JPH09191208A - 自動車用ガラスアンテナ - Google Patents

自動車用ガラスアンテナ

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JPH09191208A
JPH09191208A JP166696A JP166696A JPH09191208A JP H09191208 A JPH09191208 A JP H09191208A JP 166696 A JP166696 A JP 166696A JP 166696 A JP166696 A JP 166696A JP H09191208 A JPH09191208 A JP H09191208A
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JP
Japan
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antenna
conductor
defogger
antenna conductor
glass
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JP166696A
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Fuminori Watanabe
文範 渡辺
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な導体パターンで受信感度向上。 【解決手段】ガラス板1に半ループ状の第1のアンテナ
導体5とこの半ループ内に第1のアンテナ導体5に接続
されたT字状の第2のアンテナ導体51とを設け、第2
のアンテナ導体51と水平方向2本の直線状のアンテナ
導体素子を持つ第1のアンテナ補助導体21とが容量結
合するようにヒータ線2に第1のアンテナ補助導体21
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AM放送、FM放
送及びテレビ放送等の受信に適し、受信感度を著しく向
上させる自動車用ガラスアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図2に示す自動車用の放送受信ガラスア
ンテナが従来より知られている。図2において、自動車
の後部窓のガラス板1には、通常、ヒータ線2とバスバ
3a、3bとからなるデフォッガが配設され、後部窓の
ガラス板1の上部の余白部分にアンテナ導体40が配設
されている。
【0003】アンテナ導体40は、導電性銀ペーストな
どの導電性金属含有ペーストを自動車の後部窓のガラス
板の車内側表面にプリントし、焼き付けて形成するなど
により製造される導体パターンをアンテナとして利用す
る。
【0004】アンテナ導体40が受信した信号は、給電
点7から同軸ケーブルにてFM増幅器(不図示)まで伝
送される。FM増幅器は受信信号を増幅して、同軸ケー
ブルにて受信機(不図示)まで伝送している。
【0005】アンテナ導体40はFM放送用アンテナの
みならず、AM放送用アンテナとしても機能する。アン
テナ導体40とデフォッガとは近接されており、この近
接により、アンテナ導体40とデフォッガとは、両者間
で直流電流の送受は行われないが、高周波電流の送受は
行えるように容量結合されている。この容量結合によっ
て、デフォッガはAM放送用アンテナとして機能するよ
うになる。
【0006】また、FM放送波又はテレビ放送波を接地
(車体アース)から絶縁する高周波用のチョークコイル
8a、8b及びAM放送波を接地から絶縁するチョーク
コイル9が直列に接続されて、デフォッガと接地との間
に挿入接続されている。10はノイズ吸収用のコンデン
サ、11は直流電源である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図2に示すガラスアン
テナは、FM放送周波数帯(以下、FM帯という)等の
高周波帯の受信感度が低く、給電点と受信機との間に受
信信号を増幅するためのFM増幅器を設けなくてはなら
ず、生産性が悪いという問題があった。
【0008】また、図2に示すガラスアンテナは、左右
非対称な部分が多い非常に複雑な導体パターンを形成し
ており、この導体パターンを構成するそれぞれのエレメ
ントの機能がはっきりと解明されておらず、必要な受信
感度を得るために導体パターンを調整するのに長時間を
要した。
【0009】本発明の目的は、簡単な導体パターンにお
いてFM増幅器を使用せずに従来技術と同等以上の性能
を確保する自動車用ガラスアンテナの提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、自動車の後部窓のガ
ラス板に、半ループ状の第1のアンテナ導体と、第1の
アンテナ導体のループ内に第1のアンテナ導体に電気的
に接続された第2のアンテナ導体とを設け、さらに、ヒ
ータ線とヒータ線に給電するバスバとを有する通電加熱
式のデフォッガを設け、バスバとデフォッガ用の直流電
源の間にチョークコイルを接続挿入し、デフォッガにア
ンテナ補助導体を設け、第1のアンテナ導体及び/又は
第2のアンテナ導体とアンテナ補助導体とが容量結合さ
れるようにすることを特徴とする自動車用ガラスアンテ
ナを提供する。
【0011】また、本発明は、第1のアンテナ導体と第
2のアンテナ導体との電気的接続が、直流的接続と容量
結合との両方によりなされている上記自動車用ガラスア
ンテナを提供する。
【0012】また、本発明は、アンテナ補助導体に分岐
線を設け、分岐線を第2のアンテナ導体に近接させるこ
とにより第2のアンテナ導体とアンテナ補助導体とが容
量結合されるようにする上記自動車用ガラスアンテナを
提供する。
【0013】また、本発明は、ヒータ線が複数本設けら
れ、複数本のヒータ線のバスバ以外の部分を短絡線によ
り短絡されてなる上記自動車用ガラスアンテナを提供す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に従って詳細
に説明する。図1は本発明の自動車用ガラスアンテナの
代表例の構成図である。
【0015】図1において、4は第1のアンテナ導体及
び第2のアンテナ導体の給電点、5は第1のアンテナ導
体、51は第2のアンテナ導体、52は接続導体、53
は第1のアンテナ導体5の開口部、6は分岐線、21は
第1のアンテナ補助導体、22はデフォッガの最下部の
ヒータ線2の下側余白部分に設けられた第2のアンテナ
補助導体、31は第1の連結用導体、32は第2の連結
用導体、71は第1の短絡線、72は第2の短絡線であ
る。なお、図1において図2と同番号、同符号の部分は
同名称とする。
【0016】本発明において、第1のアンテナ導体5は
主にAM放送用アンテナとして機能し、第2のアンテナ
導体51は主にFM放送又はテレビ放送用アンテナとし
て機能する。
【0017】図1に示す第1のアンテナ導体5は、開口
部53を有する水平方向にループ全体が延びた半ループ
状の導体パターンからなるが、これに限定されず、半ル
ープ状の導体パターンが水平方向以外の方向に延びてい
てもよい。
【0018】ここで、半ループ状とは、完全なループで
なくループの一部分が途切れていることをいう。また、
かかる途切れた部分を開口部という。
【0019】開口部53は、デフォッガの最高位のヒー
タ線2に相対向する部分に設けられることが受信感度向
上のうえで好ましいが、これに限定されず、第1のアン
テナ導体5の側部又は上部に配設されていてもよい。開
口部53がデフォッガの最高位のヒータ線2に面する部
分に設けられる場合は、それ以外の場合と比較すると数
dB受信感度が向上する。
【0020】開口部53の幅は、所望の受信周波数帯の
中心周波数の波長をλ、ガラス短縮率をKとしたとき、
(λ/30)×K〜(λ/4)×Kの範囲であることが
好ましい。この範囲外であると数dB受信感度が悪くな
る。なお、ガラス短縮率Kは、通常、0.64である。
【0021】また、第1のアンテナ導体5の半ループ状
の幅(図1における横方向の寸法)は、所望の受信周波
数帯の最高周波数の波長をλH 、所望の受信周波数帯の
最低周波数の波長をλL としたとき、(λH /2)×K
〜(λL /2)×Kの範囲が好ましい。この範囲を外れ
ると数dB受信感度が悪くなる。
【0022】第2のアンテナ導体51は、第1のアンテ
ナ導体5の半ループの内に配設されていることを要す
る。また、図1に示す第2のアンテナ導体51は略T字
状の導体パターンからなるが、これに限定されず、略L
字状又は曲線等からなる導体パターンであってもよく、
必ずしも水平方向に延びていなくてもよい。
【0023】本発明において、第1のアンテナ導体5と
第2のアンテナ導体51とは電気的に接続されているこ
とを要する。ここで、「電気的に接続」としては「直流
的に接続」されていることでもよく、第1のアンテナ導
体5と第2のアンテナ導体51とが所定間隔をおいて近
接されて「容量結合」されていることでもよい。
【0024】また、「電気的に接続」とは、直流的接続
と容量結合のいずれか一方、又は、両方であってもよ
く、容量結合のみの場合よりも直流的接続のみの場合の
方が数dB受信感度がよく好ましい。また、直流的接続
かつ容量結合の場合の方が直流的接続のみの場合に比較
して数dB受信感度がよく特に好ましい。
【0025】第1のアンテナ導体5と第2のアンテナ導
体51とを電気的に接続させた場合、FM帯又はテレビ
放送周波数帯(以下、テレビ帯という)において、デフ
ォッガに誘導された信号を給電点4を介して受信機に伝
送する際、第2のアンテナ導体51によってインピーダ
ンスマッチングを行うことができる。第2のアンテナ導
体51の長さを調整することによって、第2のアンテナ
導体51のインピーダンスを調整し、インピーダンスマ
ッチングを行うことができ、受信感度を向上させうる。
【0026】また、第1のアンテナ導体5と第2のアン
テナ導体51とを容量結合させた場合、FM帯又はテレ
ビ帯において、デフォッガに誘導された信号を給電点4
を介して受信機に伝送する際、第2のアンテナ導体51
によってインピーダンスマッチングを行うことができ
る。第2のアンテナ導体51の長さを調整することによ
って、容量結合している第1のアンテナ導体5との間の
容量を調整し、インピーダンスマッチングを行うことが
でき、受信感度を向上させうる。
【0027】第1のアンテナ導体5と第2のアンテナ導
体51との容量結合については、少なくとも半ループ状
の導体パターンの一部において、第1のアンテナ導体5
と所定間隔をおいて近接されることによりなる。また、
容量結合が達成される距離の範囲については、通常、
0.1〜30mmとされる。
【0028】接続導体52は、第1のアンテナ導体5と
給電点4とを接続する機能を有する。したがって、図1
では略L字状の形状になっているが、これに限定され
ず、直線または曲線等であってもよい。
【0029】第1のアンテナ導体5、第2のアンテナ導
体51及び接続導体52にはアンテナ補助導体は付設さ
れていないが、これに限定されず、位相調整及び指向性
調整のために、略T字状、略L字状、ループ等の補助ア
ンテナが付設されていてもよい。
【0030】給電点4は、図1では後部窓のガラス板1
の左側周縁部に配設されているが、この位置に限定され
ず、どこに配設されていてもよく、例えば、後部窓のガ
ラス板1の上下方向の周縁部の左右方向の中央部にあっ
てもよい。
【0031】第2のアンテナ導体51の寸法はFM放送
又はテレビ放送用アンテナとして機能させる場合にはF
M放送又はテレビ放送の受信に適する寸法にする。
【0032】本発明では、デフォッガをアンテナとして
最大限機能させることによって、電波信号を効率よく受
信でき、この受信された電波信号を第1のアンテナ導体
5を介して給電点4へ伝送できる。したがって、FM増
幅器を設けなくとも必要な受信感度が得られる。
【0033】デフォッガをアンテナとして最大限機能さ
せるため、本発明では、デフォッガに第1のアンテナ補
助導体21を付設しており、さらに必要に応じてデフォ
ッガに第2のアンテナ補助導体22を付設する。第2の
アンテナ補助導体22を付設した場合の方が数dB受信
感度がよく好ましい。
【0034】図1に示す第1のアンテナ補助導体21、
第2のアンテナ補助導体22について述べると、略垂直
方向に延びた直線状の連結用導体(第1の連結用導体3
1、第2の連結用導体32)に略水平方向に延びた2本
の直線状のアンテナ導体素子をアンテナ導体素子のほぼ
中心で連結用導体とクロスするように設けることよりな
る。
【0035】なお、図1に示す第1の連結用導体31は
デフォッガの最高位のヒータ線2から第1のアンテナ補
助導体21の最高位のアンテナ導体素子までであり、ま
た、図1に示す第2のアンテナ補助導体22はデフォッ
ガの最低位のヒータ線2から第2のアンテナ補助導体2
2の最低位のアンテナ導体素子までである。
【0036】第1のアンテナ補助導体21、第2のアン
テナ補助導体22については、図1に示す構成に限定さ
れず、連結用導体に設けられるアンテナ導体素子の本数
は1本でもよく、3本以上でもよい。ただし、受信感度
の点から、2本が好ましい。アンテナ導体素子が2本の
場合は2本以外の場合と比較して0.5dB以上受信感
度が向上する。
【0037】図1に示す第1のアンテナ補助導体21又
は第2のアンテナ補助導体22のアンテナ導体素子の形
状は、略水平方向に延びた直線状であったが、これに限
定されず、略直線状、曲線状であってもよい。
【0038】図1に示す第1のアンテナ補助導体21又
は第2のアンテナ補助導体22のアンテナ導体素子には
調整用アンテナ導体は付設されていないが、これに限定
されず、位相調整及び指向性調整のために、略T字状、
略L字状、ループ等の調整用アンテナ導体が付設されて
いてもよい。
【0039】第1のアンテナ補助導体21又は第2のア
ンテナ補助導体22のアンテナ導体素子の導体長は所望
の受信周波数帯の受信に適した導体長にすることが好ま
しい。また、図1におけるアンテナ導体素子の導体長で
ある、アンテナ導体素子の横方向の寸法は、所望の受信
中心周波数の波長をλ、ガラス短縮率をKとしたとき、
(λ/2)×K以下、かつ、(λ/30)×K以上であ
ることが好ましい。(λ/30)×K未満であると設け
ていない場合と同程度となり、(λ/2)×Kを超える
と数dB受信感度が悪くなる。
【0040】第1のアンテナ補助導体21は、通常、デ
フォッガの最高位のヒータ線2と第1のアンテナ導体5
の下部との間に設けられるがこれに限定されず、最高位
のヒータ線2以外のヒータ線2又はバスバ3a、3bに
設けてもよい。また、第2のアンテナ補助導体22は、
通常、デフォッガの最低位のヒータ線2より下側余白部
に設けられるがこれに限定されず、最低位のヒータ線2
以外のヒータ線2又はバスバ3a、3bに設けてもよ
い。
【0041】また、ガラス板1に設けられる第1のアン
テナ補助導体21、第2のアンテナ補助導体22は、A
M、FM放送用に限定されず、UHF帯用、VHF帯
用、電話受信用などに応用できる。
【0042】本発明では、デフォッガをアンテナとして
利用するため、第1のアンテナ補助導体21と、第1の
アンテナ導体5と第2のアンテナ導体51の少なくとも
一方とは所定間隔をおいて近接させて容量結合させてい
る。
【0043】分岐線6は第2のアンテナ導体51と第1
のアンテナ補助導体21とを容量結合させやすくする機
能を有し、必要に応じて第1のアンテナ補助導体21に
付設される。分岐線6の形状は、図1の場合は、略T字
状としたがこれに限られず略L字状等であってもよい。
分岐線6が第1のアンテナ補助導体21に付設されない
場合には第2のアンテナ導体51と第1のアンテナ補助
導体21とが直接近接され容量結合される。
【0044】図1の場合は、第2のアンテナ導体51と
分岐線6が、所定間隔をおいて近接されており、この近
接によりアンテナ導体5とデフォッガとは、両者間で直
流電流の送受は行われないが、高周波電流の送受は行わ
れるように容量結合されている。
【0045】第2のアンテナ導体51の最下部と分岐線
6とは、通常、0.1〜30mm程度の間隔をおいて離
間されている。デフォッガは、この容量結合によって見
かけ上アンテナの一部として機能するようになる。特
に、AM放送周波数帯(以下、AM帯という)、FM帯
に対しては、デフォッガもアンテナの一部として機能
し、アンテナの実効長が長くなるため、受信電波を多く
受けられ受信感度が向上する。
【0046】デフォッガと、第1のアンテナ導体5とを
容量結合させる場合には、開口部53と第1のアンテナ
補助導体21とを近接させる。
【0047】第1の短絡線71、第2の短絡線72は必
要に応じて設けられ、デフォッガをアンテナとして利用
する際に、デフォッガのインピーダンスを安定させる機
能を有する。また、第1の短絡線71、第2の短絡線7
2は広帯域化機能も有する。
【0048】デフォッガをアンテナとして最大限に利用
するには、第1の短絡線71の長さZ1 と第2の短絡線
72の長さZ2 の比を、0.1≦Z1 /Z2 ≦1.5と
することが好ましい。この範囲外であると受信感度が1
〜2dB下がる。さらに、Z1 とZ2 の長さをこの比率
で調整することによって、広帯域化の効果も促進でき
る。
【0049】第1の短絡線71と第2の短絡線72と
は、デフォッガの水平方向における中央に位置する必要
はないが、良好にインピーダンスを安定させるためには
デフォッガの水平方向におけるほぼ中央に第1の短絡線
71と第2の短絡線72を配設されることが好ましい。
また、第1の短絡線71と第2の短絡線72はヒータ線
2に略直角にクロスすることが好ましい。第1の短絡線
71、第2の短絡線72に極力ヒータ電流を流さないた
めである。
【0050】また、第1の短絡線71と第2の短絡線7
2により全てのヒータ線2を短絡しなくてもよい。ま
た、第1の短絡線71と第2の短絡線72を1本の短絡
線としてもよく、この1本の短絡線により全てのヒータ
線2を短絡しなくてもよい。
【0051】図1に示したデフォッガは、いわゆるハの
字状であるが、本発明にかかるデフォッガはこれに限定
されず、バスバを3つ有するいわゆるコの字状であって
も本発明に利用できる。
【0052】図1においては、バスバ3a、3bとデフ
ォッガ用の直流電源11間にチョークコイル9及び高周
波用のチョークコイル8a、8bを挿入し、高周波帯域
にてチョークコイル9及び高周波用のチョークコイル8
a、8bのインピーダンスを大きくすることによって、
直流電源11からデフォッガへの直流電流は流すが放送
周波数帯域などの高周波帯域の電流は遮断するようにし
ている。
【0053】このようにして、チョークコイル9及び高
周波用のチョークコイル8a、8bによりデフォッガの
ヒータ線2とバスバ3a、3bとを車体アースから高周
波的に絶縁でき、ヒータ線2及びバスバ3a、3bに誘
起されたラジオ周波数帯域などの高周波帯域の受信電流
が車体アースへ流れるのを防止でき、この受信電流を漏
れなく受信機に送りうる。
【0054】また、中波帯、例えば、AM帯のみを受信
する場合であれば、高周波用のチョークコイル8a、8
bは通常不要であり、チョークコイル9のみでよく、F
M帯のみを受信する場合であれば、高周波コイル8a、
8bのみでよい。また、中波帯及びFM帯両方を受信す
る場合であっても、チョークコイル9及び高周波用のチ
ョークコイル8a、8b両方の機能を満足するチョーク
コイルがあればかかるコイルでもよい。
【0055】
【実施例】
(実施例1)図1のような形状のガラスアンテナを製作
した。第1のアンテナ導体5の略横方向の寸法は、FM
帯の中心周波数を92MHzと仮定し、ガラス短縮率を
0.64として、1000mmとした。略縦方向の長さ
は60mmとし、開口部53の幅は200mmとした。
デフォッガのヒータ線2の本数は14本、間隔は35m
m等間隔であった。第1の短絡線71と第2の短絡線7
2とは設けなかった。
【0056】第2のアンテナ導体51の略横方向の寸法
は960mm、略縦方向の寸法は40mmとした。第1
のアンテナ導体5と第2のアンテナ導体51はガラス板
1の中央付近で直流的に結合され、第1のアンテナ導体
5と第2のアンテナ導体51との水平部分はほぼ20m
mの距離で近接され、容量結合されている。
【0057】第1のアンテナ補助導体21(アンテナ導
体素子の長さ)の略横方向の寸法は700mm、第1の
連結用導体31の寸法は20mmとした。第1のアンテ
ナ補助導体21の最低位のアンテナ導体素子と最高位の
ヒータ線2との間隔は、10mmとした。第2のアンテ
ナ補助導体22は設けなかった。
【0058】また、分岐線6は設けず、第1のアンテナ
導体5の開口部53近傍は、第1のアンテナ補助導体2
1と10mmの距離で近接し、容量結合している。
【0059】一方、従来使用されていた図2と同形状の
ガラスアンテナを比較例とした。アンテナ導体40全体
の略横方向の寸法は1000mm、略縦方向の寸法は1
40mmである。
【0060】これらの76〜108MHzの周波数帯域
における平均受信感度を比較した。偏波面が垂直、水平
の両偏波において、実施例1は比較例に対して約1dB
μVの向上がみられた。なお、600〜1500kHz
の平均受信感度は61.9dBμVであった。
【0061】(実施例2)実施例1のガラスアンテナに
他の仕様は変更せずに、さらに、第1のアンテナ補助導
体21に分岐線6を付設した。分岐線6の略横方向の寸
法を100mmとし、3mmの距離で第2のアンテナ導
体51の最下部と近接させ、容量結合させた。実施例2
は実施例1に比較して受信感度が約1dBμV向上し
た。なお、600〜1500kHzの平均受信感度は6
3.0dBμVであった。
【0062】(実施例3)実施例2のガラスアンテナに
他の仕様は変更せずに、さらに、長さ245mmの第1
の短絡線71と長さ175mmの第2の短絡線72とを
設けた。第1の短絡線71と第2の短絡線72の間隔を
35mmとした。
【0063】実施例2、3の76〜108MHzの周波
数帯域における平均受信感度を比較した。垂直偏波、水
平偏波において、実施例3は実施例2に対して約1dB
μVの向上がみられた。なお、600〜1500kHz
の平均受信感度は63.3dBμVであった。
【0064】(実施例4)実施例3のガラスアンテナに
他の仕様は変更せずに、さらに、図1のようにヒータ線
2に第2のアンテナ補助導体22を付設した。第2のア
ンテナ補助導体22の寸法は第1のアンテナ補助導体2
1と同様にした(ただし、第2のアンテナ補助導体22
の方向を上下反対とした場合の寸法である)。
【0065】実施例3、4の76〜108MHzの周波
数帯域における平均受信感度を比較した。垂直偏波、水
平偏波において、実施例4は実施例3に対して約1dB
μVの向上がみられた。なお、600〜1500kHz
の平均受信感度は63.9dBμVであった。
【0066】
【発明の効果】本発明では、第1のアンテナ導体の半ル
ープ内に第2のアンテナ導体を配設し、デフォッガにア
ンテナ補助導体を付設し、第1のアンテナ導体及び/又
は第2のアンテナ導体とアンテナ補助導体とを容量結合
させているため、デフォッガに誘起された電波の受信電
圧を効率よく第1のアンテナ導体に誘導ができ、受信感
度が著しく向上する。
【0067】また、デフォッガに第1のアンテナ補助導
体を付設しているために、FM増幅器を必要とせず、F
M帯又はテレビ帯の受信感度を著しく向上させうる。ま
た、偏波面が垂直、水平の両偏波において、FM放送波
の受信感度向上を達成できる。
【0068】また、本発明の自動車用ガラスアンテナ
は、簡単な導体パターンから構成されているため、必要
な受信感度を得るために導体パターンを調整するのに長
時間を要せず、生産性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ガラスアンテナ装置の代表例
の構成図
【図2】従来例の自動車用ガラスアンテナ装置の代表例
の構成図
【符号の説明】
1:後部窓のガラス板 2:ヒータ線 3a、b:バスバ 4:第1のアンテナ導体及び第2のアンテナ導体の給電
点 5:第1のアンテナ導体 51:第2のアンテナ導体 52:接続導体 53:開口部 6:分岐線 21:第1のアンテナ補助導体 22:第2のアンテナ補助導体 71:第1の短絡線 72:第2の短絡線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の後部窓のガラス板に、半ループ状
    の第1のアンテナ導体と、第1のアンテナ導体のループ
    内に第1のアンテナ導体に電気的に接続された第2のア
    ンテナ導体とを設け、さらに、ヒータ線とヒータ線に給
    電するバスバとを有する通電加熱式のデフォッガを設
    け、バスバとデフォッガ用の直流電源の間にチョークコ
    イルを接続挿入し、デフォッガにアンテナ補助導体を設
    け、第1のアンテナ導体及び/又は第2のアンテナ導体
    とアンテナ補助導体とが容量結合されるようにすること
    を特徴とする自動車用ガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】第1のアンテナ導体と第2のアンテナ導体
    との電気的接続が、直流的接続と容量結合との両方によ
    りなされている請求項1の自動車用ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】アンテナ補助導体に分岐線を設け、分岐線
    を第2のアンテナ導体に近接させることにより第2のア
    ンテナ導体とアンテナ補助導体とが容量結合されるよう
    にする請求項1又は2の自動車用ガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】ヒータ線が複数本設けられ、複数本のヒー
    タ線のバスバ以外の部分を短絡線により短絡されてなる
    請求項1、2又は3の自動車用ガラスアンテナ。
JP166696A 1996-01-09 1996-01-09 自動車用ガラスアンテナ Pending JPH09191208A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020043605A (ja) * 2015-04-28 2020-03-19 日本板硝子株式会社 ガラスアンテナ

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