JPH09220747A - 電動射出成形機のトグル圧縮制御方法および制御装置 - Google Patents

電動射出成形機のトグル圧縮制御方法および制御装置

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JPH09220747A
JPH09220747A JP5362196A JP5362196A JPH09220747A JP H09220747 A JPH09220747 A JP H09220747A JP 5362196 A JP5362196 A JP 5362196A JP 5362196 A JP5362196 A JP 5362196A JP H09220747 A JPH09220747 A JP H09220747A
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mold
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Takeshi Yokobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型内部の樹脂圧力の上昇問題、射出圧力の
問題等を解決した低圧射出成形方法すなわち電動射出成
形機のトグル圧縮制御方法を提供する。 【解決】 型開閉サーボモータ(27)によりトグル機
構(10)を駆動して初期型締位置(K0)に位置決め
して、射出し、その後、トグル機構(10)を複数段に
圧縮するトグル圧縮制御方法において、トグル機構(1
0)を、クロスヘッド(11)の位置の制御により初期
型締位置(K0)に位置決めし、その時の型開閉サーボ
モータ(27)のトルク値(Tr)を保持するように型
開閉サーボモータ(27)をトルク制御してから射出す
る。射出終了信号により、再びクロスヘッド(11)の
位置の制御により複数段に圧縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型開閉サーボモー
タによりトグル機構を駆動して初期型締位置に位置決め
して、射出し、その後、トグル機構を複数段に圧縮する
トグル圧縮制御方法およびこの方法の実施に使用される
トグル圧縮制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】射出成形機の金型の型締め装置の1つに
トグル式型締装置が知られている。トグル式型締装置
は、周知のようにクロスヘッド、クロスリンク、長短複
数個のトグルリンク、タイバ等から構成されている。そ
して、一方のトグルリンクはトグル受盤あるいは調整盤
に、また他方のトグルリンクは、可動盤にそれぞれピン
により回動自在に結合されている。したがって、クロス
ヘッドを例えば電動モータで型締め方向に駆動すると、
他方のトグルリンクにより可動盤が駆動され、可動盤に
取り付けられている可動金型が、固定盤の固定金型に対
して型締めされる。そこで、溶融された樹脂材料を型締
めされた金型に射出し、冷却固化を待ってクロスヘッド
を逆方向に駆動して金型を開くと、射出成形品を得るこ
とができる。
【0003】ところで、最近になって、低圧射出成形方
法が提案されている。低圧射出成形方法は、周知のよう
に、比較的低い型締力で型締めして、射出し、射出終了
後複数段に金型の型締力を増す射出成形方法で、この成
形方法により、比較的小さな射出圧力で、射出成形品の
転写性の向上、フローマークの防止等の成形品の品質の
向上を図ることができる。トグル式型締め装置の型締力
は、トグル機構を構成している例えばクロスヘッドの位
置と一定の関係にあるので、図6に示されているように
して低圧射出成形方法あるいはトグル圧縮制御が行われ
ている。すなわち、クロスヘッドを電動モータで型締め
方向に駆動し、クロスヘッドが金型タッチ位置を過ぎ初
期型締位置k0に達すると、金型は所定の型締力で型締
めされているので、この初期型締位置で溶融樹脂を射出
する。そして射出完了後、電動モータでクロスヘッドを
圧縮1段位置k1まで駆動する。そうすると、金型は1
段目の型締めがなされる。所定時間a1だけ型締めし、
次いで圧縮2段位置k2まで駆動する。そうすると、金
型はa2段目の型締めがなされる。以下、同様にして例
えば3段の圧縮位置k3まで駆動して3段目の型締めが
なされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、トグ
ル式型締め装置の型締力は、クロスヘッドの位置から演
算できるので、クロスヘッドの位置の制御により複数段
に金型を型締めし、品質の高い成形品を一応成形するこ
とはできる。しかしながら、改良すべき問題点も認めら
れる。例えば、低圧射出成形方法では、比較的小さい型
締力に設定された初期型締め時に射出が開始されるが、
上記したように、従来はクロスヘッドの位置を初期型締
め位置に保持する、いわゆる位置の制御により初期型締
めされているので、すなわちクロスヘッドの初期型締め
位置が、図6において水平方向の直線で示されているよ
うに、変化しないので、射出により金型内部の樹脂圧力
が上昇すると、所定の金型圧力を大幅に越えてしまうこ
とがある。所定の金型圧力を越えると、樹脂に過大な圧
力がかかり、成形品の品質を劣化させるばかりでなく、
射出圧力も必要以上に高くしなければ射出できないよう
になる。射出圧力が高くなると、成形品の割、離型不良
等の問題も生じる。本発明は、低圧射出成形方法の長所
を生かし、上記したような金型内部の樹脂圧力の上昇問
題、射出圧力の問題等を解決した低圧射出成形方法すな
わち電動射出成形機のトグル圧縮制御方法およびこの方
法の実施に使用される電動射出成形機のトグル圧縮制御
装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、トグル機構は位置の制御により複数段に
圧縮制御されるが、射出時には初期型締位置におけるト
ルク値が保持されるようにトルク制御される。すなわ
ち、本発明は、型開閉サーボモータによりトグル機構を
駆動して初期型締位置に位置決めして、射出し、その
後、前記トグル機構を複数段に圧縮するトグル圧縮制御
方法において、前記トグル機構を、クロスヘッドの位置
の制御により初期型締位置に位置決めし、その時の前記
型開閉サーボモータのトルク値を保持するように前記型
開閉サーボモータをトルク制御して射出し、タイマ等の
イベント検出信号により、再び前記トグル機構をクロス
ヘッドの位置の制御により複数段に圧縮するように構成
される。請求項2記載の発明は、請求項1記載のイベン
ト検出信号が射出終了信号であるように、そして請求項
3記載の発明は、請求項1または2記載のトルク値が、
射出圧によるクロスヘッドの変位量で補正した補正トル
ク値であるように構成される。請求項4記載の発明は、
クロスヘッドの初期型締位置、圧縮段位置等を設定する
動作値設定手段と、前記クロスヘッドの位置を検出する
位置検出手段と、トグル機構を駆動する型開閉サーボモ
ータの、前記クロスヘッドの初期型締位置におけるトル
ク値を検出するトルク検出手段と、該トルク検出手段で
検出される前記型開閉サーボモータのトルク値を記憶す
る記憶手段と、前記動作値設定手段で設定された前記ク
ロスヘッドの位置と前記位置検出手段で検出される前記
クロスヘッドの位置とを比較する比較手段とを備え、前
記クロスヘッドは、前記動作値設定手段で設定された前
記クロスヘッドの圧縮段位置と前記位置検出手段で検出
される前記クロスヘッドの位置とが一致する位置で所定
時間圧縮状態が保持されると共に、前記型開閉サーボモ
ータは、前記比較手段が前記動作値設定手段で設定され
た前記クロスヘッドの初期型締位置と前記位置検出手段
で検出される前記クロスヘッドの位置とが一致したこと
を検出すると、前記記憶手段に記憶されているトルク値
を維持するように所定時間だけトルク制御されるように
構成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図1〜5により本発明の実
施の形態を説明する。本実施の形態に係わる型締装置1
は、図1に示されているように、ダブルトグル機構10
を介して型開閉サーボモータ27で駆動されるようにな
っている。型締装置1は、固定盤2、調整プレートある
いはハウジング3、これらを所定間隔に結合している4
本のタイバ4、4、…等から構成されている。そして、
これらのタイバ4、4、…には可動盤5が摺動自在に設
けられ、この可動盤5には可動型7が、そして固定盤2
には固定型6がそれぞれ取り付けられている。
【0007】可動盤5を駆動するためのダブルトグル機
構10は、1個のクロスヘッド11、一対のクロスリン
ク12、12、同様に一対の短リンク13、13、一対
の長リンク14、14等から構成されている。クロスヘ
ッド11には、クロスリンク12、12の端部がピン1
5、15で回動自在に結合されている。クロスリンク1
2、12の他の端部には、短リンク13、13の端部が
ピン16、16によりそれぞれ結合され、また短リンク
13、13の端部分には、一対の長リンク14、14の
端部がピン17、17で回動自在に結合されている。そ
して長リンク14、14の他の端部は、ピン18、18
により可動盤5のブラケットに結合され、短リンク1
3、13の他の端部は、ハウジング3のブラケットに同
様にピン19、19により回動自在に結合されている。
【0008】クロスヘッド11に推力を与える駆動機構
20は、ハウジング3に設けられている型開閉サーボモ
ータ27、第1歯車23、出力歯車24、メネジ部材2
5およびオネジ部材26等から構成されている。第1歯
車23は、型開閉サーボモータ27の出力軸に継手22
を介して結合されている駆動軸に固定されている。ま
た、第1歯車23と出力歯車24は噛み合い、出力歯車
24が回転駆動されると、この出力歯車24のボス内に
一体的に設けられているメネジ部材25が回転駆動 さ
れる。出力歯車24は、ハウジング3に対して回転可能
に支持されているが、軸方向には移動できないように拘
束されている。したがって、メネジ部材25が回転駆動
されると、オネジ部材26が軸方向に直線的に駆動され
る。オネジ部材26の端部は、クロスヘッド11に対し
て回転はできるが、軸方向には拘束されてクロスヘッド
11に結合されている。なお、図1にはエジェクタ装
置、このエジェクタ装置を駆動するサーボモータ、シリ
ンダバレル、このシリンダバレル内で計量時に回転駆動
され、射出時に軸方向に駆動されるスクリュウ、このス
クリュウを駆動するサーボモータ等は示されていない。
【0009】図1に示されている型締装置1を備えた射
出成形機は、制御装置からの各種の制御信号に基づいて
制御されるようになっている。制御装置は、図には示さ
れていないが、シーケンス制御などの演算を実行し、各
制御モジュールから参照可能な共有メモリを持つ中央制
御ユニット、この中央制御ユニットと通信ケーブルで接
続されているシリンダバレル等の温度を制御する温度制
御ユニット、同様に中央制御ユニットと通信ケーブルで
接続されている、スクリュウの回転と軸方向の駆動を制
御する回転軸制御ユニット、エジェクタ軸およびオネジ
部材26あるいはクロスヘッド11を制御する型開閉軸
制御ユニット、動作値設定用キースイッチ、ディスプレ
イ等を備えたマシーンイタフェースユニット等から構成
されている。上記動作値設定用キースイッチにより射出
成形に必要な数値が設定される。例えばトグル機構10
のクロスヘッド11の初期型締位置、圧縮1〜3段位
置、そのときの圧縮時間等が設定される。
【0010】型開閉軸制御ユニットは、図2に制御ブロ
ック図で示されているように、数値演算制御装置30
と、トグル機構10駆動用の型開閉サーボモータ27を
制御するサーボモータ制御装置31とを備えている。数
値演算制御装置30は、前述した中央制御ユニットと信
号ラインで接続され、サーボモータ制御装置31にトグ
ル機構10の位置制御あるいは型開閉サーボモータ27
のトルク制御等の制御演算信号を出力する。また、サー
ボモータ制御装置31からのトグル機構10の位置、型
開閉サーボモータ27のトルク値等のモニタ信号を受取
り、作用の箇所で説明するような演算処理をする。その
ために、数値演算制御装置30には、制御モード出力端
子O1、トルク指令出力端子O2、位置指令出力端子O
3、位置モニタ入力端子i4、トルクモニタ入力端子i
5等が設けられている。
【0011】サーボモータ制御装置31は、後に述べる
電力増幅器44以外は、例えばマイクロコンピュータか
ら構成され、図2に示されているように、第1の加え合
わせ点32、位置制御器34、第2の加え合わせ点3
6、速度制御器38、切換スイッチ40、電流制御器4
2、位置カウンタ46等を備えている。そして型開閉サ
ーボモータ27は、このサーボモータ制御装置31から
の制御信号が電力増幅器44で増幅されて駆動されるよ
うになっている。なお、符号28はエンコーダを示して
いる。
【0012】数値演算制御装置30の制御モード出力端
子O1は、ラインaにより切換スイッチ40に、トルク
指令出力端子O2はラインbにより切換スイッチ40の
端子Tにそれぞれ接続されている。位置指令出力端子O
3と第1の加え合わせ点32は、ラインcで接続され、
この加え合わせ点32と位置カウンタ46は、ラインe
で接続されている。したがって、第1の加え合わせ点3
2には、クロスヘッド11の設定値とエンコーダ28で
検出されるクロスヘッド11の検出位置の値とが入力さ
れる。位置制御器34と第2の加え合わせ点36は、ラ
インfで、第2の加え合わせ点36とエンコーダ28は
ラインn、gでそれぞれ接続されている。したがって、
第2の加え合わせ点36には、位置制御器34から出力
されるクロスヘッド11の位置に関する偏差値とエンコ
ーダ28で検出される位置の検出値とが入力される。第
2の加え合わせ点36と速度制御器38はラインhによ
り、速度制御器38と切換スイッチ40はラインiによ
り、それぞれ接続されている。また、切換スイッチ40
と電流制御器42はラインjで接続され、この電流制御
器42は電力ラインPに介装されている電流検出器45
で検出される電流値で制御されるようになっている。ま
た、位置カウンタ46でカウントされるクロスヘッド1
1の位置は、ラインqにより数値演算制御装置30の位
置モニタ入力端子i4に入力され、トルクモニタ入力端
子i5は、ラインkによりラインjに接続されている。
【0013】次に、主として図3のフローチャートを参
照しながら作用を説明する。動作値設定用キースイッチ
により射出成形に必要なスクリュウの回転数、シリンダ
バレルの加熱温度等と共に、図4に示されているパター
ンで金型6、7を圧縮あるいは型締めするために、クロ
スヘッドの初期型締位置K0、圧縮1〜3段位置K1〜
K3および圧縮1〜3段の各段における圧縮時間A1〜
A3等を設定する(ステップS1)。中央制御ユニット
から動作開始命令が数値演算制御装置30に出力される
と、数値演算制御装置30の制御モード出力端子O1か
らラインaを介して切換スイッチ40に信号が出力さ
れ、切換スイッチ40は端子Sに切り替わり位置制御と
なる(ステップS2)。ステップS3において、型開閉
サーボモータ27が所定速度で回転を始め、継手22を
および第1歯車23を介してメネジ部材25にトルクが
伝わる。メネジ部材25が回転するので、これと噛み合
っているオネジ部材26は、図1において右方向に前進
する。オネジ部材26の先端部にはクロスヘッド11が
連結されており、オネジ部材26の前進力はクロスヘッ
ド11からトグル機構10により可動盤5に伝わり、可
動盤5は右方向に前進する。
【0014】クロスヘッド11の位置は、エンコーダ2
8で計測され、その計測値はラインnにより位置カウン
タ46に入力され、そして第1の加え合わせ点32にお
いて、設定されたクロスヘッド11の初期型締位置K0
と位置カウンタ46で演算される位置とが一致するま
で、速度制御器38で制御された速度でクロスヘッド1
1は駆動される。このとき、電流検出器45で検出され
る電流値がラインmで電流制御器42に印加される。ク
ロスヘッド11が初期型締位置K0に達すると(ステッ
プS4)、金型6、7は、比較的小さい所定の型締力で
型締めされる。初期型締位置K0に達した信号を中央制
御ユニットから数値演算制御装置30が受け取ると、制
御モード出力端子O1からラインaを介して切換スイッ
チ40に信号が出力され、切換スイッチ40は端子Tに
切り替わり、型開閉サーボモータ27のトルク制御とな
る(ステップS5)。また、初期型締位置K0に達した
ときのトルク値Trが、ラインkによりトルクモニタ入
力端子i5から数値演算制御装置30に入力され、数値
演算制御装置30はこれを記憶する。そして、このトル
ク値Trがトルク指令出力端子O2から切換スイッチ4
0を介して電流制御器42に入力される。
【0015】初期型締位置K0に達し、前述したように
トルク制御になると、回転軸制御ユニットの制御に基づ
いて溶融樹脂が金型6、 7に射出される(ステップS
6)。射出が進行すると、金型6、7内の樹指圧が上昇
する。ところで、金型6、7すなわちトグル機構10
は、現在はトルク制御されているので、樹指圧が上昇す
るとクロスヘッド11は樹指圧により後退する。後退し
ている状態は、図4において昇り勾配線Nで示されてい
る。クロスヘッド11が後退するので、樹指圧が異常に
上昇するようなことはない。
【0016】射出が完了した信号あるいは他のイベント
信号例えば射出を開始してからの時間を計測するタイマ
等の信号を数値演算制御装置30が受け取ると、制御モ
ード出力端子O1からラインaを介して切換スイッチ4
0に信号が出力され、切換スイッチ40は端子Sに切り
替わり、再び位置制御となる(ステップS7)。そし
て、圧縮動作に入る。すなわち、型開閉サーボモータ2
7が起動し(ステップS8)、クロスヘッド11が圧縮
1段位置K1に達するまで、初期型締位置K0に関して
説明したようにして駆動される(ステップS9)。この
圧縮1段状態が時間A1だけ保持される(ステップS1
0)。この圧縮1段は、位置の制御により行われている
ので、図4において水平方向の直線で示されているよう
に、クロスヘッド11の位置は変化していない。時間A
1が経過したら、再び型開閉サーボモータ27が起動し
(ステップS11)、クロスヘッド11は圧縮2段位置
K2に達するまで、前述したようにして駆動される(ス
テップS12)。この圧縮2段状態が時間A2だけ保持
される(ステップS13)。以下、同様にしてステップ
S14〜16を経て圧縮3段まで実施される。
【0017】本実施の形態によると、上記のようにして
射出時にはトグル機構10はトルク制御されるので、樹
指圧が異常に高くなることはないが、金型6、7の内圧
が低くなることがある。すなわち、トグル型締装置の型
締力とクロスヘッド11の関係は、図5の(イ)に示さ
れているような関係にあるので、射出時に前述したよう
にトルク制御し、クロスヘッド11が樹指圧により後退
すると、厳密には金型6、7の内圧は低くなっていくこ
とになる。そこで、トルク制御におけるトルク指令値T
rをクロスヘッド11の変位量すなわち後退量xによ
り、図5の(ロ)に示されているようにして、初期型締
位置におけるトルク値Trを補正する。図5の(ロ)に
おいて、Trは初期型締位置におけるトルク値、xは樹
指圧によりクロスヘッド11が変位した量、Tr’は補
正後のトルク指令値、aは補正係数であり、式、Tr’
=Tr+a・xで得られる「Tr’」をトルク指令値と
してトルク指令出力端子O2から切換スイッチ40を介
して電流制御器42に入力する。これにより、より正確
に金型6、7の内圧を保持できる。
【0018】本発明は、上記した実施の形態に限定され
ることなく色々な形で実施できる。例えば上記した実施
の形態では、金型6、7は3段に型締めされているが、
3段に限定されることなく、1、2段あるいは4段でも
同様にして実施できるは明らかである。また、クロスヘ
ッド11の位置の計測は、エンコーダに代えて、クロス
ヘッド11の位置を直接検知するリミットスイッチ等で
実施することもできる。さらには、トグル機構10の位
置はクロスヘッド11に代わる他の構成要素でも検出で
きることも明らかである。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、トグル
機構を、トグル機構の位置の制御により初期型締位置に
位置決めし、その時の型開閉サーボモータのトルク値を
保持するように型開閉サーボモータをトルク制御して射
出するので、射出時の金型内部の樹脂圧の異常上昇を押
さえることができ、したがって低い射出圧で、高品質の
射出成形品を得ることができるという、本発明特有の効
果が得られる。また、他の発明によると、イベント検出
信号が射出終了信号であるので、上記効果に加えて、よ
り確実にトグル機構の位置の制御に入ることができる。
さらに他の発明によると、トルク制御時の型開閉サーボ
モータのトルク値が射出圧によるトグル機構の変位量で
補正した補正トルク値であるので、金型内の内圧をより
正確に維持できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の、主としてトグル機構部分の実施の
形態を一部断面にして示す正面図である。
【図2】 本発明の実施の形態を示す制御ブロック図で
ある。
【図3】 本発明の実施の形態の作用を示すフローチャ
ートである。
【図4】 本発明の実施の形態の圧縮制御の例を示す図
である。
【図5】 トルク指令値の補正例を示す図で、その
(イ)はトグル機構の特性を、その(ロ)は補正用のグ
ラフをそれぞれ示す図である。
【図6】 従来の圧縮制御の例を示す図である。
【符号の説明】
10 ダブルトグル機構 11 クロスヘッド 27 型開閉サーボモータ 28 エンコーダ 34 位置制御器 42 電流制御器 46 位置カウンタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型開閉サーボモータ(27)によりトグ
    ル機構(10)を駆動して初期型締位置(K0)に位置
    決めして、射出し、その後、前記トグル機構(10)を
    複数段に圧縮するトグル圧縮制御方法において、 前記トグル機構(10)を、クロスヘッド(11)の位
    置の制御により初期型締位置(K0)に位置決めし、そ
    の時の前記型開閉サーボモータ(27)のトルク値(T
    r)を保持するように前記型開閉サーボモータ(27)
    をトルク制御して射出し、タイマ等のイベント検出信号
    により、再び前記トグル機構(10)をクロスヘッド
    (11)の位置の制御により複数段に圧縮する、電動射
    出成形機のトグル圧縮制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイベント検出信号が射出
    終了信号である、電動射出成形機のトグル圧縮制御方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のトルク値(T
    r)が、射出圧によるクロスヘッド(11)の変位量で
    補正した補正トルク値(Tr’)である、電動射出成形
    機のトグル圧縮制御方法。
  4. 【請求項4】 クロスヘッド(11)の初期型締位置
    (K0)、圧縮段位置(K1〜K3)等を設定する動作
    値設定手段と、前記クロスヘッド(11)の位置を検出
    する位置検出手段(28、46)と、トグル機構(1
    0)を駆動する型開閉サーボモータ(27)の、前記ク
    ロスヘッド(11)の初期型締位置(K0)におけるト
    ルク値(Tr)を検出するトルク検出手段と、該トルク
    検出手段で検出される前記型開閉サーボモータ(27)
    のトルク値(Tr)を記憶する記憶手段と、前記動作値
    設定手段で設定された前記クロスヘッド(11)の位置
    と前記位置検出手段(28、46)で検出される前記ク
    ロスヘッド(11)の位置とを比較する比較手段(3
    4)とを備え、 前記クロスヘッド(11)は、前記動作値設定手段で設
    定された前記クロスヘッド(11)の圧縮段位置(K1
    〜K3)と前記位置検出手段(28、46)で検出され
    る前記クロスヘッド(11)の位置とが一致する位置で
    所定時間圧縮状態が保持されると共に、 前記型開閉サーボモータ(27)は、前記比較手段(3
    4)が前記動作値設定手段で設定された前記クロスヘッ
    ド(11)の初期型締位置(K0)と前記位置検出手段
    (28、46)で検出される前記クロスヘッド(11)
    の位置とが一致したことを検出すると、前記記憶手段に
    記憶されているトルク値(Tr)を維持するように所定
    時間だけトルク制御されることを特徴とする、電動射出
    成形機のトグル圧縮制御装置。
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