JPH09206866A - 渦巻ばねの成形方法 - Google Patents

渦巻ばねの成形方法

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JPH09206866A
JPH09206866A JP3895096A JP3895096A JPH09206866A JP H09206866 A JPH09206866 A JP H09206866A JP 3895096 A JP3895096 A JP 3895096A JP 3895096 A JP3895096 A JP 3895096A JP H09206866 A JPH09206866 A JP H09206866A
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憲史 阿比留
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 渦巻ばねの巻芯掛止部と渦巻コイル部との間
に、不要な屈折部分が形成されない成形方法を提供す
る。 【解決手段】 巻芯掛止部の成形に際し、送りローラ1
A,1Bに挟持された線材Sを線ガイド2の前方に繰り
出し、線材Sと略一直線に位置決めされた芯巻ツール3
の切欠き溝3aに線材Sの先端部を挟入した後、線材S
の挟持と繰り出しとを解除する。次いで、芯巻ツール3
を反時計方向に回動させ、線材Sを線ガイド2から引き
出しながら、半円状角3bに線材Sを巻き付けるととも
に、屈曲部分Fbと線材Sとを略一直線に保持すべく、
芯巻ツール3を下方に順次下降させて、線材Sと芯巻ツ
ール3との中心距離Lbを変位させる。引き続いて芯巻
ツール3を順次下降させ、かつ、同方向に回動させ、巻
回始めから360°の位置で位置決めして停止させる
と、「の」字状の巻芯掛止部Fが形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻芯に「の」字状
の巻芯掛止部とばね作用をする渦巻状の渦巻コイル部と
後端部とから形成され、例えば、JIS B0103の
付図38に記載された渦巻ばねの成形方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の技術では、図6(a)および
(b)に示す、線ガイド12の前方に線材Sを繰り出
し、芯巻ツール13の切欠き溝13aに線材Sの先端部
を挟入した後、先端部から後続する線材Sの繰り出しを
停止し、芯巻ツール13を回動させその外周に沿って線
材Sを巻回して「の」字状の巻芯掛止部Fjに成形し、
巻芯掛止部Fjから芯巻ツール13を離隔すべく後退さ
せた後、巻芯掛止部Fjの外周に渦巻ツール(図示せ
ず)を当接させ、かつ、巻芯掛止部Fjから後続する線
材Sを再び前方に繰り出して渦巻ツールに衝合させて所
定巻数の渦巻コイル部に成形し、渦巻コイル部から後続
する線材Sの所定位置に切断ダイ(図示せず)を当接さ
せ切断ダイと対向する方向から切断(図示せず)パンチ
を前進させて線材Sの後端を切断して、渦巻ばねを成形
する方法が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術で
は、「の」字状の巻芯掛止部Fjを成形する際、図6
(a)および(b)に示す一定軸芯の芯巻ツール13を
回動させ、その外周に沿って線材Sを巻回するため、図
6(a)に示す巻回角度0°の状態から図6(b)に示
す巻回角度360°の状態に巻回径が増大するに従い、
線ガイド12の出口近傍の線材Sに屈折部分Gjが形成
され、巻芯掛止部Fjから芯巻ツール13を離隔すべく
後退させると、巻芯掛止部Fjは屈折部分Gjのスプリ
ングバックによって、図示の下方に移動して屈折角度は
小さくなるが、図6(c)に示すように不要な屈折部分
Gjは残る。
【0004】このため、次に渦巻コイル部を成形する
際、前述した屈折部分Gjでは渦巻状に形成されるべき
コイル曲率が局部的に変形され、渦巻ばねのばね機能を
低下させるという問題があった。
【0005】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、「の」字状の巻
芯掛止部を成形する巻回始めから巻回端までの間、線ガ
イドから引き出される線材を略一直線に保持するように
して、線ガイドの出口近傍の線材に、上述した屈折部分
が形成されないようにした渦巻ばねの成形方法を提供し
ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の渦巻ばねの成形方法は、線ガイドの前方
に線材を繰り出し芯巻ツールの一端部に形成された切欠
き溝にその線材の先端部を挟入した後、前記線材の繰り
出しを停止し、前記芯巻ツールを回動させその外周に沿
って前記線材を巻回するとともに、巻回端の屈曲部分と
前記線ガイドから引き出される線材とを略一直線に保持
すべく、前記芯巻ツールを前記線ガイドから引き出され
る線材と直角方向に順次移動させてその線材を「の」字
状の巻芯掛止部に成形し、その巻芯掛止部から前記芯巻
ツールを離隔すべく後退させた後、前記巻芯掛止部の外
周に渦巻ツールを当接させ、かつ、前記巻芯掛止部から
後続する線材を前方に繰り出して前記渦巻ツールに衝合
させ、前記巻芯掛止部に連続する所定巻数の渦巻コイル
部に成形し、その渦巻コイル部から後続する線材の所定
位置に切断ダイを当接させその切断ダイと対向する方向
から切断パンチを前進させて線材の後端を切断して、渦
巻ばねを成形するようにしたものである。
【0007】また、渦巻コイル部から後続する線材の後
端部は、掛止のための曲げ部分を有する後端掛止部であ
って、前記後端掛止部に、少なくとも1個の凹状成形面
が形成され切断ダイと同時に進退可能な曲げダイと、少
なくとも1個の凸状成形面が形成され切断パンチと同時
に進退可能な曲げパンチとを設け、線材の切断と略同時
に前記曲げダイの凹状成形面と前記曲げパンチの凸状成
形面とで線材を挟みかつ押圧して、後端掛止部に掛止の
ための曲げ部分を成形するものである。
【0008】また、渦巻ばねに成形される線材は、板状
線材でも成形できるものである。
【0009】本発明は上述のように、「の」字状の巻芯
掛止部を成形する巻回始めから巻回端までの間、線ガイ
ドから引き出される線材を略一直線に保持できるので、
線ガイドの出口近傍の線材には不要な屈折部分が形成さ
れない。従って、次に渦巻コイル部を成形する際、渦巻
状に成形されるコイルの曲率は滑らかに増大し、このよ
うにして成形された渦巻ばねは所定のばね機能が維持で
きるものである。
【0010】また、線材の切断と略同時に曲げダイの凹
状成形面と曲げパンチの凸状成形面とで線材を挟みかつ
押圧して、後端掛止部に掛止のための曲げ部分を成形す
るようにしたので、巻芯掛止部と後端掛止部とを有する
渦巻ばねを自動連続して成形できるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1例である、渦巻ばね
の成形方法に係る実施の形態について、図1乃至図4に
よって以下のとおり説明する。
【0012】図1および図2は、巻芯掛止部の図1
(a)に示す巻回始め直前(巻回角度が0°)から、図
2(c)に示す巻回終り(巻回角度が360°)までの
成形の形態を示す説明図であって、渦巻コイル部の成形
および後端部の切断に係る工具は省略し、また、図1
(b)、(c)および図2(b)、(c)については送
りローラが省略して図示されている。
【0013】また、一対の送りローラ1A,1Bは、回
動可能かつ回動角度の任意位置決め制御が可能に構成さ
れている。また、線ガイド2は、線材Sを図示の左右方
向のみに移動可能に線材案内溝2aが形成されている。
また、芯巻ツール3は、円柱体の一端に軸芯に直交して
線材Sを挟入可能な切欠き溝3aと、切欠き溝3aの反
時計回り方向の回動後方側の一端部に半円状角3bとが
形成され、そして、軸芯を中心にして回動可能、かつ、
回動角度の任意位置決め制御が可能に構成されている。
なお、本例の図2(c)に示す巻芯掛止部の巻回終りの
巻回角度は360°で図示されているが、巻回始めから
略300°〜略400°の範囲において、次の渦巻きコ
イル部のコイル成形はできる。
【0014】図3は、渦巻コイル部の図3(a)に示す
コイル成形始め直前と、図3(b)に示すコイル成形終
り直前の形態を示す説明図であって、巻芯掛止部の成形
および後端部の切断に係る工具は省略して図示されてい
る。また、渦巻ツール4,4は、所定の距離を隔ててツ
ールホルダ9に取着され、ツールホルダ9は、右斜め上
向き矢印の方向に前進可能、かつ、左斜め下向き矢印の
方向に後退可能であるとともに、任意位置決め制御が可
能にに構成されている。なお、渦巻ツール4,4は2個
で図示したが、成形する渦巻コイル部のコイル径が大き
い場合には、3個以上の渦巻ツールを用いて成形する場
合もある。
【0015】図4は、後端部の切断直後の形態を示す説
明図であって、巻芯掛止部および渦巻コイル部の成形に
係る工具は省略して図示されている。また、切断ダイ5
は、左上端角部が切断切刃に形成され、左側面が線ガイ
ド2の前端面よりも左側の下方で上下動可能に構成され
ている。また、切断パンチ6は、右下端角部が切断切刃
に形成され、切断切刃の右側面が切断ダイ5の左側面と
近接または摺動する位置で上下動可能に構成されてい
る。
【0016】第1例の渦巻ばねの成形方法は、最初に巻
芯掛止部の成形をし、次に渦巻コイル部の成形をし、最
後に後端部の切断をして渦巻ばねを成形するものであ
る。
【0017】まず、巻芯掛止部の成形に際し、図1
(a)に示すように、一対の送りローラ1A,1Bをそ
れぞれ線材Sに当接させて、送りローラ1A,1Bによ
って線材Sを挟持するとともに、送りローラ1Aを時計
回り矢印の方向に、1Bを反時計回り矢印の方向にそれ
ぞれ回動させる。
【0018】そして、送りローラ1A,1Bに挟持され
た線材Sを線ガイド2の線材案内溝2aから前方に繰り
出し、線ガイド2から繰り出される線材Sと略一直線
(即ち、線ガイド2から繰り出される線材Sと後述する
芯巻ツール3との中心距離La=0の状態)に位置決め
されて線ガイド2の前方で待機する芯巻ツール3の切欠
き溝3aに線材Sの先端部を挟入した後、送りローラ1
A,1Bを2点鎖線で図示したように線材Sから離隔す
る方向にそれぞれ移動させて、送りローラ1A,1Bに
よる線材Sの挟持と回動とを解除する。
【0019】次いで、図1(b)に示すように、芯巻ツ
ール3を反時計回り矢印の方向に回動させ、芯巻ツール
3の切欠き溝3aと半円状角3bとによって線材Sを線
ガイド2から左向き矢印の方向に引き出しながら、芯巻
ツール3の半円状角3bに沿って線材Sを巻き付けると
ともに、芯巻ツール3の半円状角3bで成形される屈曲
部分Fbと線ガイド2から引き出される線材Sとを略一
直線に保持すべく、芯巻ツール3を下向き矢印の方向
(線ガイド2から引き出される線材Sと直角の方向)に
順次下降させて、線ガイド2から引き出される線材Sと
芯巻ツール3との中心距離Lbを変位させる。ここで、
屈曲部分Fbよりも先端部に、「の」字状の直線部分F
aが形成される。
【0020】次いで、図1(c)に示すように、芯巻ツ
ール3を引き続いて同方向に回動させ、線材Sを線ガイ
ド2から引き出しながら、芯巻ツール3の半円状角3b
から外周に向かって線材Sを巻き付け、屈曲部分Fbを
成形するとともに、屈曲部分Fbと線ガイド2から引き
出される線材Sとを略一直線に保持すべく、芯巻ツール
3を引き続いて同方向に順次下降させて、線ガイド2か
ら引き出される線材Sと芯巻ツール3との中心距離Lc
を変位させる。
【0021】次いで、図2(a)に示すように、芯巻ツ
ール3を引き続いて同方向に回動させ、線材Sを線ガイ
ド2から引き出しながら、芯巻ツール3の外周に沿って
線材Sを巻回するとともに、巻回端の屈曲部分Fcと線
ガイド2から引き出される線材Sとを略一直線に保持す
べく、芯巻ツール3を引き続いて同方向に順次下降させ
て、線ガイド2から引き出される線材Sと芯巻ツール3
との中心距離Ldを変位させる。
【0022】なお、線材Sが芯巻ツール3の半径一定な
外周に沿って当接した後は、回動中心から巻回端の屈曲
部分Fcの半径が一定となるので、巻回端の屈曲部分F
cと線ガイド2から引き出される線材Sとは、芯巻ツー
ル3の回動中心が一定位置において略一直線に保持でき
るから、線材Sが芯巻ツール3の半径一定な外周に沿っ
て当接した後は、線ガイド2から引き出される線材Sと
芯巻ツール3との中心距離Ldを変位させないように、
芯巻ツール3の下降を停止させ、かつ、この停止位置を
維持させる。
【0023】次いで、図2(b)に示すように、芯巻ツ
ール3を引き続いて同方向に回動させ、線材Sを線ガイ
ド2から引き出しながら、芯巻ツール3の外周に沿って
線材Sを巻回する。なお、線材Sと芯巻ツール3との中
心距離は、図2(a)に示す状態から変位させていない
ので、Le=Ldである。
【0024】次いで、図2(c)に示すように、芯巻ツ
ール3を図1(a)の巻回始めから反時計回り矢印の方
向に回動させて360°の位置で位置決めして停止させ
ると、「の」字状の巻芯掛止部Fが形成される。この状
態の巻芯掛止部Fには、巻回方向と逆の時計回り矢印の
方向にスプリングバックが作用して、巻芯掛止部Fが芯
巻ツール3との係合部を時計回り矢印の方向に押圧し、
後述する芯巻ツール3の回動軸芯方向への後退に際し
て、芯巻ツール3によって巻芯掛止部Fを後退方向に引
き込んだり、または、芯巻ツール3が円滑に後退作動し
ないことが生じ易い。
【0025】この現象を防止するために、芯巻ツール3
を巻回始めから反時計回りの方向に360°回動させた
位置で位置決め停止させた後、上述したスプリングバッ
クの作用分だけ、芯巻ツール3を前記360°の位置か
ら時計回りの方向に回動させる。そして、次の渦巻コイ
ル部の成形に備えて巻芯掛止部Fから芯巻ツール3を離
隔すべく、芯巻ツール3を回動軸芯方向に後退させると
ともに、次のワークの巻芯掛止部Fの成形に備えて、芯
巻ツール3の切欠き溝3aの位置を図1(a)に示す巻
回始め位置に位置決めして、後退端で待機させる。な
お、線材Sと芯巻ツール3との中心距離は、図2(b)
に示す状態から変位させていないので、Lf=Leであ
る。
【0026】次の渦巻コイル部の成形に際し、図3
(a)に示すように、前述の巻芯掛止部Fの成形時には
線材Sから離隔されていた送りローラ1A,1Bをそれ
ぞれ線材Sに当接させて、送りローラ1A,1Bによっ
て線材Sを挟持するとともに、送りローラ1Aを反時計
回り矢印の方向に、1Bを時計回り矢印の方向にそれぞ
れ回動させる。
【0027】そして、送りローラ1A,1Bに挟持され
た線材Sを右向き矢印の方向に繰戻して、巻芯掛止部F
の巻回端Fcを線ガイド2の前端近傍位置に位置決めす
るとともに、渦巻ツール4,4が巻芯掛止部Fの中心に
向かうように、ツールホルダ9を右斜め上向き矢印の方
向に前進させて、渦巻ツール4,4を巻芯掛止部Fの外
周に当接させる。
【0028】次いで、図3(b)に示すように、送りロ
ーラ1Aを時計回り矢印の方向に、1Bを反時計回り矢
印の方向にそれぞれ回動させ、送りローラ1A,1Bに
挟持された線材Sを線ガイド2の線材案内溝2aから前
方に繰り出し、線材Sを渦巻ツール4,4に衝合させて
湾曲状に成形するとともに、湾曲状に成形されつつある
湾曲径を順次増大させるべく渦巻ツール4,4を左斜め
下向き矢印の方向に後退させると、巻芯掛止部Fと連続
する線材Sは渦巻状コイルに成形される。
【0029】然して、送りローラ1A,1Bに挟持され
た線材Sを線ガイド2の線材案内溝2aから所定長繰り
出した後、送りローラ1A,1Bの回動を停止させると
所定巻数の渦巻コイル部Cが形成される。そして、次の
後端部Rの切断に備えて渦巻コイル部Cから渦巻ツール
4,4を離隔すべく、渦巻ツール4,4を左斜め下向き
矢印の方向に後退させて離隔し、後退端で待機させると
ともに、渦巻コイル部Cと連続する後端部Rの後端を切
断位置に前進させるべく、線材Sを挟持した送りローラ
1Aを時計回り矢印の方向に、1Bを反時計回り矢印の
方向にそれぞれ回動させ、線材Sを繰り出し後端部Rの
後端を後述する切断ダイ5の左側面の切断位置に位置決
めする。
【0030】次の後端部の切断に際し、図4に示すよう
に、切断ダイ5を上昇させて上端面と線ガイド2の前端
切欠き部下面とで線材Sが挟持される位置で位置決めす
る。そして、切断パンチ6を下降させて下端面を後端部
Rの線材Sに当接させ、当接後も切断パンチ6を引き続
き下降させると、切断ダイ5の左上端角部に形成された
切断切刃と、切断パンチ6の右下端角部に形成された切
断切刃とで、後端部Rの後端が切断され、渦巻ばねWは
完成する。
【0031】しかし、通常の渦巻ばねは、渦巻コイルの
巻芯部と渦巻コイル外側の後端部とを掛止して使用され
るので、この場合には、上述のように成形された渦巻ば
ねWの後端部Rに、プレス機などで掛止部を成形する。
このような成形方法では生産能率が悪く、製造コストも
高価になるので、次述する本発明の後端部切断と同一工
程で成形すれば、生産能率の向上と製造コストの低減が
図れる。
【0032】引き続いて、本発明の第2例である、後端
部に掛止のための曲げ部分を有する後端掛止部付渦巻ば
ねの成形方法に係る実施の形態について、図5によって
以下のとおり説明する。
【0033】図5は、後端掛止部の後端の切断および掛
止のための曲げ成形直後の形態を示す説明図であって、
巻芯掛止部および渦巻コイル部の成形に係る工具は省略
して図示されている。また、切断ダイ5および切断パン
チ6は図4において説明したものと、同様に構成されて
いるので、同一の符号を用いて説明する。また、曲げダ
イ7は、上面に凹凸状成形面7aが形成されて、上端面
が切断ダイ5の上端面と略同一面の位置に、切断ダイ5
の左側面に取着されている。また、曲げパンチ8は、下
端部に凸状成形面8aが形成されて、凸状成形面8aが
前記凹凸状成形面7aの凹部に線材Sを挟んで噛合する
位置に、切断パンチ6の左側面に取着されている。
【0034】第2例の後端掛止部付渦巻ばねの成形方法
は、最初に巻芯掛止部の成形をし、次に渦巻コイル部の
成形をし、最後に後端掛止部後端の切断およびこの後端
掛止部に掛止のための曲げ部分の成形をして後端掛止部
付渦巻ばねを成形するものである。なお、最初の巻芯掛
止部の成形と、次の渦巻コイル部の成形とは、第1例の
成形方法と同一であるから説明は省略し、また、前記の
渦巻コイル部が成形された後、次の後端の切断に備え
て、渦巻ツールは後退端で待機され、後端部後端は後述
する切断ダイ5の左側面の切断位置に位置決めされてい
るものとして説明をする。
【0035】まず、後端掛止部後端の切断および後端掛
止部の成形に際し、図5に示すように、切断ダイ5とと
もに曲げダイ7を上昇させて、曲げダイ7に形成された
凹凸状成形面7aの上端面を後端掛止部Hに当接させる
とともに、切断ダイ5の上端面と線ガイド2の前端切欠
き部下面とで線材Sが挟持される位置で位置決めする。
そして、切断パンチ6とともに曲げパンチ8を下降させ
て、曲げパンチ8に形成された凸状成形面8aの下端部
を後端掛止部Hに当接させ、引き続き下降させて、切断
パンチ6の下端面を後端掛止部Hに当接させる。
【0036】当接後も、切断パンチ6とともに曲げパン
チ8を引き続き下降させると、切断ダイ5の左上端角部
に形成された切断切刃と、切断パンチ6の右下端角部に
形成された切断切刃とで、後端掛止部Hの後端が切断さ
れるとともに、曲げダイ7に形成された凹凸状成形面7
aと、曲げパンチ8に形成された凸状成形面8aとで後
端掛止部Hを挟み、かつ、押圧して曲げ部分Haが波形
状に曲げ成形され、後端掛止部付渦巻ばねWrは完成す
る。
【0037】なお、本発明によって成形される渦巻ば
ね、後端掛止部付渦巻ばねの素材は、線材であっても、
または、板材であっても使用する各ツールの断面形状を
線材または板材の形状と係合可能に形成すれば、上述し
た成形方法によって成形できるものである。
【0038】
【発明の効果】本発明は、上述のとおりに構成されてい
るので、以下に記載するような効果を奏する。
【0039】「の」字状の巻芯掛止部を成形する巻回始
めから巻回端までの間、巻回端の屈曲部分と線ガイドか
ら引き出される線材とを略一直線に保持すべく、芯巻ツ
ールを線材と直角方向に順次移動させるようにしたの
で、線ガイドの出口近傍の線材に、従来技術のように不
要な屈折部分が形成されることはない。然して、次の渦
巻コイル部の成形の際、局部的なコイル曲率の変形がな
く、ばね機能の高い渦巻ばねが成形できるものである。
【0040】また、後端掛止部付渦巻ばねの成形に際し
て、後端掛止部に、後端の切断と同一工程で掛止のため
の曲げ部分を成形できるようにしたので、生産能率の向
上と製造コストの低減が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る巻芯掛止部成形の実施形態を示す
説明図であって、(a)は巻回角度が0°、(b)は同
45°、(c)は同90°の縦断面図である。
【図2】本発明に係る巻芯掛止部成形の実施形態を示す
説明図であって、(a)は巻回角度が180°、(b)
は同220°、(c)は同360°の縦断面図である。
【図3】本発明に係る渦巻コイル部成形の実施形態を示
す説明図であって、(a)は成形前、(b)は成形後の
縦断面図である。
【図4】本発明に係る後端部切断の実施形態を示す縦断
面の説明図である。
【図5】本発明に係る後端掛止部の切断と掛止のための
曲げ成形との実施形態を示す縦断面の説明図である。
【図6】従来の技術に係る巻芯掛止部成形の形態を示す
説明図であって、(a)は巻回角度が0°、(b)は同
360°、(c)は巻芯掛止部を成形後に芯巻ツールが
後退された状態の縦断面図である。
【符号の説明】 1A,1B 送りローラ 2 線ガイド 3 芯巻ツール 3a 切欠き溝 4 渦巻ツール 5 切断ダイ 6 切断パンチ 7 曲げダイ 8 曲げパンチ C 渦巻コイル部 F 巻芯掛止部 Fc 巻芯掛止部巻回端の屈曲部分 H 後端掛止部 La〜Lf 線材と芯巻ツールとの中心距離 S 線材 R 後端部 W 渦巻ばね Wr 後端掛止部付渦巻ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯巻ツールの切欠き溝に線材の先端部を
    挟入させて前記芯巻ツールを回動させその外周に前記先
    端部から後続する線材を巻回して「の」字状の巻芯掛止
    部に成形し、該巻芯掛止部の外周に渦巻ツールを当接さ
    せ、かつ、前記巻芯掛止部から後続する線材を前方に繰
    り出して前記渦巻ツールに衝合させ所定巻数の渦巻コイ
    ル部に成形し、該渦巻コイル部から後続する線材の所定
    位置に切断ダイを当接させ該切断ダイと対向する方向か
    ら切断パンチを前進させて線材の後端を切断して、渦巻
    ばねを成形する渦巻ばねの成形方法であって、 線ガイドの前方に線材を繰り出し芯巻ツールの一端部に
    形成された切欠き溝に該線材の先端部を挟入した後、前
    記線材の繰り出しを停止し、前記芯巻ツールを回動させ
    その外周に沿って前記線材を巻回するとともに、巻回端
    の屈曲部分と前記線ガイドから引き出される線材とを略
    一直線に保持すべく、前記芯巻ツールを前記線ガイドか
    ら引き出される線材と直角方向に順次移動させて該線材
    を「の」字状の巻芯掛止部に成形し、該巻芯掛止部から
    前記芯巻ツールを離隔すべく後退させた後、前記巻芯掛
    止部に連続する渦巻コイル部の成形と後端の切断とをし
    て、渦巻ばねを成形するようにしたことを特徴とする渦
    巻ばねの成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された渦巻コイル部から
    後続する線材の後端部は、掛止のための曲げ部分を有す
    る後端掛止部であって、 前記後端掛止部に、少なくとも1個の凹状成形面が形成
    され切断ダイと同時に進退可能な曲げダイと、少なくと
    も1個の凸状成形面が形成され切断パンチと同時に進退
    可能な曲げパンチとを設け、線材の切断と略同時に前記
    曲げダイの凹状成形面と前記曲げパンチの凸状成形面と
    で線材を挟みかつ押圧して、後端掛止部に掛止のための
    曲げ部分を成形するようにした請求項1に記載の渦巻ば
    ねの成形方法。
  3. 【請求項3】 渦巻ばねに成形される線材は、板状線材
    である請求項1または請求項2に記載の渦巻ばねの成形
    方法。
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