JPH09194030A - コンクリートの輸送方法およびそのための輸送設備 - Google Patents

コンクリートの輸送方法およびそのための輸送設備

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JPH09194030A
JPH09194030A JP555096A JP555096A JPH09194030A JP H09194030 A JPH09194030 A JP H09194030A JP 555096 A JP555096 A JP 555096A JP 555096 A JP555096 A JP 555096A JP H09194030 A JPH09194030 A JP H09194030A
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concrete
transportation
pipe
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transport pipe
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JP555096A
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Tsuneji Kawahara
恒二 川原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高所側から低所側へコンクリートを分離させる
ことなく効率的に輸送する。 【解決手段】始端と終端との間に高低差をもって配設さ
れるとともに、下端排出口に排出制御バルブを備えた輸
送管1を用いて、高所側から低所側にコンクリートを輸
送するに当り、前記輸送管1内を被置換水で満たすとと
もに、この被置換水の上面に仕切り材13を置き、次い
でコンクリートを投入した後または投入しながら、前記
被置換水を輸送管1の下端側より順次抜き取ることによ
り、コンクリートを低所側に移送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばコンクリ
ートダム等の建設工事の場合のように、輸送元と輸送先
との間に高低差がある条件の下で、高所側から低所側へ
コンクリートを分離させることなく効率的に輸送するた
めの輸送方法およびそのための輸送設備に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートダム、山岳地帯におけるコ
ンクリート構造物の建設、トンネル建設工事などの建設
工事においては、輸送元と輸送先との間に高低差が存在
する場合が多い。かかる建設工事におけるコンクリート
輸送方法としては、インクライン設備によるバッチ輸
送、ベルトコンベア輸送、ケーブルクレーンやジブクレ
ーン等によるバッチ輸送、コンクリートポンプによる圧
送輸送などの動力源を用いた輸送方法と、シュート、パ
イプ、スネークシュート等の重力を利用した輸送方法と
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記重
力を利用してコンクリートを輸送するシュート方式の場
合には、シュート勾配、輸送距離およびコンクリート配
合によりその度合いは異なるものの、コンクリートが骨
材分とモルタル分とに、すなわち落下速度の大きいもの
と小さいものとに分離される傾向にある。分離したコン
クリートは輸送先で再び練り直してから使用しなければ
ならないとともに、シュート長さが長い場合にはスラン
プ損失が生ずるなど施工上また品質上の問題が多い。
【0004】また、縦坑等の設備などでは、パイプやス
ネークシュートを使用して、コンクリート輸送を行って
いるが、輸送距離によってはコンクリートが分離する、
閉塞が発生するなどの問題が発生している。さらに、ト
ラック輸送などの場合は、運搬中の振動により、ブリー
ジングや材料分離が生じるなどの問題がある。
【0005】一方、前記動力輸送による方法の内、イン
クライン設備やクレーン設備等によるバッチ輸送の場合
には、振動を与えることもなく静的に運搬を行うことが
できるため、材料分離やブリージング等も発生せず、最
も安定した品質および施工性が得られるものの、急速施
工に伴い設備機械が大型化するため設備費の増大を招く
などの問題がある。また、輸送効率が悪いため設備の設
置期間が長期化し、工期が長引くなどの問題もある。
【0006】そこで本発明の主たる課題は、輸送元と輸
送先との間に高低差がある条件の下で、高所側から低所
側へコンクリートを分離させることなく効率的に輸送す
ることができるコンクリートの輸送方法およびそのため
の輸送設備を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、始端と終端との間に高低差をもって配設
されるとともに、下端排出口に排出制御バルブを備えた
輸送管を用いて、高所側から低所側にコンクリートを輸
送するに当り、前記輸送管内を被置換材で満たすととも
に、この被置換材の上面に仕切り材を置き、次いでコン
クリートを投入した後または投入しながら、前記被置換
材を輸送管の下端側より順次抜き取ることにより、コン
クリートを低所側に移送することを特徴とするものであ
る。
【0008】輸送管によりコンクリートを高所から低所
側に輸送する場合、輸送管がある角度範囲にある場合、
コンクリートが骨材分とモルタル分とに分離されるの
は、各コンクリート組成物の重力落下速度や粘性抵抗の
違いによるものである。
【0009】したがって、本発明においては、輸送管内
に投入されたコンクリートを重力落下させず、また粘性
抵抗の違いによる移送速度の違いを無くすために、先ず
最初に被置換材で輸送管内を満たし、この被置換材とコ
ンクリートとの混合がなされないようにそれらの境界部
分に仕切り材を置き、そしてホッパーを介してコンクリ
ートの投入を行った後、あるいは投入を行いながら徐々
に被置換材を下側から抜き取ることにより上側のコンク
リートを低所側に移送する。かかる輸送方法によれば、
コンクリートの各組成物は分離されることなく効率的に
輸送される。
【0010】前記輸送方法は所定量、すなわち輸送管容
積未満のコンクリート量をバッチ単位で輸送するのに好
適な場合であるが、輸送管容積を超える大量のコンクリ
ートを連続的に輸送するのに好適な輸送方法は、前記輸
送管内を被置換材で満たすとともに、この被置換材の上
面に仕切り材を置き、次いでコンクリートを投入しなが
ら前記被置換材を輸送管の下端側より順次抜き取ること
により、輸送管内を前記被置換材からコンクリートへ置
き換え、その後、輸送管に対してコンクリートを投入す
るとともに、このコンクリート投入量との均衡を保ちな
がら輸送管の排出口よりコンクリートを順次排出するこ
とを特徴とするものである。
【0011】すなわち、輸送管内を前記被置換材からコ
ンクリートへ置き換えを行った後、コンクリート投入量
と排出量とのバランスを保ちながら輸送を行う。かかる
方法の場合には輸送量に関係なく大量のコンクリートを
分離させることなく効率的に短時間で輸送することが可
能となる。
【0012】ところで、前記被置換材としては、水等の
液体、粘性体、好ましくは可撓性を有する固体、気体等
の各種のものを使用することができる。これらの被置換
材の中では、水が最も簡易に準備でき、また取扱いも容
易であるため好適に使用される。また、前記被置換材が
固体である場合には、被置換材とコンクリートとの混合
は問題とならないため前記仕切り材を省略することがで
きる。
【0013】一方、前記輸送管内の閉塞を防止するため
の方法としては、たとえば前記輸送管の長手方向に沿っ
て、閉塞感知センサーおよびバイブレータを適宜の間隔
で設置し、輸送管の閉塞およびその位置が検出されたな
らば、該閉塞位置に近接したバイブレータを起動させる
ことにより閉塞を解除する方法を採用することができ
る。他の方法としては、前記輸送管内壁部に対して滑材
を供給することにより輸送管の閉塞を防止する方法や前
記輸送管の一部または全部において、始端側から終端側
にかけて内径を連続的または段階的に漸次拡大して閉塞
を防止する方法などが好適に採用される。
【0014】また、前記輸送管の上部ホッパー部におい
て、輸送管軸に沿ってほぼ同軸上に、共に上部ホッパー
内部位置と外部位置との間を往復動可能に設けられた、
シリンダーおよびピストンからなる押込み手段を備え、
適時前記上部ホッパー内に充填されているコンクリート
を押込み圧送することもできる。
【0015】さらには、前記輸送管の上部にホッパー兼
用の圧力容器を備え、輸送されるコンクリートに背圧を
与えることにより、緩勾配の場合であっても効率的に輸
送が行えるとともに、閉塞を効果的に防止することがで
きる。
【0016】次いで、本発明に係る第2発明は、始端と
終端との間に高低差をもって配設された輸送管により高
所側から低所側にコンクリートを輸送するに当り、前記
輸送管内を連続的に移動するとともに、実質的に前記輸
送管内を所定間隔毎に仕切る仕切体を備えた移送手段を
設け、コンクリートを低所側に移送することを特徴とす
るものである。
【0017】具体的装置としては、始端と終端との間に
高低差をもって配設された輸送管と、前記始端位置と終
端位置とにそれぞれ配置された巻回ドラムに対して無端
環状に巻回されるとともに、前記始端側巻回ドラムと終
端側巻回ドラムとを結ぶ線を境に一方側が前記輸送管内
を通過するように配設され、かつ実質的に前記輸送管内
を所定間隔毎に仕切る仕切体を備えた移送手段とから構
成される。
【0018】したがって、本第2発明の場合において
も、前記各仕切体によって区画された各仕切り空間内に
充填されたコンクリートは、重力により滑り落ちること
なく、各仕切り空間に保持された状態のままで低所側ま
で移送されるため、コンクリートの各組成物は分離する
ことがない。
【0019】また、かかる場合において、前記仕切体を
コンクリート比重よりも軽い物質により構成し、かつ前
記仕切体に対して浮力羽根を設けることにより、前記仕
切体を輸送管内において浮いた状態に保持できるため、
前記仕切体と輸送管内壁との接触による摩耗の問題も解
消することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき詳述する。図1において、相対的に高所
位置に設置されたバッチャープラント7により所定の配
合率をもって製造されたコンクリートは、斜面の傾斜方
向に沿って配設された輸送管1によって低所位置に設置
された下部ホッパー8まで輸送される。
【0021】前記バッチャープラント7は、セメント、
骨材、水等の貯留設備と、これらの計量設備と、混練り
設備とを有するもので、計画された配合率をもって各材
料を混練りし、所定品質のコンクリートをバッチ単位で
または連続的に製造する。
【0022】製造されたコンクリートは、輸送コンベア
6により前記輸送管1の上部に連続的に設けられた上部
ホッパー5まで略水平輸送された後、この上部ホッパー
5内に投入される。そして、前記輸送管1を通り低所側
の下部ホッパー8まで輸送される。
【0023】また、本発明においては、前記輸送管1内
に対して、本発明にいう被置換材たる水を供給するため
の貯留水槽9および供給ポンプ10とを備える。
【0024】前記輸送管1は、斜面の傾斜方向に沿って
適宜の間隔で立設されかつ筋かい3、3…により補強さ
れた支持脚2、2…によって支えられ、下端の排出口部
には排出バルブ4が設けられている。前記排出バルブ4
は、図2に示されるように、輸送管1の下端開口1aを
塞ぐ揺動弁12を設けるとともに、この揺動弁12を油
圧シリンダー11により開閉制御するもので、開閉制御
は図示しない制御室において一括管理される。なお、前
記開閉式の排出バルブ4に代えて、スクリュー式、コー
ンバルブ式、ゲート式、ロータリー式等のもの適宜使用
することができる。また、前記輸送管1の下端部には被
置換水排出口1bが設けられ、この被置換水排出口1b
から前記貯留水槽9に至る循環戻りラインが形成されて
いる。さらに、この循環戻りラインの被置換水排出口1
b配設部位近傍には、水−コンクリート判別手段として
の密度計22と制御弁23、及び前記密度計22による
検出に基づいて前記制御弁23を制御する制御器24が
設けられている。なお、これらの制御方法については後
述する。
【0025】上記輸送設備を用いたコンクリート輸送は
以下の手順に従って行われる。先ず、図3に示されるよ
うに、上部ホッパー5内に前記貯留水槽9から被置換水
を投入し、ほぼ輸送管1の上端レベルまで充満する。次
いで、図4に示されるように、輸送管1の上部に縁切り
材13を設置する。この縁切り材13としては、高密度
スポンジ、図7に示されるゴムシール材15、15を周
設した仕切り用円柱体14等適宜のものを使用すること
ができる。この場合、輸送管1内壁との摩擦力を低減す
るため周囲にシリコーン油等の潤滑材を塗布して滑りを
良くすることもできる。
【0026】次に、図5に示されるように、バッチャー
プラント7からコンクリートを送り上部ホッパー5に投
入する。コンクリート輸送量が前記上部ホッパー5の容
量以内である場合には全量を前記上部ホッパー5に投入
する。また、コンクリート輸送量が前記上部ホッパー5
の容量以上である場合には、輸送管1下端の被置換水排
出口1bから被置換水を排出しながら輸送量分のコンク
リートを投入する。
【0027】その後は、図6に示されるように、前記被
置換水排出口1bから被置換水を徐々に排出することに
より、仕切り材13を低所側に移動させると同時に、分
離させることなくコンクリートを同時に低所側に移動さ
せる。
【0028】前記被置換水排出口1bから排出される被
置換水は絶えず、密度計22により測定されており、循
環戻りラインを通過する物質が水からコンクリートに変
化した時点で前記密度計22がこれを感知し、制御器2
4が制御弁23を閉じる。次いで、排出バルブ4が開け
られコンクリートが下部ホッパー8に投下される。な
お、前記被置換水をそのまま放流することができるなら
ば、前記被置換水排出口1bから直接またはホースを介
して排出することでもよい。
【0029】また、輸送管1の容積を超える大量のコン
クリートを連続的に輸送する場合には、前記要領により
輸送管1に対するコンクリートの投入と輸送管1からの
被置換水の排出とを同時に行い、輸送管1内を前記被置
換水からコンクリートに置き換える。その後は、順次、
上部ホッパー5へのコンクリートの投入を行うととも
に、この投入量とのバランスを取りながら輸送管1内の
コンクリートを下端口1aから下部ホッパー8へ排出さ
せる。
【0030】予定量のコンクリート輸送が完了したなら
ば、上部ホッパー5が空になった段階で、輸送管1内に
充満されているコンクリートの上に縁切り材13を置
き、被置換水をその上に投入する。そして、被置換水の
投入量に合わせながら、輸送管1内のコンクリートを下
部ホッパー8に排出することにより、輸送管1内を被置
換水に置き変え、一時的にコンクリート輸送を終了す
る。
【0031】その後に、あるいは日を別にして、コンク
リート輸送を再開したい場合には、輸送管1内に充満さ
れてある被置換水の上に仕切り材13を置き、上部ホッ
パー5にコンクリートを投入するとともに、輸送管1内
の被置換水を下端開口1aから排出する前述した要領に
従ってコンクリートをバッチ単位で或いは連続的に輸送
する。
【0032】なお、かかるコンクリート輸送に際して
は、図8に示されるように、被置換水がヘッド差により
排出され高所側の水位が低下する際、被置換水の水位面
と仕切り材13との間には減圧空間Pが形成されるため
(真空化現象)、この減圧空間Pによって前記仕切り材
13が低所側に吸引されるように移動する。したがっ
て、被置換水の排出に伴って前記仕切り材13およびコ
ンクリートが円滑に低所側に移送される。
【0033】ところで、前記仕切り材13と輸送管1内
壁との摩擦が大きくて、仕切り材13が滑り落ちてこな
いような事態を防止するためには、図9に示されるよう
に、仕切り材13の上面側に円板17を設置するととも
に、この円板に対して一端が固定されたワイヤー16を
設け、輸送管1の下端口1aの外から前記ワイヤー16
を引っ張ることにより円滑に前記仕切り材13を下降さ
せることもできる。
【0034】他方、前記輸送方法においては、輸送管1
内の閉塞を防止するために何らかの詰まり防止方法を併
用することが望ましい。
【0035】その第1例としては、図10に示されるよ
うに、前記輸送管1の長手方向に沿って、空満を感知す
る閉塞感知センサー18、18…およびバイブレータ1
9、19…を適宜の間隔で設置し、輸送管1の閉塞およ
びその位置が前記感知センサー18、18…により検出
されたならば、該閉塞位置に近接したバイブレータ19
の起動することにより閉塞を解除させる。
【0036】また、図11に示されるように、輸送管1
の一部または全部において、始端側から終端側にかけて
内径をR1 からRO に連続的または段階的に漸次拡大す
るよう形成することにより閉塞を防止することもでき
る。この場合に使用する前記輸送管1としては、油井管
などに用いられる既製のテーパー鋼管を使用することで
簡易に対処できる。
【0037】また、図12に示されるように、輸送管1
の好ましくは上部位置、あるいは中間の適宜の位置に滑
材供給設備20を設けることでもよい。前記滑材供給設
備20は、輸送管1の外方に同心円状に配設されたリン
グ管20aと、このリング管20aから輸送管1に接続
する複数の連結管20bとからなり、前記リング管20
aに供給されるベントナイトなどの滑材を前記連結管2
0bを通して輸送管1の内壁に対して供給することによ
り閉塞を防止する。
【0038】さらには、図13に示されるように、前記
輸送管1の上部にホッパー兼用の圧力容器5Aを備え、
この圧力容器5A内に圧縮空気を供給して輸送されるコ
ンクリートに背圧を与えることによっても閉塞を防止す
ることができる。かかる場合には、バッチャープラント
側に圧縮空気が漏れないように、前記コンベア搬送に代
えてスクリューフィーダ21による水平輸送とするのが
望ましい。
【0039】他方、図14に示されるように、前記輸送
管1の上部ホッパー5部において、輸送管1の長手方向
軸に沿ってほぼ同軸上に、共に上部ホッパー内部位置と
外部位置との間を往復動可能に設けられた、シリンダー
30およびピストン31からなる押込み手段を設け、適
時前記上部ホッパー5内に充填されているコンクリート
を押込み圧送することもできる。
【0040】詳述すると、上部ホッパー5の背面側に輸
送管1の軸線と一致させてシリンダー30およびピスト
ン31からなる押込み手段を設ける。この押込み手段は
上部ホッパー5から延在して形成されたガイド管35内
に内設され、前記シリンダー30とガイド管35との間
にはコンクリートが外部に漏れないようにシール材32
が環状に設置されている。前記シリンダー30の後端側
にはリングブラケット34が固定され、これに一端が固
定されたジャッキ33、33により前記シリンダー30
が上部ホッパー5の内部位置と外部位置との間を往復動
可能とされている。また、ピストン31も図示しない作
動手段により上部ホッパー5の内部位置と外部位置との
間を往復動可能とされている。
【0041】押込み圧送に際しては、同図に破線で示す
ように、シリンダー30を前進させてシリンダー30内
にコンクリートを充填し、次いでピストン31を前進さ
せてシリンダー30内のコンクリートを輸送管1方向に
押し出す。1回の押出し工程が完了したならば、前記シ
リンダー30とピストン31とを共に後退させ、再び同
様の手順によりコンクリートの押出しを行う。
【0042】他方、本発明に係る輸送管1の配設態様と
しては、図1のように始端から終端にかけて一定勾配で
設けられる場合の他、図15に示されるように、中間に
緩勾配部を有するように配置された輸送管1であっても
よい。いずれにしても、始端と終端との間に高低差をも
って配設されるすべての輸送管に対して本発明は適用可
能である。
【0043】次いで、本発明に係る第2発明は、図16
に示されるように、輸送管1の前記始端位置と終端位置
とにそれぞれ配置された巻回ドラム36、37に対して
無端環状に巻回されるとともに、前記始端側巻回ドラム
36と終端側巻回ドラム37とを結ぶ線を境に一方側が
前記輸送管1内を通過するように配設され、かつ実質的
に前記輸送管1内を所定間隔毎に仕切る仕切体40、4
0…を備えた移送手段38を設け、これによってコンク
リートを分離させることなく低所側まで移送させるよう
にしたものである。前記移送手段38は、具体的には図
17に示されるように、ループ状配置の鋼索部材39に
対して所定間隔で仕切体40、40…を一体的に設けて
ある。また、前記仕切体40は輸送管1内を所定間隔毎
に仕切るための仕切板40aと、この仕切板40aの前
後面に夫々一体的に形成した水平方向配置の浮力羽根4
0b、40cと、さらに縦方向配置の浮力羽根40d,
40eとにより構成されている。
【0044】かかる場合には、前記仕切体40、40…
によって区画された各仕切り部分に充填されたコンクリ
ートは、重力により滑り落ちることなく、各仕切り空間
に保持された状態のままで低所側まで移送されるため、
コンクリートの各組成物は分離することがない。
【0045】また、前記構造においては、前記仕切体4
0と輸送管1内壁との接触により、仕切体40の摩耗等
が問題となるため、前記仕切体40をコンクリート比重
よりも軽い物質、たとえば合成ゴム等により構成し、か
つ前述のように仕切り板40aの前後面に夫々一体的に
形成した浮力羽根40b〜40eを設けることにより、
コンクリート輸送中に前記仕切体40が浮いた状態にな
るようにして、摩耗による問題に対処している。なお、
浮力羽根を十字方向に形成したのは、仕切体40が鋼索
39回りに回転してどのような回転位置状態にあって
も、その機能を失わないようにするためである。もちろ
ん、前記浮力羽根としては、浮力を作用させるように機
能するものであれば、どのような形状であってもよい。
【0046】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、輸
送元と輸送先との間に高低差がある条件の下で、高所側
から低所側へコンクリートを分離させることなくかつ効
率的に輸送することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンクリート輸送設備の概略図で
ある。
【図2】輸送管1の先端拡大図である。
【図3】本発明に係るコンクリート輸送方法の第1手順
図である。
【図4】本発明に係るコンクリート輸送方法の第2手順
図である。
【図5】本発明に係るコンクリート輸送方法の第3手順
図である。
【図6】本発明に係るコンクリート輸送方法の第4手順
図である。
【図7】仕切り材の他例を示す斜視図である。
【図8】被置換水排出時に生じる真空化現象の説明図で
ある。
【図9】仕切り材の他の使用状態図である。
【図10】バイブレータ式閉塞防止装置の概略図であ
る。
【図11】拡径式閉塞防止方法例の概念図である。
【図12】滑材供給式閉塞防止装置の断面図である。
【図13】背圧式閉塞防止方法例の場合の圧力容器部断
面図である。
【図14】上部ホッパー部に設けたコンクリート押込み
手段の縦断面図である。
【図15】輸送管の他の設置例を示す輸送設備概略図で
ある。
【図16】本発明に係る第2発明の概略図である。
【図17】その要部拡大図である。
【図18】図17のXVIII-XVIII 線矢視図である。
【符号の説明】
1…輸送管、2…支持脚、4…排出バルブ、5…上部ホ
ッパー、5A…ホッパー兼用圧力容器、6…輸送コンベ
ア、7…バッチャープラント、8…下部ホッパー、9…
貯留水槽、10…供給ポンプ、13・14…仕切り材、
18…閉塞感知センサー、19…バイブレーター、20
…滑材供給装置、21…スクリューフィーダ、30…シ
リンダー、31…ピストン、33…ジャッキ、36・3
7…巻回ドラム、38…移送手段、39…鋼索、40…
仕切体、40a…仕切板、40b〜40e…浮力羽根

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】始端と終端との間に高低差をもって配設さ
    れるとともに、下端排出口に排出制御バルブを備えた輸
    送管を用いて、高所側から低所側にコンクリートを輸送
    するに当り、 前記輸送管内を被置換材で満たすとともに、この被置換
    材の上面に仕切り材を置き、次いでコンクリートを投入
    した後または投入しながら、前記被置換材を輸送管の下
    端側より順次抜き取ることにより、コンクリートを低所
    側に移送することを特徴とするコンクリートの輸送方
    法。
  2. 【請求項2】始端と終端との間に高低差をもって配設さ
    れるとともに、下端排出口に排出制御バルブを備えた輸
    送管を用いて、高所側から低所側にコンクリートを輸送
    するに当り、 前記輸送管内を被置換材で満たすとともに、この被置換
    材の上面に仕切り材を置き、次いでコンクリートを投入
    しながら前記被置換材を輸送管の下端側より順次抜き取
    ることにより、輸送管内を前記被置換材からコンクリー
    トへ置き換え、その後、輸送管に対してコンクリートを
    投入するとともに、このコンクリート投入量との均衡を
    保ちながら輸送管の排出口よりコンクリートを順次排出
    することを特徴とするコンクリートの輸送方法。
  3. 【請求項3】前記被置換材として水を用いる請求項1、
    2記載のコンクリートの輸送方法。
  4. 【請求項4】前記被置換材が固体であり、前記仕切り材
    を使用しないで直にコンクリートの投入を行う請求項
    1、2記載のコンクリートの輸送方法。
  5. 【請求項5】前記輸送管の長手方向に沿って、閉塞感知
    センサーおよびバイブレータを適宜の間隔で設置し、輸
    送管の閉塞およびその位置が検出されたならば、該閉塞
    位置に近接したバイブレータを起動させることにより閉
    塞を解除する請求項1〜4記載のコンクリートの輸送方
    法。
  6. 【請求項6】前記輸送管内壁部に対して滑材を供給する
    ことにより輸送管の閉塞を防止する請求項1〜4記載の
    コンクリートの輸送方法。
  7. 【請求項7】前記輸送管の一部または全部において、始
    端側から終端側にかけて内径を連続的または段階的に漸
    次拡大して閉塞を防止する請求項1〜4記載のコンクリ
    ートの輸送方法。
  8. 【請求項8】前記輸送管の上部ホッパー部において、輸
    送管軸に沿ってほぼ同軸上に、共に上部ホッパー内部位
    置と外部位置との間を往復動可能に設けられた、シリン
    ダーおよびピストンからなる押込み手段を備え、適時前
    記上部ホッパー内に充填されているコンクリートを押込
    み圧送する請求項1〜7記載のコンクリートの輸送方
    法。
  9. 【請求項9】前記輸送管の上部にホッパー兼用の圧力容
    器を備え、輸送されるコンクリートに背圧を与える請求
    項1〜8記載のコンクリートの輸送方法。
  10. 【請求項10】始端と終端との間に高低差をもって配設
    されるとともに、下端排出口に排出制御バルブを備えた
    輸送管と、この輸送管に対して被置換材を供給若しくは
    供給・回収するための被置換材供給/供給・回収設備と
    からなることを特徴とするコンクリート輸送設備。
  11. 【請求項11】前記輸送管の長手方向に沿って、閉塞感
    知センサーおよびバイブレータを適宜の間隔で設置した
    請求項10記載のコンクリート輸送設備。
  12. 【請求項12】前記輸送管の一部または全部において、
    始端側から終端側にかけて内径を連続的または段階的に
    漸次拡大してある請求項10、11記載のコンクリート
    輸送設備。
  13. 【請求項13】始端と終端との間に高低差をもって配設
    された輸送管により高所側から低所側にコンクリートを
    輸送するに当り、 前記輸送管内を連続的に移動するとともに、実質的に前
    記輸送管内を所定間隔毎に仕切る仕切体を備えた移送手
    段を設け、コンクリートを低所側に移送することを特徴
    とするコンクリートの輸送方法。
  14. 【請求項14】始端と終端との間に高低差をもって配設
    された輸送管と、前記始端位置と終端位置とにそれぞれ
    配置された巻回ドラムに対して無端環状に巻回されると
    ともに、前記始端側巻回ドラムと終端側巻回ドラムとを
    結ぶ線を境に一方側が前記輸送管内を通過するように配
    設され、かつ実質的に前記輸送管内を所定間隔毎に仕切
    る仕切体を備えた移送手段とからなることを特徴とする
    コンクリート輸送設備。
  15. 【請求項15】前記移送手段において、実質的に前記輸
    送管内を所定間隔毎に仕切る仕切体をコンクリート比重
    よりも軽い物質により構成した請求項14記載のコンク
    リート輸送設備。
  16. 【請求項16】前記仕切体に対して浮力羽根を設けた請
    求項15記載のコンクリート輸送設備。
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