JPH09205741A - 超電導フライホイール固定軸冷却法 - Google Patents

超電導フライホイール固定軸冷却法

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JPH09205741A
JPH09205741A JP8011026A JP1102696A JPH09205741A JP H09205741 A JPH09205741 A JP H09205741A JP 8011026 A JP8011026 A JP 8011026A JP 1102696 A JP1102696 A JP 1102696A JP H09205741 A JPH09205741 A JP H09205741A
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JP
Japan
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fixed shaft
storage tank
flywheel
hollow fixed
cooling
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Application number
JP8011026A
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English (en)
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Takao Omori
隆夫 大森
Akio Yamanishi
晃郎 山西
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C32/00Bearings not otherwise provided for
    • F16C32/04Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
    • F16C32/0406Magnetic bearings
    • F16C32/0408Passive magnetic bearings
    • F16C32/0436Passive magnetic bearings with a conductor on one part movable with respect to a magnetic field, e.g. a body of copper on one part and a permanent magnet on the other part
    • F16C32/0438Passive magnetic bearings with a conductor on one part movable with respect to a magnetic field, e.g. a body of copper on one part and a permanent magnet on the other part with a superconducting body, e.g. a body made of high temperature superconducting material such as YBaCuO
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C37/00Cooling of bearings
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16C2361/55Flywheel systems
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で駆動・回収用低温モータの発熱
を効率的に冷却できる超電導フライホイール固定軸冷却
法を提供する。 【解決手段】 余剰な電力エネルギーにより超電導フラ
イホイールを駆動・回収用低温モータで回転駆動させる
と、駆動・回収用低温モータ30のコイル28が発熱し
てLN2 が加熱される。加熱されたLN2 のガスが中空
固定軸20の上部からガス配管35を介して貯蔵槽34
内に入りその場で液化されるか或いは外部で液化されて
貯蔵槽34内に貯蔵される。他方、貯蔵槽34内のLN
2 は、貯蔵槽34下部の液配管36を介して静圧で中空
固定軸20内に供給される。すなわち駆動・回収用低温
モータ30の発熱によりLN2 が自然循環することによ
りコイル28が冷却されるので、駆動・回収用低温モー
タ30のコイル28の絶縁破壊が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力貯蔵用フライ
ホイール等の回転機器に用いる超電導軸の冷却法に係
り、特に、小径の永久磁石と超電導体との組み合わせで
大きな支持力が得られる回転機器の超電導フライホイー
ル固定軸冷却法に関する。
【0002】
【従来の技術】余剰な電力エネルギーを貯蔵し、不足時
に取り出せるようにするために、電力エネルギーを運動
エネルギーの形に変えて貯蔵する電力貯蔵用フライホイ
ールの構想が知られている。電力貯蔵用フライホイール
は、所定の質量(慣性質量)を持つ独楽のような回転体
を非常な高速で回転させることにより、大きな運動エネ
ルギーを貯蔵することができる。この場合質量が大き
く、回転が非常に高速であることから、軸受における摩
擦損失を抑えることが重要である。
【0003】従来、構想されている電力貯蔵用フライホ
イールは、図8に示されるように、回転する外輪部1と
これに連結された軸心部2とからなる回転体を設け、軸
心部2の軸方向に沿わせて、浮上用の磁気軸受(スラス
ト軸受)3、ラジアル制御型磁気軸受4、発電電動機5
を直列に配置したものである。スラスト軸受3は超電導
の性質を利用した超電導軸受で構成されている。図に示
すように軸心部2の外周に拡径部6を設け、この拡径部
6の下面に永久磁石7を配置したものである。この永久
磁石7に臨ませて超電導体を設けることにより、磁気浮
上力を得て回転体全体を浮上させている。単位面積当り
の浮上力が限られているので、径の異なるリング状の永
久磁石7を同心円状に配置することにより超電導体との
対向面積をかせいでいる。
【0004】しかし、永久磁石の径が大きくなると遠心
力が大きくなり、この遠心力に耐えるだけの破壊強度が
ないと永久磁石7は壊れてしまう。従って、永久磁石7
の径をあまり大きくすることはできない。
【0005】また、上述した従来の電力貯蔵用フライホ
イールは、軸方向にスラスト軸受、ラジアル制御型磁気
軸受、発電電動機を直列的に配置しているため、軸長を
長くする必要がある。軸長を長くすることにより、危険
速度が低くなる。電力貯蔵用フライホイールの回転を安
定にするために高度の制御技術が要求されるなかで、危
険速度が低くなることは高速化を阻み電力貯蔵の効率を
低下させる。尚、超電導軸受は特開平6−233479
号公報に開示されている。
【0006】ところで、電力貯蔵用フライホイールの電
力エネルギー貯蔵容量を大きくするためには大型化・重
量化・高速化等を図らなければならない。重量化に伴い
浮上用の磁気軸受も浮上力の増強が要求される。そのた
めには超電導体との対向面積を増やすべく拡径部6の径
を大きくすることになる。従って、拡径部6の外側に配
置される永久磁石7の径が非常に大きくなってしまう。
【0007】そこで、小径の永久磁石と超電導体との組
み合わせでピン止め効果により大きな浮上力が得られる
回転機器の超電導軸受及びそれを用いた電力貯蔵用フラ
イホイールが提案されている。
【0008】図9は本発明の電力貯蔵用フライホイール
の前提となった回転機器の超電導軸受及びそれを用いた
電力貯蔵用フライホイールの断面図である(特願平7−
172264号)。
【0009】同図に示す電力貯蔵用フライホイールは、
回転体10と、回転体10の中心に配された固定軸11
とからなる。回転体10はリング状に形成され水平に配
置された外輪部12と、円錘殻状に形成され外輪部12
に内接されたハブ13と、中空円筒状に形成されたハブ
13の中心を通して垂直に立てられたアウターロータ1
4とからなる。固定軸11はアウターロータ14内に挿
入され、上端及び下端が固定されている。
【0010】この電力貯蔵用フライホイールには、回転
体10を浮上させるための浮上用の磁気軸受(スラスト
軸受)15と、回転体10の安定を維持するためのラジ
アル制御用磁気軸受16と、回転体10に回転力を与え
るか或いは逆に電力を取り出すための発電電動機(駆動
・回収用低温モータ)17と、補助用の制御型スラスト
軸受18とが形成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この電力貯蔵
用フライホイールに用いられている駆動・回収用低温モ
ータ18のコイルは高温には耐えられず、しかも冷却機
構がないので、電力エネルギーを回転エネルギーに変換
する際にモータに流れる電流で発熱して絶縁抵抗が劣化
して絶縁破壊が生じるおそれがある。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、簡単な構成で駆動・回収用低温モータの発熱を効率
的に冷却できる超電導フライホイール固定軸冷却法を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、垂直に配置した中空固定軸の外周にフライ
ホイールを回転自在に設けると共にそのフライホイール
の内周に設けたスラスト軸受固定用磁石に対向して超電
導体を中空固定軸に設け、その超電導体を臨界温度以下
に冷却する超電導フライホイール固定軸冷却法におい
て、中空固定軸の近傍に冷却媒体の貯蔵槽を設置し、そ
の貯蔵槽の下部と中空固定軸の下端部とを液配管で接続
すると共に、中空固定軸の上端部と貯蔵層の上部とをガ
ス配管で接続し、液配管を介して貯蔵槽内の冷却媒体を
静圧で中空固定軸内に供給すると共に中空固定軸の上部
より冷媒ガスを貯蔵槽内に戻して自然循環冷却するよう
にしたものである。
【0014】本発明は上記構成に加え、中空固定軸内の
冷却媒体のレベルと貯蔵槽内の冷却媒体のレベルとが等
しくなるように貯蔵槽を設置し、中空固定軸からの蒸発
する冷却ガスを液化して再度貯蔵槽に戻し、かつ、その
貯蔵槽内の冷却媒体をレベルセンサで検出して保持する
ようにしてもよい。
【0015】本発明は上記構成に加え、超電導体が中空
固定軸の周方向に配置されたホルダに保持され、その超
電導体の内外周に冷却媒体の流路が形成されていてもよ
い。
【0016】本発明は上記構成に加え、超電導体は円周
方向に複数個分担されていてもよい。
【0017】本発明は上記構成に加え、中空固定軸の下
部に間隔をおいて駆動・回収用モータが配置され、フラ
イホイールの下部に駆動・回収用モータと対向して駆動
・回収用モータの磁石に冷却水管が配置されていてもよ
い。
【0018】上記構成によれば、余剰な電力エネルギー
により超電導フライホイールを駆動・回収用モータで回
転駆動させると、駆動・回収用モータのコイルが発熱
し、そのままでは絶縁破壊の原因となりうる。しかし、
駆動・回収用低温モータのコイルの間の中空固定軸に収
容された冷却媒体が加熱されてガスとなり、中空固定軸
の上部からガス配管を介して貯蔵槽内に入りその場で液
化されるか或いは外部で液化されて貯蔵槽内に貯蔵され
る。他方、貯蔵槽内の冷却媒体は、貯蔵槽下部の液配管
を介して中空固定軸内に供給される。すなわち駆動・回
収用低温モータの発熱により冷却媒体の冷媒ガスが静圧
で自然循環し、駆動・回収用低温モータのコイルが冷却
される。この自然循環冷却により駆動・回収用低温モー
タのコイルの発熱による絶縁破壊が防止される。
【0019】また、中空固定軸内の冷却媒体のレベルと
貯蔵槽内の冷却媒体のレベルとが等しくなるように貯蔵
槽を設置し、中空固定軸からの蒸発する冷却ガスを液化
して再度貯蔵槽に戻し、かつ、その貯蔵槽内の冷却媒体
をレベルセンサで検出して保持するようにすることによ
り、常に貯蔵槽内には一定量の冷却媒体が貯蔵され効率
的に冷却される。
【0020】超電導体が中空固定軸の周方向に配置され
たホルダに保持され、その超電導体の内外周に冷却媒体
の流路が形成されている場合には、駆動・回収用モータ
の周囲が重点的に冷却されるので冷却効率が向上する。
【0021】超電導体が円周方向に複数個分担されてい
る場合には、超電導体の取り付け、取り外しが容易とな
り、保守点検が効率的になる。
【0022】中空固定軸の下部に間隔をおいて駆動・回
収用モータが配置され、フライホイールの下部に駆動・
回収用モータと対向して駆動・回収用モータの磁石に冷
却水管が配置されている場合には、モータのコイルが直
接的に冷却されるので、効率的に冷却される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳述する。
【0024】図1は本発明の超電導フライホイール固定
軸冷却法を適用した電力貯蔵用フライホイールの一実施
の形態を示す断面図である。
【0025】図1に示す電力貯蔵用フライホイールにお
いて、中空固定軸20が垂直に配置され、その中空固定
軸20の外周には中空回転軸21が、中空固定軸20と
同軸、かつ、回転自在に設けられている。中空回転軸2
1には円錐殻状に形成されたハブ22を介してリング状
に形成され水平に配置された外輪部23が設けられてい
る。中空回転軸21の上側及び下側の内周にはスラスト
軸受固定用磁石24,25がそれぞれ設けられ、中空固
定軸20の上側及び下側にはこれらスラスト軸受固定用
磁石24,25に対向して超電導体26,27がそれぞ
れ固定されている。スラスト軸受固定用磁石24と超電
導体26とでスラスト軸受が形成され、スラスト軸受固
定用磁石25と超電導体27とでスラスト軸受が形成さ
れている。中空固定軸20の中腹の外周には駆動・回収
用低温モータ30のコイル28が固定されている。中空
回転軸21の内周にはコイル28に対向して磁気軸受用
高温超電導体29が固定されている。これら中空回転軸
21と、ハブ22と、外輪部23と、駆動・回収用低温
モータ30で回転体が構成されている。尚、31はホー
ルドサポートA、32はホールドサポートBである。こ
れら中空固定軸20や回転体は真空容器33内に収容さ
れている。
【0026】真空容器33の外部には、冷却媒体として
の液体窒素(LN2 )を貯蔵する貯蔵槽(外部タンク)
34が設置されている。貯蔵槽34は断熱性となってお
り例えば断熱材で覆われている(或いは魔法瓶のような
二重構造であってもよい)。貯蔵層34の上部と中空固
定軸20の上端部とは断熱性のガス配管35で接続さ
れ、貯蔵槽34の下部と中空固定軸20の下端部とは断
熱性の液配管36で接続されている。
【0027】貯蔵槽34は、中空固定軸20内のLN2
の液面の高さ(レベル)と貯蔵槽34内のLN2 のレベ
ルとが等しくなるように設置されている。貯蔵層34内
にはLN2 のレベルを検出するレベルセンサ37が設け
られており、貯蔵層34の上部には2つの配管38,3
9が接続されている。配管38は貯蔵層34内の余分な
窒素ガスを矢印B方向に吸収して液化する液化装置(図
示せず)に供給するための配管であり、配管39は供給
すべきLN2 を矢印C方向に供給するための配管である
(尚、各配管35,36,38,39には図示しないバ
ルブが設けられている)。
【0028】ここで、浮上用の磁気軸受すなわちスラス
ト軸受の構造について説明する。
【0029】永久磁石は所定の高さを有するリング状の
ものであり、上面にS極、下面にN極、又は上面にN
極、下面にS極を形成したものである。この永久磁石が
スペーサを介し、同極性を対向させて多数積層されてい
る。
【0030】図2は図1に示した電力貯蔵用フライホイ
ールにおける高温超電導体チップ及びチップホルダのA
−A線部分断面図であり、図3は図1に示したチップホ
ルダの外観斜視図である。
【0031】超電導体26は高温でも超電導を示す高温
超電導体であり、この高温超電導体26が所定の高さ及
び所定の円周角(図では30度であるが限定されない)
毎に分割形成されたチップ26aを密に継ぎ合わせて構
成されたものである。この高温超電導体26のチップ2
6aが中空固定軸20の周方向に配置されたチップホル
ダ41に保持される。チップホルダ41は断面が王冠状
に形成され、かつ、内周に複数の貫通口42が形成され
ており、超電導体チップ26aを保持し外部を湾曲した
カバー43で覆うことにより、超電導体チップ26aの
内外周にLN2 の流路が形成されるようになっている。
【0032】次に実施の形態の作用を述べる。
【0033】図1に示した電力貯蔵用フライホイール4
0において、まず、中空回転軸21の位置決めを行う。
その際、中空固定軸20にはLN2 は注入されておら
ず、超電導体26,27,29は臨界温度よりも高い温
度に設定されているので超電導を示さない。中空回転軸
21は図示されない持上装置によって図に示す位置に持
ち上げられる。このようにして、超電導が働く前に中空
回転軸21を軸方向の所定の位置に位置決めし、浮上用
の磁気軸受(スラスト軸受)の永久磁石が作る磁界によ
り超電導体26,27,29内に磁束を確立しておく。
貯蔵槽34からLN2 が供給されることにより超電導体
26,27,29の温度が下げられる。超電導体26,
27,29が臨界温度になると超電導体26,27,2
9が働き始め、最初に存在していた磁束が保存されるよ
うにピン止め効果が作用してスラスト荷重を受けること
となる。即ち、持上装置を除去しても、中空回転軸21
は位置決めされた位置に浮上維持される。勿論、超電導
体26,27,29は臨界温度以下を保ちさえすれば全
くエネルギー損失を生じないので、電力等を供給する必
要がない。
【0034】電力貯蔵用フライホイールに電力を貯蔵す
る際には、駆動・回収用低温モータ30のコイル28に
電力エネルギーを与えるとコイル28に電流が供給され
てモータとして作用し、回転体が回転する(電力エネル
ギーが回転エネルギーに変換されて蓄えられる)。この
ときモータ30のコイル28が発熱するので、中空固定
軸20内のLN2 が発熱してその一部がガス化し、中空
固定軸20の上端のガス管35を介して貯蔵槽34内に
移動する。貯蔵槽34内の窒素ガスは一部が液化してL
2 となり、一部は配管38を介して液化装置で液化さ
れる。すなわち、中空固定軸20内のLN2 は、ガス配
管35、貯蔵槽34、液配管36及び中空固定軸20を
順次循環し、モータ30の発熱したコイル28を冷却す
ることにより絶縁破壊が防止される。
【0035】貯蔵槽34内のLN2 の液面はレベルセン
サ37で検出され、LN2 が過不足のないように制御さ
れ超電導体26,27,29及びコイル28が十分に冷
却されるようになっている。
【0036】他方、スラスト軸受はラジアル制御用磁気
軸受を兼ねており、外輪部23の安定した回転を維持す
ると共に、回転体を浮上維持する。このようにして回転
体が中空固定軸20に対して非接触で回転されるので摩
擦によるエネルギー損失がなく、電力貯蔵用フライホイ
ールは電力エネルギーを運動エネルギーとして効率よく
貯蔵することができる。電力を取り出す際には駆動・回
収用低温モータ30のコイル28に負荷を接続すること
により発電機として使用することができる。
【0037】本発明にあっては、スラスト軸受がアウタ
ーロータの軸方向に多段に形成されるため、超電導体と
の対向面積を増やすために永久磁石を増やすことは簡単
であり、しかも永久磁石の径は変わらないから、遠心力
の増大を気にする必要がない。加えて、この永久磁石か
らなるリング状部材が画一化され製造が容易となる。こ
のようにして、小径の永久磁石でも大きな浮上力が得ら
れるので、貯蔵容量を増すための大型化・重量化が可能
となる。
【0038】また、スラスト軸受が浮上用の磁気軸受と
ラジアル制御用磁気軸受と兼ねており軸方向に配置した
ので、軸長が短くなっている。このため、回転が安定と
なり危険速度を高くすることができる。従って、モータ
のコイルの絶縁破壊が防止されると共に、高速化が可能
となり、電力エネルギーの貯蔵効率が向上する。
【0039】図4は本発明の超電導フライホイール固定
軸冷却法を適用した電力貯蔵用フライホイールの他の実
施の形態を示す図であり、図5は図4の部分拡大図であ
る。尚、図1に示した実施の形態と同様の部材には共通
の符号を用いた。
【0040】図1に示した実施の形態との相違点は、駆
動・回収用モータが中空固定軸の下部に設けられ、か
つ、駆動・回収用モータのコイルの冷却方法が水冷式で
ある点である。
【0041】この電力貯蔵用フライホイール50は、図
示しない冷却水供給ポンプに一端が接続され、断熱材で
覆われた冷却水管51が真空容器33の側壁を貫通した
後、駆動・回収用低温モータ30のコイル28の近傍に
設けられている。冷却水管51がコイル28の内側に巻
回された後真空容器33の側壁を再度貫通している。
尚、冷却水管51は中空固定軸20内のLN2 からの冷
気で凍結しないように形成されている。
【0042】外輪部23の中空固定軸20には磁気軸受
用超電導体26,27があり、発熱量の高いモータ30
がある。中空固定軸20及び超電導体26,27を液体
窒素LN2 の温度レベルに冷却し、またモータ30の発
熱を除去するためにLN2 を用いる。LN2 は貯蔵槽3
4との間でガス配管35及び液配管36で連結され中空
固定軸20の熱負荷を自然循環冷却法により除去するよ
うになっている。貯蔵槽34への液補充はレベルセンサ
37で監視して間欠的に行う。中空固定軸20はホール
ドサポート32,31により真空容器33に固定されて
いる。尚、ロータ29もACロスで発熱する(40〜2
40W)。ロータ29は真空中を無接触で回転するので
冷却は輻射伝熱法しかない。このためロータ29の周囲
にLN2 を貯蔵するタンクTLNを設け、輻射冷却を促進
させるのが好ましい(説明を簡単にするためタンクTLN
へLN2 を供給したり、気化したN2 を排出するための
配管等は省略してある)。
【0043】図6は本発明の超電導フライホイール固定
軸冷却法を適用した電力貯蔵用フライホイールの他の実
施の形態を示す図である。
【0044】図4に示した実施の形態との相違点は、駆
動・回収用低温モータが中空固定軸の上部に設けられた
点である。
【0045】この電力貯蔵用フライホイール60は、中
空固定軸20の中部及び下部に設けられた2つの高温超
電導軸受がモータ発熱によるLN2 の蒸気泡に妨げられ
ることなく冷却される。このような電力貯蔵用フライホ
イール60においてもモータ30のコイル28が効率的
に冷却され、絶縁破壊が防止される。
【0046】図7は本発明の超電導フライホイール固定
軸冷却法を適用した電力貯蔵用フライホイールの他の実
施の形態を示す図である。
【0047】図6に示した実施の形態との相違点は、駆
動・回収用低温モータのコイルの近傍に冷却水管が設け
られている点である。
【0048】この電力貯蔵用フライホイール70は、発
熱量の高い駆動・回収用低温モータ30の位置が中空固
定軸20の上部にあり、しかも冷却水管51の冷却水に
より周囲から冷却される。冷却温度は常温、発熱量約2
00〜1500WはLN2 よりも水で効率的に冷却され
る。中空固定軸20の下部に設けられた2つの高温超電
導軸受はモータ30とは独立にLN2 で冷却される。発
熱量がモータ30より1〜2桁低く、また冷却温度が2
00℃も低い軸受をモータ30と独立に冷却するもので
ある。このような電力貯蔵用フライホイール70におい
てもモータ30のコイル28が効率的に冷却され、絶縁
破壊が防止される。
【0049】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
【0050】中空固定軸の近傍に冷却媒体の貯蔵槽を設
置し、その貯蔵槽の下部と中空固定軸の下端部とを液配
管で接続すると共に、中空固定軸の上端部と貯蔵層の上
部とをガス配管で接続し、液配管を介して貯蔵槽内の冷
却媒体を静圧で中空固定軸内に供給すると共に中空固定
軸の上部より冷媒ガスを貯蔵槽内に戻して自然循環冷却
するようにしたので、簡単な構成で駆動・回収用低温モ
ータの発熱を効率的に冷却できる超電導フライホイール
固定軸冷却法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導フライホイール固定軸冷却法を
適用した電力貯蔵用フライホイールの一実施の形態を示
す断面図である。
【図2】図1に示した電力貯蔵用フライホイールにおけ
る高温超電導体チップ及びチップホルダのA−A線部分
断面図である。
【図3】図1に示したチップホルダの外観斜視図であ
る。
【図4】本発明の超電導フライホイール固定軸冷却法を
適用した電力貯蔵用フライホイールの他の実施の形態を
示す図である。
【図5】図4の部分拡大図である。
【図6】本発明の超電導フライホイール固定軸冷却法を
適用した電力貯蔵用フライホイールの他の実施の形態を
示す図である。
【図7】本発明の超電導フライホイール固定軸冷却法を
適用した電力貯蔵用フライホイールの他の実施の形態を
示す図である。
【図8】電力貯蔵用フライホイールの従来例である。
【図9】本発明の電力貯蔵用フライホイールの前提とな
った回転機器の超電導軸受及びそれを用いた電力貯蔵用
フライホイールの断面図である。
【符号の説明】
20 中空固定軸 21 中空回転軸 28 コイル 30 駆動・回収用低温モータ(モータ) 34 貯蔵槽 36 液配管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直に配置した中空固定軸の外周にフラ
    イホイールを回転自在に設けると共にそのフライホイー
    ルの内周に設けたスラスト軸受固定用磁石に対向して超
    電導体を中空固定軸に設け、その超電導体を臨界温度以
    下に冷却する超電導フライホイール固定軸冷却法におい
    て、上記中空固定軸の近傍に冷却媒体の貯蔵槽を設置
    し、その貯蔵槽の下部と上記中空固定軸の下端部とを液
    配管で接続すると共に、上記中空固定軸の上端部と上記
    貯蔵層の上部とをガス配管で接続し、上記液配管を介し
    て貯蔵槽内の冷却媒体を静圧で上記中空固定軸内に供給
    すると共に上記中空固定軸の上部より冷媒ガスを上記貯
    蔵槽内に戻して自然循環冷却するようにしたことを特徴
    とする超電導フライホイール固定軸冷却法。
  2. 【請求項2】 上記中空固定軸内の冷却媒体のレベルと
    上記貯蔵槽内の冷却媒体のレベルとが等しくなるように
    上記貯蔵槽を設置し、上記中空固定軸から蒸発する冷却
    ガスを液化して再度貯蔵槽に戻し、かつ、その貯蔵槽内
    の冷却媒体をレベルセンサで検出して保持するようにし
    た請求項1記載の超電導フライホイール固定軸冷却法。
  3. 【請求項3】 上記超電導体が上記中空固定軸の周方向
    に配置されたホルダに保持され、その超電導体の内外周
    に冷却媒体の流路が形成された請求項1又は2記載の超
    電導フライホイール固定軸冷却法。
  4. 【請求項4】 上記超電導体が円周方向に複数個分担さ
    れている請求項3記載の超電導フライホイール固定軸冷
    却法。
  5. 【請求項5】 上記中空固定軸の下部に間隔をおいて駆
    動・回収用モータが配置され、上記フライホイールの下
    部に駆動・回収用モータと対向して駆動・回収用モータ
    の磁石に冷却水管が配置されている請求項1に記載の超
    電導フライホイール固定軸冷却法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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