JPH09216352A - 液体吐出装置および液体吐出方法 - Google Patents

液体吐出装置および液体吐出方法

Info

Publication number
JPH09216352A
JPH09216352A JP8025646A JP2564696A JPH09216352A JP H09216352 A JPH09216352 A JP H09216352A JP 8025646 A JP8025646 A JP 8025646A JP 2564696 A JP2564696 A JP 2564696A JP H09216352 A JPH09216352 A JP H09216352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ejecting
ejection
ink
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8025646A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Murakami
修一 村上
Norifumi Koitabashi
規文 小板橋
Masaya Uetsuki
雅哉 植月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP8025646A priority Critical patent/JPH09216352A/ja
Priority to US08/798,931 priority patent/US6435648B1/en
Priority to DE69731014T priority patent/DE69731014T2/de
Priority to EP97300906A priority patent/EP0790129B1/en
Publication of JPH09216352A publication Critical patent/JPH09216352A/ja
Priority to US10/131,394 priority patent/US6883895B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクおよびこのインクを不溶化させる処理
液をインクジェットヘッドから吐出してプリントを行う
インクジェットプリント装置において、インクと処理液
とを重ねてプリント媒体上に打ち込むことによって生じ
るはね返りミスト似含まれる不溶化物のインクジェット
ヘッドに対する付着範囲を制御して重大な吐出不良を適
切に防止する。 【解決手段】 吐出口面5Aにこれを被覆するカバープ
レート8を設け、これによりインクジェットヘッド5を
走査させたときに生じる相対的な気流によりはね返りミ
ストの付着範囲を制御する。すなわち、上流側のカバー
プレートによりその背後にまわり込む流れEが生じ、こ
れによってミストはカバープレート8の背後に導かれ
る。一方、後流側のカバープレート8では、それから離
隔した一定の流れDに向う流れFを生じ、ミストはカバ
ープレート上面に導かれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体吐出装置およ
び液体吐出方法に関し、詳しくは、プリント媒体上にイ
ンクおよび該インク中の色材を不溶化または凝集させる
プリント性向上液(以下、単に処理液ともいう)を吐出
してプリントを行うための液体吐出装置および液体吐出
方法に関するものである。
【0002】本発明は、紙や布、革、不織布、OHP用
紙等、さらには金属等を、吐出されたインクおよびプリ
ント性向上液を受容する媒体(以下、プリント媒体とい
う)として用いる機器すべてに適用可能である。具体的
な適用機器としては、例えばプリンタ、複写機、ファク
シミリ等の事務機器や工業用生産機器等を挙げることが
できる。
【0003】
【従来技術】従来から知られている液体噴射方式により
液体を滴状にして空間を飛翔させ、これをプリント媒体
(紙、OHP用紙、加工紙等)に対して付着せしめるプ
リント方式が多くの製品に利用されている。
【0004】従来から知られているこのような液体噴射
方式における現象として、インクミストと呼ばれる、吐
出された液滴とは別の小液滴が、プリント媒体の不特定
な部分やヘッドの不特定な部分に付着してしまうことが
知られている。
【0005】このインクミストによる不特定な部分への
付着を防止するため、例えば、ヘッド自体の改良やファ
ンによる空気流をヘッドとプリント媒体との間のプリン
ト空間内へ導入することが行われている。前者による効
果として、インクミストの発生が減少することを観察す
ることができる。しかし、後者では、空気流によって吐
出液滴自体の飛翔方向等が乱されることがあるため、比
較的弱い空気流とする必要がありインクミストの付着防
止について満足のいく効果は得られていない。
【0006】また、インクミスト自体を電界により、所
定の領域に付着させようとするものも知られているが、
インクミストとなる微小インク滴は、その滴を形成する
分離の際に帯びる極性が所定のものでなかったり、また
極性を帯びない滴も発生するため、電界による付着範囲
の制御を有効にできない場合があった。
【0007】
【背景技術】本発明者達は、従来の装置で発生するイン
クミストについて検討し、従来、認識されているインク
ミストの多くは、比較的体積が大きくそれ自体の移動速
度がある程度大きいものであるとの検討結果を得た。す
なわち、この従来のインクミストは、自分自身の運動エ
ネルギーによってそのエネルギー付与時に方向つけられ
た方向に向かって移動しヘッドやプリント媒体あるいは
装置内部の機能部分に確実に到達し、上述した付着現象
を生ずるものである。従って、これら従来のインクミス
ト付着現象を防止するには、インクミストの移動エネル
ギーに対向できる何らかの手段が必要となる。
【0008】ところが、このような対向手段をプリント
装置にもたせることは、結果的に画像を形成するための
吐出液滴そのものにも影響を与えることがほとんどであ
り、また、コストも増加してしまうため、実用上の大き
な課題を招くことになる。
【0009】本発明者達は、インクミストの発生状況を
再検討すると共に、従来にはない着眼をもって鋭意研究
をしたところ、新規な本発明をなすに至った。
【0010】また、インクジェットプリント物の耐水性
等を向上するために、インク同士(異なる色または同
色)、またはインクに対して反応する処理液をプリント
媒体表面上で反応させることも知られている。
【0011】これらの場合は、特に、プリント媒体上に
先行する吐出によって形成される液状の滴に対して後続
の吐出液滴を衝突させるため、発生するミストの多くは
はねかえりによるミストが主体となってきている。この
場合も、はねかえりミスト自体が大きな運動エネルギー
を有し、不特定な場所へ付着する。本発明はこの場合に
おいても同様に検討し、本発明を提供するに至った。
【0012】
【発明の目的】本発明は、インクミストの発生を根本的
に改良し、制御若しくは規制し易い状況を形成すること
を主たる技術原理として提供することを目的とするもの
である。
【0013】また、本発明は、積極的に反応による不溶
化物の付着範囲を制御することにより、吐出口部および
その近傍に付着する不溶化物の量を低減し常に吐出状態
を良好に維持することが可能な液体吐出装置および液体
吐出方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
液体を吐出する吐出口が設けられた吐出手段を媒体に対
して相対的に移動するための移動手段と、該移動手段に
よる前記吐出手段と前記媒体との相対的な移動を利用す
ることによって発生する気流であって、前記吐出口が配
された前記吐出手段の吐出口面の近傍空間において前記
吐出口から離れる方向の気流を発生させるための気流発
生手段と、を有することを特徴とする。
【0015】また、液体を吐出する吐出口が設けられた
吐出手段が媒体に対して相対的に移動し前記吐出口から
媒体に対して液体を吐出する液体吐出方法において、前
記吐出手段と前記媒体との相対的な移動を利用すること
によって発生する気流であって、前記吐出口が配された
前記吐出手段の吐出口面の近傍空間において前記吐出口
から離れる方向の気流を発生させながら液体を吐出する
ことを特徴とする。
【0016】さらに、液体を吐出する吐出口が設けられ
た吐出手段が媒体に対して相対的に移動し前記吐出口か
ら媒体に対して液体を吐出する液体吐出方法において、
前記吐出手段と前記媒体との間に前記液体を浮遊させる
とともに、前記吐出手段と前記媒体との相対的な移動を
利用することによって発生する気流であって、前記吐出
口が配された前記吐出手段の吐出口面の近傍空間におい
て前記吐出口から離れる方向の気流を発生させながら液
体を吐出することを特徴とする。
【0017】さらに、吐出手段から25pl以下の量の
滴を400pl・m/sec以下の運動量で吐出し、媒
体または媒体上の液体との衝突によって生じるミストを
前記吐出手段と前記媒体との間の空間内に浮遊させるス
テップを有することを特徴とする。
【0018】以上の構成によれば、ヘッドからの液体吐
出に伴なって生じるミストは、気流によって吐出口から
離れる方向に移動させることができ、これにより、吐出
口にミストが付着し吐出不良を生じさせることを防止で
きる。また、ミストを浮遊させた状態、すなわち、気流
によって制御が容易な状態とすることができるので、ミ
ストが付着する範囲を容易に制御することが可能とな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明は、上述のように、はね返
りミストの内容およびその挙動を検討した結果として、
新規な観点からなされたものである。特に、インクジェ
ットヘッド(吐出手段)が走査を行いながらインクまた
は処理液が吐出されるときのはね返りミストの挙動に着
目したものである。
【0020】図1(a)〜(c)および図2(a)〜
(c)は、はね返りミストの挙動を説明する図である。
【0021】図1(a)〜(c)はインクジェットヘッ
ド5から1つのインク滴4Aまたは処理液滴4Aがプリ
ント媒体2に対して吐出されたときのはね返りミスト7
の挙動を示す。同図(c)に示すように、プリント媒体
2に着弾したインク滴または処理液滴は、所定の角度の
ほぼ円錐状のはね返りミスト7を生成し、このミスト7
は、ほぼ上記所定の角度でインクジェットヘッド5に向
けて飛翔する。
【0022】図2(a)〜(c)は、処理液とインクが
ある時間差でインクジェットヘッド5(それぞれ別のイ
ンクジェットヘッド)から吐出された場合のはね返りミ
ストを示す。この場合、先行して吐出されすでにプリン
ト媒体2に着弾したインク滴4Bまたは処理液滴4Bに
対して後続の処理液滴4Aまたはインク滴4Aが着弾す
ることになる(同図(b))。そして、この場合も同様
にほぼ円錐状のはね返りミストを生じる(同図
(c))。
【0023】ただし、図2に示すミスト7は異質の液体
である処理液とインクとが衝突して生成されるものであ
るため、このミスト中には処理液とインクの混合物が含
まれることになる。
【0024】本願発明者等らは、このはね返りミストの
内容が処理液とインクの吐出順序によって比較的大きく
相違することを見出した。すなわち、処理液が先に吐出
される場合には、処理液とインクとの反応による凝集物
もしくは不溶化物が多く含まれるのに対し、インクが先
に吐出され、その後にこのインクに対し処理液が着弾す
る場合には、上述の凝集物がほとんど含まれない。本発
明の一実施形態ではこのような吐出順序を考慮してミス
トの付着範囲の制御を行うものである。
【0025】本願発明者等は、また、主にインクジェッ
トヘッドとプリント媒体の距離を要因としてはね返りミ
ストの形態が変化することをも見い出した。図3および
図4は、この様子を説明する図である。
【0026】上記距離がある一定の距離以上である場合
には、図3に示すようなほぼ円錐状のミスト7が形成さ
れる。
【0027】これに対し、距離が短くなると、連続的な
吐出の初期の段階では図3に示すはね返りミストが形成
されるが、上記吐出がさらに連続する場合には、その連
続的に吐出されるインク滴の飛翔により図中Aに示すよ
うな気流を生じ、これによって、はね返りミスト7は徐
々に図中中央側へ向う力を受け、最終的に図4に示すよ
いうな渦を形成する。
【0028】なお、この渦形成では、インクジェットヘ
ッドの相対移動が関与する。すなわち、連続的な吐出が
行われる場合、上記相対移動によりそれらの着弾位置は
連続的にずれていくため、厳密には、図4に示すような
渦は形成されない。しかしながら、はね返りミスト自体
が相対移動方向の速度成分を有していること、およびそ
の成分と比較して吐出速度がはるかに大きいことから、
ある着目する吐出口に関しては、ほぼ図4に示すような
渦が形成されると推定される。
【0029】以上のような図3または図4に示すいずれ
の形態のはね返りミストが形成されても、インクジェッ
トヘッド5の吐出口面5Aにおける吐出口6もしくはそ
の近傍にミストが付着するおそれがある。特に、図2で
示した不溶化物が多く含まれるミストが吐出口もしくは
その近傍に付着した場合には、前述した重大な吐出不良
を生じさせることがある。
【0030】これに対し、本発明の一実施形態では、図
3に示す円錐状のミストまたは図4に示すミスト渦のい
ずれが形成される場合でも、それらの付着範囲を適切に
制御することによって、吐出口6等にミストが付着する
可能性を低減する。
【0031】図5および図6は、このような制御を説明
する図である。
【0032】本発明の一実施形態では、インクジェット
ヘッドの吐出口面にミストが付着することを防止するた
めに設けられるカバープレートを、付着範囲の制御に積
極的に利用するものである。
【0033】前述のように、紙間距離に応じてはね返り
ミストの状態は、円錐状に飛散するか(図5)、また渦
を形成するか(図6)のいずれかである。このいずれの
場合にもインクジェットヘッド5の走査のための移動に
よりこのインクジェットヘッドに対して相対的な気流が
生じる。この気流は、まず、気流の上流側のカバープレ
ート8の存在によりまわり込む流れEを生ずる。すなわ
ち、カバープレート8の表面に沿って流れる気流は、上
流側のカバープレート8の角度8jで流れの剥離を生じ
カバープレート8の背後にまわり込む流れEを生じ、こ
れにより、はね返りミストは、吐出口6から離隔した位
置であるカバープレート8の背後の部分に導かれると考
えられる。
【0034】一方、後流側のカバープレートにおいて
は、カバープレート8からある程度離れた一定の流れD
が存在し、この比較的大きな速度を有する部分に対して
後流側カバープレート8の周囲の流れが相対的に大きな
圧力を有することによって、その部分の流れは、図中矢
印Fで示すものとなる。これにより、はね返りミスト
は、同様に吐出口6から離隔した位置である後流側カバ
ープレート8の表面側に導かれると考えられる。
【0035】このように、本発明の一実施形態によれ
ば、カバープレート8を適切に配置することによって、
はね返りミストの付着位置を制御することができる。
【0036】本発明の他の実施形態では、図5および図
6に示した気流による付着範囲の制御を行うため、上述
のカバープレートを利用する代りに、単に吐出口面もし
くは各色インク吐出部間の境界に設けられる凸部を利用
することもできる。すなわち、一般的にこの凸部の形状
等を適切に定めることにより、はね返りミストの付着範
囲を所望のものとすることができる。
【0037】ここで上述のカバープレートを含め一般的
な凸部の形状として好ましいものは、上流側の凸部にお
いては、その凸部の背後に気流を巻き込むものである。
このような気流の巻き込みを生じさせる形状としては、
例えばまず凸部形状に沿った流れを生じさせ、その形状
の変化によって流れをその凸部から剥離させるものなど
が考えられる。一方、後流側の凸部においては、凸部か
ら離れた部位に生じている一定の流れを乱さないものが
好ましい。
【0038】本発明の他の実施形態では、ミスト付着範
囲の制御を積極的に利用するものである。
【0039】すなわち、上述したように、形成されるミ
ストは、インクジェットヘッドとプリント媒体との間で
浮遊した状態のものである。つまり、これらのミスト
は、ヘッドから吐出される際に付与される運動エネルギ
ー、特に25pl以下の量の滴を400pl・m/se
c以下の運動量で吐出される場合のエネルギーは、プリ
ント媒体上のはね返り後、空気抵抗等によって消費され
最終的に上記図3,図4に示す状態では極めて小さなも
のとなる。その結果、吐出されるインクまたは処理液の
液滴そのものが比較的微細であることと相俟って浮遊状
態となる。この浮遊状態にあるミストは、例えば気流を
用いて移動させ易いものであり、本実施形態では、この
ことを利用し、ミストに主に含まれる成分に応じてその
付着部位を変更するものである。
【0040】前述したように、インクとこれを不溶化す
る処理液を用いた場合や互いに反応し不溶化する同色ま
たは異なる色のインクを用いた場合は、不溶化物が吐出
口またはその近傍に付着することは好ましいことではな
い。このため、気流および/または、カバープレート等
の凸部の位置を適切に定めることにより、ミスト付着部
位を吐出口から離れた位置とする。
【0041】これに対し、互いに無反応で不溶化を生じ
ないインクを用いる場合には、上記とは逆に付着部位を
吐出口面に集中させることにより、他の部位へのミスト
付着を防止する。そして、吐出口面に付着するミストに
ついては、ワイピングによって処理することができる。
【0042】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0043】(実施例1)図7は、本発明の一実施例に
係るインクジェットプリント装置の概略図を示す斜視図
である。
【0044】図7において、装置100の給紙位置に挿
入された記録媒体106は、送りローラ109によって
インクジェットユニット103によるプリント可能領域
へ搬送される。このプリント可能領域におけるプリント
媒体の背面部には、プラテン108が設けられている。
【0045】キャリッジ101は、2本のガイド軸10
4および105によって一定の方向に移動可能な構成と
なっており、これにより、ヘッドユニット103はプリ
ント領域を往復走査することができる。キャリッジ10
1には、後述される各ユニットを搭載することができ
る。すなわち、複数の色それぞれのインクと処理液を吐
出するインクジェットヘッドと、それぞれのインクジェ
ットヘッドにインク又は処理液を供給するためのインク
タンクを含むインクジェットユニット103が搭載され
る。例えば複数の色のインクとしては、ブラック(B
k)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)
の4色を用いることができる。
【0046】キャリッジ101が移動可能な領域の左端
においては、その下部に後述のワイピング機構等を有し
た回復系ユニット110が設けられ、非プリント時等に
各インクジェットヘッドの吐出口部をキャップすること
等が可能となる。この左端位置を各インクジェットヘッ
ドのホームポジションと呼ぶ。
【0047】107はスイッチ部と表示素子部を示し、
スイッチ部はインクジェットプリント装置の電源のオン
/オフや各種プリントモードの設定時等に使用され、表
示素子部はプリント装置の各種状態を表示するためのも
のである。
【0048】インク染料を不溶化する処理液は、一例と
して以下のようにして得ることができる。
【0049】すなわち、下記の成分を混合溶解した後、
さらにポアサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ
(商品名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社
製)にて加圧濾過した後、NaOHでpHを4.8に調
整し、処理液Alを得ることができる。
【0050】[Alの成分] カチオン性化合物の低分子成分 ステアリルトリメチルアンモニウム塩 2.0部 (商品名;エレクトロストリッパQE、花王株式会社製) または、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド (商品名;ユータミン86P、花王株式会社製) カチオン性化合物の高分子成分 ジアリルアミン塩酸塩と二酸化イオウとの共重合体 3.0部 (平均分子量;5000) (商品名;ポリアミンスルホンPAS−92、 日東紡績株式会社製) チオジグリコール 10部 水 残部 また、上記処理液と混合し不溶化するインクの好適な例
として以下のものを挙げることができる。
【0051】すなわち、下記の成分を混合し、さらにポ
アサイズが0.22μmのメンブレンフィルタ(商品
名:フロロポアフィルタ、住友電気工業株式会社製)に
て加圧濾過してイエロー,マゼンタ,シアン,ブラック
のインクY1,M1,C1,K1を得ることができる。
【0052】 Y1 C.I.ダイレクトイエロー142 2部 チオジグリコール 10部 アセチレノールEH 0.05部 (川研ファインケミカル株式会社製) 水 残部 M1 染料をC.I.アシッドレッド289;2.5部に代え
た以外はY1と同じ組成 C1 染料をC.I.アシッドブルー9;2.5部に代えた以
外はY1と同じ組成 K1 染料をC.I.フードブラック2;3部に代えた以外は
Y1と同じ組成 以上示したそれぞれ処理液(液体組成物)とインクとの
混合において、本発明では、上述した処理液とインクが
被プリント材上あるいは被プリント材に浸透した位置で
混合する結果、反応の第1段階として処理液中に含まれ
ているカチオン性物質の内、低分子量の成分またはカチ
オン性オリゴマーとインクに使用しているアニオン性基
を有する水溶性染料とがイオン的相互作用により会合を
起こし、瞬間的に溶液相から分離を起こす。
【0053】次に、反応の第2段階として、上述した染
料と低分子カチオン性物質またはカチオン性オリゴマー
との会合体が処理液中に含まれる高分子成分により吸着
されるために、会合で生じた染料の凝集体のサイズがさ
らに大きくなり、被プリント材の繊維間の隙間に入り込
みにくくなり、その結果として固液分離した液体部分の
みが記録紙中にしみこむことにより、プリント品位と定
着性との両立が達成される。同時に上述したようなメカ
ニズムにより生成したカチオン物質の低分子成分または
カチオン性オリゴマーとアニオン性染料で形成される凝
集体は粘性が大きくなり、液媒体の動きとともに移動す
ることがないので、フルカラーの画像形成時のように隣
接したインクドットが異色のインクで形成されていたと
しても互いに混じり合うようなことはなく、ブリーデイ
ングも起こらない。また、上記凝集体は本質的に水不溶
性であり形成された画像の耐水性は完全なものとなる。
また、ポリマーの遮蔽効果により形成された画像の耐光
堅牢性も向上するという効果も有する。
【0054】本明細書において使用される「不溶化」ま
たは「凝集」の用語は、前記第1段階のみの現象また
は、第1段階と第2段階の両方を含んだ現象を意味す
る。
【0055】また、本発明の実施にあたっては、従来技
術のように分子量の大きいカチオン性高分子物質や多価
の金属塩を使用する必要がないか、あるいは使用する必
要があっても本発明の効果をさらに向上させるために補
助的に使用するだけで良いので、その使用量を最小限に
抑えることができる。その結果として、従来のカチオン
性高分子物質や多価金属塩を使用して耐水化効果を得よ
うとした場合の問題点であった染料の発色性の低下がな
くなるということを本発明の別の効果として挙げること
ができる。
【0056】なお、本発明を実施するにあたって使用す
る被プリント材については特に制限されるものではな
く、従来から使用されているコピー用紙、ボンド紙等の
いわゆる普通紙を好適に用いることができる。もちろん
インクジェットプリント用に特別に作製したコート紙や
OHP用透明フィルムも好適に使用でき、また、一般の
上質紙や光沢紙も好適に使用可能である。
【0057】図8は、本実施例に係るインクジェットプ
リント装置の制御構成を示すブロック図である。
【0058】図8において、ホストコンピュータから、
プリントすべき文字や画像のデータ(以下画像データと
いう)が本例プリント装置の受信バッファ401に入力
される。また、正しくデータが転送されているかを確認
するデータや、プリント装置側の動作状態を知らせるデ
ータがプリント装置側からホストコンピュータに転送さ
れる。受信バッファ401に保持された画像データはC
PU402の管理のもとでメモリ部403に転送され、
そのRAM(ランダムアクセスメモリ)に一時的に格納
される。メカコントロール部404は、CPU402か
らの指令によりキャリッジモータやラインフィードモー
タ等のメカ部405を駆動する。センサ/SWコントロ
ール部406は、各種センサやSW(スイッチ)からな
るセンサ/SW部407からの信号をCPU402に転
送する。表示素子コントロール部408は、CPU40
2からの指令により表示パネル群のLEDや液晶表示素
子等からなる表示素子部409を制御する。ヘッドコン
トロール部410はCPU402からの指令により各イ
ンクジェットヘッド200の駆動を制御する。また、ヘ
ッドコントロール部410はインクジェットヘッド20
0の状態に関して、不図示のセンサによって検出される
温度情報等をCPU402に伝える。
【0059】図9は本実施例のヘッドユニット102を
示す斜視図であり、図10はヘッドユニット102がプ
リント動作を行っている状態を示す図である。なお、こ
れら図では、Y,MおよびCインク用のヘッドユニット
102の図示は省略されている。
【0060】これら図に示すように、本実施例では各イ
ンクジェットヘッドにおいて、吐出口206の配列を2
列とし、各列の吐出口配置を相互に吐出口ピッチの1/
2だけずらしたものとする。これにより、吐出口配列が
1列の場合に実現可能な解像度の2倍の解像度のプリン
トを行うことができる。
【0061】カバープレート208は、上記2列の吐出
口列の周囲の部分を除いた吐出口面205を覆う。これ
により、図5および図6にて説明したように、キャリッ
ジ移動によって生じる気流によりミストの付着範囲の制
御を行うことができる。なお、本実施例および上記図
5,図6にて説明した例では、プリント動作を一方向の
みで行う場合について説明したが、いわゆる双方向プリ
ントの場合でも付着範囲の制御を有効に行い得ることは
勿論である。
【0062】図9および図10において、各インクジェ
ットヘッド200BK1,200S,200BK2の各
吐出口には、インク路が連通して設けられ、各インク路
には熱エネルギーを発生するための電気熱変換素子が形
成されている。配線基板210上に設けられるコンタク
トパッド210Aはインクジェットヘッドと装置本体と
の電気的なコンタクトをとるために用いられる。
【0063】カバープレート208は、ステンレス(S
US)製のプレートを接着剤により吐出口面に貼り合せ
たものである。各色のインクジェットヘッドは、支持部
材209によって固定されている。そして、1つの画素
をプリントするのに、ヘッド200BK2,200S,
200BK1の順、すなわち、黒インク、処理液、黒イ
ンクの順で吐出する。
【0064】本実施例においては、カバープレート20
8の厚みは0.3mm、カバープレート208の開口部
の図中x方向の長さは2.5mm、y方向の長さは18
mmであり、図に示す3つの開口部は同寸法である。ま
た、カバープレート全体は、図中x方向は40mm、y
方向は20mmであり、各ヘッド間のx方向のプレート
幅は10.2mmである。さらに開口部のエッジは、略
垂直であることが望ましい。
【0065】各インクジェットヘッドは、その吐出液滴
の体積8.5pl、吐出速度18m/s、また、吐出口
は1列が300dpiの解像度で配列されている。ま
た、吐出口から用紙106までの距離は1.3mmであ
る。さらに、各ヘッドの駆動周波数は、10kHz、プ
リント解像度は1200dpiである。
【0066】図10において、キャリッジは、図中矢印
方向に211.7m/sの速度で進行して、これによ
り、キャリッジと用紙との間には、キャリッジ進行方向
と逆の方向に空気の相対的な流れが発生する。このよう
な構成において、600dpi×1200dpiでプリ
ントを行った結果、紙面からのはね返りミストが各ヘッ
ドの吐出口面上に図11に示すように付着し、吐出口付
近のミスト付着量を低減することができた。
【0067】また、インクジェットヘッドをプリント装
置本体から取外し、例えば机の上等の平面部に置いたよ
うな場合、従来ならば吐出口部が直接平面部に接触し損
傷するなどして吐出不良を発生させることがあった。し
かし、本実施例によれば、カバープレートを設けたこと
により吐出口部が直接平面部に接触することを防止でき
る。
【0068】なお、本実施例では、カバープレートとし
てSUS製のプレートを用いたが、これに限られず、ア
ルミ等の金属、ノリル、PP、ポリエチレン等の樹脂材
料を用いることもできる。
【0069】さらに、カバープレートとインクジェット
ヘッドとを別体とするのではなく、一体に形成すること
もでき、この場合も同様の効果が得られる。
【0070】さらに、本実施例では、3つのインクジェ
ットヘッドが1つの支持部材によって支持される構成と
したが、1つの支持部材によって1つのインクジェット
ヘッドが支持される構成であっても、カバープレート等
の条件が次の範囲内であれば同様の効果を得られること
が検討により明らかとなっている。
【0071】すなわち、インク吐出量5〜25pl、吐
出速度8〜25m/s、ヘッドと用紙との間の距離0.
5〜20mm、プレートの厚み0.1〜1.0mm、プ
レート開口部x方向長さ1.0〜6.0mm、x方向の
プレートの幅1.0mm以上、キャリッジ速度50mm
/s以上、好ましくは100mm/s以上である。そし
て、上述の条件において好ましくは、ヘッドから吐出さ
れるときの運動量は、25pl以下の量の滴について、
400pl・m/sec以下である。
【0072】(実施例2)本実施例は、実施例1に比較
してプレートのみを異ならせたものである。すなわち、
図12に示すように、各ヘッドの吐出口配列方向におけ
る両端部のカバープレートを除いたものである。
【0073】インクジェットヘッドでは、プリント中に
吐出口面に、はね返りミストや他の原因によりインク滴
等が付着する。このような付着物はワイピングにより除
去するが、本実施例はブレードの通過性を良好としワイ
ピング性を向上させたものである。
【0074】本実施例のヘッドは、吐出体積17pl、
吐出速度15m/s、吐出口は1列300dpiの解像
度で2列で配列されている。吐出口から用紙までの距離
は1.6mm、各ヘッドの駆動周波数は10kHz、プ
リント解像度は600dpiである。
【0075】本実施例においても、図11に示すように
吐出口付近のミスト付着量を減少させることができた。
【0076】(実施例3)本実施例においても上述の実
施例1に対してカバープレート構成のみを異ならせる。
図13は、本実施例のカバープレートを示す図である。
【0077】図に示すように、ヘッドBK1の吐出口列
の周囲にのみカバープレート208を設ける。カバープ
レートの厚さは0.25mm、カバープレート開口部の
x方向の長さは4.0mm、y方向の長さは20mmで
ある。また、プレート全体は、x方向18.5mm、y
方向20mmである。
【0078】各インクジェットヘッドにおける吐出体積
は4pl、吐出速度22m/sであり、吐出口は1列3
00dpiの解像度で2列で配列されている。また、吐
出口と用紙との間の距離は1.0mmである。各ヘッド
の駆動周波数は、15kHz、プリント解像度は120
0dpi、すなわち、キャリッジ速度は、317.5m
m/sとなる。本実施例装置においても、片方向プリン
トが行われ、ヘッドBK2,200S,200BK1の
順序で吐出が行われる。
【0079】この片方向プリントにおいて、ある画素に
ついて着目すると、上述のようにまずインクジェットヘ
ッド200BK2から黒インクが吐出されるが、このと
きのはね返りミストの内容は黒インクのみである。従っ
て、この場合、そのヘッド200BK2の吐出口周囲に
カバープレートを設けなくても、付着したミスト等をワ
イピングにより比較的容易に除去でき、また、不溶化物
等による重大な吐出不良のおそれはない。
【0080】次に、インクジェットヘッド200Sから
処理液が吐出されるが、この場合は、前述したように、
黒インク、処理液の順で吐出が行われ、それによっては
ね返りミストが生じるものであるから、付着ミストに含
まれる不溶化物が少なく、しかもこの不溶化物を処理液
がその内部に取り込んだものとなっている。従って、こ
の場合も、同様に重大な吐出不良を生じるおそれは少な
い。
【0081】最後にインクジェットヘッド200BK1
の場合は、その直前で吐出された処理液に対して黒イン
クが吐出され、この場合は不溶化物を多く含んだはね返
りミストが発生する。このため、カバープレート208
を設けるとともに、これによってミストの付着範囲を制
御する。
【0082】なお、図13に示す例は、片方向プリント
の場合であったが、両方向プリントの場合は図14に示
すように、インクジェットヘッド200BK1および2
00BK2それぞれの吐出口の周囲にカバープレートを
設ければよい。
【0083】(実施例4)図15は、本発明の第4の実
施例に係るインクジェットヘッドを示す斜視図である。
【0084】本実施例のインクジェットヘッドは、A4
サイズの用紙の短手方向の長さにほぼ等しい220mm
の幅で吐出口を配列するものである。このインクジェッ
トヘッドは、いわゆるフルラインタイプのものであり装
置本体に対して固定された状態で用いられ、これに対し
用紙が相対的に搬送されるものである。
【0085】本実施例の場合、カバープレートの厚さは
0.4mm、カバープレート開口部の図中x方向の長さ
は6.0mm、y方向の長さは240mmである。また
プレート全体のサイズは、x方向14mm、y方向26
0mmである。
【0086】また、インクジェットヘッドにおける吐出
体積は17pl、吐出速度は24m/sであり、吐出口
は600dpiの解像度で配列されている。また吐出口
と用紙との距離は1.2mmである。さらに、駆動周波
数は1kHzでプリント解像度は600dpiである。
すなわち、用紙の搬送速度は、42.3mm/sであ
る。
【0087】本実施例のような装置においては、インク
ジェットヘッドと用紙の間に生じる空気の流れは用紙の
搬送によるものであるため、その速度は比較的小さなも
のであり、はね返りミストの付着範囲を制御するには充
分でない。そこで、図16に示すように、インクジェッ
トヘッド200と用紙106との間に充分な速度の空気
の流れを発生させるために、ファン220を設ける。
【0088】すなわち、本実施例では、ファン220お
よびそれを駆動するモータ221を設け、これによって
生じる流れをガイド223によって案内することによ
り、約100mm/sの空気の流れを生じ、これによ
り、ミストの付着範囲を制御し、吐出口付近のミスト付
着量を低減することができた。
【0089】なお、図7に示すような、キャリッジが走
査することによりプリントする装置に搭載されるヘッド
においても、高解像度で記録する場合には充分な速度の
空気の流れが生じない場合がある。例えば、濃度を向上
させるため4800dpiの解像度で8kHzの駆動周
波数でプリントを行う場合、キャリッジ速度は42.3
mm/sであり、これによって気流を生じさせるには充
分ではない。その場合は、本実施例と同様にファンを設
けることにより、空気の流れを発生させることもでき
る。
【0090】(実施例5)図17は本発明の第5の実施
例に係るヘッドユニットを示す斜視図である。
【0091】図に示すように本実施例では、はね返りミ
スト等の付着を防止などするためのカバープレートを利
用してミスト付着範囲の制御をする代わりに、各インク
ジェットヘッドの吐出口配列領域の周囲に凸部230を
設けるものである。この凸部は幅1.0mm、高さ0.
3mmである。このような構成によっても、図5および
図6で示したような気流を生じ、ミスト付着範囲を制御
することができる。
【0092】なお、本発明を実施するにあたって、使用
するインクは特に染料インクに限るものではなく、顔料
を分散させた顔料インクを用いることもできるし、使用
する処理液はその顔料を凝集させるものを用いることが
できる。前記した無色液体A1と混合して凝集を引き起
こす顔料インクの一例として以下のものを挙げることが
できる。すなわち、下記に述べるようにして、それぞれ
顔料とアニオン性化合物とを含むイエロー,マゼンタ,
シアン,ブラックの各色インク、Y2,M2,C2およ
びK2を得ることができる。
【0093】ブラックインクK2 アニオン系高分子P−1(スチレン−メタクリル酸−エ
チルアクリレート、酸価400、重量平均分子量6,0
00、固形分20%の水溶液、中和剤:水酸化カリウ
ム)を分散剤として用い、以下に示す材料をバッチ式縦
型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、1mm径の
ガラスビーズをメディアとして充填し、水冷しつつ3時
間分散処理を行った。分散後の粘度は9cps、pHは
10.0であった。この分散液を遠心分離機にかけ粗大
粒子を除去し、重量平均粒径100nmのカーボンブラ
ック分散体を作製した。
【0094】 (カーボンブラック分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 40部 ・カーボンブラック Mogul L (キャブラック製) 24部 ・グリセリン 15部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 次に、上記で得られた分散体を充分に拡散して顔料が含
有されたインクジェット用のブラックインクK2を得
た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0095】イエローインクY2 アニオン系高分子P−2(スチレン−アクリル酸−メチ
ルメタアクリレート、酸価280、重量平均分子量1
1,000、固形分20%の水溶液、中和剤:ジエタノ
ールアミン)を分散剤として用い、以下に示す材料を用
いて、ブラックインクK2の作製の場合と同様に分散処
理を行い、重量平均粒径103nmのイエロー色分散体
を作製した。
【0096】 (イエロー分散体の組成) ・P−2水溶液(固形分20%) 35部 ・C.I.ピグメントイエロー180 24部 (ノバパームイエロー PH−G、ヘキスト製) ・トリエチレングリコール 10部 ・ジエチレングリコール 10部 ・エチレングリコールモノブチルエーテル 1.0部 ・イソプロピルアルコール 0.5部 ・水 135部 上記で得られたイエロー分散体を充分に拡散して、顔料
が含有されたインクジェット用のイエローインクY2を
得た。最終調製物の固形分は、約10%であった。
【0097】シアンインクC2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径120nmのシアン色分散
体を作製した。
【0098】 (シアン色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 30部 ・C.I.ビグメントブルー15:3 24部 (ファストゲンブル−FGF、大日本インキ化学) ・グリセリン 15部 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたシアン色分散体を充分に攪拌して、顔料
が含有されたインクジェット用のシアンインクC2を得
た。最終調製物の固形分は、約9.6%であった。
【0099】マゼンタインクM2 ブラックインクK2の作製の際に使用したアニオン系高
分子P−1を分散剤として用い、以下に示す材料を用い
て、前記したカーボンブラック分散体の場合と同様の分
散処理を行い、重量平均粒径115nmのマゼンタ色分
散体を作製した。
【0100】 (マゼンタ色分散体の組成) ・P−1水溶液(固形分20%) 20部 ・C.I.ピグメントレッド122(大日本インキ化学) 24部 ・グリセリン 15部 ・イソプロピルアルコール 3部 ・水 135部 上記で得られたマゼンタ色分散体を充分に拡散して、顔
料が含有されたインクジェット用のマゼンタインクM2
を得た。最終調製物の固形分は、約9.2%であった。
【0101】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ヘッドからの液体吐出に伴なって生じるミス
トは、気流によって吐出口から離れる方向に移動させる
ことができ、これにより、吐出口にミストが付着し吐出
不良を生じさせることを防止できる。また、ミストを浮
遊させた状態、すなわち、気流によって制御が容易な状
態とすることができるので、ミストが付着する範囲を容
易に制御することが可能となる。
【0102】この結果、吐出口またはその近傍に付着す
るミストの量を低減でき、重大な吐出不良を防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)ははね返りミストの生成を説明
する図である。
【図2】(a)〜(c)ははね返りミストの生成を説明
する図である。
【図3】はね返りミストの挙動の一例を説明する図であ
る。
【図4】ばね返りミストの挙動の他の例を説明する図で
ある。
【図5】本発明によるはね返りミストの付着範囲制御の
一例を説明する図である。
【図6】本発明によるはね返りミストの付着範囲制御の
他の例を説明する図である。
【図7】本発明の一実施例に係るインクジェットプリン
ト装置を示す斜視図である。
【図8】上記インクジェットプリント装置の制御構成を
示すブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係るヘッドユニットを
示す斜視図である。
【図10】上記ヘッドユニットのプリント動作時の状態
を示す上面図である。
【図11】第1の実施例によるミスト付着範囲の制御結
果を説明する図である。
【図12】本発明の第2の実施例に係るヘッドユニット
を示す斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施例に係るヘッドユニット
を示す斜視図である。
【図14】上記第3実施例の変形例に係るヘッドユニッ
トを示す斜視図である。
【図15】本発明の第4の実施例に係るヘッドユニット
を示す斜視図である。
【図16】上記第4実施例において強制的に気流を生じ
させるための構成を示す図である。
【図17】本発明の第5の実施例に係るヘッドユニット
を示す斜視図である。
【符号の説明】
2,106 プリント媒体(用紙) 5,200,200BK,200BK1,200BK
2,200S,200YMC インクジェットヘッド 5A,205 吐出口面 6,208 吐出口 7 はね返りミスト 8,208 カバープレート(被覆部材) 101 キャリッジ 110 回復ユニット 230 凸部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口が設けられた吐出
    手段を媒体に対して相対的に移動するための移動手段
    と、 該移動手段による前記吐出手段と前記媒体との相対的な
    移動を利用することによって発生する気流であって、前
    記吐出口が配された前記吐出手段の吐出口面の近傍空間
    において前記吐出口から離れる方向の気流を発生させる
    ための気流発生手段と、 を有することを特徴とする液体吐出装置。
  2. 【請求項2】 前記気流発生手段は、前記移動の方向に
    沿って前記吐出口に並んで前記吐出手段に設けられた凸
    部であることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記凸部は前記吐出口の周囲に設けられ
    たカバープレートであることを特徴とする請求項2に記
    載の液体吐出装置。
  4. 【請求項4】 前記凸部の高さは0.1mm以上1.0
    mm以下であることを特徴とする請求項2または3に記
    載の液体吐出装置。
  5. 【請求項5】 前記移動の方向に沿った前記凸部の断面
    形状は矩形であることを特徴とする請求項2または3に
    記載の液体吐出装置。
  6. 【請求項6】 前記吐出口と前記媒体との距離は0.5
    mm以上2.0mm以下であることを特徴とする請求項
    1に記載の液体吐出装置。
  7. 【請求項7】 前記移動手段の移動速度は50mm/s
    ec以上であることを特徴とする請求項1に記載の液体
    吐出装置。
  8. 【請求項8】 前記吐出口からの液体の吐出量は25p
    l以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
    に記載の液体吐出装置。
  9. 【請求項9】 前記吐出口から吐出される液体の運動量
    は400pl・m/sec以下であることを特徴とする
    請求項8に記載の液体吐出装置。
  10. 【請求項10】 前記吐出手段に前記吐出口は複数設け
    られていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出
    装置。
  11. 【請求項11】 前記吐出口は前記移動の方向に交差す
    る方向に沿って複数設けられていることを特徴とする請
    求項10に記載の液体吐出装置。
  12. 【請求項12】 前記吐出手段はインクを吐出するイン
    ク吐出部とインクを不溶化処理するための処理液を吐出
    する処理液吐出部とを有することを特徴とする請求項1
    に記載の液体吐出装置。
  13. 【請求項13】 前記吐出手段は液体を吐出するための
    エネルギーを発生するエネルギー発生手段として電気熱
    変換体を有することを特徴とする請求項1に記載の液体
    吐出装置。
  14. 【請求項14】 前記吐出手段は液体を吐出するための
    エネルギーを発生するエネルギー発生手段として圧電素
    子を有することを特徴とする請求項1に記載の液体吐出
    装置。
  15. 【請求項15】 液体を吐出する吐出口が設けられた吐
    出手段が媒体に対して相対的に移動し前記吐出口から媒
    体に対して液体を吐出する液体吐出方法において、 前記吐出手段と前記媒体との相対的な移動を利用するこ
    とによって発生する気流であって、前記吐出口が配され
    た前記吐出手段の吐出口面の近傍空間において前記吐出
    口から離れる方向の気流を発生させながら液体を吐出す
    ることを特徴とする液体吐出方法。
  16. 【請求項16】 液体を吐出する吐出口が設けられた吐
    出手段が媒体に対して相対的に移動し前記吐出口から媒
    体に対して液体を吐出する液体吐出方法において、 前記吐出手段と前記媒体との間に前記液体を浮遊させる
    とともに、前記吐出手段と前記媒体との相対的な移動を
    利用することによって発生する気流であって、前記吐出
    口が配された前記吐出手段の吐出口面の近傍空間におい
    て前記吐出口から離れる方向の気流を発生させながら液
    体を吐出することを特徴とする液体吐出方法。
  17. 【請求項17】 液体を吐出する吐出口が設けられた吐
    出手段を用い、媒体に対して液体を吐出する液体吐出装
    置において、 前記吐出手段には凸部が設けられ、該凸部と気流生成手
    段が生成する気流とにより、前記吐出口が配された前記
    吐出手段の吐出口面の近傍空間において前記吐出口から
    離れる方向の気流を発生させることを特徴とする液体吐
    出装置。
  18. 【請求項18】 前記気流生成手段は、ファンを有し該
    ファンによって気流を生成することを特徴とする請求項
    17に記載の液体吐出装置。
  19. 【請求項19】 吐出手段から25pl以下の量の滴を
    400pl・m/sec以下の運動量で吐出し、媒体ま
    たは媒体上の液体との衝突によって生じるミストを前記
    吐出手段と前記媒体との間の空間内に浮遊させるステッ
    プを有することを特徴とする液体吐出方法。
JP8025646A 1996-02-13 1996-02-13 液体吐出装置および液体吐出方法 Pending JPH09216352A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8025646A JPH09216352A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 液体吐出装置および液体吐出方法
US08/798,931 US6435648B1 (en) 1996-02-13 1997-02-11 Liquid ejection apparatus using air flow to remove mist
DE69731014T DE69731014T2 (de) 1996-02-13 1997-02-12 Flüssigkeitsausstossapparat, Kopfeinheit und Tintenstrahlkassette
EP97300906A EP0790129B1 (en) 1996-02-13 1997-02-12 Liquid ejection apparatus, head unit and ink-jet cartridge
US10/131,394 US6883895B2 (en) 1996-02-13 2002-04-25 Liquid ejection apparatus, head unit and ink-jet cartridge

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8025646A JPH09216352A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 液体吐出装置および液体吐出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09216352A true JPH09216352A (ja) 1997-08-19

Family

ID=12171602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8025646A Pending JPH09216352A (ja) 1996-02-13 1996-02-13 液体吐出装置および液体吐出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09216352A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6883895B2 (en) 1996-02-13 2005-04-26 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus, head unit and ink-jet cartridge
JP2006088389A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Ricoh Co Ltd 画像記録装置及びそれに搭載される記録液カートリッジ

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5441134A (en) * 1977-09-07 1979-04-02 Ricoh Co Ltd Removing method for satellite in ink jet recorder of high speed scanning type
JPS5768340U (ja) * 1980-10-13 1982-04-23
JPH03274154A (ja) * 1990-03-24 1991-12-05 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH04169238A (ja) * 1990-11-02 1992-06-17 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッド
JPH05293963A (ja) * 1992-04-20 1993-11-09 Ricoh Co Ltd インクジェットプリンタヘッド
JPH0768792A (ja) * 1993-09-03 1995-03-14 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH07195823A (ja) * 1993-11-30 1995-08-01 Hewlett Packard Co <Hp> インク・ジェット印刷方法および装置
JPH07305013A (ja) * 1994-05-13 1995-11-21 Canon Inc インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを備えた機器
JPH0813358A (ja) * 1994-06-23 1996-01-16 Canon Inc インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法及び捺染物

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5441134A (en) * 1977-09-07 1979-04-02 Ricoh Co Ltd Removing method for satellite in ink jet recorder of high speed scanning type
JPS5768340U (ja) * 1980-10-13 1982-04-23
JPH03274154A (ja) * 1990-03-24 1991-12-05 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH04169238A (ja) * 1990-11-02 1992-06-17 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッド
JPH05293963A (ja) * 1992-04-20 1993-11-09 Ricoh Co Ltd インクジェットプリンタヘッド
JPH0768792A (ja) * 1993-09-03 1995-03-14 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH07195823A (ja) * 1993-11-30 1995-08-01 Hewlett Packard Co <Hp> インク・ジェット印刷方法および装置
JPH07305013A (ja) * 1994-05-13 1995-11-21 Canon Inc インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを備えた機器
JPH0813358A (ja) * 1994-06-23 1996-01-16 Canon Inc インクジェット捺染用布帛、インクジェット捺染方法及び捺染物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6883895B2 (en) 1996-02-13 2005-04-26 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejection apparatus, head unit and ink-jet cartridge
JP2006088389A (ja) * 2004-09-21 2006-04-06 Ricoh Co Ltd 画像記録装置及びそれに搭載される記録液カートリッジ
JP4570925B2 (ja) * 2004-09-21 2010-10-27 株式会社リコー 画像記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0790129B1 (en) Liquid ejection apparatus, head unit and ink-jet cartridge
JP3029786B2 (ja) インクジェット記録装置およびテストプリント方法
EP0861732B1 (en) Ink-jet cartridge
JP3181850B2 (ja) インクジェット記録装置および記録方法
US20090153613A1 (en) Image forming method and image forming apparatus
JP3313963B2 (ja) インクジェットプリント方法およびプリント装置
JP3359217B2 (ja) インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法
JP3554099B2 (ja) インクジェットプリント装置
JP3667096B2 (ja) インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JPH11240165A (ja) インクジェット記録装置および記録ヘッドの吐出回復方法
JP3313977B2 (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP2895410B2 (ja) インクジェットプリント方法およびプリント装置
JP4164250B2 (ja) インクジェット記録方法および記録装置
JP2002154195A (ja) インクジェットプリント装置
JP3315574B2 (ja) インクジェットプリント装置およびインクジェットプリント方法
JPH0872233A (ja) インクジェット記録方法および装置
JP3212264B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JPH09216352A (ja) 液体吐出装置および液体吐出方法
JPH0852868A (ja) インクジェット記録方法および記録装置
JPH10226090A (ja) 記録装置
JPH09216353A (ja) 液体吐出装置および吐出回復方法
JPH10128959A (ja) 記録装置
EP0858896B1 (en) Ink jet print apparatus and print method using the same
JP2002154196A (ja) インクジェットプリント装置
JPH10230627A (ja) インクジェット記録装置およびテストパターン作成方法