JPH09213043A - ディスクカートリッジ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋体によって開閉されるディスク挿抜口によ
りディスクの入れ替えを行うことができるようにしたデ
ィスクカートリッジにおいて、蓋体の構成を簡素化する
とともに、ディスクの出し入れを容易に行うことができ
るようにした。 【解決手段】 ディスクカートリッジ１は、ディスク２
０１を出し入れするディスク挿抜口２を有するケーシン
グ１１と、該ケーシング１１にスライド可能に取付けら
れていて、該ケーシング１１を構成する上ハーフ１２と
下ハーフ１３の主面部１２ａ，１２ｂに設けられた開口
部１４，１４を開閉するシャッター２１とを備えてい
る。上記上ハーフ１２と下ハーフ１３の少なくともいず
れか一方のハーフ１２の主面部１２ａの一部を、ヒンジ
部３１によって回動可能にして、上記ケーシング１１の
ディスク挿抜口２を開閉する蓋体３２に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ディスク状記録媒
体を自由に入れ替えることができるようにしたディスク
カートリッジに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ディスク状記録媒体、例えば追記記録可
能な光ディスク等のディスクは、ディスクカートリッジ
に収納された状態で、記録及び／又は再生装置（以下、
ドライブ装置という）に装填される。ディスクをディス
クカートリッジに収納した状態でドライブ装置に装填す
るのは、装填の際にディスクに塵埃等が付着たり、或は
ローディング機構等によってディスクが損傷を受けるこ
とによって生じる情報信号の書込みや読み出しエラーを
防止することを目的とするものである。

【０００３】ところで、ディスクカートリッジとして、
一般的には、ディスクを入れ替えることが出来ない交換
不可能なタイプのものが多く用いられている。ところで
上記交換不可能なタイプのものは、ディスクとディスク
カートリッジは、一体不可分の関係にあり、ディスクと
ディスクカートリッジはペアで販売されることになるた
めに、そのぶんコストが高くなる。

【０００４】そこで、ケーシングにディスク挿抜口を設
けてディスクを自由に出し入れすることができるように
した所謂ディスク交換可能タイプのディスクカートリッ
ジも開発されている。（例えば、実願昭６３−８６８１
０号）。

【０００５】図１７は、従来のディスク交換可能タイプ
のディスクカートリッジの一例を示す断面図である。上
記ディスクカートリッジ１０１は、ディスク２０１を出
し入れするディスク挿抜口１０２を有する上，下ハーフ
１０３，１０４からなるケーシング（シエル）１０５
と、上記ディスク挿抜口１０２を開閉する蓋体１０６
と、上記ケーシング１０５にスライド可能に組付けられ
ていて、該ケーシング１０５の上，下ハーフ１０３，１
０４の主面部に設けたディスク露出用の開口部１０７，
１０８を開閉するシャッター１０９とを備えている。上
記ディスク挿抜口１０２は、上記ケーシング１０５の後
端部（上記シャッター１０９を取付けた前端部と反対
側）に、後部上面から後部側面に亘って形成されてい
る。

【０００６】図１８は、従来のディスクカートリッジ１
０１の分解斜視図である。上記蓋体１０６は、上記ディ
スク挿抜口１０２を閉塞することのできる形状に形成さ
れている。上記蓋体１０６は、長さ方向の両側部に左右
一対のアーム１１１，１１２を有している。上記アーム
１１１，１１２の外側面には、軸ピン状の凸部１１３，
１１４が設けられていて、これら凸部１１３，１１４
を、上記下ハーフ１０４の左右の周壁１０４ａ，１０４
ｂの内側面に設けた凹部１１５，１１６に嵌合すること
により、上記蓋体１０６は、下ハーフ１０４に回動可能
に取付けられている。

【０００７】そして、図１７に示したように、上記蓋体
１０６を反時計方向（矢印Ａ方向）に回動させて上ハー
フ１０３の下面に重ね合わせて、上記ディスク挿抜口１
０２を閉塞した状態にすると、上記蓋体１０６の内側面
に設けた係合凹部１２１内に、上記上ハーフ１０３に設
けた係合凸部１２２が嵌合し、上記蓋体１０６は、ディ
スク挿抜口１０２を閉じた状態にロックされるようにな
っている。上記シャッター１０９はシャッタースプリン
グ１３１によって閉方向に付勢されている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来のデ
ィスクカートリッジには次に述べるような問題点があっ
た。

【０００９】（１）ケーシング１０５の後端部にディス
ク挿抜口１０２を設け、該ディスク挿抜口１０２を上記
ケーシング１０５と別体の蓋体１０６で開閉する構成に
なっているために、蓋体１０６のぶんだけ部品点数が増
える。また、蓋体１０６をケーシング１０５に組付ける
工程が必要となり、組立コストも高くなる。また、ディ
スク挿抜口１０２が狭いために、ディスク２０１を出し
入れする際に、ディスク２０１に傷をつけやすい。

【００１０】（２）蓋体１０６は、左右一対のアーム１
１１，１１２に設けた軸ピン状の凸部１１３，１１４
を、下ハーフ１０４の左右の周壁１０４ａ，１０４ｂの
内側面に設けた凹部１１５，１１６に嵌合することによ
り下ハーフ１０４に回動可能に取付けられているため、
ディスクカートリッジに強い衝撃が加わった場合に凸部
１１３，１１４が凹部１１５，１１６から抜け出てしま
ったり、或は凸部１１３，１１４が切損してディスクが
外部に飛び出してしまう虞れがある。

【００１１】（３）図１７に示したように下ハーフ１０
４と蓋体１０６の境目１３１は互いに分断されているた
めに、開蓋操作時等に、押圧力Ｆが加わると容易に変形
して、内部に収容されているディスク２０１に接触し
て、該ディスク２０１を損傷してしまう虞れがある。ま
た、上記境目１３１から塵埃等が侵入する虞れがある。

【００１２】本発明は、ケーシングを構成する上，下ハ
ーフの主面部の一部をヒンジ部で回動可能にして蓋体と
することにより、部品点数の削減、および組付工数の削
減を図るとともに、ディスク挿抜口を大きく、かつ変形
しにくくして、ディスクの出し入れを容易かつ安全に行
うことのできるディスクカートリッジを提供することを
目的としてなされたものである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は、ディスクを出
し入れするディスク挿抜口を有するケーシングと、該ケ
ーシングにスライド可能に取付けられていて、該ケーシ
ングを構成する上ハーフと下ハーフの主面部に設けられ
た開口部を開閉するシャッターとを備えたディスクカー
トリッジにおいて、上記上ハーフと下ハーフの少なくと
もいずれか一方のハーフの主面部の一部を、ヒンジ部に
よって回動可能な蓋体として、上記ケーシングのディス
ク挿抜口を開閉する構成にした。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に本発明のディスクカートリッ
ジを図１〜図１６を参照して説明する。図１は、ディス
クカートリッジ１の斜視図である。上記ディスクカート
リッジ１は、記録媒体としての光ディスク（以下、ディ
スクという）２０１を出し入れ可能なディスク挿抜口２
を有するケーシング１１と、該ケーシング１１にスライ
ド可能に取付けられていて、該ケーシング１１を構成す
る上ハーフ１２と下ハーフ１３の主面部１２ａ，１３ａ
に設けられた開口部１４を開閉するシャッター２１を有
している。

【００１５】上記上ハーフ１２の主面部１２ａの一部
は、ヒンジ部３１によって回動可能にされていて、上記
ディスク挿抜口２を開閉する蓋体３２として構成されて
いる。

【００１６】図２は、分解斜視図である。上記ケーシン
グ１１は、上述したように、上ハーフ１２と下ハーフ１
３とからなっているとともに、これら上，下ハーフ１
２，１３の主面部１２ａ，１３ａにはそれぞれ開口部１
４，１４が設けられていて、これら開口部１４，１４を
通して、ディスク２０１に信号を記録し、或は記録した
信号を読出し、又は記録した信号を消去するようになっ
ている。

【００１７】下ハーフ１３の開口部１４は、ディスク２
０１の上ハーフ１２の開口部１４よりも若干長く形成さ
れていて、ディスク２０１の中央部に記録再生装置のタ
ーンテーブルを導入することができるようになってい
る。

【００１８】上記上，下ハーフ１２，１３の主面部１２
ａ，１３ａには、開口部１４を囲んでシャッタースライ
ドエリア部１５が設けられている。上記シャッタースラ
イドエリア部１５は、上記主面部１２ａ，１３ａの表面
を凹ませることにより、方形状の溝状に形成されてい
る。そして、上記上，下ハーフ１２，１３のシャッター
スライドエリア部１５，１５を挾むようにして、シャッ
ター２１がケーシング１１にスライド可能に取付けられ
る。

【００１９】上記シャッター２１は、上記上ハーフ１２
のシャッタースライドエリア部１５上に重ね合わせる第
１の開口開閉部２１ａと、上記下ハーフ１３のシャッタ
ースライドエリア部１５上に重ね合わせる第２の開口開
閉部２１ｂと、上記第１，第２の開口開閉部２１ａ，２
１ｂの一端部を連結している連結部２１ｃとでコ字状に
形成されている。上記第１，第２の開口開閉部２１ａ，
２１ｂは、上，下ハーフ１２，１３の開口部１４，１４
の長さに合わせ、第１の開口開閉部２１ａよりも第２の
開口開閉部２１ｂの方が長くなるように形成されてい
る。

【００２０】上記シャッター２１は、上記連結部２１ｃ
の内側面にネジ２２…２２で取付けたスライダー２３に
よって、上記ケーシング１１にスライド可能に取付けら
れているとともに、シャッタースプリング２４によっ
て、上記シャッタースライドエリア部１５の一側部１５
ａに押付けられて、上記上，下ハーフ１２，１３の開口
部１４，１４を第１，第２の開口開閉部２１ａ，２１ｂ
で閉塞している。そして、上記シャッタースプリング２
４のばね力に抗して、シャッター２１をスライドさせ
て、上記シャッタースライドエリア部１５の他側部１５
ｂに押付けた状態にすると上記第１，第２の開口開閉部
２１ａ，２１ｂによる上，下ハーフ１２，１３の開口部
１４，１４の閉塞が解除され、これら開口部１４，１４
は開放されるようになっている。上，下ハーフ１２，１
３の内面には円形状のディスク収容部１６を構成する円
弧状のリブ１７…１７が設けられている。

【００２１】次に、ヒンジ部３１について説明する。上
記ヒンジ部３１は、上記シャッター２１をスライドさせ
る際に、その障害にならないように、シャッタースライ
ドエリア部１５の外側に形成されている。

【００２２】図３に示したように、上記ヒンジ部３１
は、上ハーフ１２の一部を薄肉に形成することにより、
上ハーフ１２の主面部１２ａと一体に形成されている。
上記ヒンジ部３１は、上ハーフ１２の主面部１２ａの
表，裏面に対して段差Ｈをもたせた一段低い位置に形成
されていて、折曲時においても主面部１２ａの表，裏面
から突出することのないようになっている。上記上ハー
フ１２は、ヒンジ部３１を一体に形成するという性質
上、繰り返しの曲げ強度に優れたポリプロピレン、ポリ
エチレン、ナイロン等のプラスチック素材で形成されて
いる。一方、下ハーフ１３は、ケーシングの寸法精度を
保つために、引張強度、衝撃強度、曲げ強度等に優れた
ポリカーボネイト、ＡＢＳ等のプラスチック素材で形成
されている。

【００２３】次に、蓋体３２について説明する。蓋体３
２は、上記上ハーフ１２の一部を、上記ヒンジ部３１に
より回動可能にすることにより形成されている。図４に
示したように、上記蓋体３２は、ヒンジ部３１を支点に
して、時計方向（矢印Ａ方向）に回動させることによ
り、ディスク挿抜口２を開き、この状態から反時計方向
（矢印Ｂ方向）に回動させると、蓋体３２の後部の側壁
３２ａ、左右の側壁３２ｂ，３２ｂが、下ハーフ１３の
蓋体重合部３３の後部の側壁３３ａ、左右の側壁３３
ｂ，３３ｂと重なり合って、上記ディスク挿抜口２が閉
じられるようになっている。

【００２４】上記蓋体３２と蓋体重合部３３には、蓋体
３２を閉じた状態に維持するロック手段４１が設けられ
ている。上記ロック手段４１は、上記蓋体３２に設けら
れた係合部４２と、上記蓋体重合部３３に設けられた被
係合部４３とからなっている。

【００２５】上記係合部４２は、上記蓋体３２の側壁３
２ａの内面に凹部を設けることにより形成されている。
また、被係合部４３は、上記蓋体重合部３３に蓋体３２
を重ね合わせたときに、上記係合部４２としての凹部に
嵌合する凸部を設けることにより形成されている。

【００２６】図５に示したように、上記被係合部４３と
しての凸部は、上記蓋体重合部３３の側壁３３ａの内面
に沿わせ、かつ上記側壁３３ａの上端から突出させた弾
性片４４の外側面に設けられている。そして、上記蓋体
３２を蓋体重合部３３に重ね合わせると、上記弾性片４
４が撓んで被係合部４３としての凸部が係合部４２とし
ての凹部に嵌合して、蓋体３２は閉じた状態にロックさ
れるようになっている。上記ロックの解除は、上記下ハ
ーフ１３の蓋体重合部３３の側壁３３ａの外面側に設け
た切欠部４５を介して上記弾性片４４を押圧して、上記
係合部４２としての凹部から被係合部４３としての凸部
を抜き出すことにより行われる。

【００２７】また、図４に示したように、蓋体重合部３
３には蓋体３２の位置ずれを防止する位置決め手段５１
が設けられている。上記位置決め手段５１は、蓋体重合
部３３の後部の側壁３３ａと左右の側壁３３ｂ，３３ｂ
の境目のコーナー部（角部）５２に略四角形状の凸部を
設けることにより形成されている。上記位置決め手段５
１としての凸部は、上記蓋体重合部３３の側壁３３ａ，
３３ｂよりも上方に突出している。そして、上記蓋体重
合部３３に蓋体３２を重ね合わせた状態にすると、上記
位置決め手段５１としての凸部の上端が上記蓋体３２の
後部の側壁３２ａと左右の側壁３２ｂ，３２ｂのコーナ
ー部５３の内面に接触して、上記蓋体３２が前後方向お
よび左右方向に位置ずれを起こすのを防止するようにな
っている。

【００２８】また、図６に示したように、上記蓋体３２
の後部の側壁３２ａおよび左右の側壁３２ｂの先端面と
上記蓋体重合部３３の後部の側壁３３ａおよび左右の側
壁３２ｂの先端面には、上記蓋体３２の側壁３２ａ，３
２ｂを蓋体重合部３３の側壁３３ａ，３３ｂ上に重ね合
わせたときに、両者の間に隙間が発生するのを抑制する
隙間発生抑制手段６１が設けられている。上記隙間発生
抑制手段６１は、蓋体３２の側壁３２ａ，３２ｂの先端
面と、蓋体重合部３３の側壁３３ａ，３３ｂの先端面に
互いに嵌まり合う凹，凸部６２，６３を設けることによ
り形成されていて、これら凹，凸部６２，６３の嵌合に
より、蓋体３２の側壁３２ａ，３２ｂと蓋体重合部３３
の側壁３３ａ，３３ｂの間に所謂ラビリンス構造の隙間
を形成し、ストレートな隙間が発生するのを抑制して、
ケーシング１１の密封効果を高めるようになっている。

【００２９】実施例のディスクカートリッジ１は上述の
ような構成であり、以下のようにして使用される。先
ず、蓋体３２を開くとディスク挿抜口２が現れるので、
該ディスク挿抜口２からディスク２０１を挿入する。次
に、蓋体３２を閉じると、該蓋体３２は、上記ロック手
段４１により閉じた状態にロックされるとともに、位置
決め手段５１により位置決めされた状態になり、蓋体３
２が前後、左右方向にズレ移動しないようにして、上記
ロック手段４１によるロックを確実なものにする。ま
た、隙間発生抑制手段６１によって、上記蓋体３２の側
壁３２ａ，３２ｂと蓋体重合部３３の側壁３３ａ，３３
ｂの間に隙間が発生するのを抑制されて、ディスク２０
１は、ケーシング１１内に略密封された状態で収容され
た状態になる。

【００３０】上記ディスク２０１を収容したディスクカ
ートリッジをドライブ装置に挿入すると、該ドライブ装
置に設けたシャッター開閉部材により上記シャッター２
１がシャッタースプリング２４のばね力に抗して移動し
て、上，下ハーフ１２，１３の開口部１４，１４が開け
られて、ディスク２０１はドライブ装置のターンテーブ
ル上にチャッキングされるとともに、該ディスク２０１
への記録及び／又は再生が行われるのである。

【００３１】図７は、他の実施の形態のディスクカート
リッジ１１を示す。この実施の形態において、ヒンジ部
３１は、上ハーフ１２のシャッタースライドエリア部１
５を分断した状態で、上記シャッター２１の第１の開口
開閉部２１ａの先端部（開放端側の端部）と連結部２１
ｃの間に位置するように設けられている。上記上ハーフ
１２は、上記シャッタースライドエリア部１５の先端部
の外周に沿って略コ字状の打抜部７１が形成されてい
て、該コ字状の打抜部７１の両端部に連続させた状態で
左右一対のヒンジ部３１，３１が設けられている。図８
に示したように、上記上ハーフ１２の打抜部７１の内、
外周部には、薄肉のフランジ状の第１，第２の突起７
２，７３が設けられていて、蓋体３２を閉じた状態にす
ると、上記第１，第２の突起７２，７３が互いに重なり
合った状態になって、上記打抜部７１の隙間を閉塞する
ようになっている。その他の構成は、図１〜図６に示し
た先の実施の形態のディスクカートリッジと同一である
ので同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を
省略する。

【００３２】図９はヒンジ部３１の変形例を示す。この
変形例において、ヒンジ部３１は、上ハーフ１２と別体
に形成されている。上記ヒンジ部３１は、繰り返しの曲
げ強度に優れた燐青銅やステンレススチールの金属或は
ポリプロピレンやポリエチレン等のプラスチックで形成
されていて、ネジ止めされている。従って、ヒンジ部３
１を上ハーフ１２と一体に形成する場合のように、上ハ
ーフ１２を繰り返しの曲げ強度に優れたポリプロピレン
やポリエチレン等のプラスチック素材で作る必要がなく
なり、ケーシング１１の寸法精度を保つために、上ハー
フ１２を下ハーフ１３と同様に引張強度、衝撃強度、曲
げ強度等に優れたプラスチック素材で形成することが可
能になる。

【００３３】図１０〜図１１は、ロック手段４１の変形
例を示す。この変形例において、ロック手段４１は、蓋
体３２の後部の側壁３２ａの先端部の内面に係合凸部４
６を設けるとともに、蓋体重合部３３の後部の底面に係
合凹部４７を設けることにより構成されている。そし
て、蓋をした状態にすると、図１１に示したように、上
記蓋体３２の係合凸部４６が蓋体重合部３３の係合凹部
４７に係合して、上記蓋体３２は、ロックされた状態に
維持されるようになっている。

【００３４】図１２は、位置決め手段５１の第１の変形
例を示す。この変形例において、位置決め手段５１は、
蓋体重合部３３の左右の側壁３３ｂ，３３ｂの内側に四
角形状の筒状部５４を設けるとともに、蓋体３２の上面
に四角形状の筒状部嵌合突起５５を設けることにより形
成されている。上記筒状部５４は、蓋体重合部３３の側
壁３３ａ，３３ｂよりも上方に突出した状態に形成され
ている。そして、蓋をした状態にすると、図１３に上記
蓋体重合部３３に設けた筒状部５４内に上記蓋体３２に
設けた筒状部嵌合突起５５が嵌合して、蓋体３２の位置
決めを行うようになっている。

【００３５】図１４は、位置決め手段５１の第２の変形
例を示す。この変形例において、位置決め手段５１は、
蓋体３２の側壁３２ｂ，３２ｂの外面および蓋体重合部
３３の側壁３３ｂ，３３ｂに設けたグリップ用の凹部５
６，５７を利用することにより形成されている。上記蓋
体重合部３３のグリップ用の凹部５７の上端部から該凹
部５７の外周面に沿って突起５８を形成し、蓋をしたと
きに、図１５に示したように、上記蓋体３２のグリップ
用の凹部５６の下端が上記蓋体重合部３３のグリップ用
の凹部５７に設けた突起５８内に嵌合して、蓋体３２の
位置決めが行われるようになっている。

【００３６】図１６は、隙間発生抑制手段６１の変形例
を示す。この変形例においては、蓋体３２の側壁３２
ａ，３２ｂの先端面６４および蓋体重合部３３の側壁３
３ａ，３３ｂの先端面６５を傾斜面にすることにより形
成した場合を示す。

【００３７】なお、図面に示す実施例では、上ハーフ１
２側にヒンジ部３１および蓋体３２を設けた場合を示し
たが、上記ヒンジ部３１および蓋体３２は下ハーフ１３
側に設けても、或は上，下ハーフ１２，１３の両方に設
けてもよい。また、ロック手段４１も蓋体３２と蓋体重
合部３３の後部の側壁３２ａ，３３ａに限らず左右の側
壁３２ｂ，３３ｂ側に設けてもよい。

【００３８】

【発明の効果】本発明のディスクカートリッジには次に
述べるような効果がある。

【００３９】（１）請求項１のディスクカートリッジ
は、ケーシングを構成する上，下ハーフの主面部の一部
をヒンジ部によって回動可能にして、ケーシングのディ
スク挿抜口を開閉する構成にしたので、従来の上，下ハ
ーフの後端部にディスク挿抜口を設け、該ディスク挿抜
口を上，下ハーフと別個に形成した蓋体で開閉するもの
に較べて部品点数の削減と組付工数の削減を図ることが
できる。また、ヒンジ部によって蓋体と上，下ハーフの
本体部の境目は塞がれた状態になっているので、該境目
から塵埃等が侵入するのを防止することができるととも
に、上記ヒンジ部によって上記境目は補強された状態に
なるので、上記境目部分が押されて変形してケーシング
内に収容されているディスクに接触して、該ディスクを
損傷するのを防止することができる。また、ディスク挿
抜口を大きくしてディスクの挿抜を容易にすることが可
能になる。

【００４０】（２）請求項２のディスクカートリッジ
は、シャッタースライドエリア部の外側にヒンジ部を設
けたのでシャッターのスライドに支障をきたすことなく
蓋体の開閉を行うことができる。

【００４１】（３）請求項３のディスクカートリッジ
は、繰り返しの曲げ強度に優れたプラスチック素材で形
成したハーフに一体にヒンジ部を形成したので、ヒンジ
部は耐久性に優れたものになる。また、他方のハーフを
引張強度、衝撃強度、曲げ強度に優れたプラスチック素
材で形成したので、該ハーフによりケーシングに要求さ
れる寸法精度を満たすことができる。

【００４２】（４）請求項４のディスクカートリッジ
は、ヒンジ部をハーフの主面部の一部を薄肉とすること
により形成したので、ヒンジ部の構造が簡単なものにな
り、ハーフをプラスチック成形する際にヒンジ部も容易
に形成することができる。

【００４３】（５）請求項５のディスクカートリッジ
は、ヒンジ部をハーフの主面部の表面から一段低い位置
に形成したので、蓋体を開閉する際に上記ヒンジ部が変
形した場合でも、ハーフの主面部から突出するのを防ぐ
ことができる。

【００４４】（６）請求項６のディスクカートリッジ
は、ロック手段により、蓋体を確実に閉じた状態にロッ
クすることができる。

【００４５】（７）請求項７のディスクカートリッジ
は、隙間発生抑制手段により、蓋体の側壁と蓋体重合部
の側壁との間に隙間が発生するのを抑制し、上記隙間か
らケーシング内に塵埃等が侵入するのを防止することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ディスクカートリッジの斜視図。

【図２】ディスクカートリッジの分解斜視図。

【図３】ヒンジ部の断面図。

【図４】ロック手段および位置決め手段の斜視図。

【図５】ロック手段の要部の拡大斜視図。

【図６】隙間発生抑制手段の断面図。

【図７】ディスクカートリッジの他の実施の形態の斜視
図。

【図８】要部の断面図。

【図９】ヒンジ部の変形例の断面図。

【図１０】ロック手段の変形例の斜視図。

【図１１】要部の断面図。

【図１２】位置決め手段の変形例の斜視図。

【図１３】要部の断面図。

【図１４】位置決め手段の他の変形例の斜視図。

【図１５】要部の断面図。

【図１６】隙間発生抑制手段の変形例の断面図。

【図１７】従来例の断面図。

【図１８】従来例の分解斜視図。

【符号の説明】

１…ディスクカートリッジ ２…ディスク挿抜口 １１…ケーシング １２…上ハーフ １２ａ…主面部 １３…下ハーフ １３ａ…主面部 １４…開口部 ２１…シャッター ３１…ヒンジ部 ３２…蓋体 ４１…ロック手段 ５１…位置決め手段 ６１…隙間発生抑制手段 ２０１…ディスク

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスクを出し入れするディスク挿抜口
   を有するケーシングと、該ケーシングにスライド可能に
   取付けられていて、該ケーシングを構成する上ハーフと
   下ハーフの主面部に設けられた開口部を開閉するシャッ
   ターとを備えたディスクカートリッジにおいて、 上記上ハーフと下ハーフの少なくともいずれか一方のハ
   ーフの主面部の一部を、ヒンジ部によって回動可能にし
   て、上記ケーシングのディスク挿抜口を開閉する蓋体に
   したことを特徴とするディスクカートリッジ。
2. 【請求項２】 請求項１において、 ヒンジ部は、シャッターのスライドエリア部の外側に形
   成されているディスクカートリッジ。
3. 【請求項３】 請求項１において、 上，下ハーフのうちのいずれか一方のハーフは、繰り返
   しの曲げ強度に優れたプラスチック素材で形成され、他
   方のハーフは、ケーシングの寸法精度を保つために引張
   強度、衝撃強度、曲げ強度に優れたプラスチック素材で
   形成されているとともに、 ヒンジ部は、上記繰り返しの曲げ強度に優れたプラスチ
   ック素材で形成されたハーフに、これと一体に形成され
   ているディスクカートリッジ。
4. 【請求項４】 請求項１において、 ヒンジ部は、ハーフの一部を薄肉にすることにより形成
   されているディスクカートリッジ。
5. 【請求項５】 請求項１において、 ヒンジ部は、ハーフの主面部の表面から凹んだ位置に形
   成されているディスクカートリッジ。
6. 【請求項６】 請求項１において、 蓋体および該蓋体が重ね合わされる他方のハーフの蓋体
   重合部は、上記蓋体を蓋体重合部に重ね合わせたときに
   互いに係合して、蓋体を蓋体重合部に重ね合わせた状態
   に係止するロック手段を有しているディスクカートリッ
   ジ。
7. 【請求項７】 請求項６において、 蓋体および該蓋体が重ね合わされる他方のハーフの蓋体
   重合部は、上記蓋体を蓋体重合部に重ね合わせたときに
   互いに係合して、蓋体と蓋体重合部の位置ずれを防止す
   る位置決め手段を有しているディスクカートリッジ。
8. 【請求項８】 請求項１において、 蓋体の周壁の先端面と、上記蓋体が重ね合わされる他方
   のハーフの蓋体重合部の周壁の先端面には、隙間発生抑
   制手段を有しているディスクカートリッジ。