JPH09216894A - エトポシド類の製造法 - Google Patents

エトポシド類の製造法

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JPH09216894A
JPH09216894A JP8336297A JP33629796A JPH09216894A JP H09216894 A JPH09216894 A JP H09216894A JP 8336297 A JP8336297 A JP 8336297A JP 33629796 A JP33629796 A JP 33629796A JP H09216894 A JPH09216894 A JP H09216894A
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幸博 房内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有害なハロゲン系溶媒を使用せずかつ副作用を
抑え高収率でエトポシド類を得る。 【解決手段】保護基を付した4’−デメチル−4−エピ
ポドフィロトキシンとグルコース誘導体またはグルコサ
ミン誘導体を、有機溶媒及びエーテル類の存在下に、反
応させて式(3) 【化1】 (式中R1 、R2 およびX1 は前記と同一である)で示
される官能基の保護されたエトポシド類を得、必要に応
じて脱保護することを特徴とするエトポシド類の製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は(1)抗腫瘍剤とし
て広く使用されている4’−デメチル−4−エピポドフ
ィロトキシン−β−D−エチリデングルコシド(以下エ
トポシドと称す)および(2)その糖部分の水酸基をア
ミノ基に置き換えた水溶性誘導体(以下アミノエトポシ
ドと称す)及び(3)それらの化合物の官能基が保護さ
れているものの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】後記式(1)で示される保護基を付した
4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシンと後記式
(2)で示される保護基を付した糖を三ふっ化ほう素ジ
エチルエ−テル錯体等を触媒として反応させ、後記式
(3)の官能基の保護されたエトポシド類を得る方法に
おいて溶媒としてジクロロメタン、またはクロロホルム
等のハロゲン系溶媒が好適に使用されている(特開平2
−292295号、同2−295996号、特公昭63
−28438号等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、ハロゲン溶媒の
人に対する発癌性や環境への有害性から非ハロゲン系溶
媒への変換が望まれている。しかしながら本反応系で非
ハロゲン系溶媒を使用し、同様の条件で反応を行った場
合、目的とするβ−グルコシド体の他にα−グルコシド
体が多く副生してくることがわかった。α−グルコシド
体の生成は目的物の収量の低下のみならず品質の低下を
来すので極力その生成を抑える手段が望まれる。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明者らはα−グルコ
シド体の生成を抑制する方法を種々検討した結果、エー
テル類を反応系に共存させることによりα−グルコシド
体の生成を顕著に抑制することができることを見出し本
発明の完成にいたった。
【0005】即ち、本発明は次の(1)〜(14)に関
する。 (1)式(1)
【化5】 (式中R1 は水酸基の保護基を示す)で示される4’−
デメチル−4−エピポドフィロトキシンと式(2)
【0006】
【化6】 (式中R2 は水酸基の保護基を示しX1 は保持基の付い
た水酸基またはアミノ基である)で示されるグルコース
誘導体またはグルコサミン誘導体を、有機溶媒及びエー
テル類の存在下に反応させて式(3)
【0007】
【化7】 (式中R1,2 およびX1 は前記と同一である)で示さ
れる官能基の保護されたエトポシド類を得、必要に応じ
て脱保護することを特徴とするエトポシド類の製造法。
【0008】(2)反応触媒として三ふっ化ほう素ジ低
級アルキルエーテル錯体又はトリ(C1〜C4)アルキ
ルシリルトリフルオロメタンスルホネートを使用する
(1)記載の製造法。 (3)エーテル類が1−5個のエーテル基及び2−6個
の、炭素数1−6の鎖状もしくは環状炭化水素残基を含
むモノ又はポリエーテルである(1)記載の製造法。
【0009】(4)モノ又はポリエーテルが下記式
(4)
【化8】 (式中nは0ないし4の整数であり、R3 、R5 はそれ
ぞれ独立に炭素数1−4のアルキル基、R4 は炭素数2
−4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示す)で示される
エーテルである(3)記載の製造法。 (5)有機溶媒として非ハロゲン系溶媒を用いる(1)
記載の製造法 (6)非ハロゲン系有機溶媒としてアセトニトリル単独
もしくはアセトニトリルと芳香族系溶媒との混合溶媒を
用いる(1)に記載した製造法。 (7)有機溶媒としてアセトニトリル単独もしくはアセ
トニトリルおよびベンゼンもしくはトルエンもしくはキ
シレンとの混合溶媒を用いる(6)に記載した製造法。 (8)水酸基の保護基が低級アルキルカルボニル基又は
1ないし3個のハロゲン原子で置換された低級アルキル
カルボニル基である(1)記載の製造法。 (9)水酸基の保護基がアセチル基又は1ないし3個の
ハロゲン原子で置換されたアセチル基である(8)記載
の製造法。 (10)R1 及びR2 における水酸基の保護基が1ない
し3個のハロゲン原子で置換されたアセチル基、X1
水酸基の場合1ないし3個のハロゲン原子で置換された
アセチル基で保護され、またアミノ基の場合ベンジルオ
キシカルボニル基で保護され、有機溶媒がアセトニトリ
ル単独もしくは芳香族系溶媒との混合溶媒、エーテル類
がエチレングリコールジメチルエーテルであり、反応触
媒として、三ふっ化ほう素ジエチルエーテルを使用する
(1)記載の製造法。 (11)エーテル類が(ポリ)アルキレングリコールジ
アルキルエーテル類であり、その使用量が有機溶媒に対
して1〜50%である(10)記載の製造法。 (12)ハロゲン化合物の含量が50ppb以下である
エトポシド。 (13)4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシン
の二量体を実質的に含まない(12)記載のエトポシ
ド。 (14)エトポシドのα−グルコシド体を実質的に含ま
ない(12)記載のエトポシド。
【0010】
【発明の実施の形態】
【0011】式(1)の保護された4′−デメチル−4
−エピポドフィロトキシンの水酸基の保護基R1 として
は炭素数1ないし10のアシル基が好ましく、例えば、
低級(C1〜C6)アルキルカルボニル基、低級(C1
〜C6)アルキルオキシカルボニル基あるいはベンゾイ
ル基又は1ないし3個のハロゲン原子で置換された低級
(C1〜C6)アルキルカルボニル基、低級(C1〜C
6)アルキルオキシカルボニル基あるいはベンゾイル基
又はベンジルオキシカルボニル基等があげられる。グル
コース誘導体との反応においてはアセチル基またはモ
ノ、ジもしくはトリハロゲノアセチル基が好ましい。こ
こではハロゲンはふっ素、塩素または臭素等を示し、特
にモノクロロアセチル基またはジクロロアセチル基が好
ましい。またグルコサミン(アミノ糖)誘導体との反応
においてはベンジルオキシカルボニルが好適に用いられ
る。
【0012】式(2)の保護された糖の水酸基の保護基
2 はR1 であげた保護基がいずれも使用でき、例え
ば、低級(C1〜C6)アルキルカルボニル基あるいは
低級(C1〜C6)アルキルオキシカルボニル基又は1
ないし3個のハロゲン原子で置換された低級(C1〜C
6)アルキルカルボニル基あるいは低級(C1〜C6)
アルキルオキシカルボニル基があげられる。ここでハロ
ゲンはふっ素、塩素または臭素等を示し、クロロ−アセ
チル基が好ましく、特にモノクロロアセチル基またはジ
クロロアセチル基が好ましい。また、X1 は保護基の付
いた水酸基またはアミノ基であり、水酸基の保護基とし
ては上記R2 と同じものが例えば挙げられる。またアミ
ノ基の保護基はアミノ基の保護に通常使用される保護基
がいずれも使用できるが、好ましくはベンジルオキシカ
ルボニルが用いられる。
【0013】反応溶媒は有機溶媒であればいずれも使用
できるが、非ハロゲン系溶媒のときに本発明の効果は大
きい。非ハロゲン系溶媒としては非ハロゲン化脂肪族極
性溶媒単独もしくは該脂肪族極性溶媒と非ハロゲン化芳
香族系溶媒との混合溶媒が好ましい。より好ましくはア
セトニトリル単独または上述の芳香族系溶媒との混合溶
媒が用いられる。芳香族系溶媒としては、反応に影響を
与えないものが好ましく、特にトルエンが好ましい。溶
媒の使用量は反応させるものによって異なるが、原料で
ある保護基を付した4′−デメチル−4−エピポドフィ
ロトキシンに対して1〜50倍容量、特に2〜20倍容
量が好ましい。
【0014】エーテル類は1−5個のエーテル基及び2
−6個の、炭素数1−6の鎖状もしくは環状炭化水素残
基を含むモノ/又はポリエーテルが例えばあげられ、好
ましくは式(4)で示されるエーテルである。
【0015】エーテル類の両末端の炭素数1−6の鎖状
炭化水素残基としては、例えばメチル基、エチル基また
はプロピル基等の低級アルキル基が好ましい。エーテル
類の中間に存在する炭素数1−6鎖状炭化水素残基とし
ては、例えば分枝していてもよいC2〜C4のアルキレ
ンが好ましく、具体的には、メチレン基、エチレン基、
1−メチルエチレン基などがあげられる。環状炭化水素
残基としてはフェニル基、またはフェニレン基などがあ
げられる。
【0016】式(4)で示されるエーテルとしては、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコールおよびトリエチレングリコールのそれ
ぞれジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびジプロ
ピルエーテルであり、特にエチレングリコールジメチル
エーテル、エチレングリコールジエチルエーテルおよび
ジエチレングリコールジメチルエーテルが好ましい。更
に好ましくはエチレングリコールジメチルエーテルであ
る。これらの添加量は触媒の使用量および溶媒量によっ
て異なるが、溶媒に対して1〜50%、好ましくは10
〜30%である。
【0017】反応触媒としては脱水縮合触媒が使用さ
れ、例えば、三ふっ化ほう素ジエチルエーテル錯体等の
三ふっ化ほう素ジ低級アルキルエーテル錯体又はトリ
(C1〜C4)アルキルシリルトリフルオロメタンスル
ホネートがあげられ、三ふっ化ほう素ジエチルエーテル
錯体が比較的安価で、使用し易いため好ましいものとし
て挙げられる。三ふっ化ほう素ジエチルエーテル錯体の
使用量は原料である式(1)で示される化合物に対して
1〜15倍当量、特に1.5〜8倍当量が好ましい。
【0018】また、式(1)および(2)で示される各
化合物の使用量は、通常式(1)で示される化合物に対
し、式(2)で示される化合物が1〜5当量、好ましく
は1.2〜3当量である。
【0019】この反応は一般的に10℃以下の低温、好
ましくは0〜−30℃、より好ましくは−5〜−20℃
の冷却下で行われ、反応系は出来るだけ無水状態で行わ
れ、必要に応じてモレキュラーシーブ等の乾燥剤が用い
られる。上記反応で得られた式(3)化合物より保護基
を脱離する。保護基の脱離は、保護基の種類により、加
水分解、加アルコール分解等の加溶媒分解または接触還
元等の還元などの通常の方法によって行えばよい。例え
ばアセチル基またはハロゲノアセチル基の脱離はメタノ
ールまたはメタノールを含有する混合溶媒中で通常の脱
アシル化触媒である各種酢酸塩あるいはピリジン等塩基
性物質の存在下加熱することにより容易に進行する。ま
たベンジルオキシカルボニル基の脱離はパラジウムブラ
ックあるいはパラジウムカーボン等を触媒として接触還
元により脱離される。上記の方法によって得られた粗エ
トポシドは、メタノール等の低級アルコール類、アセト
ン等の低級ケトン類、酢酸エチル等の低級カルボン酸エ
ステル類、イソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒、
ヘキサン等の炭化水素溶媒もしくはこれらの混合溶媒等
の非ハロゲン系溶媒で1〜2回再結晶又はこれらのアル
コールで1〜2回懸濁処理することによって、精製する
ことができる。本発明方法によれば精製されたエトポシ
ドにおけるハロゲン化合物の含量を、高感度クロマトグ
ラフィーによる分析で80ppb以下、より好ましくは
50ppb以下、更に好ましくは数ppb〜30ppb
程度にできる。従来のハロゲン系溶媒を用いて合成され
たものはハロゲン化溶媒などのハロゲン化合物を百数拾
ppm以上含むもので、本発明方法で得られたものはそ
れらとは明らかに差別化できるものである。尚、ここで
ハロゲン化合物の含量とは、ハロゲン化合物が2種以上
存在した場合にはそれらの合計として表したものであ
る。また、この精製されたエトポシドは原料4’−デメ
チル−4−エピポドフィロトキシンの二量体及びエトポ
シドのα−グルコシド体を実質的に含まないものであ
り、例えばそれらの含量は1%以下、好ましくは0.1
%以下である。本発明において式(1)で示される化合
物及び式(2)で示される化合物はどのようにして製造
されたものでも特に制限はないが、ハロゲン系溶媒を使
用せずに合成されたものを用いることが好ましい。
【0020】式(1)で表わされる化合物としては例え
ば下記のものがあげられる。 (1)4′−ジクロロアセチル4′−デメチル−エピポ
ドフィロトキシン(式(1)のR1 =−COCHC
2 ) (2)4′−ジブロモアセチル−4′−デメチル−エピ
ポドフィロトキシン(式(1)のR1 =−COCHB
r2) (3)4′−β,β,β−トリクロロエトキシカルボニ
ル−4′−デメチル−エピポドフィロトキシン(式
(1)のR1 =−COOCH2 CCl3 ) (4)4′−β,β,β−トリブロモエトキシカルボニ
ル−4′−デメチル−エピポドフィロトキシン(式
(1)のR1 =−COOCH2 CBr3 ) (5)4′−クロロアセチル−4′−デメチル−エピポ
ドフィロトキシン(式(1)のR1 −COCH2 Cl) (6)4′−ベンジルオキシカルボニル−4′−デメチ
ルエピポドフィロトキシン(式(1)のR1 =−COO
CH2 6 5
【0021】式(2)で表わされる化合物としては例え
ば下記のものがあげられる。 (1)4,6−O−エチリデン−2,3−ジ−O−ジク
ロロアセチル−β−D−グルコピラノース(式(2)の
2 =−COCHCl2 、X1 =−OCOCHCl2 ) (2)4,6−O−エチリデン−2,3−ジ−O−ジブ
ロモアセチル−β−D−グルコピラノース(式(2)の
2 =−COCHBr2 、X1 =−OCOCHBr2) (3)4,6−O−エチリデン−2,3−ジ−O−トリ
クロロアセチル−β−D−グルコピラノース(式(2)
のR2 =−COCCl3 、X1 =−OCOCCl3 ) (4)4,6−O−エチリデン−2,3−ジ−O−β,
β,β−トリクロロエトキシカルボニル−β−D−グル
コピラノース(式(2)のR2 =−COOCH2CCl
3 、X1 =−OCOOCH2 CCl3 ) (5)4,6−O−エチリデン−2−ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ−2−デオキシ−3−ジクロロアセチル
−β−D−グルコピラノース(式(2)のR2 =−CO
CHCl2 、X1 =−NHCOOCH2 6 s
【0022】また両者の反応によって得られた式(3)
の官能基の保護されたエトポシド類としては、それぞれ
原料に対応した保護基を有するものが得られる。具体的
には例えば下記のものがあげられる。 (1)4′−ジクロロアセチル−4′−デメチル−エピ
ポドフィロトキシン−β−D−2,3−ジ−O−ジクロ
ロアセチル−4,6−O−エチリデングルコシド(式
(3)のR1 、R2 =−COCHCl2 、X1 =−OC
OCHCl2 ) (2)4′−ジブロモアセチル−4′−デメチル−エピ
ポドフィロトキシン−β−D−2,3−ジ−O−ジブロ
モアセチル−4,6−O−エチリデングルコシド(式
(3)のR1 、R2 =−COCHBr2、X1 =−OCO
CHBr2) (3)4′−ジクロロアセチル−4′−デメチル−エピ
ポドフィロトキシン−β−D−2,3−ジ−O−トリク
ロロアセチル−4,6−O−エチリデングルコシド(式
(3)のR1 =COCHCl2 、R2 =−COCC
3 、X1 =−OCOCCl3 ) (4)4′−クロロアセチル−4′−デメチル−エピポ
ドフィロトキシン−β−D−2,3−ジ−O−クロロア
セチル−4,6−O−エチリデングルコシド(式(3)
のR1 、R2 =−COCH2 Cl、X1 =−OCOCH
2 Cl) (5)4−O−(2−ベンジルオキシカルボニルアミノ
−2−デオキシ−3−ジクロロアセチル−β−D−グル
コピラノシル)−4′−ベンジルオキシカルボニル−
4′−デメチル−エピポドフィロトキシン(式(3)の
1 =ベンジルオキシカルボニル、R2 =−COCHC
2 、X1 =−NHCOOCH2 6 5
【0023】
【実施例】次に本発明を実施例により更に具体的に説明
する。 実施例1 エトポシドの合成 式(2)の(1)の化合物(式(2)においてR2 =C
OCHC12 、X1 =OCOCHC12 )1.67gと
アセトニトリル0.5mlおよびトルエン2.5mlを
攪拌混合した。さらにエチレングリコールジメチルエー
テル0.5mlを加え、混合液を−10℃以下に冷却し
た。これに三ふっ化ほう素ジエチルエーテル錯体0.8
3gを加えた。次に式(1)の(1)の化合物(式
(1)においてR1 =COCHC12 )1.00gを加
え反応温度を−10℃以下に保ちながら3時間反応を続
けた。ピリジン0.7gを加え反応を停止した。反応液
に酢酸エチル20mlおよび水20mlを加え攪拌した
後分液した。さらに水洗を2回繰り返し、式(3)の
(1)の化合物(式(3)においてR1 =R2 =COC
HC12 1 =OCOCHC12 )を含む有機層を得
た。有機層にメタノール3mlおよび酢酸アンモニウム
1.5gを加え、40℃で8時間攪拌し表記エトポシド
を含む反応液を得た。反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーで分析した結果エトポシド1.11gを含有してい
た。収率96.9% またα−グルコシド体はエトポシドに対して1.65%
(面積比)であった。上記反応液を40℃に加熱し水を
加え晶析させ、25℃以下に冷却した。水で洗浄し、ろ
過し、粗エトポシドを得た。得られたエトポシドは純度
約97.7%で、α−グルコシド体含量、前記2量体含
量はいずれも1%未満であった。またハロゲン化合物量
は80ppb以下であった。
【0024】比較例1 実施例1においてエチレングリコールジメチルエーテル
を添加しないで、他は全く同様の操作を行ったところ反
応液にはエトポシド1.04gを含有していた。収率9
0.5% またα−グルコシド体はエトポシドに対して
6.62%(面積比)であった。
【0025】実施例2 アミノエトポシドの合成 式(1)の(6)の化合物(式(1)においてR1 =ベ
ンジルオキシカルボニル)5.00gおよび式(2)の
(5)の化合物(式(2)においてR2 =COCHC1
2 、X1 =NHCOOCH2 6 5 )5.66gとア
セトニトリル80mlおよびエチレングリコールジメチ
ルエーテル20mlを攪拌混合した。混合液を−10℃
以下に冷却した。これに三ふっ化ほう素ジエチルエーテ
ル錯体3.40gを加えた。反応温度を−10℃以下に
保ちながら1時間反応を続けた。ピリジン2.19gを
加え反応を停止した。反応液に酢酸エチル100mlお
よび水100mlを加え攪拌した後、分液した。さらに
水洗を2回繰り返し、式(3)の(5)の化合物(式
(3)においてR2 =COCHC12 、R1 =ベンジル
オキシカルボニル、X1 =NHCOOCH2 6 5
を含む有機層を得た。有機層にメタノール15ml及び
酢酸アンモニウム4.0gを加え、40℃で1.5時間
攪拌した。反応液を3回水洗し、有機層を濃縮した。蒸
発残渣をメタノール150mlに溶解し、つぎにパラジ
ウムブラック1.1gを加え、オートクレーブ中、60
℃で接触還元した。反応液をろ過し反応液を高速液体ク
ロマトグラフィーで分析した結果アミノエトポシド4.
20gを含有していた。 収率79.7% またα−グルコシド体はアミノエトポシドに対して3.
67%(面積比)であった。なお原料として使用する式
(2)の(5)の化合物は特開平−295996に開示
されている方法に準じて、2−N−ベンジルオキシカル
ボニル−4,6−O−エチリデン−D−グルコサミン
に、ジクロロアセチルクロライドを反応させることによ
って得ることができる。
【0026】比較例2 実施例2においてエチレングリコールジメチルエーテル
を添加しないで、式(1)の(6)の化合物と式(2)
の(5)の化合物の反応時間が30分の他は全く同様の
操作を行ったところ反応液はアミノエトポシド3.59
gを含有していた。 収率70.3% またα−グルコシド体はアミノエトポシドに対して1
2.66%(面積比)であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によって、有害なハロゲン系溶媒
を使用せずかつ副生物を抑え高収率でエトポシド類を得
ることができる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式中R1 は水酸基の保護基を示す)で示される保護基
    を付した4’−デメチル−4−エピポドフィロトキシン
    と式(2) 【化2】 (式中R2 は水酸基の保護基を示しX1 は保護基の付い
    た水酸基またはアミノ基である)で示されるグルコ−ス
    誘導体またはグルコサミン誘導体を、有機溶媒及びエ−
    テル類の存在下に反応させて式(3) 【化3】 (式中R1 ,R2 およびX1 は前記と同一である)で示
    される官能基の保護されたエトポシド類を得、必要に応
    じて脱保護することを特徴とするエトポシド類の製造
    法。
  2. 【請求項2】反応触媒として三ふっ化ほう素ジ低級アル
    キルエーテル錯体又はトリ(C1〜C4)アルキルシリ
    ルトリフルオロメタンスルホネートを使用する請求項1
    記載の製造法。
  3. 【請求項3】エーテル類が、1−5個のエーテル基及び
    2−6個の、炭素数1−6の鎖状もしくは環状炭化水素
    残基を含むモノ又はポリエーテルである請求項1記載の
    製造法。
  4. 【請求項4】モノ又はポリエーテルが下記式(4) 【化4】 (式中nは0ないし4の整数であり、R3 、R5 はそれ
    ぞれ独立に炭素数1−4のアルキル基、R4 は炭素数2
    −4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示す)で示される
    エーテルである請求項3記載の製造法。
  5. 【請求項5】有機溶媒として非ハロゲン系有機溶媒を用
    いる請求項1記載の製造法。
  6. 【請求項6】非ハロゲン系有機溶媒としてアセトニトリ
    ル単独もしくはアセトニトリルと芳香族系溶媒との混合
    溶媒を用いる請求項5に記載の製造法。
  7. 【請求項7】非ハロゲン系有機溶媒としてアセトニトリ
    ル単独もしくはアセトニトリルおよびベンゼンもしくは
    トルエンもしくはキシレンとの混合溶媒を用いる請求項
    6に記載の製造法。
  8. 【請求項8】水酸基の保護基が低級アルキルカルボニル
    基あるいは低級アルキルオキシカルボニル基又は1ない
    し3個のハロゲン原子で置換された低級アルキルカルボ
    ニル基あるいは低級アルキルオキシカルボニル基である
    請求項1記載の製造法。
  9. 【請求項9】水酸基の保護基がアセチル基又は1ないし
    3個のハロゲン原子で置換されたアセチル基である請求
    項8記載の製造法。
  10. 【請求項10】R1 及びR2 における水酸基の保護基が
    1ないし3個のハロゲン原子で置換されたアセチル基、
    1 が水酸基の場合1ないし3個のハロゲン原子で置換
    されたアセチル基で保護され、またアミノ基の場合ベン
    ジルオキシカルボニル基で保護され、有機溶媒がアセト
    リトリル単独もしくは芳香族系溶媒との混合溶媒、エー
    テル類がエチレングリコールジメチルエーテルであり、
    反応触媒として、三ふっ化ほう素ジエチルエーテルを使
    用する請求項1記載の製造法。
  11. 【請求項11】エーテル類が(ポリ)アルキレングリコ
    ールジアルキルエーテル類であり、その使用量が有機溶
    媒に対して1〜50%である請求項10記載の製造法。
  12. 【請求項12】ハロゲン化合物の含量が50ppb以下
    であるエトポシド。
  13. 【請求項13】4’−デメチル−4−エピポドフィロト
    キシンの二量体を実質的に含まない請求項12記載のエ
    トポシド。
  14. 【請求項14】エトポシドのα−グルコシド体を実質的
    に含まない請求項12記載のエトポシド。
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