JPH09224560A - 抗菌性フィルム - Google Patents

抗菌性フィルム

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JPH09224560A
JPH09224560A JP5672296A JP5672296A JPH09224560A JP H09224560 A JPH09224560 A JP H09224560A JP 5672296 A JP5672296 A JP 5672296A JP 5672296 A JP5672296 A JP 5672296A JP H09224560 A JPH09224560 A JP H09224560A
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antibacterial
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗菌性ガスの発生が速やかで、容器に包装さ
れる食品(魚刺身等)の防カビ、細菌増殖の抑制等の抗
菌効果を与えることができる抗菌性フィルムの提供。 【解決手段】 イシチオシアン酸エステルをシクロデキ
ストリンで包接した包接化合物の粉体を含有する水膨潤
性ポリウレタン樹脂層(A)からなることを特徴とする
抗菌性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソチオシアン酸
エステルをシクロデキストリンで包接した包接化合物の
粉末を含有する水膨潤性ポリウレタン樹脂層からなる抗
菌性フィルムで、ラップ等で包装された容器と食品との
間に敷いたり、覆ったりするものであり、食品における
カビの発生や細菌の増殖等を防ぐ抗菌効果を有する抗菌
性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、抗菌性フィルム及びその製造方法
としては、イソチオシアネート類化合物又はテルペン
類化合物又はこれらの配合物をシクロデキストリンで包
接した包接化合物を合成樹脂フィルムに分散含有させた
もの(例えば特開平6−191562号公報)、アリ
ルイソチオシアネートをシクロデキストリンで包接した
包接化合物の粉末をラミネート用接着剤に分散させた接
着剤層を有する抗菌性フィルム(例えば特開平6−92
842号公報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
およびは共に、アリルイソチオシアネートをシクロデ
キストリンで包接した包接化合物がフィルムまたは接着
剤層内に取り込まれいるため食品から滲み出るドリップ
と該包接化合物との接触が遅くなり、容器に包装された
食品の抗菌効果が低下するという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、末端イソシアネート
基含有親水性ポリウレタンプレポリマーに該包接化合物
の粉末を混合分散させた水膨潤性ポリウレタン樹脂層か
らなる抗菌性フィルムをラップ等で包装された容器と食
品との間に敷いたり、覆ったりすることにより、食品か
ら滲み出るドリップが速やかに水膨潤性ポリウレタン樹
脂層に浸透し、該包接化合物と接触して速やかに抗菌ガ
スを徐放させ、食品を包装した直後からの抗菌効果を示
すことを見い出し本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、イソチオシアン酸エス
テルをシクロデキストリンで包接した包接化合物の粉末
を含有する水膨潤性ポリウレタン樹脂層からなることを
特徴とする抗菌性フィルムである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明におけるイソチオシアン酸
エステルとしては、イソチオシアン酸アリル、イソチオ
シアン酸イソアミル、イソチオシアン酸イソブチル、イ
ソチオシアン酸イソプロピル、イソチオシアン酸エチ
ル、イソチオシアン酸ニトロフェニル、イソチオシアン
酸フェニル、イソチオシアン酸ブチル、イソチオシアン
酸プロピル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシア
ン酸メチル等;およびこれらの2種以上の混合物が挙げ
られる。これらのうち好ましいものはイソチオシアン酸
アリルである。
【0007】本発明の抗菌効果を発揮させるためにはイ
ソチオシアン酸エステルをシクロデキストリンで包接し
た包接化合物の粉末の粒径は小さいことが望ましく、通
常50μm以下好ましくは30μm以下である。
【0008】水膨潤性ポリウレタン樹脂層としては、イ
ソチオシアン酸エステルをシクロデキストリンで包接し
た包接化合物の粉末を末端イソシアネート基含有親水性
ポリウレタンプレポリマーに混合分散させたものを湿気
硬化させたもの;及びイソチオシアン酸エステルをシク
ロデキストリンで包接した包接化合物の粉末を末端イソ
シアネート基含有親水性ポリウレタンプレポリマー及び
ポリエーテルポリオールに混合分散させたものを硬化さ
せたものが挙げられる。
【0009】水膨潤性ポリウレタン樹脂の水吸収倍率
は、抗菌性ガスの徐放速度の観点から、通常10%以
上、好ましくは50%以上、特に好ましくは100%以
上である。なお、水吸収倍率(%)は水浸漬前の重量を
(W1)、水浸漬後の重量を(W2)としたとき、以下
の式により算出される値である。 水吸収倍率(%)=(W2−W1)×100/W1
【0010】本発明における末端イソシアネート基含有
親水性ポリウレタンプレポリマー(1)を構成するポリ
イソアネートとしては芳香族ジイソシアネート、脂肪族
ジイソシアネートおよび脂環式ジイソシアネートが挙げ
られ、芳香族ジイソシアネートとしてはトリレンジイソ
シアネート(TDI)、α,α,α′,α′−テトラメ
チルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフチレン
ジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネ
ート(XDI)など;脂肪族ジイソシアネートとしては
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジ
ンジイソシアネート(LDI)など;脂環式ジイソシア
ネートとしてはジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPD
I)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CH
DI)、水添キシレンジイソシアネート(HXDI)、
水添トリレンジイソシアネート(HTDI)など;およ
びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのう
ち好ましいものはTDI、MDI、HMDIおよびIP
DIであり、特に好ましいものはTDIおよびMDIで
ある。
【0011】他のポリイソシアネートとしては、上述の
芳香族、脂肪族もしくは脂環式ポリイソシアネート化合
物の変性物も使用できる。ポリイソシアネート化合物の
変性物としては上述の例示した化合物のイソシアネート
基の一部または全部がカーボジイミド基、ウレトジオン
基、ウレトイミン基、ビューレット基、イソシアヌレー
ト基などに変性された化合物およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものはTD
I、MDIから誘導されるカーボジイミド変性およびイ
ソシアヌレート変性ポリイソシアネートである。
【0012】(1)を構成するポリエーテルポリオール
(2)としては、低分子量ポリオール[エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,4ブタンジオール、
ビスフェノールA、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン等]を出発物質として、アルキレンオキシド(炭素数
2〜4のアルキレンオキシド;エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、テトラヒ
ドロフラン等)を付加重合または付加共重合(ブロック
および/またはランダム)させて得られるものが挙げら
れる。好ましいオキシアルキレンはオキシエチレン単独
又はオキシエチレン/オキシプロピレン混合である。2
種以上のオキシアルキレンの付加共重合体の場合、全オ
キシアルキレンの重量に基づくオキシエチレン含有量は
親水性付与の観点から、通常30%以上であり、好まし
くは50%以上である。
【0013】(1)を構成するポリエーテルポリオール
(2)の水酸基当量は抗菌性フィルムの可撓性から20
0〜3000が好ましい。
【0014】(1)は前記のポリイソシアネートと前記
のポリエーテルポリオールとを反応させて得られる。反
応のNCO/OH当量比は通常(1.2〜3)/1、好
ましくは(1.5〜2)/1である。プレポリマー化反
応は無溶剤もしくは有機溶剤(酢酸エチル、MEK、ト
ルエン、キシレン等)希釈下で行われ、反応温度は通常
50〜150℃、好ましくは60〜100℃である。反
応に際して公知の有機金属触媒(ジブチル錫ジラウレー
ト、ステアリン酸鉛等)を添加して反応を促進させるこ
とができる。(1)のNCO%は抗菌性フィルムの物性
の観点から、通常0.3〜10%であり、好ましくは
0.5〜7%である。
【0015】水膨潤性ポリウレタン樹脂が、(1)と
(2)を硬化させたものの場合、(1)中のイソシアネ
ート基と(2)中の水酸基の当量比(NCO/OH)は
通常、1/(0.5〜2)、好ましくは1/(0.9〜
1.2)である。必要により公知の有機金属触媒(ジブ
チル錫ジラウレート、ステアリン鉛等)を添加できる。
【0016】本発明の抗菌性フィルムはイソチオシアン
酸エステルをシクロデキストリンで包接した包接化合物
の粉末を含有する水膨潤性ポリウレタン樹脂層(A)単
独からなる形態でもよいが、貫通孔を有する合成樹脂フ
ィルムもしくはシート(B)又は合成樹脂からなる不織
布および/または天然パルプ(C)の上に(A)を有す
る形態、あるいは(B)と(C)との間に(A)が介在
している形態が好ましい。
【0017】該樹脂層(A)の製造方法としては、
(1)又はH(1)とポリエーテルポリオールと該包接
化合物の粉末とを混合分散させる。その比率は重量に基
づいて100(樹脂分)/(5〜80)、好ましくは1
00(樹脂分)/(10〜50)であり、必要により有
機溶剤(酢酸エチル、MEK、トルエン、キシレン等)
で希釈できる。該混合分散液を水平に保たれた離型シー
ト上に厚さ0.5〜3mm(硬化後)になるように流延
させ、45℃で1晩養生させることにより得られる。
【0018】貫通孔を有する合成樹脂フィルムまたはシ
ート(B)としては、従来包装用その他広く使用されて
いる材料が用いられ、その具体例としては、PET(ポ
リエチレンテレフタレート)、ポリアミド、KPET
(塩化ビニリデンコートポリエステル)、KYN(塩化
ビニリデンコートナイロン)、KOP(塩化ビニリデン
コート延伸ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、
CPP(無延伸ポリプロピレン)、EVA(エチレン−
酢酸ビニル共重合体)等が挙げられる。
【0019】フィルムの厚さは特に限定されないが、例
えば数μm〜数十μmの範囲が好ましい、更に前記貫通
孔の孔経やその孔数は、食品から滲みでるドリップ量並
びに該包接化合物の徐放性の程度(食品保存後から食品
を消費するまでの時間又は日数)を考慮して設定すべき
である、徐放性を高める場合(該包接化合物からの抗菌
ガス放出速度をより低下させること)には、貫通孔の孔
径を小さくするか貫通孔の孔数を減らせばよい。
【0020】(C)の合成樹脂からなる不織布として
は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリエス
テル等が挙げられる。厚さは特に限定されないが、例え
ば数μm〜数十μmの範囲が好ましい。天然パルプとし
ては、従来包装用その他広く使用されている材料が用い
られる。
【0021】(A)が(B)又は(C)の上に有する形
態の場合、あるいは(B)と(C)との間に(A)が介
在している形態の場合の製造方法としては、該混合分散
液を貫通孔を有する合成樹脂フィルムの片面に通常で厚
さ3〜30μm(乾燥後)、好ましくは5〜20μm
(乾燥後)となるようにコーティングさせた後、45℃
で1晩養生させる方法、あるいはコーティング面に合成
樹脂からなる不織布または天然パルプを張り合わせた
後、45℃で1昼夜養生させる方法でも抗菌性フィルム
を製造することもできる。
【0022】本発明の抗菌フィルムは目的の大きさに裁
断し、容器と食品との間に敷きラップ等で包装すること
によって抗菌効果を発揮させる。一般的にこれら食品は
食品加工包装後から消費者が口にするまでに至る時間は
8時間程度であり、この時間内で抗菌効果を十分に発揮
する抗菌性フィルムが求められており、本発明の抗菌性
フィルムはこれらの要求を満足させるものである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。以下において「部」は重量部、「%」は重量%を示
す。
【0024】製造例1[親水性ポリウレタンプレポリマ
ーの製造] 攪拌機、温度計および窒素導入管を付した1L容積の4
つ口コルベンにポリエーテルポリオール「サンニックス
FA−103」(三洋化成工業製、分子量3300、全
オキシアルキレンの重量に基づいたオキシエチレン含有
量70%)484部、「コロネートT−80」(日本ポ
リウレタン工業製、2,4−および2,6−トリレンジ
イシアネート(80/20)混合物、NCO含量48
%)76部、酢酸エチル240部およびジブチル錫ジラ
ウレート1部を仕込み、窒素気流下80℃で5時間反応
させ、NCO含量2.2%、粘度1500cp/25℃
の親水性ポリウレタンプレポリマー800部を得た。
【0025】製造例2[親水性ポリウレタンプレポリマ
ーの製造] 製造例1と同様の反応装置を用いて、ポリエーテルポリ
オール「ニューポール80−4000」(三洋化成工業
製、分子量4000、全オキシアルキレンの重量に基づ
いたオキシエチレン含有量80%)498部、「MD
I」(日本ポリウレタン工業製、NCO含量33%)6
2部、酢酸エチル240部およびジブチル錫ジラウレー
ト1部を仕込み、窒素気流下80℃で5時間反応させ、
NCO含量1.3%、粘度1000cp/25℃の親水
性ポリウレタンプレポリマー800部を得た。
【0026】製造例3[非親水性ポリウレタンプレポリ
マーの製造] 製造例1と同様の反応装置を用いて、ポリエーテルポリ
オール「サンニックストリオールGP−3000」(三
洋化成工業製、分子量3000、全オキシアルキレンの
重量に基づいたオキシエチレン含有量0%)286部、
「サンニックスジオールルPP−2000」(三洋化成
工業製、分子量2000、全オキシアルキレンの重量に
基づいたオキシエチレン含有量0%)191部、「コロ
ネートT−80」(日本ポリウレタン工業製、2,4−
および2,6−トリレンジイシアネート(80/20)
混合物、NCO含量48%)83部、酢酸エチル240
部およびジブチル錫ジラウレート1部を仕込み、窒素気
流下80℃で5時間反応させ、NCO含量2.4%、粘
度1200cp/25℃の非親水性ポリウレタンプレポ
リマー800部を得た。
【0027】実施例1 製造例1で製造した親水性ポリウレタンプレポリマー
100部、粒径25μmのイソチオシアン酸アリルをシ
クロデキストリンで包接した包接化合物の粉末50部を
通常の分散装置を用いて混合分散させた。この混合分散
液を水平に保たれた離型シート上に厚さが1mm(硬化
乾燥後)になるように流延させ、45℃で1晩養生させ
抗菌性フィルムを製造した。このものの性能評価結果を
表1に示す。
【0028】実施例2 製造例1で製造した親水性ポリウレタンプレポリマー
100部の代わりに、製造例2で得た親水性ポリウレタ
ンプレポリマーを同量用いた以外は実施例1と同様に
して抗菌性フィルムを製造した。このものの性能評価結
果を表1に示す。
【0029】実施例3 製造例1で製造した親水性ポリウレタンプレポリマー
100部、ポリエーテルポリオール「ニューポールGE
P2800」(三洋化成工業製、分子量2500、全オ
キシアルキレンの重量に基づいたオキシエチレン含有量
48%)40部、ジブチル錫ジラウレート0.1部、粒
径25μmのイソチオシアン酸アリルをシクロデキスト
リンで包接した包接化合物の粉末50部を通常の分散装
置を用いて混合分散させた。この混合分散液を水平に保
たれた離型シート上に厚さが1mm(硬化乾燥後)にな
るように流延させ、60℃で1晩養生させ抗菌性フィル
ムを製造した。このものの性能評価結果を表1に示す。
【0030】実施例4 製造例2で製造した親水性ポリウレタンプレポリマー
100部、粒径25μmのイソチオシアン酸アリルをシ
クロデキストリンで包接した包接化合物の粉末50部お
よび酢酸エチル110部を通常の分散装置を用いて混合
分散させた。この混合分散液を貫通孔(孔径;0.8m
m、孔数;80孔/50mm×50mm)を有するPP
フイルム(厚さ;20μm)の片面に、乾燥後の厚さが
10〜15μmとなるようにコーティングした。更にコ
ーティング面にポリエステルの不織布(柔軟タイプ、厚
さ;0.2mm)を貼り合わせ45℃で1晩養生させ積
層型の抗菌性フィルムを製造した。このものの性能評価
結果を表1に示す。
【0031】比較例1 実施例1において、製造例1で製造した親水性ポリウレ
タンプレポリマー100部の代わりに製造例3で得た
非親水性ポリウレタンプレポリマーを同量用いた以外
は実施例1と同様にして抗菌性フィルムを製造した。こ
のものの性能評価結果を表1に示す。
【0032】表1における性能評価項目および評価方法
は下記の通りである。 抗菌性フィルムの水吸収倍率(%);実施例1〜4およ
び比較例1で得られた抗菌性フィルムを各々30mm×
30mmの大きさに裁断して重量(W1)を秤量した。
各々裁断したフィルムを水温5℃および25℃の水に浸
漬させ、浸漬5時間後のシートの重量(W2)を秤量し
た。 抗菌性フィルムの水吸収倍率(%)=(W2−W1)×
100/W1。 抗菌ガス量の測定;実施例1〜4および比較例1で製造
した抗菌性フィルムを各々50mm×150mmのサイ
ズに裁断した。ガスサンプリング口を設けた密閉容器内
に上述の抗菌性フィルム(貫通孔を有する合成樹脂フィ
ルム面を上にした状態)を入れ容器全体を5℃の試験室
内に置いた。密閉容器の上蓋を外し、水噴霧器を用いて
抗菌性フィルム上に水約3〜5グラムを均一噴霧したの
ち直ちに容器を密閉にした。水噴霧後一定時間毎に容器
のガスサンプリング口からサンプルを採取し、ガスクロ
マトグラフで抗菌性徐放ガス量を定量した。 記号の説明 ×;<1ppm、△;1〜10ppm、○;10〜50
ppm、◎;>50ppm
【0033】
【表1】 水吸収倍率、水噴霧後の抗菌性ガス徐放量(経過時間)
【0034】
【発明の効果】本発明の抗菌性フィルムは下記の効果を
奏する。 (1)従来の抗菌性フィルムはイソチオシアン酸エステ
ルをシクロデキストリンで包接した包接化合物の粉末を
合成フィルムの中に分散含有させてしまうため、抗菌性
ガスの徐放速度が遅くなり使用用途が限定される。本発
明の抗菌性フィルムは食品から滲み出るドリップと接触
すると速やかに抗菌性ガスを発生させることが可能とな
り、比較的短時間で消費される容器に包装される食品
(魚刺身等)の防カビ、細菌増殖の抑制等の抗菌効果を
与えることができる。 (2)このような特徴を有する抗菌性フィルムは、健康
医療分野としての抗菌性包帯、病床抗菌性シーツ等の基
材に対しても有用である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソチオシアン酸エステルをシクロデキ
    ストリンで包接した包接化合物の粉末を含有する水膨潤
    性ポリウレタン樹脂層(A)からなることを特徴とする
    抗菌性フィルム。
  2. 【請求項2】 (A)が末端イソシアネート基含有親水
    性ポリウレタンプレポリマー(1)を湿気硬化させたも
    のである請求項1記載の抗菌性フィルム。
  3. 【請求項3】 (A)が末端イソシアネート基含有親水
    性ポリウレタンプレポリマー(1)をポリエーテルポリ
    オール(2)で硬化させたものである請求項1記載の抗
    菌性フィルム。
  4. 【請求項4】 (1)がポリイソシアネートとポリエー
    テルポリオール(2)とを反応させて得られる末端イソ
    シアネート基含有親水性ポリウレタンプレポリマーであ
    る請求項2または3記載の抗菌性フィルム。
  5. 【請求項5】 (2)が全オキシアルキレンの重量に基
    づいて30〜100%のオキシエチレン含量を有するも
    のである請求項3または4記載の抗菌性フィルム。
  6. 【請求項6】 (2)がオキシエチレン単独又はオキシ
    エチレン/オキシプロピレン付加共重合系ポリエーテル
    ポリオールである請求項3〜5のいずれか記載の抗菌性
    フィルム。
  7. 【請求項7】 貫通孔を有する合成樹脂フィルムもしく
    はシート(B)又は合成樹脂からなる不織布および/ま
    たは天然パルプ(C)の上に(A)を有するか、あるい
    は(B)と(C)との間に(A)が介在している請求項
    1〜6のいずれか記載の抗菌性フィルム。
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