）に示すような運転整理で車両
運用変更を行う。この場合、編成Ａは駅Ａ到着後、列車
４（回送）として車両基地に入庫し、代わって編成Ｂが
列車３（回送）として出庫し、駅Ａから駅Ｚまで列車２
として運用される。つまり、車両運用変更時には、車両
基地における運転整理の内容に応じた迅速な対応が重要
であるため、車両基地へ運転整理の内容を迅速かつ正確
に伝達しなければならないのである。

【００１４】運転整理の内容が伝送される動作の流れを
図３のフローチャートを参照しながら説明する。列車の
ダイヤが乱れた場合には、中央指令所にいる監視員は運
行管理装置１に接続されているディスプレイ端末２より
運転整理案を入力する（Ｔ１）。入力された運転整理に
伴う車両運用の変更内容を車両基地に送信する（Ｔ
２）。車両基地内の総合管理装置１１は、車両運用の変
更内容を受信し（Ｔ３）、運用変更を知らせるブザー等
を鳴動する（Ｔ４）。そして、運用変更の内容がディス
プレイ端末１３に表示され（Ｔ５）、基地内の車両運
用、作業員の割り振り等を管理している管理者は、表示
された内容をもとに構内作業、人の割り振り等の変更を
行う（Ｔ６）。以上により、中央指令所で入力された運
転整理案が運行管理装置によって車両基地の総合管理装
置への送信データに加工され、伝送路を介してオンライ
ンで伝送されるので、入力された運転整理案が迅速にか
つ正確に車両基地に伝達できる。また、車両基地におい
ても、運転整理に伴う車両運用の変更がディスプレイ端
末上で確認することができるので、構内作業のスケジュ
ール等の変更を迅速に行える。

【００１５】実施の形態２．なお、上記実施の形態１で
は中央指令所の運行管理装置１から車両基地の総合管理
装置１１へ運転整理案を伝送する例を示したが、車両基
地の総合管理装置１１から中央指令所の運行管理装置１
へ車両基地内の車両の状況を伝送するようにすれば、さ
らに効率のよい運転整理が実施できる。図４は、本実施
の形態２による動作を示すフローチャートである。車両
基地の総合管理装置１１のディスプレイ端末１３から、
各車両の検査や清掃の進捗状況を入力すると（Ｕ１）、
入力された情報は運行管理装置１に送信される（Ｕ
２）。運行管理装置１は上記情報を受信して（Ｕ３）、
運行管理装置１のディスプレイ端末２上に表示される
（Ｕ４）。上記により、中央指令所の監視員は車両基地
の車両のうちすぐにも運用にまわせる車両の種類、数な
どが把握できるので、最も効率的な運転整理案を入力す
ることが可能になる。

【００１６】実施の形態３．なお、上記実施の形態２に
おいては、運行管理装置１は総合管理装置１１から受信
した車両基地内の情報を運転整理入力の参考にするにと
どまっていたが、中央指令所において、車両基地内の車
両の在線状況の把握および進路制御による編成作成をも
可能とすることにより、より迅速かつ効率的な運転整理
が行える。図５は、運転整理の必要が生じた場合の運行
管理装置１における処理の流れを示したフローチャート
である。車両故障、自然災害等の要因が発生し（Ｖ
１）、運行ダイヤが乱れた場合（Ｖ２）、中央指令所に
いる監視員が運転整理を立案する中で、車両運用の変更
が必要となればその検討を行う（Ｖ３）。そして、車両
基地から予備編成を割り当てることに決定すれば（Ｖ
４）、該当する車両基地内の車両を選択する（Ｖ５）。
このとき、車両基地内の車両の在線状況をディスプレイ
端末に表示して確認し（Ｖ６）、検査作業が予定されて
いるか否かを確認する（Ｖ７）。当日検査が予定されて
いる場合は（Ｖ７でＹのとき）、検査名、検査開始時
刻、検査進捗度合、および検査終了（予定）時刻等の進
捗状況を確認する（Ｖ８）。さらに、清掃作業の予定が
あるか否かおよび作業終了（予定）時刻を確認する（Ｖ
９）。当日の検査が無い場合は（Ｖ７でＮのとき）、Ｖ
９に進んで清掃作業の予定を確認する。

【００１７】上記の確認を経て、検査、清掃ともに終了
し運用可能な車両を選択し、充当車両を決定する（Ｖ１
０）。その後、決定した運用変更の内容を総合管理装置
１１に伝達し（Ｖ１１）、総合管理装置１１はその内容
を確認する（Ｖ１２）。さらに、決定した変更内容にし
たがって該当車両の進路制御を行い、編成を作成する
（Ｖ１３）。そして、運転整理に応じたタイミングで作
成された編成を営業路線上に移動させた後は（Ｖ１
４）、他の列車と同様に管理することとなる。なお、営
業路線上を走行していた列車が車両基地内にもどるケー
スにおいても同様に管理できることはいうまでもない。
これにより、車両基地内で車両を移動させる場合に、営
業路線の使用されない時間を見計らって営業路線区間経
由で移動させることも可能になる。以上のように、運行
管理装置で営業路線上の列車と車両基地内の車両とを一
元管理することにより、実際の列車の運行にあわせた効
率的な車両の管理ができる。

【００１８】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。

【００１９】車両基地内の全車両の検査進捗状況、在線
状況等を管理する総合管理装置と、営業路線上の列車の
管理を行う中央指令装置との間にオンライン伝送路を設
けてデータ授受を行うようにしたので、運転整理時の列
車運用の変更が正確かつ効率良く行える。

【００２０】また、車両基地における総合管理装置は、
中央指令装置から伝送されてきた運転整理情報をもとに
基地内作業および作業分担を変更するようにしたので、
車両基地内の人の割り振り等の変更が迅速に行える。

【００２１】また、中央指令装置は総合管理装置から伝
送されてきた車両の検査進捗状況および在線状況を参照
しながら運転整理業務を行うようにしたので、車両の準
備状況を考慮した適切な運転整理を行える。

【００２２】また、中央指令装置は車両基地内の車両の
制御を行うようにしたので、運転整理および車両運用変
更を中央指令装置から一元管理でき、車両運用を含めた
運行管理業務がより効率的に行える。

【００２３】また、中央指令装置は車両基地内の車両の
在線状況を出力するようにしたので、中央指令装置から
車両基地内の車両を制御して編成を作成するする際に、
最も適切な動作が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の一形態による列車運行管理
システムの概略構成を示す図である。

【図２】車両運用変更例を示す図２である。

【図３】この発明の実施の形態１による運転整理入力
時の動作を示すフローチャートである。

【図４】この発明の実施の形態２による車両の準備進
捗状況入力時の動作を示すフローチャートである。

【図５】この発明の実施の形態３による運転整理入力
時の動作を示すフローチャートである。

【図６】従来の列車運行管理システムの概略構成を示
す図である。

【図７】従来の列車運行管理システムによる運転整理
時の動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１運行管理装置、２中央側ディスプレイ端末、３
伝送系中央装置、４伝送系駅装置、６被制御装置、
７表示論理装置、８運行表示盤、１１総合管理装
置、１３基地側ディスプレイ端末、１４伝送路、１
５伝送系基地装置。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】営業路線上の列車の運行を管理し、列車
ダイヤが乱れた場合に平常ダイヤに戻す目的である運転
整理機能を持つ中央指令装置を備えた列車運行管理シス
テムにおいて、上記営業路線を列車として走行させるための車両を格納
している車両基地内の全車両の検査進捗状況、在線状況
等を管理する総合管理装置と、上記中央指令装置との間
にオンライン伝送路を設け、上記中央指令装置と上記総
合管理装置との間でデータ授受を行うことを特徴とする
列車運行管理システム。
【請求項２】車両基地における総合管理装置は、中央
指令装置から伝送されてきた運転整理情報をもとに、基
地内作業および作業分担を変更することを特徴とする請
求項１記載の列車運行管理システム。
【請求項３】中央指令装置は、総合管理装置から伝送
されてきた車両の検査進捗状況および在線状況を参照し
ながら運転整理業務を行うことを特徴とする請求項１ま
たは２記載の列車運行管理システム。
【請求項４】中央指令装置は、車両基地内の車両の制
御を行うことを特徴とする請求項１ないし３のいずれか
に記載の列車運行管理システム。
【請求項５】中央指令装置は、車両基地内の車両の在
線状況を出力することを特徴とする請求項４記載の列車
運行管理システム。