JPH09166724A - 光導波路モジュールの作製方法 - Google Patents

光導波路モジュールの作製方法

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JPH09166724A
JPH09166724A JP7347733A JP34773395A JPH09166724A JP H09166724 A JPH09166724 A JP H09166724A JP 7347733 A JP7347733 A JP 7347733A JP 34773395 A JP34773395 A JP 34773395A JP H09166724 A JPH09166724 A JP H09166724A
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JP
Japan
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substrate
waveguide chip
clad layer
groove
chip
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Pending
Application number
JP7347733A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiro Watanabe
智浩 渡辺
Masahiko Iwashita
傑彦 岩下
Kazuki Watanabe
万記 渡辺
Takeo Shimizu
健男 清水
Shinji Nagasawa
真二 長沢
Mitsuru Kihara
満 木原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
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  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)
  • Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続端部材との位置決め用の位置決め溝を、
導波路チップに正確に形成する。 【解決手段】 図1の(a)から(d)に示すようにし
て、基板1の表面9側にクラッド層3に埋設してコア部
2を形成し、導波路チップ13とする。(e)に示すよう
に、コア部2の形成領域を挟む両側のクラッド層3bの
ガイド溝形成部位に、基板1に反応しないエッチング液
を用いて定幅溝10を形成し、クラッド層3bをマスクと
して、定幅溝10に露出した基板表面9側を、クラッド層
3bに反応しないエッチング液を用いて異方性エッチン
グして、(f)に示すようにV字形状の位置決め溝16を
形成し、この溝に、接続端部材側に設けた位置決め部を
位置合わせして導波路チップ13と接続端部材とを嵌合固
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、光通信用
として用いられ、多心光ファイバコネクタ等に接続され
て使用される光導波路モジュールの作製方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】基板に光導波路を形成した導波路チップ
を光通信用として用いるために、導波路チップをモジュ
ール化した光導波路モジュールが広く知られている。こ
の光導波路モジュールの光導波路と単心の光ファイバあ
るいは多心の光ファイバを整列固定して成る光アレイの
光ファイバと接続する場合、いちいち調心して接着や溶
接によって接続する作業が一般に用いられているが、こ
の作業は非常に手間がかかって作業性が悪く、最近にお
いては、光導波路と光ファイバとを無調心の状態で接続
する接続方式が検討されている。
【0003】図4には、本出願人が以前に提案している
光導波路モジュール(未だ公開にはなっていない)の一
端側が示されている。同図に示されるように、この提案
の装置は、シリコン(Si)や石英ガラスによって形成
された基板1上に、例えば火炎堆積法によって形成され
たクラッド層3と、クラッド層3に埋設された複数のコ
ア部2(光導波路として機能する)を形成した導波路チ
ップ13を有しており、この導波路チップ13のコア部2の
端面は、導波路チップ13の接続端面25aに露出し、予め
定められたピッチで配列されている。
【0004】なお、同図には、光導波路モジュールの一
端側のみが示されているが、この光導波路モジュールの
他端側も、同図と同様に形成されており、導波路チップ
13の他端側の接続端面25b(図示せず)も露出し、コア
部2の端面は、図6の(b)に示すように、接続端面25
bに露出している。
【0005】導波路チップ1の接続端面25a,25bに
は、それぞれ、接続端部材(嵌合部材)14が設けられて
いる。この接続端部材14には、導波路チップ13の接続端
面25a,25bを露出した状態で、導波路チップ13の外周
側を囲んで嵌合する、断面がほぼ矩形状の貫通の嵌合穴
部17が形成されており、この嵌合穴部17に導波路チップ
13が嵌合装着され、熱硬化性接着剤等によって接着固定
されている。接続端部材14は、それぞれ、例えば、フィ
ラー含有のエポキシ樹脂等によりトランスファー成形を
用いて製造された一体成形品であり、嵌合穴部17を挟む
両側に、接続用のガイドピンを挿入嵌合する接続用ピン
嵌合穴としての、貫通の嵌合ピン挿入孔4a,4bがそ
れぞれ形成されている。嵌合ピン挿入孔4a,4bは、
この光導波路モジュールと接続される多心光ファイバコ
ネクタのピン孔と軸心が一致する位置に、例えば4.6 mm
ピッチで形成されている。
【0006】前記導波路チップ1の上面18の両側には、
コア部2を避けた位置に、V字形状の位置決め溝16が、
導波路チップ13の長手方向の全長にわたって伸長形成さ
れており、導波路チップ13の上面18と対向する接続端部
材14の嵌合穴部17の対向面19側には、位置決め溝16に対
応する位置に、位置決め用の山型の突起部20がそれそれ
形成されている。なお、位置決め溝16は、例えば機械加
工によって形成されている。そして、この突起部20を位
置決め溝16に嵌合することにより、導波路チップ13と接
続端部材14とが位置決めされ、その状態で、導波路チッ
プ13と接続端部材14とが接着固定されて光導波路モジュ
ールが形成されている。
【0007】この光導波路モジュールの導波路チップ13
は、以下のようにして作製される。まず、図5の(a)
に示すように、シリコンの基板1上(基板1の表面9
側)に、例えば火炎堆積法等を用いて、下部クラッド層
3a、コア層2aを順次形成する。次に、同図の(b)
に示すように、コア層2aの表面にマスクパターンを転
写して光導波路のパターニングを行い、コア部2を基板
1の長手方向に形成する。そして、このコア部2の上面
側に上記クラッド層3bを形成することにより、コア部
2を上部クラッド層3bにより埋設する。このようにす
ることで、基板1上には、クラッド層3(下部クラッド
層3a,上部クラッド層3b)とコア部2とにより形成
した光導波路膜30が形成される。
【0008】次に、同図の(d)に示すように、光導波
路のパターニングの際に同時に作製したガイド溝加工用
マーカーを基準とし、砥石や精密研削盤等による研削加
工によって、コア部2の形成領域の両側にV字形状の位
置決め溝16を形成する。この位置決め溝16は、導波路チ
ップ13および、コア部2によって形成された光導波路の
長手方向に、予め定められた深さで形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案の
光導波路モジュールにおいては、導波路チップ13と接続
端部材14との位置決めは、導波路チップ13側の位置決め
溝16と接続端部材14側の突起部20との嵌合によって行わ
れることから、位置決め溝16および突起部20の位置ずれ
が導波路チップ13と接続端部材14との嵌合位置ずれを招
くことになる。そして、導波路チップ13と接続端部材14
との嵌合位置ずれが生じると、導波路チップ13のコア2
と接続端部材14のガイドピン挿入孔4a,4bとの相対
位置がずれてしまい、それにより、この光導波路モジュ
ールのコア部2と、ガイドピン挿入孔4a,4bに挿入
される嵌合ガイドピンを介して光導波路モジュールに接
続される多心光ファイバコネクタの光ファイバとの軸ず
れが生じ、結果的にコア部2と光ファイバとの接続損失
が増加してしまう。
【0010】そこで、導波路チップ13の位置決め溝16
は、例えばサブμmオーダーで位置精度良く形成する必
要がある。しかしながら、この提案の光導波路モジュー
ルにおいては、基板1上に基板1とは熱膨張係数の異な
る光導波路膜30を形成した状態で、研削加工によって位
置決め溝16を形成するために、図6の(a)に示すよう
に、導波路チップ13が、基板1と光導波路膜30との熱膨
張係数の違いによって導波路チップ13の長手方向に反っ
た状態で砥石22等によって研削加工されるために、位置
決め溝16にはその深さ方向に大きな加工誤差が生じてし
まうといった問題があった。なお、同図の(b)は、砥
石22によって導波路チップ13の表面側に位置決め溝16を
形成する方法を、導波路チップ13の表面側から見た図が
示してある。
【0011】そのため、導波路チップ13と接続端部材14
との位置決めを、導波路チップ13の高さ方向(基板表面
に対して垂直な方向であり、図の上下方向)に正確に行
うことができなくなってしまい、それにより、前記の如
く、光導波路モジュールと接続相手側の多心光ファイバ
コネクタ等の光部品との接続損失の増加を招くことにな
った。
【0012】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、導波路チップ側の位置決め
溝を精度良く形成することが可能であり、それにより導
波路チップと接続端部材とを精度良く位置合わせして形
成することができる光導波路モジュールの作製方法を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成により課題を解決するため
の手段としている。すなわち、本発明は、基板の表面側
にクラッド層に埋設してコア部を形成し、該コア部を埋
設するクラッド層はコア部の両側の基板表面側に張り出
して該基板表面を覆い、前記コア部の形成領域を挟む両
側のクラッド層のガイド溝形成部位に基板に反応しない
エッチング液を用いてエッチングを施し基板の上側のク
ラッド層に定幅溝を形成し、然る後にこのクラッド層を
マスクとして前記定幅溝に露出した基板の表面側をクラ
ッド層に反応しないエッチング液を用いて異方性エッチ
ングすることにより基板表面側に斜面側壁を有するガイ
ド溝を形成し、該ガイド溝を前記基板とクラッド層とコ
ア部とから成る導波路チップのチップ側位置決め溝と成
し、該導波路チップの接続端面両側にそれぞれ該導波路
チップの接続端面を露出した状態で接続端部材を嵌合装
着し、該接続端部材側に設けた位置決め部を前記導波路
チップのチップ側位置決め溝と位置合わせして該導波路
チップと接続端部材とを固定することを特徴として構成
されている。
【0014】上記構成の本発明において、基板の表面側
にコア部とコア部を埋設するクラッド層が形成される
が、このクラッド層はコア部の両側の基板表面側に張り
出して形成され、コア部の形成領域を挟み、コア部形成
領域両側の基板表面側に張り出したクラッド層のガイド
溝形成部位に、基板に反応しないエッチング液を用いて
エッチングが施され、基板の上側のクラッド層に定幅溝
が形成される。そして、クラッド層をマスクとして定幅
溝に露出した基板の表面側が、クラッド層に反応しない
エッチング液を用いて異方性エッチングされて基板表面
側にガイド溝が形成され、このガイド溝が、基板とクラ
ッド層とコア部とから成る導波路チップのチップ側位置
決め溝とされる。
【0015】このように、本発明においては、導波路チ
ップのチップ側位置決め溝がエッチングにより形成され
るために、エッチング技術の特徴である、エッチング部
位、エッチング幅、エッチング深さの正確さが活かさ
れ、チップ側位置決め溝としてのガイド溝が設計通りの
位置に、正確なピッチで、かつ、正確な深さに形成され
る。
【0016】そして、導波路チップの接続端面両側に接
続端部材を嵌合装着し、接続端部材側に設けた位置決め
部が、前記のようにして正確に形成されたチップ側位置
決め溝と位置合わせされて導波路チップと接続端部材と
が固定されるために、本発明においては、導波路チップ
と接続端部材とが正確に位置合わせされて嵌合固定さ
れ、上記課題が解決される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明におい
て、これまでの説明と同一名称部分には同一符号を付
し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係る
光導波路モジュールの作製方法の実施形態例の要部構成
が示されている。また、図2の(a)には、本実施形態
例の光導波路モジュールの作製方法を用いて作製される
光導波路モジュールの一例が斜視図によってガイドピン
33と共に示されており、同図の(b)にはその正面図が
示されている。
【0018】図2に示されるように、本実施形態例の光
導波路の作製方法を用いて作製される光導波路モジュー
ルも前記提案の光導波路モジュールと同様に、導波路チ
ップ13と、この導波路チップ13の接続端面25aと接続端
面25b(図2には図示せず)側にそれぞれ、導波路チッ
プ13の接続端面25a,25bを露出した状態で嵌合する接
続端部材14を有して構成されており、この光導波路モジ
ュールの前記提案の光導波路モジュールと異なる最も特
徴的なことは、導波路チップ13の上面18側のコア部2を
避けた位置に形成されている位置決め溝16がエッチング
によって形成されていることである。
【0019】なお、この光導波路モジュールにおいて
は、コア部2は断面が1辺8μmの矩形状に形成され、
複数(同図では8本)配設されてクラッド層3に埋設さ
れている。このクラッド層3は、図2の(b)に示すよ
うに、下部クラッド層3aと上部クラッド層3bとから
成り、下部クラッド層3aの表面8が基板1の表面9と
同一面と成しており、また、この面とコア部2の底面と
は同一面上に形成されている。上部クラッド層3bはコ
ア部2の両側の基板表面9に張り出して、基板1の表面
9を覆って形成されており、この基板1の表面9側に張
り出し形成されている上部クラッド層3bには、位置決
め溝(ガイド溝)16の形成部位に予め定めた幅を有する
定幅溝10(図1の(e),(f)参照)が導波路チップ
13の長手方向に伸長形成されている。
【0020】また、この光導波路モジュールでは、この
導波路チップ13の上部側から接続端部材14が嵌合装着さ
れており、導波路チップ13の上面18側および側面側が接
続端部材14のコ字形状の嵌合凹部5によって覆われてい
る。この接続端部材14は、前記提案の光導波路モジュー
ルと同様に、例えばフィラー含有のエポキシ樹脂等をト
ランスファー成形して製造された一体成形品であり、導
波路チップ13の上面18と対向する対向面19には位置決め
部としての突起部20が形成されている。
【0021】導波路チップ13のコア部2を挟む両側に
は、前記提案の装置と同様の嵌合ピン挿入孔4a,4b
が形成されており、これらの嵌合ピン挿入孔4a,4b
の中心Bを結ぶ線は、基板1の表面9および前記下部ク
ラッド層3aの表面8よりも4μm上側となるように形
成されており、このことにより、同図に示す光導波路モ
ジュールにおいては、嵌合ピン挿入孔4a,4bの中心
Bを結ぶ線上に、導波路チップ13のコア部2の中心が位
置するようになっている。
【0022】次に、本実施形態例の光導波路モジュール
の作製方法を図1に基づいて説明する。まず、例えばシ
リコンや石英ガラスから成る平面状の基板1の表面9側
中央部に、図1の(a)に示すように、導波路膜形成用
凹部21を形成する。この導波路膜形成用凹部21は、例え
ば機械加工やエッチング等によって予め定めた深さまで
研削あるいはエッチングすることにより形成される。次
に、同図の(b)に示すように、導波路膜形成用凹部21
を含む基板1の表面9側に石英膜等を堆積、透明化する
ことにより、下部クラッド層3aを形成する。
【0023】そして、同図の(c)に示すように、この
下部クラッド層3aを平面研削して基板1の表面9を露
出させる。このようにすることで、下部クラッド層3a
の表面8と基板1の表面9とを同一面とする。
【0024】次に、同図の(d)に示すように、下部ク
ラッド層3aの表面8側に、図5の(b)から(c)に
示したような光導波路膜形成プロセス(フォトリソグラ
フィー)等のプロセス技術を用いたプロセスにより、例
えば断面が8μm角の矩形状のコア部2を8本形成し、
さらに、このコア部2を石英膜から成る上部クラッド層
3bにより埋設する。なお、同図に示すように、上部ク
ラッド層3bは、コア部2の両側に基板表面9側に張り
出して、基板表面9を覆うように形成される。
【0025】次に、コア部2の形成領域を挟む両側のク
ラッド層3(上部クラッド層3b)のガイド溝形成部位
を除く領域に、クラッド層エッチング用のマスク24を形
成し、例えばフッ素系のエッチャント等の、基板1に反
応しないエッチング液を用いてエッチングを施し、同図
の(e)に示すように、基板1の上側のクラッド層3
(3b)に予め定められた幅の定幅溝10を形成する。な
お、基板1に反応しないフッ素系のエッチャント等を用
いてエッチングを施すと、エッチングレートの関係よ
り、基板1の表面9に達するまで、上部クラッド層3b
を、予め定めた開口幅Wで垂直にエッチングすることが
できるために、同図に示すように、上部クラッド層3b
には前記予め定めた開口幅Wを有する定幅溝10が、導波
路チップ13の長手方向に伸長形成される。
【0026】次に、この上部クラッド層3bをマスクと
して、定幅溝10に露出した基板1の表面9側を、クラッ
ド層3(3b)に反応しないエッチング液を用いて異方
性エッチングし、それにより、同図の(f)に示すよう
に、基板1の表面9側に斜面23を側壁とするV字形状の
ガイド溝を形成し、このガイド溝を位置決め溝16とす
る。なお、このV字形状の位置決め溝16のエッチング深
さHは、定幅溝10の開口幅Wに依存して形成されるため
に、所望のエッチング深さHの位置決め溝16を形成する
ための開口幅Wを予め求めておき、この求めた開口幅W
を有する定幅溝10を前記のようにして形成することによ
り、所望の深さの位置決め溝16が形成される。
【0027】そして、以上のようにして作製した導波路
チップ13の上部側から接続端部材14を嵌合装着し、接続
端部材14側に設けた突起部20を導波路チップ13の位置決
め溝16と位置合わせして、位置決め溝16に突起部20を嵌
合し、その状態で、導波路チップ13と接続端部材14とを
接着固定することにより、図2に示したような光導波路
モジュールが形成される。
【0028】本実施形態例によれば、上記のように、位
置決め溝16をエッチングを用いて形成するようにしたた
めに、位置決め溝16の形成部位やピッチ間隔等は言うま
でもなく正確に形成することができるし、前記の如く、
所望のエッチング深さHに合わせた開口幅Wの定幅溝10
を上部クラッド層3bに形成し、この定幅溝10に露出し
た基板1の表面9側を異方性エッチングして、所望の深
さを有する位置決め溝16を正確に形成することができ
る。
【0029】そのため、この位置決め溝16に、接続端部
材14側の突起部20を嵌合することにより、導波路チップ
13と接続端部材14とを精度良く位置合わせすることが可
能となり、その状態で導波路チップ13と接続端部材14と
を固定することにより、非常に精度良く位置合わせされ
た設計通りの光導波路モジュールを作製することができ
る。
【0030】しかも、本実施形態例によれば、基板1の
表面9とコア部2の底面とを同一面上に形成し、かつ、
前記の如く、位置決め溝16の深さを正確に形成できるた
めに、コア部2の中心と各嵌合ピン挿入孔4a,4bの
中心Bとを容易に、かつ、確実に同一線上にすることが
できる。そのため、例えば、本実施形態例の光導波路モ
ジュールの作製方法によって作製した光導波路モジュー
ルを、嵌合ピン挿入孔4a,4bに挿入される嵌合ガイ
ドピン33を介して、例えば多心光ファイバコネクタ等の
光部品と接続することにより、無調心で光導波路モジュ
ールのコア部2と多心光ファイバコネクタの光ファイバ
との光接続を正確に行えるようにすることができる。
【0031】なお、本発明は上記実施形態例に限定され
ることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、
上記実施形態例では、導波路チップ13には断面が8μm
角の矩形状のコア部2を8本形成したが、コア部2の形
状や本数、配設状態等は特に限定されるものではなく、
適宜設定されるものである。例えば、コア部2は1本で
も構わないし、8本以外の複数本としてもよいし、接続
相手側の光部品に対応させる等して適宜設定されるもの
である。
【0032】また、上記実施形態例では、定幅溝10に露
出した基板1の表面9を異方性エッチングすることによ
り、斜面23を側壁とする対称形のV字形状の位置決め溝
16を形成したが、位置決め溝16は異方性エッチングによ
り形成される斜面を側壁とした溝であればよく、例えば
U字型の溝としてもよいし、非対称のV字型(例えば基
板表面9に垂直な面と斜面とに形成されるV字形状)の
溝としてもよい。
【0033】さらに、上記実施形態例では、導波路チッ
プ13のクラッド層3に形成する定幅溝10は、基板1の表
面9に対して垂直な溝としたが、定幅溝10は、例えば図
1の(e)の鎖線に示すように、側壁31が基板表面9に
対して斜めと成した溝としてもよい。
【0034】このように、本発明の光導波路モジュール
の作製方法においてクラッド層に形成される定幅は、溝
の底面、すなわち、定幅溝によって露出される基板表面
が予め定められた幅を有する溝であれば、この定幅溝に
露出した基板表面を異方性エッチングすることにより、
所望の深さを有するガイド溝(チップ側位置決め溝)を
精度良く形成することができる。
【0035】さらに、上記実施形態例では、接続端部材
側14側には、位置決め溝16との位置決め部として、突起
部20を形成したが、例えば、図3に示すように、導波路
チップ13の上面18に対向する対向面19側に位置決め溝16
に対応する位置に逆V字溝12を形成し、位置決め溝16と
逆V字溝12との間に光ファイバ等を介設して導波路チッ
プ13と接続端部材14とを固定してもよい。このように、
接続端部材14側の位置決め部の形成の仕方は特に限定さ
れるものでなく、適宜設定されるものであり、本発明の
光導波路モジュールの作製方法においては、上記実施形
態例のように、エッチングによって導波路チップ13側に
正確な位置決め溝16を形成し、この位置決め溝16と接続
端部材14側に設けた位置決め部とを位置合わして、導波
路チップ13と接続端部材14とを固定するようにすればよ
い。
【0036】さらに、上記実施形態例では、導波路チッ
プ13を嵌合するコ字形状の嵌合凹部5を有する接続端部
材14を形成し、導波路チップ13と嵌合するようにした
が、接続端部材14の形状等は特に限定されるものではな
く、適宜設定されるものである。また、接続端部材14は
必ずしもフィラー含有のエポキシ樹脂のトランスファー
成形による一体成形品とするとは限らず、導波路チップ
13の上部側に嵌合する接続端部材と導波路チップ13の側
面側に嵌合する接続端部材14とを個別に形成し、導波路
チップ13に嵌合して光導波路モジュールを形成してもよ
い。
【0037】さらに、上記実施形態例では、位置決め溝
16は導波路チップ13のコア部2の形成領域を挟む両側に
1本ずつ形成したが、位置決め溝16はコア部2を挟む両
側に複数本ずつ形成してもよい。
【0038】さらに、上記実施形態例では、接続端部材
14に嵌合ピン挿入孔4a,4bを設け、この各嵌合ピン
挿入孔4a,4bの中心Bを結ぶ線上に導波路チップ13
のコア部2の光軸中心が位置するようにしたが、必ずし
もコア部2の中心が、嵌合ピン挿入孔4a,4bを結ぶ
線上になるように形成するとは限らない。ただし、従来
一般的に用いられている多心光ファイバコネクタにおい
ては、コネクタのピン孔の中心を結ぶ線上に、多心光フ
ァイバコネクタの光ファイバの光軸が位置するように形
成されているために、このような多心光ファイバコネク
タに光導波路モジュールを接続したいときには、上記実
施形態例のように、コア部の中心が嵌合ピン挿入孔4
a,4bを結ぶ線上になるように形成すればよい。な
お、ピン挿入孔4a,4bの形状等は特に限定されるも
のではなく、適宜設定されるものである。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、導波路チップのコア部
の両側の基板表面にクラッド層を張り出し形成し、この
張り出したクラッド層のガイド溝形成部位に、基板に反
応しないエッチング液を用いてエッチングを施し、基板
の上側のクラッド層に定幅溝を形成し、その後、このク
ラッド層をマスクとして定幅溝に露出した基板の表面側
をクラッド層に反応しないエッチング液を用いて異方性
エッチングすることにより基板表面側に斜面側壁を有す
るガイド溝を形成するようにしたものであるから、前記
ガイド溝形成部位に正確な配列ピッチでガイド溝を形成
することができる。
【0040】しかも、このガイド溝は、前記定幅溝の開
口幅Wを調整することにより、前記異方性エッチングの
エッチング深さを制御することができるために、ガイド
溝の深さを所望の深さに正確に形成することが可能とな
り、たとえ基板に反りが生じていたとしても、その反り
に影響されることはなく、極めて正確に均一な深さでガ
イド溝を形成することができる。そのため、例えば砥石
等を用いて位置決め溝としてのガイド溝を研削加工した
場合に問題となっていた、基板の反りによって溝の深さ
にばらつきが生じるといった問題を解消することができ
る。
【0041】そして、本発明によれば、この極めて正確
に均一な深さで、かつ、正確な配列ピッチでガイド溝形
成部位に正確に形成したガイド溝を導波路チップのチッ
プ側位置決め溝とし、接続端部材側に設けた位置決め部
をこの導波路チップのチップ側位置決め溝を位置合わせ
して導波路チップと接続端部材とを固定するために、導
波路チップと接続端部材との位置合わせを非常に正確に
行うことが可能となり、設計通りに正確に位置合わせさ
れた光導波路モジュールを歩留り良く作製することがで
きる。
【0042】そのため、例えば、接続端部材側に、導波
路チップのコア部を挟む態様で嵌合ピン挿入孔を設けて
光導波路モジュールを作製し、この嵌合ピン挿入孔に嵌
合される嵌合ガイドピン等を介して、光導波路モジュー
ルと接続相手側の光部品とを接続するときに、光部品の
光軸とコア部の光軸との位置合わせを正確に行うことが
可能となり、本発明の光導波路モジュールの作製方法を
用いて作製した光導波路モジュールを、接続相手側の光
部品と低接続損失で光接続できる装置とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る光導波路モジュールの作製方法の
一実施形態例における光導波路チップ作製工程を示す説
明図である。
【図2】上記実施形態例の作製方法を用いて作製される
光導波路モジュールの一例を示す構成図である。
【図3】本発明の光導波路モジュールの作製方法の他の
実施形態例を用いて作製される光導波路モジュールの一
例を示す説明図である。
【図4】以前に本出願人が提案している光導波路モジュ
ールの一例を示す説明図である。
【図5】上記提案例の光導波路モジュールの導波路チッ
プ作製方法を示す説明図である。
【図6】上記提案例の光導波路モジュールの作製方法の
問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
2 コア部 3 クラッド層 4a,4b 嵌合ピン挿入孔 9 基板表面 10 定幅溝 13 導波路チップ 14 接続端部材 16 位置決め溝
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 万記 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 清水 健男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 長沢 真二 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 木原 満 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面側にクラッド層に埋設してコ
    ア部を形成し、該コア部を埋設するクラッド層はコア部
    の両側の基板表面側に張り出して該基板表面を覆い、前
    記コア部の形成領域を挟む両側のクラッド層のガイド溝
    形成部位に基板に反応しないエッチング液を用いてエッ
    チングを施し基板の上側のクラッド層に定幅溝を形成
    し、然る後にこのクラッド層をマスクとして前記定幅溝
    に露出した基板の表面側をクラッド層に反応しないエッ
    チング液を用いて異方性エッチングすることにより基板
    表面側に斜面側壁を有するガイド溝を形成し、該ガイド
    溝を前記基板とクラッド層とコア部とから成る導波路チ
    ップのチップ側位置決め溝と成し、該導波路チップの接
    続端面両側にそれぞれ該導波路チップの接続端面を露出
    した状態で接続端部材を嵌合装着し、該接続端部材側に
    設けた位置決め部を前記導波路チップのチップ側位置決
    め溝と位置合わせして該導波路チップと接続端部材とを
    固定することを特徴とする光導波路モジュールの作製方
    法。
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