JP4215875B2 - 多層プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層プリント配線板とその製造方法に関し、特に、バイアホ−ル周辺部における導体回路の局部溶解が防止されており、接続性に優れた多層プリント配線板に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ビルドアップ多層配線板は、例えば、特開平9−130050号公報に開示されているような方法にて製造される。すなわち、まず、基板上の導体回路の表面に無電解めっきで粗化層を析出させて、この粗化層上にロールーコーターにて層間絶縁樹脂を塗布し、その後、層間絶縁樹脂を露光、現像して、層間導通のためのバイアホール開口部を形成させ、UVキュア、本硬化を経て層間樹脂絶縁層を形成する。
【0003】
さらに、その層間絶縁層に粗化処理を施し、粗化面にパラジウムなどの触媒を付け、薄い無電解めっき膜を形成し、そのめっき膜にドライフィルムにてパターンを形成し、電解めっきで厚付けしたのち、アルカリでドライフィルムを剥離除去し、エッチングして導体回路を作り出させる。これを繰り返すことにより、ビルドアップ多層配線板が得られる。
【0004】
また、このビルドアップ多層配線板の製造方法において、無電解めっきで導体回路の表面に粗化層を形成させる代わりに、導体回路をソフトエッチングすることによって粗化面を形成させる方法が提案されている。
【0005】
かかる粗化層又は粗化面上には、めっきによってスズ層を形成させることにより、導体回路と層間絶縁樹脂との密着を確保するという方法がある。かかるスズ層が形成された粗化層は、ソルダーレジスト層形成にも使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、本発明者の研究によれば、スズ層の表面にスズの不純物が生成されることを見出した。かかるスズ不純物としては、スズ(II)化合物(SnO等)、スズ(IV)化合物(SnO2 等)や酸化数を特定し難いクラスター化合物([Sn6 8 ]X、X:金属等)等が生成される。
【0007】
本来、スズ層は、層間絶縁樹脂層を粗化する際、使用される酸化剤(クロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸など)からバイアホール部に露出した導体回路の溶解を防ぐために用いられている。本発明者は、このようなスズ不純物がスズ層上に形成されると、バイアホールから露出した部分で、酸化剤による溶解が発生し、バイアホール部内の導通が取れなくなることを解明した。
【0008】
本発明は、このようなスズ不純物の生成を抑制することによって、バイアホール部における導体回路の溶解を防がれた、電気的な接続性に優れた多層プリント配線板を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、基板と前記基板上の下層導体回路と前記下層導体回路上の層間絶縁樹脂層と前記層間絶縁樹脂層上の上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホールを介して電気的に接続されている多層プリント配線板であって、前記下層導体回路上に粗化層が形成されており、前記粗化層が加熱処理されており、前記粗化層の表面1.0〜1.4( グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETER による数値 )の光沢度を有しており、前記粗化層上にスズ層が設けられており、前記スズ層上に前記層間絶縁樹脂層が設けられている、多層プリント配線板及びかかる多層プリント配線板の製造方法に係るものである。
【0010】
また、本発明は、基板と前記基板上の下層導体回路と前記下層導体回路上の層間絶縁樹脂層と前記層間絶縁樹脂層上の上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホールを介して電気的に接続されている多層プリント配線板であって、前記下層導体回路が粗化面を有しており、前記下層導体回路が加熱処理されており、前記粗化面1.0〜1.4( グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETER による数値 )の光沢度を有しており、前記粗化面上にスズ層が設けられており、前記スズ層上に前記層間絶縁樹脂層が設けられている、多層プリント配線板及びかかる多層プリント配線板の製造方法に係るものである。
【0011】
本発明は、導体回路上に粗化層又は粗化面を形成した後に、粗化層やこの粗化されている導体回路を熱処理することにより、導体回路の粗化層や粗化面上に設けられるスズ層のスズ不純物の生成が抑制されることに基づく。本発明では、この熱処理により、導体回路の粗化層及び粗化面の酸化度合いが一様になり、その後のスズ層形成時に、スズ不純物の生成を抑制できる。このため、得られるプリント配線板は、スズ層形成後の導体回路の局部溶解が発生せず、導通不良が起こらない。
【0012】
本発明者は、随意研究した結果、かかる粗化層又は粗化されている導体回路の酸化度は、その表面の光沢度という尺度で数値化できることを知見した。これによって、スズ不純物の生成を抑制できる粗化層又は粗化されている導体回路の酸化度合いを数値化すると、粗化層又は粗化されている導体回路の表面の光沢度は1.0〜1.4であった。つまり、いいかえると、本発明者は、粗化処理された導体回路を熱処理し、導体回路の粗化層表面又は粗化面の光沢度を1.0〜1.4の範囲にすることにより、導体回路の表層にスズ層を形成しても、スズ不純物の生成が抑えられることを見出し、本発明を完成させた。
【0013】
本発明者が検討したところによれば、粗化層の表面の光沢度が、1.0未満では、この粗化層が導体回路上に無電解めっきを施して形成される場合、粗化層の合金内に水分、吸蔵水素が残留するため、金属結晶が大きくなり、粗化層自身がもろくなることが判明した。また、ソフトエッチングで導体回路に粗化面を形成した場合、この粗化面の光沢度が1.0未満では、粗化面の凹凸内に水分、エッチング液が残り、その残留液が、スズ層形成を阻害するため、反応停止などが起き、導体回路の溶解を引き起こしてしまうことが分かった。
【0014】
また、粗化層表面又は粗化面の光沢度が、1.4を超えたときは、無電解めっきで粗化層を形成した場合やソフトエッチングで粗化面を形成した場合ともに、粗化層又は粗化されている導体回路の酸化度合いが進行しすぎて、スズの不純物の生成が増えてしまい、導体回路の溶解を引き起こし、バイアホール部での導通不良が生じてしまうことが明らかとなった。
【0015】
本発明によれば、粗化層又は粗化されている導体回路が熱処理されて、導体回路の粗化層又は粗化面が1.0〜1.4の光沢度を有しており、この粗化層上又は粗化面上にスズ層が設けられるため、スズ層表面のスズ不純物の生成が抑制される。
【0016】
かかるスズ層は、スズ層表面のスズ不純物の生成が抑制されているので、層間絶縁樹脂層を粗化する際に使用される酸化剤から、スズ層がバイアホ−ル部に露出した導体回路の表面を保護し、導体回路の溶解をより一層防止することができる。
【0017】
本発明の多層プリント配線板は、スズ層が、層間絶縁樹脂層を粗化する際に使用される酸化剤が導体回路を溶解するのを十分に防いでおり、バイアホール部における電気的接続性が極めて優れている。
【0018】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明にかかる粗化層を示す縦断面図である。図2は、本発明にかかる粗化面を示す縦断面図である。
【0019】
本発明では、図1及び2に示すように、基板1上に設けられた導体回路5の表面に、粗化層14又は粗化面44が形成される。図1に示すように、本発明にかかる粗化層14は、導体回路5を覆う被覆層45からなり、この被覆層45の表面46が粗化されて形成されている。また、図2に示すように、本発明にかかる粗化面44は、導体回路5自体が粗化されて形成される。
【0020】
本発明にかかる粗化層は、導体回路に無電解めっきを析出させることによって直接形成するか、又は無電解めっき層等を導体回路に析出させた後、無電解めっき層をエッチングすることによっても形成することができる。また、本発明にかかる導体回路表面の粗化面は、導体回路をソフトエッチング等によってエッチングすることで形成することができる。
【0021】
無電解めっきで直接粗化層を形成する例としては、銅−ニッケル−リンからなる合金粗化層を無電解めっき法にて形成させる方法が挙げられる。粗化層の形状としては、針状、多孔質状、針状と多孔質の混在したものなどがある。粗化層表面の凹凸の差は、1〜10μmの最大高さ(Ry)で形成されるのがよい。この範囲内の凹凸があれば、絶縁樹脂と導体回路との密着性が良い。
【0022】
ソフトエッチングによって粗化面を形成させる例としては、第二銅錯体と有機酸とを含有するエッチング液によって、導体回路を処理する方法が挙げられる。粗化面の形状としては、多孔質、窪みと稜線などが絡み合って形成されるものなどがある。粗化面の凹凸は、絶縁樹脂と導体回路との密着性の観点から、1〜10μmの最大高さ(Ry)で形成されるのがよい。
【0023】
粗化層又は粗化面の表面の光沢度を1.0〜1.4の範囲内にするための加熱処理は、粗化層や粗化面の形成方法、粗化層や粗化面の凹凸差の最大高さRy、生産条件、コスト等の要因から種々の条件を設定することができる。
【0024】
熱処理は、例えば、粗化層又は粗化されている導体回路の温度を常温(20〜30℃)から段階的に上昇させて、所定の熱処理温度で所定時間ホ−ルドさせることで行うことができる。この場合、熱処理温度は、50〜250℃の範囲内の少なくとも1種の温度が好ましく、また、各熱処理温度でのホ−ルド時間は、少なくとも10分がよい。特に、熱処理温度を80〜200℃の間から選定し、ホ−ルド時間を30分〜2時間とするのが望ましい。かかる処理によって、光沢度が一様になるために、粗化面又は粗化層上に形成されるスズ層の不純物が生成され難くなる。
【0025】
熱処理条件によっては、粗化層又は粗化されている導体回路を所定温度で所定時間ホ−ルドさせたのち、この温度より更に高い温度で再度、ホ−ルドさせて熱処理してもよい。熱処理条件の具体例を一つ挙げると、80℃/30分+100℃/30分+150℃/60分がある。
【0026】
導体回路表面に無電解めっきにより直接形成された粗化層では、熱処理を行うことにより、金属内に残留した水分、吸蔵水素などを排出でき、かつ、粗化層表面の光沢度を一様にすることができる。
【0027】
また、ソフトエッチングによって、導体回路に粗化面を形成させた場合は、熱処理を行うことによって、粗化面の凹凸内に残ったエッチング液、水などを排除でき、かつ、粗化面の光沢度を一様にすることができる。
【0028】
光沢度の測定には、グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETERを用いることができる。この際、最初に光沢度の原点測定を行う。備え付けの原点測定用の白いサンプル、黒いサンプルを交互に測定して、測定値を装置に付さている光沢度の数値に調整する。補正後に、熱処理を終えた粗化面の光沢度を測定する。
【0029】
測定値が1.0〜1.4のとき、スズの不純物の生成が抑制されるために、層間絶縁樹脂層の粗化処理の際、導体回路の局部溶解が発生しないので、バイアホール内での導通不良が発生しない。
【0030】
本発明の多層プリント配線板の製造方法について説明する。以下の方法は、主としてセミアディティブ法によるものであるが、フルアディティブ法を採用してもよい。
【0031】
まず、基板の表面に導体回路を形成した配線基板を作成する。基板としては、ガラスエポキシ基板、ポリイミド基板、ビスマレイミド−トリアジン樹脂基板等の樹脂絶縁基板、銅張り積層板、セラミック基板、金属基板等の基板に層間絶縁層を形成し、この層間絶縁層表面を粗化して粗化面とし、この粗化面全体に薄付けの無電解めっきを施し、めっきレジストを形成し、めっきレジスト非形成部分に厚付けの電解めっきを施した後、めっきレジストを除去し、エッチング処理して、電解めっき膜と無電解めっき膜とからなる導体回路を形成する方法により行う。導体回路は、いずれも銅パタ−ンがよい。
【0032】
本発明に用いられる導体回路は、無電解めっき膜又は電解めっき膜から形成されるのが望ましい。厚延銅箔をエッチングした導体回路では、エッチングによって粗化面を形成し難いからである。
【0033】
導体回路を形成した基板には、導体回路あるいはスル−ホ−ルにより、凹部が形成される。その凹部を埋めるために樹脂充填剤を印刷などで塗布し、乾燥した後、不要な樹脂充填剤を研磨により研削して、導体回路を露出させたのち、樹脂充填剤を本硬化させる。
【0034】
次いで、導体回路に粗化層又は粗化面を設ける。粗化層は、めっき皮膜により形成されるのが望ましい。また、粗化面は、エッチング処理、研磨処理、酸化処理、酸化還元処理により形成された銅の粗化面が望ましい。粗化層表面又は粗化面の凹凸の最大高さRyは、1〜10μmで形成されるのがよい。
【0035】
粗化層又は粗化面の形成後に、熱処理を行う。熱処理温度は、50〜250℃で、かつ、10分以上ホ−ルドさせるのがよい。また、熱処理を異なった温度で、2回以上ホ−ルドさせてもよい。この時、粗化層又は粗化面の表面の光沢度を1.0〜1.4の範囲に調整する。
【0036】
このようにして形成した粗化層又は粗化面上に、本発明にかかるスズ層を形成する。かかるスズ層は、種々の方法を用いて粗化層又は粗化面上に設けることができる。かかる方法には、置換めっき、無電解めっき、電解めっき、スパッタ、真空蒸着等を挙げることができる。例えば、導体回路や粗化層が銅導体を含有するとき、Sn層は、Cu−Sn置換反応を用いた無電解置換めっきによって粗化面又は粗化層上に設けられる。本発明では、Sn層の下地である粗化層又は粗化面が所定の範囲の光沢度に制御されているため、Sn層表面で、Sn不純物の生成が抑制される。
【0037】
次に、導体回路の粗化層又は粗化面上に層間絶縁樹脂層を設ける。かかる層間絶縁樹脂層は、無電解めっき用接着剤を用いて形成することができる。かかる無電解めっき用接着剤は、熱硬化性樹脂を基剤とし、特に硬化処理された耐熱性樹脂粒子、酸や酸化剤に溶解する耐熱性樹脂粒子、無機粒子や繊維質フィラ−等を必要により含ませることができる。かかる樹脂絶縁層が下層導体回路と上層導体回路との間に設けられる場合、層間樹脂絶縁層となる。
【0038】
かかる樹脂絶縁層は、複数層にしてもよい。例えば、下層を無機粒子や繊維質フィラ−と樹脂基剤とからなる補強層とし、上層を無電解めっき用接着剤層とすることができる。また、平均粒径0.1 〜2.0 μmの酸や酸化剤に溶解する耐熱性樹脂粒子を酸や酸化剤に難溶性の耐熱性樹脂中に分散させて下層とし、無電解めっき用接着剤層を上層としてもよい。
【0039】
熱硬化性樹脂基剤としては、エポキシ樹脂、フェノ−ル樹脂、ポリイミド樹脂等を用いることができる。なお、熱硬化基の一部を感光化する場合は、熱硬化基の一部をメタクリル酸やアクリル酸等と反応させてアクリル化させたものが好ましい。中でも、エポキシ樹脂のアクリレ−トが最適である。かかるエポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を用いることができる。また、かかる熱硬化性樹脂基剤には、ポリエ−テルスルフォンやポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエ−テル、ポリエ−テルイミド等の熱可塑性樹脂を添加することができる。
【0040】
耐熱性樹脂粒子としては、(1) 平均粒径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、(2) 平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、(3) 平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末と平均粒径が2μm未満の耐熱性樹脂粉末との混合物、(4) 平均粒径が2〜10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に、平均粒径が2μm以下の耐熱性樹脂粉末及び無機粉末の少なくとも1種を付着させた疑似粒子、(5) 平均粒径が0.8 を超え2.0 μm未満の耐熱性樹脂粉末と平均粒径が0.1 〜0.8 μmの耐熱性樹脂粉末との混合物、及び (6)平均粒径が0.1 〜1.0 μmの耐熱性樹脂粉末からなる群より選ばれる少なくとも1種の粒子を用いるのが望ましい。これらの粒子は、より複雑なアンカ−を形成するからである。これらの粒子により得られる粗化面は、0.1 〜20μmの最大高さ(Ry)を有することができる。
【0041】
酸や酸化剤に溶解する耐熱性樹脂粒子としては、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂)、エポキシ樹脂(ビスフェノ−ル型エポキシ樹脂であって、アミン系硬化剤で硬化させたものが最適)、ビスマレイミド−トリアジン樹脂等からなる耐熱性樹脂粒子を用いることができる。かかる耐熱性樹脂粒子の混合比は耐熱性樹脂からなるマトリックスの固形分の5〜50重量%、望ましくは10〜40重量%がよい。
【0042】
無機粒子としては、シリカ、アルミナ、タルク等を使用できる。繊維質フィラ−としては、炭酸カルシウムのウイスカ−、ホウ酸アルミニウムのウイスカ−、アラミド繊維質、炭素繊維等の少なくとも1種を使用できる。
【0043】
次に、かかる無電解めっき用接着剤を硬化させて、層間絶縁樹脂層を形成する一方、この層間樹脂樹脂層には、バイアホ−ル形成用の開口を設ける。
【0044】
バイアホール形成用の開口は、無電解めっき用接着剤の樹脂マトリックスが熱硬化樹脂である場合は、レ−ザ−光や酸素プラズマ等を用いて穿孔し、感光性樹脂である場合は、露光現像処理にて穿孔する。なお、露光現像処理は、バイアホ−ル形成用に円パタ−ンが描画されたフォトマスク(ガラス基板がよい)を、円パタ−ン側が感光性の層間樹脂絶縁層の上に密着するように載置した後、露光、現像処理する。
【0045】
次に、バイアホ−ル形成用開口を設けた層間樹脂絶縁層(無電解めっき用接着剤層)の表面を粗化する。特に、無電解めっき用接着剤層の表面に存在する耐熱性樹脂粒子を、酸や酸化剤で溶解除去することにより、接着剤層表面を粗化処理する。このとき、層間樹脂絶縁層に粗化面が形成される。この時、粗化面に形成される窪みの深さは1〜5μm 程度が好ましい。
【0046】
酸による処理としては、リン酸、塩酸、硫酸等の無機酸、又は蟻酸や酢酸等の有機酸を用いることができる。特に、有機酸を用いるのが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホ−ルから露出する金属導体層を腐食させ難いからである。酸化剤による処理は、クロム酸、クロム酸塩、過マンガン酸塩(過マンガン酸カリウム等)を用いるのが望ましい。
【0047】
かかる粗化面は、0.1〜20μmの最大粗度(Rmax)を有するのが好ましい。厚過ぎると層自体が損傷、剥離し易く、薄過ぎると密着性が低下するからである。特に、セミアディティブ法では、0.1〜5μmがよい。密着性が確保されつつ、無電解めっき膜が除去されるからである。
【0048】
本発明では、このような層間絶縁樹脂の粗化処理の際、Sn層表面でSn不純物の生成が抑制されているため、Sn層下の導体回路の溶解が防止される。
【0049】
粗化し触媒核を付与した層間絶縁樹脂上の全面に薄付けの無電解めっき膜を形成する。この無電解めっき膜は、無電解銅めっき膜がよく、その厚みは、0.5〜5μm、より望ましくは1〜3μmとする。なお、無電解銅めっき液としては、常法で採用される液組成のものを使用でき、例えば、硫酸銅:29g/l、炭酸ナトリウム:25g/l、EDTA:140 g/l、水酸化ナトリウム:40g/l、37%ホルムアルデヒド: 150ml、(PH=11.5)からなる液組成のものがよい。
【0050】
次に、このように形成した無電解めっき膜上に感光性樹脂フィルム(ドライフィルム)をラミネ−トし、この感光性樹脂フィルム上に、めっきレジストパタ−ンが描画されたフォトマスク(ガラス基板がよい)を密着させて載置し、露光し、現像処理することにより、めっきレジストパタ−ンを配設した非導体部分を形成する。
【0051】
次に、無電解銅めっき膜上の非導体部分以外に電解めっき膜を形成し、導体回路とバイアホ−ルとなる導体部を設ける。電解めっきとしては、電解銅めっきを用いることが望ましく、その厚みは、5〜20μmがよい。
【0052】
さらに、硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化第二銅等のエッチング液にて無電解めっき膜を除去し、無電解めっき膜と電解めっき膜の2層からなる独立した導体回路とバイアホ−ルを得る。
【0053】
なお、非導体部分に露出した粗化面上のパラジウム触媒核は、クロム酸、硫酸過水等により溶解除去する。
【0054】
次いで、表層の導体回路に粗化層又は粗化面を形成する。粗化層は、めっき被膜により形成され、粗化面は、エッチング処理、酸化処理、酸化還元処理により形成された粗化面であることが望ましい。
【0055】
次いで、このような導体回路上にソルダ−レジスト層を形成する。ソルダーレジスト層の厚さは、5〜40μmがよい。薄すぎるとソルダーダムとして機能せず、厚すぎると開口しにくくなる上、半田体と接触し半田体に生じるクラックの原因となるからである。
【0056】
ソルダーレジスト層としては、種々の樹脂を使用でき、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂のアクリレート、ノボラック型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリレートをアミン系硬化剤やイミダゾール硬化剤などで硬化させた樹脂を使用できる。
【0057】
特に、ソルダーレジスト層に開口を設けて半田バンプを形成する場合には、「ノボラック型エポキシ樹脂もしくはノボラック型エポキシ樹脂のアクリレート」からなり、「イミダゾール硬化剤」を硬化剤として含むものが好ましい。
【0058】
このような構成のソルダーレジスト層は、鉛のマイグレーション(鉛イオンがソルダーレジスト層内を拡散する現象)が少ないという利点を持つ。しかも、このソルダーレジスト層は、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリレートをイミダゾール硬化剤で硬化した樹脂層であり、耐熱性、耐アルカリ性に優れ、はんだが溶融する温度(200 ℃前後)でも劣化しないし、ニッケルめっきや金めっきのような強塩基性のめっき液で分解することもない。
【0059】
しかしながら、このようなソルダーレジスト層は、剛直骨格を持つ樹脂で構成されるので剥離が生じやすい。本発明にかかる粗化層又は粗化面は、このような剥離を防止できるため有利である。
【0060】
ここで、ノボラック型エポキシ樹脂のアクリレートとしては、フェノールノボラックやクレゾールノボラックのグリシジルエーテルを、アクリル酸やメタクリル酸などと反応させたエポキシ樹脂などを用いることができる。
【0061】
イミダゾール硬化剤は、25℃で液状であることが望ましい。液状であれば均一混合できるからである。このような液状イミダゾール硬化剤としては、1-ベンジル−2-メチルイミダゾール(品名:1B2MZ )、1-シアノエチル−2-エチル−4-メチルイミダゾール(品名:2E4MZ-CN)、4-メチル−2-エチルイミダゾール(品名:2E4MZ )を用いることができる。
【0062】
このイミダゾール硬化剤の添加量は、ソルダーレジスト組成物の総固形分に対して1〜10重量%とすることが望ましい。この理由は、添加量がこの範囲内にあれば均一混合がし易いからである。
【0063】
ソルダーレジストの硬化前組成物は、溶媒としてグリコールエーテル系の溶剤を使用することが望ましい。このような組成物を用いたソルダーレジスト層は、遊離酸素が発生せず、銅パッド表面を酸化させない。また、人体に対する有害性も少ない。
【0064】
このようなグリコールエーテル系溶媒としては、次の一般式:
CH3 O−(CH2 CH2 O) n −CH3 (n=1〜5)
で表される構造式のもの、特に望ましくは、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)およびトリエチレングリコールジメチルエーテル(DMTG)からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いる。これらの溶剤は、30〜50℃程度の加温により反応開始剤であるベンゾフェノンやミヒラーケトンを完全に溶解させることができるからである。このグリコールエーテル系の溶媒は、ソルダーレジスト組成物の全重量に対して10〜40wt%がよい。
【0065】
以上説明したようなソルダーレジスト組成物には、その他に、各種消泡剤やレベリング剤、耐熱性や耐塩基性の改善と可撓性付与のために熱硬化性樹脂、解像度改善のために感光性モノマーなどを添加することができる。
【0066】
例えば、レベリング剤としては、アクリル酸エステルの重合体からなるものがよい。また、開始剤としてはチバガイギー製のイルガキュアI907、光増感剤としては日本化薬製のDETX−Sがよい。
【0067】
さらに、ソルダーレジスト組成物には、色素や顔料を添加してもよい。配線パターンを隠蔽できるからである。この色素としてはフタロシアニングリーンを用いることが望ましい。
【0068】
添加成分としての上記熱硬化性樹脂には、ビスフェノール型エポキシ樹脂を用いることができる。このビスフェノール型エポキシ樹脂には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂があり、耐塩基性を重視する場合には前者が、低粘度化が要求される場合(塗布性を重視する場合)には後者がよい。
【0069】
添加成分としての上記感光性モノマーには、多価アクリル系モノマーを用いることができる。多価アクリル系モノマーは、解像度を向上させることができるからである。例えば、日本化薬製のDPE−6Aや、共栄社化学製のR−604等の多価アクリル系モノマーが望ましい。
【0070】
また、これらのソルダーレジスト組成物は、25℃で0.5〜10Pa・s、より望ましくは、1〜10Pa・sの粘度を有するのがよい。ロールコータで塗布し易いからである。
【0071】
ソルダーレジスト層形成後、開口部を形成する。その開口は、露光、現像処理により形成する。開口径は、80〜150μmの範囲である。
【0072】
その後、ソルダ−レジスト層形成後に開口部に無電解めっきにてニッケルめっき層を形成させる。ニッケルめっき液の組成の例として硫酸ニッケル4.5g/l、次亜リン酸ナトリウム25g/l、クエン酸ナトリウム40g/l、ホウ酸12g/l、チオ尿素0.1g/l(PH=11)がある。脱脂液により、ソルダ−レジスト層開口部、表面を洗浄し、パラジウムなどの触媒を開口部に露出した導体部分に付与し、活性化させた後、めっき液に浸漬し、ニッケルめっき層を形成させる。
【0073】
ニッケルめっき層の厚みは、0.5〜20μmで、特に3〜10μmの厚みが望ましい。それ以下では、半田バンプとニッケルめっき層の接続が取れ難く、それ以上では、開口部に形成した半田バンプが収まりきれず、剥がれたりする。
【0074】
ニッケルめっき層形成後、金めっきにて金めっき層を形成させる。厚みは、0.01〜0.1μmであり、望ましくは0.03μm前後である。
【0075】
【実施例】
(実施例1)
A.無電解めっき用接着剤調製用の原料組成物(上層用接着剤)
〔樹脂組成物▲1▼〕
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMP 3.6重量部を攪拌混合して得た。
【0076】
〔樹脂組成物▲2▼〕
ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒径 1.0μmのものを 7.2重量部、平均粒径 0.5μmのものを3.09重量部、を混合した後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0077】
〔硬化剤組成物▲3▼〕
イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP 1.5重量部を攪拌混合して得た。
【0078】
B.層間樹脂絶縁剤調製用の原料組成物(下層用接着剤)
〔樹脂組成物▲1▼〕
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )4重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、NMP 3.6重量部を攪拌混合して得た。
【0079】
〔樹脂組成物▲2▼〕
ポリエーテルスルフォン(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、ポリマーポール)の平均粒径 0.5μmのものを 14.49重量部、を混合した後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0080】
〔硬化剤組成物▲3▼〕
イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガイギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP1.5 重量部を攪拌混合して得た。
【0081】
C.樹脂充填剤調製用の原料組成物
〔樹脂組成物▲1▼〕
ビスフェノールF型エポキシモノマー(油化シェル製、分子量310 、YL983U) 100重量部、表面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒径 1.6μmのSiO2 球状粒子(アドマテック製、CRS 1101−CE、ここで、最大粒子の大きさは後述する内層銅パターンの厚み(15μm)以下とする) 170重量部、レベリング剤(サンノプコ製、ペレノールS4)1.5 重量部を攪拌混合することにより、その混合物の粘度を23±1℃で45,000〜49,000cps に調整して得た。
【0082】
〔硬化剤組成物▲2▼〕
イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)6.5 重量部。
【0083】
D. プリント配線板の製造
3 20 、一例の製造工程に従って示す、本発明にかかるプリント配線板の縦断面図である。
(1) 3 示すような、厚さ1mmのガラスエポキシ樹脂又はBT(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両面に18μmの銅箔2がラミネートされている銅張積層板3を出発材料とした。
【0084】
まず、この銅張積層板3には、 4 示すように、ドリル孔4を削孔し、無電解めっき処理を施し、パターン状にエッチングすることにより、基板3の両面に内層銅パターン(下層導体回路)5とスルーホール6を形成した。
【0085】
(2)内層銅パターン5とスルーホール6を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、酸化浴(黒化浴)として、NaOH(10g/L)、NaClO2(40g/L)、Na3PO4(6g/L)、還元浴として、NaOH(10g/L)、NaBH4(6g/L)を用いた酸化−還元処理により、内層銅パターン5とスルーホール6の表面に粗化面7,8,9を設け、 4に示すような配線基板10を製造した。
【0086】
(3) Cの樹脂充填剤調製用の原料組成物を混合混練して樹脂充填剤を得、この樹脂充填剤を、調製後24時間以内に、基板10の両面にロールコータを用いて塗布することにより、導体回路5間又はスルーホール6内に充填し、70℃、20分間で乾燥させ、他方の面についても同様にして樹脂充填剤を導体回路5間あるいはスルーホール6内に充填し、70℃、20分間で加熱乾燥させ、樹脂層11,12を形成した。
【0087】
(4) 前記(3) の処理を終えた基板の片面を、#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いたベルトサンダー研磨により、内層銅パターン5の表面やスルーホール6のランド8の表面に樹脂充填剤が残らないように研磨し、次いで、前記ベルトサンダー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。
【0088】
(5)次いで、120℃で1時間、 150℃で1時間の加熱処理を行って樹脂充填剤を硬化し、 5に示すような配線基板13を作製した。この配線基板13では、スルーホール6等に充填された樹脂充填剤の表層部及び内層導体回路5の上面の粗化面7,8が除去されており、基板の両面が平滑化され、樹脂層11と内層導体回路5の側面とスルーホール6のランド表面とが粗化面7a,8aを介して強固に密着し、また、スルーホール6の内壁面と樹脂層12とが粗化面9を介して強固に密着している。即ち、この工程により、樹脂層11,12の表面と内層銅パターン5の表面が同一平面となる。
【0089】
(6)導体回路を形成したプリント配線板13に、アルカリ脱脂してソフトエッチングして、次いで、塩化パラジウウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd触媒を付与し、この触媒を活性化した後、硫酸銅3.2×10-2モル/L、硫酸ニッケル3.9×10-3モル/L、錯化剤5.4×10-2モル/L、次亜リン酸ナトリウム3.3×10-1モル/L、ホウ酸5.0×10-1モル/L、界面活性剤(日信化学工業製、サーフィール465)0.1g/L、PH=9からなる無電解めっき液に浸積し、浸漬1分後に、4秒当たり1回の割合で縦振動及び横振動させて、 6に示すように、導体回路5とスルーホール6のランドの表面にCu-Ni-Pからなる針状合金で被覆された粗化層14,15を設けた。粗化層の凹凸の最大高さは、3μmであった。
【0090】
(7)粗化層形成後に、100℃/30分+120℃/30分+150℃/2時間で熱処理を行い、粗化層14,15の表面の光沢度を1.1にした。
【0091】
この熱処理後、ホウフッ化スズ0.1モル/L、チオ尿素1.0モル/L、温度35℃、PH=1.2の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層14,15の表面に厚さ0.3μmSn層を設けた。Sn層は特に図示していない。
【0092】
(8) Bの層間樹脂絶縁剤調製用の原料組成物を攪拌混合し、粘度1.5 Pa・sに調整して層間樹脂絶縁剤(下層用)を得た。次いで、Aの無電解めっき用接着剤調製用の原料組成物を攪拌混合し、粘度7Pa・sに調整して無電解めっき用接着剤溶液(上層用)を得た。
【0093】
(9)前記(7)の基板16の両面に、前記(8)で得られた粘度 1.5Pa・sの層間樹脂絶縁剤(下層用)を、調製後24時間以内にロールコータで塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥(プリベーク)を行い、次に、前記(8)で得られた粘度7Pa・sの感光性の接着剤溶液(上層用)を、調製後24時間以内に塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥(プリベーク)を行い、 7に示すような厚さ35μmの接着剤層17を形成した。
【0094】
(10)前記(9)で接着剤層17を形成した基板の両面に、 8に示すように、85μmφの黒円18が印刷されたフォトマスクフィルム19を密着させ、超高圧水銀灯により500mJ/cm2 で露光した。この基板をDMTG溶液でスプレー現像し、更に、超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 で露光し、100℃で1時間、120℃で1時間、その後 150℃で3時間の加熱処理(ポストベーク)することにより、 9に示すような、フォトマスクフィルム19に相当する寸法精度に優れた85μmφの開口(バイアホール形成用開口)20を有する厚さ35μmの層間樹脂絶縁層(2層構造)17とした。なお、バイアホールとなる開口20には、スズめっき層を部分的に露出させた。
【0095】
(11)開口20が形成された基板を、クロム酸に19分間浸漬し、層間樹脂絶縁層17の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、この層間樹脂絶縁層17の表面を粗化し、 10に示すような粗化面21,22を形成し、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してから水洗いした。
【0096】
更に、粗面化処理(粗化深さ6μm)した基板の表面に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与することにより、層間樹脂絶縁層17の表面21とバイアホール用開口の内壁面22とに触媒核を付けた。
【0097】
(12)このようにして形成した配線基板を、以下に示す組成の無電解銅めっき水溶液中に基板を浸漬して、 11に示すように、粗面全体に厚さ0.6〜1.2μmの無電解銅めっき膜23を形成した。
[無電解めっき水溶液]
EDTA 0.08モル/L
硫酸銅 0.03モル/L
HCHO 0.05モル/L
NaOH 0.05モル/L
α、α’-ビピリジル 80mg/L
PEG 0.10g/L
[無電解めっき条件]
65℃の液温度で20分
【0098】
(13)前記(12)で形成した無電解銅めっき膜23上に、 12に示すように、黒円24が印刷された市販の感光性ドライフィルム25を張り付け、マスク26を載置して、100mJ/cm2 で露光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、 13に示すような、厚さ15μmのめっきレジスト27を設けた。
【0099】
(14)次いで、レジスト非形成部分に以下の条件で電解銅めっきを施し、 14に示すような厚さ15μmの電解銅めっき膜28を形成した。
[電解めっき水溶液]
硫酸 2.24モル/L
硫酸銅 0.26モル/L
添加剤(アトテックジャパン製、カパラシドHL)
19.5mL/L
[電解めっき条件]
電流密度 1A/dm2
時間 65分
温度 22±2℃
【0100】
(15)めっきレジスト27を5%KOHで剥離除去した後、そのめっきレジスト27の下の無電解めっき膜23を、硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解除去し、 15に示すような、無電解銅めっき膜29と電解銅めっき膜28とからなる、厚さ18μmの導体回路30(バイアホール31を含む)を形成した。
【0101】
(16)前記(6)及び(7)と同様の処理を行い、 16に示すようなCu-Ni-Pからなる粗化層32を形成し、更に、その表面にSn置換を行った。(17)前記(8)〜(16)の工程を繰り返すことにより、更に上層の導体回路を形成し、多層プリント配線板を得た。但し、最も表層の粗化面には、Sn置換は行わなかった。
【0102】
(18)一方、DMDGに溶解させた60重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリゴマー(分子量4000)を 46.67g、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製、エピコート1001)15.0g、イミダゾール硬化剤(四国化成製、2E4MZ-CN)1.6 g、感光性モノマーである多価アクリルモノマー(日本化薬製、R604 )3g、同じく多価アクリルモノマー(共栄社化学製、DPE6A ) 1.5g、分散系消泡剤(サンノプコ社製、S−65)0.71gを混合し、更に、この混合物に対して光開始剤としてのベンゾフェノン(関東化学製)を2g、光増感剤としてのミヒラーケトン(関東化学製)を 0.2g加えて、粘度を25℃で 2.0Pa・sに調整したソルダーレジスト用組成物を得た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器、 DVL-B型)で 60rpmの場合はローターNo.4、6rpm の場合はローターNo.3によった。
【0103】
(19)前記(17)で得られた多層プリント配線基板(図面では2層の導体回路を有するプリント配線板を図示した)の両面に、 17に示すようにして、このソルダーレジスト用組成物33を20μmの厚さで塗布した。次いで、70℃で20分間、70℃で30分間の乾燥処理を行った後、 18に示すように、円パターン(マスクパターン)34が描画された厚さ5mmのフォトマスクフィルム35を密着させて載置し、1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、DMTG現像処理した。そして、更に、80℃で1時間、100℃で1時間、 120℃で1時間、150℃で3時間の条件で加熱処理し、 19に示すように、はんだパッド部分36(バイアホールとそのランド部分37を含む)を開口した(開口径 200μm)ソルダーレジスト層(厚み20μm)38を形成し、プリント配線板39を製造した。
【0104】
(20)次に、ソルダーレジスト層38を形成した基板39を、塩化ニッケル30g/L、次亜リン酸ナトリウム10g/L、クエン酸ナトリウム10g/LからなるpH=5の無電解ニッケルめっき液に20分間浸漬して、 20に示すような、厚さ5μmのニッケルめっき層40を開口部36,37に形成した。更に、その基板を、シアン化金カリウム2g/L、塩化アンモニウム75g/L、クエン酸ナトリウム50g/L、次亜リン酸ナトリウム10g/Lからなる無電解金めっき液に93℃の条件で23秒間浸漬して、ニッケルめっき層40上に厚さ0.03μmの金めっき層41を形成した。
【0105】
(21)そして、ソルダーレジスト層38の開口部に、はんだペーストを印刷して 200℃でリフローすることによりはんだバンプ(はんだ体)42を形成し、はんだバンプ42を有するプリント配線板43を製造した。
【0106】
(実施例2)
基本的には、実施例1と同じであるが、導体回路上に形成される粗化面を第二銅錯体と有機酸とを含有するエッチング液(メック社製、商品名「メック エッチボンド」)により形成させた。粗化面の凹凸の最大高さ(Ry)は、3μmであった。
【0107】
粗化面形成後に、100℃/20分+120℃/20分+150℃/1時間で熱処理を行った。粗化面の光沢度は1.1であった。熱処理後、ホウフッ化スズ0.1モル/l、チオ尿素1.0モル/l、温度35℃、PH=1.2の条件でCu−Sn置換反応させて、粗化面に厚さ0.3μmSn層を設けた。
【0108】
(比較例1)
下層導体回路の熱処理条件を45℃/5分で行い、粗化面の光沢度を0.9にした以外は、実施例1と同様にして、多層配線基板を製造した。
【0109】
(比較例2)
下層導体回路の熱処理条件を100℃/30分+200℃/30分+300℃/1時間で行い、粗化面の光沢度を1.7にした以外は、実施例1と同様に多層配線基板を製造した。
【0110】
(比較例3)
下層導体回路の熱処理条件を45℃/40分で行い、粗化面の光沢度を0.9にした以外は、実施例2と同様にして、多層配線基板を製造した。
【0111】
(比較例4)
下層導体回路の熱処理条件を100℃/30分+200℃/30分+300℃/3時間で行い、粗化面の光沢度を1.5にした以外は、実施例2と同様に多層配線基板を製造した。
【0112】
以上、実施例1及び2と比較例1〜4で製造されたプリント配線板について、粗化層の光沢度、バイアホ−ルの銅溶解の有無、導体回路形成後の導通試験を比較した。結果を表1に示す。
【0113】
【表1】
Figure 0004215875
【0114】
表1に示すように、実施例では、光沢度は1.1に抑えられ、銅溶解および導通の不良の発生はなかった。
【0115】
【発明の効果】
上述したように、本発明によれば、導体回路が熱処理されて、導体回路表面の粗化面が1.0〜1.4の光沢度を有しており、この粗化面上にスズ層が設けられるため、スズ層表面のスズ不純物の生成が抑制される。かかるスズ層は、層間絶縁樹脂層を粗化する際に使用される酸化剤から、バイアホ−ル部に露出した導体回路を守り、導体回路の溶解をより一層十分に防ぐことができる。
【0116】
本発明の多層プリント配線板は、スズ層が、層間絶縁樹脂層を粗化する際に使用される酸化剤が導体回路を溶解するのを十分に防いでおり、バイアホール部における電気的接続性に優れ、接続信頼性が極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる粗化面の縦断面図である。
【図2】本発明にかかる粗化層の縦断面図である。
【図3】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図4】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図5】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図6】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図7】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図8】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図9】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図10】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図11】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図12】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図13】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図14】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図15】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図16】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図17】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図18】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図19】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【図20】本発明にかかる一例の多層プリント配線板の製造工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 銅箔
3 銅張積層板
4 ドリル孔
5 内層銅パターン(下層導体回路)
6 スルーホール
7,7a,8,8a,9,44 粗化面
10,13,16 配線基板
11,12 樹脂層
14,15,32 粗化層
17 接着剤層
18,24 黒円
19,35 フォトマスクフィルム
20 開口(バイアホール形成用開口)
23,29 無電解銅めっき膜
25 感光性ドライフィルム
26 マスク
27 めっきレジスト
28 電解銅めっき膜
30 導体回路
31 バイアホール
33 ソルダーレジスト用組成物
34 円パターン(マスクパターン)
36 はんだパッド部分
37 バイアホールとそのランド部分
38 ソルダーレジスト層
39,43 プリント配線板
40 ニッケルめっき層
41 金めっき層
42 はんだバンプ(はんだ体)
45 被覆層
46 被覆層の表面

Claims (12)

  1. 基板と前記基板上の下層導体回路と前記下層導体回路上の層間絶縁樹脂層と前記層間絶縁樹脂層上の上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホールを介して電気的に接続されている多層プリント配線板であって、
    前記下層導体回路上に粗化層が形成されており、前記粗化層が加熱処理されており、前記粗化層の表面1.0〜1.4( グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETER による数値 )の光沢度を有しており、前記粗化層上にスズ層が設けられており、前記スズ層上に前記層間絶縁樹脂層が設けられていることを特徴とする、多層プリント配線板。
  2. 前記粗化層が無電解めっきによって形成されていることを特徴とする、請求項1記載の多層プリント配線板。
  3. 前記粗化層の表面の凹凸が1〜10μmの最大高さ(Ry)を有することを特徴とする、請求項1又は2記載の多層プリント配線板。
  4. 基板と前記基板上の下層導体回路と前記下層導体回路上の層間絶縁樹脂層と前記層間絶縁樹脂層上の上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホールを介して電気的に接続されている多層プリント配線板であって、
    前記下層導体回路が粗化面を有しており、前記下層導体回路が加熱処理されており、前記粗化面1.0〜1.4( グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETER による数値 )の光沢度を有しており、前記粗化面上にスズ層が設けられており、前記スズ層上に前記層間絶縁樹脂層が設けられていることを特徴とする、多層プリント配線板。
  5. 前記粗化面がソフトエッチングによって形成されていることを特徴とする、請求項4記載の多層プリント配線板。
  6. 前記粗化面の凹凸が1〜10μmの最大高さ(Ry)を有することを特徴とする、請求項4又は5記載の多層プリント配線板。
  7. 前記層間絶縁樹脂の表面が粗化されており、前記バイアホールを介して、前記スズ層と前記上層導体回路とが接続されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項記載の多層プリント配線板。
  8. 基板と下層導体回路と層間絶縁樹脂層と上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホール介して電気的に接続されている多層プリント配線板を得るにあたり、
    (a)下層導体回路上に粗化層を設ける工程
    (b)粗化層を加熱処理し、前記粗化層の表面を1.0〜1.4( グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETER による数値 )の光沢度に制御する工程
    (c)前記粗化層上にスズ層を設ける工程及び
    (d)前記スズ層上に層間絶縁樹脂層を設ける工程
    を備えることを特徴とする、多層プリント配線板の製造方法。
  9. 前記粗化層を、50〜250℃の間の少なくとも1種の温度で少なくとも10分保持することによって加熱処理することを特徴とする、請求項8記載の多層プリント配線板の製造方法。
  10. 基板と下層導体回路と層間絶縁樹脂層と上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホールを介して電気的に接続されている多層プリント配線板を得るにあたり、
    (a)下層導体回路粗化面を設ける工程
    (b)下層導体回路を加熱処理し、前記粗化面を1.0〜1.4(グラフィックアーツマニュファクチャリングカンパニー製の GAMMODEL 144 DENSITOMETER で表される測定値 )の光沢度に制御する工程
    (c)前記粗化面上にスズ層を設ける工程及び
    (d)前記スズ層上に層間絶縁樹脂層を設ける工程
    を備えることを特徴とする、多層プリント配線板の製造方法。
  11. 前記下層導体回路を、50〜250℃の間の少なくとも1種の温度で少なくとも10分保持することによって加熱処理することを特徴とする、請求項10記載の多層プリント配線板の製造方法。
  12. 基板と下層導体回路と層間絶縁樹脂層と上層導体回路とを備えており、前記下層導体回路と前記上層導体回路とがバイアホール介して電気的に接続されている多層プリント配線板において、
    請求項8〜11のいずれか一項記載の多層プリント配線板の製造方法によって製造されていることを特徴とする、多層プリント配線板。
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