JPH10127778A - インライン輸液セット - Google Patents

インライン輸液セット

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JPH10127778A
JPH10127778A JP8285585A JP28558596A JPH10127778A JP H10127778 A JPH10127778 A JP H10127778A JP 8285585 A JP8285585 A JP 8285585A JP 28558596 A JP28558596 A JP 28558596A JP H10127778 A JPH10127778 A JP H10127778A
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JP
Japan
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adapter
socket
cartridge
liquid
chamber
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Application number
JP8285585A
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English (en)
Inventor
Hideki Tadokoro
英記 田所
Tadashi Okiyama
忠 沖山
Masakuni Nakajima
真邦 中島
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JMS Co Ltd
Original Assignee
JMS Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インライン輸液システムにおいて、カートリ
ッジ内への液の充填が短時間に行え、輸液終了時におけ
る輸液セット内への気泡混入の防止、及びカートリッジ
内の薬液の残留が少ない輸液セットを提供する。 【解決手段】 アダプタを介して薬剤カートリッジと連
結できるソケットであって、該ソケットには液源や患者
に連なる導管と連結する各連結部と、アダプタが装填さ
れる装填部と、ソケットの上部室及び下部室と、これら
の室を隔離する隔壁とから構成され、1つの連結部には
上部室に液源からの液を流入させる第1流入口と、第1
流入口において液を流入・阻止するバルブが設けられ、
装填部はアダプタをソケットに液密に装填する装填部が
設けられたことを特徴とするインライン輸液セットによ
って上記課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬剤を希釈液に溶解
して患者に注入するための装置、即ちインライン輸液セ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】医療に使用される粉末薬剤は、溶解した
状態では物理的、化学的安定性の点から望ましくないと
いう理由で、使用前は粉末薬剤と希釈液とは別々に保存
される場合が多い。そのため、患者に投与する直前にシ
リンジや特殊な器具や容器を使用して粉末薬剤と希釈液
を混合溶解しなくてはならない。しかし、この事前の薬
液調製はただでさえ忙しい業務の中で医療従事者に対し
て大きな負担となる。加えて特公平5−60758号公
報の336〜337頁に記載されたような汚染や薬剤の
取り違え等の危険性を有する。そのため、前記の特公平
5−60758号、特開平6−23045号、特公平6
−14977号公報に記載した事前の薬剤調製の不要な
輸液システムが考案されている。即ち、カートリッジ内
に封入された薬剤を別の容器に入った希釈液で希釈しな
がら患者に投与するインライン輸液セットである。
【0003】しかし、上記の公報に記載されたような輸
液セットは、カートリッジ或いはそれに装着されたカニ
ューラに通気孔が設けられていないため、カートリッジ
内の液の充填に時間がかかるという欠点を有していた。
即ち、カートリッジへの流入口は希釈液容器(以下、液
源と称する)に連なり、カートリッジからの流出口は輸
液セットを介して患者体内に連なっており、カートリッ
ジ内に液が流入してきた時に、カートリッジ内に封入さ
れていた気体は(カートリッジ)流出口以外に逃げる場
所が無かった。そのためカートリッジ内への液の充填速
度はインライン輸液セットの患者への注入速度によって
決定され、充填速度を注入速度以上にする事はできなか
った。また、点滴筒内の液面の低下が発生し、さらに前
記カニューラ上端部がカートリッジからの薬液(希釈液
によって薬剤の溶解された溶解液のことをいう)の流出
口になるため、輸液終了時にカートリッジ内に少なから
ぬ量の薬液が残留してしまうという欠点も有していた。
しかし、カートリッジの流出口を下部に形成しただけで
は、輸液開始時に濃度の高い薬液が流出したり、輸液終
了前にインライン輸液セットの中に空になった液源から
の気体が混入して患者体内に注入される恐れがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明ではイ
ンライン輸液システムにおいて、カートリッジ内の希釈
液の充填が短時間に行え、輸液終了時におけるカートリ
ッジ内の薬液の残留が防止できる輸液セットを提供する
ことにある。さらに、薬剤溶解初期に一時的に濃度の高
い薬液が流出するのを緩和し、また輸液終了時に輸液セ
ット中に気泡が混入することを防止できる輸液セットを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、上流側導管
及び下流側導管とを直接、或いは間接的に連結し、さら
に上部に脱着可能に装填されるアダプタを介して薬剤カ
ートリッジと連結できるソケットであって、該ソケット
には上流側導管に連結する第1連結部と、下流側導管に
連結する第2連結部と、アダプタを液密に装填する装填
部と、ソケットの上部室及び下部室と、これらの室を隔
離する隔壁とから構成され、前記第1連結部は上部室に
液源からの液を流入させる第1流入口と、第1流入口を
開放・閉止するバルブが設けられ、装填部はアダプタを
ソケットに装填しないときには液密に閉止されており、
隔壁には上部室と下部室とが液流通可能な連通孔が形成
されたことを特徴とするインライン輸液セットのソケッ
トによって、上記課題の一部を解決した。
【0006】また、前記ソケットに脱着可能に装填さ
れ、薬剤カートリッジ内部とソケットとを連通させるア
ダプタであり、該アダプタは前記ソケット内に装填され
る下端部と、前記カートリッジ内に装着される上端部
と、外側部に通気口を設けた中間部と、アダプタ内腔に
設けられた少なくとも3つの連絡路とから構成され、下
端部には第2流出口を有する連通孔挿入針と、下端側部
に形成された第2流入口とが設けられ、上端部には通気
孔を有する長いカートリッジ挿入針と、上側部に形成さ
れた第1流出口と、第1流出口より上部に形成された第
3流入口とが設けられており、通気口には液漏れ防止手
段が装着され、アダプタ内腔には第2流入口と第1流出
口とを連絡する第1連絡路と、第3流入口と第2流出口
とを連絡する第2連絡路と、通気孔と通気口とを連絡す
る第3連絡路とが設けられていることを特徴とするイン
ライン輸液セットのアダプタによって、上記課題の一部
を解決した。さらに薬剤カートリッジに前記アダプタと
前記ソケットを具備してなるインライン輸液セットによ
って上記課題を解決した。
【0007】ソケットの第1流入口に、或いは第1流入
口の上流側近傍に流路を開放したり、閉止することので
きるバルブを設けることによって、液源から流入する液
が無くなったときに、ソケット内に空気が流入すること
を防止できる。また、装填部にスリット状切れ込みの挿
入孔を形成した弁を装着することによって、カートリッ
ジと連絡するアダプターを液密に脱着することができ
る。アダプターにおいては、ソケット上部室からの液を
カートリッジ内に送液する第1連絡路とその流入口及び
流出口と、カートリッジ内の液をソケット下部室に送液
する第2連絡路とその流入口及び流出口以外に、カート
リッジ内部と外部を通気する第3連絡路と通気孔及び通
気口とを設けることによって、カートリッジ内に液の流
入する速度を(患者に注入する輸液速度に関係ないよう
に)高め、カートリッジ内に蓄積できる液量を増加させ
ることができる。さらに、薬剤カートリッジにアダプタ
上端部を挿入し、更にアダプタ下端部をソケット装填部
に液密に装填したインライン輸液セットを使用すること
によって、カートリッジ内に所定量の液が短時間に蓄積
され、その後は患者への注入速度とバランスして定常状
態で送液することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面とともに本発明のイン
ライン輸液セットをより詳細に説明し、その作用・効果
を記載する。図1はインライン輸液セット1の構成要件
であるソケット2、及びアダプタ3を使用時の状態に組
み込んだものを示す概略図であり、図2、図3はそれぞ
れソケット2、アダプタ3の概略図である。ソケット2
は、第1連結部5と、フロートバルブを設けたチャンバ
ー15と、チャンバー下部に形成された第1流入口16
と、装填弁19を装着した装填部9と、隔壁10と、隔
壁10によって形成した上部室11と、下部室12と、
隔壁の一部に形成された連通孔13と、第2連結部8と
からなる。アダプタ3は、下部に設けられた連通孔挿入
針17と、連通孔挿入針17に形成された第2流出口3
7と、第2流入口30と、中間部に設けられた通気口3
4と、やや上部に設けられた第1流出口31と、第3流
入口29と、上部に設けられたカートリッジ挿入針32
と、カートリッジ挿入針32の端部に形成された通気孔
33と、第2流入口30と第1流出口31とを連絡する
第1連絡路25と、第3流入口29と第2流出口37と
を連絡する第2連絡路26と、通気孔33と通気口34
とを連絡する第3連絡路27とからなる。
【0009】インライン輸液セット1はカートリッジ2
8の装着時と非装着時の両方の状態で使用される。カー
トリッジ非装着時では、図11に示すような上流側導管
4と下流側導管6との間にソケット2や点滴筒7を接続
した輸液セットである。この状態では隔壁10の連通孔
13は開放されているので、液の流れは上流側導管4→
チャンバー15→上部室11→連通孔13→下部室12
→点滴筒7→下流側導管6のようになる。これは輸液初
期、即ち薬剤を溶解して患者に投与する以前に、まず輸
液セットを輸液で満たし、輸液を定常状態にするために
行われる。カートリッジ装着時では、図1のようにカー
トリッジ内にカートリッジ上部端を挿入した状態のアダ
プタ3が、その下端部をソケット2の装填部9に挿入し
て装填される。装填弁19を連通孔挿入針17で貫通
し、隔壁10の連通孔13に連通孔挿入針17を当接さ
せて連通孔13を閉止する。アダプタ3は少なくとも第
1流出口31がカートリッジ内に位置するところまで挿
入される。このときの液の流れは、上流側導管4→チャ
ンバー15→上部室11→第2流入口30→第1連絡路
25→第1流出口31→カートリッジ内→第3流入口2
9→第2連絡路26→第2流出口37→下部室12→
(以下、省略)を通って、カートリッジ内の薬剤を液で
溶解しながら流れる。この時、カートリッジ内の空気は
通気孔33→第3連絡路27→通気口34を通って、外
に排出される。第1連絡路の内径は第2連絡路の内径よ
り大きいので、カートリッジ28に流入する液量が流出
する液量よりも多くなって、カートリッッジ内に液が蓄
積される。ここで各連絡路において、連絡路内の最も狭
い箇所が送液の律速段階となるので、第1連絡路の最小
開口面積(その連絡路を軸に垂直な面で切断したときに
できる開口の断面積を開口面積と言い、そのなかで最も
細くなっている部分の面積を最小開口面積という)が第
2連絡路の最小開口面積よりも大きければ同じ効果を有
する。次に、カートリッジ内の液面が通気孔まで達した
ら、通気孔33から侵入した液が第3連絡路27を流れ
て通気口34のフィルター35を濡らすため、通気口3
4の機能を果たさなくなり、送液はカートリッジ内への
流入と流出がバランスした定常状態に移行する。そし
て、薬液バッグ(液供給源)内の液が無くなった輸液終
了時には、チャンバー内のフロート14が下降して第1
流入口16を塞ぐ。このとき、カートリッジからの薬液
の流出は落差によって続行されるので、カートリッジ内
が陰圧になり、通気口34からカートリッジ内に空気が
流入してくる。その結果、通気口34は元のように機能
し始め、カートリッジ内は外気に通じるので、カートリ
ッジ内の液はほとんど残らずにソケットの下部室12に
流出される。
【0010】次に、ソケット2の構造について述べる。
ソケット2は輸液セットの上流側(輸液バッグと連絡す
る)導管4と連絡する第1連結部5と、輸液セットの下
流側(患者の体内に連絡する)導管6と連結する第2連
結部8とを有する。また、ソケット2は第1連結部5や
第2連結部8とは異なった位置でアダプタ3を装填され
る装填部9を有している。さらにソケット2は図の2で
示される隔壁10によって、上部室11と下部室12に
分けられており、上部室11は第1連結部5と装填部9
とを連絡し、下部室12はアダプタ出口(第2流出口3
7)と第2連結部を連絡している。ここで、下部室12
と第2連結部8の間に点滴筒7を設けても良い。隔壁1
0には上部室11と下部室12とを液流可能に連絡する
連通孔13が形成されており、この連通孔13はアダプ
タ3がソケット2に装着されたときには液密に閉止され
る。第1連結部5にはフロートバルブを設ける。フロー
トバルブの構成は球状やディスク状、又はシート状のフ
ロート14と、該フロート14がその中で昇降できるチ
ャンバー15からなり、チャンバー下部には(フロート
によって閉塞される)第1流入口16が設けられてい
る。このような構造にすることによって、液源からチャ
ンバー15に流入する液が無くなったときに、チャンバ
ー下部に下降したフロート14が第1流入口16を塞
ぎ、ソケット2内に空気が流入するのを防止する。ま
た、チャンバー15に計量機能を備えさせても良い。例
えば、図12に1つの実施態様を示した。
【0011】次に、装填部9はソケット2にアダプタ3
を装着するときには、容易に且つ液密に装填でき、ソケ
ット2からアダプタ3を外した状態では、ソケット内部
が外部から液密に保持できることが必要である。即ち、
装填部9には中央がすり鉢状に凹み、中心に直線状スリ
ットの挿入孔18を設けた装填弁19を設けるのが好ま
しい。例えば、図4に装填弁19の1つの実施態様を示
した。装填部9に上記のような装填弁19が装着されて
いるため、凹部の傾斜に沿ってアダプタ3の挿入端部を
滑らせることによって、前記挿入端部を装填弁19の挿
入孔18に容易に誘導することができる。また、図6か
ら判るように、少なくとも挿入孔18の一部は、一方向
にのみ開放し易いように傾斜させた傾斜部20の最下点
22に形成されているため、アダプタ3を装填弁19に
挿入(順)方向に挿入するのは極めて容易である。装填
弁19に接続したアダプタ3を抜去するときは、挿入と
は逆の方向へ移動することになり、アダプタ3が抜ける
際はその構造によって弁の傾斜部20が閉じるように作
用するため、簡単には抜けにくく、さらにソケット内の
液が外に漏れ出すのを防止できる。
【0012】次にアダプタ3について述べる。アダプタ
3は図3に示したように、カートリッジ28のゴム栓3
6に穿刺して挿入するカートリッジ挿入針32と、ソケ
ット装填部9の装填弁19に穿刺して挿入する連通孔挿
入針17と、各挿入針に形成された前記の液の流出口及
び流入口、或いは通気孔33と、アダプタ3の中間部に
設けられた通気口34と、前記の流出口・流入口の間を
連絡する3つの連絡路25,26,27とからなる。図
1,図3で示したように、上部室11からの液をカート
リッジ28内に送液するために、アダプタ下部で連通孔
挿入針17より上方に第2流入口30が形成され、アダ
プタ中間部から上部にかけて第1流出口31が形成され
ている。そして、第2流入口30と第1流出口31とを
連絡する第1連絡路25がアダプタ3内腔部に設けられ
ている。アダプタ3は、またカートリッジ28内の薬液
をソケット下部室12に送液するために、第1流出口3
1のやや上部に第3流入口29が形成され、連通孔挿入
針17の下端に第2流出口37が形成されている。第1
連絡路25と同様に、第3流入口29と第2流出口37
とを連絡する第2連絡路26がアダプタ3内腔部に設け
られている。ここで、第1連絡路25の最小開口面積は
第2連絡路26の最小開口面積よりも大きくなるように
形成する。さらにカートリッジ内を外気に連通させるた
めに、カートリッジ挿入針32の上端に通気孔33が形
成され、通気孔33と前記通気口34を連絡する第3連
絡路27がアダプタ内腔部に設けられている。通気口に
は第3連絡路を通過した液が外に漏れないように、液漏
れ防止手段として疎水性のフィルター34が装着されて
いる。第1連絡路25と第3連絡路27とはアダプタ3
内に並行して形成されている。
【0013】次に、インライン輸液セット1にカートリ
ッジ28を装着した状態の各構成要件の作用及び機能に
ついて、送液の順に述べる。まず、カートリッジ内への
液の流入時について述べる。アダプタ3は通気孔33、
第3連絡路27、通気口34等のカートリッジ外部と通
気できる手段を有しているので、ソケット上部室11か
らの液がカートリッジ内に流入する際に、カートリッジ
内の気体がアダプタの通気孔から通気口を通って外部に
排除される。そのため、患者の輸液速度とは無関係に迅
速に落差圧により、カートリッジ内へ液を充填すること
が可能となる。また、上部室11の液をカートリッジに
流入させる第1流出口31はカートリッジ28からの液
を下部室12に流出させる第3流入口29よりもやや下
部に形成され、また第1連絡路25の最小開口面積は第
2連絡路26の最小開口面積に比べて大きいので、カー
トリッジ内から流出する液量よりも(カートリッジ内
に)流入する液量の方が多くなり、その結果カートリッ
ジ内に液が蓄積され、薬剤を速やかに溶解することがで
きる。カートリッジ内の液面が通気孔33まで到達する
と、通気孔33から通気口34に向かって少量の薬液が
流れ、その薬液が通気口34に装着された疎水性のフィ
ルタ35を濡らす。一旦、このフィルタ35が濡れ、通
気孔33と通気口34を連絡する第3連絡路27に薬液
が侵入すると、一時的に通気口34の通気性が失われ
る。そうなると、第2連絡路26以外にカートリッジの
内外を連絡する液路は無くなるので、カートリッジ内に
入る液量とカートリッジから出る液量とは同じになる。
即ち、カートリッジ内への液の流入速度は患者の注入速
度と同じ速さになる。これは使用上、好都合なことであ
って、一旦カートリッジ内を液で充填した後はカートリ
ッジ内への液の流入速度を上げる必要はなく、患者への
注入速度と同じ速さでカートリッジ内に流入させれば良
い。つまり、液は患者へ注入した量だけカートリッジ内
に補充され、液の流れは定常状態になる。
【0014】次に輸液の終了時について述べる。ソケッ
ト上部室11に直接、第1連結部5が接続されているも
のでは、液源からの液が無くなると、ソケットの上部室
11、第2流入口30、第1流出口31を通って気体が
カートリッジ内に流入してくる。ここで、第1流出口3
1が第3流入口29の近傍に位置すると、第1流出口3
1を通ってカートリッジ内に流入した気体が第3流入口
29に吸引されて(以下、これをショートパス:Short
Passともいう)、患者体内に気体が注入される恐れがあ
る。そこで、ソケットの第1連結部5に、前述のような
フロートバルブを設けると、液が流れている間は液路を
開放し、チャンバー内に液が無くなると液路を閉止して
ソケット内に空気(気体)を入れないようにすることが
できる。例えば、フロートを第1流入口上部に浮遊させ
たフロートバルブを設けると、チャンバー15に流れる
液が無くなったときにフロート14がチャンバー内を下
降して第1流入口16を閉塞するので、ソケット上部室
11に気体が流入しない。ここで、第1流入口16を閉
止してもインライン輸液セットによる患者への注入は落
差によって行われ、カートリッジ内から薬液の流出はそ
のまま持続される。一方、バルブの閉止によってカート
リッジ内には液も気体も流入できないので、カートリッ
ジ内の液は徐々に減少していく。するとカートリッジ内
が陰圧になり、通気口が無ければ、インライン輸液セッ
トの落差圧と陰圧がバランスしたところで送液が止まっ
てしまう。しかし、本発明のアダプタには前述の通気手
段が設けられており、カートリッジ内が陰圧になると、
通気口34から空気が第3連絡路27に吸引され、該連
絡路を閉止していた微量の薬液をカートリッジ内に押し
戻す。それによって、通気口34は元のように通気性を
取り戻し、カートリッジ28から流出した液量分の容量
の空気を通気口34から補い、インライン輸液セット1
のカートリッジ内に残った薬液の注入を継続することが
可能になる。そして、第3流入口29はアダプタ3をカ
ートリッジ28に装着したときに、許容される範囲で最
もカートリッジ28の下方に位置しているので、カート
リッジ内の薬液をほとんど残さずに患者に注入すること
ができる。
【0015】
【実施例】図1にカートリッジ28、アダプタ3をソケ
ット2に組み込んだ状態のインライン輸液セット1の概
略図を示す。チャンバー15及びフロート14の形状・
寸法は前述したような機能を果たすものであれば、特に
限定されるものではないが、以下に記載するようなもの
が望ましい。即ち、液がチャンバー15内を流れている
ときに誤って第1流入口16を閉塞せず、液が無くなっ
てフロート14がチャンバー15の最下部に降りたとき
には第1流入口16を確実に閉塞できるような形状であ
る。例えば、チャンバー15は連結される導管4よりや
や径の拡がった部分を有するものが好ましく、球状、半
球状、円筒状或いは円筒と半球を組み合わせた形状のも
のが挙げられる。チャンバー15の内径は上流側導管4
より大きく、チャンバー15の長さは、フロートの径ま
たは厚さの5倍以上のものが好ましい。チャンバーがあ
まり短いと、フロート14の浮遊を妨げる。チャンバー
15を計量に用いるために大きく(長く)した場合に
は、フロート14の過剰な上昇を抑えるため、図12に
示したようなガイド38を設けることが望ましい。フロ
ート14は当然のことながら、輸液として使用される液
より比重の小さい素材からなっていることが必要であ
り、形状としては球状、ディスク状、シート状、或は扁
平球状が好ましい。フロート14の寸法(外径)はチャ
ンバー内に浮遊した状態で昇降できるように、そして輸
液終了時にはフロート14が第1流入口16を確実に閉
塞できるように、上流側導管4の内径より大きく、チャ
ンバー15の最大内径より小さい直径のものが好まし
い。また、第1流入口16の径はフロート14の直径の
10〜90%のものが好ましい。第1流入口16の径
は、チャンバー内に液を貯める必要上、上流側導管4の
内径より小さい方が好ましく、上流側導管4の径の50
〜95%のものが良い。
【0016】チャンバー15に計量機能を設けたソケッ
トの使用方法について簡単に記載する。図12に示すよ
うに、クランプ39を開放することにより、液をチャン
バー15に導く。この時、チャンバー15には疎水性の
チャンバー用フィルター40が設けられているため、チ
ャンバー内が外気と通じてチャンバー15に容易に液を
流入させることができる。一定量の液を導入した後、ク
ランプ39を閉止する。このようにすることによって、
チャンバー内の液面を所定位置に調整したり、目盛り4
2の付いたチャンバー(定量筒を兼ねる)によって液量
を計量することが可能となる。ここで、ガイド38はフ
ロート14の過剰な上昇を抑えるためのものである。本
実施例においては、上流側導管4の内径は3.3mmで
あり、図1に示したようにソケット2と上流側導管4と
の第1連結部5にはポットスチル(蒸留精製筒)状の、
下部が徐々に拡がった形状のチャンバー15が設けられ
ている。チャンバー15と上流側導管4との結合部位、
即ちチャンバー上部の内径は5.0mmであり、チャン
バー底部の内径は14mmである。また、チャンバー1
5の長さは20mmである。チャンバー底部には2.5
mmの径の第1流入口16が形成され、第1流入口の上
部を直径3.0mmの水素添加スチレン−ブタジエン共
重合体(以下、SEBSと略す)、或いは水素添加スチ
レン−イソプレン共重合体等からなる球状のフロート1
4がチャンバー内の液面とともに昇降する。
【0017】連通孔挿入針17を連通孔13に当接した
状態で、アダプタ下端部がソケット2の装填部9に装填
される。ここで、アダプタ3をソケット2に装填したと
きに連通孔挿入針17によって連通孔13は閉塞され、
上部室11と下部室12との直接的な連絡は遮断され
る。従って、連通孔13の径は連通孔挿入針17の外径
に比べてやや小さいか、同じであるのが好ましい。そし
て、アダプタ3を挿入したときに連通孔13が連通孔挿
入針17によって確実に閉塞されるように、隔壁10の
挿入針17との(連通孔13における)当接部分24が
弾性材料からなるものが好ましい。さらに、その当接部
分24がテーパーになるように形成されていると、連通
孔13の液の流れを容易に且つ確実に遮断できるので、
より好ましい。また、下部室12と第2連結部8との間
に点滴筒7を設けることは、輸液速度の確認の点から好
ましい。本実施例においては、ソケット2の隔壁10は
前記SEBS等の熱可塑性エラストマーからなり、その
一部に径0.9mmの連通孔13が形成されている。ソ
ケット下部室12は点滴筒7と接続されて、さらに下流
側導管6と連結している。
【0018】ソケットの装填部に装着する装填弁19の
形状・寸法は図4〜8に示すようなものである。装填弁
19は表側面が逆円錐状に窪んだ凹部と裏側面が(表側
面と)同方向に突出した凸部を有する傾斜部20と、傾
斜部20の周囲に形成された円筒状の周壁21と、少な
くともその一部は傾斜部20の最下点22を通るように
形成されたスリット状の挿入孔18とからなる。本実施
例では、中心23が凹部の最下点22と一致している。
図4に示したように、挿入孔18は一本の直線のスリッ
ト状のものであっても良いし、中心で交わる3本の直線
の切れ込みであっても良い。傾斜部20はアダプタ3を
挿入する方向に窪んでいれば、特に形状を限定されるも
のではないが、図4に示したように逆円錐状になってい
ると、挿入するアダプタ3の挿入端部(例えば、連通孔
挿入針17等、)の形状が多様のものでも広く適応する
ことができる。その場合、傾斜部20の開始周囲は円形
状になるが、周壁21は必ずしも円筒状である必要はな
い。例えば、楕円等のように偏心した円である偏円状の
ものでもよい[図7]。ただ、傾斜部を有さず、切れ込
みを形成しただけの挿入孔を有する弁では、アダプタを
挿入した際、弁の大きい変形を伴うため、挿入は大変困
難であり、またアダプタの保持も同様に困難である。本
実施例の装填弁19では、弾性の周壁21が、弁の挿入
孔18に挿入したアダプタ3を周囲から適度に圧迫して
保持するように作用する。さらに、装填弁19からアダ
プタ3を抜去したとき、或いは装填弁19にアダプタ3
を接続していない時は挿入孔18が閉止されるように作
用するので、装填部9からの液の漏洩は防止される。
【0019】図5は図4を挿入方向から見た平面図であ
る。ここで、D1が傾斜部20の周囲の外径を表し、D0
がスリット状の挿入孔18の長さを表す。そして、1≦
1/D0≦2のものが好ましい。D1/D0が2より大き
くなると、傾斜部20に比べて挿入孔18が小さいの
で、アダプタ3が挿入しにくくなる。逆にD1/D0が1
より小さくなると、相対的に挿入孔18が大きくなって
挿入し易くなるが、逆にアダプタ3を装填弁19から抜
去したときに液が漏れ易くなったり、アダプタ3を装填
弁19に接続した際の安定な保持が困難になる。また、
2は図5〜7に示すように周壁21の最大肉厚部の肉
厚を表し、傾斜部20の周囲の肉厚をL1とすると、ア
ダプタ3を装填弁19にしっかりと保持するために、
0.5≦L2/L1≦4の範囲にあるものが好ましい。L
2が大き過ぎても周壁の肉厚が大きくなって無駄である
し、逆にL2が小さ過ぎると周壁21の肉厚が薄くなっ
てアダプタ3を安定に保持することができない。周壁2
1の外寸L3はその形状が円筒(円形)状であると測定
部位によらず、一定であるが、既述したように楕円状で
あると部位によって異なる。従って、図7に示すような
楕円状の周壁21の外寸L3は傾斜部20の周囲の外径
以上であれば良い。
【0020】図6は図5をA−A’線で切断した断面図
である。ここで、傾斜部20の表側面の傾斜線と周壁内
周下端から上端に延長した直線とがなす角度αを凹部の
傾斜角とすると、その角度αが30°<α<90°のも
のが好ましい。傾斜角αが30°より小さいと逆止効果
は良くなるが、抜去しにくくなる。また、挿入するアダ
プタ3の挿入端部の外径と装填弁19の傾斜部20との
クリアランスが問題となる。逆に傾斜角αが大きいと抜
去し易くなるが、アダプタの挿入孔18への誘導効果や
逆止効果は小さくなる。また、図6で傾斜部20の裏側
面の傾斜線と周壁内周下端から上端に延長した直線とが
なす角度を凸部の傾斜角βとすると、傾斜角αと傾斜角
βの関係はα<β、α=β、α>βのいずれの場合も考
えられる。というのは、アダプタ3が装填弁19に挿入
されたときに傾斜部20が挿入方向に押しやられて変形
し周壁21側に押しやられることになるが、挿入の容易
性を重視する場合はα<βであることが望ましい。一
方、比較的高い逆止圧を要求される場合はα≧βである
ことが好ましい。さらに述べれば、上記と同じ理由によ
って0<L0/L1≦1の装填弁19はアダプタ3挿入の
際に低い貫通力を有するので好ましい。図8に示したよ
うに、L0が実質的に0に近いようなものは穿刺し易
い。L0/L1が小さすぎると挿入は容易になるが、逆止
効果は小さくなる。逆にL0/L1が1以上のものは、L
0/L1が大きい程、アダプタ3の未装着時における装填
弁19の逆止効果は高くなるが、挿入は困難となる。ま
た、傾斜部20の肉厚が急に厚くなったり、薄くなった
りすると、挿入孔18付近の送液路に液のデッドスペー
ス(滞留部分)が形成され易くなるので、それを抑制す
る意味でも傾斜部20の肉厚は徐々に変化(減少)する
方が望ましい。装填弁19を構成する材料としては、一
般的な弾性材料であれば良く、より限定するなら硬度J
IS−Aにおいて、15〜70のものが好ましい。具体
的な素材の例としては、シリコーン、天然ゴム、ブチル
ゴムやニトリルゴム等の合成ゴム、或いは熱可塑性エラ
ストマー等がある。ここで、必要に応じて弁の部分毎に
異なる素材を選択しても良いし、同じ素材で配合剤を添
加することによって弾性を変えた材料を選択しても良
い。さらに、凹部側にのみ抗菌剤を含有した層を設けた
2層構造とするのも有効である。
【0021】本実施例の装填弁19の全体の寸法は、図
5に示すように直径(周壁21の外寸L3である)が1
1.7mmで、高さ(図6で示す周壁21の高さH3
ある)は4.6mmである。それぞれの部分の寸法は、
傾斜部20の周囲の外径D1は4.0mmであり、スリ
ット状挿入孔18の長さD0は4.0mmである。周壁
21の下端の内径D4は4.0mmである。また、挿入
孔18近傍の傾斜部20の肉厚L0は3.1mmで、傾
斜部20の周囲の肉厚L1は2.3mmである。凹部の
傾斜角αは約53°となり、凸部の傾斜角βはそれより
やや小さい。装填弁19がこのような形状と寸法を有す
ることにより、アダプタ3の挿入端部を挿入孔18に誘
導し、挿入することが容易になり、さらに挿入したアダ
プタ3が装填弁19にしっかりと保持される。そして、
アダプタ3を弁19に装填していない時、或いは装填時
においても挿入孔18からの液漏れは確実に防止され
る。本実施例では製造工程が簡略であるため、装填弁1
9全体が同一素材から構成され、素材は合成イソプレン
ゴムを使用している。
【0022】カートリッジ28には凍結乾燥した抗生物
質等の薬剤が入っており、ガラス製のバイアルにブチル
ゴム製の弾性ゴム栓36が装着されている。このカート
リッジ28に装着するアダプター3について述べる。ア
ダプタ3は、カートリッジ28のゴム栓36に穿刺して
挿入するカートリッジ挿入針32と、ソケット装填部9
の装填弁19に穿刺して挿入する連通孔挿入針17と、
各挿入針に形成された液の流出口・流入口(既述したた
め、詳細な記載は省く)、或いは通気孔33と、カート
リッジ挿入針32と連通孔挿入針17との間に設けられ
た通気口34と、前記の流出口・流入口の間を連絡する
3つの連絡路25,26,27等からなる。また、本実
施例では連絡路の流量に差をつけるために、第2連絡路
26の送液路の平均内径を第1連絡路25のそれより小
さくし、且つ第2連絡路26を第1連絡路25の内腔に
設けている。図9(図3をA−A’線によって切断した
断面図である)に示したように、第2連絡路26の送液
路を第1連絡路25よりも小さくすると、カートリッジ
28からの流出(第2連絡路26)よりもカートリッジ
28への流入(第1連絡路25)の方が多くなり、薬剤
の溶解初期に液をカートリッジ28内に貯めることがで
きるので望ましい。本実施例においては、図9に示すよ
うに第1連絡路25,第2連絡路26,第3連絡路27
の各内腔の開口面積は2.25mm2、0.50mm2
1.20mm2である。通気孔33はカートリッジ内を
陰圧にしない程度に開けられていればよく、大き過ぎる
とカートリッジ28に挿入する際の妨げとなる。本実施
例における通気孔33の開口面積は1.2mm2であ
る。通気口34に装着されるフィルター35は液のリー
クの点で疎水性の素材から形成されたものが好ましい。
或は、外部面が親水性で内部面が疎水性になるようにし
ても良い。フィルター34を装着した通気口34の有効
開放面積は陰圧と落差圧のバランスの関係から4.5m
2以上のものが好ましい。本実施例では、延伸ポリテ
トラフルオロエチレン(e−PTFE)性のフィルター
35が装着されており、通気口34は10mm2の有効
開放面積を有している。
【0023】アダプタ3をカートリッジ28に装着した
とき、カートリッジ挿入針32はカートリッジ内の所定
の位置まで挿入されることが必要であり、そのため図1
0で示すアダプタ上端部(カートリッジ挿入端部から挿
入針先端まで)の長さL5は、カートリッジの長さL4
1/2より大きく、L4より小さくすることが望まし
い。それより短いとカートリッジ28内に貯められる液
量が少ないため、溶解時間が多くかかる。長いと挿入針
32がカートリッジ端部に当って所定の位置まで挿入で
きなくなる。カートリッジ挿入針32は金属製、または
プラスチック製で先端が鋭利な内径5mm以下の挿入針
が好ましい。図10に示すように、カートリッジ28の
長さL4は5.0cmで、アダプタ3のカートリッジ挿
入端部から挿入針32先端までの長さL5は4.8cm
である。さらに、アダプタ3をカートリッジ28に装着
したときに、アダプタ3に形成される第1流出口31が
カートリッジ28内部に挿入されるアダプタ3の実質的
最下端の位置になるように形成するのが望ましい。また
薬液溶解時に濃度の一定した薬液を流出させるために
は、第3流入口29は第1流出口31よりも上部に設け
ることが必要であるが、一方、輸液終了時におけるカー
トリッジ内部の残液量を少なくするために、第3流入口
29はなるべくアダプタ3の下方に設けることが好まし
い。そのため、第1流出口31と第3流入口29は近傍
に配置させる必要があるが、第1流出口31から流入し
た液がそのまま第3流入口29に流れる液のショートパ
スが起こるので、両者の距離は上記の兼ね合いから1.
0〜8.0mmとするのが好ましい。本実施例における
第1流出口31から第3流入口29までの距離L6
6.0mmである。第2流出口37の外径は1.1mm
である。
【0024】以下、本発明の実施態様を示す。 (1)上流側導管及び下流側導管とを直接、或いは間接
的に連結し、さらに上部に脱着可能に装填されるアダプ
タを介して薬剤カートリッジと連結できるソケットであ
って、該ソケットには上流側導管に連結する第1連結部
と、下流側導管に連結する第2連結部と、アダプタを液
密に装填する装填部と、ソケットの上部室及び下部室
と、これらの室を隔離する隔壁とから構成され、前記第
1連結部は上部室に液源からの液を流入させる第1流入
口と、第1流入口を開放・閉止するバルブが設けられ、
装填部はアダプタをソケットに装填しないときには液密
に閉止されており、隔壁には上部室と下部室とが液流通
可能な連通孔が形成されたことを特徴とするインライン
輸液セットのソケット。 (2)前記下部室と第2連結部との間に点滴筒を設けた
前記1に記載されたソケット。 (3)前記バルブが、チャンバー内にフロートを設けた
フロートバルブである前記1または2のいずれかに記載
されたソケット。 (4)前記フロートの比重が1以下である前記3に記載
されたソケット。 (5)前記チャンバーが計量機能を有する前記または4
のいずれかに記載されたソケット。 (6)前記連通孔が、ソケットへのアダプタの装着によ
って液密に閉止される前記1〜5のいずれかに記載され
たソケット。 (7)前記装填部に装填弁が装着された前記1〜6のい
ずれかに記載されたソケット。 (8)前記装填弁がディスク状の弾性材料からなり、中
心部に挿入孔を有する前記7に記載されたソケット。 (9)前記挿入孔がスリット状の切れ込みである前記8
に記載のソケット。 (10)前記ソケットに脱着可能に装填され、薬剤カー
トリッジ内部とソケットとを連通させるアダプタであ
り、該アダプタは前記ソケット内に装填される下端部
と、前記カートリッジ内に装着される上端部と、外側部
に通気口を設けた中間部と、アダプタ内腔に設けられた
少なくとも3つの連絡路とから構成され、下端部には第
2流出口を有する連通孔挿入針と、下端側部に形成され
た第2流入口とが設けられ、上端部には通気孔を有する
長いカートリッジ挿入針と、上端側部に形成された第1
流出口と、第1流出口より上部に形成された第3流入口
とが設けられており、通気口には液漏れ防止手段が装着
され、アダプタ内腔には第2流入口と第1流出口とを連
絡する第1連絡路と、第3流入口と第2流出口とを連絡
する第2連絡路と、通気孔と通気口とを連絡する第3連
絡路とが設けられていることを特徴とするインライン輸
液セットのアダプタ。 (11)前記連絡路の1つの内腔に少なくとも他の1つ
の連絡路が配置された前記10に記載のアダプタ。 (12)第2連絡路の最小開口面積が、第1連絡路の最
小開口面積より小さい前記10または11のいずれかに
記載されたアダプタ。 (13)第3流入口の開口面積が第1流出口の開口面積
より小さい前記10または11のいずれかに記載された
アダプタ。 (14)連通孔挿入針を連通孔に挿入したときに、連通
孔に当接する連通孔挿入針の当接部分が弾性材料からな
り、且つ該当接部分にテーパーの形成された前記10〜
13のいずれかに記載されたアダプタ。 (15)通気口に疎水性フィルターが装着された前記1
0〜14のいずれかに記載されたアダプタ。 (16)通気口が細菌不透過性である前記10〜15の
いずれかに記載されたアダプタ。 (17)アダプタをカートリッジに装着した際に、第1
流出口がカートリッジ内の最下部に位置するように形成
された前記10〜16のいずれかに記載されたアダプ
タ。 (18)第3流入口が第1流出口の近傍に形成された前
記10〜17のいずれかに記載されたアダプタ。 (19)薬剤カートリッジに、前記10〜18に記載さ
れたいずれかのアダプターと請求項1〜9に記載された
いずれかのソケットを具備してなるインライン輸液セッ
ト。
【0025】
【発明の効果】本発明のインライン輸液セットによれ
ば、カートリッジ内の希釈液の充填が短時間に行え、輸
液終了時におけるカートリッジ内の薬液の残留を減少す
ることがができる。さらに、薬剤溶解初期には一時的に
濃度の高い薬液が流出するのを抑制でき、輸液終了時に
は輸液セット中に気泡が混入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一つの実施例におけるインライン輸液セットの
全体を示す概略図。
【図2】一実施例のソケット部分のみを示す概略図。
【図3】図1のアダプター部分のみを示す概略図。
【図4】インライン輸液セットに装着される装填弁の一
例を示す斜視図。
【図5】図4の装填弁を挿入方向からみた平面図。
【図6】図5をA−A’線で切断した断面図。
【図7】他の実施例における装填弁の平面図。
【図8】さらに他の実施例における装填弁の断面図。
【図9】図3のアダプターをA−A’線で切断した断面
図。
【図10】本発明のアダプターの寸法を示すためのイン
ライン輸液セットの概略図。
【図11】カートリッジ非装着時のインライン輸液セッ
トを示す概略図。
【図12】計量機能を有するチャンバーを設けたソケッ
トを示す概略図。
【符号の説明】
1.インライン輸液セット 2.ソケット 3.アダプタ 4.上流側導管 5.第1連結部 6.下流側導管 7.点滴筒 8.第2連結部 9.装填部 10.隔壁 11.上部室 12.下部室 13.連通孔 14.フロート 15.チャンバー 16.第1流入口 17.連通孔挿入針 18.挿入孔 19.装填弁 20.傾斜部 21.周壁 22.最下点 23.中心 24.(連通孔)当接部分 25.第1連絡路 26.第2連絡路 27.第3連絡路 28.カートリッジ 29.第3流入口 30.第2流入口 31.第1流出口 32.カートリッジ挿入針 33.通気孔 34.通気口 35.フィルター 36.ゴム栓 37.第2流出口 38.ガイド 39.クランプ 40.チャンバー用フィルター 41.目盛り D0.挿入孔の長さ D1.傾斜部の周囲の外径 D3.雌ルアーの孔径 D4.周壁の下端の内径 α.凹部の傾斜角 β.凸部の傾斜角 L0.挿入孔近傍の傾斜部の肉厚 L1.傾斜部の周囲の肉厚 L2.周壁の最大肉厚部の肉厚 L3.周壁の外寸 H3.周壁の高さ L4.カートリッジの長さ L5.アダプタ上端部の長さ L6.第1流出口から第3流出口までの距離

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上流側導管及び下流側導管とを直接、或
    いは間接的に連結し、さらに上部に脱着可能に装填され
    るアダプタを介して薬剤カートリッジと連結できるソケ
    ットであって、該ソケットには上流側導管に連結する第
    1連結部と、下流側導管に連結する第2連結部と、アダ
    プタを液密に装填する装填部と、ソケットの上部室及び
    下部室と、これらの室を隔離する隔壁とから構成され、
    前記第1連結部は上部室に液源からの液を流入させる第
    1流入口と、第1流入口を開放・閉止するバルブが設け
    られ、装填部はアダプタをソケットに装填しないときに
    は液密に閉止されており、隔壁には上部室と下部室とが
    液流通可能な連通孔が形成されたことを特徴とするイン
    ライン輸液セットのソケット。
  2. 【請求項2】 前記下部室と第2連結部との間に点滴筒
    を設けた請求項1記載のソケット。
  3. 【請求項3】 前記バルブが、チャンバー内にフロート
    を設けたフロートバルブである請求項1または2のいず
    れかの項に記載されたソケット。
  4. 【請求項4】 前記フロートの比重が1以下である請求
    項3記載のソケット。
  5. 【請求項5】 前記チャンバーが計量機能を有する請求
    項3または4のいずれかの項に記載されたソケット。
  6. 【請求項6】 前記連通孔が、ソケットへのアダプタの
    装着によって液密に閉止される請求項1〜5のいずれか
    の項に記載されたソケット。
  7. 【請求項7】 前記装填部に装填弁が装着された請求項
    1〜6のいずれかの項に記載されたソケット。
  8. 【請求項8】 前記装填弁がディスク状の弾性材料から
    なり、中心部に挿入孔を有する請求項7記載のソケッ
    ト。
  9. 【請求項9】 前記挿入孔がスリット状の切れ込みであ
    る請求項8記載のソケット。
  10. 【請求項10】 前記ソケットに脱着可能に装填され、
    薬剤カートリッジ内部とソケットとを連通させるアダプ
    タであり、該アダプタは前記ソケット内に装填される下
    端部と、前記カートリッジ内に装着される上端部と、外
    側部に通気口を設けた中間部と、アダプタ内腔に設けら
    れた少なくとも3つの連絡路とから構成され、下端部に
    は第2流出口を有する連通孔挿入針と、下端側部に形成
    された第2流入口とが設けられ、上端部には通気孔を有
    する長いカートリッジ挿入針と、上端側部に形成された
    第1流出口と、第1流出口より上部に形成された第3流
    入口とが設けられており、通気口には液漏れ防止手段が
    装着され、アダプタ内腔には第2流入口と第1流出口と
    を連絡する第1連絡路と、第3流入口と第2流出口とを
    連絡する第2連絡路と、通気孔と通気口とを連絡する第
    3連絡路とが設けられていることを特徴とするインライ
    ン輸液セットのアダプタ。
  11. 【請求項11】 前記連絡路の1つの内腔に少なくとも
    他の1つの連絡路が配置された請求項10記載のアダプ
    タ。
  12. 【請求項12】 第2連絡路の最小開口面積が、第1連
    絡路の最小開口面積より小さい請求項10または11の
    いずれかの項に記載されたアダプタ。
  13. 【請求項13】 第3流入口の開口面積が第1流出口の
    開口面積より小さい請求項10または11のいずれかの
    項に記載されたアダプタ。
  14. 【請求項14】 連通孔挿入針を連通孔に挿入したとき
    に、連通孔に当接する連通孔挿入針の当接部分が弾性材
    料からなり、且つ該当接部分にテーパーの形成された請
    求項10〜13のいずれかの項に記載されたアダプタ。
  15. 【請求項15】 通気口に疎水性フィルターが装着され
    た請求項10〜14のいずれかの項に記載されたアダプ
    タ。
  16. 【請求項16】 通気口が細菌不透過性である請求項1
    0〜15のいずれかの項に記載されたアダプタ。
  17. 【請求項17】 アダプタをカートリッジに装着した際
    に、第1流出口がカートリッジ内の最下部に位置するよ
    うに形成された請求項10〜16のいずれかの項に記載
    されたアダプタ。
  18. 【請求項18】 第3流入口が第1流出口の近傍に形成
    された請求項10〜17のいずれかの項に記載されたア
    ダプタ。
  19. 【請求項19】 薬剤カートリッジに請求項10記載の
    アダプターと請求項1記載のソケットを具備してなるイ
    ンライン輸液セット。
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