JPH09207630A - シートのスライダー装置 - Google Patents

シートのスライダー装置

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JPH09207630A
JPH09207630A JP1487796A JP1487796A JPH09207630A JP H09207630 A JPH09207630 A JP H09207630A JP 1487796 A JP1487796 A JP 1487796A JP 1487796 A JP1487796 A JP 1487796A JP H09207630 A JPH09207630 A JP H09207630A
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JP
Japan
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rail
folded
seat
sliding member
lateral
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JP1487796A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Matsuhashi
和裕 松橋
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シートのスライダー装置を構成する第1レール
3と第2レール4との摺動抵抗の低減と該両レールの耐
久性の向上とを両立させる。 【解決手段】断面U字状の第1レール3の側壁部6の縁
に、第1折返し部11と第2折返し部12とを形成す
る。断面T字状の第2レール4の横部7の縁に折返し部
13を形成する。第2レール4の横部7を第1レール3
の溝内に差し込む。第1レール3の第1及び第2の折返
し部11,12と、第2レール4の横部7及び折返し部
13との間にこれらに対して線接触で摺動する摺動部材
15を介装して、第1レール3と第2レール4との間の
上下左右の相対変位を阻止するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等に用いら
れるシートのスライダー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】シートのスライダー装置として、基部と
該基部の両側縁に続く側壁部とによって形成された略U
字状の溝を有する第1レールと、横部と該横部の中央に
連なった縦部とによって形成された略T字状断面のスラ
イド部を有する第2レールとを組合せてなるものがあ
る。すなわち、それは、第1レールのU字状の溝内に第
2レールの横部を差し込んで、第1レールの基部と第2
レールの横部との間にベアリング手段を介装したもので
ある。
【0003】そのようなスライダー装置の一例が特開昭
54−17224号公報に記載されている。この公報の
ものでは、U字状断面の第1レールの側壁部の縁が内側
に折返されて鉤状湾曲部が形成されている一方、T字状
断面の第2レールの横部の縁が折返されて上記鉤状湾曲
部内に挿入されている。この第2レールの折返し部の先
端部には逆U字状の摺動部材が被せられていて、該先端
部は摺動部材を介して上記鉤状湾曲部に嵌められてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報の技
術では、第2レールの折返し部に被せられた摺動部材と
第1レールの鉤状湾曲部とが面接触になるため、第1レ
ールに対して第2レールがスライドするときに、上記摺
動部材と鉤状湾曲部と間の摺動抵抗が大きくなるという
問題がある。
【0005】これに対して、第1レールの折返し部と第
2レールの折返し部との間にボールベアリングを介在さ
せるスペースを形成し、ボールベアリングを利用すれ
ば、第1レールに対して第2レールを少ない抵抗で円滑
にスライドさせることができる。しかし、その場合は、
シートに着席した人の荷重等によって第1レールと第2
レールとの間に上下左右の力が作用したとき、上記ボー
ルベアリングが第1レールの折返し部や第2レールの折
返し部の内面に圧痕をつけ、該圧痕がその後のスライド
の抵抗になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
課題に対して、上記摺動部材を面接触ではなく線接触に
よって第1レール又は第2レールに対して摺動させるよ
うにすれば、摺動抵抗を小さくしながら、上述の圧痕の
問題も生じないことを見出だし、本発明を完成するに至
ったものである。
【0007】以下、本発明の内容を具体的に説明する。
【0008】<請求項1に係る発明>この発明は、基部
と該基部の両側縁に続く側壁部とによって形成された略
U字状の溝を有する第1レールと、上記第1レールの溝
内に差し込まれ上記基部に対向する横部と該横部の中央
に連なった縦部とによって形成された略T字状断面のス
ライド部を有する第2レールと、上記第1レールの基部
と第2レールの横部との間に設けられたベアリング手段
とを備えているシートのスライダー装置であって、上記
第1レールの少なくとも一方の側壁部の縁には、上記第
2レールの横部に対して間隔を存して向かい合うように
内側へ折返された第1折返し部と、該第1折返し部に続
いて上記基部に向かって折返された第2折返し部とが形
成され、上記第1レールの折返し部を有する側壁部に対
応して、上記第2レールの横部の側縁には、上記第1レ
ールの第2折返し部に対して間隔を存して向かい合うよ
うに折り返された折返し部が形成され、上記第1レール
の第1折返し部及び第2折返し部からなる部分と、上記
第2レールの横部及び折返し部からなる部分との間に、
レール長手方向に延び、該第1レールと第2レールとが
レール長手方向に相対移動するときに、該第1レール側
の上記部分と第2レール側の上記部分とのうちの一方に
対してレール長手方向に延びる実質的には線状の接触で
相対的に摺動し、該第1レールと第2レールとの上下方
向及び左右方向の相対的な変位を阻止する摺動部材が設
けられていることを特徴とする。
【0009】当該発明においては、第1レールの第1折
返し部及び第2折返し部からなる部分と、上記第2レー
ルの横部及び折返し部からなる部分との間に摺動部材が
介在するから、該第1レールと第2レールとの上下方向
及び左右方向の相対的な変位が該摺動部材によって阻止
される。そして、第1レールと第2レールとがレール長
手方向に相対移動するときには、摺動部材と第1レール
又は第2レールとの間の摺動がレール長手方向に延びる
実質的には線状の接触で行われるから、摺動抵抗が小さ
くなるとともに、点接触となるボールベアリングの場合
のような、レールに圧痕を生ずるという問題を避けるこ
とができる。
【0010】ここに、上記摺動部材は、上記第1レール
と第2レールとの当該部分間に非固定的に介在させて
も、一方のレールの当該部分に固定してもよい。
【0011】また、上記摺動部材は、第1レールの左右
の側壁部のうちの一方の側のみに設け、他方の側にはボ
ールベアリングなど他のベアリング手段を採用すること
ができる。
【0012】また、第1レール及び第2レールのいずれ
のレールをフロアに固定するかは任意である。
【0013】<請求項2に係る発明>この発明は、基部
と該基部の両側縁に続く側壁部とによって形成された略
U字状の溝を有する第1レールと、上記第1レールの溝
内に差し込まれ上記基部に対向する横部と該横部の中央
に連なった縦部とによって形成された略T字状断面のス
ライド部を有する第2レールと、上記第1レールの基部
と第2レールの横部との間に設けられたベアリング手段
とを備えているシートのスライダー装置であって、上記
第1レールの少なくとも一方の側壁部の縁には、上記第
2レールの横部に対して間隔を存して向かい合うように
内側へ折返された第1折返し部と、該第1折返し部に続
いて上記基部に向かって折返された第2折返し部とが形
成され、上記第1レールの折返し部を有する側壁部に対
応して、上記第2レールの横部の側縁には、上記第1レ
ールの第2折返し部に対して間隔を存して向かい合うよ
うに折り返された折返し部が形成され、上記第1レール
の左右の第1折返し部及び第2折返し部からなる各部分
と、これに対応する上記第2レールの横部及び折返し部
からなる各部分との間に、レール長手方向に延び、該第
1レールと第2レールとがレール長手方向に相対移動す
るときに、該第1レール側の上記部分と第2レール側の
上記部分とのうちの一方に対してレール長手方向に延び
る実質的には線状の接触で相対的に摺動し、該第1レー
ルと第2レールとの上下方向及び左右方向の相対的な変
位を阻止する摺動部材がそれぞれ設けられていることを
特徴とする。
【0014】当該発明の場合は、第1レール及び第2レ
ールの左右の各部位に上述の線接触で摺動する摺動部材
が設けられているから、第1レールと第2レールとが相
対移動するときの摺動抵抗を小さくしながら、レールの
耐久性を高める上で有利になる。
【0015】<請求項3に係る発明>この発明は、基部
と該基部の両側縁に続く側壁部とによって形成された略
U字状の溝を有する第1レールと、上記第1レールの溝
内に差し込まれ上記基部に対向する横部と該横部の中央
に連なった縦部とによって形成された略T字状断面のス
ライド部を有する第2レールと、上記第1レールの基部
と第2レールの横部との間に設けられたベアリング手段
とを備えているシートのスライダー装置であって、上記
第1レールの少なくとも一方の側壁部の縁には、上記第
2レールの横部に対して間隔を存して向かい合うように
内側へ折返された第1折返し部と、該第1折返し部に続
いて上記基部に向かって折返された第2折返し部とが形
成され、上記第1レールの折返し部を有する側壁部に対
応して、上記第2レールの横部の側縁には、上記第1レ
ールの第2折返し部に対して間隔を存して向かい合うよ
うに折り返された折返し部が形成され、上記第1レール
の第1折返し部及び第2折返し部からなる部分と、これ
に対応する上記第2レールの横部及び折返し部からなる
部分との間には、第1レール側に固定されたレール長手
方向に延びる第1摺動部材と、第2レール側に固定され
たレール長手方向に延びる第2摺動部材とが、該第1レ
ールと第2レールとの上下方向及び左右方向の相対的な
変位を阻止するように互いに斜めに向かい合って相対的
に摺動するようにそれぞれ設けられていることを特徴と
する。
【0016】当該発明の場合は、要するに、上記請求項
1に係る発明でいう摺動部材を第1摺動部材と第2摺動
部材とに分けて、その一方を第1レール側に、他方を第
2レール側に固定し、この両摺動部材を互いに斜めに向
かい合わせることによって、第1レールと第2レールと
の上下方向及び左右方向の相対的な変位を阻止するよう
になし、しかも、第1摺動部材と第2摺動部材との接触
を斜めに限定することによって過剰な接触を避けて摺動
抵抗を小さくしたものである。
【0017】当該発明の場合も、上記摺動抵抗をさらに
低減するために、上記第1摺動部材と第2摺動部材との
接触をレール長手方向に延びる実質的には線状の接触と
することがより好ましい。
【0018】<請求項4に係る発明>この発明は、上記
請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載されているシ
ートのスライダー装置において、上記摺動部材の摺動部
には、摺動の相手部材に対して非接触となる凹部が1つ
又はレール長手方向に間隔をおいて複数設けられている
ことを特徴とする。
【0019】このようにすれば、上記凹部の数ないしは
面積によって摺動部材の摺動抵抗を調整することができ
るとともに、当該凹部をグリス溜めに利用することがで
き、摺動抵抗を減らす上で有利になる。
【0020】<請求項5に係る発明>この発明は、上記
請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載されているシ
ートのスライダー装置において、上記第1レールはフロ
アに固定される固定レールであり、上記第2レールはシ
ートが固定される可動レールであることを特徴とする。
【0021】当該発明の場合は、U字状の第1レールが
下になるから、T字状の第2レールを下になるよりも安
定性が高くなる。
【0022】
【発明の効果】従って、請求項1又は請求項2に係る発
明によれば、第1レールと第2レールとの間にレール長
手方向に延びる線接触で摺動する摺動部材が設けられて
いるから、第1レールと第2レールとが相対移動すると
きの摺動抵抗を小さくしながら、レールの耐久性を高め
ることができる。
【0023】また、請求項3に係る発明によれば、第1
レール側にレール長手方向に延びる第1摺動部材を固定
し、第2レール側にレール長手方向に延びる第2摺動部
材を固定して、この両摺動部材を斜めに向かい合わせて
相対的に摺動させるようにしたから、第1レールと第2
レールとの上下左右の相対的なずれを阻止しながら、摺
動抵抗の低減及び耐久性の向上を図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1及び図2には自動車のシート
のスライダー装置が示されている。このスライダー装置
において、1は左スライダー、2は右スライダーであ
り、この両スライダー1,2の構成はほとんど同じであ
るので、左スライダー1を中心に説明し後に右スライダ
ー2の左スライダー1と異なる点を説明する。
【0025】(スライダーの構造)左スライダー1は、
車体のフロアに固定される下側の第1レール3と、シー
トが取り付けられる上側の第2レール4とを組合せて構
成されている。第1レール3は、図3に示すように基部
5と該基部5の両側縁に続いて立ち上がった左右の側壁
部6,6とによって略U字状の溝を形成したスライド部
を有する。第2レール4は、第1レール3の溝内に差し
込まれ上記基部5に対向する横部7と該横部7の中央に
連なった縦部8とによって形成された略T字状断面のス
ライド部を有する。但し、当該実施形態では、第2レー
ル4は2つの断面L字状部材を背中合わせで接合して形
成されている。
【0026】上記第1レール3の基部5と第2レール4
の横部7との間にはベアリング手段としてローラ9が設
けられており、従って、第2レール3はこのローラ9を
介して第1レール3の基部5にレール長手方向へ移動自
在に支持されていることになる。
【0027】上記第1レール3の左右の側壁部6,6の
各々の縁には、上記第2レール4の横部7に対して間隔
を存して向かい合うように内側へ折返された第1折返し
部11と、該第1折返し部11に続いて上記基部5に向
かって折返された第2折返し部12とが形成されてい
る。これに対して、第2レール4の横部7の左右の各側
縁には、上記第1レール3の第2折返し部12に対して
間隔を存して向かい合うように折り返された折返し部1
3が形成されている。
【0028】上記両レール3,4は金属製である。
【0029】そうして、上記第1レール3の第1折返し
部11及び第2折返し部12からなる断面逆L字状部分
と、上記第2レール4の横部7及び折返し部13からな
る断面L字状部分との間に、レール長手方向に延びる断
面円形の合成樹脂製摺動部材15が介装されている。
【0030】上記摺動部材15は、図4及び図5にも示
すように、大径部16と小径部17とが交互に形成され
たものであり、大径部16が摺動機能を発揮し、小径部
17がグリス溜めとなる。摺動部材15の各大径部16
は、図3に示すように互いに上下に向かい合う第1レー
ル3の第1折返し部11の下面及び第2レール4の横部
7の上面、並びに互いに左右に向かい合う第1レール3
の第2折返し部12の側面及び第2レール4の折返し部
13の側面の各々に接触しており、しかもその接触は、
レール長手方向に延びる線状の接触である。
【0031】第1レール3の上記第1折返し部11の前
端には、上記摺動部材15の前方への抜けを防止する下
方へ突出したストッパ18が一体に形成されている。第
1レール3の後端部にはキャップ19が被せられて、上
記摺動部材15の抜けが阻止されている。
【0032】ローラ9は前後に間隔をおいて2個設けら
れている。前ローラ9は、上記第1レール3の基部5の
前端を後述のブラケット21に結合する前リベット41
と、該基部5の中間部を一部突出させてなる前突出部4
2とによって前後の位置規制がなされている。後ローラ
9は、上記前突出部42の後方において同じく基部5の
一部を突出させてなる後突出部43と、該基部5の後端
を後述のブラケット22に結合する後リベット44とに
よって前後の位置規制がなされている。前後のローラ
9,9は、第1レール3が後端位置にあるときに、前ロ
ーラ9が前突出部42に当接し、後ローラ9が後リベッ
ト44に当接する位置関係になるように第1レール3と
第2レール4との間に組み込まれている。
【0033】上記第1レール3の基部5の前後の両端に
は、該第1レール3を車体のフロアに固定するための固
定用ブラケット21,22が結合されている。第2レー
ル4の縦部8の前部と後部の各々の内側面には、シート
クッションを取り付けるためのセットプレート23,2
3が結合され、縦部8の後端にはシートバック用の支持
孔20が形成されている。また、この縦部8の内側面の
セットプレート23,23間の部位には、第1レール3
と第2レール4とを相対移動しないようにロックするロ
ック手段24が設けられている。
【0034】ロック手段24は、図6に示すように、上
記縦部8の内側面に結合されて内方へ張り出したロック
用ブラケット25と、該ロック用ブラケット25の先端
部に回転自在に支持されたレール長手方向に延びるシャ
フト26と、該シャフト26に固定されたロックプレー
ト27とを備えている。ロックプレート27は、下部に
外方へ突出したロック部28を有する。
【0035】一方、第1レール3の内側の側壁部6には
各々上記ロック部28を差し込んで係合させるための多
数の係合孔29がレール長手方向に間隔をおいて形成さ
れている。上記シャフト26は、図2に示すスプリング
30によって上記ロックプレート27が第1レール3に
係合する方向に回転付勢されている。上記ロック部28
は上記第1レール3の側壁部6の係合孔29に差し込ま
れて、その先端が第2レール4の横部7に係合するよう
になっている。
【0036】右スライダー2も第1レール3及び第2レ
ール4を備えている。左右のスライダー1,2の各々レ
ール3,4は、第2レール4の縦部8の上部形状が異な
るだけで、他は実質的には互いに同じである。右スライ
ダー2のロック用シャフト26の前端部はロック操作レ
バー26aになっていて、前部がブラケット31に支持
されている。また、左右のスライダー1,2のロック用
シャフト26,26同士は、ロッド32によって連動す
るように繋がれている。
【0037】(作用)図3に示すように、上記第1レー
ル3と第2レール4との左右方向の相対的な位置関係
は、第1レール3の第2折返し部と第2レール4の折返
し部13との間にこの両者に対して接触状態で介装され
ている左右の摺動部材15,15によって固定されてい
る。上記両レール3,4の上下方向の相対的な位置関係
は、第1レール3の基部と第2レール4の横部7との間
にこの両者に対して接触状態で介装されているローラ9
と、第1レール3の第1折返し部11と第2レール4の
横部7との間にこの両者に対して接触状態で介装されて
いる上記摺動部材15とによって固定されている。
【0038】自動車の走行中において、シートに着席し
ている乗員の荷重によって上記第1レール3と第2レー
ル4との間に上下左右のいずれかの方向で大きな力が作
用しても、上記摺動部材15はこれらのレール3,4に
対して線接触で接触していてその接触範囲が広いから、
これらのレール3,4に対して局部的に大きな力を加え
ることがなく、レール3,4ないしは摺動部材15の損
傷が防がれる。
【0039】操作レバー26aを引き上げてロック手段
24によるロックを解除すると、第1レール3と第2レ
ール4とはレール長手方向に相対移動可能になる。第1
レール3と第2レール4とが相対移動するときに、第1
レール3側に保持されている摺動部材15に対して第2
レール4の横部7の上面と折返し部13の内面とが摺動
する。この摺動は線接触で行なわれるから、その摺動抵
抗は比較的小さい。しかも、摺動部材15の小径部17
がグリス溜めになるから、グリス切れが防がれ円滑な摺
動を確保する上で有利になる。
【0040】(摺動部材の他の例)図7に示す摺動部材
51は、先の摺動部材15と同様に断面円形の棒状のも
のであるが、その表面には散点的に多数の円形凹部52
が形成されている。この凹部52は、先の摺動部材15
の小径部17と同様に、摺動抵抗の調整とグリス溜めと
を兼ねている。
【0041】図8に示す摺動部材55は、断面十字状の
ものであり、4つの各頂部が、互いに上下に向かい合う
第1レール3の第1折返し部11の下面及び第2レール
4の横部7の上面、並びに互いに左右に向かい合う第1
レール3の第2折返し部12の側面及び第2レール4の
折返し部13の側面の各々に対して、実質的には線接触
となる。また、摺動部材55の4か所のL字状の隅部5
6はグリス溜めとして利用できる。
【0042】図9に示す摺動部材60は、断面歯車状の
ものであり、図8の摺動部材55と同様の機能を有す
る。
【0043】図10に示す摺動部材65は、断面H形の
ものであり、上下の凹溝66,66がグリス溜めにな
る。
【0044】図11に示す摺動部材70は、図8の摺動
部材55と同様に断面十字状のものであるが、4か所の
L字状の隅部71には長手方向に間隔をおいて複数の隔
壁72が設けられていて、該隔壁72によってグリスが
摺動部材70の前端又は後端に流れてしまうことを防止
するようにしている。
【0045】図12には、第1レール3側に固定した第
1摺動部材81と、第2レール4側に固定した第2摺動
部材82とを相接触させて摺動させる例である。すなわ
ち、摺動部材81,82は、直角三角形状であって、そ
の斜面が円弧状の摺動面81a,82aに形成されてい
る。そして、第1摺動部材81は、その水平面を第1レ
ール3の第1折返し部11にあてがい、その垂直面を第
2折返し部12にあてがって該垂直面が第2折返し部1
2に結合されている。第2摺動部材82は、その水平面
を第2レール4の横部7にあてがい、その垂直面を折返
し部13にあてがって該垂直面が折返し部13に結合さ
れている。
【0046】そうして、第1レール3に固定された第摺
動部材81と第2レール4に固定された摺動部材82と
は、互いの摺動面81a,82aが斜めに向かい合って
レール長手方向に延びる線状の接触をしている。
【0047】上記第2摺動部材82の折返し部13に対
する固定構造は図13に示されている。すなわち、第2
摺動部材82の垂直面には突起82bが突設され、一
方、折返し部13には該突起82bが挿通される貫通孔
83が形成されている。第2摺動部材82の固定に際し
ては、上記突起82bを上記貫通孔83に通して折返し
部13の背部に突出させ、該突出部を折返し部13に溶
着させる。図12の82cは溶着部である。第1摺動部
材81も第2摺動部材82と同様に熱溶着部81cによ
って第1レール3に固定されている。
【0048】従って、第1レール3と第2レール4と
は、互いの摺動部材81,82が斜めに向かい合って接
触しているから、この接触によって上下方向及び左右方
向の相対的な変位を阻止され、また、第1レール3と第
2レール4との間の寸法誤差が吸収され易い。また、上
記接触は限定された斜面での接触であり、しかもそれが
線接触であるから、第1レール3と第2レール4との摺
動抵抗も小さい。
【0049】上記第1摺動部材81と第2摺動部材82
とは、同じ材質の合成樹脂によって作ることもできる
が、異なる材質として摩擦係数を調整することが可能で
ある。
【0050】(摺動部材の抜け止めの他の例)図14に
示す例は、第1レール3の第1折返し部11の前端部に
内側への切り起こし91を設けて摺動部材15の抜け止
めとしたものである。
【0051】図15に示す例は、第1レール3の第1折
返し部11の前端部の一部を内側へ窪ませて該内側への
突出部92を設けて摺動部材15の抜け止めとしたもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動車のシートのスライダー装置の側面図。
【図2】上記スライダー装置を一部断面にし且つ連結ロ
ッドの中間部を省略して示す平面図。
【図3】スライダーの要部の断面図。
【図4】スライダーを一部切り欠いて示す斜視図。
【図5】スライダーを一部省略して示す分解斜視図。
【図6】スライダーのロック手段を示す断面図。
【図7】摺動部材の第2の例を示す斜視図。
【図8】摺動部材の第3の例を示す斜視図。
【図9】摺動部材の第4の例を示す斜視図。
【図10】摺動部材の第5の例を示す斜視図。
【図11】摺動部材の第6の例を示す斜視図。
【図12】摺動部材の第7の例を示す、図3と同様の断
面図。
【図13】第7の例の摺動部材のレールに対する固定方
法を示す斜視図。
【図14】摺動部材の抜け止めの第2の例を示す縱断面
図。
【図15】摺動部材の抜け止めの第3の例を示す縱断面
図。
【符号の説明】
1,2 スライダー 3 第1レール 4 第2レール 5 基部 6 側壁部 7 横部 8 縦部 9 ローラ(ベアリング手段) 11 第1折返し部 12 第2折返し部 13 折返し部 15,51,55,60,65,70,81,82 摺
動部材 17,52 凹部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部と該基部の両側縁に続く左右の側壁
    部とによって形成された略U字状の溝を有する第1レー
    ルと、 上記第1レールの溝内に差し込まれ上記基部に対向する
    横部と該横部の中央に連なった縦部とによって形成され
    た略T字状断面のスライド部を有する第2レールと、 上記第1レールの基部と第2レールの横部との間に設け
    られたベアリング手段とを備えているシートのスライダ
    ー装置であって、 上記第1レールの少なくとも一方の側壁部の縁には、上
    記第2レールの横部に対して間隔を存して向かい合うよ
    うに内側へ折返された第1折返し部と、該第1折返し部
    に続いて上記基部に向かって折返された第2折返し部と
    が形成され、 上記第1レールの折返し部を有する側壁部に対応して、
    上記第2レールの横部の側縁には、上記第1レールの第
    2折返し部に対して間隔を存して向かい合うように折り
    返された折返し部が形成され、 上記第1レールの第1折返し部及び第2折返し部からな
    る部分と、上記第2レールの横部及び折返し部からなる
    部分との間に、レール長手方向に延び、該第1レールと
    第2レールとがレール長手方向に相対移動するときに、
    該第1レール側の上記部分と第2レール側の上記部分と
    のうちの一方に対してレール長手方向に延びる実質的に
    は線状の接触で相対的に摺動し、該第1レールと第2レ
    ールとの上下方向及び左右方向の相対的な変位を阻止す
    る摺動部材が設けられていることを特徴とするシートの
    スライダー装置。
  2. 【請求項2】 基部と該基部の両側縁に続く左右の側壁
    部とによって形成された略U字状の溝を有する第1レー
    ルと、 上記第1レールの溝内に差し込まれ上記基部に対向する
    横部と該横部の中央に連なった縦部とによって形成され
    た略T字状断面のスライド部を有する第2レールと、 上記第1レールの基部と第2レールの横部との間に設け
    られたベアリング手段とを備えているシートのスライダ
    ー装置であって、 上記第1レールの両側壁部の各々の縁には、上記第2レ
    ールの横部に対して間隔を存して向かい合うように内側
    へ折返された第1折返し部と、該第1折返し部に続いて
    上記基部に向かって折返された第2折返し部とが形成さ
    れ、 上記第2レールの横部の両側縁の各々には、上記第1レ
    ールの第2折返し部に対して間隔を存して向かい合うよ
    うに折り返された折返し部が形成され、 上記第1レールの左右の第1折返し部及び第2折返し部
    からなる各部分と、これに対応する上記第2レールの横
    部及び折返し部からなる各部分との間に、レール長手方
    向に延び、該第1レールと第2レールとがレール長手方
    向に相対移動するときに、該第1レール側の上記部分と
    第2レール側の上記部分とのうちの一方に対してレール
    長手方向に延びる実質的には線状の接触で相対的に摺動
    し、該第1レールと第2レールとの上下方向及び左右方
    向の相対的な変位を阻止する摺動部材がそれぞれ設けら
    れていることを特徴とするシートのスライダー装置。
  3. 【請求項3】 基部と該基部の両側縁に続く側壁部とに
    よって形成された略U字状の溝を有する第1レールと、 上記第1レールの溝内に差し込まれ上記基部に対向する
    横部と該横部の中央に連なった縦部とによって形成され
    た略T字状断面のスライド部を有する第2レールと、 上記第1レールの基部と第2レールの横部との間に設け
    られたベアリング手段とを備えているシートのスライダ
    ー装置であって、 上記第1レールの少なくとも一方の側壁部の縁には、上
    記第2レールの横部に対して間隔を存して向かい合うよ
    うに内側へ折返された第1折返し部と、該第1折返し部
    に続いて上記基部に向かって折返された第2折返し部と
    が形成され、 上記第1レールの折返し部を有する側壁部に対応して、
    上記第2レールの横部の側縁には、上記第1レールの第
    2折返し部に対して間隔を存して向かい合うように折り
    返された折返し部が形成され、 上記第1レールの第1折返し部及び第2折返し部からな
    る部分と、これに対応する上記第2レールの横部及び折
    返し部からなる部分との間には、第1レール側に固定さ
    れたレール長手方向に延びる第1摺動部材と、第2レー
    ル側に固定されたレール長手方向に延びる第2摺動部材
    とが、該第1レールと第2レールとの上下方向及び左右
    方向の相対的な変位を阻止するように互いに斜めに向か
    い合って相対的に摺動するようにそれぞれ設けられてい
    ることを特徴とするシートのスライダー装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一に記
    載されているシートのスライダー装置において、 上記摺動部材の摺動部には、摺動の相手部材に対して非
    接触となる凹部が1つ又はレール長手方向に間隔をおい
    て複数設けられていることを特徴とするシートのスライ
    ダー装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一に記
    載されているシートのスライダー装置において、 上記第1レールはフロアに固定される固定レールであ
    り、上記第2レールはシートが固定される可動レールで
    あることを特徴とするシートのスライダー装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010228759A (ja) * 2010-07-23 2010-10-14 Shiroki Corp シートトラック装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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