JPH09219354A - 位置検出装置及び該装置を備えた露光装置 - Google Patents

位置検出装置及び該装置を備えた露光装置

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JPH09219354A
JPH09219354A JP8025327A JP2532796A JPH09219354A JP H09219354 A JPH09219354 A JP H09219354A JP 8025327 A JP8025327 A JP 8025327A JP 2532796 A JP2532796 A JP 2532796A JP H09219354 A JPH09219354 A JP H09219354A
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index
light
index mark
optical system
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JP8025327A
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Masahiro Nakagawa
正弘 中川
Ayako Sugaya
綾子 菅谷
Masaji Tanaka
正司 田中
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Original Assignee
Nikon Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフ・アクシス方式等のアライメントセンサ
におけるベースライン変動を低減する。 【解決手段】 指標マーク34が形成された指標板35
を、第1対物レンズ33と落射プリズム36との間に配
置し、それらの光学系を、赤外光源26を含む照明光学
系が設置されたセンサ本体部11bから分離された指標
対物部11cに設置する。可視照明光AL1及び赤外照
明光AL2をそれぞれウエハマーク38及び指標マーク
34に照射する。落射プリズム36の直下のコールドミ
ラー37で赤外照明光AL2を反射することによって、
赤外照明光AL2のもとで指標マーク34とウエハマー
ク38とをほぼ共役にして、ウエハマーク38からの可
視の検出光LB1及び指標マーク34からの赤外の検出
光LB2をそれぞれの撮像素子41,42により受光
し、ウエハマーク38の指標マーク34に対する相対位
置を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、半導体素
子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、又は薄膜磁
気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィ工程
で、マスクパターンを感光性の基板上に露光するために
使用される露光装置のアライメントセンサに適用して好
適な位置検出装置、及びこの位置検出装置を備えた露光
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体素子等を製造するための
フォトリソグラフィ工程で使用されるステッパー等の投
影露光装置、又はプロキシミティ方式の露光装置等の露
光装置においては、マスクとしてのレチクル上に形成さ
れた回路パターンを感光基板としてのウエハ(又はガラ
スプレート等)上のフォトレジスト層に高い重ね合わせ
精度で転写するために、レチクルとウエハの各ショット
領域とを高精度に位置合わせ(アライメント)すること
が求められている。このため、ウエハの各ショット領域
には位置合わせ用のアライメントマーク(ウエハマー
ク)が付設されている。そして、それらのアライメント
マークの位置を検出するためのアライメントセンサとし
ては、レーザ光をウエハ上のドット列状のアライメン
トマークに照射し、そのマークにより回折又は散乱され
た光を用いてそのマークの位置を検出するLSA(Lase
r Step Alignment)方式、ハロゲンランプを光源とす
る波長帯域幅の広い光で照明して撮像したアライメント
マークの画像データを画像処理して計測するFIA(Fi
eld Image Alignment)方式、あるいはウエハ上の回折
格子状のアライメントマークに、同一周波数又は周波数
を僅かに変えたレーザ光を2方向から照射し、発生した
2つの回折光を干渉させ、その位相からアライメントマ
ークの位置を計測するLIA(Laser Interferometric
Alignment )方式等がある。
【0003】また、従来のアライメント方式としては、
投影光学系を介してウエハ上のアライメントマークの
位置を測定するTTL(スルー・ザ・レンズ)方式、
投影光学系を介することなく直接ウエハ上のアライメン
トマークの位置を計測するオフ・アクシス方式、及び
投影光学系を介してウエハとレチクルとを同時に観察
し、両者の相対位置関係を検出するTTR(スルー・ザ
・レチクル)方式等がある。これらのアライメントセン
サを使用して、レチクルとウエハとのアライメントを行
う場合、予めアライメントセンサの計測中心とレチクル
のパターンの投影像の中心(露光中心)との間隔である
ベースライン量が求められている。そして、アライメン
トセンサによってアライメントマークの計測中心からの
ずれ量が検出され、このずれ量をベースライン量で補正
した距離だけウエハを移動することによって当該ショッ
ト領域の中心が露光中心に正確に位置合わせされる。と
ころが、露光装置を維持して使用する過程で次第にベー
スライン量が変動することがある。このようなベースラ
イン量の変動である所謂ベースライン変動が生じると、
アライメント精度(重ね合わせ精度)が低下する。従っ
て、従来は例えば定期的にアライメントセンサの計測中
心と露光中心との間隔を正確に計測するためのベースラ
インチェックが行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うにベースラインチェックを行っても、短期的にベース
ライン量が変動すると、アライメント精度が低下すると
いう不都合があった。そのようなアライメント精度を低
下させる短期的なベースライン変動の要因の1つは、露
光用の照明光の照射による熱変形、機械的な振動、又は
大気等の環境の変化に伴うアライメントセンサの計測中
心位置のドリフト(変位)である。このように、アライ
メントセンサの計測中心のドリフトが生じると、仮にア
ライメントセンサとウエハとが相対的に静止していて
も、その計測中心とアライメントマークとの位置ずれ量
が変化して、これがアライメント誤差となる。以下で
は、アライメントセンサの計測中心と計測対象のアライ
メントマークとの位置ずれ量が変化しにくいことをその
アライメントセンサの「ドリフト安定性」と呼ぶ。特
に、オフ・アクシス方式のアライメントセンサはウエハ
上のアライメントマークの検出に際して投影光学系を介
さないため、投影光学系を介したTTL方式等のアライ
メントセンサに比べてアライメントセンサ自体のドリフ
ト安定性を極力高めることが重要である。
【0005】また、近年、半導体素子等の線幅の微細化
に伴い、露光用の照明光としては高い解像度が得られる
紫外光、更にはKrFエキシマレーザ光やArFエキシ
マレーザ光のような遠紫外光等の短い波長の照明光が使
用されるようになっている。例えば、エキシマレーザ光
を露光用の照明光として使用する投影露光装置では、T
TL方式のアライメントセンサを採用する場合には様々
な技術的困難を伴うので、設計上の自由度が大きく、潜
在能力の高いオフ・アクシス方式のアライメントセンサ
の重要度が高まっている。しかしながら、このようなオ
フ・アクシス方式でアライメントを行う場合、上述のよ
うにアライメントセンサ自体のドリフト安定性が高くな
いと、TTL方式等でアライメントを行う場合に比較し
てアライメント精度が低下する不都合がある。
【0006】本発明は斯かる点に鑑み、ドリフト安定性
に優れ被検物(位置検出マーク)の位置を高精度に検出
できる位置検出装置を提供することを目的とする。ま
た、本発明はこのような位置検出装置を備えた露光装置
を提供することをも目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による位置検出装
置は、被検物(2)上に形成された位置検出マーク(3
8)からの光束(LB1)を集光する集光光学系(3
3,39)と、この集光光学系により集光された光束を
光電変換する光電検出手段(41)とを有し、この光電
検出手段からの検出信号に基づいてその位置検出マーク
(38)の位置を検出する位置検出装置において、その
被検物(2)とその集光光学系(33,39)との間に
配置され、所定の指標マーク(34)が形成された基準
体(35)と、その光電検出手段(41)を第1の光電
検出手段としたとき、その指標マーク(34)からの光
束(LB2)をその集光光学系(33,39)を介して
受光して光電変換する第2の光電検出手段(42)と、
を備え、それら第1及び第2の光電検出手段(41,4
2)からの検出信号に基づいて、その指標マーク(3
4)に対するその位置検出マーク(38)の相対位置を
検出するものである。
【0008】斯かる本発明の位置検出装置によれば、位
置検出マーク(38)からの光束(LB1)(以下、
「被検物検出光」という)及び指標マーク(34)から
の光束(LB2)(以下「基準検出光」という)は共に
同じ集光光学系(33,39)を介して検出される。従
って、被検物検出光及び基準検出光は、集光光学系に対
する熱或いは機械的振動によるドリフトの影響を共に同
じように受けることになり、ドリフト安定性が向上し、
指標マーク(34)に対する位置検出マーク(38)の
相対位置の検出精度(検出再現性)が向上する。
【0009】この場合、その位置検出マーク(38)及
びその指標マーク(34)を照明する照明光学系(21
〜30)と、この照明光学系によってその指標マーク
(34)に照射され、その指標マーク(34)を介して
その被検物(2)側に向かう光束(AL2)をその指標
マーク(34)側に反射することによって、その指標マ
ーク(34)の形成面とその位置検出マーク(38)の
形成面とを実質的に共役にする反射部材(37)と、を
有し、この反射部材によって反射された後、その集光光
学系(33,39)を通過した光束(LB2)をその第
2の光電検出手段(42)で受光することが好ましい。
これにより、被検物検出光(LB1)及び基準検出光
(LB2)の光路長は実質的に同じものとなり、容易に
その集光光学系を共通に使用して、且つ第1及び第2の
光電検出手段の受光面を集光光学系からほぼ等距離に配
置することができる。
【0010】また、その指標マーク(34)の形成面が
その位置検出マーク(38)の形成面に近接して配置さ
れ、その位置検出マーク(38)及びその指標マーク
(34)を照明する照明光学系(21〜30)を有し、
その照明光学系からその指標マーク(34)に照射さ
れ、その指標マーク(34)を介した後その集光光学系
(33,39)で集光された光束(LB2)をその第2
の光電検出手段(42)で受光することが好ましい。こ
れにより、指標マーク(34)と位置検出マーク(3
8)とが近接して配置されるため、ドリフト安定性が更
に向上する。
【0011】また、その集光光学系の一例はその位置検
出マーク(38)、及びその指標マーク(34)の像を
形成する結像光学系(33,39)であり、その第1及
び第2の光電検出手段の一例はそれぞれその位置検出マ
ーク(38)の像、及びその指標マーク(34)の像を
撮像する撮像素子(41,42)である。また、その第
1及び第2の光電検出手段がそれぞれその位置検出マー
ク(38)の像、及びその指標マーク(34)の像を同
時に撮像する撮像素子(41B)である場合に、例えば
図9(a)に示すように、その照明光学系内の、その反
射部材(37)を介してその指標マーク(34)と共役
な位置にその指標マーク(34)に対する照明光(AL
2)を部分的に遮光するための遮光部材(46C)を配
置することが好ましい。これにより、基準検出光(LB
2)中に混入する不要な迷光を防止することができ、撮
像素子(41B)上での指標マーク(34)の指標マー
ク像のコントラスト低下を防止できるので、それに対応
する検出信号のSN比が向上する。なお、ウエハマーク
(38)の検出信号に関しても同様な手法が有効であ
る。
【0012】また、その指標マーク(34)のその集光
光学系(33,39)の光軸(AX1)方向(Z方向)
の位置を調整する高さ調整手段(43)と、周囲の環境
状態を計測する環境状態計測手段(PG,TG1,TG
2,6a)と、この環境状態計測手段によって計測され
た環境状態の変化量の検出結果に応じて、その集光光学
系(33,39)によるその指標マーク(34)からの
光束(LB2)の集光位置と所定の目標値とのオフセッ
ト量を求めるオフセット演算手段(6)と、を有し、そ
のオフセット演算手段により求められたオフセット量に
基づいて、その高さ調整手段(43)を介してその指標
マークの位置を独立に調整することが好ましい。これに
より環境変化による基準検出光の集光位置のオフセット
がなくなり、指標マーク(34)の検出位置が安定し、
結果として位置検出マーク(38)の検出精度が向上す
る。
【0013】また、周囲の環境状態を計測する環境状態
計測手段(PG,TG1,TG2,6a)と、この環境
状態計測手段によって計測された環境状態の変化量の検
出結果に応じて、その集光光学系(33,39)による
その指標マーク(34)からの光束の集光位置と所定の
目標値とのオフセット量を求めるオフセット演算手段
(6)と、このオフセット演算手段により求められたオ
フセット量に基づいて、その指標マーク(34)に対す
るその位置検出マーク(38)の相対位置を補正するこ
とが好ましい。これにより、指標マーク(34)の目標
集光位置からのオフセットが補正され、位置検出マーク
(38)の検出精度が向上する。
【0014】次に、本発明による第1の露光装置は、本
発明の位置検出装置を備え、マスク(R)上の転写用の
パターンを感光基板(2)上に転写露光する露光装置で
あって、その感光基板(2)上の位置合わせ用マーク
(38)をその位置検出マークとして、その位置検出装
置を介してその感光基板(2)上のその位置合わせ用マ
ーク(38)の位置が検出され、この検出結果に基づい
てそのマスク(R)とその感光基板(2)との位置合わ
せが行われるものである。
【0015】斯かる本発明の第1の露光装置によれば、
上記のような作用を有する本発明の位置検出装置を備え
ているため、位置合わせ用マーク(38)の指標マーク
(34)に対する相対位置を高精度に検出することがで
き、レチクル(R)上のパターンを感光基板(2)上に
高精度に露光することができる。また、本発明による第
2の露光装置は、本発明の位置検出装置を備え、マスク
(R)上の転写用のパターンを、第1の保持部材(1
6)に支持された投影光学系(1)を介して感光基板
(2)上に転写露光する露光装置であって、その指標マ
ーク(34)が形成された基準体(35)と、その集光
光学系(33,39)中の少なくとも1つの光学部材
(33)とを、その集光光学系(33,39)中の残り
の光学部材とは独立に支持する第2の保持部材(14)
を備え、この第2の保持部材がその第1の保持部材(1
6)のその感光基板(2)側の面に固定され、その感光
基板(2)上の位置合わせ用マーク(38)をその位置
検出マークとして、その位置検出装置を介してその感光
基板(2)上のその位置合わせ用マーク(38)の位置
が検出され、この検出結果に基づいてそのマスク(R)
とその感光基板(2)との位置合わせが行われるもので
ある。
【0016】斯かる本発明の第2の露光装置によれば、
第1の露光装置と同様の効果が得られると共に、指標マ
ーク(34)が形成された基準体と、集光光学系(3
3,39)中の少なくとも1つの光学部材(33)と
は、その集光光学系の残りの光学部材から独立に支持す
る第2の保持部材(14)に支持されているため、指標
マーク(34)に対する投影光学系(1)や第1保持部
材(16)の例えば熱的な変形や機械的振動の影響が軽
減される。従って、位置検出装置のドリフト安定性が向
上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の第1
の例につき図1〜図6を参照して説明する。本例はレチ
クルのパターンをウエハ上の各ショット領域に一括露光
するステッパー型の投影露光装置に備えられたオフ・ア
クシス方式で、且つFIA方式のアライメントセンサに
本発明を適用したものである。
【0018】図1は、本例のアライメントセンサの構成
を一部断面で示し、図2は本例の投影露光装置全体の概
略構成を示す。この図1において、露光時にはレチクル
R(図2参照)のパターンが投影光学系1を介してウエ
ハ2上の各ショット領域に転写される。以下、投影光学
系1の光軸AXに平行にZ軸を取り、このZ軸に垂直な
平面上で図1の紙面に平行にY軸、図1の紙面に垂直に
X軸を取り説明する。先ず、図2は図1をY方向に見た
側面図であり、この図2に示すように、ウエハ2は、不
図示のウエハホルダを介してZチルトステージ3Z上に
載置されている。Zチルトステージ3Zは内部の駆動系
により光軸AX方向(Z方向)へのウエハ2の移動、ウ
エハ2の傾斜、及び光軸AXの回りでのウエハ2の回転
を行うことできる。また、Zチルトステージ3Zは、図
1のウエハステージ駆動系5により投影光学系1に対し
てX方向及びY方向に移動可能なXYステージ3XY上
に載置されている。このXYステージ3XY及びZチル
トステージ3Zによりウエハステージ3が構成されてい
る。
【0019】図1に戻り、ウエハステージ3の端部には
外部のレーザ干渉計4aからのレーザビームを反射する
移動鏡4bが固定されており、レーザ干渉計4a及び移
動鏡4bによりウエハステージ3のX方向、Y方向の位
置及び回転角が計測されている。レーザ干渉計4aの位
置情報は、装置全体を統轄的に制御する中央制御系6に
供給されており、中央制御系6はこの位置情報に基づ
き、ウエハステージ駆動系5を介してウエハステージ3
の位置決め動作を制御する。
【0020】また、図2に示すようにウエハ2の表面に
向けてピンホール像、あるいはスリット像を形成するた
めの検出光を光軸AXに対して斜め方向に供給する照射
光学系9aと、その検出光のウエハ2の表面での反射光
束よりピンホール像等を振動スリット上に再結像し、そ
の振動スリットを透過した光束を受光する受光光学系9
bとからなる斜入射方式の焦点位置検出系(以下、「焦
点位置検出系9a,9b」という)が設置されている。
焦点位置検出系9a,9bはウエハ2の表面の投影光学
系1の最良結像面に対するZ方向の位置偏差に対応する
フォーカス信号を中央制御系6に供給し、中央制御系6
はこのフォーカス信号に基づいてオートフォーカス方式
でZチルトステージ3ZをZ方向に駆動する。なお、本
例では結像面が零点基準となるように予め受光光学系9
b内の内部に設けられた不図示の平行平板ガラス(プレ
ーンパラレル)の角度が調整され、受光光学系9bから
のフォーカス信号が0になるようにオートフォーカスが
行われる。
【0021】次に、本例のオフ・アクシス方式で且つF
IA方式のアライメントセンサの構成について説明す
る。図1に示すように、本例のアライメントセンサ11
は、第1の光源21等をケーシング12内に配置して構
成され、本例の投影露光装置が収納されたチャンバの外
部に設置されたランプハウス部11aと、第2の光源2
6及び撮像素子41,42等をケーシング13内に配置
して構成され、投影光学系1の下方側面に固定されたセ
ンサ本体部11bと、第1対物レンズ33、指標板34
や落射プリズム36等をケーシング14内に配置して構
成され、投影光学系1の−Y方向の端部の下部に固定さ
れた指標対物部11cとから構成されている。投影光学
系1の鏡筒15は、所定のコラム(不図示)に固定され
た投影光学系保持部16に固定されている。投影光学系
保持部16はインバール等の低熱膨張率の合金等の低熱
膨張材からなり、チャンバ内部の温度変動が投影光学系
1やアライメントセンサ11にできるだけ影響を及ぼさ
ないように配慮されている。
【0022】センサ本体部11bのケーシング13は複
数の支持フレーム(図1ではその内支持フレーム17
a,17bを示す)を介して投影光学系保持部16の側
面部分16aに固定されている。また、指標対物部11
cのケーシング14は、投影光学系保持部16と同様に
低熱膨張率の合金等の低熱膨張材から形成されており、
複数の支持フレーム(図1ではその内支持フレーム18
a,18bを示す)を介して投影光学系保持部16の外
周に近い裏面部分16bに固定されている。この場合、
アライメントセンサ11の計測位置をできるだけ投影光
学系1の光軸AXに近づけると共に、指標対物部11c
の複数の支持フレームをY軸に対称に配置することが重
要である。以下、投影光学系保持部16の側面部分16
aを「D面」、投影光学系保持部16の裏面部分16b
を「C面」として説明する。また、同様に投影光学系1
の鏡筒15の裏面傾斜部分15aを「B面」、投影光学
系1の中央裏面部分1aを「A面」として説明する。
【0023】先ず、アライメントセンサ11を構成する
ランプハウス部11aに設置されたハロゲンランプ等か
らなる第1の光源21より射出された広帯域波長の照明
光は、波長制限光学フィルター22の作用により適当な
波長幅を有する可視照明光となる。その可視照明光より
なる照明光AL1は、次に集光レンズ23により光ファ
イバー等からなるライトガイド24の入射端面に集光さ
れる。ライトガイド24の他端はケーシング12から外
部に取り出されて、センサ本体部11bのケーシング1
3の外側面を経てケーシング13の内側に設置されてい
る。ライトガイド24の射出端面から+Y方向に射出さ
れた照明光AL1は、コンデンサレンズ25で集光さ
れ、照明光AL1の光路に対して45°の傾斜角をもっ
て斜設されたダイクロイックミラー28に入射する。
【0024】ダイクロイックミラー28は可視光を反射
し、赤外光を透過する波長選択性を有し、可視光である
照明光AL1はダイクロイックミラー28で殆ど減光さ
れることなく下方に反射された後、視野絞り29を均一
に照射する。なお、後述するように、ダイクロイックミ
ラー28には、センサ本体部11b内に設置された第2
の光源26から射出された赤外光よりなる照明光AL2
が、照明光AL1と直交する方向から入射している。視
野絞り29を通過した照明光AL1は、リレーレンズ3
0で集光されて、照明光AL1の光路に対して45°の
傾斜角で配設されたハーフプリズム31に入射する。ハ
ーフプリズム31のハーフミラー面で+Y方向に反射さ
れた照明光AL1は、次にケーシング13の下部側面に
設けられた窓13aを通過した後、指標対物部11cの
ケーシング14の側面の窓14aを介してケーシング1
4の内部に入射する。
【0025】次に、照明光AL1は、第1対物レンズ3
3の入射瞳面32にライトガイド24の射出端面の投影
像を形成した後、第1対物レンズ33を透過して指標マ
ーク34が形成された透明なガラス板からなる指標板3
5に入射する。指標板35を通過した照明光AL1は、
落射プリズム36により下方に偏向され、透明なガラス
板からなるコールドミラー37に入射する。コールドミ
ラー37の表面には可視光は透過するが、赤外光を反射
してしまうコールドミラー膜(以下、「CM膜」とい
う)37aが蒸着されており、可視光である照明光AL
1は殆ど減光されることなくコールドミラー37を透過
する。この場合、第1対物レンズ33、リレーレンズ3
0、及び落射プリズム36等よりなる光学系の光軸を光
軸AX1とする。
【0026】コールドミラー37は、指標対物部11c
の内部に設けられた圧電素子等からなるコールドミラー
駆動素子43により光軸AX1方向(Z方向)へ微動で
きるように構成されており、コールドミラー駆動素子4
3は中央制御系6により制御されている。後述するよう
に、中央制御系6によりコールドミラー駆動素子43を
介してコールドミラー37の光軸AX1方向(Z方向)
の位置が調整される場合がある。照明光AL1はコール
ドミラー37を通過した後、第1対物レンズ33の焦平
面に相当するウエハ2の表面上に配設された所定形状を
有するウエハマーク(ウエハ上のアライメントマーク)
38にほぼ垂直に照射される。なお、ウエハ2上の照明
領域は視野絞り29により所望の大きさに設定される。
また、ウエハマーク38は100μm角程度の大きさで
形成されており、X方向及びY方向にそれぞれ数μmの
ピッチで形成された2次元の格子状のパターン構造を持
つ。但し、ウエハマーク38として1次元の格子状等の
パターンを使用してもよい。
【0027】このウエハマーク38に照射された照明光
AL1は、ウエハマーク38で反射回折され、ウエハマ
ーク検出光LB1としてウエハ2上から光軸AX1に沿
って上方に戻っていく。ウエハマーク検出光LB1は、
再びコールドミラー37に入射し、CM膜37aで殆ど
減光されることなくコールドミラー37を透過後、落射
プリズム36にて−Y方向に偏向され、指標板35を経
て、第1対物レンズ33に入射する。ウエハマーク検出
光LB1により、第1対物レンズ33の入射瞳面32上
にはウエハマーク38によるフラウンホーファ回折像が
形成される。指標板35上には、ウエハマーク38と同
程度の大きさの2次元(1次元も可)の位相格子状のパ
ターン構造を有する指標マーク34が形成されており、
指標板35は第1対物レンズ33の近くに置かれてい
る。従って、ウエハマーク38を照射する照明光AL1
及びウエハマーク38からのウエハマーク検出光LB1
の指標板35上における広がりは、ほぼ第1対物レンズ
33の有効径、即ち十数mm程度である。それに対し
て、指標板35上の指標マーク34の大きさは100μ
m角前後と非常に小さく、面積比で言えば、10-4程度
である。従って、指標板35を通過する照明光AL1は
指標マーク34による遮光又は回折の影響を殆ど受ける
ことなく、ウエハマーク38を均一に照射することが可
能である。また、ウエハマーク38から戻ってくるウエ
ハマーク検出光LB1も同様に、指標板35を通過する
際、指標マーク34による遮光又は回折の影響を殆ど受
けないため、第1対物レンズ33の入射瞳面32のウエ
ハマーク38のウエハマーク像に対する指標マーク34
の影響は殆どない。
【0028】第1対物レンズ33の入射瞳面32から射
出されたウエハマーク検出光LB1はハーフプリズム3
1を通過し、第2対物レンズ39に入射する。第2対物
レンズ39にて集光されたウエハマーク検出光LB1は
ダイクロイックミラー40に入射する。ダイクロイック
ミラー40は前述のダイクロイックミラー28と同様に
可視光を反射し、赤外光を透過する波長選択性を有し、
ウエハマーク検出光LB1は、ダイクロイックミラー4
0で殆ど減光されることなく反射され、2次元CCD等
からなる2次元の撮像素子41の撮像面上にウエハマー
ク38のウエハマーク像を形成する。なお、ウエハマー
ク38が1次元のマークであれば、撮像素子41も1次
元CCD等でよい。このウエハマーク38のウエハマー
ク像は指標マーク34による「けられ」の影響を殆ど受
けることがなく、理想結像と見なせる。従って、そのウ
エハマーク像よりウエハマーク38の位置が正確に検出
される。ウエハマーク38のウエハマーク像の光強度は
撮像素子41で電気信号に変換されて、中央制御系6に
供給される。
【0029】一方、センサ本体部11b内の第2の光源
26より射出された赤外光よりなる照明光AL2はコン
デンサレンズ27で集光され、ダイクロイックミラー2
8を殆ど減光されることなく透過し、視野絞り29を通
過してリレーレンズ30により集光されてハーフプリズ
ム31に入射する。光源26は、光源26を光軸AX1
方向(Z方向)に垂直な方向へ微動できるように支持さ
れている。後述するように、光源26の光軸AX1に垂
直な方向の位置を変化させることにより照明光AL2の
テレセントリック性が調整される。
【0030】なお、その光源26もセンサ本体部11b
の外部に配置して、可視光である照明光AL1と同様に
ライトガイド等を介して赤外光の照明光AL2をセンサ
本体部11bに導入するようにしてもよい。ハロゲンラ
ンプ等の発熱源をセンサ本体部11bの外部に配置する
ことは、高精度の位置決めを行う上で不可欠の方法であ
る。
【0031】図3は、照明光AL2の光路を詳細に説明
するための光路図を示し、この図3に示すように、ハー
フプリズム31に入射した照明光AL2は、ハーフプリ
ズム31で反射され、第1対物レンズ33の入射瞳面3
2に図1の光源26の投影像を形成する。第1対物レン
ズ33から射出された照明光AL2の光束の径は第1対
物レンズ33の有効径とほぼ等しい数十mm程度であ
り、第1対物レンズ33の直後に配置された指標板35
上の100μm前後の大きさの指標マーク34を均一に
照射することは十分可能である。指標マーク34のパタ
ーン構造は、ウエハマーク38と同程度の周期性のある
凹部と凸部とで透過光の位相が180゜異なる2次元
(1次元も可)の位相パターンである。従って、照明光
AL2の内この指標マーク34を照射した光束は透過回
折されて、殆どが±1次の4つ(1次元マークの場合に
は2つ)の回折光束にだけ変換された指標マーク検出光
LB2となる。
【0032】赤外光よりなる指標マーク検出光LB2は
指標板35を通過後、落射プリズム36により下方に偏
向され、コールドミラー37上に照射される。コールド
ミラー37表面に蒸着されたCM膜37aは、前述のよ
うに可視光は透過し、赤外光は反射する光学的性質を有
している。従って、コールドミラー37のCM膜37a
で殆ど減光されることなく反射された指標マーク検出光
LB2は、再度落射プリズム36に戻って−Y方向に偏
向され、指標マーク34に影響されることなく指標板3
5を通過し、第1対物レンズ33に再入射する。指標マ
ーク検出光LB2によって、第1対物レンズ33の入射
瞳面32には指標マーク34によるフラウンホーファ回
折像が形成される。なお、前述のようにCM膜37aが
形成されたコールドミラー37はコールドミラー駆動素
子43により光軸AX1方向(Z方向)の位置が調整可
能に構成されており、コールドミラー37の光軸AX1
方向の位置を変化させることにより、実質的に指標マー
ク34の光軸AX1方向の位置が調整される。
【0033】この場合、指標マーク34から落射プリズ
ム36の反射面までの光路長をD2、落射プリズム36
の反射面からコールドミラー37のCM膜37aまでの
光路長をD1 とすれば、指標マーク34からCM膜37
aまでの光軸AX1に沿った光路長L1 (=D1
2 )と、ウエハ表面からコールドミラー37のCM膜
37a面までの光軸AX1に沿った光路長L2 とがほぼ
等しくなるようにコールドミラー37や指標板35の位
置が設定されている。従って、第1対物レンズ33から
みれば、ウエハ表面上に指標マーク34が存在するよう
に見える。即ち、第1対物レンズ33にとって指標マー
ク34は第1対物レンズ33の焦平面上にあるのと等価
である。
【0034】第1対物レンズ33から射出された指標マ
ーク検出光LB2はハーフプリズム31を通過し、第2
対物レンズ39に入射する。第2対物レンズ39により
集光された指標マーク検出光LB2は、ダイクロイック
ミラー40を殆ど減光されることなく透過し、指標マー
ク34用の2次元CCDからなる2次元の撮像素子42
の撮像面上に指標マーク34の指標マーク像を形成す
る。なお、指標マーク34が1次元マークであれば、撮
像素子42も1次元CCD等でよい。指標マーク34の
指標マーク像の光強度は撮像素子42により電気信号に
変換され、中央制御系6に供給される。なお、撮像素子
42はダイクロイックミラー40にできるだけ近接して
配置される。また、指標マーク34の指標マーク像の撮
像素子42への合焦は、指標板35、コールドミラー3
7、及び撮像素子42等の配置を変更して行う。
【0035】指標マーク34の指標マーク像は、指標マ
ーク34自身によるけられの影響を殆ど受けることはな
く、指標マーク34の位置情報を正確に有している。し
かし、指標マーク検出光LB2が落射プリズム36を2
度通過することによって生じる補正不足の球面収差の影
響を受けて、やや像のコントラストが低下する。そこ
で、球面収差への対処方法として、ダイクロイックミラ
ー40と撮像素子42との間の光路上に球面収差の補正
用の非球面レンズ等を用いた球面収差補正手段を設けて
もよい。また、例えば図4(a)に示す構成により指標
マーク検出光LB2の球面収差を抑制することができ
る。
【0036】図4(a)は、球面収差を補正するための
構成例を示し、この図4(a)の例では、落射プリズム
36の代わりに偏向ミラー36Aを採用し、指標板35
とコールドミラー37とのガラス板の厚さをほぼ等しく
している。これによって、指標マーク検出光LB2もウ
エハマーク検出光LB1と同じ収差条件となり、撮像素
子41,42のそれぞれの撮像面におけるウエハマーク
38のウエハマーク像、及び指標マーク34の指標マー
ク像は共にほぼ理想結像となる。この場合、指標マーク
34から偏光ミラー36Aの反射面までの光路長を
4 、偏光ミラー36Aの反射面からコールドミラー3
7のCM膜37aまでの光路長をD3 とすれば、指標マ
ーク34からCM膜37aまでの光軸AX1に沿った光
路長L5 (=D3 +D4 )と、ウエハ表面からコールド
ミラー37のCM膜37a面までの光軸AX1に沿った
光路長L3 とがほぼ等しくなるようにコールドミラー3
7や指標板35の位置を設定する。
【0037】また、図1及び図4(a)の例では、指標
板35やコールドミラー37を用いているが、図4
(b)に示す如く図1の落射プリズム36の代わりに、
第1対物レンズ33に対向する表面に図1の指標マーク
34と同様の指標マーク34Aが形成され、ウエハマー
ク38に対向する表面にCM膜37aと同様のCM膜3
7bが蒸着された落射プリズム36Bを使用してもよ
い。この場合、落射プリズム36Bの指標マーク34A
から反射面までの光路長をD6 、その反射面からCM膜
37bまでの光路長をD5 とすれば、指標マーク34A
からCM膜37bまでの光軸AX1に沿った光路長L6
(=D5 +D6 )と、ウエハ表面からCM膜37bまで
の光軸AX1に沿った光路長L4 とがほぼ等しくなるよ
うに落射プリズム36B等の大きさや位置を設定する。
この方法によれば、指標板やコールドミラー等の光学部
品が削減され、製造コストが低下するほか、光路中の境
界面の減少によりフレアの低減が期待できる。更に、熱
変動や機械的変動の影響を受ける部品が減少するため、
部品のシフト等による影響が軽減される。なお、図1及
び図4(a)、(b)の例では、指標マーク34,34
Aのパターン構造は凸部と凹部での透過光の位相が18
0゜異なる位相パターンとしてきたが、明暗のライン・
アンド・スペースパターン等であってもよい。
【0038】図1に戻り、中央制御系6は撮像素子4
1,42からそれぞれ供給されたウエハマーク38のウ
エハマーク像及び指標マーク34の指標マーク像の各々
の電気信号、及びレーザ干渉計4aからのウエハステー
ジ3の位置情報を演算処理することで、指標マーク34
の指標マーク像の中心に対するウエハマーク38のウエ
ハマーク像の中心の2次元的な位置ずれを検出する。ま
た、撮像素子41,42の撮像面での像とウエハ2の表
面との間の倍率は予め分かっているため、その位置ずれ
量がウエハ2上での位置ずれ量に換算される。そして、
この換算された位置ずれ量に、その計測時点でのレーザ
干渉計4aの計測値を加算することによって、ウエハマ
ーク38のステージ座標系(ウエハステージ3の位置を
示す座標系)での2次元の位置が算出される。この場
合、指標マーク34の指標マーク像の中心にウエハマー
ク38のウエハマーク像の中心が合致しているときの、
そのウエハマーク38の中心の位置をアライメントセン
サ11の計測中心とみなすことができる。
【0039】ウエハ2上には複数のショット領域が形成
されており、それらの各ショット領域にはそれぞれウエ
ハマーク38と同様のウエハマークが所定の位置に形成
されている。それらのショット領域のウエハマークが順
次アライメントセンサ11の検出領域に入るようにウエ
ハステージ3を移動させ、指標マーク34に対する位置
ずれ量を検出すると共に、ウエハステージ3の位置をレ
ーザ干渉計4aで検出することにより、当該ショット領
域のウエハマークのステージ座標系での位置を検出する
ことができる。
【0040】また、本例の投影露光装置には、図2に示
すように装置周辺の環境温度及び大気圧を測定する環境
センサが設けられている。例えばFIA方式のアライメ
ントセンサ11の指標対物部11cのケーシング14の
周囲の温度を計測する温度センサTG2やウエハ2上の
環境温度を測定する温度センサTG1等の温度センサ、
及び装置周辺の大気圧を測定する気圧センサPG等が設
置されており、それらの温度センサ及び気圧センサ等の
出力信号が常時信号処理装置6aに供給されている。信
号処理装置6aはそれらの出力信号より温度及び気圧を
求めて、中央制御系6に供給する。
【0041】本例では、一例として露光に際しウエハ2
上から選択された所定個数のショット領域(サンプルシ
ョット)に付設されたウエハマークの座標位置をアライ
メントセンサ11を用いて計測し、この計測結果を統計
処理してウエハ2上の各ショット領域の配列座標を算出
するエンハンスト・グローバル・アライメント(EG
A)方式により各ショット領域のアライメントが行われ
る。また、例えばウエハステージ3上の不図示の基準マ
ーク部材を使用することによって、レチクルRのパター
ンの投影光学系1を介した投影像の中心(露光中心)
と、アライメントセンサ11の計測中心(指標マーク3
4の像の中心)との位置ずれ量であるベースライン量は
計測されているので、中央制御系6は各ショット領域の
配列座標をそのベースライン量で補正した座標に基づい
て、ウエハステージ3を位置決めする。以上の動作によ
り、ウエハ2の各ショット領域はそれぞれレチクルRの
パターンの投影像に対して正確に位置決めすることがで
き、この状態で露光を行うことによって、各ショット領
域について高い重ね合わせ精度が得られる。
【0042】次に、本例のアライメントセンサ11の動
作について説明する。本例のアライメントセンサ11
は、従来のFIA方式のアライメントセンサに比較して
次のような特徴を有している。先ず第1に、センサ本体
部11bと指標対物部11cとが分離されている。図5
(a)は、本例の図1のアライメントセンサ11を裏面
側から見た構成を示し、図5(b)は従来のFIA方式
のアライメントセンサを裏面側から見た構成を示す。図
5(b)に示すように、従来のアライメントセンサはセ
ンサ本体部と対物部とが分離されておらず、センサ本体
部と指標対物部とが一体化されたセンサ本体51が投影
光学系保持部16のD面に支持フレーム52a,52b
を介して固定されている。この場合、センサ本体51の
熱変形がベースライン変動に大きな影響を与えるため、
センサ本体51のケーシングは低熱膨張材で形成されて
いる。
【0043】これに対して本例のアライメントセンサ1
1は、図5(a)に示すように、指標対物部11cがセ
ンサ本体部11bと分離されている。そして、センサ本
体部11bは支持フレーム17a,17cを介して投影
光学系保持部16のD面に固定されている。一方指標対
物部11cはセンサ本体部11bの+Y方向の端部から
少し離れた位置から投影光学系1の光軸AXに向けて配
置されており、Y軸に平行で光軸AXを通る軸に対称に
配置された支持フレーム18a〜18dを介して投影光
学系保持部16のC面に固定されている。
【0044】第2の特徴として、図1に示すように、指
標マーク34が第1対物レンズ33とウエハマーク38
との間に配置されている。そして、第3の特徴として、
指標マーク34からの指標マーク検出光LB2と、ウエ
ハマーク38からのウエハマーク検出光LB1とが撮像
素子41,42に入射する直前で分離されている。以上
の3つの特徴により以下のような作用効果が得られる。
【0045】先ず、通常投影光学系保持部16のD面1
6aが伸縮して移動したり、センサ本体部11bが移動
及び変形した場合には、ベースライン量に変動が生ず
る、所謂ベースライン変動の要因となる。しかし、本例
ではウエハマーク検出光LB1及び指標マーク検出光L
B2はセンサ本体部11bのダイクロイックミラー40
以降の光路を除き、ほぼ同一の光路を通る。従って、撮
像素子42の撮像面における指標マーク34の指標マー
ク像と、撮像素子41の撮像面におけるウエハマーク3
8のウエハマーク像とは、ほぼ等しいドリフト量で変位
することになり、D面の伸縮及びセンサ本体部11bの
移動や変形はベースライン変動の要因とはならない。言
い換えると、指標対物部11cとウエハマーク38とが
静止していさえすれば、指標マークの像とウエハマーク
38の像との位置ずれ量は殆ど変化せず、「ドリフト安
定性」が極めて高くなる。
【0046】また、ウエハマーク検出光LB1及び指標
マーク検出光LB2がほぼ同一の光路を進むことによ
り、光路中の機械的振動や空気揺らぎの影響を同等に受
けることになるため、指標マーク34の指標マーク像及
びウエハマーク38のウエハマーク像の撮像面上の検出
位置も同等に揺らぐことになる。従って、指標マーク3
4を基準としてウエハマーク38の位置を検出する、所
謂両者の差分を計測する場合には、計測再現性の上で有
利である。更に、センサ本体部11bのケーシング13
を一般的に高価で加工の難しい低熱膨張合金等の低熱膨
張材で構成しなくてもよいため、コストも低く抑えるこ
とができる。
【0047】更に、センサ本体部11bに起因するベー
スライン変動の発生源が大幅に削減され、ベースライン
変動の発生要因としては、例えば指標対物部11cが固
定されているC面(16b)の水平方向への伸縮に伴う
ウエハマーク38に対する指標マーク34の位置のドリ
フト、及び指標対物部11cの内部変形に伴うウエハマ
ーク38に対する指標マーク34のドリフトが主なもの
となる。この場合、指標対物部11c自体が元々小さい
ため、指標対物部11cの内部変形も小さくなる。従っ
て、指標マーク34のドリフトも極めて小さい。その
上、指標対物部11c内において、熱変動の影響を受け
てドリフトに大きな影響を与える光学部材は落射プリズ
ム36を支持するケーシング14であり、このケーシン
グ14の熱変形により、落射プリズム36がピッチン
グ、ローリング、及びヨーイング等により変位した場合
のベースライン変動は、以下に説明するように減少す
る。この理由について図4(b)の落射プリズム36B
を使用した場合の動作を例にとり説明する。
【0048】図6は、図4(b)の落射プリズム36B
が変位した場合のベースライン変動を説明するための図
を示し、図6(a)は、指標対物部11cとウエハ2と
の位置関係を示す斜視図、図6(b)〜図6(g)は、
それぞれ落射プリズム36Bのピッチング、ローリン
グ、ヨーイング、上下移動(Z方向への移動)、横移動
(X方向への移動)、及び前後移動(Y方向への移動)
の状態を示している。図6(a)において、第1対物レ
ンズ33、指標マーク34A及びCM膜37bが形成さ
れた落射プリズム36B等をケーシング14内に含む指
標対物部11cが、ウエハマーク38が形成されたウエ
ハ2上に設置されている。ウエハマーク38を照明する
照明光AL1及びウエハマーク検出光LB1(図1参
照)は、落射プリズム36Bの底部中央に対応するケー
シング14に設けられた開口部14aを通過するように
なっている。ここで落射プリズム36Bにケーシング1
4の熱変形に伴う圧力が加えられた場合、矢印45A〜
45Eに示すようにピッチング、ローリング、ヨーイン
グ、上下移動、横移動、及び前後移動等の現象が生じ、
指標マーク34A及びウエハマーク38の像のドリフト
が生じる。以下、ピッチング及びローリング等により生
ずる指標マーク34A及びウエハマーク38の像のドリ
フト量をそれぞれ、ΔXTM及びΔXWMとし、ウエハマー
ク38の像のドリフト量ΔXWMと指標マーク34Aのド
リフト量ΔXTMとの差分をΔDとして説明する。
【0049】従来は、指標マークが第1対物レンズ33
とウエハマーク38との間に設置されておらず、落射プ
リズムがピッチングやローリング等で変位した場合、横
移動の場合を除き、ウエハマークの像のドリフト量ΔX
WMがそのままウエハマークと指標マークとの間のドリフ
ト量ΔDとなっていたが、本例の場合は、指標マーク3
4Aが第1対物レンズ33とウエハマーク38との間に
設置されているために、以下に説明するようにウエハマ
ーク38の像と指標マーク34Aとの間のドリフト量Δ
Dは従来に比較して減少する。
【0050】図6(b)の点線で示すように、落射プリ
ズム36Bがピッチングにより変位した場合、ウエハマ
ーク38の像のドリフト量ΔXWM、と指標マーク34A
のドリフト量ΔXWMとの間には次の関係式が成立する。 ΔXWM=2ΔXTM, ΔD=ΔXWM−ΔXTM=ΔXWM/2 従って、ドリフト量ΔDは従来に比較して半減する。
【0051】また、図6(c)に示すように、落射プリ
ズム36Bがローリングにより変位した場合のウエハマ
ーク38のドリフト量ΔXWM、と指標マーク34Aのド
リフト量ΔXWMとの間には次の関係式が成立する。 ΔXTM=0, ΔD=ΔXWM−ΔXTM=ΔXWM この場合、ドリフト量ΔDは変わらない。
【0052】また、図6(d)に示すように、落射プリ
ズム36Bがヨーイングにより変位した場合、ウエハマ
ーク38のドリフト量ΔXWM、と指標マーク34Aのド
リフト量ΔXWMとの間には次の関係式が成立する。 ΔXWM=ΔXTM, ΔD=ΔXWM−ΔXTM=0 従って、ドリフト量ΔDは殆ど0となる。
【0053】また、図6(e)に示すように、落射プリ
ズム36Bが上下移動した場合、ウエハマーク38のド
リフト量ΔXWM、と指標マーク34Aのドリフト量ΔX
WMとの間には次の関係式が成立する。 ΔXWM=ΔXTM, ΔD=ΔXWM−ΔXTM=0 この場合、ドリフトは生じなくなる。
【0054】また、図6(f)に示すように、落射プリ
ズム36Bが横移動した場合、ウエハマーク38のドリ
フト量ΔXWM、と指標マーク34Aのドリフト量ΔXWM
との間には次の関係式が成立する。 ΔXWM=0, ΔD=ΔXWM−ΔXTM=−ΔXTM この場合、従来はドリフトは生じていないが、本例では
ドリフトが生じる。しかし、通常の場合落射プリズム3
6Bの横移動は殆ど生じることがなく、これにより本例
の効果が減殺されることはない。
【0055】また、図6(g)に示すように、落射プリ
ズム36Bが前後移動した場合、ウエハマーク38のド
リフト量ΔXWM、と指標マーク34Aのドリフト量ΔX
WMとの間には次の関係式が成立する。 ΔXTM=0 ΔD=ΔXWM−ΔXTM=ΔXWM この場合は従来と変わらない。
【0056】以上のように、指標マーク34Aを第1対
物レンズ33とウエハマーク38との間に配置する構造
的な優位性がここにも表れていることが分かる。なお、
以上では説明の都合上、図4(b)の落射プリズム36
Bを例に取り説明したが、図1の構成においても同様の
結果を得ることができる。即ち、指標マーク34が形成
された指標板35は落射プリズム36の極近傍に配置さ
れているため、指標板35及び落射プリズム36に対す
るケーシング14の熱変形圧力の影響はほぼ同様のもの
となり、指標板35は落射プリズム36と同様な変位を
行う。従って、指標マーク34とウエハマーク38との
ドリフト量は、図4(b)の場合と同様であると考えて
よい。
【0057】以上、指標対物部11cのケーシング14
を低熱膨張材で構成しなくともベースライン変動は大幅
に減少する。しかし、本例の場合は指標対物部11cの
ケーシング14を低熱膨張材で構成しているため、ケー
シング14の熱変形に伴うベースライン変動は殆ど生じ
ない。しかし、必要であれば指標対物部11cのみに遮
風、断熱、及び空調等の対策を施せばよい。投影光学系
1の裏面のC面の伸縮で問題となるのは、Y方向へのド
リフトのみである。指標対物部11cの固定方法の対称
性から考えて、指標対物部11cはX方向には殆どドリ
フトすることはない。そこで、投影光学系保持部16の
裏面側の特にC面(16b)周辺を集中的に温調する方
法も有効である。また、本例では図2で説明したよう
に、指標対物部11cの近傍に温度センサTG2を設置
して、その温度センサTG2によりC面周辺の温度を測
定している。従って、その温度変化から指標対物部11
cのドリフト量を予測することができる。
【0058】このように、アライメントセンサ11にお
いて熱の発生に伴うドリフトの発生箇所を大幅に削減
し、かつ限定できるので、低熱膨張材の利用や部分温調
及び温度モニターによる予測制御といった手法を無駄な
く有効に用いることが可能となり、アライメントセンサ
11において、熱変動に伴うベースライン変動量を極め
て小さくでき、アライメント精度を大幅に向上させるこ
とができる。また、ベースラインチェックを頻繁に繰り
返す必要がないため、スループット(生産性)が向上す
る利点もある。
【0059】なお、指標マーク34に対する照明光AL
2のテレセントリック性(以下、単に「テレセン」とい
う)の調整は非常に厳密に実施する必要がある。アライ
メントセンサ11周辺の重要な環境変動には、熱的なも
の以外に大気圧の変化がある。顕著な大気圧変化がある
場合には、撮像素子41,42上でのウエハマーク38
のウエハマーク像や指標マーク34の指標マーク像が撮
像素子41,42の撮像面に対してデフォーカスする。
この場合、ウエハマーク38のウエハマーク像や指標マ
ーク34の指標マーク像の撮像面に対するテレセンが崩
れなければ像シフトは生じないが、テレセンずれが生じ
ていれば像シフトを生じてしまう。ウエハマーク38に
関して言えば、ウエハマーク38に対する照明光AL1
のテレセンが多少崩れていても、図2の気圧センサPG
等により大気圧変化を検出して、ウエハマーク38のウ
エハマーク像が撮像素子41に対して常に焦点が合うよ
うに、ウエハマーク38の垂直方向の位置を図2の焦点
位置検出系9a,9bにより検出して、中央制御系6に
よりZチルトステージ3Zを駆動して調整すれば、大気
圧の変動に対してウエハマーク38の像シフトがないよ
うに補正することができる。
【0060】一方、指標マーク34に関しては、以下の
ように照明光AL2のテレセン調整を厳密に行って像シ
フトを防ぐようにする。先ず、光軸AX1に沿って上下
可能なウエハマーク38に対してZチルトステージ3Z
を駆動して照明光AL1のテレセン調整を行う。次に、
上下駆動できない指標マーク34に対してのテレセン調
整を次のように行う。先ず、ウエハマーク38に対して
テレセン調整が完了している照明光AL1の光源像を、
第1対物レンズ33の入射瞳面32上で観察し、この照
明光AL1の光源像に対して赤外光である照明光AL2
の光源像を合わせ込むように、光源26の位置を光軸A
X1に対して垂直な面上で微調整する。このようにすれ
ば、照明光AL2の指標マーク34に対するテレセンが
完全に調整されているので、大気圧変動が生じても検出
基準となる撮像素子42上の指標マーク34の指標マー
ク像はドリフトすることがなく、ウエハマーク38の位
置を高精度に検出できる。なお、入射瞳面32の共役位
置でそれらの光源像を観察してもよい。
【0061】また、図2の気圧センサPG及び図1のコ
ールドミラー駆動素子43等を利用して、ウエハマーク
38の場合と同じように、指標マーク34にも大気圧変
動に対する撮像素子41上の指標マーク像のフォーカス
の自動調整を行えば、大気圧変動に伴うテレセンのオフ
セット発生を防ぐことができる。設計値で求めた大気圧
変化に伴う指標マーク像のフォーカス変化量と気圧セン
サPGにより求めた大気圧変動量とに基づいて、中央制
御系6の指令により、例えばCM膜37aが形成された
コールドミラー37を駆動するコールドミラー駆動素子
43を介してCM膜37aの高さ位置(光軸に沿った方
向の位置)を調整すれば、指標マーク34の指標マーク
像も常にベストフォーカス位置に保つことができる。ま
た、大気圧変動に伴う撮像素子41上の指標マーク34
の指標マーク像の位置シフトの変化率を予め計測して中
央制御系6に記憶させ、気圧センサPGにより求めた大
気圧変動量から指標マーク34の像の検出位置に与える
べきオフセットを計算することで、検出基準となる指標
マーク34の像の位置を常に気圧変化に対して補正をか
けて安定して測定することもできる。
【0062】次に、本発明の実施の形態の第2の例につ
いて図7を参照して説明する。本例は、ウエハマーク3
8のウエハマーク像と指標マーク34の指標マーク像と
を空間的に分離せず、時間的に分離して検出するもので
ある。基本的な構成は図1の第1の例と同様であり、図
7において図1に対応する部分には同一符号を付して、
その詳細説明を省略する。
【0063】本例のアライメントセンサ61では、ウエ
ハマーク38を検出するための可視光である照明光AL
1をセンサ本体部11bに供給するランプハウス部61
a内のライトガイド14の入射端手前に、回転シャッタ
ー53及び回転シャッター53を駆動する駆動機構53
aを設けている。また、ウエハマーク38からのウエハ
マーク検出光LB1を受光するための撮像素子と指標マ
ーク34からの指標マーク検出光を受光するための撮像
素子とを別々に設けず、1つの撮像素子41Aで受光す
るようになっている。他の構成は図1の第1の例と同様
である。回転シャッター53は駆動機構53aを介して
中央制御系6により開閉制御されており、ウエハマーク
38の検出が断続的に行われる。一方、指標マーク34
を検出する赤外光よりなる照明光AL2を供給するため
にセンサ本体部11bに設置された光源26は、中央制
御系6によりオン・オフ制御されており、指標マーク3
4の検出が断続的に行われるようになっている。以下、
本例のアライメントセンサ61の動作につき説明する。
【0064】ウエハステージ3のステッピングに伴って
ウエハマーク38がアライメントセンサ61の計測領域
に到達したときには、中央制御系6は赤外の光源26を
消灯する。中央制御系6は同時に、ランプハウス部61
aの駆動機構53aを介して回転シャッター53を開
き、ウエハマーク38に照明光AL1を照射して、ウエ
ハマーク検出光LB1を撮像素子41Aで受光する。撮
像素子41Aからは、ウエハマーク38の位置に対応す
る電気信号が中央制御系6に供給される。次に、別のウ
エハマークの位置に移動するためにウエハステージ3が
ステッピングを開始するに伴って、中央制御系6は光源
26を点灯し、同時に回転シャッター53を閉じて、指
標マーク34に照明光AL2を照射し、指標マーク検出
光LB2を撮像素子41Aで受光する。撮像素子41A
からは、指標マーク34の位置に対応する電気信号が中
央制御系6に供給される。EGA方式のアライメントに
おいて、この一連の動作を繰り返し行うことで、指標マ
ーク34に対する各ショット領域(サンプルショット)
の座標位置を計測することができる。
【0065】なお、指標マーク34の位置の検出は、ウ
エハステージ3のステッピング毎に行わなくてもよい。
例えば、指標マーク34の検出を最初のサンプルショッ
ト計測時と、最後のサンプルショット計測時との2回だ
け行って、2回の測定値の平均値を取るようにしてもよ
い。更には、適当なショット領域間をステッピング中の
一回だけの測定値により指標マーク34の位置を決定し
てもよい。
【0066】本例によれば、図1の第1の例の利点に加
えて、撮像素子や他の光学機器等の光学部品点数が削減
されコストが低減する利点がある。次に、本発明による
実施の形態の第3の例について図8(a)を参照して説
明する。本例は、図1の指標マーク34と同様の指標マ
ーク34Bを落射プリズム36とウエハ2との間に設
け、その指標マーク34Bをコールドミラー37の上面
に形成すると共に、コールドミラー37の裏面側にCM
膜37bを形成したものである。その他の構成は図1の
例と同様であり、図8(a)において、図1に対応する
部分には同一符号を付し、その詳細説明を省略する。
【0067】図8(a)は、本例の概略構成を示し、こ
の図8(a)において、指標マーク34Bはウエハ2の
直上に配置されたコールドミラー37の上面に形成され
ている。コールドミラー37のウエハ2側にはCM膜3
7bが形成されており、指標マーク34Bを照射した赤
外光である照明光AL2はCM膜37bで反射されて、
指標マーク検出光LB2として撮像素子42側に戻る構
成となっている。また、照明光AL2の光路中のコンデ
ンサレンズ27とダイクロイックミラー28との間に指
標マーク34B用の視野絞り29Bを設け、照明光AL
1の光路中のコンデンサレンズ25とダイクロイックミ
ラー28との間にウエハマーク38用の視野絞り29A
を設けている。このように、指標マーク34B用の視野
絞り29Bとウエハマーク38用の視野絞り29Aとを
各々別々に有することで、指標マーク34B及びウエハ
マーク38のみをそれぞれ赤外光である照明光AL2及
び可視光である照明光AL1により限定的に照射するこ
とができる。
【0068】コールドミラー37の裏面側に形成された
CM膜37bから指標マーク34Bまでの光路長L5
コールドミラー37のCM膜37bからウエハマーク3
8までの光路長L6 とは同じ長さに設定されており、指
標マーク34Bは第1対物レンズ33の焦平面上にあ
る。指標マーク検出光LB2の進行方向を撮像素子42
側へ偏向(反射)する機能は図1の例と同様にCM膜3
7bが有している。この場合の指標マーク34BとCM
膜37bとの光学的な距離は、指標マーク検出光LB2
をけらないだけの小さな間隔を確保すればよい。
【0069】本例においては、指標マーク34Bをウエ
ハマーク38のできるだけ近くの直上に配置し、指標マ
ーク検出光LB2とウエハマーク検出光LB1との光路
を早めに合成して、共通化することで、指標マーク検出
光LB2とウエハマーク検出光LB1とに対する空気揺
らぎや機械的な振動の影響をできるだけ近い状態にす
る。これにより、アライメントセンサのドリフト安定性
が更に向上して、ウエハマーク38の位置検出の計測再
現性が向上する。また、熱変動の影響の大きい落射プリ
ズム36の変位による影響は、ウエハマーク38と指標
マーク34とが同時に受けることになり、落射プリズム
36の変位による指標マーク検出光LB2とウエハマー
ク検出光LB1とのベースラインドリフトは生じない。
従って、第1の例で述べたピッチング、ローリング、ヨ
ーイング等の影響を全てなくすことができる。
【0070】次に、第3の例のように落射プリズム36
よりウエハ2側に指標マークを配置した、2つの変形例
について図8(b)及び図8(c)を参照して説明す
る。基本的な構成は図8(a)の例と同様である。図8
(b)は、第3の例に対する第1の変形例の概略構成を
示し、この図8(b)に示すように、本例においては、
指標マーク34Bを照射するために赤外光を射出する専
用の光源26を設けず、可視光を射出する光源のみで指
標マーク34Bとウエハマーク38とを照明するもので
ある。図8(b)では不図示の可視光源からの可視光を
供給するライトガイド24が示されている。ライトガイ
ド24からの照明光はコンデンサレンズ25を介して視
野絞り29Cに入射する。視野絞り29Cには2つの開
口部が設けられており、コンデンサレンズ25からの照
明光は、指標マーク34Bを照射するための照明光AL
3とウエハマーク38を照射するための照明光AL1と
に分離される。この照明光AL3は、図8(a)の照明
光AL2に対応する。以下の照明光AL1及び照明光A
L3の光路は図8(a)の照明光AL1及び照明光AL
2の場合と同様である。
【0071】また、本例では指標マーク検出光LB3の
撮像素子42側への偏向(反射)手段は、図8(a)の
CM膜37bと異なり、光吸収性を有する指標マーク3
4Bの形成された透明な平板ガラス37Kのウエハマー
ク38側に部分蒸着されたアルミニウム(Al)膜等の
反射部材37cである。この場合も、反射部材37cか
ら指標マーク34Bまでの光路長L7 と平板ガラス37
Kの反射部材37cからウエハマーク38までの光路長
8 とは同じ長さに設定されており、指標マーク34B
は第1対物レンズ33の焦平面上にある。本例によれ
ば、図8(a)の例に比較して赤外光を射出する光源を
設けない分だけコストを削減できる。
【0072】図8(c)は、第3の例に対する第2の変
形例の概略構成を示し、この図8(c)に示すように、
本例では指標マーク検出光LB2を撮像素子42側へ偏
向する手段としてCM膜やアルミニウム等の反射部材等
を用いない構成を有する。本例では、指標マークとして
光反射性を有する指標マーク34Cを使用し、指標マー
ク34Cを透明な平板ガラス37Kのウエハ2側に形成
すると共に、ウエハ2表面への遮光のための酸化クロム
等の光吸収性を有する部材からなる遮光部材37dを指
標マーク34Cに重ねるように蒸着してある。この場
合、指標マーク34C自体を光吸収性のものにし、遮光
部材37dをアルミニウム等の反射部材で構成してもよ
い。
【0073】なお、本例の場合、指標マーク34Cは第
1対物レンズ33の焦平面から実質的に外れ、第1対物
レンズ33側へデフォーカスしているため、指標マーク
34C検出用の撮像素子42は、ウエハマーク38検出
用の撮像素子41より後へずらして配置する必要があ
る。この図8(c)の例が図1のCM膜37a等の指標
マーク検出光の偏向手段(反射手段)を用いずに指標マ
ークを第1対物レンズ33よりウエハマーク38側へ配
置する最も単純な例である。
【0074】その他、上述までのウエハマーク38の照
明方法は全て落射方式によるものであったが、ウエハマ
ーク38を透過照明するような場合にも、指標マークを
第1対物レンズ33よりウエハマーク38側に配置する
方式を適用することができる。更に、ウエハマーク38
や指標マーク自身を自発的に発光する発光体で構成して
もよい。この場合には、ウエハマーク38や指標マーク
に対する照明手段を必要としない利点がある。
【0075】以上、図8(a)〜図8(c)の例のよう
に、ウエハマーク38等の位置検出すべき対象を結像し
て検出する殆どあらゆる状況に対して、検出の基準とな
る指標マークを第1対物レンズ33等の集光手段よりも
ウエハマーク38等の位置検出対象側に配置する位置検
出手法を適用できる。更に、第1の例で述べた、例えば
第1対物レンズ33と指標マーク34との独立保持等の
手法を用いることで生じる相乗効果も同様に期待でき
る。
【0076】次に、本発明による実施の形態の第4の例
について図9及び図10を参照して説明する。以上の例
では、図7の例を除き、ウエハマーク38検出用の撮像
素子と、指標マーク検出用の撮像素子とを別に設けてい
るが、必ずしも2つの撮像素子を設ける必要はなく、指
標板上の指標マークの配置を適当に設定すると共に、ハ
ーフプリズム31より光源側の照明光学系の光路中に迷
光防止用の遮光板を適当に設定することにより、1つの
撮像素子で指標マーク及びウエハマーク38の位置を同
時に、且つ高精度に検出することができる。本例は、1
台の撮像素子で指標マークの位置を基準とするウエハマ
ーク38の位置を検出する例を示す。撮像素子を除く基
本的な構成は図1の例と同様であり、図9及び図10に
おいて、図1に対応する部分には同一符号を付し、その
詳細説明を省略する。
【0077】図9(a)は、本例の概略構成を示し、こ
の図9(a)に示すように、指標マーク34及びウエハ
マーク38からの検出光LB1,LB2は1つの撮像素
子41Bにより受光される。この場合、撮像素子41B
上のウエハマーク38のウエハマーク像の領域に赤外光
光源26からの迷光が混入してウエハマーク像のコント
ラストを低下させる恐れがある。
【0078】そこで、上記迷光によりウエハマーク38
に対応する電気信号のSN比が悪化することを防止する
には、赤外光である照明光AL2がダイクロイックミラ
ー28に入射する手前の光路中で、且つ指標マーク34
と共役な位置の近傍(図9(a)では、赤外光光源26
とコンデンサレンズ27との間)に指標マーク34のパ
ターン領域外を遮光するための遮光板46Bを設け、こ
の遮光板46Bが指標板34とレンズ系(27,30,
33)を介してほぼ共役な関係にあるようにするとよ
い。
【0079】図9(c)は、遮光板46B上のパターン
の様子を示し、図9(e)は、指標板35上に形成され
た指標マーク34の状態を示す。以下で説明する図9
(b)及び図9(d)の場合も各遮光板上のパターンの
様子を示している。この図9(e)に示すように、指標
マーク34は、指標板35の中心を通るX軸に平行な直
線に沿って所定の間隔を持って形成されたX方向測定用
の2つの格子状パターン34Xと、指標板35の中心を
通るY軸に平行な直線に沿って所定の間隔を持って形成
されたY方向測定用の2つの格子状パターン34Yとか
ら構成されている。それに対して図9(c)に示す遮光
板46Bには、指標マーク34の格子状パターン34
X,34Yに対応する位置に、格子状パターン34X,
34Yより少し大きな幅を有するX軸用の2つの透過部
48X及びY軸用の2つの透過部48Yからなる透過部
48Tが設けられており、それらの透過部48Tの周囲
は遮光部48Dにより囲まれている。光源26からの赤
外の照明光AL2の大部分は、この遮光部48Dにより
遮光されるため、撮像素子41B上のウエハマーク38
のウエハマーク像への上記赤外光源からの迷光の混入を
低減でき、ウエハマーク像に対応する電気信号のSN比
が向上する。
【0080】次に、指標マーク像に対する迷光防止につ
いて考えると、撮像素子41B上の指標マーク34の指
標マーク像の検出領域には、ウエハマーク38を照明す
る可視光の照明光AL1に起因する迷光があり、この迷
光を低減するには、ダイクロイックミラー28に入射す
る照明光AL1の光路中で、且つウエハ2の表面と共役
な位置又はその近傍となる位置(図9(a)ではダイク
ロイックミラー28とコンデンサレンズ25との間の光
路中)に、指標マーク34のパターン領域と共役な位置
を通過する光束を遮光する遮光板46Aを設けるとよ
い。
【0081】図9(b)は、遮光板46A上のパターン
を示し、この図9(b)に示すように、遮光板46Aに
は、指標マーク34の格子状パターン34X,34Yに
対応する共役位置に、格子状パターン34X,34Yよ
り少し大きな幅を有するX軸用の2つの遮光部47X、
及びY軸用の2つの遮光部47Yからなる遮光部47が
設けられている。ウエハマーク検出用の照明光AL1の
内指標マーク34を通過する部分が遮光されるため、撮
像素子41B上の指標マーク34の指標マーク像の検出
領域でウエハマーク38からの反射光であるウエハマー
ク検出光LB1が減少し、指標マーク像に対応する電気
信号のSN比が向上する。
【0082】更に、指標マーク34の結像に寄与しない
照明光AL2も、指標マーク検出光に対する迷光となる
場合がある。この迷光により撮像素子41Bの指標マー
ク像の出力信号のSN比が悪化するのを防止するには、
照明光AL2がダイクロイックミラー28に入射するま
での光路中で、且つコールドミラー37を介して指標マ
ーク34と共役な位置又はその近傍(図9(a)では、
ダイクロイックミラー28とコンデンサレンズ27との
間)に遮光板46Cを設けることによって撮像素子41
B上の指標マーク像に対応する電気信号のSN比を改善
することができる。
【0083】図9(d)は、遮光板46C上のパターン
を示し、この図9(d)に示すように、遮光板46Cに
は、指標マーク34の格子状パターン34X,34Yに
対応する共役位置に、図9(b)と同様な格子状パター
ン34X,34Yより少し大きな幅を有するX軸用の2
つの遮光部49X、及びY軸用の2つの遮光部49Yか
らなる遮光部49が設けられている。こうすることで、
照明光AL2による迷光が低減され、撮像素子41Bの
指標マーク34の像に対応する電気信号のSN比の向上
が期待できる。
【0084】上述のように、遮光板を設けることで迷光
を低下させ、指標マークを検出する撮像素子及びウエハ
マークを検出する撮像素子を別に設ける必要なく、一台
の撮像素子により指標マーク及びウエハマークからの結
像光を同時に受光し、コントラストの良好な撮像信号を
得ることが可能となる。なお、本発明はFIA方式のア
ライメントセンサに限らず、オフ・アクシス方式でLI
A方式のアライメントセンサ及びLSA方式のアライメ
ントセンサに対しても同様に適用できる。
【0085】また、本発明はステッパー型の投影露光装
置に限らず、レチクルのパターンの一部を投影光学系を
介してウエハ上に投射した状態で、レチクルとウエハと
を同期走査してレチクルのパターンをウエハの各ショッ
ト領域に逐次転写する走査露光型の投影露光装置にも同
様に適用できる。このように、本発明は上述の実施の形
態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の構成を取り得る。
【0086】
【発明の効果】本発明の位置検出装置によれば、位置検
出マークからの光束(以下、「被検物検出光」という)
及び指標マークからの光束(以下「基準検出光」とい
う)は共に同じ集光光学系を介して検出される。従っ
て、被検物検出光及び基準検出光は、集光光学系に対す
る熱或いは機械的振動によるドリフトの影響を共に同じ
ように受けるため、ドリフト安定性が向上し、位置検出
マークの位置の検出精度が向上する利点がある。特に、
本発明の位置検出装置は、高いドリフト安定性が要求さ
れるオフ・アクシス方式のアライメントセンサに有効で
ある。
【0087】また、位置検出マーク及び指標マークを照
明する照明光学系と、この照明光学系によって指標マー
クに照射され、指標マークを介して被検物側に向かう光
束を指標マーク側に反射することによって、指標マーク
の形成面と位置検出マークの形成面とを実質的に共役に
する反射部材と、を有し、この反射部材によって反射さ
れた後、集光光学系を通過した光束を第2の光電検出手
段で受光する場合には、被検物検出光及び基準検出光の
光路長は実質的に等しくなり、位置検出マーク及び指標
マークを共通の集光光学系で容易に検出できるようにな
る。
【0088】また、指標マークの形成面が位置検出マー
クの形成面に近接して配置され、位置検出マーク及び指
標マークを照明する照明光学系を有し、照明光学系から
指標マークに照射され、指標マークを介した後集光光学
系で集光された光束を第2の光電検出手段で受光する場
合には、指標マークと位置検出マークとが近接して配置
されるため、ドリフト安定性が更に向上する利点があ
る。
【0089】また、集光光学系が位置検出マーク、及び
指標マークの像を形成する結像光学系であり、第1及び
第2の光電検出手段がそれぞれ位置検出マークの像、及
び指標マークの像を撮像する撮像素子である場合には、
集光光学系により結像した位置検出マーク及び指標マー
クの像をそれぞれの撮像素子で検出して位置検出マーク
の相対位置を検出することができる。
【0090】また、第1及び第2の光電検出手段がそれ
ぞれ位置検出マークの像、及び指標マークの像を撮像す
る撮像素子であり、照明光学系内の、指標マーク、又は
位置検出マークと共役な位置に照明光を部分的に遮光す
るための遮光部材を配置する場合には、基準検出光中の
不要な光束を遮光することができ、第2の光電検出手段
での検出信号のSN比が向上する利点がある。
【0091】また、指標マーク又は指標マーク像の集光
光学系の光軸方向の位置を調整する高さ調整手段と、周
囲の環境状態を計測する環境状態計測手段と、この環境
状態計測手段によって計測された環境状態の変化量の検
出結果に応じて、集光光学系による指標マークからの光
束の集光位置と所定の目標値とのオフセット量を求める
オフセット演算手段と、を有し、オフセット演算手段に
より求められたオフセット量に基づいて、高さ調整手段
を介して指標マーク又は指標マーク像の位置を独立に調
整する場合には、環境変化による基準検出光の集光位置
のオフセットがなくなり、位置検出マークの検出精度が
向上する利点がある。
【0092】また、周囲の環境状態を計測する環境状態
計測手段と、この環境状態計測手段によって計測された
環境状態の変化量の検出結果に応じて、集光光学系によ
る指標マークからの光束の集光位置と所定の目標値との
オフセット量を求めるオフセット演算手段と、このオフ
セット演算手段により求められたオフセット量に基づい
て、指標マークに対する位置検出マークの相対位置を補
正する場合には、指標マークの目標集光位置からのオフ
セットが補正され、位置検出マークの検出精度が向上す
る利点がある。
【0093】また、本発明の第1の露光装置によれば、
上記のような作用を有する本発明の位置検出装置を備え
ているため、位置合わせ用マークの指標マークに対する
相対位置を高精度に検出することができ、レチクル上の
パターンを感光基板上に高精度に露光することができ
る。また、本発明による第2の露光装置によれば、第1
の露光装置と同様の効果が得られると共に、指標マーク
及び位置検出マークに対する投影光学系や第1保持部材
の例えば熱的な変形や機械的振動の影響がほぼ共通化さ
れる。従って、位置検出装置のドリフト安定性が更に向
上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による位置検出装置の実施の形態の第1
の例を示す一部を切り欠いた概略構成図である。
【図2】図1の位置検出装置を備えた投影露光装置の要
部を示す概略構成図である。
【図3】図1の指標マーク34の検出用照明光の光路を
示す図である。
【図4】図1の落射プリズム36等を含む部分の2つの
変形例を示す構成図である。
【図5】(a)は図1のFIA方式のアライメントセン
サを裏面側から見た図、(b)は従来のFIA方式のア
ライメントセンサを裏面側から見た図である。
【図6】図4の落射プリズム36Bが変位した場合の各
種の位置ずれ量の説明図である。
【図7】本発明による実施の形態の第2の例を示す概略
構成図である。
【図8】(a)は本発明による実施の形態の第3の例を
示す概略構成図、(b)及び(c)はそれぞれ図8
(a)の変形例を示す概略構成図である。
【図9】本発明による実施の形態の第4の例を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 投影光学系 2 ウエハ 3 ウエハステージ 6 中央制御系 11 FIA方式のアライメントセンサ 11a ランプハウス部 11b センサ本体部 11c 指標対物部 12 ケーシング(ランプハウス部) 13 ケーシング(センサ本体部) 14 ケーシング(指標対物部) 15 鏡筒 16 投影光学系保持部 17a,17b,18a,18b 支持フレーム 21 光源(可視光) 26 光源(赤外光) 33 第1対物レンズ 34,34A〜34C 指標マーク 35 指標板 36,36B 落射プリズム 37 コールドミラー 37a CM膜 39 第2対物レンズ 41,42,41A,41B 撮像素子 46A,46B,46C 遮光板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 525W 525X

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検物上に形成された位置検出マークか
    らの光束を集光する集光光学系と、該集光光学系により
    集光された光束を光電変換する光電検出手段とを有し、
    該光電検出手段からの検出信号に基づいて前記位置検出
    マークの位置を検出する位置検出装置において、 前記被検物と前記集光光学系との間に配置され、所定の
    指標マークが形成された基準体と、 前記光電検出手段を第1の光電検出手段としたとき、前
    記指標マークからの光束を前記集光光学系を介して受光
    して光電変換する第2の光電検出手段と、を備え、 前記第1及び第2の光電検出手段からの検出信号に基づ
    いて、前記指標マークに対する前記位置検出マークの相
    対位置を検出することを特徴とする位置検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の位置検出装置であって、 前記位置検出マーク及び前記指標マークを照明する照明
    光学系と、 該照明光学系によって前記指標マークに照射され、前記
    指標マークを介して前記被検物側に向かう光束を前記指
    標マーク側に反射することによって、前記指標マークの
    形成面と前記位置検出マークの形成面とを実質的に共役
    にする反射部材と、を有し、 該反射部材によって反射された後、前記集光光学系を通
    過した光束を前記第2の光電検出手段で受光することを
    特徴とする位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の位置検出装置であって、 前記指標マークの形成面が前記位置検出マークの形成面
    に近接して配置され、 前記位置検出マーク及び前記指標マークを照明する照明
    光学系を有し、 前記照明光学系から前記指標マークに照射され、前記指
    標マークを介した後前記集光光学系で集光された光束を
    前記第2の光電検出手段で受光することを特徴とする位
    置検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2、又は3記載の位置検出装
    置であって、 前記集光光学系は前記位置検出マーク、及び前記指標マ
    ークの像を形成する結像光学系であり、 前記第1及び第2の光電検出手段はそれぞれ前記位置検
    出マークの像、及び前記指標マークの像を撮像する撮像
    素子であることを特徴とする位置検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3、又は4記載の位置検
    出装置であって、 前記第1及び第2の光電検出手段はそれぞれ前記位置検
    出マークの像、及び前記指標マークの像を撮像する撮像
    素子であり、 前記照明光学系内の、前記指標マーク、又は前記位置検
    出マークと共役な位置に照明光を部分的に遮光するため
    の遮光部材を配置したことを特徴とする位置検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか一項記載の位置検
    出装置であって、 前記指標マーク又は指標マークの像の前記集光光学系の
    光軸方向の位置を調整する高さ調整手段と、 周囲の環境状態を計測する環境状態計測手段と、 該環境状態計測手段によって計測された環境状態の変化
    量の検出結果に応じて、前記集光光学系による前記指標
    マークからの光束の集光位置と所定の目標値とのオフセ
    ット量を求めるオフセット演算手段と、を有し、 前記オフセット演算手段により求められたオフセット量
    に基づいて、前記高さ調整手段を介して前記指標マーク
    又は指標マークの像の位置を独立に調整することを特徴
    とする位置検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5の何れか一項記載の位置検
    出装置であって、 周囲の環境状態を計測する環境状態計測手段と、 該環境状態計測手段によって計測された環境状態の変化
    量の検出結果に応じて、前記集光光学系による前記指標
    マークからの光束の集光位置と所定の目標値とのオフセ
    ット量を求めるオフセット演算手段と、 該オフセット演算手段により求められたオフセット量に
    基づいて、前記指標マークに対する前記位置検出マーク
    の相対位置を補正することを特徴とする位置検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか一項記載の位置検
    出装置を備え、マスク上の転写用のパターンを感光基板
    上に転写露光する露光装置であって、 前記感光基板上の位置合わせ用マークを前記位置検出マ
    ークとして、前記位置検出装置を介して前記感光基板上
    の前記位置合わせ用マークの位置が検出され、該検出結
    果に基づいて前記マスクと前記感光基板との位置合わせ
    が行われることを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7の何れか一項記載の位置検
    出装置を備え、マスク上の転写用のパターンを、第1の
    保持部材に支持された投影光学系を介して感光基板上に
    転写露光する露光装置であって、 前記指標マークが形成された基準体と、前記集光光学系
    中の少なくとも1つの光学部材とを、前記集光光学系中
    の残りの光学部材とは独立に支持する第2の保持部材を
    備え、 該第2の保持部材が前記第1の保持部材の前記感光基板
    側の面に固定され、 前記感光基板上の位置合わせ用マークを前記位置検出マ
    ークとして、前記位置検出装置を介して前記感光基板上
    の前記位置合わせ用マークの位置が検出され、 該検出結果に基づいて前記マスクと前記感光基板との位
    置合わせが行われることを特徴とする露光装置。
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