JPH09171018A - 免疫学的凝集反応試薬の製造方法 - Google Patents

免疫学的凝集反応試薬の製造方法

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JPH09171018A
JPH09171018A JP33043695A JP33043695A JPH09171018A JP H09171018 A JPH09171018 A JP H09171018A JP 33043695 A JP33043695 A JP 33043695A JP 33043695 A JP33043695 A JP 33043695A JP H09171018 A JPH09171018 A JP H09171018A
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JP
Japan
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antigen
antibody
surfactant
liquid
carrier
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JP33043695A
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English (en)
Inventor
Reiko Matsuda
麗子 松田
Yoshinori Yoshimura
佳典 吉村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
A & T Kk
Tokuyama Corp
Original Assignee
A & T Kk
Tokuyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 界面活性剤で可溶化あるいは安定化された抗
原又は抗体を効率良く担体に担持させることによって、
より少量の抗原又は抗体を使用して十分な感度が得られ
る免疫学的凝集反応試薬を製造する。 【解決手段】 界面活性剤及び抗原又は抗体を含む液に
担体を浸漬して免疫学的凝集反応試薬を製造する方法に
おいて、担体共存下に透析を行ないながら担体に抗原又
は抗体を担持させる免疫学的凝集反応試薬の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗原抗体反応を利用
する診断用試薬を製造するにあたり効率的かつ経済的な
方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】抗原抗体反応を利用する免疫学的検査に
おいて、凝集反応を利用した検査方法は、簡便かつ高感
度な方法として汎用されている。該検査方法は、担体に
特定の抗原又は抗体が固定化された、所謂、免疫学的凝
集反応試薬が、上記の特定の抗原又は抗体に対応する抗
体又は抗原と抗原抗体反応を起こすと凝集するという現
象を利用した検査方法であるが、抗原精製技術の進歩に
より固定化される抗原又は抗体として特異性の高い抗原
や抗血清が得られるようになり、臨床検査における応用
範囲がさらに拡大している。
【0003】上記免疫学的凝集反応試薬を製造する方法
としては、免疫活性物質を担体に物理的に吸着させ担持
する方法と共有結合で結合させ担持する方法等が挙げら
れるが、操作の簡便性から、一般に、特定の抗原又は抗
体を含む液に担体を浸漬し、該担体に該抗原又は該抗体
を物理吸着させて担持させる所謂物理吸着法が主として
採用されている。そして、上記物理吸着法においては、
上記抗原又は抗体の一種である細菌の表面抗原の可溶
化、膜タンパクなどの抽出のため、あるいは上記抗原又
は抗体の安定化のため、担体が浸漬される液には界面活
性剤が添加されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、界面活
性剤で可溶化あるいは安定化された抗原又は抗体は担持
効率が悪く、多量の抗原あるいは抗体を使用しないと十
分な試薬感度が得られない。また、界面活性剤の濃度を
低くする、あるいは使用しないと抗原又は抗体の活性が
低下してやはり十分な試薬感度が得られないという問題
点があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは免疫学的凝
集反応の鋭敏性および正確性に優れた診断用試薬を効率
良く製造するための方法について鋭意研究を重ねた結
果、上記の界面活性剤を使用した物理吸着法において、
界面活性剤を除去しながら担体に抗原又は抗体を担持さ
せることによって、より少量の抗原又は抗体を使用して
十分な感度が得られる免疫学的凝集反応試薬を製造する
方法を見い出した。
【0006】即ち本発明は界面活性剤と抗原又は抗体と
を含む液中(以下、単に「液1」と略すこともある。)
に担体を浸漬させて担体に抗原又は抗体を担持させる免
疫学的凝集反応試薬の製造方法において、界面活性剤と
抗原又は抗体を含む液に担体を浸漬させた状態で、該溶
液から界面活性剤を除去しつつ担体に抗原又は抗体を担
持させることを特徴とする免疫学的凝集反応試薬の製造
方法である。
【0007】本発明では、上記手段によって感度の高い
免疫学的凝集反応試薬が効率良く製造することが可能と
なる。その理由は明らかではないが、界面活性剤が担体
と抗原又は抗体との間に存在すると界面活性効果により
分散状態が安定化されるために抗原又は抗体の担体への
吸着反応が阻害されるが、液1から界面活性剤を徐々に
除去すると、抗原又は抗体の液中での分散状態が徐々に
不安定になり担体に効率よく吸着するためと推定してい
る。
【0008】本発明で使用される界面活性剤は界面活性
能を有し、抗原又は抗体の可溶化や安定化作用を呈する
ものであれば特に限定されず公知のものが使用できる。
好適に使用できる界面活性剤を例示すれば、ヘキサエチ
レングリコールアルキルエーテル、低分子量ポリエチレ
ングリコール、n-オクチル-β-D-グルコシド、n-オクチ
ル-β-D-チオグルコシド、ポリオキシエチレン(20)ソル
ビタンモノオレエート(商品名:Tween80)等の非イオ
ン性界面活性剤、3-〔(3-コラミドプロピル)ジメチル
アンモニオ〕-1-プロパンスルホネート(CHAPS)等の両
性界面活性剤、コール酸ナトリウム等の陰イオン性界面
活性剤、ドデシルアミン等の陽イオン性界面活性剤が挙
げられる。
【0009】本発明で担体に担持される抗原又は抗体と
は、それぞれ検査したい抗体又は抗原と抗原抗体反応を
起こすものであれば特に限定されない。本発明で好適に
使用される抗原又は抗体を例示すれば、梅毒診断のため
の抗トレポネーマ・パリダム(Treponema Pallidum、以
下TPと略すこともある。)菌体成分由来の抗原、B型肝
炎診断のためのB型肝炎ウイルス表面抗原(HBs)の他、
ヒトアルブミン、抗ヒトアルブミン抗体、ヒト免疫グロ
ブリン(IgG) 、抗ヒトIgG抗体、ヒトC反応性タンパク
(CRP)、抗ヒトCRP抗体、α-フェトプロテイン(AF
P)、抗AFP抗体、インシュリン、抗インシュリン抗体、
フィブリノーゲン分解産物(FDP)、抗FDP抗体等が挙げ
られる。
【0010】本発明で使用される前記の界面活性剤及び
抗原又は抗体を含む液(液1)とは、前記の界面活性剤
及び抗原又は抗体が溶媒中に溶解もしくは均一に分散さ
れたものである。この時使用される溶媒はこれらの物質
を溶解もしくは均一に分散させるものであれば特に限定
されず公知の溶媒が何ら制限なく使用できるが、使用す
る抗原又は抗体の生理活性を有効に保つために生理食塩
水、あるいはpHが調節された緩衝作用を持つ水溶液、例
えば、pH6〜8に調節された10mMから200mM程度のリン酸
緩衝液、あるいはpH7〜9に調節された10mMから200mM程
度のトリス緩衝液等を使用するのが好適である。また、
液1における界面活性剤の濃度及び抗原又は抗体の濃度
は特に限定されず、良好な均一液を与えるように適宜決
定される。一般には、操作性及び界面活性剤過剰使用防
止の観点から好適な界面活性剤の濃度は臨界ミセル濃度
以上〜臨界ミセル濃度の50倍以下であるのが好適であ
る。また、界面活性剤の除去効率等を勘案すると、該濃
度は臨界ミセル濃度以上〜臨界ミセル濃度の20倍以下
であるのが特に好適である。なお、臨界ミセル濃度は、
界面活性剤に固有の値であり、界面活性剤の濃度を変え
た溶液について表面張力等の物性を測定し、これら溶液
物性の濃度依存性を調べることにより実験的に確認する
ことができる。また、液1中の抗原又は抗体の濃度は、
担持効率や担持の均一性等の観点から1(μg−抗原又
は抗体/ml−液)〜10(mg−抗原又は抗体/ml
−液)の範囲であるのが好適である。
【0011】本発明で使用される担体は、前記抗原又は
抗体が担持でき、担持後の担体が抗原抗体反応を起こし
た場合に凝集するものであれば公知の担体が特に制限ざ
れずに使用できる。好適に使用できる担体を例示すれば
ポリスチレン、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレ
ン-メタクリル酸共重合体、スチレン-グリシジルメタク
リレート共重合体、スチレン-スチレンスルホン酸塩共
重合体、メタクリル酸重合体、ポリグリシジルメタクリ
レート、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体、ポリ
酢酸ビニルアクリレート、アクロレイン-エチレングリ
コールジメタクリレート共重合体の様な乳化重合により
得られるラテックス等の有機高分子物質の微粒子、ある
いはシリカ、シリカ-アルミナ、アルミナの様な無機酸
化物又は該無機酸化物等にシランカップリング処理等を
施し、官能基を導入した無機粒子さらにはヒトO型血
球、ヒツジ赤血球等の生物由来の粒子等が挙げられる。
また、これらの担体の粒径も特に限定されるものではな
いが、抗原抗体反応後の凝集の起こり易さや凝集の判別
のし易さ等の観点から平均粒径が0.05〜10μmの担体を
使用するのが好適である。また、液1に浸漬する際の担
体の使用量は、抗原や抗体の種類によって適宜決定すれ
ばよいが、担持効率や操作性等の観点から液1に浸漬し
たときの重量%で表して、0.001〜10wt%である
のが好適である。なお、これら担体は、懸濁液の形で使
用されるのが一般的であるが、この場合、前記液1には
該懸濁液に使用されている分散媒も含まれる。即ち、担
体が浸漬された液において担体以外の部分が液1とな
る。
【0012】本発明においては、液1に担体を浸漬させ
た状態で液1から界面活性剤を除去しつつ担体に抗原又
は抗体を担持させる。ここで、液1から界面活性剤を除
去する方法は、界面活性剤を選択的に除去する方法であ
れば特に限定されない。また、本発明における液1から
界面活性剤を除去するという方法には、液1から界面活
性剤を単に物理的に除くだけでなく、界面活性剤に選択
的に作用して界面活性能を奪うような化学物質を液1に
徐々に添加して、有効な界面活性剤の量を徐々に減らし
ていく方法も含まれる。このような方法を例示すれば、
透析法;界面活性剤がイオン系の場合には、電気泳動法
などのクーロン力を利用する方法;カゼインや牛血清ア
ルブミン(BSA)等の抗原抗体反応に不活性なタンパ
クあるいは疎水性の高い化学物質を液1に添加する方法
等が挙げられる。中でも装置や操作の簡便性から透析を
利用するのが特に好適である。透析の方法も特に限定さ
れるものではなく、駆動力として濃度差を利用した一般
的な透析法ばかりでなく、限外濾過法、電気透析法など
の公知の透析方法が適宜採用できる。中でも、第1番目
の方法、具体的には、半透膜を介して単体が浸漬された
液1と液1より界面活性剤濃度の低い液(以下、単に
「液2」ともいう。)とを接触させ、界面活性剤を選択
的に除去する方法が、簡便性の点で特に好適である。上
記方法は、例えば、液1を透析膜を有するチューブや容
器に入れ、該チューブ又は容器を液2に浸漬することに
よって行うことができる。この時、液2に使用される溶
媒としては、一般に液1で使用したのと同一あるいは同
一の溶媒を含んだ溶媒を用いるのが一般的である。ま
た、透析に使用される透析膜も特に限定されず、除去し
ようとする界面活性剤、担持しようとする抗原又は抗体
の分子量等によって膜の材質や分画分子量の範囲を適宜
選択すればよい。一般には分画分子量が数万から数千、
好適には1万5千から5千程度の分画分子量のセルロース
膜が使用される。さらに、透析温度や透析時間も特に限
定されないが、担持効率の観点から透析温度は4℃〜室
温の範囲を選ぶのが好適であり、透析時間は、液1中の
界面活性剤の濃度が臨界ミセル濃度付近乃至臨界ミセル
濃度以下となるまでの時間行えば十分である。
【0013】また、本発明においては、液1から界面活
性剤を除去するに際して、界面活性剤の除去速度等の条
件も特に限定させるものではない。しかしながら、担持
効率や抗原や抗体の有効利用の観点から、一時間当たり
除去された界面活性剤の量を初期の液1に含まれていた
界面活性剤の量で除した値をパーセントで表示した値
(以下単に「除去速度」ともいう。)で表して5〜95
(%/時間)となるような速度で除去するのが好適であ
る。さらに、除去速度が5〜20(%/時間)の範囲で
あるときは、抗原又は抗体の担体への担持が均一に起こ
るため特に好適である。このような界面活性剤の除去速
度の制御は、例えば透析法においては、使用する透析膜
の種類(材質や分画分子量)、液2中の界面活性剤の濃
度、透析温度等の透析条件を前記好適な範囲内で適宜変
えることにより行うことができる。
【0014】この様にして抗原又は抗体が担持された担
体は牛血清アルブミン(BSA)等の抗原抗体反応に対し
て不活性なタンパクによりブロッキング処理を行なった
後、遠心分離等により分離洗浄し、最終的に、抗原抗体
反応あるいは粒子の凝集性、保存性等を勘案して適宜選
択した緩衝液に分散させて、免疫学的凝集反応試薬とさ
れる。
【0015】
【発明の効果】本発明を用いて担体に抗原又は抗体を担
持させた場合、従来のように界面活性剤を存在させたま
ま抗原又は抗体を担体に担持させた場合と比較して、抗
原又は抗体の担持効率が非常に高い。その結果、少量の
抗原又は抗体で、感度の高い免疫学的凝集反応試薬が効
率良く製造できる。
【0016】
【実施例】以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説
明するが本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0017】実施例1 1wt%オクチルチオグルコシド(臨界ミセル濃度約0.2wt
%)で可溶化した100mMリン酸緩衝液(pH7.4)中のTP抗
原液150μl(タンパク濃度約20μg/ml)を100mMリン酸
緩衝液325μlで希釈して抗原液とし、ボルテックスミキ
サーで撹拌しながらこれに固形分10wt%、粒径0.3μmの
ラテックス粒子の懸濁液25μlを添加した(液1:抗原
(タンパク)濃度6.0μg/ml、オクチルチオグルコシド
濃度0.3wt%、担体濃度0.5wt%)。0.5mlの該液1をマイ
クロチューブ(コーニング社製;2ml容)内に分注し、
該チューブの開放端に分画分子量8000のセルロース膜を
装着・固定した後、該チューブのセルロース膜面が完全
に浸るように100mMリン酸緩衝液(液2)200mlに浸漬し
て、4 ℃で2時間攪拌しながら透析を行なった。透析終
了後液1について、フェノール硫酸法によりオクチルチ
オグルコシド濃度を測定したところ0.23wt%であった。
該液1にさらに1wt%BSA・100mMリン酸緩衝液を1ml添加
して4 ℃で 1 .5時間静置し、ブロッキング処理を行な
った。その後、15,000rpmにて30分間遠心分離した。得
られた沈殿に1%wtBSA・100mMリン酸緩衝液を1ml 添加し
てよく分散させて洗浄した。更に15,000rpmにて30分間
遠心分離した後、得られた沈殿に1wt%BSA・100mMリン酸
緩衝液を1ml 添加してよく分散させて固形分0.25wt%の
ラテックス試薬とした。
【0018】上記ラテックス試薬について、日立全自動
分析装置7070を用いて測定を行ない試薬性能を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0019】なお、測定条件は以下の通りである。
【0020】 サンプル量 20μl ラテックス試薬(R2) 30μl 希釈液(R1) 210μl 測定波長 700nm 測定ポイント 21-31 測定ポイントの吸光度の差を吸光度の変化量(ΔODx100
00)とした。陽性検体はTP陽性コントロールヒト血清
(国際試薬)、あるいはこれを4倍、16倍に希釈したも
のを用いた。陰性検体にはヒト正常プール血清、あるい
はこれを4倍、16倍に希釈したものを用いた。
【0021】実施例2 使用するTP抗原液のタンパク濃度を12μg/mlとした他は
実施例1と同様に行ないラテックス試薬を得た(液1:
抗原(タンパク)濃度3.6μg/ml、オクチルチオグルコ
シド濃度0.3wt%、担体濃度0.5wt%)。さらに該ラテック
ス試薬の性能を実施例1と同様の方法で評価した。その
結果を表1に示す。
【0022】実施例3 実施例1の透析操作において液2の交換(透析外液を捨
て、新たに100mMリン酸緩衝液を注入した)を透析開始1
時間後に1回行なった後、再び1時間透析を行なった他は
実施例1と同様に行ないラテックス試薬を得た。透析終
了後フェノール硫酸法によりオクチルチオグルコシド濃
度を測定したところ0.15wt%であった。また、該ラテッ
クス試薬の性能を実施例1と同様の方法で評価した。そ
の結果を表1に示す。
【0023】実施例4 使用するTP抗原液のタンパク濃度を12μg/mlとした他は
実施例3と同様に行ないラテックス試薬を得た。さらに
該ラテックス試薬の性能を実施例1と同様の方法で評価
した。その結果を表1に示す。
【0024】比較例1 透析を行わず4 ℃で2時間静置した他は実施例1と同様
にして、固形分0.25%のラテックス試薬を得た。この試
薬の性能を実施例1と同様の方法で評価した。その結果
を表1に示す。
【0025】比較例2 透析を行わず4 ℃で2時間静置した他は実施例2と同様
にしてラテックス試薬を得た。該ラテックス試薬の性能
を実施例1と同様の方法で評価した。その結果を表1に
示す。
【0026】比較例3 使用するTP抗原液のタンパク濃度を60μg/mlとした他は
比較例1と同様に行ないラテックス試薬を得た(液1:
抗原(タンパク)濃度18μg/ml、オクチルチオグルコシ
ド濃度0.3wt%、担体濃度0.5wt%)。さらに該ラテックス
試薬の性能を実施例1と同様の方法で評価した。その結
果を表1に示す。
【0027】比較例4 実施例1と同様に抗原液を作製し、ラテックス粒子懸濁
液を添加した。これに100mMリン酸緩衝液250μlを添加
してオクチルチオグルコシド濃度を0.2wt%とした(液
1:抗原(タンパク)濃度4.0μg/ml、オクチルチオグ
ルコシド濃度0.2wt%)。これを4 ℃で2時間静置した。
その後は、実施例1と同様に1%wtBSA・100mMリン酸緩衝
液にてブロッキングを行ない、洗浄して固形分0.25wt%
のラテックス試薬を得た。この試薬の性能を実施例1と
同様の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0028】比較例5 使用するTP抗原液が、1wt%オクチルチオグルコシドで可
溶化した100mMリン酸緩衝液(pH7.4)中のTP抗原液150
μl(タンパク濃度約20μg/ml)を100mMリン酸緩衝液57
5μlで希釈し、これにボルテックスミキサーで撹拌しな
がら固形分10wt%、粒径0.3μmのラテックス粒子懸濁液2
5μlを添加した(液1:抗原(タンパク)濃度4.0μg/m
l、オクチルチオグルコシド濃度0.2wt%、担体濃度0.33w
t%)。これを4 ℃で2時間静置した。その後は、実施例
1と同様に1wt%BSA・100mMリン酸緩衝液にてブロッキン
グを行ない、洗浄して固形分0.25wt%のラテックス試薬
を得た。この試薬の性能を実施例1と同様の方法で評価
した。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】実施例5〜8 抗原(タンパク)濃度が異なる1wt%オクチルチオグルコ
シドで可溶化した100mMリン酸緩衝液中のTP抗原液150μ
lを150mMNaCl・20mMリン酸緩衝液 50μlで希釈して抗原
液とし、ボルテックスミキサーで撹拌しながらこれに固
形分2.5wt%、粒径1.8μmの着色シリカ粒子懸濁液300μl
を添加した(各実施例の液1の抗原(タンパク)濃度を
表2に示す。オクチルチオグルコシド濃度および担体濃
度はいずれもそれぞれ0.3wt%および4.1wt%である。)。
これら液を、使用する液2を20mMリン酸緩衝液とする他
は実施例1と同様にして、それぞれ4 ℃で2時間透析を
行なった。この時の界面活性剤の除去速度は、いずれの
実施例においても約10%/時間であった。透析終了後各
液1に1wt%BSA・20mMリン酸緩衝液を1ml 添加して4℃で
1 時間静置し、ブロッキング処理を行なった。その
後、それぞれ3,000rpmにて5分間遠心分離した。得られ
た各沈殿にそれぞれ1wt%BSA・20mMリン酸緩衝液を1.5ml
添加してよく分散させて洗浄した。更にこれらを3,000
rpmにて5分間遠心分離した後、得られた各沈殿にそれぞ
れ1wt%BSA・3wt%兎血清・20mMリン酸緩衝液1.5mlを 添
加してよく分散させて4種類の固形分0.5wt%TP抗原感作
シリカ粒子のTPHA用凝集反応試薬とした。得られた各試
薬についてマイクロタイター法により試薬性能試験を行
なった。即ち、被検液として陽性検体はTP陽性コントロ
ールヒト血清(国際試薬)、陰性検体はヒト正常プール
血清を用い、該血清の10倍希釈液を原液として、倍数希
釈法に従ってリン酸緩衝液を用いて希釈を行ない、各希
釈液をマイクロタイタープレートのウェル中に25μlず
つ加えた。次いで実施例および比較例6で作製したシリ
カ粒子の凝集反応試薬を該ウェル中に25μlずつ加えて
いき、3分間の撹拌の後室温下で放置した。30分後、粒
子の凝集状態を観察し、被検液で粒子リングが明らかに
大きく、且つリング内に凝集粒子が一様に広がっている
のが認められるウェルにおける希釈液の最高希釈倍数を
求め鋭敏性を評価した。表2にその結果を示した。
【0031】比較例6〜9 実施例5〜8で使用した抗原液に実施例5〜8と同様に
シリカ粒子懸濁液を添加した。これらを4 ℃で2時間静
置した。その後は、実施例2と同様にそれぞれ1wt%BSA
・20mMリン酸緩衝液にてブロッキングを行ない、洗浄し
て4種類の固形分0.5wt%TP抗原感作シリカ粒子のTPHA用
凝集反応試薬とした。得られた各試薬を実施例5〜8と
同様の方法により性能試験を行なった。その結果を表2
に示す。
【0032】
【表2】
【0033】実施例9 1wt%Tween80(臨界ミセル濃度約0.02wt%)の20mMリン酸
緩衝液(pH7.4)中の抗AFP抗体液150μl(タンパク濃度
約2mg/ml)を20mMリン酸緩衝液300μlで希釈して抗体液
とし、ボルテックスミキサーで撹拌しながらこれに固形
分5wt%、粒径0.12μmのラテックス粒子の懸濁液50μlを
添加した(液1:抗体(タンパク)濃度600μg/ml、Twe
en80濃度0.3wt%、担体濃度0.5wt%)。この液を実施例5
〜8と同様にして4 ℃で4時間透析を行なった。この時
液1中のTween80濃度は0.13wt%であった。該液1にさら
に1wt%BSA・20mMリン酸緩衝液を1ml 添加して4 ℃で 1.
5時間静置し、ブロッキング処理を行なった。その後、1
5,000rpmにて30分間遠心分離した。得られた沈殿に1wt%
BSA・20mMリン酸緩衝液を1ml 添加してよく分散させて
洗浄した。更に15,000rpmにて30分間遠心分離した後、
得られた沈殿に100mMNaCl・100mMグリシルグリシン緩衝
液を1ml 添加してよく分散させて固形分0.25wt%のラテ
ックス試薬とした。この様にして得られたAFP検出用ラ
テックス試薬について日立全自動分析装置7070を用いて
試薬性能を評価した。測定パラメーターは次の通りであ
る。
【0034】 サンプル量 15μl ラテックス試薬(R2) 80μl 希釈液(R1) 240μl 測定波長 660nm 測定ポイント 17-27 測定ポイントの吸光度の差を吸光度の変化量(ΔODx100
00)とした。サンプルにはAFP標準(100ng/ml、250ng/m
l、500ng/ml)を用いた。表3にこれらの測定結果を示し
た。
【0035】実施例10 使用する抗AFP抗体液の濃度を1mg/mlとした他は実施例
6と同様に行った(液1:抗体(タンパク)濃度300μg
/ml、Tween80濃度0.3wt%、担体濃度0.5wt%)。得られた
試薬を実施例6と同様に評価した結果を表3に示す。
【0036】比較例10 実施例9と同様に抗AFP抗体液を作製し、ラテックス粒
子の懸濁液を添加した。これを4 ℃で4時間静置した。
その後は、実施例6と同様に1wt%BSA・100mMリン酸緩衝
液にてブロッキングを行ない、洗浄して固形分0.25wt%
のラテックス試薬とした。得られた試薬を実施例6と同
様に評価した結果を表3に示す。
【0037】比較例11 使用する抗AFP抗体液が、1wt%Tween80の20mMリン酸緩衝
液(pH7.4)中の抗AFP抗体液150μl(タンパク濃度約2m
g/ml)を20mMリン酸緩衝液800μlで希釈したものであ
り、これをボルテックスミキサーで撹拌しながらこれに
固形分5wt%、粒径0.12μmのラテックス粒子の懸濁液50
μlを添加した。更に、これを4 ℃で4時間静置した。そ
の後は、実施例6と同様に1wt%BSA・100mMリン酸緩衝液
にてブロッキングを行ない、洗浄して固形分0.25wt%
のラテックス試薬とした。得られた試薬を実施例6と同
様に評価した結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
【0039】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤と抗原又は抗体とを含む液中
    に担体を浸漬させて担体に抗原又は抗体を担持させる免
    疫学的凝集反応試薬の製造方法において、界面活性剤と
    抗原又は抗体を含む液に担体を浸漬させた状態で、該液
    から界面活性剤を除去しつつ担体に抗原又は抗体を担持
    させることを特徴とする免疫学的凝集反応試薬の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180030415A (ko) * 2015-07-28 2018-03-22 포르슝스첸트룸 보르슈텔 라이브니츠 룽겐첸트룸 내독소의 측정을 위한 개선된 박테리아 내독소 시험
WO2024038863A1 (ja) * 2022-08-18 2024-02-22 デンカ株式会社 免疫分析方法及び試薬

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