JPH09171889A - 加熱装置および画像形成装置 - Google Patents
加熱装置および画像形成装置Info
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- JPH09171889A JPH09171889A JP34926795A JP34926795A JPH09171889A JP H09171889 A JPH09171889 A JP H09171889A JP 34926795 A JP34926795 A JP 34926795A JP 34926795 A JP34926795 A JP 34926795A JP H09171889 A JPH09171889 A JP H09171889A
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Abstract
可能である、非通紙部昇温が防止されて高耐久化が可能
である、フルカラー画像形成装置における定着装置とし
て用いることができる定着不良・光沢ムラ・オフセット
の発生しない高いパフォーマンスを有する、等の性能を
合わせ持った加熱装置を得ること。 【解決手段】 磁束発生手段4・5と、該磁束発生手段
の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体6
を有し、加熱部Nに被加熱材Pを導入して前記誘導発熱
体に直接または伝熱材を介して接触させて搬送させ誘導
発熱体の発熱で被加熱材を加熱する電磁誘導加熱方式の
加熱装置であり、加熱部Nにおいて磁束発生手段から誘
導発熱体に対する作用磁束の、被加熱材の搬送方向に交
差する加熱部長尺方向に関する密度分布を変化せしめる
磁束調整手段7・7を有することを特徴とする加熱装
置。
Description
加熱方式の加熱装置、および該加熱装置を画像定着等の
像加熱装置として備えた画像形成装置に関する。
ァックス等の画像形成装置における画像加熱定着装置を
例にして説明する。
は、画像形成装置の作像部において電子写真・静電記録
・磁気記録等の適宜の画像形成プロセス手段により、加
熱溶融性の樹脂等よりなるトナー(顕画剤)を用いて記
録材の面に直接方式若しくは間接(転写)方式で形成し
た未定着のトナー画像を記録材面に永久固着画像として
加熱定着処理する装置である。
て、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方
式等の各種装置がある。
着温度に加熱・温調した定着ローラ(熱ローラ)と加圧
ローラとの回転ローラ対からなり、該ローラ対の圧接ニ
ップ部(定着ニップ部)に被加熱材としての、未定着ト
ナー画像を形成担持させた記録材を導入して挟持搬送さ
せることで未定着のトナー画像を記録材面に加熱定着す
る装置である。
容量が大きくて、加熱に要する電力が大きい、ウエイト
タイム(装置電源投入時からプリント出力可能状態にな
るまでの待ち時間)が長い等の問題があった。
合は、最大4層のトナー層を十分加熱溶融させる能力が
要求されるために、定着ローラはその芯金を高い熱容量
を有するものにし、またトナー層を包み込んで均一に溶
融するために芯金外周にゴム弾性層を具備させ、該ゴム
弾性層を介してトナー像の加熱を行なっている。このよ
うに特に熱容量の大きな定着ローラを用いる装置の場合
には、該定着ローラの温調とローラ表面の昇温とに遅延
が発生するため、定着不良、光沢ムラ、オフセット等の
問題が発生していた。
の面が記録材と接して移動するフィルムを有し、加熱体
の熱をフィルムを介して記録材に付与して未定着のトナ
ー画像を記録材面に加熱定着処理する装置である(特開
昭63−313182号公報、特開平2−157878
号公報、特開平4−44075〜44083、2049
80〜204984号公報等)。
熱体として低熱容量のセラミックヒータ等を、フィルム
として耐熱性で薄い低熱容量のものを用いることができ
て、熱容量が大きい定着ローラを用いる熱ローラ方式の
装置に比べて格段に省電力化・ウエイトタイム短縮化が
可能となり、クイックスタート性があり、また機内昇温
を抑えることができる等の利点がある。
発熱体に磁場発生手段で磁場を作用させて該電磁誘導発
熱体に発生する渦電流にもとずくジュール発熱で被加熱
材としての記録材に熱を付与して未定着のトナー画像を
記録材面に加熱定着処理する装置である。
定着ローラを電磁誘導加熱する熱ローラ方式の装置が開
示されており、発熱位置を定着ニップ部に近くすること
ができ、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方
式の装置よりも高効率の定着プロセスを達成している。
いため、限られた電力で定着ニップ部の温度を上昇させ
るためには大きな電力を必要とするという問題があっ
た。
を低減したフィルム状の定着ローラを用いた電磁誘導加
熱方式の定着装置が開示されている。
状の定着ローラでは、長尺方向(定着ニップ部長手方
向)の熱流が阻害されるため、小サイズ記録材を通紙し
た場合に非通紙部での過昇温(非通紙部昇温)が発生し
て、フィルムや加圧ローラの寿命を低下させるという問
題が発生していた。この非通紙部昇温の問題は前記b項
のフィルム加熱方式の装置の場合も同様である。
装置の画像加熱定着装置としては、低消費電力である、
ウエイトタイムの短縮が可能である、非通紙部における
過昇温が防止されて高耐久化が可能である、フルカラー
画像形成装置における定着装置として用いることができ
る、定着不良、光沢ムラ、オフセットの発生しない高い
パフォーマンスを有する、等の性能を合わせ持った加熱
装置が要望されている。
熱方式の加熱装置、該加熱装置を用いた装置を提供する
ものである。
徴とする加熱装置および画像形成装置である。
発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体を有
し、加熱部に被加熱材を導入して前記誘導発熱体に直接
または伝熱材を介して接触させて搬送させ誘導発熱体の
発熱で被加熱材を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置
であり、加熱部において磁束発生手段から誘導発熱体に
対する作用磁束の、被加熱材の搬送方向に交差する加熱
部長尺方向に関する密度分布を変化せしめる磁束調整手
段を有することを特徴とする加熱装置。
徴とする(1)に記載の加熱装置。
レスフィルムからなることを特徴とする(2)に記載の
加熱装置。
たは伝熱材を介して接触して被加熱材挟持搬送ニップ部
を形成する回転加圧部材を有する(1)ないし(3)の
何れか1つに記載の加熱装置。
能な最大サイズの被加熱材よりも小さいサイズの被加熱
材が通紙されたときの加熱部の非通紙領域部に対応する
誘導発熱体部分に対する作用磁束密度を通紙領域部に対
応する誘導発熱体部分に対する作用磁束密度よりも弱め
ることを特徴とする(1)ないし(4)の何れか1つに
記載の加熱装置。
れる被加熱材のサイズに応じて機能することを特徴とす
る(1)ないし(5)の何れか1つに記載の加熱装置。
材であることを特徴とする(1)ないし(6)の何れか
1つに記載の加熱装置。
脱移動される磁性部材であることを特徴とする(1)な
いし(6)の何れか1つに記載の加熱装置。
属させた磁束減衰コイルであることを特徴とする(1)
ないし(6)の何れか1つに記載の加熱装置。
付属させた磁束減衰コイルであり、該減衰コイルに生じ
た誘導電流を負荷回路で消費させることにより磁束発生
手段の該減衰コイルに対応する部分での発生磁束密度を
弱めることを特徴とする(1)ないし(6)の何れか1
つに記載の加熱装置。
材であり、該画像を加熱処理する像加熱装置であること
を特徴とする(1)ないし(10)の何れか1つに記載
の加熱装置。
熱定着させる画像加熱定着装置であることを特徴とする
(11)に記載の加熱装置。
または(12)に記載の画像加熱定着装置を備えている
ことを特徴とする画像形成装置。
紙使用可能な最大サイズの被加熱材よりも小さいサイズ
の被加熱材が通紙されたときの加熱部の非通紙領域部に
対応する誘導発熱体部分に対する作用磁束密度を通紙領
域部に対応する誘導発熱体部分に対する作用磁束密度よ
りも弱めるように変化させることで、非通紙部における
過昇温(非通紙部昇温)を防止あるいは緩和することが
できて、装置の高耐久化が可能となる。
熱材を小熱容量の部材にすることで加熱部を低消費電力
で所定の温度に迅速に立ち上げることができ、ウエイト
タイムの短縮化、クイックスタート性を具備させること
が可能である。
として用いることができる、定着不良、光沢ムラ、オフ
セットの発生しない高いパフォーマンスを有する加熱装
置を構成することが可能となる。
画像形成装置は電子写真4色カラープリンタである。
ドラム(像担持体)であり、矢示の時計方向に所定のプ
ロセススピード(周速度)で回転駆動される。
ーラ等の帯電装置12で所定の極性・電位の一様な帯電
処理を受ける。
ーザスキャナ)13から出力されるレーザ光Lによる、
目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レーザ光学箱
13は不図示の画像読取装置等の画像信号発生装置から
の目的画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応し
て変調(オン/オフ)したレーザ光Lを出力して回転感
光体面を走査露光するもので、この走査露光により回転
感光体ドラム11面に走査露光した目的画像情報に対応
した静電潜像が形成される。13aはレーザ光学箱13
からの出力レーザ光を感光体ドラム11の露光位置に偏
向させるミラーである。
カラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置14のうちのイエロー現像器1
4Yの作動でイエロートナー像として現像される。その
イエロートナー像は感光体ドラム11と中間転写体ドラ
ム16との接触部(或は近接部)である一次転写部T1
において中間転写体ドラム16の面に転写される。中間
転写体ドラム16面に対するトナー像転写後の回転感光
体ドラム11面はクリーナ17により転写残りトナー等
の付着残留物の除去を受けて清掃される。
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の、第2(例えばマゼンタ成分画像、マゼンタ現像器
14Mが作動)、第3(例えばシアン成分画像、シアン
現像器14Cが作動)、第4(例えば黒成分画像、黒現
像器14BKが作動)の各色分解成分画像について順次
に実行され、中間転写体ドラム16面にイエロートナー
像・マゼンタトナー像・シアントナー像・黒トナー像の
都合4色のトナー像が順次重ねて転写されて、目的のフ
ルカラー画像に対応したカラー画像が合成形成される。
中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を有するもので、感光体
ドラム11に接触して或は近接して感光体ドラム11と
略同じ周速度で矢示の半時計方向に回転駆動され、金属
ドラムにバイアス電位を与えて感光体ドラム11との電
位差で感光体ドラム11側のトナー像を該中間転写体ド
ラム面側に転写させる。
形成されたカラートナー画像は、該回転中間転写体ドラ
ム16と転写ローラ15との接触ニップ部である二次転
写部T2において、該二次転写部T2に不図示の給紙部
から所定のタイミングで送り込まれた記録材Pの面に転
写されていく。転写ローラ15は記録材Pの背面からト
ナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写体ドラム
16面側から記録材P側へ合成カラートナー画像を順次
に一括転写する。
転写体ドラム16の面から分離されて画像加熱定着装置
10へ導入され、未定着トナー像の加熱定着処理を受け
てカラー画像形成物として機外の不図示の排紙トレーに
排出される。
誘導加熱方式の装置である。この定着装置10について
は次の(2)項で詳述する。
回転中間転写体ドラム16はクリーナ18により転写残
りトナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃され
る。このクリーナ18は常時は中間転写体ドラム16に
非接触状態に保持されており、中間転写体ドラム16か
ら記録材Pに対するカラートナー画像の二次転写実行過
程において中間転写体ドラム16に接触状態に保持され
る。
ラム16に非接触状態に保持されており、中間転写体ド
ラム16から記録材Pに対するカラートナー画像の二次
転写実行過程において中間転写体ドラム16に記録材P
を介して接触状態に保持される。
型図、図4は加熱アセンブリの縦断正面模型図、図5は
加熱アセンブリの切欠き斜視図である。
と、回転加圧部材としての加圧ローラ2を主体とする。
イド部材3、その内空に配設した磁束発生手段としての
励磁コイル4と磁性コア(高透過率コア)5、円筒状フ
ィルムガイド部材3にルーズに外嵌した、誘導発熱体と
しての円筒状(シームレス)の定着フィルム6、円筒状
フィルムガイド部材3の一端側の内面円周に沿って上下
方向a・bにスライド移動自由に配設した、磁束調整手
段としての左右一対の円弧状の磁束遮蔽板7・7等から
なる。
被覆させた2mm厚のシリコーンゴム層2bからなる弾
性ローラである。
互いに上下に圧接させて不図示の装置筐体に組み込ん
で、両者1・2間に所定幅の定着ニップ部(加熱ニップ
部)Nを形成させてあり、この定着ニップ部Nにおいて
定着フィルム1の内面は円筒状フィルムガイド部材3の
下面に密着している。
いて矢示の時計方向に回転駆動され、この加圧ローラ2
の回転駆動による該ローラ2と定着フィルム6の外面と
の定着ニップ部Nにおける摩擦力で定着フィルム5に回
転力が作用して、定着フィルム6は円筒状フィルムガイ
ド部材3の外回りを、その内面が定着ニップ部Nにおい
て円筒状フィルムガイド部材3の下面に密着摺動しなが
ら矢示の反時計方向に回転する。
供給される交番電流によって交番磁束を発生し、交番磁
束は磁性コア5に導かれて定着ニップ部Nに作用し、定
着ニップ部Nにおいて定着フィルム6の後述する電磁誘
導発熱層に渦電流を発生させる。その渦電流は電磁誘導
発熱層の固有抵抗によってジュール熱を発生させる。即
ち、励磁コイル4に交番電流を供給することで定着ニッ
プ部Nにおいて定着フィルム6が電磁誘導発熱状態にな
る。
手段を含む温調系100により励磁回路30から励磁コ
イル4への供給交番電流が制御されることで所定の定着
温度に温調制御される。
ィルム6の回転がなされ、励磁回路40から励磁コイル
4への交番電流の供給がなされて定着ニップ部Nの温度
が所定に立ち上がり温調された状態において、定着ニッ
プ部Nの回転定着フィルム6と加圧ローラ2との間に、
被加熱材としての、未定着トナー像tを担持した記録材
Pが導入されることで、記録材Pは定着フィルム6の外
面に密着して該定着フィルム6と一緒に定着ニップ部N
を通過していき、該定着ニップ部通過過程で、電磁誘導
加熱された定着フィルム6の発熱で記録材Pと未定着ト
ナー像tが加熱されてトナー像の加熱定着がなされる。
定着ニップ部Nを通った記録材Pは定着ニップ部Nの出
口側で定着フィルム6の外面から分離されて搬送され
る。
ィルムガイド部材3は、磁束の通過を妨げない絶縁性・
耐熱性部材であり、励磁コイル4と磁性コア5を支持す
る共に、該部材2の外側を回転する円筒状定着フィルム
6の内面をガイドして定着フィルム6の回転の安定性を
確保する役目をする。
用い、外側形状を円筒状フィルムガイド部材3の内面に
略対応させた横長舟形に巻回成形してなるものであり、
円筒状フィルムガイド部材3の内面の略下半面部に外面
を受けさせて円筒状フィルムガイド部材3内に挿入配設
してある。励磁コイル4としては加熱に十分な交番磁束
を発生するものでなければならないが、そのためには抵
抗成分を低く、インダクタンス成分を高くとる必要があ
る。本例では芯線として細線を束ねた高周波用のφ1の
絶縁被覆電線を用いて、定着ニップ部Nを周回するよう
に12回巻回して励磁コイル4を構成した。該励磁コイ
ル4には励磁回路30が接続されており、この励磁回路
40は50KHzの交番電流を励磁コイル4へ供給でき
るようになっている。
あり、横長舟形の励磁コイル4の略中央部に位置させ円
筒状フィルムガイド部材3に支持させて配設してある。
この磁性コア5は励磁コイル4より発生した交番磁束を
効率よく定着ニップ部Nで高める役目をする。
む円筒状部材であり、内径を円筒状フィルムガイド部材
3の外径よりも少し大きくしてあり、円筒状フィルムガ
イド部材3にルーズに外嵌する。
模型図である。本例の定着フィルム6は、内側(フィル
ムガイド部材3側)の電磁誘導発熱層6aと、その外側
の弾性層6bと、更にその外側の離型層(表層;加圧ロ
ーラ2側)6cの3層積層の複合層構成である。電磁誘
導発熱層6aの熱が弾性層6b・離型層6cを介して定
着ニップ部Nに搬送される記録材Pに伝熱されて記録材
Pと該記録材上のトナー像tを加熱する。
でジュール熱を生じる電磁誘導発熱性を有する材質層で
あり、ニッケルなど10-5〜10-10 Ω・cmの電気良
導体である金属、金属化合物、有機導電体であればよ
く、より好ましくは透磁率が高い強磁性を示す鉄・コバ
ルト等の純金属若しくはそれらの化合物を用いることが
できる。
路が確保できなくなり、外部へ磁束が洩れて発熱層自身
の発熱エネルギーは小さくなる場合があり、また厚くす
ると熱容量が大きくなり昇温に要する時間が長くなる傾
向がある。従って厚みは発熱層6aに用いた材料の比熱
・密度・透磁率・抵抗率の値によって適正値があり、実
際上10〜100μmの厚み範囲で3℃/sec以上の
昇温速度を得ることができた。
あり、本例においては最大4層のトナー層からなるカラ
ートナー画像の定着を良好にするために設けてあり、ト
ナー像を該層の弾性により包み込んで均一に溶融させる
作用をする。
るいはトナー層の凹凸に追従しきれず画像光沢ムラが発
生してしまう。そこで、弾性層6bの硬度としては60
°(JIS−A)以下、好ましくは45°以下がよい。
0-4〜2×10-3[cal/cm・sec・deg.] がよい。熱伝導率
λが6×10-4[cal/cm・sec・deg.] よりも小さい場合に
は、熱抵抗が大きく、定着フィルム表層における昇温速
度が遅くなる。
が好ましく、100μmよりも小さいとカラー画像形成
装置のようにベタ画像の割合が多い場合に、斑点状の光
沢ムラが発生しやすく、300μmを超えると表面と発
熱層6aとの間に熱勾配が発生して弾性層の熱劣化が発
生しやすい。
の付着を防止するもので、PFA・PTFE・FEP等
のフッ素樹脂、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ
素ゴム等の離型性かつ耐熱性のよい材料を選択すること
ができる。
μmよりも小さいと塗膜の塗ムラで離型性の悪い部分が
できたり、耐久性が不足するといった問題が発生する。
また100μmを超えると熱伝導が悪化するという問題
が発生し、特に樹脂系の離型層の場合は硬度が高くなり
すぎ、弾性層6bの効果がなくなってしまう。
ルからなる厚み50μmの発熱層6aと、シリコーンゴ
ムからなる厚み200μmの弾性層6bと、フッ素樹脂
からなる厚み30μmの離型層6cからなる3層複合層
フィルムである。
ルム6の上記層構成において発熱層6aの内側に断熱層
6dを設けた4層構成の定着フィルム6としてもよい。
断熱層6dはフッ素樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリアミドイミド樹脂、PEEK樹脂、PES樹
脂、PPS樹脂、PFA樹脂、PTFE樹脂、FEP樹
脂などの耐熱樹脂がよい。また、厚さとしては10〜1
000μmが好ましい。厚さが10μmよりも小さい場
合には断熱効果が得られず、また耐久性も不足する。1
000μmを超えると磁性コア5から発熱層6aの距離
が大きくなり、磁束が十分に発熱層6aに到達しなくな
る。断熱層6dを設けた場合、発熱層6aに発生した熱
による励磁コイル4や磁性コア5の昇温を防止できるた
め、安定した加熱をすることができる。
の内面円周に沿って上下方向a・bにスライド移動自由
に配設した左右一対の円弧状の磁束遮蔽板7・7は、小
サイズの記録材が通紙使用された場合において、定着ニ
ップ部Nの非通紙領域部に対する交番磁束の作用密度を
通紙領域部に対する磁束の作用密度よりも低めて、非通
紙部昇温現象を防止或は緩和する役目をする。この磁束
遮蔽板7・7としてはアルムニウムや銅等の非磁性の電
気良導体が好ましい。
材Pの導入は片側基準通紙でなされる。図4・図5にお
いてOは片側通紙基準線、Aは大サイズ記録材(装置に
通紙使用可能な最大サイズ記録材)の通紙領域部、Bは
小サイズ記録材の通紙領域部、Cは小サイズ記録材が通
紙使用されたときの非通紙領域部(A−B)である。
は、円筒状フィルムガイド部材3の上記非通紙領域部C
を生じる側の端部内面に設けた円周方向ガイド溝部3a
に嵌め入れてあり、それぞれ磁性コア5の左右側におい
て円周方向ガイド溝部3aに沿って上下方向a・bにス
ライド移動自由であり、非通紙領域部Cの幅に対応する
幅を有する。
ることで図2のように励磁コイル4の左右外面と円筒状
フィルムガイド部材3の内面との間に挿入された状態
(閉じ位置)になる。
ことで図3のように励磁コイル4の左右外面と円筒状フ
ィルムガイド部材3の内面との間から抜け出た状態(開
き位置)になる。
在るときは、定着ニップ部Nの長尺方向(長手方向)に
関して、小サイズ記録材を通紙したときの非通紙領域部
Cに対する励磁コイル4からの交番磁束はこの閉じた磁
束遮蔽板7・7により定着フィルム6との間で遮断若し
くは低減されて磁束の作用密度が定着ニップ部Nの小サ
イズ通紙領域部Bに対する磁束の作用密度よりも低めら
れる。その結果、定着ニップ部における小サイズ通紙領
域部Bに対応する定着フィルム部分は所定にほぼ均一に
電磁誘導発熱して定着に最適な温度分布となるが、非通
紙領域部Cに対応する定着フィルム部分の電磁誘導発熱
はそれよりも低下することで、非通紙部昇温現象の防止
或は緩和がなされる。
在るときは、該磁束遮蔽板7・7による磁束遮蔽がなさ
れず、励磁コイル4で発生した交番磁束は定着ニップ部
における大サイズ通紙領域部Aの全域に亘り所定の高い
密度で作用し、定着ニップ部における大サイズ通紙領域
部Aに対応する定着フィルム部分全域が所定にほぼ均一
に電磁誘導発熱して定着に最適な温度分布となる。
・7aを介して駆動手段70(図4に連絡させてあり、
閉じ位置・開き位置へ切り替え移動は装置に通紙使用さ
れる記録材のサイズに応じて制御回路101と駆動手段
70で自動的になされる。磁束遮蔽板7・7を開閉動さ
せる駆動手段70の具体的構造例は図には省略したけれ
ども、モータやソレノイド等の駆動源と、レバー・リン
ク・カム・ベルト等による運動機構で適宜・容易に設計
・構成することができる。
記録材Pが小サイズであると不図示の認知手段で検知さ
れたときは、磁束遮蔽板7・7を図2の閉じ位置へ切り
替え移動させるように駆動手段70を制御する。この磁
束遮蔽板7・7の閉じ位置へ切り替えにより上述のよ
うに非通紙部昇温現象の防止或は緩和がなされる。
れる記録材Pが大サイズであると認知手段で検知された
ときは、磁束遮蔽板7・7を図3の開き位置へ切り替え
移動させるように駆動手段70を制御する。これにより
上述のように定着ニップ部の長尺方向に関して定着フ
ィルムに到達する磁束は妨げられることなく全域発熱し
て大サイズの記録材の定着に最適な温度分布となる。
ラム16の採用により様々な記録材に対応できる特徴が
有る。上述した本例の画像加熱定着装置10の構成はこ
のような記録材への対応において、従来に比較して紙サ
イズの違いによる定着フィルム6の温度分布のムラを低
減して高いスループットでの定着能力を提供する。
においては大サイズの記録材と同じスループットで小サ
イズの記録材を通紙した場合に最大で60度の温度分布
ムラが発生していたが、本例においては温度分布ムラが
低く抑えられるため高いフルスループットを維持するこ
とができる。
せて通紙する片側基準通紙の例を示したが、中央基準通
紙の装置においても磁束遮蔽板7を両端側の非通紙領域
部に配設して同様な効果を得ることができる。
ついて説明してきたが、モノクロ或いは1パルスマルチ
カラー画像形成装置に利用してもよい。この場合は定着
フィルム6において弾性層6bを省略することができ
る。
欠き側面模型図、図8は加熱アセンブリの切欠き斜視
図、図9は定着フィルムの層構成模型図である。
ブリ1は、円筒状のフィルムガイド部材3と、該フィル
ムガイド部材3の内側底面に長手に沿って固定配設した
誘導発熱体としての厚さ0.7mmの鉄製の細長板金8
と、この板金8の上に配設した磁束発生手段としての、
横断面下向きコ字型磁性コア(フェライトコア)5及び
これに巻回した励磁コイル4と、磁性コア5の一端側に
おいてコ字型磁性コア5内に進退動自在の、磁束調整手
段としての挿入コア5Aと、円筒状フィルムガイド部材
3にルーズに外嵌した、伝熱部材としての円筒状(シー
ムレス)の定着フィルム6A等からなる。
誘導発熱性は具備させておらず、図9に層構成模型図を
示すように、円筒状のベースフィルム6eと、その外周
面に積層した弾性層6bと、さらにその外周面に積層し
た離型層6cの3層構成のものである。本例は、厚さ5
0μmのシームレスのポリイミドスリーブをベースフィ
ルム6eとし、その外周面に弾性層6bとしてシリコー
ンゴムを200μm積層し、さらにその外周面に離型層
6cとしてフッ素樹脂を約20μmほど被覆したものを
用いた。内径を円筒状フィルムガイド部材3の外径より
も少し大きくしてあり、円筒状フィルムガイド部材3に
ルーズに外嵌する。
圧ローラ2の回転駆動により円筒状定着フィルム6Aは
円筒状フィルムガイド部材3の外回りを回転する。
が供給されることにより発生する交番磁束で電磁誘導発
熱体としての固定の細長板金8が電磁誘導発熱し、その
発熱で定着ニップ部Nにおいて定着フィルム6Aが加熱
され、定着ニップ部Nに搬送される記録材Pと該記録材
上のトナー像tが加熱される。
しての固定の細長板金8の下面に対して直接に定着フィ
ルム6Aの内面を密着摺動させて定着フィルム6Aを加
熱する構成にすることもできる。
するために定着フィルム6Aとして電磁誘導発熱層を含
まない、安価で、熱劣化の少ない樹脂製スリーブを用い
ることができる。
磁コイル4の磁性コア5(フェライトコア)と同材質の
ものでも良い。
ア5の一端側(非通紙領域部Cを生じる側)においてコ
字型磁性コア5内に、通紙使用される記録材のサイズに
応じて進退動c・dされる。駆動手段50の具体的構造
例は図には省略したけれども、モータやソレノイド等の
駆動源と、レバー・リンク・カム・ベルト・ラック・ピ
ニオン等を利用した運動機構で適宜・容易に設計・構成
することができる。
イズに応じて不図示の制御回路で挿入コア5Aの進退動
量が制御される。
きは挿入コア5Aは非通紙領域部Cに対応する部分まで
コ字型磁性コア5内に挿入方向cに移動される。
関して、小サイズ記録材を通紙したときの非通紙領域部
Cに対する励磁コイル4からの交番磁束は挿入コア5A
内を通り、電磁誘導発熱体としての固定の細長板金8の
非通紙領域部Cに対応する部分を通る磁束を減じて該部
分の発熱量を減らすことができる。その結果、定着ニッ
プ部における小サイズ通紙領域部Bは定着に最適な温度
分布となるが、非通紙領域部Cはそれよりも低下するこ
とで、非通紙部昇温現象の防止或は緩和がなされる。
きは挿入コア5Aは大サイズ通紙領域部Aの外に位置す
るようにコ字型磁性コア5内から抜き方向dに移動され
る。
なされず、電磁誘導発熱体としての固定の細長板金8は
大サイズ通紙領域部Aに対応する全域が所定にほぼ均一
に電磁誘導発熱して大サイズ記録材の定着に最適な温度
分布となる。
て制御可能であるため、温度分布のムラをより一層減ら
すことができる。
せて通紙する片側基準通紙の例を示したが、中央基準通
紙の装置においても挿入コア5Aを両端の非通紙領域部
に配設することで同様な効果を得ることができる。
切欠き側面模型図、図11は磁界発生手段の構成模型図
である。
比において、磁束遮蔽板7・7を具備させていない点、
磁束発生手段の構成が違う点で異なり、他の構成は同じ
である。
イズ記録材の通紙使用の場合の非通紙領域部Cに相当す
る部分に減衰コイル206を配してある。減衰コイル2
06の端子は不図示の負荷回路にスイッチング素子を介
して接続されており、画像形成装置の信号に連動して負
荷が加わるように設定されている。
エネルギーを負荷回路において消費し、これにより定着
ニップ部における小サイズ通紙領域部Bに対応する定着
フィルム部分は所定にほぼ均一に電磁誘導発熱して定着
に最適な温度分布となるが、非通紙領域部Cに対応する
定着フィルム部分の電磁誘導発熱はそれよりも低下する
ことで、非通紙部昇温現象の防止或は緩和がなされる。
せて通紙する片側基準通紙の例を示したが、中央基準通
紙の装置においても減衰コイル206を両端の非通紙領
域部に配設することで同様な効果を得ることができる。
の固定方式発熱体8を用いた装置について磁界発生手段
4・5に前述の挿入コア5Aを具備させる代わりに本構
成に用いた減衰コイル206を利用することができる。
この場合には安価な定着フィルム6Aを用いることがで
きるという利点がある。
昇温を防止し、良好な加熱処理を行なうことができる。
特に、磁界エネルギーを負荷回路で消費する構成では、
磁界発生手段と別の励磁回路を備える必要がなく(即ち
本例において励磁回路は磁界発生手段の1つのみであ
る)簡易な構成とすることができる。
円筒状の定着フィルム6・6Aをフィルムガイド部材3
にルーズに外嵌させ、定着ニップ部Nを形成させた加圧
ローラを回転駆動させることで(加圧ローラ駆動方式)
定着フィルム6・6Aを回転させる装置構成は、定着フ
ィルム回転時に定着ニップ部及びその近傍以外のフィル
ム部分にはテンションが加わらず(テンションレス)、
定着フィルム回転時にフィルムガイド部材の長手に沿う
フィルムの寄り移動力が小さい。そのためにフィルムの
寄り移動を規制する手段は図には省略したがフィルム端
部を受ける単純なフランジ部材等の簡単な手段構成でた
りる利点がある。
ルト状のものを2以上の部材間に懸回張設して加圧ロー
ラあるいは加圧ローラ以外の駆動手段で回転駆動する装
置構成であってもよいし、ロール巻きにした有端の長尺
の定着フィルム6・6Aを走行移動させる装置構成であ
ってもよい。
材を直接に接触させて加熱処理する装置構成にすること
もできる。
像加熱定着装置にかぎらず、画像を担持した記録材を加
熱して艶等の表面性を改質する加熱装置、仮定着する加
熱装置等の像加熱装置、その他、被加熱材の加熱乾燥装
置、加熱ラミネート装置など、広く被加熱材を加熱処理
する手段・装置として使用できる。
磁誘導加熱方式の加熱装置として、低消費電力である、
ウエイトタイムの短縮が可能である、非通紙部における
過昇温が防止されて高耐久化が可能である、フルカラー
画像形成装置における定着装置として使用できる、定着
不良、光沢ムラ、オフセットの発生しない高いパフォー
マンスを有する、等の性能を合わせ持った加熱装置を得
ることができる。
成図
束遮蔽板閉じ状態時)
束遮蔽板開き状態時)
(誘導発熱体フィルム)の層構成模型図
アセンブリの一部切欠き側面模型図
熱アセンブリの一部切欠き側面模型図
Claims (13)
- 【請求項1】 磁束発生手段と、該磁束発生手段の発生
磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体を有し、
加熱部に被加熱材を導入して前記誘導発熱体に直接また
は伝熱材を介して接触させて搬送させ誘導発熱体の発熱
で被加熱材を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置であ
り、 加熱部において磁束発生手段から誘導発熱体に対する作
用磁束の、被加熱材の搬送方向に交差する加熱部長尺方
向に関する密度分布を変化せしめる磁束調整手段を有す
ることを特徴とする加熱装置。 - 【請求項2】 誘導発熱体が回転体であることを特徴と
する請求項1に記載の加熱装置。 - 【請求項3】 回転誘導発熱体が小熱容量のシームレス
フィルムからなることを特徴とする請求項2に記載の加
熱装置。 - 【請求項4】 加熱部において誘導発熱体に直接または
伝熱材を介して接触して被加熱材挟持搬送ニップ部を形
成する回転加圧部材を有する請求項1ないし3の何れか
1つに記載の加熱装置。 - 【請求項5】 磁束調整手段は、装置に通紙使用可能な
最大サイズの被加熱材よりも小さいサイズの被加熱材が
通紙されたときの加熱部の非通紙領域部に対応する誘導
発熱体部分に対する作用磁束密度を通紙領域部に対応す
る誘導発熱体部分に対する作用磁束密度よりも弱めるこ
とを特徴とする請求項1ないし4の何れか1つに記載の
加熱装置。 - 【請求項6】 磁束調整手段は、装置に通紙使用される
被加熱材のサイズに応じて機能することを特徴とする請
求項1ないし5の何れか1つに記載の加熱装置。 - 【請求項7】 磁束調整手段は、可動の磁束遮蔽部材で
あることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1つに
記載の加熱装置。 - 【請求項8】 磁束調整手段は磁束発生手段に挿脱移動
される磁性部材であることを特徴とする請求項1ないし
6の何れか1つに記載の加熱装置。 - 【請求項9】 磁束調整手段は、磁束発生手段に付属さ
せた磁束減衰コイルであることを特徴とする請求項1な
いし6の何れか1つに記載の加熱装置。 - 【請求項10】 磁束調整手段は、磁束発生手段に付属
させた磁束減衰コイルであり、該減衰コイルに生じた誘
導電流を負荷回路で消費させることにより磁束発生手段
の該減衰コイルに対応する部分での発生磁束密度を弱め
ることを特徴とする請求項1ないし6の何れか1つに記
載の加熱装置。 - 【請求項11】 被加熱材が画像を担持させた記録材で
あり、該画像を加熱処理する像加熱装置であることを特
徴とする請求項1ないし10の何れか1つに記載の加熱
装置。 - 【請求項12】 画像を記録材に永久画像として加熱定
着させる画像加熱定着装置であることを特徴とする請求
項11に記載の加熱装置。 - 【請求項13】 請求項11に記載の像加熱装置または
請求項12に記載の画像加熱定着装置を備えていること
を特徴とする画像形成装置。
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