JPH09223859A - プリント配線板 - Google Patents

プリント配線板

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JPH09223859A
JPH09223859A JP2971296A JP2971296A JPH09223859A JP H09223859 A JPH09223859 A JP H09223859A JP 2971296 A JP2971296 A JP 2971296A JP 2971296 A JP2971296 A JP 2971296A JP H09223859 A JPH09223859 A JP H09223859A
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JP
Japan
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plating
layer
primary
conductor
wiring board
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JP2971296A
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English (en)
Inventor
Masanori Tamaki
昌徳 玉木
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より高密度でパターン精度の高い配線におい
てもピール強度に優れるプリント配線板を提供するこ
と。 【解決手段】 基板上に設けた樹脂絶縁層の粗化面に、
一次めっき処理と二次めっき処理にて形成した導体回路
を有するプリント配線板において、前記導体回路は、ア
ンカー窪みを含む粗化面側が、該粗化面に沿って設けた
一次めっき層で構成され、かつその一次めっき層の表面
には、二次めっき層が、アンカー窪み内の少なくとも一
部を占めるように充填された状態で形成されていること
を特徴とするプリント配線板である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アディティブ法によ
り形成した導体と樹脂絶縁層との密着性、特に、導体を
構成する一次めっき層と二次めっき層の密着性を改善し
たプリント配線板についての提案である。
【0002】
【従来の技術】近年、電子工業の進歩に伴い電子機器の
小型化あるいは高速化が進められており、このためプリ
ント配線板やLSIを実装する配線板に対してもファイ
ンパターンによる高密度化および高い信頼性が要求され
ている。
【0003】このために、最近では、配線板に導体を形
成する方法として、接着剤を基板表面に塗布して樹脂絶
縁層を形成し、この樹脂絶縁層の表面を粗化した後、無
電解めっきを施して導体を形成するアディティブ法が注
目を浴びている。
【0004】このようなアディティブ法において、導体
と樹脂絶縁層との密着性(以下、「ピール強度」とい
う。)を改善する手段として、従来、樹脂絶縁層の導体
形成面側に、化学的エッチングによる微細な凹凸を設け
る方法が知られている。この方法によれば、樹脂絶縁層
表面に設けた凹凸に銅めっき等のめっき金属が充填され
るので、その凹凸によるアンカー効果により、ピール強
度を改善することができる。このようなアンカー効果に
よるピール強度の改善は、一般に、破壊面積を大きくす
ること、導体金属または絶縁層樹脂の強度を大きくする
ことによってなされる。
【0005】ところが、より高密度でパターン精度の高
い配線が要求される最近のアディティブ型プリント配線
板では、レジストの微小パターンを精度良く形成するた
めに、樹脂絶縁層の表面粗化によって形成されるアンカ
ーを小さくすることが必要となる。そのため、上記従来
技術において、アンカーを小さくすると、破壊面積が小
さくなる結果、ピール強度が著しく低下するという問題
を生じた。
【0006】この問題を解消するために、発明者らは先
に、基板上に設けた樹脂絶縁層の粗化面に触媒核を付与
して薄付けの無電解合金めっき(一次めっき)処理を直
に施し、さらにその合金めっき層表面に厚付けの無電解
銅めっき(二次めっき)処理を施して導体層を形成して
なるプリント配線板を提案した。特にこの提案では、ア
ンカー内に充填される一次めっき金属として、導通抵抗
が低く硬度に優れる銅−ニッケル系合金を用いることが
望ましい。それ故に、上記提案にかかる技術によれば、
より高密度でパターン精度の高い配線においても、導通
抵抗を低く維持しつつピール強度をある程度改善するこ
とはできる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように一次めっき金属として銅−ニッケル系合金を用
い、二次めっき金属として例えば銅を用いると、一次め
っき層は、ニッケルを含むために酸化しやすい。その結
果、例えば製造トラブルなどで一次めっき層が空気中に
長時間にわたって晒されると、一次めっき層の表面が酸
化し、一次めっき層(銅−ニッケル系合金層)と二次め
っき層(銅めっき層)の密着不良が発生するという問題
があった。
【0008】また、このような密着不良は、一次めっき
層の表面酸化が生じなくても、配線パターンの高密度化
に伴って樹脂絶縁層に形成されるアンカーが小さくな
り、図1に示すように、アンカー窪みを含む粗化面側に
形成される一次めっき層が、アンカー窪み内を一次めっ
き金属で完全に充填した状態でかつ平坦に被覆される場
合にも生じた。
【0009】このように、導体を構成する一次めっき層
と二次めっき層の密着性が悪くなると、アディティブ法
により形成した導体と樹脂絶縁層との密着性(ピール強
度)を低下させることになる。また、このような一次め
っき層と二次めっき層の2層からなる導体は、それぞれ
の層の熱膨張係数が異なるために、ヒートサイクルなど
で剥離が生じる場合がある。
【0010】この発明の目的は、従来技術が抱えている
上記問題を解消することにあり、特に、導体を構成する
一次めっき層と二次めっき層の密着性を改善することに
より、より高密度でパターン精度の高い配線において
も、アディティブ法により形成した導体の樹脂絶縁層と
の密着性(ピール強度)およびヒートサイクル特性に優
れたプリント配線板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的の実
現に向け鋭意研究を行った結果、以下に示す内容を要旨
構成とする発明を完成するに至った。すなわち、この発
明は、基板上に設けた樹脂絶縁層の粗化面に、一次めっ
き処理と二次めっき処理にて形成した導体回路を有する
プリント配線板において、前記導体回路は、アンカー窪
みを含む粗化面側が、該粗化面に沿って設けた一次めっ
き層で構成され、かつその一次めっき層の表面には、二
次めっき層が、アンカー窪み内の少なくとも一部を占め
るように充填された状態で形成されていることを特徴と
するプリント配線板である。
【0012】ここで、上記一次めっき層は、膜厚が1以
上2μm未満であること、アンカー窪み内に占める割合
が30〜50 vol%であること、あるいはNi,Co,Cu,Auお
よびAgの少なくとも2種以上の合金からなることが望ま
しい。また、上記一次めっき層は、Ni,Co,Cu,Auおよ
びAgの少なくとも1種以上と、Sn,Pb, B,P,Cおよ
び遷移金属の少なくとも1種以上との合金からなること
が望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明のプリント配線板は、導
体回路が、アンカー窪みを含む粗化面側が該粗化面に沿
って設けた一次めっき層で構成され、かつその一次めっ
き層の表面には、二次めっき層がアンカー窪み内の少な
くとも一部を占めるように充填された状態で形成されて
いる点に特徴がある。これにより、一次めっき層と二次
めっき層との密着面積が増大する。しかも、アンカー窪
み内を一次めっき層で完全に充填させていないので、一
次めっき層と二次めっき層との間には、化学結合以外に
アンカー効果による物理的な結合力が加わる。その結
果、導体を構成する一次めっき層と二次めっき層の密着
性が改善でき、より高密度でパターン精度の高い配線に
おいても、アディティブ法により形成した導体の樹脂絶
縁層との密着性(ピール強度)を改善したプリント配線
板を提供することができるようになる。
【0014】このような効果は、一次めっき層の膜厚を
1μm以上2μm未満とし、アンカー窪み内に占める一
次めっき層の割合を30〜50 vol%とすることで、より一
層顕著に作用する。
【0015】ここで、一次めっき層の膜厚を1μm以上
2μm未満とする理由は、製品毎の品質のバラツキを抑
えると同時にめっき膜のピンホールをなくし、また抵抗
値の増大を防止するためである。即ち、1μm未満で
は、析出するめっき膜の組成にバラツキがあり、製品毎
のピール強度のバラツキが大きくなる。また、一次めっ
き膜にピンホールが発生しやすく、二次めっき液が十分
に接触せずめっき層に空隙が生じる。この空隙は、熱衝
撃時に膨張してクラックの原因ともなった。この点、1
μmを超えると、このようなピンホールは消滅し、析出
するめっき膜の組成も安定したものとなる。しかしなが
ら、2μmを超えると、抵抗値が大きくなり、導体回路
としては好ましくない。したがって、本発明では、一次
めっき層の膜厚を1μm以上2μm未満の範囲に限定し
た。
【0016】アンカー窪み内に占める一次めっき層の割
合を30〜50 vol%とする理由は、ピール強度を向上させ
るとともに、上層の二次めっき膜との密着性を確保する
ためである。即ち、30 vol%未満では、ピール強度の向
上が十分ではなく、一方、50vol%を超えると、一次め
っき膜表面が平滑化してしまい、アンカー効果を奏する
ことができないため、この一次めっき膜上に形成される
二次めっきとの密着性が十分確保できない。そこで、ア
ンカー窪み内に占める一次めっき層の割合を30〜50 vol
%とした。
【0017】この発明において、プリント配線板の導体
を構成する一次めっき層の金属は、合金となるような金
属の組み合わせであればよいが、特に、導通抵抗を低く
維持する点から、Ni,Co,Cu,AuおよびAgの少なくとも
1種を必須成分とする。
【0018】この発明のプリント配線板においては、よ
り高密度でパターン精度の高い配線を施すことから、そ
の導体金属は、電解めっきまたは無電解めっきが可能な
ものであることが好ましく、それ故に、Ni,Co,Cu,Au
およびAg、ならびにSn,Pb,B,P,Cおよび遷移金属
が用いられる。
【0019】なかでも、Cu−Ni−P合金めっきは、強度
と抵抗特性に優れ、しかもそのめっき浴では異常析出が
少なくめっき浴の安定性に優れる点で好適である。ここ
に、Cuの供給源としては、水溶性のCu源であればよい
が、好ましくは、CuSO4, CuCl2, 酢酸銅, Cu(NO3)2が好
適である。Niの供給源としては、水溶源であればよい
が、好ましくは、NiSO4, NiCl2, 酢酸ニッケル, Ni(N
O3)2である。
【0020】この発明において、プリント配線板の樹脂
絶縁層を構成する無電解めっき用接着剤としては、酸あ
るいは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂液中に酸あるいは酸
化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子を分散してなるものが最
適である。これは、酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性
樹脂粒子を粗化して除去することにより、表面に蛸壺状
のアンカーを形成でき、導体回路との密着性を改善でき
るからである。また、一次めっき膜は、この粗化面をト
レースするため、同時に二次めっき膜との密着性を改善
することができる。
【0021】ここで、酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱
性樹脂としては、感光化した熱硬化性樹脂や感光化した
熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との複合体が望ましい。感
光化することにより、バイアホール形成用の開口部が、
露光、現像によって容易に形成できるからである。ま
た、熱可塑性樹脂と複合化することにより、靱性が向上
して、導体回路のピール強度向上、あるいはヒートサイ
クルによるバイアホール部分のクラック発生防止が実現
できるからである。具体的には、エポキシ樹脂をアクリ
ル酸やメタクリル酸などと反応させたエポキシアクリレ
ートや、エポキシアクリレートとポリエーテルスルフォ
ンとの複合体がよい。特に、エポキシアクリレートは、
全エポキシ基の20〜80%がアクリル酸やメタクリル酸な
どと反応したものが望ましい。
【0022】前記耐熱性樹脂粒子としては、.平均粒
径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、.平均粒径が2μ
m以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させて平均粒径を前記粉
末の3倍以上の大きさとした凝集粒子、.平均粒径が
10μm以下の耐熱性樹脂粉末と、平均粒径が前記粉末の
1/5以下でかつ2μm以下の耐熱性樹脂粉末との混合
物、.平均粒径が2μm〜10μmの耐熱性樹脂粉末の
表面に、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末または
無機粉末のいずれか少なくとも1種を付着させてなる疑
似粒子、から選ばれることが望ましい。これらは、複雑
なアンカーを形成できるからである。なお、L/S=50/50
(μm)以下のファインパターンを得るためには、上記
樹脂絶縁層に形成するアンカー窪みの深さを15μm以下
にする必要があり、特に、この発明にかかる合金めっき
層(一次めっき層)は、このような浅いアンカーでも高
いピール強度(密着性)を得ようとする場合に有効であ
る。このような耐熱性樹脂粒子を構成する樹脂として
は、エポキシ樹脂やアミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹
脂、グアナミン樹脂)などを用いることができる。この
うち、エポキシ樹脂は、そのオリゴマーの種類、硬化剤
の種類、架橋密度を変えることにより、任意に酸や酸化
剤に対する溶解度を変えることができる。例えば、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂オリゴマーをアミン系硬化
剤で硬化処理したものは、酸化剤に溶解しやすい。一
方、ノボラックエポキシ樹脂オリゴマーをイミダゾール
系硬化剤で硬化させたものは、酸化剤に溶解しにくい。
【0023】本発明において、粗化処理に使用できる酸
としては、リン酸や塩酸、硫酸、有機酸(蟻酸や酢酸な
ど)などがあり、なかでも有機酸が望ましい。この理由
は、粗化処理した場合に、バイアホールから露出する金
属導体層を腐食させにくいからである。酸化剤として
は、クロム酸や過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム
など)などが望ましい。特に、アミノ樹脂粒子を溶解除
去する場合には、酸と酸化剤で交互に粗化処理すること
が望ましい。
【0024】なお、この発明において、多層配線板を形
成する場合は、以上説明したような樹脂絶縁層は、複数
層で構成されてもよい。例えば、複数層にする場合は次
の形態がある。 (1)基板に近い側を、酸あるいは酸化剤に難溶性の耐熱
性樹脂層とし、その上層を酸あるいは酸化剤に難溶性の
耐熱性樹脂中に酸あるいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂
粒子が分散されてなる無電解めっき用接着剤層とした、
2層構造の樹脂絶縁層。この構成では、無電解めっき用
接着剤を粗化処理しても粗化しすぎて層間を短絡させて
しまうことがない。
【0025】(2)基板に形成した導体回路間に充填樹脂
材を埋め込み、この充填樹脂材と導体回路の表面を同一
平面になるようにし、この上に、酸あるいは酸化剤に難
溶性の耐熱性樹脂層を形成し、さらにその上に、酸ある
いは酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に酸あるいは酸化剤
に可溶性の耐熱性樹脂粒子が分散されてなる無電解めっ
き用接着剤を形成した、3層構造の樹脂絶縁層。この構
成では、基板側の導体回路間に充填樹脂材を充填してい
るので、基板表面が平滑になり、厚さのバラツキにより
生じる現像不良はない。また、充填樹脂材にシリカなど
の無機粒子を含有させることにより、硬化収縮を低減し
て基板の反りを防止できる。なお、充填樹脂材としては
無溶剤樹脂が望ましく、特に無溶剤エポキシ樹脂が最適
である。溶剤を使用すると、加熱した場合に残留溶剤が
気化して層間剥離の原因になるからである。
【0026】次に、この発明のプリント配線板を製造す
る方法の一例について説明する。 (1)まず、ガラスエポキシ基板やポリイミド基板、セラ
ミック基板、金属基板などの基材表面に、常法により接
着剤層を形成し、次いで、酸や酸化剤を用いて、常法に
したがって前記接着剤層の表面を粗化し、その後、触媒
を付与して粗化した接着剤層の表面に固定化する。銅張
積層板をエッチングして銅パターンとした場合は、無溶
剤の絶縁樹脂(エポキシ樹脂やポリイミド樹脂)を塗布
して、これを硬化した後、研磨し、銅パターンを露出さ
せて、基板を平滑化しておくことが望ましい。基板を平
滑化しておくと、その上に感光性の絶縁層を形成した場
合、厚さが均一になるため、露光、現像しやすいからで
ある。
【0027】(2) 次に、酸処理にて触媒を活性化した
後、少なくともアンカー窪みを含む粗化面側に無電解合
金めっき(一次めっき)を施し、さらに通常のめっき
(二次めっき)を施して、導体パターンを形成し、所望
のプリント配線板を得る。望ましくは、基板上に設けた
樹脂絶縁層の粗化された凹凸面に沿って、膜厚が1μm
以上2μm未満、あるいはアンカー窪み内の30〜50 vol
%を銅−ニッケル系合金等の合金で占めるような状態で
一次めっき層を設け、次いで、この一次めっき層の上に
通常のめっきによる二次めっきを施して導体パターンを
形成する。
【0028】ここで、上記プリント配線板を構成する導
体回路は、既知のプリント配線板について実施されてい
る種々の方法でも形成することができる。例えば、所定
のパターンに印刷しためっきレジストを形成してからめ
っきにより導体回路を形成する方法、基板に無電解めっ
きを施してから回路をエッチングする方法や無電解めっ
きを施す際に直接回路を形成する方法などを適用するこ
とができる。このうち、めっきレジストを利用して導体
回路を形成する方法では、まず、基板上に設けた樹脂絶
縁層の表面を粗化した後、めっきレジスト形成前に、一
次めっきのための触媒核を付与する。そして、めっきレ
ジストが形成されていない部分に一次めっきを施す。そ
してさらに、二次めっきにより、銅パターンだけでな
く、バイアホールを形成する。
【0029】また、多層配線板を製造する場合は、下層
となる導体回路表面を粗化する。この粗化処理として
は、酸化還元処理(黒化還元処理)、めっき処理による
粗化処理が望ましく、特に、銅−ニッケル−リンの合金
めっきが最適である。この合金めっきは、針状結晶の粗
化面を形成するので絶縁樹脂との密着性に優れ、また、
電気電導性を有しているのでバイアホールを形成する場
合でも除去する必要がないからである。
【0030】上記めっきレジストとしては、市販品を用
いることができるが、望ましくは、エポキシ樹脂をアク
リル酸やメタクリル酸などと反応させたエポキシアクリ
レートとイミダゾール硬化剤とからなる組成物、あるい
はエポキシアクリレートとポリエーテルスルホンとイミ
ダゾール硬化剤とからなる組成物が好適である。上記組
成物において、エポキシアクリレートとポリエーテルス
ルホンとの比率は、50/50〜80/20程度が望ましい。エ
ポキシアクリレートが多すぎると可撓性が低下し、少な
すぎると感光性、耐塩基性、耐酸性および耐酸剤特性が
低下するからである。エポキシアクリレートは、全エポ
キシ基の20〜80%がアクリル酸やメタクリル酸などと反
応したものが望ましい。アクリル化率が高すぎるとOH基
による親水性が高くなって吸湿性が上がり、アクリル化
率が低すぎると解像度が低下するからである。また、基
本骨格樹脂であるエポキシ樹脂としては、ノボラック型
エポキシ樹脂が望ましい。架橋密度が高く、硬化物の吸
水率が 0.1%以下に調整でき、耐塩基性に優れるからで
ある。ノボラック型エポキシ樹脂としては、クレゾール
ノボラック型やフェノールノボラック型がある。このよ
うなノボラック型エポキシ樹脂のアクリレート、メタク
リレートとイミダゾール硬化剤からなるめっきレジスト
を現像するには、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル(DMDG)やトリエチレングリコールジメチルエーテル
(DMTG)、ジエチレングリコールジブチルエーテル(DB
DG)などのグリコール系の溶媒と水からなる現像液を用
いることが望ましい。現像残りがないからである。例え
ばサンノプコ社製の商品名SN−OX−4844などがある。な
お、グリコール系の溶媒と水の混合比率は8:2〜 9.
5:0.5 がよい。
【0031】上記触媒核としては、貴金属イオンやコロ
イドなどが望ましく、一般的には、塩化パラジウムやパ
ラジウムコロイドを使用する。また、触媒核を固定する
ために加熱処理を行うことが望ましい。
【0032】上記一次めっきの処理液としては、銅、ニ
ッケル、コバルトおよびリンから選ばれる少なくとも2
種以上の金属イオンを含む無電解めっき液を用いること
が望ましい。この理由は、これらの金属イオンを含む無
電解めっき液によって形成される合金は、強度に優れピ
ール強度の向上に有利だからである。銅イオン源、ニッ
ケルイオン源およびコバルトイオン源としては、硫酸銅
や塩化ニッケル、塩化コバルトなど、溶解により銅イオ
ン、ニッケルイオン、コバルトイオンを放出する化合物
を用いる。このような無電解めっき液には、他に少なく
とも錯化剤、還元剤およびpH調整剤が必要である。こ
れらのうち、錯化剤としては、銅イオン、ニッケルイオ
ンおよびコバルトイオンと塩基性条件下で安定した錯体
を形成するヒドロキシカルボン酸が望ましい。このヒド
ロキシカルボン酸としては、クエン酸やリンゴ酸、酒石
酸などがある。このようなヒドロキシカルボン酸の濃度
は、 0.1〜0.8 Mとすることが望ましい。ヒドロキシカ
ルボン酸濃度が 0.1Mより少ないと、十分な量の錯体が
形成されず、異常析出やめっき液の分解が生じる。一
方、 0.8Mを超えると、析出速度が遅くなったり水素の
発生が多くなったりするなどの不具合が発生するからで
ある。金属イオンを還元して金属元素にするための還元
剤としては、アルデヒド、次亜リン酸塩(ホスフィン酸
塩と呼ばれる)、水素化ホウ素塩およびヒドラジンから
選ばれる少なくとも1種を用いることが望ましい。これ
らの還元剤は、水溶性であり還元力に優れるからであ
る。特に、ニッケルを析出させることができる次亜リン
酸塩が好適である。pH調整剤としては、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシウムから選ば
れる少なくとも1種の塩基性化合物がよい。塩基性条件
下で、ヒドロキシカルボン酸がニッケルイオンなどと錯
体を形成するからである。なお、前記無電解めっき液に
は、ビピリジルを含有させることが望ましい。この理由
は、ビピリジルがめっき浴中の金属酸化物の発生を抑制
し、導体(めっき皮膜)へのノジュール発生を抑制でき
るからである。
【0033】以上説明したような無電解めっき液を用い
た一次めっきにより、無電解めっき用接着剤の粗化面に
対する追従性に優れ、この粗化面の形態をそのままトレ
ースした一次めっき膜が形成される。その結果、一次め
っき膜は粗化面と同様にアンカーを有し、それ故に、こ
の一次めっき膜上に形成される二次めっき膜は、前記ア
ンカーの作用によって一次めっき膜との密着性が確保さ
れるのである。即ち、一次めっき膜は、ピール強度を支
配するために強度の高い上述しためっき液による析出皮
膜が望ましく、一方、二次めっき膜は、以下に述べるよ
うに、複合めっきよりも電気電導性が高く析出速度が早
い、単純な銅めっき膜が望ましい。
【0034】上記二次めっきの処理液としては、無電解
銅めっき液、なかでも銅イオン、トリアルカノールアミ
ン、還元剤およびpH調整剤からなる無電解めっき液に
おいて、銅イオンの濃度が 0.005〜0.015mol/l、還元
剤の濃度が0.01〜0.04 mol/l、pH調整剤の濃度が0.
25〜0.35 mol/lであることを特徴とする無電解銅めっ
き液を用いることが望ましい。この無電解めっき液は、
浴が安定であり、ノジュールなどの発生が少ないからで
ある。上記無電解銅めっき液において、トリアルカノー
ルアミンの濃度は 0.1〜0.8Mとすることが望ましい。
この範囲でめっき析出反応が最も進行しやすいからであ
る。このようなトリアルカノールアミンとしては、トリ
エタノールアミン、トリイソパノールアミン、トリメタ
ノールアミンおよびトリプロパノールアミンから選ばれ
る少なくとも1種であることが望ましい。水溶性だから
である。還元剤としては、アルデヒド、次亜リン酸塩、
水素化ホウ素塩およびヒドラジンから選ばれる少なくと
も1種であることが望ましい。水溶性であり、塩基性条
件下で還元力を持つからである。pH調整剤としては、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化カルシ
ウムから選ばれる少なくとも1種であることが望まし
い。
【0035】
【実施例】
(実施例1) (1)ガラスエポキシ銅張積層板の表面に感光性ドライフ
ィルムをラミネートし、所望の導体回路パターンが描画
されたマスクフィルムを通して紫外線露光させ画像を焼
き付け、1,1,1-トリクロロエタンで現像を行い、エッチ
ングレジストを形成した。次いで、塩化第二銅エッチン
グ液を用いて非導体部の銅を除去した後、メチレンクロ
リドで前記レジストを剥離した。これにより基板1の表
面に複数の導体パターンからなる第1層導体回路2を形
成した(図2(a) 参照)。 (2)ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)に
溶解したクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化
薬製:分子量2500)の25%アクリル化物を70重量部、ポ
リエーテルスルフォン(PES)30重量部、イミダゾー
ル系硬化剤(四国化成製、商品名:2E4MZ-CN)4重量
部、感光性モノマーであるカプロラクトン変成トリス
(アクロキシエチル)イソシアヌレート(東亜合成製、
商品名:アロニックスM325 )10重量部、光開始剤とし
てのベンゾフェノン(関東化学製)5重量部、光増感剤
としてのミヒラーケトン(関東化学製)0.5 重量部、さ
らにこれらの混合物に対して、エポキシ樹脂粒子を平均
粒径5μmのものを20重量部と平均粒径0.5 μmのもの
を20重量部の合計40重量部を配合した。そして、この混
合物にNMPを適量添加しながらホモディスパー攪拌機
で攪拌して粘度2000cps に調整し、続いて、3本ロール
で混練して感光性接着剤溶液を得た。 (3)この感光性接着剤溶液を、前記(1) で形成した導体
回路2の表面に、ロールコーターを用いて塗布し、水平
状態で20分間放置してから、60℃で乾燥を行なった(図
2(b)参照)。 (4)前記(3) の処理を施した基板に、100 μmφの黒円
が印刷されたフォトマスクフィルムを密着させ、超高圧
水銀灯により500mJ /cm2 で露光した。これをDMDG溶液
でスプレー現像処理することにより、配線板上に100 μ
mφのバイアホールとなる開口4を形成した。さらに、
前記配線板を超高圧水銀灯により約3000mJ/cm2 で露光
し、100 ℃で1時間、その後、150 ℃で5時間の加熱処
理をすることによりフォトマスクフィルムに相当する寸
法精度に優れた開口4を有する厚さ60μmの樹脂絶縁層
3を形成した(図2(c)参照)。 (5)前記(4) で形成した樹脂絶縁層3の表面を、pH=13
に調整した過マンガン酸カリウム(KMnO4 、60g/l(0.38
mol/l))(クロム酸を使用してもよい)に70℃で15分間
浸漬することにより、樹脂絶縁層3の表面を粗化し、表
面に微細なアンカーを有する粗化面を形成した。このと
きの粗化面の深さは、クロスカットした樹脂絶縁層3を
光学顕微鏡で観察して測定した結果、8〜10μmであっ
た。次いで、中和溶液(シプレイ製)に浸漬したのち水
洗した(図2(d) 参照)。 (6)表面を粗化した樹脂絶縁層3の表面に、無電解めっ
き金属の析出に必要な触媒核を付与した後、さらに感光
性レジストを厚さ30μmに塗布し、プリベーク、露光、
現像および硬化処理を行い、めっきレジスト5を形成し
た。 (7)前記(6) でめっきレジスト5を形成した基板を、10
%のH2SO4 溶液に浸漬して、前記触媒核を活性化させた
後、表1に示す組成の無電解合金めっき液(一次めっき
液)に50分間浸漬して、めっき膜の厚さ 1.5μmの無電
解Cu-Ni-P合金層6をレジスト非形成部分に形成した
(図2(e) 参照)。 (8)前記(7) で一次めっきを施した後、その基板を表2
に示す組成の二次めっき用の無電解銅めっき液(EDTA系
銅無電解めっき液)に2時間40分間浸漬して、めっき膜
の厚さ11μmの無電解銅めっき(二次めっき)を行い、
バイアホールと銅パターンを形成したプリント配線板を
得た。この二次めっきでは、一次めっき膜である銅−ニ
ッケルめっき薄膜の表面に厚さ11μmの無電解銅めっき
層7を形成した(図2(g) 参照)。 (9)前記(7),(8) で施しためっき皮膜の密着強度(ピー
ル強度)を、オートグラフにて測定した。その結果、表
10に示すように、1.42kg/cm であった。また、ヒートサ
イクル試験を行ったところ、一次めっき膜と二次めっき
膜の界面での剥離が発生したヒートサイクル数は1500サ
イクルであった。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】(実施例2)表3に示す組成の無電解合金
めっき液に1時間浸漬して、めっき膜の厚さ1.5μmの
無電解Co−W−P合金めっき(一次めっき)を施したこ
と以外は、実施例1と同様の方法により、ピール強度測
定とヒートサイクル試験を行った。その結果、そのピー
ル強度は、表10に示すように、2.0kg/cmであった。ま
た、一次めっき膜と二次めっき膜の界面での剥離が発生
したヒートサイクル数は1500サイクルであった。
【0039】
【表3】
【0040】(実施例3)表4に示す組成の電解めっき
液に10分間浸漬して、めっき膜の厚さ 1.3μmの電解Cu
−Co−Niめっき(一次めっき)を施したこと以外は、実
施例4と同様の方法により、ピール強度測定とヒートサ
イクル試験を行った。その結果、そのピール強度は、表
10に示すように、1.8kg/cmであった。また、一次めっき
膜と二次めっき膜の界面での剥離が発生したヒートサイ
クル数は1500サイクルであった。
【0041】
【表4】
【0042】(実施例4)表5に示す組成の無電解めっ
き液に1時間浸漬して、めっき膜の厚さ 1.5μmの無電
解Cu−Ni−Bめっき(一次めっき)を施したこと以外
は、実施例2と同様の方法により、ピール強度測定とヒ
ートサイクル試験を行った。その結果、そのピール強度
は、表10に示すように、2.4kg/cmであった。また、一次
めっき膜と二次めっき膜の界面での剥離が発生したヒー
トサイクル数は1500サイクルであった。
【0043】
【表5】
【0044】(実施例5)表6に示す組成の無電解めっ
き液に1時間浸漬して、めっき膜の厚さ 1.8μmの無電
解Cu−Ni−B−Cめっき(一次めっき)を施したこと以
外は、実施例2と同様の方法により、ピール強度測定と
ヒートサイクル試験を行った。その結果、そのピール強
度は、表10に示すように、2.2kg/cmであった。また、一
次めっき膜と二次めっき膜の界面での剥離が発生したヒ
ートサイクル数は1500サイクルであった。
【0045】
【表6】
【0046】(実施例6)表7に示す組成の電解めっき
液に15分間浸漬して、めっき膜の厚さ 1.8μmの電解Ag
−Snめっき(一次めっき)を施したこと以外は、実施例
2と同様の方法により、ピール強度測定とヒートサイク
ル試験を行った。その結果、そのピール強度は、表10に
示すように、1.7kg/cmであった。また、一次めっき膜と
二次めっき膜の界面での剥離が発生したヒートサイクル
数は1400サイクルであった。
【0047】
【表7】
【0048】(実施例7)表8に示す組成の電解めっき
液に15分間浸漬して、めっき膜の厚さ 1.8μmの電解Au
−Pbめっき(一次めっき)を施したこと以外は、実施例
4と同様の方法により、ピール強度測定とヒートサイク
ル試験を行った。その結果、そのピール強度は、表10に
示すように、1.7kg/cmであった。また、一次めっき膜と
二次めっき膜の界面での剥離が発生したヒートサイクル
数は1500サイクルであった。
【0049】
【表8】
【0050】(実施例8)表9に示す組成の電解めっき
液に15分間浸漬して、めっき膜の厚さ2μmの電解Au−
Agめっき(一次めっき)を施したこと以外は、実施例4
と同様の方法により、ピール強度測定とヒートサイクル
試験を行った。その結果、そのピール強度は、表10に示
すように、1.6kg/cmであった。また、一次めっき膜と二
次めっき膜の界面での剥離が発生したヒートサイクル数
は1600サイクルであった。
【0051】
【表9】
【0052】(実施例9)実施例1において(7) 処理の
後、配線基板を空気中に25℃で24時間放置した。放置
後、配線基板の一次めっき膜表面への酸化膜形成の有無
を水のはっ水現象の有無にて判断した結果、はっ水現象
が観察された。即ち、一次めっき膜の表面には酸化膜が
形成されていることが判った。この配線基板に、実施例
1の (8)〜(9) の処置を施し、多層プリント配線板を得
た。このようにして得られた配線板のピール強度は1.4k
g/cmであった。また、一次めっき膜と二次めっき膜の間
で剥離が発生したヒートサイクル数は1000サイクルであ
った。
【0053】(比較例1)実施例1(7) において、表1
に示す組成の無電解合金めっき液(一次めっき液)に2
時間47分間浸漬して、めっき膜の厚さ 5.0μmの無電解
Cu-Ni-P合金層6を形成したこと以外は、実施例1と同
様にして導体を形成し、ピール強度測定とヒートサイク
ル試験を行った。この時の、一次めっき層の被覆状態
は、図1に示すように、アンカー窪み内を一次めっき金
属で完全に充填した状態(アンカー内での充填率100vol
%)でかつ平坦に被覆した状態であった。その結果、そ
のピール強度は、表10に示すように、1.4kg/cmであっ
た。また、一次めっき膜と二次めっき膜の間で剥離が発
生したヒートサイクル数は 800サイクルであった。
【0054】(比較例2)実施例1(7) において、表1
に示す組成の無電解合金めっき液に20分間浸漬して、め
っき膜の厚さ 0.5μmの無電解Cu-Ni-P合金層6(アン
カー内の充填率20vol%)を形成したこと以外は、実施
例1と同様にして導体回路を形成し、ピール強度測定と
ヒートサイクル試験を行った。その結果、ピール強度
は、表10に示すように、1.0kg/cmであった。また、ヒー
トサイクル試験では、一次めっき膜と二次めっき膜との
界面の剥離よりも前に、導体回路のクラックが発生し
た。これは、一次めっき膜のピンホールに起因する気泡
が加熱時に膨張したためであろうと推定している。
【0055】(比較例3)実施例9において、表1に示
す組成の無電解合金めっき液に2時間45分間浸漬して、
めっき膜の厚さ 5.0μmの無電解Cu-Ni-P合金層6(ア
ンカー内の充填率100vol%)を形成したこと以外は、実
施例9と同様にして導体回路を形成し、ピール強度測定
とヒートサイクル試験を行った。その結果、ピール強度
は、表10に示すように、1.4kg/cmであった。また、一次
めっき膜と二次めっき膜の間で剥離が発生したヒートサ
イクル数は 500サイクルであった。
【0056】
【表10】
【0057】表10に示す結果から明らかなように、本発
明のプリント配線板は、従来技術にかかる比較例に比べ
ると、ピール強度に優れることが確認できた。しかも、
本発明のプリント配線板は、導体の比抵抗を低く維持で
き、L/S=50/50(μm)形成能にも優れることを確
認した。また、ヒートサイクル特性にも優れることを確
認した。
【0058】なお、ピール強度、比抵抗およびヒートサ
イクル特性についての試験方法または評価方法を説明す
る。 (1) ピール強度 JIS−C−6481に準じて測定し評価した。 (2) 比抵抗 比抵抗ρは、電気伝導度の逆数を意味する。断面積S,
長さlの部分の抵抗Rを四端子法により測定し、R=
(l/S)ρ から比抵抗ρを算出し評価した。 (3) ヒートサイクル特性 −65〜125 ℃までの冷熱衝撃試験を行い、一次めっき膜
と二次めっき膜の界面での剥離の有無を 100サイクル単
位で確認し、剥離が発生したサイクル数で評価した。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、導
体を構成する一次めっき層と二次めっき層の密着性を改
善することができ、より高密度でパターン精度の高い配
線においても導体と樹脂絶縁層との密着性(ピール強
度)に優れるプリント配線板を安定して提供することで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術にかかる一次めっき層の被覆状態を示
す部分断面図である。
【図2】本発明にかかるプリント配線板の一製造工程を
示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 導体回路 3 樹脂絶縁層 4 バイアホール用開口 5 めっきレジスト 6 一次めっき層 7 二次めっき層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けた樹脂絶縁層の粗化面に、
    一次めっき処理と二次めっき処理にて形成した導体回路
    を有するプリント配線板において、前記導体回路は、ア
    ンカー窪みを含む粗化面側が、該粗化面に沿って設けた
    一次めっき層で構成され、かつその一次めっき層の表面
    には、二次めっき層が、アンカー窪み内の少なくとも一
    部を占めるように充填された状態で形成されていること
    を特徴とするプリント配線板。
  2. 【請求項2】 上記一次めっき層は、膜厚が1以上2μ
    m未満である請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 【請求項3】 上記一次めっき層は、アンカー窪み内に
    占める割合が30〜50vol%である請求項1に記載のプリ
    ント配線板。
  4. 【請求項4】 上記一次めっき層は、Ni,Co,Cu,Auお
    よびAgの少なくとも2種以上の合金からなる請求項1〜
    3のいずれかに記載のプリント配線板。
  5. 【請求項5】 上記一次めっき層は、Ni,Co,Cu,Auお
    よびAgの少なくとも1種以上と、Sn,Pb, B,P,Cお
    よび遷移金属の少なくとも1種以上との合金からなる請
    求項1〜3のいずれかに記載のプリント配線板。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6762921B1 (en) 1999-05-13 2004-07-13 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed-circuit board and method of manufacture
CN105828533A (zh) * 2016-05-06 2016-08-03 广东利尔化学有限公司 化学镀镍磷合金溶液及其应用在印制线路板上沉积镍磷合金的方法
WO2022270339A1 (ja) * 2021-06-24 2022-12-29 京セラ株式会社 配線基板

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US6762921B1 (en) 1999-05-13 2004-07-13 Ibiden Co., Ltd. Multilayer printed-circuit board and method of manufacture
CN105828533A (zh) * 2016-05-06 2016-08-03 广东利尔化学有限公司 化学镀镍磷合金溶液及其应用在印制线路板上沉积镍磷合金的方法
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