JPH09182791A - 薬剤投与装置 - Google Patents

薬剤投与装置

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JPH09182791A
JPH09182791A JP7353636A JP35363695A JPH09182791A JP H09182791 A JPH09182791 A JP H09182791A JP 7353636 A JP7353636 A JP 7353636A JP 35363695 A JP35363695 A JP 35363695A JP H09182791 A JPH09182791 A JP H09182791A
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JP
Japan
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liquid
adapter
inlet
outlet
passage
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JP7353636A
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Inventor
Hideki Tadokoro
英記 田所
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JMS Co Ltd
Original Assignee
JMS Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、薬剤を溶解して注入するシステムに
おいて、輸液速度に依存していた薬剤カートリッジへの
充填時間を短縮し、また、希釈液のみ投与する場合にも
簡単に対応できるような薬剤投与システムを提供する。 【解決手段】薬剤投与のため、体内導入手段と薬剤を含
有したカートリッジとの間に液流可能に連結して使用さ
れる装置で、複数の流入口・流出口と液貯留部、流路選
択手段、通気口からなるバッファーチャンバと、カート
リッジ装着のためのハウジング、穿刺針、流入口・流出
口と通気口からなるアダプタより構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の体内に薬剤
を投与するための手段に関し、さらに詳細には、粉末状
の、或いは希釈して投与されるべき薬剤を希釈液に溶解
して患者に注入するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療に使用される粉末薬剤、或いは保管
状態のものでは濃度が高すぎるため、希釈液に溶解して
投与される薬剤は物理的、化学的安定性の点から、混合
する希釈液とは別々に保存される場合が多い。混合後の
保存性が良くないために、使用直前に混合・溶解される
のである。さらに薬剤と希釈液は特公平5−60758
号公報に記載されたように、薬剤を製造している会社が
希釈液を提供していない(或いはその反対)等の理由
で、薬剤と希釈液は別々に市販されることが多く、両者
は投与直前に混合し、溶解して使用しなくてはならな
い。しかし、ただでさえ忙しい業務の中で、患者への処
置前の薬液の調製は医師・看護婦に対して大きな負担と
なる。加えて、前記特公平5−60758号公報、33
6〜337頁に記載されたような汚染、薬剤の取り違え
等の危険性を有する。そのため、上記の課題を解決すべ
く、従来より種々の装置や方法が工夫されてきた。例え
ば、前記特公平5−60758号公報や特開平6−23
045号公報、特公平6−14977号公報等にみられ
るようなアダプタやソケット、カートリッジ等から構成
された投与システムである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの投与
システムにおける欠点は、カートリッジ(バイアル瓶)
を投与システムに取り付けた際に、カートリッジの希釈
液による充填時間が輸液速度に依存することである。即
ち、患者体内へ注入する輸液速度が小さいと、それに伴
ってカートリッジへの流入速度も比例して小さくなる。
その結果、カートリッジへの液充填や薬剤溶解に時間が
余計にかかってしまう。そのため、所定量の薬剤を早急
に投与したい場合(特に輸液速度を変更せずに、薬剤の
み急速に溶解して投与したいとき)等に対応できなかっ
た。さらに、希釈液はただでさえ狭い流路部位を有する
アダプタやカートリッジを通過しなくてはならず、その
上、カートリッジ上部には空気が存在するため、液が
(空気を追い出して)カートリッジ内に侵入していきに
くく、どうしても流入速度が小さくなってしまう。その
ため、アダプタ部分を可撓性に形成して、その部分をポ
ンピングすることによって液を流入させ、薬剤の溶解時
間を短縮するものもあるが、余分な操作が必要であり、
さらに空気は排除できなかった。また、希釈液のみを患
者体内に注入したいような場合にも、いちいちソケット
からカートリッジを除去しなければならず、面倒で感染
の恐れを有していた。
【0004】本発明は、上記のような従来の薬剤投与手
段の有する欠点、即ち、薬剤を希釈液に溶解して注入す
る装置において、輸液速度に依存していた薬剤カートリ
ッジへの充填時間(薬剤の溶解時間に関連する)を輸液
速度とは無関係に短縮でき、また、希釈液のみ投与する
場合にも簡単に対応できるような薬剤投与装置を提供す
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、薬液投与のた
め、体内導入手段と薬剤を含有したカートリッジの間に
液流可能に連結して使用するシステムで、バッファーチ
ャンバとアダプタからなり、バッファーチャンバは液源
に連結した上部導管と挿入手段に連結した下部導管、或
いは上部導管と点滴筒との間に液流可能に連結され、且
つ薬剤を含有したカートリッジとはアダプタを経由して
液流可能に連結できるバッファ−チャンバであり、上部
導管に連結する第1流入口と、下部導管或いは点滴筒に
連結する第2流出口と、バッファ−チャンバからアダプ
タに液を流出する第1流出口と、アダプタからバッファ
−チャンバに液を流入する第2流入口と、第1流入口と
第2流出口の間に形成され液を貯留する貯留部と、上部
に疎水性フィルターを装着した第1通気口を有してお
り、また第1流入口から貯留部に連通する第1通路、第
1通路から分岐して第1流出口に連通する第2通路が形
成され、該分岐部に流路選択手段を装着し、貯留部と第
2流入口を連通する第3通路が形成され、第3通路に逆
流防止弁を装着しており、一方、アダプタはバッファー
チャンバとカートリッジとの間に配置され、両者を液流
可能に連結するアダプタであり、上端部が開放した中空
のハウジングと、先端部を上方に向けてハウジングの中
央の下部から上部に配設したカートリッジ刺入のための
穿刺針からなり、ハウジング下部には、第3流入口、第
3流出口、疎水性フィルターを装着した第2通気口がが
形成され、前記穿刺針は、第3流入口よりも上方に形成
された第1連通孔と、第3流出口よりも上方に形成され
た第2連通孔と、上部先端部に形成した第3連通孔とを
有しており、第1連通孔は第3流入口と、第2連通孔は
第3流出口とそれぞれ独立に連通する通路を形成し、ま
た第3連通孔は第2通気口と独立に連通する通路を形成
しており、さらに第1流出口及び第3流入口を、それぞ
れ第2流入口及び第3流入口と連結することによりバッ
ファーチャンバとアダプタとを組み合わせたことを特徴
とする薬剤投与装置である。
【0006】本発明の構成の特徴は、第1に流路選択手
段を有するバッファーチャンバとアダプタを連結したこ
とにあり、お互いの流出口と流入口同士を(バッファー
チャンバの流出口とアダプタの流入口とを、バッファー
チャンバの流入口とアダプタの流出口とを)、液が流通
できるように連結したことにある。それによって、体内
導入手段に連結したバッファーチャンバと、薬剤を含有
するカートリッジ内とを連通することができ、バッファ
ーチャンバからカートリッジ内に希釈のための液を供給
し、薬剤を溶解した薬液をカートリッジからバッファー
チャンバに流入することが可能になる。また、バッファ
ーチャンバに流路選択手段を設けることによって、薬剤
を含有したカートリッジを経由する輸液でも、経由しな
い輸液でも行うことができる。第2にアダプタに第2通
気口を有しており、アダプタの穿刺針先端に開口してい
る第3連通孔と第2通気口が連通しているため、カート
リッジをアダプタに装着(即ち、アダプタの穿刺針にカ
ートリッジを刺入する)したとき、カートリッジ内は汚
染されることなく外気と連通することが可能である。そ
のため、カートリッジ内に液を流通する際に、カートリ
ッジから空気が抜け、内圧が上昇せずに液を流入するこ
とが可能である。通気口は疎水性フィルターを装着して
いるため、細菌汚染や液の漏出を心配することはない。
通気口がない場合はカートリッジの液充填時間はほぼ輸
液速度に比例し、輸液速度が遅い場合には、所定時間内
に必要量の薬剤を注入できないことがある。第3にカー
トリッジ内に刺入する穿刺針に、アダプタの流入口、流
出口のそれぞれに連通する連通孔を形成して、カートリ
ッジ内への液の流入、流出経路を単純にしたことであ
る。即ち、穿刺針に流入口、流出口に通じる連通孔(及
びそのための通路)を形成することによって、他にカー
トリッジ内に流通する通路を設けなくてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の薬剤投与装置は、バッフ
ァーチャンバとアダプタからなる。バッファーチャンバ
は、液源である希釈液容器及びそれに連なる上部導管
と、患者体内に刺入された注射針やカテーテル(以下、
挿入手段という)等に連なる輸液ラインの下部導管や点
滴筒等の間に配置されることが多い。バッファーチャン
バは、これらの輸液セット等(以下、体内導入手段とい
う)と液流可能に連結するために、少なくとも1対の流
入口及び流出口とを有し、さらにアダプタと液流可能に
連結するために、体内導入手段とは異なる箇所に1対の
流出口及び流入口を有する。また、バッファーチャンバ
は液を貯留するための貯留部と、流路を変更する流路選
択手段と、空気排出のため上部に形成した第1通気口と
を有する。流路選択手段は、バッファーチャンバ内に流
入した液を下流側の輸液ラインに流出したり、貯留部に
溜めたり、或いはアダプタに液を流出できるように流路
を選択する。また、第1通気口は疎水性フィルターが装
着されており、液漏れや細菌汚染を防止できる。また、
アダプタからの薬液が流入する第2流入口には逆流防止
弁が装着されており、アダプタへの液の流出は防止でき
る。
【0008】一方、アダプタはバッファーチャンバと薬
剤含有したカートリッジとの間に装着してバッファーチ
ャンバとカートリッジとを液流可能に連結するもので、
上端部の開放したハウジングとハウジング中央部に配設
したカートリッジ刺入のための穿刺針からなり、ハウジ
ング下部には疎水性フィルターを装着した第2通気口、
第3流入口、第3流出口が形成されている。ここで記載
する上部、下部の定義はカートリッジをアダプタに取り
付けたとき、カートリッジによって覆われる穿刺針領域
を上部とし、カートリッジによって覆われない穿刺針領
域を下部とする。穿刺針には少なくとも上部先端部に1
個、第3流入口や第3流出口より上方に2個の連通孔が
形成されている。アダプタは、バッファーチャンバから
カートリッジに液を流入させるために、第3流入口と該
流入口に連通した第1連通孔とを有し、カートリッジか
らの薬液をバッファーチャンバに流出させるために、第
3流出口と該流出口に連通した第2連通孔とを有する。
またカートリッジからの液の流出速度が小さい場合で
も、カートリッジへの流入速度が規制されないように、
即ちカートリッジ内から空気が排出できるように、アダ
プタには、第2通気口と該通気口に連通した第3連通孔
が設けられている。さらにバッファーチャンバとカート
リッジとを液流可能に連結するため、バッファーチャン
バの第1流出口とアダプタの第3流入口が連結され、バ
ッファーチャンバの第2流入口とアダプタの第3流出口
とが連結されている。
【0009】以下に、本発明の各構成要素についてより
詳細に説明する。バッファーチャンバは輸液容器に連結
した輸液チューブと、注射針等の挿入手段に連結してい
る輸液チューブとの間に配置されて液流に連結される。
バッファーチャンバは、上部に上部輸液チューブに連結
する第1流入口と、疎水性フィルターを装着した第1通
気口とを有し、下部に下部輸液チューブ等に連結する第
2流出口を有し、中間部側方にバッファ−チャンバから
アダプタに液を流出する第1流出口と、アダプタからバ
ッファ−チャンバに液を流入する第2流入口とを有して
いる。さらにバッファ−チャンバは液を貯留する貯留部
を有している。また第1流入口から下方の貯留部に連通
する第1通路、第1通路から直角に分岐して第1流出口
に連通する第2通路が形成され、該分岐部には第1流入
口と第1流出口と貯留部とを連通する三方活栓が装着さ
れている。さらにバッファーチャンバの中間部側方にに
は、貯留部と第2流入口を連通する第3通路が形成さ
れ、第3通路にはアダプタからバッファーチャンバの方
向のみの液を流通させ、その反対の流通は防止する逆流
防止弁を装着している。
【0010】次にアダプタは、バッファーチャンバとカ
ートリッジとの間に配置し、両者を液流可能に連通する
ものであり、上端部が開放した中空の円筒形のハウジン
グと、先端部を上方に向けてハウジング中央の下部から
上部に配設した穿刺針からなり、ハウジング下部には、
側部に形成した第3流入口と第3流出口、疎水性フィル
ターを装着した第2通気口を有する。前記穿刺針は、第
3流入口よりも上方に形成された第1連通孔と、第3流
出口よりも上方に形成された第2連通孔と、上部先端部
に形成した第3連通孔とを有しており、第1連通孔は第
3流入口と、第2連通孔は第3流出口とそれぞれ独立に
連通する通路を穿刺針内部に形成し、また第3連通孔は
第2通気口と独立に連通する通路を穿刺針内部に形成し
ている。そのため、第3流入口から流入した液は穿刺針
内部の通路から第1連通孔を経由してカートリッジ内部
に流入する。カートリッジ内部の空気は穿刺針先端の第
3連通孔を通って第2通気口から排出されるため、液は
穿刺針先端部に到達するまで流入できる。カートリッジ
内に流入した液は薬剤を溶解して薬液となり、カートリ
ッジから第2連通孔を経由して第3流出口から流出され
る。
【0011】第3流出口に連通する第2連通孔が他の連
通孔よりも小さければ、流出する液量よりも流入する液
量の方が多く、カートリッジ内が液で充填され、薬剤の
溶解時間を減少することができる。
【0012】穿刺針に形成される第2連通孔はカートリ
ッジ内の液を残さず流出できるように、なるべく下方に
形成されることが好ましい。ただし、カートリッジを取
り付けたとき、穿刺針がカートリッジ内部に刺入できる
ように、カートリッジ内の液を流出できる範囲での上部
下限に形成する。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の1実施例を図面によって、
より具体的に説明する。
【0014】図1に示すように、本薬剤投与装置1はバ
ッファーチャンバ2とアダプタ3からなる。バッファー
チャンバ2は、輸液セット4の希釈液容器5と点滴筒6
の間に装着される。希釈液容器5とバッファーチャンバ
2の第1流入口7は、上部導管8により連結され、点滴
筒6とバッファーチャンバ2とは第2流出口9にて連結
されている。
【0015】図2に示すように、バッファーチャンバ2
の上部にはチャンバ内の空気を抜くための第1通気口1
0が設けられている。第1通気口10には、疎水性で通
気性のあるフィルター18が装着されているので、バッ
ファーチャンバ2内の余分な空気はこの部位から排除さ
れ、また液が漏れ出す心配もない。バッファーチャンバ
2の側部には、第1流入口7から流入した希釈液をカー
トリッジ11方向に流出させるための第1流出口12
と、カートリッジ11内の薬液をバッファーチャンバ2
に再流入させるための第2流入口13が設けられてい
る。第2流入口13には、逆流防止弁19が装着され、
カートリッジ11(アダプタ3)からバッファーチャン
バ2内に流入する液のみを通過させ、その逆のバッファ
ーチャンバ2からの液の流出は防止している。バッファ
ーチャンバ2の側部から下部にかけて、上部導管8から
の希釈液やカートリッジ11からの薬液等の液を貯留す
るための貯留部14が設けられ、下部には貯留した液を
点滴筒6に流出するための第2流出口9が設けられてい
る。
【0016】第1流入口7と第1流出口12と、前記2
つの流路を貯留部14に連通させる貯留部連通口15と
は、三者それぞれがバッファーチャンバ2内の連通部1
6で連通している。連通部16には三方活栓17が装着
されており、第1流入口7と第1流出口12とを連通さ
せて、上部導管8からの希釈液を選択的にカートリッジ
方向に流通させたり、第1流入口7と貯留部連通口15
とを連通させて、希釈液を貯留部14に流通させたりす
ることができる。さらにこれら三者を全て連通させて、
希釈液をいずれの方向に流通させることもできる。
【0017】図3に示すように、アダプタ3はバッファ
ーチャンバ2とカートリッジ11との間に装着される円
筒状の部材であって、外側下部には、第1流出口12と
連結するための第3流入口20と、第2流入口13と連
結するための第3流出口21とが設けられ、内側下部に
はカートリッジ内の気体を除去するために設けられた第
2通気口22とが設けられている。第2通気口22には
第1通気口と同じように、疎水性で通気性のあるフィル
ター33が装着されているので、カートリッジ11内の
気体だけが除去される。円筒の外側全体はアダプタ3に
装着されるカートリッジ11を保持できるようにハウジ
ング23で覆われ、上端部24は開放されている。円筒
の内側中央部には、下部から上部にかけてカートリッジ
11の弾性部材25を穿刺し、貫通するための穿刺針2
6が設けられている。穿刺針26は穿刺針下部に形成さ
れた第1連通孔27と第3流入口20を連通する第4通
路28、同じく穿刺針下部に形成された第2連通孔29
と第3流出口21を連通する第5通路30、穿刺針頂部
に形成された第3連通孔31と第2通気口22とを連通
する第6通路32の計3本の通路を有する。ここで、第
2連通孔29はカートリッジ11内と連通できる範囲で
穿刺針のできるだけ下方に位置することが望ましく、ま
た他の通路よりも径が小さいほうが望ましい。
【0018】次に本発明の薬剤投与装置1の使用方法、
また使用中の各構成要素の作用、機構について説明す
る。
【0019】本投与装置1は薬剤溶解の必要のない場
合、即ち、カートリッジ11を装着しないで輸液すると
きは、第1流入口7と貯留部連通口15の方向のみ連通
するように三方活栓17を開放して、希釈液容器5から
流れる希釈液を貯留部14に溜め、点滴筒6に流出させ
る。
【0020】薬剤を希釈液に溶解して投与したい場合に
は、初めに以下の準備が必要である。まず、バッファー
チャンバ2にアダプタ3を装着する。第1流出口12は
第3流入口20に、第2流入口13は第3流出口21に
取付け部位を間違えないように連結し、次にアダプタ3
のハウジング23にカートリッジ11を装着する。アダ
プタ3の穿刺針26に薬剤入りカートリッジ11の弾性
部材25側を押し当てて捩じ込んで装着する。以上の準
備が終わったら、第1流入口7と第1流出口12貯留部
連通口15が連通するように三方活栓17を開け、第1
流入口7から流入した希釈液を第1流出口12を経由し
てアダプタ3の方向と、貯留部連通口15を経由して貯
留部14の両方に流出させる。バッファーチャンバ2に
は第1通気口10が設けられているため、貯留部14に
空気が存在しても貯留部14に液が流入すると容易に追
い出されてしまう。そのため、貯留部14には液を溜め
ることができ、薬剤溶解のために希釈液がアダプタ3に
流出しても、点滴筒6の方向に流出する液が確保され
る。即ち、薬剤溶解のためにカートリッジ11に液を充
填しているときでも患者の輸液が中断されないとの利点
を有する。
【0021】アダプタ3において、第1流出口12から
流出した液は第3流入口20、第1通路28、第1連通
孔27を経由してカートリッジ11内に流入する。カー
トリッジ11内には空気があり、液を流入させるために
はこの空気を排出させる必要がある。従来のものは空気
を排出する手段を有していないため、カートリッジの液
流出口から液と一緒に空気も排出されていた。そのた
め、カートリッジ内に液を充填するのに時間(薬液の充
填時間は患者への輸液速度に依存する)がかかり、さら
にカートリッジ内の空気が液とともに排出されるので、
点滴筒内の液面レベルが低下し、患者体内に空気が注入
される危険性もあった。本発明ではこの問題を解決する
ためにアダプタ下部に第2通気口22を設け、穿刺針2
6に第2通気口22に通じる第3通路(通気路)を設け
て、カートリッジ11内の空気を排出させている。
【0022】カートリッジ11内の空気は第2通気口2
2から排出されるので、希釈液が急速にカートリッジ1
1に充填され、充填された希釈液量によって薬剤の溶解
速度も変化する。カートリッジ11に充填された希釈液
の液面が穿刺針26頂部まで上昇し、第3連通孔31に
液が侵入すると、通気の機能は完了する。希釈液によっ
て薬剤の溶解した薬液は第2連通孔29、第2通路3
0、第3流出口21を経由してバッファーチャンバ2に
再流出する。アダプタ3の各構成要素におけるポイント
ととして、第2連通孔29はカートリッジ11内の薬液
を残さず流出させるために、カートリッジ11が装着さ
れている範囲でなるべく下方に位置することが望まし
い。またカートリッジ11内の希釈液充填が完了するま
では第2連通孔29からの薬液流出を抑制するために、
第2連通孔29は第1連通孔27や第3連通孔31より
小さくする必要がある。
【0023】バッファーチャンバ2に流入した薬液は1
3を経由して貯留部14に溜まり、その薬液は第2流出
口9から点滴筒6に流出する。
【0024】
【発明の効果】薬剤溶解型輸液セット(インライン輸液
システム)等において、困難であった薬剤の溶解速度、
即ち薬剤カートリッジの液の充填時間を制御して、薬液
をより短時間に投与することが可能となる。さらに希釈
液のみを輸液しながら、薬剤カートリッジにも希釈液を
注入して溶解し、薬液が調製された頃に流路を選択して
薬液を優先的に輸液することもできる。希釈液と薬液の
流路の選択は流路選択手段で簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例である薬剤投与装置の輸液セット
への取り付け位置を示す全体概略図である。
【図2】本発明のバッファーチャンバの簡単な構造を示
す拡大断面図である。
【図3】本発明のアダプタの簡単な構造を示す拡大断面
図である。
【符号の説明】
1.薬剤投与投与装置 2.バッファーチャンバ 3.アダプタ 4.輸液セット 5.希釈液容器 6.点滴筒 7.第1流入口 8.上部導管 9.第2流出口 10.第1通気口 11.カートリッジ 12.第1流出口 13.第2流入口 14.貯留部 15.貯留部連通口 16.連通部 17.三方活栓 18.フィルター 19.逆流防止弁 20.第3流入口 21.第3流出口 22.第2通気口 23.ハウジング 24.上端部 25.弾性部材 26.穿刺針 27.第1連通孔 28.第4通路 29.第2連通孔 30.第5通路 31.第3連通孔 32.第6通路 33.フィルター

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液源に連結した上部導管と挿入手段に連
    結した下部導管、或いは上部導管と点滴筒との間に液流
    可能に連結され、且つ薬剤を含有したカートリッジとは
    アダプタを経由して液流可能に連結できるバッファ−チ
    ャンバであり、上部導管に連結する第1流入口と、下部
    導管或いは点滴筒に連結する第2流出口と、バッファ−
    チャンバからアダプタに液を流出する第1流出口と、ア
    ダプタからバッファ−チャンバに液を流入する第2流入
    口と、第1流入口と第2流出口の間に形成され液を貯留
    する貯留部と、上部に疎水性フィルターを装着した第1
    通気口を有しており、また第1流入口から貯留部に連通
    する第1通路、第1通路から分岐して第1流出口に連通
    する第2通路が形成され、該分岐部に流路選択手段を装
    着し、貯留部と第2流入口を連通する第3通路が形成さ
    れ、第3通路に逆流防止弁を装着したことを特徴とする
    バッファーチャンバ。
  2. 【請求項2】 バッファーチャンバとカートリッジとの
    間に配置され、両者を液流可能に連結するアダプタであ
    り、上端部が開放した中空のハウジングと、先端部を上
    方に向けてハウジング中央の下部から上部に配設したカ
    ートリッジ刺入のための穿刺針からなり、ハウジング下
    部には、第3流入口、第3流出口、疎水性フィルターを
    装着した第2通気口が形成され、前記穿刺針は、第3流
    入口よりも上方に形成された第1連通孔と、第3流出口
    よりも上方に形成された第2連通孔と、上部先端部に形
    成した第3連通孔とを有しており、第1連通孔は第3流
    入口と、第2連通孔は第3流出口とそれぞれ独立に連通
    する通路を形成し、また第3連通孔は第2通気口と独立
    に連通する通路を形成していることを特徴とするアダプ
    タ。
  3. 【請求項3】 薬液投与のため、体内導入手段と薬剤を
    含有したカートリッジの間に液流可能に連結して使用す
    るシステムで、バッファーチャンバとアダプタからな
    り、バッファーチャンバは液源に連結した上部導管と挿
    入手段に連結した下部導管、或いは上部導管と点滴筒と
    の間に液流可能に連結され、且つ薬剤を含有したカート
    リッジとはアダプタを経由して液流可能に連結できるバ
    ッファ−チャンバであり、上部導管に連結する第1流入
    口と、下部導管或いは点滴筒に連結する第2流出口と、
    バッファ−チャンバからアダプタに液を流出する第1流
    出口と、アダプタからバッファ−チャンバに液を流入す
    る第2流入口と、第1流入口と第2流出口の間に形成さ
    れ液を貯留する貯留部と、上部に疎水性フィルターを装
    着した第1通気口を有しており、また第1流入口から貯
    留部に連通する第1通路、第1通路から分岐して第1流
    出口に連通する第2通路が形成され、該分岐部に流路選
    択手段を装着し、貯留部と第2流入口を連通する第3通
    路が形成され、第3通路に逆流防止弁を装着しており、
    一方、アダプタはバッファーチャンバとカートリッジと
    の間に配置され、両者を液流可能に連結するアダプタで
    あり、上端部が開放した中空のハウジングと、先端部を
    上方に向けてハウジング中央の下部から上部に配設した
    カートリッジ刺入のための穿刺針からなり、ハウジング
    下部には、第3流入口、第3流出口、疎水性フィルター
    を装着した第2通気口が形成され、前記穿刺針は、第3
    流入口よりも上方に形成された第1連通孔と、第3流出
    口よりも上方に形成された第2連通孔と、上部先端部に
    形成した第3連通孔とを有しており、第1連通孔は第3
    流入口と、第2連通孔は第3流出口とそれぞれ独立に連
    通する通路を形成し、また第3連通孔は第2通気口と独
    立に連通する通路を形成しており、さらに第1流出口及
    び第3流入口を、それぞれ第2流入口及び第3流出口と
    連結することによりバッファーチャンバとアダプタとを
    組み合わせたことを特徴とする薬剤投与装置。
  4. 【請求項4】 前記流路選択手段が三方活栓であり、バ
    ッファーチャンバにおける第1流入口、第1流出口、貯
    留部の間の流通を選択する請求項1または3のいずれか
    の項に記載された薬剤投与装置。
  5. 【請求項5】 第2連通孔は他の連通孔よりも小さいこ
    とを特徴とする請求項2または3のいずれかの項に記載
    された薬剤投与装置。
  6. 【請求項6】 第2連通孔は、カートリッジ内の液を流
    出できる範囲で上部下限に形成された請求項2または3
    のいずれかの項に記載された薬剤投与装置。
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