JPH09170716A - 燃料予混合装置及びガスタービン燃焼装置 - Google Patents
燃料予混合装置及びガスタービン燃焼装置Info
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- JPH09170716A JPH09170716A JP7330384A JP33038495A JPH09170716A JP H09170716 A JPH09170716 A JP H09170716A JP 7330384 A JP7330384 A JP 7330384A JP 33038495 A JP33038495 A JP 33038495A JP H09170716 A JPH09170716 A JP H09170716A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】小型にして燃料と空気とが十分に混合されると
ともに、逆火や自発火のおそれのない燃料予混合装置を
提供する。 【解決手段】混合流路と、この混合流路内に配置された
燃料ノズル３とを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、前記
混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上流側
に、空気流を絞る絞り板８を設けるとともに、燃料ノズ
ルより下流側に、空気と燃料の混合気に乱流を発生させ
る乱流板９を設けた。
ともに、逆火や自発火のおそれのない燃料予混合装置を
提供する。 【解決手段】混合流路と、この混合流路内に配置された
燃料ノズル３とを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、前記
混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上流側
に、空気流を絞る絞り板８を設けるとともに、燃料ノズ
ルより下流側に、空気と燃料の混合気に乱流を発生させ
る乱流板９を設けた。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料予混合装置に係
わり、特にガスタービンの燃焼装置に適用するのに好適
な燃料予混合装置に関するものである。
わり、特にガスタービンの燃焼装置に適用するのに好適
な燃料予混合装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来一般に採用されているガスタービン
の燃焼装置は、図１６にその要部が示されているよう
に、ＮＯｘ低減の要求に応えるために、２段燃焼方式が
採用されており、定格出力燃焼時には予混合燃焼を行う
ようしにているのが普通である。予混合燃焼は空気と燃
料を予め混合した混合気を燃焼させるものであり、局所
的な高温領域の発生を防止し、ＮＯｘを低減することが
できる。
の燃焼装置は、図１６にその要部が示されているよう
に、ＮＯｘ低減の要求に応えるために、２段燃焼方式が
採用されており、定格出力燃焼時には予混合燃焼を行う
ようしにているのが普通である。予混合燃焼は空気と燃
料を予め混合した混合気を燃焼させるものであり、局所
的な高温領域の発生を防止し、ＮＯｘを低減することが
できる。
【０００３】燃焼装置は、主として主燃焼室Ｒ１，副燃
焼室Ｒ２，燃料ノズル（３ａ，３ｂ，３ｃ）および予混
合器４から構成され、主燃焼室Ｒ１の下流側にガスター
ビン翼２が配置され、上流側には圧縮機１が配置されて
いる。なおこの場合は、２段目の燃焼が予混合燃焼とな
っており、予混合器４内で空気と燃料が混合し、予混合
気となって、主燃焼室Ｒ１の中に供給され、保炎器５で
保炎されて燃焼することになる。
焼室Ｒ２，燃料ノズル（３ａ，３ｂ，３ｃ）および予混
合器４から構成され、主燃焼室Ｒ１の下流側にガスター
ビン翼２が配置され、上流側には圧縮機１が配置されて
いる。なおこの場合は、２段目の燃焼が予混合燃焼とな
っており、予混合器４内で空気と燃料が混合し、予混合
気となって、主燃焼室Ｒ１の中に供給され、保炎器５で
保炎されて燃焼することになる。
【０００４】予混合燃焼においては、燃料と空気をでき
るだけ均一に混合させ、しかも、希薄な予混合気にして
燃焼させることが低ＮＯｘ化に対して効果的である。こ
のことから、一般には予混合器内にスワラを設け、空気
に旋回を与えた後に燃料ノズルから燃料を噴射し、燃料
と空気との混合を促進する方式のものが採用されてい
る。
るだけ均一に混合させ、しかも、希薄な予混合気にして
燃焼させることが低ＮＯｘ化に対して効果的である。こ
のことから、一般には予混合器内にスワラを設け、空気
に旋回を与えた後に燃料ノズルから燃料を噴射し、燃料
と空気との混合を促進する方式のものが採用されてい
る。
【０００５】なお、この種の燃料予混合装置に関連する
ものとしては、例えば特開平４−２８３３１６号公報あ
るいは特開平６−２８４８号公報などが挙げられる。
ものとしては、例えば特開平４−２８３３１６号公報あ
るいは特開平６−２８４８号公報などが挙げられる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
予混合装置であると、空気はスワラによって旋回が与え
られ、強制渦を形成し、その剪断流によって燃料ノズル
から噴射された燃料と空気の混合が促進される。しか
し、このような予混合装置においても、次のような問題
点を有している。
予混合装置であると、空気はスワラによって旋回が与え
られ、強制渦を形成し、その剪断流によって燃料ノズル
から噴射された燃料と空気の混合が促進される。しか
し、このような予混合装置においても、次のような問題
点を有している。
【０００７】すなわち、予混合器内を流れるすべての空
気に旋回を与えるため、軸流速度成分は外周部で大き
く、旋回の中心部では小さくなる傾向にあり、その状態
によっては逆流を生じる恐れもある。不均一な流速分布
を残したまま予混合気を燃焼室に供給すると、流速の小
さい部分あるいは逆流部分から予混合器内へ逆火が生じ
る場合もある。
気に旋回を与えるため、軸流速度成分は外周部で大き
く、旋回の中心部では小さくなる傾向にあり、その状態
によっては逆流を生じる恐れもある。不均一な流速分布
を残したまま予混合気を燃焼室に供給すると、流速の小
さい部分あるいは逆流部分から予混合器内へ逆火が生じ
る場合もある。
【０００８】このことから、逆火を防ぐために流速分布
を均一にしようとすると、予混合器を長くしなければな
らず、予混合装置の小型化が図れない。また、高効率化
を図るために圧力比が大きくなり、燃焼器内空気温度が
高くなると、予混合器が長い分、可燃予混合気の滞留時
間が長くなり、自発火の可能性が高くなる。
を均一にしようとすると、予混合器を長くしなければな
らず、予混合装置の小型化が図れない。また、高効率化
を図るために圧力比が大きくなり、燃焼器内空気温度が
高くなると、予混合器が長い分、可燃予混合気の滞留時
間が長くなり、自発火の可能性が高くなる。
【０００９】本発明はこれに鑑みなされたもので、その
目的とするところは、短い距離で，すなわち小型にして
燃料と空気とが十分に混合されるとともに、逆火や自発
火のおそれのないこの種の燃料予混合装置を提供するに
ある。
目的とするところは、短い距離で，すなわち小型にして
燃料と空気とが十分に混合されるとともに、逆火や自発
火のおそれのないこの種の燃料予混合装置を提供するに
ある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、混合
流路と、この混合流路内に配置された燃料ノズルとを備
え、この燃料ノズルより前記混合流路内を流通する流通
空気中に燃料を噴射し空気と燃料を混合させるようにな
した燃料予混合装置において、前記混合流路の入口近傍
で、かつ前記燃料ノズルより上流側に、空気流を剥離さ
せる剥離手段を設けるとともに、燃料ノズルより下流側
に、空気と燃料の混合気に乱流を発生させる乱流発生手
段を設け初期の目的を達成するようにしたものである。
流路と、この混合流路内に配置された燃料ノズルとを備
え、この燃料ノズルより前記混合流路内を流通する流通
空気中に燃料を噴射し空気と燃料を混合させるようにな
した燃料予混合装置において、前記混合流路の入口近傍
で、かつ前記燃料ノズルより上流側に、空気流を剥離さ
せる剥離手段を設けるとともに、燃料ノズルより下流側
に、空気と燃料の混合気に乱流を発生させる乱流発生手
段を設け初期の目的を達成するようにしたものである。
【００１１】また、混合流路と、この混合流路内に配置
された燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混
合流路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃
料を混合させるようになした燃料予混合装置において、
前記混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上
流側に、空気流を絞る絞り板を設けるとともに、燃料ノ
ズルより下流側に、空気と燃料の混合気に乱流を発生さ
せる乱流板を設けるようにしたものである。
された燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混
合流路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃
料を混合させるようになした燃料予混合装置において、
前記混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上
流側に、空気流を絞る絞り板を設けるとともに、燃料ノ
ズルより下流側に、空気と燃料の混合気に乱流を発生さ
せる乱流板を設けるようにしたものである。
【００１２】すなわち、このように形成された燃料予混
合装置であると、予混合器内に流入する空気は、予混合
器入口近傍に設けられた絞り構造物の下流に局所的な剥
離を生じ、主流と剥離域の境界付近に強い乱れが発生
し、この強い乱れの中に燃料が噴射されるので、空気流
の強い乱れによって燃料と空気の混合が促進される。し
たがって短い距離で，すなわち小型にして燃料と空気と
が十分に混合されるとともに、逆火や自発火を抑制する
ことができるのである。さらに、局所的な高温領域の発
生が防止されることから、低ＮＯｘ化を図ることができ
るのである。
合装置であると、予混合器内に流入する空気は、予混合
器入口近傍に設けられた絞り構造物の下流に局所的な剥
離を生じ、主流と剥離域の境界付近に強い乱れが発生
し、この強い乱れの中に燃料が噴射されるので、空気流
の強い乱れによって燃料と空気の混合が促進される。し
たがって短い距離で，すなわち小型にして燃料と空気と
が十分に混合されるとともに、逆火や自発火を抑制する
ことができるのである。さらに、局所的な高温領域の発
生が防止されることから、低ＮＯｘ化を図ることができ
るのである。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施例に基づいて
本発明を詳細に説明する。図１には、予混合器４を燃焼
器ライナ６内に組み立てた状態が示されている。予混合
器４は環状に形成（図２参照）されており、仕切板７に
よって周方向に多数の流路に区切られている。それぞれ
の流路のほぼ中央には燃料ノズル３ｂが突き出ている。
入口近傍の外周と内周には絞り板８が取り付けられてお
り、燃料ノズル３ｂの後流側には空気Ａの主流方向に対
して迎角を持つ三角形の乱流板９が設けられている。
本発明を詳細に説明する。図１には、予混合器４を燃焼
器ライナ６内に組み立てた状態が示されている。予混合
器４は環状に形成（図２参照）されており、仕切板７に
よって周方向に多数の流路に区切られている。それぞれ
の流路のほぼ中央には燃料ノズル３ｂが突き出ている。
入口近傍の外周と内周には絞り板８が取り付けられてお
り、燃料ノズル３ｂの後流側には空気Ａの主流方向に対
して迎角を持つ三角形の乱流板９が設けられている。
【００１４】乱流板９は、図３に示されているように仕
切板７から流路内に突き出したもので、上流側から下流
側に向かって突き出し量が大きくなるように設置されて
いる。乱流板９の後流側，すなわち出口側には保炎器５
が設置されている。
切板７から流路内に突き出したもので、上流側から下流
側に向かって突き出し量が大きくなるように設置されて
いる。乱流板９の後流側，すなわち出口側には保炎器５
が設置されている。
【００１５】このように形成された予混合器の燃料と空
気の混合は次のように行われる。すなわち予混合器４に
流入する空気Ａは絞り板８によって縮流され、絞り板８
の下流に剥離Ｓを生じる。主流Ａと剥離域Ｓの境界付近
では速度勾配が大きくなるため、強い乱れが発生する。
燃料Ｆは絞り板８の下流で燃料ノズル３ｂから空気流Ａ
に対して垂直に噴射されるが、空気流Ａには強い乱れが
生じているため、その領域に噴射された燃料Ｆは空気Ａ
との混合が促進される。
気の混合は次のように行われる。すなわち予混合器４に
流入する空気Ａは絞り板８によって縮流され、絞り板８
の下流に剥離Ｓを生じる。主流Ａと剥離域Ｓの境界付近
では速度勾配が大きくなるため、強い乱れが発生する。
燃料Ｆは絞り板８の下流で燃料ノズル３ｂから空気流Ａ
に対して垂直に噴射されるが、空気流Ａには強い乱れが
生じているため、その領域に噴射された燃料Ｆは空気Ａ
との混合が促進される。
【００１６】そしてさらに、燃料ノズル３ｂの後流側に
は三角形の乱流板９が設けられていることから、燃料Ｆ
と空気Ａとの混合がさらに進む，すなわち乱流板９は空
気Ａの主流方向に対して迎角を持つため下流の剥離Ｓは
三次元となり、空気流Ａは図３に示すように主流方向を
中心軸として旋回しながら流れることになる。このた
め、強い乱れは予混合器内の広い領域に及ぶことにな
る。
は三角形の乱流板９が設けられていることから、燃料Ｆ
と空気Ａとの混合がさらに進む，すなわち乱流板９は空
気Ａの主流方向に対して迎角を持つため下流の剥離Ｓは
三次元となり、空気流Ａは図３に示すように主流方向を
中心軸として旋回しながら流れることになる。このた
め、強い乱れは予混合器内の広い領域に及ぶことにな
る。
【００１７】このように噴射後流側には混合気に広い領
域の強い乱れがあるため、絞り板８の下流で燃料ノズル
３ｂから空気Ａ中に噴射された燃料Ｆは、さらに空気と
混合が進み低ＮＯｘ化に好都合な均一な予混合気ＡＦが
得られる。燃料Ｆと空気Ａが十分混合した予混合気ＡＦ
は出口に設けられた保炎器５によって保炎され、安定し
た予混合燃焼を行うことになる。
域の強い乱れがあるため、絞り板８の下流で燃料ノズル
３ｂから空気Ａ中に噴射された燃料Ｆは、さらに空気と
混合が進み低ＮＯｘ化に好都合な均一な予混合気ＡＦが
得られる。燃料Ｆと空気Ａが十分混合した予混合気ＡＦ
は出口に設けられた保炎器５によって保炎され、安定し
た予混合燃焼を行うことになる。
【００１８】なおこの場合、乱流板９は迎角の方向に応
じて混合気流にそれぞれ独立の旋回を与えるが、図３に
示したように旋回が接する境界で、旋回流れの向きが同
じであることが、燃料Ｆと空気Ａの混合の促進には好ま
しい。また、乱流板９の迎角に関しては実験の結果では
１０〜３０°が好ましいようである。
じて混合気流にそれぞれ独立の旋回を与えるが、図３に
示したように旋回が接する境界で、旋回流れの向きが同
じであることが、燃料Ｆと空気Ａの混合の促進には好ま
しい。また、乱流板９の迎角に関しては実験の結果では
１０〜３０°が好ましいようである。
【００１９】また、このような構成であると、短い距離
で燃料Ｆと空気Ａの十分な混合と均一な流速分布が得ら
れるため、予混合器４内での可燃予混合気ＡＦの滞留時
間を短くすることができ、自発火の恐れも小さくなる。
で燃料Ｆと空気Ａの十分な混合と均一な流速分布が得ら
れるため、予混合器４内での可燃予混合気ＡＦの滞留時
間を短くすることができ、自発火の恐れも小さくなる。
【００２０】なお、以上の説明では、燃料ノズル３ｂか
らの燃料Ｆの噴き方は空気流Ａに対して垂直に噴射して
いるが、例えば図４に示されているように空気流Ａと平
行に下流側に燃料Ｆを噴射してもよいし、空気流Ａに対
して上流側に燃料Ｆを噴射してもよいであろう。また、
予混合器４の形状は、図１，２に示したような環状を多
数の仕切板７で区切ったものに限らず、図５，図６に示
すように円筒形の場合でも同様の現象が生じる。
らの燃料Ｆの噴き方は空気流Ａに対して垂直に噴射して
いるが、例えば図４に示されているように空気流Ａと平
行に下流側に燃料Ｆを噴射してもよいし、空気流Ａに対
して上流側に燃料Ｆを噴射してもよいであろう。また、
予混合器４の形状は、図１，２に示したような環状を多
数の仕切板７で区切ったものに限らず、図５，図６に示
すように円筒形の場合でも同様の現象が生じる。
【００２１】図７は絞り板８を、予混合器４の入口近傍
の外周と内周および仕切板７側に取り付けたものであ
る。このようにすると、予混合器４に流入する空気Ａは
半径方向ばかりでなく、周方向にも縮流されるため、主
流Ａと剥離域Ｓの境界が広がり、強い乱れの領域が拡大
する。このため、燃料Ｆと空気Ａの混合はより促進さ
れ、予混合気ＡＦの均一度は向上する。
の外周と内周および仕切板７側に取り付けたものであ
る。このようにすると、予混合器４に流入する空気Ａは
半径方向ばかりでなく、周方向にも縮流されるため、主
流Ａと剥離域Ｓの境界が広がり、強い乱れの領域が拡大
する。このため、燃料Ｆと空気Ａの混合はより促進さ
れ、予混合気ＡＦの均一度は向上する。
【００２２】絞り板８の流路形状を概ね四角形にした図
７に対して、流路形状を円形にしたものが図８である
が、ほぼ同等の作用と効果が得られる。
７に対して、流路形状を円形にしたものが図８である
が、ほぼ同等の作用と効果が得られる。
【００２３】図９は、予混合器４の入口近傍に空気Ａの
主流方向に対して迎角を持つ４枚の乱流板９を仕切板７
から流路内に突き出したもので、上流側から下流側に向
かって突き出し量が大きくなるように設置してある。な
お、図１０はそのＳ−Ｓ矢視図を示している。
主流方向に対して迎角を持つ４枚の乱流板９を仕切板７
から流路内に突き出したもので、上流側から下流側に向
かって突き出し量が大きくなるように設置してある。な
お、図１０はそのＳ−Ｓ矢視図を示している。
【００２４】この乱流板９は、前述したように空気Ａの
主流方向に対して迎角を持つため下流の剥離Ｓは三次元
となり、空気流Ａは図１０に示すように主流方向を中心
軸として旋回しながら流れることになる。このため、強
い乱れは前述の実施例に比べ予混合器内の広い領域に及
ぶ。燃料Ｆは乱流板９の下流で燃料ノズル３ｂから空気
Ａ中に噴射されるが、空気流Ａには広い領域の強い乱れ
があるため、今まで述べた実施例よりさらに燃料Ｆと空
気Ａとの混合が進むことになり、低ＮＯｘ化に好都合な
均一な予混合気ＡＦが得られ易くなる。
主流方向に対して迎角を持つため下流の剥離Ｓは三次元
となり、空気流Ａは図１０に示すように主流方向を中心
軸として旋回しながら流れることになる。このため、強
い乱れは前述の実施例に比べ予混合器内の広い領域に及
ぶ。燃料Ｆは乱流板９の下流で燃料ノズル３ｂから空気
Ａ中に噴射されるが、空気流Ａには広い領域の強い乱れ
があるため、今まで述べた実施例よりさらに燃料Ｆと空
気Ａとの混合が進むことになり、低ＮＯｘ化に好都合な
均一な予混合気ＡＦが得られ易くなる。
【００２５】また、この乱流板は、本実施例では三角形
に形成しているが、迎角を持つ四角形板等でもよいこと
は勿論である。また、板の枚数も必ずしも４枚である必
要もない。
に形成しているが、迎角を持つ四角形板等でもよいこと
は勿論である。また、板の枚数も必ずしも４枚である必
要もない。
【００２６】図１１は、予混合器４の入口近傍に空気流
Ａに対して垂直な丸棒１０を設置した実施例である。図
１２は図１１のＵ−Ｕ矢視図であり、図１３は図１１の
Ｖ−Ｖ断面図である。
Ａに対して垂直な丸棒１０を設置した実施例である。図
１２は図１１のＵ−Ｕ矢視図であり、図１３は図１１の
Ｖ−Ｖ断面図である。
【００２７】丸棒１０は少なくとも図１３に示すように
燃料ノズル３ｂの各噴出孔１１に対応して上流側に設置
する。空気流Ａ中に丸棒を設置すると、下流側には剥離
Ｓが生じ、カルマン渦を放出することになる。主流Ａと
剥離域Ｓの境界付近では速度勾配が大きくなるため、強
い乱れが発生する。
燃料ノズル３ｂの各噴出孔１１に対応して上流側に設置
する。空気流Ａ中に丸棒を設置すると、下流側には剥離
Ｓが生じ、カルマン渦を放出することになる。主流Ａと
剥離域Ｓの境界付近では速度勾配が大きくなるため、強
い乱れが発生する。
【００２８】燃料Ｆは丸棒１０の下流で燃料ノズル３ｂ
から噴射される。そして、この領域には強い乱れが存在
するため、燃料Ｆと空気Ａとの混合促進が図られ、ＮＯ
ｘを低減することができる。また、剥離域Ｓは丸棒１０
の下流に局所的に存在するものであり、短い距離で消滅
し、ほぼ均一な流速分布になるため、予混合器の長さを
短くすることが可能であり、逆火や自発火のおそれがな
くなるのである。この場合、勿論、丸棒１０の代わりに
角棒や平板を設置してもよい。
から噴射される。そして、この領域には強い乱れが存在
するため、燃料Ｆと空気Ａとの混合促進が図られ、ＮＯ
ｘを低減することができる。また、剥離域Ｓは丸棒１０
の下流に局所的に存在するものであり、短い距離で消滅
し、ほぼ均一な流速分布になるため、予混合器の長さを
短くすることが可能であり、逆火や自発火のおそれがな
くなるのである。この場合、勿論、丸棒１０の代わりに
角棒や平板を設置してもよい。
【００２９】予混合器４の入口近傍にメッシュ１２を設
けたものが図１４であるが、これまで述べたものの中で
剥離域Ｓが最も小さくなるため、燃料Ｆと空気Ａの混合
促進効果は最も少ない。逆に、均一な流速分布は最も短
い距離で得られる。
けたものが図１４であるが、これまで述べたものの中で
剥離域Ｓが最も小さくなるため、燃料Ｆと空気Ａの混合
促進効果は最も少ない。逆に、均一な流速分布は最も短
い距離で得られる。
【００３０】予混合器４の入口近傍の外周と内周に絞り
板８を取り付け、その下流に空気Ａの主流方向に対して
迎角を持つ４枚の乱流板９を仕切板７から流路内に突き
出したものを流れ方向に３組設置し、燃料ノズル３ｂか
らの燃料Ｆが１組目と２組目の間に噴射するようにした
のが図１５である。
板８を取り付け、その下流に空気Ａの主流方向に対して
迎角を持つ４枚の乱流板９を仕切板７から流路内に突き
出したものを流れ方向に３組設置し、燃料ノズル３ｂか
らの燃料Ｆが１組目と２組目の間に噴射するようにした
のが図１５である。
【００３１】空気流Ａは絞り板８の下流で剥離Ｓを生
じ、強い乱れを発生した直後に、乱流板９によって主流
方向を中心軸として旋回するようになり、さらに乱れを
強めるとともに、その領域を拡大する。その下流で燃料
ノズル３ｂからの燃料Ｆが空気Ａ中に噴射されるので、
燃料Ｆと空気Ａとの混合は非常に促進されることにな
る。さらに、その下流の２組の乱流板９も強い乱れを増
大させるので、燃料Ｆと空気Ａの混合はきわめてよくな
ることになる。その結果、きわめて均一な燃料Ｆと空気
Ａの予混合気ＡＦが得られ、大幅なＮＯｘの低減に結び
つく可能性がある。
じ、強い乱れを発生した直後に、乱流板９によって主流
方向を中心軸として旋回するようになり、さらに乱れを
強めるとともに、その領域を拡大する。その下流で燃料
ノズル３ｂからの燃料Ｆが空気Ａ中に噴射されるので、
燃料Ｆと空気Ａとの混合は非常に促進されることにな
る。さらに、その下流の２組の乱流板９も強い乱れを増
大させるので、燃料Ｆと空気Ａの混合はきわめてよくな
ることになる。その結果、きわめて均一な燃料Ｆと空気
Ａの予混合気ＡＦが得られ、大幅なＮＯｘの低減に結び
つく可能性がある。
【００３２】このように、燃料Ｆを空気Ａ中に噴射する
前に、前述した強い乱れを発生する手段を流れ方向に複
数設置したり、さらに、燃料Ｆを噴射した下流にそれら
を設置することによって、燃料Ｆと空気Ａの混合がより
均一になることは容易に理解される。この方法は低ＮＯ
ｘ化にはきわめて有効なものとなる。
前に、前述した強い乱れを発生する手段を流れ方向に複
数設置したり、さらに、燃料Ｆを噴射した下流にそれら
を設置することによって、燃料Ｆと空気Ａの混合がより
均一になることは容易に理解される。この方法は低ＮＯ
ｘ化にはきわめて有効なものとなる。
【００３３】しかし、乱れが強くなった分、均一な流速
分布を得るには長い距離が必要となり、逆火や自発火の
可能性が強まることは否定できず、機種により実験的に
最適化が図られる。ところで、迎角を持つ乱流板９を流
れ方向に複数組設置する場合には、旋回の流れの向きが
各組で同じであることが、燃料Ｆと空気Ａの混合をよく
するうえでは好ましい。
分布を得るには長い距離が必要となり、逆火や自発火の
可能性が強まることは否定できず、機種により実験的に
最適化が図られる。ところで、迎角を持つ乱流板９を流
れ方向に複数組設置する場合には、旋回の流れの向きが
各組で同じであることが、燃料Ｆと空気Ａの混合をよく
するうえでは好ましい。
【００３４】以上説明してきたようにこの燃料予混合装
置であると、予混合器の入口近傍に空気流を剥離させる
構造物を設けるとともに、その下流で燃料ノズルから燃
料を空気中に噴射し、かつ燃料ノズルの後流側に乱流板
が設けられていることから、空気の主流と剥離の境界付
近に大きな速度勾配が生じ、強い乱れが発生し、その下
流で燃料が空気中に噴射されるので、強い乱れによって
燃料と空気の混合促進が図られ、さらにその後の乱れで
さらに混合促進が図られＮＯｘの低減に好都合な均一な
予混合気が得られる。
置であると、予混合器の入口近傍に空気流を剥離させる
構造物を設けるとともに、その下流で燃料ノズルから燃
料を空気中に噴射し、かつ燃料ノズルの後流側に乱流板
が設けられていることから、空気の主流と剥離の境界付
近に大きな速度勾配が生じ、強い乱れが発生し、その下
流で燃料が空気中に噴射されるので、強い乱れによって
燃料と空気の混合促進が図られ、さらにその後の乱れで
さらに混合促進が図られＮＯｘの低減に好都合な均一な
予混合気が得られる。
【００３５】したがって、短い距離で燃料と空気を十分
に混合するとともに、均一な流速分布を達成し、逆火や
自発火のおそれのない小型の予混合器を得ることがで
き、また、予混合燃焼において局所的な高温領域の発生
を防止することができ、低ＮＯｘ化を図ることができ
る。
に混合するとともに、均一な流速分布を達成し、逆火や
自発火のおそれのない小型の予混合器を得ることがで
き、また、予混合燃焼において局所的な高温領域の発生
を防止することができ、低ＮＯｘ化を図ることができ
る。
【００３６】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、短い距離で，すなわち小型にして燃料と空気とが十
分に混合され、逆火や自発火のおそれのないこの種の燃
料予混合装置を得ることができる。
ば、短い距離で，すなわち小型にして燃料と空気とが十
分に混合され、逆火や自発火のおそれのないこの種の燃
料予混合装置を得ることができる。
【図１】本発明の燃料予混合装置の一実施例を示す縦断
側面図である。
側面図である。
【図２】図１のＩ−Ｉ線に沿う正面図である。
【図３】図１のＡ−Ａ線に沿う断面図である。
【図４】本発明の燃料予混合装置の他の実施例を示す縦
断側面図である。
断側面図である。
【図５】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例を
示す縦断側面図である。
示す縦断側面図である。
【図６】図５の正面図である。
【図７】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図８】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図９】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例を
示す縦断側面図である。
示す縦断側面図である。
【図１０】図９のＳ−Ｓ矢視図である。
【図１１】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例
を示す縦断側面図である。
を示す縦断側面図である。
【図１２】図１１のＵ−Ｕ矢視図である。
【図１３】図１１のＶ−Ｖ線に沿う断面図である。
【図１４】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図１５】本発明の燃料予混合装置のさらに他の実施例
を示す縦断側面図である。
を示す縦断側面図である。
【図１６】従来のガスタービンの燃焼装置周囲を示す縦
断側面図である。
断側面図である。
１…圧縮機、２…ガスタービン翼、３ａ，３ｂ，３ｃ…
燃料ノズル、４…予混合器、５…保炎器、６…燃焼器ラ
イナ、７…仕切板、８…絞り板、９…乱流板、１０…丸
棒、１１…燃料噴出孔、１２…メッシュ。
燃料ノズル、４…予混合器、５…保炎器、６…燃焼器ラ
イナ、７…仕切板、８…絞り板、９…乱流板、１０…丸
棒、１１…燃料噴出孔、１２…メッシュ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 成嘉 茨城県日立市大みか町七丁目２番１号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内
Claims (8)
- 【請求項１】 混合流路と、この混合流路内に配置され
た燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、 前記混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上
流側に、空気流を剥離させる剥離手段を設けるととも
に、燃料ノズルより下流側に、空気と燃料を混合気に乱
流を発生させる乱流発生手段を設けたことを特徴とする
燃料予混合装置。 - 【請求項２】 混合流路と、この混合流路内に配置され
た燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、 前記混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上
流側に、空気流を絞る絞り板を設けるとともに、燃料ノ
ズルより下流側に、空気と燃料の混合気に乱流を発生さ
せる乱流板を設けたことを特徴とする燃料予混合装置。 - 【請求項３】 混合流路と、この混合流路内に配置され
た燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、 前記混合流路内で、かつ前記燃料ノズルより上流側およ
び下流側に、前記空気の主流方向に対して迎角を持つ乱
流発生体を設けたことを特徴とする燃料予混合装置。 - 【請求項４】 混合流路と、この混合流路内に配置され
た燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、 前記混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上
流側に、空気流を絞るメッシュを設けるとともに、燃料
ノズルより下流側に、空気と燃料の混合気に乱流を発生
させる乱流板を設けたことを特徴とする燃料予混合装
置。 - 【請求項５】 混合流路と、この混合流路内に配置され
た燃料ノズルとを備え、この燃料ノズルより前記混合流
路内を流通する流通空気中に燃料を噴射し空気と燃料を
混合させるようになした燃料予混合装置において、 前記混合流路の入口近傍で、かつ前記燃料ノズルより上
流側に、空気流を絞る絞り板および乱流を発生させる乱
流板を設けるとともに、燃料ノズルより下流側に、空気
と燃料の混合気に乱流を発生させる乱流板を設けたこと
を特徴とする燃料予混合装置。 - 【請求項６】 前記燃料ノズルより下流側に配置される
乱流板が、混合気流通方向に複数段並設されている請求
項２，４または５記載の燃料予混合装置。 - 【請求項７】 前記乱流板は、空気の主流方向に対して
迎角を持つ三角形のをなし、かつ上流側から下流側に向
かって突き出し量が大きくなるように形成されている請
求項２，４または５記載の燃料予混合装置。 - 【請求項８】 燃料と空気を混合して予混合気を作る燃
料予混合装置を備えたガスタービン燃焼装置において、 前記請求項１〜７いずれかに記載の燃料予混合装置を備
えたことを特徴とするガスタービン燃焼装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7330384A JPH09170716A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 燃料予混合装置及びガスタービン燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7330384A JPH09170716A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 燃料予混合装置及びガスタービン燃焼装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09170716A true JPH09170716A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18232003
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7330384A Pending JPH09170716A (ja) | 1995-12-19 | 1995-12-19 | 燃料予混合装置及びガスタービン燃焼装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09170716A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002039533A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 燃焼器、ガスタービン及びジェットエンジン |
| JP2004002184A (ja) * | 2002-05-02 | 2004-01-08 | Daimler Chrysler Ag | 反応室に流入する混合気のフラッシュバックを防止する方法 |
| JP2007508517A (ja) * | 2003-10-14 | 2007-04-05 | プラット アンド ホイットニー カナダ コーポレイション | 燃焼システムのための空力的トリップ |
| KR101984952B1 (ko) * | 2018-12-11 | 2019-06-03 | 순천대학교 산학협력단 | 유해물질을 최소화할 수 있는 연소장치 |
| KR102096749B1 (ko) | 2019-11-25 | 2020-04-02 | 순천대학교 산학협력단 | 연소기 운전효율과 배출성능을 최대화 할 수 있는 연소장치 |
| CN112284751A (zh) * | 2020-10-16 | 2021-01-29 | 中国航发四川燃气涡轮研究院 | 一种畸变特性可调的畸变试验装置 |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP7330384A patent/JPH09170716A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002039533A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-06 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 燃焼器、ガスタービン及びジェットエンジン |
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| WO2020122336A1 (ko) * | 2018-12-11 | 2020-06-18 | 순천대학교 산학협력단 | 유해물질을 최소화할 수 있는 연소장치 |
| JP2021501863A (ja) * | 2018-12-11 | 2021-01-21 | インダストリー−アカデミック コーオペレーション ファウンデーション オブ スンチョン ナショナル ユニバーシティＩｎｄｕｓｔｒｙ−Ａｃａｄｅｍｉｃ Ｃｏｏｐｅｒａｔｉｏｎ Ｆｏｕｎｄａｔｉｏｎ Ｏｆ Ｓｕｎｃｈｏｎ Ｎａｔｉｏｎａｌ Ｕｎｉｖｅｒｓｉｔｙ | 有害物質を最小化することができる燃焼装置 |
| KR102096749B1 (ko) | 2019-11-25 | 2020-04-02 | 순천대학교 산학협력단 | 연소기 운전효율과 배출성능을 최대화 할 수 있는 연소장치 |
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| CN112284751B (zh) * | 2020-10-16 | 2023-01-13 | 中国航发四川燃气涡轮研究院 | 一种畸变特性可调的畸变试验装置 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |