JPH09206837A - 小物曲げ切断自動加工装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人手作業を極力排除し、汎用性のある高速自
動加工が行える小物プレス曲げ切断自動加工装置の提
供。 【解決手段】 板状の素材Ｓに突当て部材を押圧させて
曲げる曲げ機３と、素材Ｓを切断する切断機４と、素材
Ｓの加工目的部が曲げ機３の所定位置に位置するように
素材Ｓを給送し曲げ機３による加工が終わると加工目的
部が切断機４の所定位置に位置するように素材Ｓをバッ
クさせる被加工材給送装置とを有し、曲げ加工してから
同加工部分の切断加工をする組み合わせ加工を同一素材
Ｓに繰り返す小物曲げ切断自動加工装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、板状の被加工材を
曲げ加工、切断加工する小物曲げ切断自動加工装置の技
術分野に属するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のプレスブレーキで被加工材（ワー
ク材）の曲げ加工を行うプレスブレーキ折曲げ加工装置
は、周知のように、突当て部材を被加工材に突き当てて
折曲げる。その後、必要により切断機に送り切断する工
程を行っている。

【０００３】ワークサイズ２００ｍｍ四角形以下の小物
プレス部品を加工する場合、製品ロット数が多い大ロッ
ト品の場合には、プレス加工でブランク、ノッチ穴明
け、曲げ等の加工を単発プレスを利用し人手操作で多く
の工程をかけて実施している。それぞれの工程ではワー
クごとに専用金型を必要とする。

【０００４】小ロット品の場合は、板金機械を利用して
切断、穴明け、成型、曲げ等の工程で加工するが、切断
後に、ワークをひとつずつ加工するため、段取り、運搬
等のロスが大きくなっている。

【０００５】また、ワークサイズが小さいため、手作業
の場合、手先が工具に近くなり危険度が高い。

【０００６】なお、上記工程を対象とした板材切曲装
置、剪断兼用プレス等は、実開昭５４−３８９８７号公
報、実開昭５６−３９２１９号公報、実公昭５０−３３
７４８号公報に開示されており公知である。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の曲げ加工での単発プレス加工は、工程数が多く、工
程ごとに段取りや運搬作業が必要で、生産効率が低い。

【０００８】また、専用金型が必要で、設計変更や、新
規品が発生するつど、金型費用が必要となる。

【０００９】小ロット品の場合は、シャー、セットプレ
ス、曲げ、の工程数が多く、生産性が低い。また、ワー
クが小さいため、作業者の危険度が高い。更に、小物の
ため、裏表の方向間違えによる加工ミスが発生しやす
い。

【００１０】更に、小ロット品のブランク加工を自動化
した数値制御工作機（ＮＣＴ）、レーザ等で加工を行っ
た時は、バラシ作業や集積作業が発生し、小さな部品の
集積と一枚取りが困難である。

【００１１】曲げをロボット化した場合でも、ワークサ
イズが小さいため、ワーク供給（１枚取り）が、うまく
行えないケースや、周辺設備が複雑となり、コストアッ
プとなる。なお、ＮＣＴ、レーザ加工した場合は、ミク
ロジョイントバラシや、整列集積等の人手作業が必要と
なる。

【００１２】本発明は、上記従来の問題点を解消するた
めに成されたもので、小物部品の曲げ形状の部品加工を
自動化レベルを向上させると共に、曲げ加工工程後に切
断工程を行うことにより、人手作業を極力排除し、汎用
性のある高速自動加工が行える小物プレス曲げ切断自動
加工装置の提供を目的とするものである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】このため、本発明に係る
小物プレス曲げ切断自動加工装置は、下記の構成によっ
て前記目的を達成するものである。

【００１４】（１）板状の被加工材に突当て部材を押圧
させて被加工材を曲げる曲げ機と、被加工材を切断する
切断機と、前記被加工材の加工目的部が前記曲げ機の所
定位置に位置するように被加工材を給送し曲げ機による
加工が終わると加工目的部が前記切断機の所定位置に位
置するように被加工材を送る被加工材給送装置とを有
し、曲げ加工してから同加工部分の切断加工をする組み
合わせ加工を同一被加工材に繰り返すことを特徴とする
小物曲げ切断自動加工装置。

【００１５】（２）前記被加工材は、単一の板材への前
記組み合わせ加工の連続施工によって複数の製品を製造
することが可能な形状であることを特徴とする前記
（１）記載の小物曲げ切断自動加工装置。

【００１６】（３）前記被加工材の複数の製品目的部分
を同時に曲げ加工してから同複数の製品目的部分の切断
加工をする前記組み合わせ加工を行うことを特徴とする
前記（２）記載の小物曲げ切断自動加工装置。

【００１７】（４）前記（１）ないし（３）のいずれか
に記載の構成に加えて、前記被加工材給送装置、曲げ
機、および切断機の駆動を制御する制御手段を有するこ
とを特徴とする小物曲げ切断自動加工装置。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の小物プレス曲げ切断自動
加工装置の実施の形態は、曲げ機により曲げ加工してか
ら同加工部近辺の切断加工をする切断機を備えたことを
特徴とした形態であり、この実施の形態を、実施例に基
づき説明する。

【００１９】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。

【００２０】図１は、本発明の一実施例である小物プレ
ス曲げ切断自動加工装置の平面図、図２は同実施例の正
面図、図３は同実施例の要部説明図である。

【００２１】本実施例は、リフターテーブル１、吸着ユ
ニット２、曲げ機３、切断機４が備えてある。

【００２２】リフターテーブル１は、薄板素材Ｓを複数
枚載置し、自走式形式によってサポートローラ下方向に
移動できる移動式油圧リフター台車を複数台有し、各リ
フター台車テーブルは独立して上下動もでき、素材を吸
着ユニット２に１枚ずつ供給できる。

【００２３】吸着ユニット２は、テーブルフレーム６に
シフトシリンダ７により、後述するＮＣ付フィーダ５の
方へ移動自在である。そして、複数のパットを有し、リ
フタテーブル１から素材Ｓを吸着して取り出し、ＮＣ付
フィーダ５に供給する。

【００２４】テーブルフレーム６には図２に示すよう
に、チェーン８を図２の紙面直交方向に２本並列して循
環させ、両チェーン間にサポートローラ９を掛け渡して
いる。尚、このサポートローラ９はチェーン全長の内、
テーブルフレームの長さ相当分だけに設けられる。

【００２５】ＮＣフィーダはクランプ１０を有し、図示
略のモータボールネジにより、図１，図２の左右方向へ
移動自在である。

【００２６】テーブルフレーム６のワーク搬送面にはサ
イドプッシャ１１がシリンダ１２により、前記ＮＣフィ
ーダ５の移動方向と直交方向に移動自在であり、ワーク
のＹ方向位置決めを行う。

【００２７】曲げ機３は、ＮＣ付フィーダー５によって
所定の位置に移動供給された素材をプレスして曲げる、
Ｌ形曲げ用の曲げ装置である。

【００２８】切断機４は、曲げ機３で加工された素材を
ＮＣ付フィーダー５によって所定の位置までバック又は
前進させて所定の位置に運ばれた素材Ｓをプレスして切
断し素材Ｓから加工した所定の単部品部分を取り外す。

【００２９】上記の実施例による加工例を補足説明す
る。

【００３０】図４は素材の一例の説明図である。実施例
に運び込み加工する素材Ｓは、薄鋼板ＳＰＧであり、図
示例では、幅２００ｍｍ，長さ１８３０ｍｍ，厚さ１ｍ
ｍの素材に前工程で図示のようにパンチ加工されてい
る。この素材を実施例装置で加工して図５に示す形状の
製品を形成する。

【００３１】即ち、被加工材である１枚の素材Ｓは、複
数の製品が製造できる形状であり、ＮＣＴ、レーザ加工
による前工程が実施されている。そして複数の目的部分
を同時に曲げ加工してから同複数の製品目的部分の切断
加工をすることが可能な実施例装置となっている。

【００３２】加工のための素材の移動供給は、ＮＣＴ、
レーザ等によって加工された短尺材（パンチ材）をリフ
ター台車に乗せる。リフター台車は、素材を搬送機でサ
ポートローラ装置の真下に持ってきて、リフターにてパ
スライン付近の吸着位置まで持ってくる。そして、吸着
パットが下降して、素材端を吸着して上昇し、１枚だけ
持ち上げる。持ち上げた素材とセット素材との間にサポ
ートローラーが入り込み、素材を１枚独立させる。１枚
独立となった素材をＮＣフィーダーが取りに行き、サイ
ドプッシャとバキュームパットによりＸ，Ｙ方向を位置
決めしクランプする。ＮＣフィーダーにクランプされた
素材は、そのまま前進する。

【００３３】そして、実施例の要部説明図である図３に
示すように、まず曲げ機３で加工する、この時のゲージ
はクランプそのものとなる。曲げ終了後に、上部プレス
部材を上方に逃げさせる等をしてから、加工した部分が
切断機４の所定位置に来るように素材Ｓをバックさせて
から切断機の油圧シリンダーを駆動して切断する。そし
て再び素材を前進させて、上記の曲げ機３、切断機４で
の加工の組み合わせ（組み合わせ加工）を繰り返す。

【００３４】なお、前記被加工材給送装置による被加工
材の給送、および曲げ機、切断機の加工を自動的に制御
する制御手段が備えてある。

【００３５】（他の実施例）他の実施例では、上記の構
成と加工方法とを、異なる配設位置構成による加工実施
のようになっており、図６，図７，図８に概要を示す。

【００３６】他の実施例としては、素材を１枚取りせず
に、パンチ加工ラインから直接送り込む構成とする。そ
して曲げ加工は、Ｌ曲げだけでなく、通し曲げすべてを
行う構成とすることも可能である。

【００３７】また、曲げ装置自体を、左右に取り付け、
箱曲げすることも可能である。更に、ヘミング曲げ、Ｒ
曲げ等の場合は曲げ機を交換することにより可能とな
る。

【００３８】すなわち、図６，図７，図８に示すよう
に、曲げ装置、切断機をモジュール化し、種々のレイア
ウトにすることにより、小物部品の複雑な曲げ形状、通
し曲げが可能となる。

【００３９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小物部品製作の単純曲げ加工を、自動化レベルを向上さ
せると共に、曲げ加工工程後に切断工程を行うことによ
り、人手作業を極力排除でき安全である。更に、曲げシ
ステムに位置決め装置を備え、汎用性のある高速自動加
工が行える小物プレス曲げ切断自動加工装置を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例の平面図である。

【図２】 一実施例の正面図である。

【図３】 一実施例の要部説明図である。

【図４】 一実施例の素材例の説明図である。

【図５】 一実施例の加工製品例の説明図である。

【図６】 他の実施例の加工装置配設の説明図である。

【図７】 他の実施例の加工装置配設の説明図である。

【図８】 他の実施例の加工装置配設の説明図である。

【符号の説明】 １ リフターテーブル ２ 吸着ユニット ３ 曲げ機 ４ 切断機 ５ ＮＣ付フィーダー ６ テーブルフレーム ７ シフトシリンダ ８ チェーン ９ サポートローラ １０ クランプ １１ サイドプッシャ Ｓ 被加工材（素材）

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 板状の被加工材に突当て部材を押圧させ
   て被加工材を曲げる曲げ機と、被加工材を切断する切断
   機と、前記被加工材の加工目的部が前記曲げ機の所定位
   置に位置するように被加工材を給送し曲げ機による加工
   が終わると加工目的部が前記切断機の所定位置に位置す
   るように被加工材を送る被加工材給送装置とを有し、曲
   げ加工してから同加工部分の切断加工をする組み合わせ
   加工を同一被加工材に繰り返すことを特徴とする小物曲
   げ切断自動加工装置。
2. 【請求項２】 前記被加工材は、単一の板材への前記組
   み合わせ加工の連続施工によって複数の製品を製造する
   ことが可能な形状であることを特徴とする請求項１記載
   の小物曲げ切断自動加工装置。
3. 【請求項３】 前記被加工材の複数の製品目的部分を同
   時に曲げ加工してから同複数の製品目的部分の切断加工
   をする前記組み合わせ加工を行うことを特徴とする請求
   項２記載の小物曲げ切断自動加工装置。
4. 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれかに記載の構
   成に加えて、前記被加工材給送装置、曲げ機、および切
   断機の駆動を制御する制御手段を有することを特徴とす
   る小物曲げ切断自動加工装置。