JPH09169887A - フェノール樹脂組成物 - Google Patents
フェノール樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH09169887A JPH09169887A JP33321195A JP33321195A JPH09169887A JP H09169887 A JPH09169887 A JP H09169887A JP 33321195 A JP33321195 A JP 33321195A JP 33321195 A JP33321195 A JP 33321195A JP H09169887 A JPH09169887 A JP H09169887A
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- Japan
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- water
- phenolic resin
- resin composition
- flame
- crystallization
- Prior art date
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、耐水性、耐燃性、電気特性に優
れ、電子部品を成形するのに適したフェノール樹脂成形
材料を提供する。 【解決手段】 樹脂組成がレゾール型フェノール樹脂で
あり、難燃剤成分として、２００℃以上５００℃以下で
結晶水を解離するフィラーを１０〜５０ｐｈｒ、赤リン
を０．２〜３ｐｈｒ含むことを特徴とするフェノール樹
脂組成で、２００℃以上５００℃以下で結晶水を放出す
るフィラーとして使用される難燃材の内少なくとも１種
類以上が、２００℃以上５００℃以下で２０ｗｔ％以上
の結晶水を放出するものを含む、フェノール樹脂組成物
及びこの組成物から得られた成形材料。
れ、電子部品を成形するのに適したフェノール樹脂成形
材料を提供する。 【解決手段】 樹脂組成がレゾール型フェノール樹脂で
あり、難燃剤成分として、２００℃以上５００℃以下で
結晶水を解離するフィラーを１０〜５０ｐｈｒ、赤リン
を０．２〜３ｐｈｒ含むことを特徴とするフェノール樹
脂組成で、２００℃以上５００℃以下で結晶水を放出す
るフィラーとして使用される難燃材の内少なくとも１種
類以上が、２００℃以上５００℃以下で２０ｗｔ％以上
の結晶水を放出するものを含む、フェノール樹脂組成物
及びこの組成物から得られた成形材料。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水性、耐燃性、
電気特性に優れたフェノール樹脂成形材料を与えるフェ
ノール樹脂組成物に関し、特に電子部品に適したフェノ
ール樹脂組成物に関する。
電気特性に優れたフェノール樹脂成形材料を与えるフェ
ノール樹脂組成物に関し、特に電子部品に適したフェノ
ール樹脂組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、フェノール樹脂成形材料は数多く
の電子部品に使用されている。かかる部品には耐湿寸法
安定性、耐熱性、耐燃性、高強度等の特性が要求され
る。特に電子部品の小型、薄肉化に伴い、より薄い成形
品での耐熱性、耐燃性が要求されつつある。一般的に、
フェノール樹脂は自己消火性があり、難燃性の高い成形
品が得られるが、１．０ｍｍ以下の厚さの成形品となる
と、難燃性が低下し、結晶水を持つ無機充填材、塩素、
臭素といったハロゲン系難燃剤、リン酸エステル等の難
燃剤を大量に添加していた。これら難燃剤の多くは、大
量に添加すると、成形品の比重が高くなる、ブリードを
起こし外観が劣る、耐湿、耐熱性が低下する等の問題が
あり、電子部品用途への使用には限界があった。
の電子部品に使用されている。かかる部品には耐湿寸法
安定性、耐熱性、耐燃性、高強度等の特性が要求され
る。特に電子部品の小型、薄肉化に伴い、より薄い成形
品での耐熱性、耐燃性が要求されつつある。一般的に、
フェノール樹脂は自己消火性があり、難燃性の高い成形
品が得られるが、１．０ｍｍ以下の厚さの成形品となる
と、難燃性が低下し、結晶水を持つ無機充填材、塩素、
臭素といったハロゲン系難燃剤、リン酸エステル等の難
燃剤を大量に添加していた。これら難燃剤の多くは、大
量に添加すると、成形品の比重が高くなる、ブリードを
起こし外観が劣る、耐湿、耐熱性が低下する等の問題が
あり、電子部品用途への使用には限界があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐水性、耐
燃性、電気特性に優れ、電子部品を成形するのに適した
フェノール樹脂成形材料を提供することを目的とするも
のである。
燃性、電気特性に優れ、電子部品を成形するのに適した
フェノール樹脂成形材料を提供することを目的とするも
のである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂組成がレ
ゾール型フェノール樹脂であり、難燃剤成分として、２
００℃以上５００℃以下で結晶水を放出するフィラーを
１０〜５０ｐｈｒ、赤リンを０．２〜３ｐｈｒ含むこと
を特徴とするフェノール樹脂組成物に関するものであ
る。
ゾール型フェノール樹脂であり、難燃剤成分として、２
００℃以上５００℃以下で結晶水を放出するフィラーを
１０〜５０ｐｈｒ、赤リンを０．２〜３ｐｈｒ含むこと
を特徴とするフェノール樹脂組成物に関するものであ
る。
【０００５】フェノール樹脂としては、レゾール型樹脂
が用いられるが、硬化性の調整、耐湿性、外観改良等の
ため、ノボラック型フェノール樹脂を併用することもで
きる。難燃剤として使用される２００℃以上５００℃以
下で結晶水を放出する無機フィラーとしては、水酸化ア
ルミニウム、未焼性クレー、ほう酸亜鉛、水酸化マグネ
シウム、タルク等が挙げられる。添加量は１０〜５０ｐ
ｈｒが好ましく、更に好ましくは１５〜４０ｐｈｒが望
ましい。５０ｐｈｒ以上添加しても、耐燃性の向上は認
められず、比重が高くなる、成形性が悪くなる等の問題
が発生する。１０ｐｈｒ未満では耐燃性が充分に発揮さ
れない。 ２００℃未満で結晶水が放出するフィラーを
用いた場合は耐熱性ならびに、耐燃性特に燃焼試験時の
アフターグローが長くなる欠点がある。更に２００℃以
上５００℃以下で結晶水を放出するフィラーとして使用
される難燃剤の内、２００℃以上５００℃以下で２０ｗ
ｔ％以上の結晶水を放出するものとしては、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、硼酸カルシウムといっ
たものが挙げられる。
が用いられるが、硬化性の調整、耐湿性、外観改良等の
ため、ノボラック型フェノール樹脂を併用することもで
きる。難燃剤として使用される２００℃以上５００℃以
下で結晶水を放出する無機フィラーとしては、水酸化ア
ルミニウム、未焼性クレー、ほう酸亜鉛、水酸化マグネ
シウム、タルク等が挙げられる。添加量は１０〜５０ｐ
ｈｒが好ましく、更に好ましくは１５〜４０ｐｈｒが望
ましい。５０ｐｈｒ以上添加しても、耐燃性の向上は認
められず、比重が高くなる、成形性が悪くなる等の問題
が発生する。１０ｐｈｒ未満では耐燃性が充分に発揮さ
れない。 ２００℃未満で結晶水が放出するフィラーを
用いた場合は耐熱性ならびに、耐燃性特に燃焼試験時の
アフターグローが長くなる欠点がある。更に２００℃以
上５００℃以下で結晶水を放出するフィラーとして使用
される難燃剤の内、２００℃以上５００℃以下で２０ｗ
ｔ％以上の結晶水を放出するものとしては、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、硼酸カルシウムといっ
たものが挙げられる。
【０００６】難燃性を付与するために使用する赤リンは
樹脂でマイクロカプセル化をしたものが好ましいが、通
常品であっても用いることが出来る。更に取り扱い時の
安全性を増すために無機フィラーと混合したマスターバ
ッチ品等も用いることが出来、この様なものとして燐化
学工業製のノーバクエルＳＴ−１００、日本化学工業製
のＰＭ−２４等がある。通常の赤リンでも耐燃性は変わ
らないが、材料混練時の発火の危険性等取り扱いの上か
らマスターバッチ品、マイクロカプセル化品等を用いる
ことが、より望ましい。赤リンの難燃性付与機構に関し
ては、数々の説があるが、赤リン自身が燃焼すること
で、ポリ燐酸系化合物をつくると考えられており、この
ポリ燐酸系化合物が成形品表面に無機質の被膜を作り耐
燃性とくに着火時のフレーミング短縮に効果を発揮す
る。添加量は０．２〜３ｐｈｒ、更に好ましくは２ｐｈ
ｒ以下が望ましい。これ以上の添加量では、赤リン自身
の燃焼性により、無添加のものよりも燃え易くなり、耐
燃性の向上は見込めない。０．２ｐｈｒ以下では効果が
小さい。
樹脂でマイクロカプセル化をしたものが好ましいが、通
常品であっても用いることが出来る。更に取り扱い時の
安全性を増すために無機フィラーと混合したマスターバ
ッチ品等も用いることが出来、この様なものとして燐化
学工業製のノーバクエルＳＴ−１００、日本化学工業製
のＰＭ−２４等がある。通常の赤リンでも耐燃性は変わ
らないが、材料混練時の発火の危険性等取り扱いの上か
らマスターバッチ品、マイクロカプセル化品等を用いる
ことが、より望ましい。赤リンの難燃性付与機構に関し
ては、数々の説があるが、赤リン自身が燃焼すること
で、ポリ燐酸系化合物をつくると考えられており、この
ポリ燐酸系化合物が成形品表面に無機質の被膜を作り耐
燃性とくに着火時のフレーミング短縮に効果を発揮す
る。添加量は０．２〜３ｐｈｒ、更に好ましくは２ｐｈ
ｒ以下が望ましい。これ以上の添加量では、赤リン自身
の燃焼性により、無添加のものよりも燃え易くなり、耐
燃性の向上は見込めない。０．２ｐｈｒ以下では効果が
小さい。
【０００７】材料化にあたっては、上記樹脂組成物に対
し、通常の成形材料同様に，パルプ，木粉等の有機フィ
ラー，ガラス繊維，焼性クレー，炭酸カルシウム等の無
機フィラー，消石灰，顔料，離型剤、硬化剤等を添加す
ることが出来，上記原料を均一に混合後、加圧ニーダ
ー、２軸押出し、加熱ロール等で混練し材料化すること
ができる。
し、通常の成形材料同様に，パルプ，木粉等の有機フィ
ラー，ガラス繊維，焼性クレー，炭酸カルシウム等の無
機フィラー，消石灰，顔料，離型剤、硬化剤等を添加す
ることが出来，上記原料を均一に混合後、加圧ニーダ
ー、２軸押出し、加熱ロール等で混練し材料化すること
ができる。
【０００８】本発明のフェノール樹脂組成物から得られ
た成形材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れ、電子
部品を成形するのに適し、小型、薄肉での耐燃性の要求
される電子部品用に適用できる。
た成形材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れ、電子
部品を成形するのに適し、小型、薄肉での耐燃性の要求
される電子部品用に適用できる。
【０００９】
【実施例】表１の上欄に示す組成配合にてフェノール樹
脂成形材料を作製した。各成形材料についてを成形品の
特性を測定し、表１の下欄に示した。
脂成形材料を作製した。各成形材料についてを成形品の
特性を測定し、表１の下欄に示した。
【００１０】
【表１】 ［測定方法］ 吸水率，荷重たわみ温度，絶縁抵抗：ＪＩＳ Ｋ ６９１
１に準じて行う。テストピースは１７５℃で３分間トラ
ンスファ成形したものである。 ハンダ耐熱性：５０φ×３ｍｍ厚さのテストピースを１
７５℃で３分トランスファー成形し，４００℃の半田槽
に３秒間浸漬し、厚さの変化率を測定した。 耐燃性：１２．７ｍｍ×１２７ｍｍ×０．４ｍｍ厚さの
テストピースを１７５℃で３分トランスファー成形し、
ＵＬ９４垂直法に準じて、耐燃性を確認した。
１に準じて行う。テストピースは１７５℃で３分間トラ
ンスファ成形したものである。 ハンダ耐熱性：５０φ×３ｍｍ厚さのテストピースを１
７５℃で３分トランスファー成形し，４００℃の半田槽
に３秒間浸漬し、厚さの変化率を測定した。 耐燃性：１２．７ｍｍ×１２７ｍｍ×０．４ｍｍ厚さの
テストピースを１７５℃で３分トランスファー成形し、
ＵＬ９４垂直法に準じて、耐燃性を確認した。
【００１１】
【発明の効果】以上の実施例及び比較例から明らかなよ
うに、本発明のフェノール樹脂組成物から得られた成形
材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れている。特に
耐燃性、電気特性に優れており、これらの特性が要求さ
れる成形品、特に電子部品に好適である。
うに、本発明のフェノール樹脂組成物から得られた成形
材料は、耐水性、耐燃性、電気特性に優れている。特に
耐燃性、電気特性に優れており、これらの特性が要求さ
れる成形品、特に電子部品に好適である。
Claims (2)
- 【請求項１】レゾール型フェノール樹脂に対して、難燃
剤成分として、２００℃以上５００℃で結晶水を放出す
るフィラーを１０〜５０ｐｈｒ、赤リンを０．２〜３ｐ
ｈｒ含むことを特徴とするフェノール樹脂組成物。 - 【請求項２】前記難燃剤として使用されるフィラーのう
ち、２００℃以上５００℃以下で２０重量％以上の結晶
水を放出するフィラーが、使用される全難燃剤の内少な
くとも１種類以上含む、請求項１記載のフェノール樹脂
組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33321195A JPH09169887A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | フェノール樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33321195A JPH09169887A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | フェノール樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09169887A true JPH09169887A (ja) | 1997-06-30 |
Family
ID=18263566
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33321195A Pending JPH09169887A (ja) | 1995-12-21 | 1995-12-21 | フェノール樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09169887A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014112394A1 (ja) * | 2013-01-20 | 2014-07-24 | 積水化学工業株式会社 | 難燃性ウレタン樹脂組成物 |
| JP2015078357A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-04-23 | 積水化学工業株式会社 | 難燃断熱材組成物 |
| WO2020080148A1 (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 旭有機材株式会社 | 準不燃性フェノール樹脂組成物及びそれから得られた準不燃材料 |
| EP3835344A4 (en) * | 2018-08-10 | 2022-04-20 | Asahi Yukizai Corporation | RESIN COMPOSITION FOR THE PRODUCTION OF PHENOLIC FOAM |
-
1995
- 1995-12-21 JP JP33321195A patent/JPH09169887A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014112394A1 (ja) * | 2013-01-20 | 2014-07-24 | 積水化学工業株式会社 | 難燃性ウレタン樹脂組成物 |
| US10676559B2 (en) | 2013-01-20 | 2020-06-09 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Flame-retardant urethane resin composition |
| US11958931B2 (en) | 2013-01-20 | 2024-04-16 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Flame-retardant urethane resin composition |
| JP2015078357A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-04-23 | 積水化学工業株式会社 | 難燃断熱材組成物 |
| EP3835344A4 (en) * | 2018-08-10 | 2022-04-20 | Asahi Yukizai Corporation | RESIN COMPOSITION FOR THE PRODUCTION OF PHENOLIC FOAM |
| WO2020080148A1 (ja) * | 2018-10-16 | 2020-04-23 | 旭有機材株式会社 | 準不燃性フェノール樹脂組成物及びそれから得られた準不燃材料 |
| JPWO2020080148A1 (ja) * | 2018-10-16 | 2021-09-16 | 旭有機材株式会社 | 準不燃性フェノール樹脂組成物及びそれから得られた準不燃材料 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040511 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040518 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041022 |