JPH09203842A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH09203842A
JPH09203842A JP8012042A JP1204296A JPH09203842A JP H09203842 A JPH09203842 A JP H09203842A JP 8012042 A JP8012042 A JP 8012042A JP 1204296 A JP1204296 A JP 1204296A JP H09203842 A JPH09203842 A JP H09203842A
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JP
Japan
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cam
lens
groove
barrel
range
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JP8012042A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Aoki
均 青木
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 繰り出し繰込み動作の円滑なレンズ鏡筒の提
供。 【解決手段】 第1の範囲では、カムフォロアピン9
0,40と中間筒6のカム溝6d,6cとが係合するこ
とにより、2群レンズ3,3群レンズ4が中間筒6の回
転に連動して光軸方向にそれぞれカム駆動され、第2の
範囲では、カムフォロアピン90,40と中間筒6のカ
ム溝6d,6cとの係合が外れるとともに、2群レンズ
3,3群レンズ4は1群筒8および圧縮バネ10により
光軸方向に駆動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのレンズ鏡
筒に関する。
【0002】
【従来の技術】ズームレンズ鏡筒は、レンズ鏡筒の繰り
出し状態に応じて、レンズ鏡筒が最大に繰り出された望
遠端位置およびレンズ鏡筒が繰り込まれた広角端位置を
取り得る。このようなズームレンズ鏡筒では、広角端位
置から望遠端位置までのレンズ駆動範囲(以下、ズーム
範囲と呼ぶ)において、複数のレンズ群をカムやヘリコ
イドにより光軸方向に移動させている。また、例えば、
一つのレンズ群をヘリコイドで、その他のレンズ群をカ
ムでそれぞれ駆動するように、ヘリコイド駆動とカム駆
動とを組み合わせたものもある。さらに、ズームレンズ
鏡筒が広角端位置からさらに繰り込まれた沈胴位置を取
り得るカメラでは、広角端位置から沈胴位置までのレン
ズ駆動範囲(以下、沈胴範囲と呼ぶ)におけるレンズ群
の移動をカムによって行っているものが多い。近年、カ
メラの撮影レンズの高倍率化に伴いレンズの枚数が増加
し、構成が複雑になってきている。それに伴ってレンズ
の群数も増加するため、レンズ群をカム駆動するための
カム溝の本数も多くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カム駆動に
よりレンズ群を沈胴位置まで移動するレンズ鏡筒では、
カム溝のプロフィール(傾きや形状)がズーム範囲と沈
胴範囲とによって大きく変る場合があり、そのため駆動
系への負荷が大きく変化し円滑に動作しなくなることが
ある。
【0004】本発明の目的は、レンズ群を少なくとも1
つ有するカメラのレンズ鏡筒において、繰り出し繰込み
動作の円滑なレンズ鏡筒を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図
1,3,4および6に対応付けて説明する。図1に対応
付けて説明すると、請求項1の発明によるレンズ鏡筒
は、カム筒6内に光軸方向に移動可能に設けられたレン
ズ群3,4と、カム筒6に形成されたカム溝6d,6c
とレンズ群3,4に設けられたカムフォロアピン90,
40との係合により、カム筒6の回転に伴ってレンズ群
3,4を光軸方向に駆動するカム機構と、前記カム機構
とは別にレンズ群3,4を光軸方向に駆動する駆動手段
8,10とを備え、レンズ群3,4の光軸方向の移動範
囲は、(a)前記カム機構によってカム駆動される第1
の範囲と、(b)カムフォロアピン90,40とカム筒
6のカム溝6d,6cとの係合が外れ、レンズ群3,4
が駆動手段8,10により光軸方向に駆動される第2の
範囲とから成ることにより上述の目的を達成する。図3
に対応付けて説明すると、請求項2の発明によるレンズ
鏡筒では、カム溝6d,6cは、カム筒6の第1の範囲
に対応する第1の位置から第2の範囲に対応する第2の
位置にわたって連続的に形成された溝(61d,62
d)および(61c,62c)から成り、第2の位置に
おける溝幅を第1の位置の溝幅より大きくしてカムフォ
ロアピン90,40との係合が外れるようにした。請求
項3の発明によるレンズ鏡筒では、前記第2の位置の溝
幅が前記第1の位置から遠ざかるほど大きくなるように
カム溝62cを形成した。図6に対応付けて説明する
と、請求項4の発明によるレンズ鏡筒では、カム溝61
c,62cは、底面612c,622cおよび二つの側
面(611c,621c),(621c,622c)か
らなる略コの字形状の溝であって、前記第2の位置にお
けるカム溝62cの側面621cと底面622cとの間
の角度を、前記第1の位置におけるカム溝61cの側面
611cと底面612cとの間の角度より大きくした。
図2および図4に対応付けて説明すると、請求項5の発
明によるレンズ鏡筒は、レンズ群3と光軸方向に隣接す
る他のレンズ光学系4を更に備え、レンズ群3に設けら
れたカムフォロアピン90が前記第2の位置に形成され
たカム溝62dのレンズ光学系4側壁面に当接したとき
でも、レンズ群3がレンズ光学系4とは非接触状態を保
持するようにカム溝62dを定めた。図1に対応付けて
説明すると、請求項6の発明によるレンズ鏡筒では、第
1の範囲はカメラの撮影が可能なズーム範囲であり、第
2の範囲はレンズ群3,4がカメラ1内に繰込まれる沈
胴範囲である。
【0006】請求項1の発明によるレンズ鏡筒は、第1
の範囲では、カムフォロアピン90,40とカム筒6の
カム溝6d,6cとが係合することにより、レンズ群
3,4がカム筒6の回転に連動して光軸方向にそれぞれ
カム駆動され、第2の範囲では、カムフォロアピン9
0,40とカム筒6のカム溝6d,6cとの係合が外れ
るとともに、レンズ群3,4は駆動手段8,10により
光軸方向に駆動される。ここで、係合が外れるとは、カ
ムフォロアピンがカム溝の溝側面と接触している状態か
ら、カムフォロアピンと溝側面との間に隙間が生じて接
触していない状態になることを意味する。例えば、カム
フォロアピンがカム溝の中に納まっている場合でも、前
述したような状態にあれば係合は外れている。
【0007】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発
明の実施の形態を説明する。図1は本発明によるズーム
レンズ鏡筒を備えるカメラの断面図である。1はカメラ
であって、1aはカメラ1のボデーである。ズームレン
ズ鏡筒は、カメラ本体1bに固定される暗箱2,2群レ
ンズ3および3群レンズ4を保持している直進筒5,中
間筒6および1群レンズ7を保持している1群筒8によ
り構成される。なお、2群レンズ3は3つのレンズから
成る。
【0009】図2はレンズ鏡筒部分を示す分解斜視図で
ある。暗箱2の内周には、雌ヘリコイド2aおよび直進
ガイド溝2bが形成されている。直進筒5の暗箱側端部
には、暗箱2の直進ガイド溝2bに係合するガイド部5
bが形成されている。直進筒5の内周には光軸方向に沿
ってガイド溝51aおよび52aが交互に3つずつ形成
されており、各ガイド溝51a,52aの底面には直進
筒5の外周方向に貫通する長穴5cがそれぞれ形成され
ている。
【0010】3群レンズ4のレンズ室4cの外周には直
進筒5のガイド溝51aに係合する3つのガイド部4a
が設けられており、各ガイド部4aにはカムフォロアピ
ン40が植設される穴4bが設けられている。また、2
群レンズ3のレンズ室9にはガイド部9aが3つ設けら
れており、カムフォロアピン90が植設される穴9bが
各ガイド部9aに形成されている。ガイド部4aとガイ
ド溝51aとが係合するようにレンズ室4cが直進筒5
に納められた後に、長穴5cの端部に形成された穴5d
を通してカムフォロアピン40がガイド部4aの穴4b
に植設される。同様に、ガイド部9aとガイド溝52a
とが係合するように2群レンズ3が直進筒5に納められ
た後に、穴5dを通してカムフォロアピン90がガイド
部9aの穴9bに植設される。10は2群レンズ3と3
群レンズ4との間に配設される圧縮バネであり、2群レ
ンズ3および3群レンズ4を互いに離反する方向に付勢
している。
【0011】中間筒6の外周には暗箱2の雌ヘリコイド
2aに係合する雄ヘリコイド6aが形成され、内周には
雌ヘリコイド6b,カム溝6cおよび6d(図1参照)
がそれぞれ形成されている。中間筒6は2群レンズ3お
よび3群レンズ4が納められた直進筒5に外挿され、中
間筒6の溝6gと直進筒5のフランジ部5gとが係合す
ることにより、中間筒6が直進筒5に回転可能に取り付
けられる。その際、2群レンズのカムフォロアピン90
が中間筒5のカム溝6dに係合し、3群レンズのカムフ
ォロアピン40が中間筒6のカム溝6cに係合するよう
に取り付けられる。1群筒8の外周には中間筒6の雌ヘ
リコイド6bと係合する雄ヘリコイド8bが形成され、
内周には直進筒5の外周に形成された光軸方向のガイド
溝5eに係合するガイド部(不図示)が設けられてい
る。1群筒8は、雄ヘリコイド8bが中間筒6の雌ヘリ
コイド6bと係合し、かつ、不図示のガイド部が直進筒
5のガイド溝5eに係合するように中間筒6に取り付け
られる。なお、8aは1群レンズ7が所定の位置に移動
した時にカムフォロアピン90が当接するピン受け部で
あり、一方、8cはカムフォロアピン40との干渉をさ
けるためのニゲである。ピン受け部8aおよびニゲ8c
は交互に3つずつ設けられている。
【0012】不図示の駆動装置により中間筒6が暗箱2
に対して回転されると、ヘリコイド2a,6aによって
中間筒6は光軸方向に移動する。直進筒5は、中間筒6
に回転可能に取り付けられるとともにガイド部5bが暗
箱2の直進ガイド溝2bに係合しているため、暗箱2に
対して回転することなく光軸方向に移動する。そのた
め、中間筒6,2群レンズ3および3群レンズ4が一体
となって光軸方向に移動するとともに、カムフォロアピ
ン40,90が各々カム溝6c,6dによってカム駆動
されるため、2群レンズ3および3群レンズ4は中間筒
6に対して光軸方向に相対移動する。一方、直進筒5の
ガイド溝5eに係合するガイド部が設けられた1群筒8
は、中間筒6の回転に伴ってヘリコイド6b,8bによ
り光軸方向に直進移動する。
【0013】図3〜図5はカムフォロアピン,カム溝等
の関係を説明する図であり、図2〜図5を用いて、ズー
ム範囲に繰り出された状態から沈胴位置までのズームレ
ンズ鏡筒の動作を説明する。なお、図3〜図5におい
て、図の上方は被写体側であり、図の下方はカメラ本体
側である。図3は、中間筒6の内周に形成されたカム溝
6c,6dを示す展開図である。カム溝6cはズーム範
囲の溝61cおよび沈胴範囲の溝62cからなり、溝6
1cはカムフォロアピン40と係合するような溝幅に形
成されている。一方、溝62cの溝幅は溝61cの溝幅
より大きく形成されているためカムフォロアピン40と
溝62cの側面との間に隙間が生じ、カムフォロアピン
40が溝62c内にあるにもかかわらず、互いの係合は
外れている。同様に、カム溝6dは溝61dおよび62
dからなり、溝62dは溝幅が溝61dの溝幅より大き
く形成されていて、カムフォロアピン90とカム溝6d
との関係も同様である。
【0014】40A〜40Eおよび90A〜90Eは、
ズームレンズ鏡筒の異なる繰り出し状態におけるカムフ
ォロアピン40,90の位置を示している。40Aおよ
び90Aはズームレンズ鏡筒を被写体方向に最大限に繰
り出した状態、すなわちズーム範囲の望遠端位置を、4
0Bおよび90Bはズーム範囲の広角端位置をそれぞれ
示している。不図示の駆動装置によって中間筒6が図の
A方向に所定の値だけ回転されると、カムフォロアピン
40,90がそれぞれカム溝6c,6dによってカム駆
動され、溝61c,61dの望遠端位置40A,90A
から広角端位置40B,90Bへ移動する。図3の一点
鎖線Bで囲まれた部分の拡大図である図4に示すよう
に、3群レンズ4のカムフォロアピン40が広角端位置
40Bに移動すると、カムフォロアピン40は直進筒5
に形成された長穴5cの端部5f(二点鎖線で示す)に
当接する。一方、1群レンズ8はヘリコイド6b,8b
により中間筒6に対してカメラ本体方向に相対的に移動
し、2群レンズ3のカムフォロアピン90が広角端位置
90Bに来たときに1群レンズ8のピン受け部8a(二
点鎖線で示す)がカムフォロアピン90に当接する。
【0015】さらに、中間筒6の回転により1群筒8が
カメラ本体方向に移動すると、2群レンズ3はカムフォ
ロアピン90がピン受け部8aに当接しているため1群
筒8と一体にカメラ本体方向に移動し、カムフォロアピ
ン90が溝62dの沈胴開始位置90Cまで移動してカ
ムフォロアピン90とカム溝62dとの係合が外れる。
一方、3群レンズ4はカムフォロアピン40が直進筒5
に形成された長穴5cの端部5fに当接しているため、
直進筒5および中間筒6と一体にカメラ本体方向に移動
する。このとき、中間筒6は直進筒5および3群レンズ
4に対して相対回転するため、カムフォロアピン40は
中間筒6の内周面を周方向に移動する。すなわち、カム
フォロアピン40は溝61cの広角端位置40Bから溝
62cの沈胴開始位置40Cへ移動して、カムフォロア
ピン40とカム溝62cとの係合が外れる。
【0016】図1に示すように、2群レンズ3および3
群レンズ4はバネ10によって互いに離反する方向、す
なわち、2群レンズ3は被写体方向に、3群レンズ4は
カメラ本体方向にそれぞれ付勢されている。そのため、
1群筒8のピン受け部8aとカムフォロアピン90との
当接状態、および直進筒5の長穴5cの端部5fとカム
フォロアピン40との当接状態がそれぞれ保たれる。そ
の結果、中間筒6がさらに回転されると、3群レンズ
4,直進筒5および中間筒6がカメラ本体方向に一体に
移動するとともに、2群レンズ3および1群筒8が中間
筒6に対してカメラ本体方向に相対移動する。その後、
カムフォロアピン40および90が位置40Dおよび9
0Dに来たときに、3群レンズ4がカメラ本体に当接し
て停止する。しかし、中間筒6はさらに回転されて直進
筒5および中間筒6がカメラ方向に一体に移動するた
め、3群レンズ4は中間筒6に対して被写体方向に相対
移動し、カムフォロアピン40は直進筒5の長穴5cの
端部5fから離れる。その後、カムフォロアピン40お
よび90が沈胴位置40Eおよび90Eに達したとき
に、中間筒6の回転が停止される。
【0017】図4において、二点鎖線41および91は
沈胴範囲におけるカムフォロアピン40および90の軌
跡を示している。沈胴範囲ではカムフォロアピン90は
1群筒8のピン受け部8aに当接しているので軌跡91
は直線となり、光軸と垂直な面との角度はヘリコイド6
b,8bのリード角と等しい。一方、軌跡41の場合、
位置40Cから位置40Dの間では3群レンズ4および
中間筒6が一体に移動するため、軌跡41は中間筒6の
周方向の直線となる。また、位置40Dから位置40E
の間では、停止している3群レンズ4がカメラ本体方向
に移動する中間筒6に対して相対的に被写体方向に移動
することになり、軌跡41は被写体方向に傾く。図5
は、沈胴位置におけるカムフォロアピン40,90とカ
ム溝6c,6dと直進筒5の長穴5c等との関係を示す
図である。この状態では、直進筒5に形成された長穴5
cの端部5fはカムフォロアピン90の近傍に位置して
いる。
【0018】このようにして、ズームレンズ鏡筒の繰込
みが完了する。逆に、ズームレンズ鏡筒を沈胴位置から
ズーム範囲に繰り出すときには、上述した動作を逆に行
う。この場合、沈胴範囲では、3群レンズ4はバネ10
の付勢力によってカメラ本体に押し付けられ、一方、2
群レンズ3はバネ10の付勢力によって被写体方向に駆
動される。
【0019】ところで、図4に示すd1,d2はそれぞれ
位置40D,90Dにおけるカムフォロアピン40,9
0と溝62c,62dの側面との距離を示しており、2
群レンズ3および3群レンズ4がバネ10の付勢力に逆
らって移動することができる距離でもある。本発明の実
施の形態では、沈胴範囲の全ての範囲において、d1と
d2との和(d1+d2)が2群レンズ3と3群レンズ4
の間隔よりも小さく設定されている。そのため、レンズ
鏡筒に衝撃等が加わった際に、2群レンズ3と3群レン
ズ4とが干渉するおそれがない。
【0020】また、レンズ鏡筒を繰り出す際に3群レン
ズ4の光軸方向のズレが生じた場合、溝62cの形状に
よってはカムフォロアピン40が溝62cの側面と干渉
して円滑な繰り出し動作が阻害される場合がある。しか
し、上述した発明の実施の形態では、沈胴範囲の溝62
cの溝幅を位置40Cから位置40Eの方向に向けて徐
々に大きくなるように形成しているため、繰り出し時に
カムフォロアピン40が溝62cの側面と当接すること
があっても円滑な繰り出し動作を行うことができる。
【0021】図6は中間筒6の内周に形成されるカム溝
6cとカムフォロアピン40との関係を示す図である。
図6(a)および図6(b)は、本発明の実施の形態に
おけるズーム範囲の溝61cの断面および沈胴範囲の溝
62cの断面を示している。溝61cの側面611cと
溝底面612cとの間の角度は、係合するカムフォロア
ピン40の先端部斜面40aの角度と等しく形成されて
いるが、沈胴範囲の溝62cの側面621cと溝底面6
22cとの間の角度は、ズーム範囲の側面611cより
大きく設定されている。一方、図6(c)は側面101
と溝底面102との間の角度が図6(a)の側面611
cと溝底面612cとの間の角度と等しい場合を示す図
である。中間筒6をスライド型を用いる成型で製作する
場合に、図6(c)のように溝を形成すると、内側の割
型を抜くときに型を筒の中心方向に移動しなければなら
ず、型自身も複雑になる。しかし、図6(b)のように
溝62cを形成した場合には型の抜き勾配が自由となる
ため、内側の割型の構成が簡単になるという利点があ
る。
【0022】上述した発明の実施の形態においては、従
来のレンズ鏡筒に比べて次のような利点がある。 (1)レンズ群の移動量がズーム範囲と沈胴範囲とで大
きく異なる場合、従来のようにカム駆動のみ用いるもの
では、カム溝の傾きがズーム範囲と沈胴範囲との間で大
きく変化してレンズ繰り出し繰込み動作が円滑に行われ
ないおそれがあった。しかし、上述した実施の形態で
は、沈胴範囲においてカム溝6dの溝61dとカムフォ
ロアピン90との係合およびカム溝6cの溝61cとカ
ムフォロアピン40との係合がそれぞれ外れるととも
に、中間筒6に対する2群レンズ3の光軸方向の移動を
カム駆動とは異なる他の駆動手段、すなわち1群筒8の
駆動力および圧縮バネ10の付勢力により行っているた
め、ズーム範囲から沈胴範囲および沈胴範囲からズーム
範囲への動作が円滑に行われる。 (2)レンズ鏡筒繰り出し時に、カムフォロアピン40
が溝62cの側面と当接することがあっても、沈胴範囲
の溝62cの溝幅を位置40Cから位置40Eの方向に
向けて徐々に大きくなるように形成しているため、レン
ズ鏡筒の円滑な繰り出し動作を行うことができる。 (3)レンズ鏡筒に衝撃等が加わった際に、2群レンズ
3と3群レンズ4とが干渉するおそれがない。 (4)中間筒6をスライド型を用いる成形で製作する場
合に、型の抜き勾配が自由となるため、内側の割型の構
成が簡単になるという利点がある。
【0023】上述した発明の実施の形態では、ズームレ
ンズ鏡筒について説明したが、広角と望遠の2焦点が可
能なレンズ鏡筒にも本発明を適用することができる。ま
た、沈胴範囲において、1群筒8のピン受け部8aにカ
ムフォロアピン90を当接させて2群レンズ3をカメラ
本体方向に駆動したが、例えばモータによって直接駆動
する等、他の駆動手段を用いてもよい。
【0024】以上説明した発明の実施の形態と特許請求
の範囲との対応において、中間筒6はカム筒を、1群筒
8および圧縮バネ10は駆動手段をそれぞれ構成する。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、従来のようにカム
駆動のみでレンズ群を駆動するレンズ鏡筒では、第1お
よび第2の範囲のカム溝の傾きが大きく変化する場合に
はレンズ鏡筒の繰り出し繰込み動作が円滑に行われない
おそれがあったが、本発明によれば、第1の範囲ではカ
ムフォロアピンとカム溝とが係合してレンズ群をカム駆
動し、第2の範囲ではカムフォロアピンとカム溝との係
合が外れるとともに、カム駆動とは異なる駆動手段によ
ってレンズ群を駆動するため、第1および第2の範囲間
の繰り出し繰込み動作が円滑に行える。特に、請求項3
の発明では、第2の範囲のカム溝の溝幅を第1の範囲と
の境界部分から反対側の溝端部分にかけて大きくなるよ
うに形成しているため、レンズ鏡筒繰り出し時にカムフ
ォロアピンがカム溝の側面と当接することがあっても、
レンズ鏡筒の円滑な繰り出し動作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるレンズ鏡筒を備えるカメラの断面
図。
【図2】レンズ鏡筒を示す分解斜視図。
【図3】カムフォロアピン,カム溝等の関係を説明する
中間筒6の内周面の展開図。
【図4】図3のB部分の拡大図。
【図5】レンズ鏡筒が沈胴位置にあるときの、中間室6
の展開図と直進筒5の展開図の一部とを重ねて示した図
である。
【図6】カム溝とカムフォロアピンとの関係を示す断面
図。
【符号の説明】
1 カメラ 1a ボデー 1b カメラ本体 3 2群レンズ 4 3群レンズ 5 直進筒 6 中間筒 6c,6d カム溝 7 1群レンズ 8 1群筒 10 圧縮バネ 40,90 カムフォロアピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム筒内に光軸方向に移動可能に設けら
    れたレンズ群と、 前記カム筒に形成されたカム溝と前記レンズ群に設けら
    れたカムフォロアピンとの係合により、カム筒の回転に
    伴って前記レンズ群を光軸方向に駆動するカム機構と、 前記カム機構とは別に前記レンズ群を光軸方向に駆動す
    る駆動手段とを備え、 前記レンズ群の光軸方向の移動範囲は、(a)前記カム
    機構によってカム駆動される第1の範囲と、(b)前記
    カムフォロアピンと前記カム筒のカム溝との係合が外
    れ、前記レンズ群が前記駆動手段により光軸方向に駆動
    される第2の範囲とから成ることを特徴とするレンズ鏡
    筒。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、 前記カム溝は、前記カム筒の前記第1の範囲に対応する
    第1の位置から前記第2の範囲に対応する第2の位置に
    わたって連続的に形成された溝から成り、前記第2の位
    置における溝幅を前記第1の位置の溝幅より大きくして
    前記カムフォロアピンとの係合が外れるようにしたこと
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のレンズ鏡筒において、 前記第2の位置の溝幅が前記第1の位置から遠ざかるほ
    ど大きくなるように前記カム溝を形成したことを特徴と
    するレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3に記載のレンズ
    鏡筒において、 前記カム溝は、底面および二つの側面からなる略コの字
    形状の溝であって、前記第2の位置におけるカム溝の前
    記側面と前記底面との間の角度を、前記第1の位置にお
    けるカム溝の前記側面と前記底面との間の角度より大き
    くしたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載のレンズ
    鏡筒において、 前記レンズ群と光軸方向に隣接する他のレンズ光学系を
    更に備え、 前記レンズ群に設けられたカムフォロアピンが前記第2
    の位置に形成されたカム溝の前記レンズ光学系側壁面に
    当接したときでも、前記レンズ群が前記レンズ光学系と
    は非接触状態を保持するように前記カム溝を定めたこと
    を特徴とするレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のレンズ
    鏡筒において、 前記第1の範囲はカメラの撮影が可能なズーム範囲であ
    り、前記第2の範囲は前記レンズ群がカメラ内に繰込ま
    れる沈胴範囲であることを特徴とするカメラのレンズ鏡
    筒。
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