JPH09175644A - ガラス板の積替装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ガラス板用積載馬、パレット、木箱等に縦積み
で積載されたガラス板をまとめて別の積載馬、パレット
及び木箱等に積替える装置に関する。 【解決手段】ガラス板を縦積みで積載したパレット、木
箱等の搬送ラインと積替用のパレット、木箱等の搬送ラ
イン間の上部にあって両搬送ライン間を横切るように横
行台車を横行させる横行機構と、該横行台車に吊り下げ
られた本体フレームを昇降させる昇降機構と、本体フレ
ームの下部に固着したガラス板の下端部支持部材と、該
下端部支持部材のガラス板下部への挿入位置を規制する
挿入位置規制機構と、前記本体フレーム上に支点を有
し、該支点より前面側及び後面側に延びるレバーの後端
を最後列のガラス体の背面上端部側を支持するガラス板
の上端部押さえ機構とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板用積載
馬、パレット、木箱等に縦積みで積載されたガラス板を
まとめて別の積載馬、パレット及び木箱等に積替える装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】縦積み状態で積載されたガラス板を複数
枚まとめて吊下げ移動させるものとして、従来より縦積
みした複数枚のガラス板の両側下辺部に一対の帯状のロ
ープを人手によりセットし、クレーン等により吊り下げ
移動させる等の方法が知られている。

【０００３】この他には、例えば、特開平７−１０１６
７１号公報に開示されているように、ガラス板等の板状
材をユニット単位で積載し、クレーンで懸架された状態
で所望の位置まで板状体を移動する板状材の吊り方法及
び装置に関し、縦方向に配置されるフレーム本体の下端
部に、前記フレーム本体に対して略直交するように下部
爪が配置され、前記フレーム本体の上端部に上部爪が昇
降自在に支持され、前記上部爪で下部爪に積載された板
状材の上端部を保持するメーンフレームと、前記フレー
ム本体に揺動自在に支持されると共に懸架用の吊具が前
記上部爪の上方に位置するように設けられた揺動フレー
ムと、該揺動フレームを前記フレーム本体に対して揺動
させて、前記吊具の位置を前記メーンフレーム、揺動フ
レーム及び板状材の重心位置に対応させて移動させる揺
動手段とを備えた板状材の吊り装置が知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】縦積みした複数枚のガ
ラス板の両側下端部に一対の帯状のロープを人手により
セットして吊り下げ移動させる等の方法については、人
手によりガラス板の両端側下辺部に帯状のロープをセッ
トする作業では一度に吊り下げの枚数を多くすると危険
が伴うばかりでなく、中央付近のガラス板が下側に下が
りガラス板同志が擦り合うような状況となり、ガラス板
に傷を付けてしまうといった問題点があった。

【０００５】また、特開平７−１０１６７１号公報に記
載のものについては、フレーム全体が天井走行クレーン
に吊り下げられている為、姿勢が不安定となりガラス板
の下縁部と積載台との隙間に下部爪を挿入する時、ガラ
ス板に接触して破損させる恐れがある。また下部爪の先
端部にストッパーが無いので、ガラス板がずれ落ちる可
能性がある。一方サイドカバーの先端にストッパーを設
けてズレ落ちを防止しているが、このサイドカバーは積
載台車に積載されたガラス板群の両側面が広くあいてい
る場合は問題ないが、パレットや木箱等で両側にサイド
枠や側板等がある場合はこのサイド枠や側板が板状材の
吊り装置のサイドカバー等に当たり、ガラス板等の板状
材を吊り下げることができなくなるといった問題点があ
った。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点、
すなわちパレットや木箱等で縦積みされた複数枚のガラ
ス板を安全、かつ確実に一度で種類の異なったパレット
や木箱に積替えできることを目的として、ガラス板を縦
積みで積載したパレット、木箱等の搬送ラインと積替用
のパレット、木箱等の搬送ライン間の上部にあって両搬
送ライン間を横切るように横行台車を横行させる横行機
構と、該横行台車に吊り下げられた本体フレームを昇降
させる昇降機構と、本体フレームの下部に固着したガラ
ス板の下端部支持部材と、該下端部支持部材のガラス板
下部への挿入位置を規制する挿入位置規制機構と、前記
本体フレーム上に支点を有し、該支点より前面側及び後
面側に延びるレバーの後端を最後列のガラス体の背面上
端部側を支持するガラス板の上端部押さえ機構とからな
り、また、前記下端部支持部材のフォークの形状を先端
側程細くしたテーパー形状とし、該フォークの先端部に
緩衝材を貼着したストッパーを固着し、さらに、前記横
行台車に一端側を軸着し、かつ他端側先端部を昇降機構
により吊り下げた昇降レバーの旋回軸部近傍より、前記
本体フレームを複数点で吊り下げるようにしたガラス板
の積替装置を提供する。

【０００７】

【発明の実施の形態】縦積みした複数枚のガラス板を載
置したパレット、または木箱を搬送する搬送ラインと、
ガラス板を載置していない別の種類の空のパレット、ま
たは木箱を搬送する搬送ラインとを並列に配置し、この
２つの搬送ラインの上部にあって、両搬送ラインを横切
るように設けたフレーム架台上に設けたレール上を横行
する横行機構があり、該横行機構によって横行する横行
台車に電動チェーンブロック等の昇降機構を設けた。ま
た前記横行台車に軸着する部分を旋回軸とする４本の昇
降レバーを設け、前記電動チェーンブロックにより昇降
自在となるフックに掛けられた４本のチェーンにより、
該４本の昇降レバーの各先端部を吊り下げ支持し、該４
本の昇降レバーの旋回軸部近傍位置よりそれぞれ吊り下
げチェーンにて本体フレームを吊り下げた。

【０００８】該本体フレームの下端部にはガラス板の下
辺を支持する下端部支持部材を固着し、また中央部付近
には最後列のガラス板の上辺を押さえる上端部押さえ機
構を軸着し、さらに下端部支持部材の上部近傍に挿入位
置規制機構を設け、さらにまた最前列のガラス板に当接
のガラス押さえ部材を設けた。

【０００９】前記下端部支持部材、下端側のガラス押さ
え部材、挿入位置規制機構は本体フレームに取付の部材
に取り付けられていて、ガラスのトータル厚み等が異な
る場合は、交換により行う。また上端部押さえ機構と、
上部側のガラス押さえ部材についても上下方向に調整可
能であるが、下端部支持部材の取り替え時には上端部押
さえ機構についてもそれに見合った長さのものに交換す
る。

【００１０】前記下端部支持部材はテーパー状で先端程
細くなり、先端部にはストッパーを固着しストッパーの
外側及び下部にはゴム等の緩衝材を貼着した。また前記
上端部押さえ機構のレバーの先端にもストッパーを設
け、このストッパーで最後列のガラス板の上辺を支持す
る。

【００１１】ガラス板を吊り下げ支持する本体フレーム
はレバーの旋回軸部近傍位置よりチェーン吊りされてい
るので、電動チェーンブロックによるレバーの先端部の
昇降速度を大幅に減速でき、ガラス板をゆっくり吊り下
げることができ、また本体フレームを吊り下げのチェー
ンを４本にしたため、吊り下げられた本体フレーム等の
姿勢は安定している。

【００１２】いま、縦積み状態の複数枚のガラス板を積
載したパレットＡを搬送ラインＡにて積替装置の位置ま
で搬送し、積替装置の手前にてパレットＡの前面部側の
枠を取り外したのち、さらに搬送させて、該搬送ライン
Ａにて待機している積替装置の下端部支持部材にてパレ
ットＡ上のガラス板を支持している桟の隙間に挿入さ
せ、挿入位置規制機構の先端がパレットＡの背板に当接
することにより、ガラス板の下部に挿入の下端部支持部
材の挿入も停止し、ガラス板全体を下部より掬うように
して支持し、下端部支持部材の先端に取付のストッパー
を最後列のガラス板の裏面下端に当接後、前面側よりガ
ラス押さえ部材をハンドルの調整により進退させて最前
列のガラス板に当接させ、ガラス板の下部を支持固定す
る。

【００１３】また、上端部押さえ機構のレバーの先端の
ストッパーを最後列のガラス板の上端部背面側に当接さ
せ、上端側のガラス押さえ部材をハンドルにて調整して
最前列のガラス板面に当接させて、ガラス板の上端側を
支持する。

【００１４】このようにして固定状態にしたガラス板全
体を昇降機構により昇降させてパレットから切り離し、
さらに横行機構により横行させて別の搬送ライン上に待
機の空パレットＢ上にガラス板を移動させる。

【００１５】この時点で前記パレットＡは空パレットと
なるので、搬送ラインＡ上を前進させる。一方搬送ライ
ンＢ上を搬送される空のパレットＢは積替装置の所定の
位置にて停止し、ガラス板がパレットＡから移載されて
くるのを待つ。

【００１６】本体フレームの下端部支持部材にて支持し
たガラス板をパレットＢ上で下降させながら、パレット
Ｂの背板にガラス板が当接するまでガラス板を背板側に
接近させ、ガラス板をパレットＢ上に載置し、上端部押
さえ機構のレバーを起こしてストッパーを外し、ガラス
板の下端側も下端部支持部材の先端部を若干下げてスト
ッパーをガラス板から切り離し、再び上昇させ搬送ライ
ンＡ側に移動させて、つぎのガラス板の積替に備えて待
機させた。

【００１７】

【実施例】以下、本発明に係わるガラス板の積替装置の
実施例について図面に基づき詳細に説明する。

【００１８】図１は本発明の実施例であるガラス板の積
替装置のパレットへの積込み状況を示す一部を切欠、省
略した側面図を示し、図２は本発明の実施例であるガラ
ス板の積替装置の一部を切欠、省略した正面図を示し、
図３は本発明の実施例であるガラス板の積替装置のパレ
ットからの取り出し状況を示す一部を切欠、省略した側
面図を示し、図４はガラス板の積替装置と、その周辺の
パレットの搬送ライン、積替後のパレットの搬送ライン
の配置を示す平面図を示し、図５（イ）は縦積みしたガ
ラス板の下端部に下端部支持部材を挿入した概略側面図
を示し、（ロ）はガラス板の下端部に挿入した下端部支
持部材の姿勢を修正した状況を表す概略側面図を示し、
（ハ）はガラス板の下端部に挿入した下端部支持部材先
端のストッパーを最後列ガラス板に当接し、上端部押さ
え機構のレバーを下げてレバー先端のストッパーをガラ
ス板の最後列上端に当接させた状態を示し、図６は本発
明の下端部支持部材のテーパー状のフォークと先端部の
ストッパーの斜視図を示す。

【００１９】まず本発明の構成としては、図２、図４に
示すように、縦積みしたガラス板１を複数枚、例えば１
００枚前後載置した符号２で示すパレットＡ、または木
箱を搬送する符号３で示す搬送ラインＡと、ガラス板を
載置していないが、例えば２００枚前後積載可能な別の
種類の符号９で示す空パレットＢ、または木箱を搬送す
る符号８で示す搬送ラインＢとを並列に配置し、この２
つの搬送ライン３、８の上部にあって、両搬送ライン
３、８を直角に横切るように設けた横行フレーム１３上
に設けたレール１７上を横行する横行台車１５からなる
横行機構１４を設ける。該横行機構１４は符号２で示す
パレットＡの符号３で示す搬送ラインＡに直交する方向
に横行台車１５が横行するものであるが、一方の符号３
で示す搬送ラインＡの中心と横行台車１５の中心が一致
する位置から、他方の符号８で示す搬送ラインＢの中心
と横行台車１５の中心が一致する位置まで横行可能と
し、停止位置決め用として横行用ストッパー１６を設け
る。

【００２０】また、図１乃至図３に示すように該横行機
構１４によって横行する横行台車１５に電動チェーンブ
ロック２４やホイストクレーン等の昇降機構２１を設
け、前記横行台車１５に４本の昇降レバー２２、・・を
軸着させて、該軸着部を旋回軸２３とし、前記電動チェ
ーンブロック２４により昇降自在となるフック２６に掛
けられた４本のチェーン２５、・・により、該４本の昇
降レバー２２、・・の各先端部を吊り下げ支持し、該４
本の昇降レバー２２、・・の旋回軸２３の近傍位置より
４本の吊り下げチェーン２７、・・にて本体フレーム３
１を吊り下げる。

【００２１】また横行台車１５と本体フレーム３１間に
は、別途３本の下降端調整用チェーン２９、・・を吊り
下げる。これは電動チェーンブロック２４により本体フ
レーム３１を下降させる時、本体フレーム３１の下降端
の位置および角度を規制するものであり、その位置は調
整自在である。

【００２２】該本体フレーム３１の下端部にはガラス板
１の下辺を支持する一対の下端部支持部材４１、４１を
本体フレーム３１の垂直部材３６、３６と直交する水平
方向にガイドピン３９と固定ハンドル３８にて装着して
断面を略Ｌ字状とし、また上下方向の中間部には棒状の
レバー３３の略中央付近と本体フレーム３１とを軸着さ
せて、該レバー３３の先端部に最後列のガラス板１の上
辺を押さえるストッパー３４を固着し、該レバー３３の
他方の一端側は前記ストッパー３４を手動で上げ下げす
るためのアーム３５とする。

【００２３】また本体フレーム３１の下部に設けた一対
の下端部支持部材４１、４１よりやや上部近傍位置に下
端部支持部材４１のフォーク部４２、４２の挿入位置を
規制するための挿入位置規制機構６１を設け、さらにま
た移動中のガラス板のぐらつきを防ぐために最前列のガ
ラス板１の上部側２箇所、下部側２箇所に当接するガラ
ス押さえ部材５１、・・を本体フレーム３１の垂直部材
３６、３６に設けた。

【００２４】背板７１が下部にないパレットの場合、挿
入位置規制機構６１が使えないので、最後列のガラス板
１の下端部に下端部支持部材４１のストッパー４３を当
接させた状態で、ハンドル５２によりガラス押さえ部材
５１、・・をガラス板１面に押し付け、位置を決めた
後、下端部支持部材４１のフォーク部４２の挿入位置を
規制させる。

【００２５】前記一対の下端部支持部材４１、４１、一
対の下端側のガラス押さえ部材５１、５１、挿入位置規
制機構６１は本体フレーム３１に取付の部材４５にガイ
ドピン３９と固定ハンドル３８にて装着され、パレット
や木箱等の種類によってフォーク部４２の長さ等が大き
く異なる場合、それに見合ったサイズのものに取替えを
行う。また上端部押さえ機構３２と上部側の一対のガラ
ス押さえ部材５１、５１についても上下方向に調整可能
である。

【００２６】前記一対の下端部支持部材４１、４１は図
６に示すように角形のテーパー状で先端程細くなり、先
端部にはナイロン等の樹脂製のストッパー４３、４３を
固着し、該ストッパー４３、４３の先端外側及び下部側
にはゴムシート４４、４４等の緩衝材を貼着する。

【００２７】また前記上端部押さえ機構３２のレバー３
３の先端のストッパー３４についても同様であり、この
ストッパー３４で最後列のガラス板１の上辺を支持す
る。ガラス板１を吊り下げ支持する本体フレーム３１は
昇降レバー２２、・・の旋回軸２３、・・の近傍位置よ
りチェーン２７、・・で吊り下げられているので、電動
チェーンブロック２４による昇降レバー２２、・・の先
端部の昇降速度を大幅に減速でき、旋回軸２３からの長
さに比例してガラス板１をゆっくり吊り上げ、吊り下げ
することができ、また本体フレーム３１を吊り下げるチ
ェーン２７を４本にしたため、吊り下げられた本体フレ
ーム３１等の姿勢は安定している。

【００２８】本体フレーム３１の上部側にはパイプ状の
取っ手７３、７３が左右に一対取り付けられており、横
行台車１５を人手により積替装置１１を符号２で示すパ
レットＡの符号３で示す搬送ラインＡと符号７で示すパ
レットＢの符号８で示す搬送ラインＢ間で移動させ、ま
たガラス板１を支持するために下端部支持部材４１、４
１のフォーク部４２、４２の角度を調整する時に取っ手
７３、７３により角度調整をすることができる。

【００２９】つぎに本発明のガラス板１の積替装置１１
の動作、および作用について詳細に説明する。いま、図
４に示すように、縦積み状態の複数枚のガラス板１を積
載した符号２で示すパレットＡを図中の符号５で示すパ
レットＡ搬送方向の矢印で示す方向で背板７１側を後部
側として搬送し、符号３で示す搬送ラインＡの積替装置
１１の位置まで搬送して、積替装置１１の手前にて符号
２で示すパレットＡの前面部側の前枠を取り外したの
ち、さらに搬送させて、符号３で示す該搬送ラインＡに
て待機している積替装置１１の下端部支持部材４１、４
１のフォーク部４２、４２にて符号２で示すパレットＡ
上のガラス板１全体を支持している符号３で示す搬送ラ
インＡに平行な床桟７２と床桟７２の隙間に挿入させ
（図５（イ）参照）、挿入位置規制機構６１の先端がガ
ラス板１よりはみ出している背板７１に当接させて、ガ
ラス板１の下部に挿入の下端部支持部材４１、４１の挿
入も停止させ、電動チェーンブロック２４を少し上昇さ
せると、フォーク部４２が水平状態となり、ガラス板１
全体を下端部より掬うようにして下端部支持部材４１、
４１はガラス板１の下端部に当接され（図５（ロ）参
照）、下端部支持部材４１、４１の先端に取付のストッ
パー４３、４３を最後列のガラス板１の裏面下端に当接
後、前面側よりガラス押さえ部材５１、５１をハンドル
５２、５２の調整により進退させて最前列のガラス板１
に当接させ、ガラス板１の下部を支持固定する。（図５
（ハ）参照） また、上端部押さえ機構３２のレバー３３の先端のスト
ッパー３４を最後列のガラス板１の上端部背面側に当接
させ、上端側のガラス押さえ部材５１、５１をハンドル
５２、５２にて調整して最前列のガラス板１面に当接さ
せ、ガラス板１の上端側を支持する。

【００３０】一方、符号９で示す空パレットＢを符号８
で示す搬送ラインＢ上で背板７１側を進行方向側にし、
前面の枠を取り外した状態で符号１０で示すパレットＢ
搬送方向の矢印で示される方向に搬送させ、積替装置１
１の位置で停止させ待機させる。

【００３１】このようにして挟持固定したガラス板１全
体を昇降機構２１により例えば７０ｍｍ程度昇降させて
符号２で示すパレットＡから切り離し、さらに横行機構
１４により横行させて別の搬送ラインである符号８で示
す搬送ラインＢ上に待機の符号９で示す空パレットＢ上
にガラス板１を移動させた時点で、符号２で示す空にな
ったパレットＡは符号４で示す空パレットＡとして符号
３で示す搬送ラインＡ上を前進させる。一方積替装置１
１の本体フレーム３１に固着の下端部支持部材４１によ
り支持されたガラス板１を符号９で示す空パレットＢの
床桟７２ぎりぎりまで下降させながら、符号７で示すパ
レットＢの背板７１にガラス板が当接するまでガラス板
１を背板７１側に接近させ、ガラス板１を符号７で示す
パレットＢ上に載置し、上下４箇所のガラス押さえ部材
５１、・・・をハンドル５２、・・・の操作によりガラ
ス板１より離間させ、上端部押さえ機構３２のレバー３
３を上方に起こしてストッパー３４を最後列のガラス板
１の上端部より外し、電動チェーンブロック２４を下降
させると、ガラス板１の下端側については下端部支持部
材４１、４１の先端部が若干下がり、ストッパー４３、
４３をガラス板１から切り離し後、符号７で示すパレッ
トＢを少し前進させて積替装置１１の下端部支持部材４
１、４１がガラス板１から離れたら、本体フレーム３１
を再び上昇させ、さらに符号３で示す搬送ラインＡ側に
移動させて、つぎのガラス板１の積替に備えて待機させ
る。

【００３２】符号７で示すパレットＢに積載したガラス
板１にさらにガラス板１を追加して積み込む場合、符号
２で示すパレットＡよりガラス板１を吊り上げ時に、ガ
ラス押さえ部材５１、・・を調整してガラス板１をスト
ッパー４３側に押し出しておけば、ガラスブロックとガ
ラスブロックの隙間は、ほぼストッパー４３の厚み程度
とすることができる。

【００３３】あるいは、最初に積み込んだガラス板１の
ブロックの最前列のガラス板１の前面部に図示しない板
状または半割のパイプ状の緩衝材を設ければ、下端部支
持部材４１、４１の先端にストッパー４３、４３を設け
ていても、この緩衝材によるスペースにより積み込みが
容易となる。

【００３４】もちろん符号２で示すパレットＡあるいは
木箱から種類の異なる符号７で示すパレットＢあるいは
木箱に積替するような場合に、同一積載枚数としても良
いことは言うまでもない。

【００３５】パレットＡや木箱の種類により積み込み厚
み、つまりガラス枚数が大きく異なる場合は、下端部支
持部材４１を交換し、また同時に上端部押さえ機構３２
のレバー３３とレバーの先端部に固着のストッパー３４
を交換する。下端部支持部材４１の交換は本体フレーム
３１の垂直部材３６にガイドピン３９と固定ハンドル３
８にて装着し、上端部押さえ機構３２のレバー３３は固
定ハンドル３７にて固定する。

【００３６】一方、符号２で示すパレットＡの種類が変
わっても、積み込まれたガラス全体の厚みがあまり変わ
らないような場合は、ガラス押さえ部材５１をハンドル
５２にて位置調整すれば良い。

【００３７】また、上端部押さえ機構３２のストッパー
３４は僅かに首振り可能な構造とした方が良い。以上好
適な例について述べたが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、種々の応用が考えられる。

【００３８】例えば横行台車１５にモーター等をつけれ
ば、横行を自動的に行うことが可能になり、上端部押さ
え機構３２やガラス押さえ部材５１、・・のハンドル５
２、・・による押圧はモーターでボールネジ等を回転さ
せ、センサー等の検出にて停止させれば自動的に行うこ
とができる。

【００３９】

【発明の効果】本発明は、種類の異なったパレットや木
箱間のガラス板の積替作業が必要な場合、迅速にしてか
つ効率的な積替作業が可能となり、ガラス板を支持する
下端部支持部材の先端にストッパーを設けたのでガラス
板がずれ落ちることもなく、また一端を横行台車に軸着
し、他端を昇降機構により吊り下げるようにした複数の
昇降レバーの各軸側近傍付近で吊り下げるようにしたの
で昇降速度が減速され、停止位置調整がし易く、さらに
下端部支持部材の形状をテーパー状としたためガラス板
下部への挿入もし易くなり、さらにまたガラス板の人手
によるハンドリングが不要となり作業の安全を図ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例であるガラス板の積替装置のパ
レットへの積込み状況を示す一部を切欠、省略した側面
図を示す。

【図２】本発明の実施例であるガラス板の積替装置の一
部を切欠、省略した正面図を示す。

【図３】本発明の実施例であるガラス板の積替装置のパ
レットからの取り出し状況を示す一部を切欠、省略した
側面図を示す。

【図４】ガラス板の積替装置と、その周辺のパレットの
搬送ライン、積替後のパレットの搬送ラインの配置を示
す平面図を示し、本発明の実施例である一部を切欠、省
略した湾曲ガラス板の支持枠の概略斜視図を示す。

【図５】（イ）縦積みしたガラス板の下端部に下端部支
持部材を挿入した概略側面図を示す。 （ロ）ガラス板の下端部に挿入した下端部支持部材の姿
勢を修正した状況を表す概略側面図を示す。 （ハ）ガラス板の下端部に挿入した下端部支持部材先端
のストッパーを最後列ガラス板に当接し、上端部押さえ
機構のレバーを下げてレバー先端のストッパーをガラス
板の最後列上端に当接させた状態を示す。

【図６】本発明の下端部支持部材のテーパー状のフォー
クと先端部のストッパーの斜視図を示す。

【符号の説明】

１ ガラス板 ２ パレットＡ ３ 搬送ラインＡ ４ 空パレットＡ ７ パレットＢ ８ 搬送ラインＢ ９ 空パレットＢ １１ 積替装置 １４ 横行機構 １５ 横行台車 ２１ 昇降機構 ２２ 昇降レバー ２３ 旋回軸 ２４ 電動チェーンブロック ２６ フック ３１ 本体フレーム ３２ 上端部押さえ機構 ３３ レバー ３４ ストッパー ３５ アーム ４１ 下端部支持部材 ４２ フォーク部 ４３ ストッパー ４４ ゴムシート ５１ ガラス押さえ部材 ５２ ハンドル ６１ 挿入位置規制機構 ７１ 背板 ７２ 床桟 ７３ 取っ手

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ガラス板を縦積みで積載したパレット、木
   箱等の搬送ラインと積替用のパレット、木箱等の搬送ラ
   イン間の上部にあって両搬送ライン間を横切るように横
   行台車を横行させる横行機構と、該横行台車に吊り下げ
   られた本体フレームを昇降させる昇降機構と、本体フレ
   ームの下部に固着したガラス板の下端部支持部材と、該
   下端部支持部材のガラス板下部への挿入位置を規制する
   挿入位置規制機構と、前記本体フレーム上に支点を有
   し、該支点より前面側及び後面側に延びるレバーの後端
   を最後列のガラス体の背面上端部側を支持するガラス板
   の上端部押さえ機構とからなることを特徴とするガラス
   板の積替装置。
2. 【請求項２】前記下端部支持部材のフォークの形状を先
   端側程細くしたテーパー形状とし、該フォークの先端部
   に緩衝材を貼着したストッパーを固着したことを特徴と
   する請求項１記載のガラス板の積替装置。
3. 【請求項３】前記横行台車に一端側を軸着し、かつ他端
   側先端部を昇降機構により吊り下げた昇降レバーの旋回
   軸部近傍より、前記本体フレームを複数点で吊り下げる
   ようにしたことを特徴とする請求項１乃至２記載のガラ
   ス板の積替装置。