JPH09206670A - 2色塗装仕上げ方法 - Google Patents

2色塗装仕上げ方法

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JPH09206670A
JPH09206670A JP1869196A JP1869196A JPH09206670A JP H09206670 A JPH09206670 A JP H09206670A JP 1869196 A JP1869196 A JP 1869196A JP 1869196 A JP1869196 A JP 1869196A JP H09206670 A JPH09206670 A JP H09206670A
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JP
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coating
color
coat
topcoat
film
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JP1869196A
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English (en)
Inventor
Masahiko Sugimoto
雅彦 杉本
Masaru Tanaka
優 田中
Hideki Fukuoka
英樹 福岡
Norihiro Inomata
則広 猪俣
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な塗膜外観、塗膜性能が得られ、且つ上
塗塗膜の隠蔽性が悪い場合においても仕上がり塗色の色
味の幅を広げることができる2色塗装仕上げ方法を得
る。 【解決手段】 下塗塗装後、2色塗装仕上げの各塗色部
位となる箇所に、それぞれ色の異なる中塗塗料1及び中
塗塗料2を塗装し、中塗塗料1塗膜上にウエットオンウ
エットで第1の上塗塗装を行い、焼付乾燥して第1の上
塗塗膜を形成し、ついで第1の上塗塗膜の所定箇所をマ
スキングして、焼付けられた中塗塗料2塗膜上及び必要
に応じてマスキングされていない箇所の第1の上塗塗膜
上に、第1の上塗塗膜と異なる塗色を形成する第2の上
塗塗装を行い焼付乾燥することを特徴とする2色塗装仕
上げ方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に自動車などの
塗装に用いられる2色塗りの塗装仕上げ方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
車体の上半分と下半分とを異なった色に塗装する、自動
車の2色塗装方法としては、車体の全面に中塗塗料を塗
装焼付後、例えば上塗工程にて上半分の塗色の上塗塗装
を車体全体に行い、焼付乾燥し、次いで、上記車体を塗
装ラインから取出して、この車体の上半分をマスキング
し、リペアブースにて下半分の塗色の上塗塗装を行い、
マスキングを取り除いてリペア炉にて焼付乾燥した後、
組立てラインに送っていた。しかしながら、この方法で
は、補修塗装を行うというリペアブースとリペア炉の本
来の作業の妨げになるという問題があった。また、中塗
と上塗との焼付乾燥が合計3回必要であり焼付乾燥のた
めのエネルギーが大量に消費されるという問題があっ
た。
【0003】上記問題を解決する2色塗装方法として、
例えば、特開昭58−89975号公報に、下塗塗装が
施された被塗装物である車体の全面(上半分と下半分と
の両方)に中塗塗料を塗装し、未硬化の中塗塗膜上の一
部分(例えば、車体の下半分)にウエットオンウエット
にて第1上塗塗料を塗布し、焼付乾燥させ、次に上記被
塗装物の一部分(例えば、車体の上半分)に第2上塗塗
料を塗布し、焼付乾燥させる方法が開示されている。
【0004】しかしながら、近年、塗膜に特殊な機能を
要求される場合が多く、上塗り塗料に種々のものが使用
されており、2色仕上げに用いられる上塗塗料種が異な
る場合、塗装される中塗塗料が1種類では、2色仕上げ
に用いられる両者の上塗塗料に対応できず、上塗塗料と
の相性が悪く塗膜外観が不良となったり密着性が悪くな
るといった問題を生ずる。
【0005】また、光輝性顔料を含有する上塗塗料を用
いる上塗塗装仕上げなどの高意匠性の塗装仕上げにおい
ては、概して上塗り塗膜の隠蔽性が悪いため、中塗塗膜
の塗色明度が仕上がり塗色に大きく影響するため、仕上
がり塗色の色味の幅が狭いといった問題がある。
【0006】また自動車の下半分の部分には、自動車走
行時において跳ね上がる石の衝撃にから塗膜の損傷を防
止するために耐チッピング性能が要求されることが多
く、自動車の上半分の部分は、水平部があり塗膜外観が
重要視されることが多いなど、下半分と上半分の部分と
で要求機能が異なる。従来の中塗り1種類では、自動車
の下半分の部分と上半分の部分との塗膜のそれぞれに対
する厳しい要求を十分に満足できないという問題があ
る。
【0007】本発明は、上記問題を解決できるものであ
り、2色仕上げに用いられる上塗塗料種が異なる場合に
おいても上塗塗料との相性を良くでき、塗膜外観が不良
となったり密着性が悪くなるといった問題を生ずること
がなく、且つ上塗り塗膜の隠蔽性が悪い場合においても
仕上がり塗色の色味の幅を広げることができ、しかも自
動車の下半分の部分と上半分の部分との塗膜のそれぞれ
に対する厳しい要求を十分に満足できる2色塗装仕上げ
方法を提供できるものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、1.
下塗塗装後、2色塗装仕上げの各塗色部位となる箇所
に、それぞれ色の異なる中塗塗料1及び中塗塗料2を塗
装し、中塗塗料1塗膜上にウエットオンウエットで第1
の上塗塗装を行い、焼付乾燥して第1の上塗塗膜を形成
し、ついで第1の上塗塗膜の所定箇所をマスキングし
て、焼付けられた中塗塗料2塗膜上及び必要に応じてマ
スキングされていない箇所の第1の上塗塗膜上に、第1
の上塗塗膜と異なる塗色を形成する第2の上塗塗装を行
い焼付乾燥することを特徴とする2色塗装仕上げ方法
(以下、「第1の本発明方法」と略すことがある)を提
供するものである。
【0009】また本発明は、2.下塗塗装後、2色塗装
仕上げの各塗色部位となる箇所に、それぞれ色の異なる
中塗塗料1及び中塗塗料2を塗装し、中塗塗料1塗膜上
にウエットオンウエットで第1の上塗ベース塗装を行
い、焼付乾燥して第1の上塗ベース塗膜を形成し、つい
で第1の上塗ベース塗膜の所定箇所をマスキングして、
中塗塗料2硬化塗膜上及び必要に応じてマスキングされ
ていない箇所の第1の上塗ベース塗膜上に、第1の上塗
ベース塗膜と異なる塗色を形成する第2の上塗ベース塗
装を行い、ついでマスキングを取り除き第1の上塗ベー
ス塗膜上及び第2の上塗ベース塗料塗膜上にクリヤ塗料
を塗装し焼付乾燥することを特徴とする2色塗装仕上げ
方法(以下、「第2の本発明方法」と略すことがある)
を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明方法において、車体などの
被塗装物は、通常、鉄、亜鉛メッキ鋼板又はアルミニウ
ム板などの金属板を加工し、リン酸塩処理又はクロム酸
塩処理などの前処理を施したものである。この被塗装物
には、電着塗装などの方法により下塗塗装が行われる。
下塗塗装後、焼付乾燥が一般的に行われるが、場合によ
っては、下塗塗装後の焼付乾燥を省略することができ
る。
【0011】本発明方法においては、下塗塗装後、未硬
化又は硬化した下塗塗膜上における、2色塗装仕上げの
各塗色部位となる箇所に、それぞれ色の異なる中塗塗料
1及び中塗塗料2を塗装する。
【0012】中塗塗料1は、中塗塗料1塗膜の上にウエ
ットオンウエットで塗装される第1の上塗塗装との相性
が良いものを選定すればよく、また第1の上塗塗装の塗
色に応じて中塗塗料1の塗色を選定することができる。
中塗塗料2は、第1の上塗塗装の際の塗装ミストである
異種ダストとの適性がよく凹み、ブツなどの塗装欠陥を
発生しないものであり、且つ焼付けられた中塗り塗料2
塗膜の上に塗装される第2の上塗塗装との密着性など相
性が良いものを選定すればよい。また第2の上塗塗装の
塗色に応じて中塗塗料2の塗色を選定することができ
る。例えば上塗塗装の塗色が白色の場合には、中塗塗料
の塗色も白色とすることが好ましい。
【0013】中塗塗料の樹脂系は特に限定されるもので
はなく、種々のものを使用することができ、代表例とし
ては、ポリエステル樹脂系、アルキド樹脂系、アクリル
樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリブタジ
エン樹脂系などが挙げられ、これらの樹脂系は架橋剤と
してメラミン樹脂、イソシアネート化合物、多塩基酸化
合物などを含有することができる。
【0014】中塗塗料1塗膜と中塗塗料2塗膜とは、そ
れぞれ2色仕上げとなる塗装境界からできるだけはみ出
さないことが好ましいが、はみ出す場合には、中塗塗料
2塗膜形成後に中塗塗料1塗膜を形成して中塗塗料1塗
膜と第1の上塗塗装塗膜とが面するようにすることが、
第1の上塗塗装のウエットオンウエット塗装性の点から
好ましい。
【0015】本発明方法においては、上記中塗塗料1塗
膜と中塗塗料2塗膜とを形成した後、中塗塗料1塗膜上
にウエットオンウエットで第1の上塗塗装を行う。
【0016】第1の本発明方法においては、第1の上塗
塗装の系として、(1)上塗エナメル塗装、及び(2)
上塗ベース塗装−クリヤ塗装を挙げることができる。
(1)上塗エナメル塗装においては、中塗塗料1塗膜上
にウエットオンウエットで上塗エナメルが塗装され焼付
乾燥される。(2)上塗ベース塗装−クリヤ塗装におい
ては、中塗塗料1塗膜上にウエットオンウエットで上塗
ベースが塗装され、ついで上塗ベース塗膜上にウエット
オンウエットで上塗クリヤが塗装され焼付乾燥される。
上記(2)上塗ベース塗装−クリヤ塗装としては、上塗
着色ベース−光輝性被覆マイカ粉などの光輝性顔料入り
上塗クリヤベース−クリヤ塗装の工程も包含される。
【0017】第1の本発明方法においては、上記焼付乾
燥を行った後、硬化された第1の上塗塗膜の所定箇所を
マスキングして、焼付けられた中塗塗料2塗膜上及び必
要に応じてマスキングされていない箇所の第1の上塗塗
膜上に、第2の上塗塗装を行う。マスキングされていな
い箇所となる第1の上塗塗膜などは、第2の上塗塗装前
に必要に応じて、サンディングなどにより除去してもよ
い。
【0018】第2の上塗塗装の系として、(1)上塗エ
ナメル塗装、及び(2)上塗ベース塗装−クリヤ塗装を
挙げることができる。(1)上塗エナメル塗装において
は、中塗塗料2塗膜上に上塗エナメルが塗装され焼付乾
燥される。(2)上塗ベース塗装−クリヤ塗装において
は、中塗塗料2塗膜上に上塗ベースが塗装され、ついで
上塗ベース塗膜上にウエットオンウエットで上塗クリヤ
が塗装され焼付乾燥される。上記(2)上塗ベース塗装
−クリヤ塗装としては、上塗着色ベース−光輝性被覆マ
イカ粉などの光輝性顔料入り上塗クリヤベース−クリヤ
塗装の工程も包含される。
【0019】第1の本発明方法においては、中塗塗料1
及び中塗塗料2の塗装ならびに第1の上塗塗装を中塗ブ
ースで行い、第1の上塗塗膜硬化のための焼付乾燥を中
塗焼付炉で行い、第2の上塗塗装を上塗ブースで行い、
第2の上塗塗膜形成のための焼付乾燥を上塗焼付炉で行
うことができる。この方法によると従来の塗装設備をそ
のまま使用することができる。
【0020】第2の本発明方法においては、中塗塗料1
塗膜上にウエットオンウエットで第1の上塗ベースが塗
装され焼付乾燥される。ついで硬化された第1の上塗ベ
ース塗膜の所定箇所をマスキングして、焼付けられた中
塗塗料2塗膜上及び必要に応じてマスキングされていな
い箇所の第1の上塗ベース塗膜上に、第2の上塗ベース
塗装を行う。マスキングされていない箇所となる第1の
上塗ベース塗膜などは、第2の上塗ベース塗装前に必要
に応じて、サンディングなどにより除去してもよい。第
2の上塗ベース塗装後、マスキングを除去して、焼付け
られた第1の上塗ベース塗膜上及び未硬化の第2の上塗
ベース塗膜上に上塗クリヤが塗装され焼付乾燥される。
【0021】本発明方法において、上塗塗装の際、境界
部において、それぞれの上塗塗料ができるだけはみ出さ
ないようにすることが好ましいが、この方法として、例
えばエアカーテンを利用する方法が挙げられる。
【0022】上塗塗料の樹脂系は、上塗エナメル、上塗
ベース及び上塗クリヤのいずれにおいても特に限定され
るものではなく、種々のものを使用することができ、代
表例としては、ポリエステル樹脂系、アルキド樹脂系、
アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系、ポ
リブタジエン樹脂系などが挙げられ、これらの樹脂系は
架橋剤としてメラミン樹脂、イソシアネート化合物、多
塩基酸化合物などを含有することができる。
【0023】第2の本発明方法においては、中塗塗料1
及び中塗塗料2の塗装ならびに第1の上塗ベース塗装を
中塗ブースで行い、第1の上塗ベース塗膜硬化のための
焼付乾燥を中塗焼付炉で行い、第2の上塗ベース塗装及
びクリヤ塗料の塗装を上塗ブースで行い、上塗塗膜形成
のためのクリヤ塗膜の焼付乾燥を上塗焼付炉で行うこと
ができる。この方法によると従来の塗装設備をそのまま
使用することができる。
【0024】本発明方法においては、2色の塗膜の境界
部近辺の、第2の上塗塗装又は第2の上塗ベース塗装に
おいて、境界部近辺表面に中塗塗料2塗膜が形成されて
いない場合には、その境界部近辺における第2の上塗塗
装又は第2の上塗ベース塗装の際の塗装膜厚を他の一般
部より少し厚くすることによって目的の塗色を出すこと
もできる。
【0025】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
【0026】実施例1 鋼板から形成された車体にリン酸亜鉛処理が施されてな
る被塗装物に、カチオン電着塗装により塗装を行い下塗
焼付炉で焼付けて膜厚約20μmの下塗塗膜を形成し
た。ついで、下塗塗膜が形成された車体の上半分に、関
西ペイント(株)製の中塗塗料「KPX60(H) N
−8.5」(ポリエステル−メラミン樹脂系塗料、白
色)を乾燥塗膜厚が約30μmとなるように塗装し、つ
いで車体の下半分に、関西ペイント(株)製の中塗塗料
「KPX60(V) N−1」(ポリエステル−メラミ
ン樹脂系塗料、黒色)を乾燥塗膜厚が約18μmとなる
ように塗装した。
【0027】ついでセッティング後、車体の下半分に塗
装した中塗塗料「KPX60(V)N−1」塗膜の上に
ウエットオンウエットで、関西ペイント(株)製の上塗
ベース塗料「マジクロンNSX6 ブルー」(アクリル
−メラミン樹脂系塗料、青色)を乾燥塗膜厚が約13μ
mとなるように塗装し、セッティングした後、この塗膜
上にウエットオンウエットで関西ペイント(株)製の上
塗クリヤ塗料「ルーガベークM80クリヤ」(アクリル
−メラミン樹脂系クリヤ)を乾燥塗膜厚が約35μmと
なるように塗装し140℃で30分間焼付乾燥した。
【0028】次に、上塗塗装の施された車体の下半分の
所定箇所をマスキングし、マスキングされていない車体
の上半分に、関西ペイント(株)製の上塗ベース塗料
「マジクロンNSX6 白」(アクリル−メラミン樹脂
系塗料、白色)を乾燥塗膜厚が約20μmとなるように
塗装し、セッティングした後、この塗膜上にウエットオ
ンウエットで関西ペイント(株)製の上塗クリヤ塗料
「ルーガベークM80クリヤ」(アクリル−メラミン樹
脂系クリヤ)を乾燥塗膜厚が約35μmとなるように塗
装し、マスキングを除去した後、140℃で30分間焼
付乾燥して2色塗装仕上げされた車体を得た。この仕上
げは、目的とする塗色の良好な2色塗装仕上げであり、
塗膜性能も良好であった。
【0029】比較例1 実施例1において、中塗塗料として、関西ペイント
(株)製の中塗塗料「KPX60(H) N−3」(ポ
リエステル−メラミン樹脂系塗料、濃い灰色)1種のみ
を用い、乾燥塗膜厚が約30μmとなるように車体の全
面に塗装する以外は、実施例1と同様に行って2色塗装
仕上げされた車体を得た。この塗装仕上げは、実施例1
と比較すると、車体の上半分の白色塗膜の塗色は同等で
良好であったが、車体の下半分の青色塗膜の塗色は、上
塗の青色塗膜が隠蔽性が低く中塗塗膜の塗色(白色)の
影響を大きく受けて目的とする塗色が得られなかった。
また車体の下半分の塗膜の耐チッピング性が実施例1の
ものより劣っていた。
【0030】実施例2 実施例1において、上塗クリヤ塗料「ルーガベークM8
0クリヤ」のかわりに、関西ペイント(株)製の上塗ク
リヤ塗料「フッカロンKINO200クリヤ」(フッ素
含有アクリル−メラミン樹脂系クリヤ)を乾燥塗膜厚が
約35μmとなるように塗装する以外は実施例1と同様
に行い、2色塗装仕上げされた車体を得た。この仕上げ
は、目的とする塗色の良好な2色塗装仕上げであり、塗
膜性能も良好であった。
【0031】実施例3 実施例1と同様の下塗塗膜が形成された車体を用い、こ
の車体の上半分に、関西ペイント(株)製の中塗塗料
「KPX60(H) N−6」(ポリエステル−メラミ
ン樹脂系塗料、明るい灰色)を乾燥塗膜厚が約30μm
となるように塗装し、ついで車体の下半分に、関西ペイ
ント(株)製の中塗塗料「KPX60(V) N−1」
(黒色)を乾燥塗膜厚が約18μmとなるように塗装し
た。
【0032】ついでセッティングした後、車体の下半分
に塗装した中塗塗料「KPX60(V) N−1」塗膜
の上にウエットオンウエットで、関西ペイント(株)製
の上塗ベース塗料「マジクロンNSX6 ブルー」(青
色)を乾燥塗膜厚が約13μmとなるように塗装し、1
40℃で30分間焼付乾燥した。
【0033】次に、上塗ベース塗膜の施された車体の下
半分の所定箇所をマスキングし、マスキングされていな
い車体の上半分に、関西ペイント(株)製の上塗ベース
塗料「マジクロンNSX6 シルバー」(アクリル−メ
ラミン樹脂系塗料、メタリックシルバー色)を乾燥塗膜
厚が約13μmとなるように塗装し、マスキングを除去
しセッティングした後、車体の全面に関西ペイント
(株)製の上塗クリヤ塗料「マジクロンKINO200
クリヤ」(アクリル−メラミン樹脂系クリヤ)を乾燥塗
膜厚が約35μmとなるように塗装し、140℃で30
分間焼付乾燥して2色塗装仕上げされた車体を得た。こ
の仕上げは、目的とする塗色の良好な2色塗装仕上げで
あり、塗膜性能も良好であった。
【0034】比較例2 実施例3において、中塗塗料として、関西ペイント
(株)製の中塗塗料「KPX60(H) N−6」(ポ
リエステル−メラミン樹脂系塗料、明るい灰色)1種の
みを用い、乾燥塗膜厚が約30μmとなるように車体の
全面に塗装する以外は、実施例3と同様に行って2色塗
装仕上げされた車体を得た。
【0035】この塗装仕上げは、実施例3と比較する
と、車体の上半分のメタリックシルバー色塗膜の塗色は
同等で良好であったが、車体の下半分の青色塗膜の塗色
は、上塗の青色塗膜が隠蔽性が低く中塗塗膜の塗色(明
るい灰色)の影響を大きく受けて目的とする塗色が得ら
れなかった。また車体の下半分の塗膜の耐チッピング性
が実施例3のものより劣っていた。
【0036】実施例4 実施例1と同様の下塗塗膜が形成された車体を用い、こ
の車体の上半分に、関西ペイント(株)製の中塗塗料
「KPX60(H) N−1」(黒色)を乾燥塗膜厚が
約30μmとなるように塗装し、ついで車体の下半分
に、関西ペイント(株)製の中塗塗料「KPX60
(V) N−8.5」(白色)を乾燥塗膜厚が約20μ
mとなるように塗装した。
【0037】ついでセッティングした後、車体の下半分
に塗装した中塗塗料「KPX60(V) N−8.5」
塗膜の上にウエットオンウエットで、関西ペイント
(株)製のソリッドカラー用上塗エナメル塗料「ルーガ
ベーク イエロー」(黄色)を乾燥塗膜厚が約35μm
となるように塗装し、140℃で30分間焼付乾燥し
た。次に、上塗塗膜の施された車体の下半分の所定箇所
をマスキングし、マスキングされていない車体の上半分
に、関西ペイント(株)製のソリッドカラー用上塗エナ
メル塗料「ルーガベーク ブルー」(青色)を乾燥塗膜
厚が約35μmとなるように塗装し、マスキングを除去
しセッティングした後、140℃で30分間焼付乾燥し
て2色塗装仕上げされた車体を得た。この仕上げは、目
的とする塗色の良好な2色塗装仕上げであり、塗膜性能
も良好であった。
【0038】比較例3 実施例4において、中塗塗料として、関西ペイント
(株)製の中塗塗料「KPX60(H) N−3」(ポ
リエステル−メラミン樹脂系塗料、濃い灰色)1種のみ
を用い、乾燥塗膜厚が約30μmとなるように車体の全
面に塗装する以外は、実施例4と同様に行って2色塗装
仕上げされた車体を得た。この塗装仕上げは、実施例4
の仕上げに比較して、車体の下半分の黄色塗膜の塗色は
上塗の黄色塗膜が隠蔽性が低く中塗塗膜の塗色(濃い灰
色)の影響を大きく受けて目的とする塗色が得られず、
また車体の上半分の青色塗膜の塗色は、上塗の青色塗膜
が隠蔽性が低く中塗塗膜の塗色(濃い灰色)の影響をか
なり受けて目的とする塗色が得られなかった。さらに車
体の下半分の塗膜の耐チッピング性が実施例4のものよ
り劣っていた。
【0039】実施例5 実施例1において、車体の上半分に塗装する上塗クリヤ
塗料「ルーガベークM80クリヤ」のかわりに、関西ペ
イント(株)製の上塗クリヤ塗料「フッカロンKINO
200クリヤ」(フッ素含有アクリル−メラミン樹脂系
クリヤ)を乾燥塗膜厚が約35μmとなるように塗装す
る以外は実施例1と同様に行い、2色塗装仕上げされた
車体を得た。この仕上げは、目的とする塗色の良好な2
色塗装仕上げであり、塗膜性能も良好であった。
【0040】実施例6 実施例1と同様の下塗塗膜が形成された車体を用い、こ
の車体の上半分に、関西ペイント(株)製の中塗塗料
「KPX60(H) N−1」(黒色)を乾燥塗膜厚が
約30μmとなるように塗装し、ついで車体の下半分
に、関西ペイント(株)製の中塗塗料「KPX60
(V) N−8.5」(白色)を乾燥塗膜厚が約20μ
mとなるように塗装した。
【0041】ついでセッティングした後、車体の下半分
に塗装した中塗塗料「KPX60(V) N−8.5」
塗膜の上にウエットオンウエットで、関西ペイント
(株)製のソリッドカラー用上塗エナメル塗料「ルーガ
ベーク イエロー」(黄色)を乾燥塗膜厚が約35μm
となるように塗装し、140℃で30分間焼付乾燥し
た。次に、上塗塗膜の施された車体の下半分の所定箇所
をマスキングし、マスキングされていない車体の上半分
に、関西ペイント(株)製の上塗ベース塗料「マジクロ
ンNSX6 ブルー」(青色)を乾燥塗膜厚が約13μ
mとなるように塗装し、セッティングした後、この塗膜
上にウエットオンウエットで関西ペイント(株)製の上
塗クリヤ塗料「ルーガベークM80クリヤ」(アクリル
−メラミン樹脂系クリヤ)を乾燥塗膜厚が約35μmと
なるように塗装し、マスキングを除去した後、140℃
で30分間焼付乾燥して2色塗装仕上げされた車体を得
た。この仕上げは、目的とする塗色の良好な2色塗装仕
上げであり、塗膜性能も良好であった。
【0042】
【発明の効果】本発明方法は、2色塗装仕上げにおい
て、2色仕上げに用いられる上塗塗料種が異なる場合に
おいても上塗塗料と中塗塗料との相性を良くでき、塗膜
外観が不良となったり密着性が悪くなるといった問題を
生ずることがなく、且つ上塗り塗膜の隠蔽性が悪い場合
においても仕上がり塗色の色味の幅を広げることができ
る塗装仕上げ方法である。
【0043】また本発明方法は、従来の塗装設備、組立
てラインを利用することができるため、本発明方法を実
施するのに新たな設備やスペースの必要がなく、さらに
リペアブースやリペア炉の本来の作業を妨げることもな
い。また中塗および上塗の焼付乾燥が合計2回であるた
め、焼付乾燥エネルギーの削減に役立つ。さらに要求機
能に応じて、中塗種を自動車の下半分の部分と上半分の
部分との中塗種を選択できるので各塗膜に対する厳しい
要求に対処が容易である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 猪俣 則広 東京都大田区南六郷3丁目12番1号 関西 ペイント株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下塗塗装後、2色塗装仕上げの各塗色部
    位となる箇所に、それぞれ色の異なる中塗塗料1及び中
    塗塗料2を塗装し、中塗塗料1塗膜上にウエットオンウ
    エットで第1の上塗塗装を行い、焼付乾燥して第1の上
    塗塗膜を形成し、ついで第1の上塗塗膜の所定箇所をマ
    スキングして、焼付けられた中塗塗料2塗膜上及び必要
    に応じてマスキングされていない箇所の第1の上塗塗膜
    上に、第1の上塗塗膜と異なる塗色を形成する第2の上
    塗塗装を行い焼付乾燥することを特徴とする2色塗装仕
    上げ方法。
  2. 【請求項2】 中塗塗料1及び中塗塗料2の塗装ならび
    に第1の上塗塗装を中塗ブースで行い、第1の上塗塗膜
    硬化のための焼付乾燥を中塗焼付炉で行い、第2の上塗
    塗装を上塗ブースで行い、第2の上塗塗膜形成のための
    焼付乾燥を上塗焼付炉で行うことを特徴とする請求項1
    記載の2色塗装仕上げ方法。
  3. 【請求項3】 第1の上塗塗装が、第1の上塗ベース塗
    装および第1の上塗クリヤ塗装からなり、第1の上塗ク
    リヤ塗装を第1の上塗ベース塗膜上にウエットオンウエ
    ットで行うことを特徴とする請求項1又は2記載の2色
    塗装仕上げ方法。
  4. 【請求項4】 第2の上塗塗装が、第2の上塗ベース塗
    装および第2の上塗クリヤ塗装からなり、第2の上塗ク
    リヤ塗装を第1の上塗ベース塗膜上にウエットオンウエ
    ットで行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の2色塗装仕上げ方法。
  5. 【請求項5】 下塗塗装後、2色塗装仕上げの各塗色部
    位となる箇所に、それぞれ色の異なる中塗塗料1及び中
    塗塗料2を塗装し、中塗塗料1塗膜上にウエットオンウ
    エットで第1の上塗ベース塗装を行い、焼付乾燥して第
    1の上塗ベース塗膜を形成し、ついで第1の上塗ベース
    塗膜の所定箇所をマスキングして、中塗塗料2硬化塗膜
    上及び必要に応じてマスキングされていない箇所の第1
    の上塗ベース塗膜上に、第1の上塗ベース塗膜と異なる
    塗色を形成する第2の上塗ベース塗装を行い、ついでマ
    スキングを取り除き第1の上塗ベース塗膜上及び第2の
    上塗ベース塗料塗膜上にクリヤ塗料を塗装し焼付乾燥す
    ることを特徴とする2色塗装仕上げ方法。
  6. 【請求項6】 中塗塗料1及び中塗塗料2の塗装ならび
    に第1の上塗ベース塗装を中塗ブースで行い、第1の上
    塗ベース塗膜硬化のための焼付乾燥を中塗焼付炉で行
    い、第2の上塗ベース塗装及びクリヤ塗料の塗装を上塗
    ブースで行い、上塗塗膜形成のためのクリヤ塗膜の焼付
    乾燥を上塗焼付炉で行うことを特徴とする請求項5記載
    の2色塗装仕上げ方法。
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