JPH09159563A - 圧力センサ - Google Patents

圧力センサ

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JPH09159563A
JPH09159563A JP34005295A JP34005295A JPH09159563A JP H09159563 A JPH09159563 A JP H09159563A JP 34005295 A JP34005295 A JP 34005295A JP 34005295 A JP34005295 A JP 34005295A JP H09159563 A JPH09159563 A JP H09159563A
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JP
Japan
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piezoelectric body
pressure
temperature
voltage signal
pressure sensor
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Application number
JP34005295A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Sato
邦彦 佐藤
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電体の温度が変化した場合でも、温度依存
性のない安定した圧力の検出信号を出力し、耐久性や信
頼性を向上させる。 【解決手段】 圧電体23は、圧力を受圧する受圧部と
しての各凸部24と、周囲温度に応じた電圧信号を出力
する温度補償部としての各凹部25とを設け、各凸部2
4と各凹部25とを周方向に一定の間隔をもって交互に
配設する構成とする。また、各凸部24と各凹部25と
に設ける電極面積を同一にすると共に、各凸部24と各
凹部25との分極軸が逆方向となり、かつ電気的に並列
接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車用エ
ンジン等の燃焼圧を検出するのに用いて好適な圧力セン
サに関する。
【0002】
【従来の技術】図4ないし図6に従来技術による圧力セ
ンサとしてエンジンの燃焼圧を検出する場合を例に挙げ
て説明する。
【0003】図において、1はエンジンのシリンダヘッ
ドを示し、該シリンダヘッド1は各気筒毎に圧力発生源
となる燃焼室2を画成し、該燃焼室2と連通する部位に
はプラグ螺着穴3が形成されている。また、プラグ螺着
穴3付近のシリンダヘッド1上面側は後述の圧力センサ
5等が当接する点火プラグ装着用の座面1Aとなってい
る。
【0004】4はシリンダヘッド1のプラグ螺着穴3に
取付けられる締着部材としての点火プラグを示し、該点
火プラグ4はその先端側に燃焼室2内へと突出し混合気
等に着火する着火電極部4Aを有している。
【0005】5は点火プラグ4とシリンダヘッド1との
間に締着された圧力センサを示し、該圧力センサ5は後
述のケーシング6,圧電体8,リードプレート11,上
側プレート12および下側プレート13等から略円環状
に大略構成されている。
【0006】6は圧力センサ5の本体部分を構成するケ
ーシングを示し、該ケーシング6は金属薄板材等をプレ
ス加工することにより断面略ロ字状の環状体として形成
され、その内周側には点火プラグ4が挿通される挿通穴
6Aが設けられている。また、ケーシング6の内部には
圧電体8と共に、後述するリードプレート11のプレー
ト部11A,上側プレート12,下側プレート13等が
収容されている。
【0007】7はケーシング6の外周側に設けられた保
護チューブを示し、該保護チューブ7は金属材料からな
り、基端側がケーシング6の外周面にろう付され、先端
側は後述の筒状体17に沿って上向きに延びている。そ
して、該保護チューブ7はリードプレート11のリード
部11B等を外側から保護すると共に、圧電体8のアー
ス線をなしている。
【0008】8はケーシング6内に位置してリードプレ
ート11のプレート部11A上に配設された圧電体を示
し、該圧電体8は図5および図6に示す如く、チタン酸
鉛等の圧電材料から円環状の平板として形成され、その
上,下面側にはアース側電極9と出力側電極10とが塗
布等の手段で形成されている。また、該圧電体8は全体
の分極軸が厚み方向に対して同一方向となるように分極
が施されると共に、上面側のアース側電極9が上側プレ
ート12,ケーシング6および保護チューブ7等を介し
て外部にアースされ、下面側の出力側電極10がリード
プレート11に当接状態で接続されている。そして、該
圧電体8は、燃焼圧に応じた電圧信号をリードプレート
11側に出力するものである。
【0009】11はケーシング6内から保護チューブ7
に亘って設けられたリードプレートを示し、該リードプ
レート11は図5に示す如く、前記ケーシング6内の圧
電体8下面側に位置して円環状の板体として形成された
プレート部11Aと、該プレート部11Aから保護チュ
ーブ7内に図4に示す如く伸長したリード部11Bとか
ら大略構成され、プレート部11Aは後述の絶縁シート
14によって下側プレート13との間が絶縁され、リー
ド部11Bはリード線を介してコントロールユニット
(いずれも図示せず)に接続されている。
【0010】12はケーシング6内に位置して圧電体8
上に配設された上側プレートで、該上側プレート12は
導電性を有する金属材料から圧電体8の上面を覆うよう
に円環状に形成されている。また、13はリードプレー
ト11のプレート部11Aの下面側に絶縁シート14を
介して配設された円環状の下側プレートを示し、該下側
プレート13は上側プレート12と共に、ケーシング6
内でリードプレート11および圧電体8等を上,下から
挟持し、外部からの圧力や振動を圧電体8全体に均等に
作用させる。
【0011】14はリードプレート11のプレート部1
1Aと下側プレート13との間に設けられ、両者の間を
絶縁する絶縁シート、15はケーシング6内の内周側に
位置し、ケーシング6および上側プレート12とリード
プレート11のプレート部11Aとの間を絶縁する絶縁
リングを示している。
【0012】16はケーシング6の上面側に設けられた
ワッシャ、17は該ワッシャ16上に配設された筒状体
を示し、該筒状体17は点火プラグ4の周囲を囲繞し電
磁気的にシールドするものである。
【0013】従来技術による圧力センサ5は上述の如き
構成を有するもので、まず、ケーシング6をシリンダヘ
ッド1の座面1A上に配置し、この状態でワッシャ1
6,ケーシング6を介して点火プラグ4をシリンダヘッ
ド1に締着することにより、該点火プラグ4によって圧
力センサ5はシリンダヘッド1に固定される。また、こ
のときに点火プラグ4を所定の締付け荷重で締着するこ
とにより、シリンダヘッド1との間で圧電体8にケーシ
ング6を介して初期荷重が与えられる。
【0014】そして、上述のようにして取付けられた圧
力センサ5は、エンジンの燃焼圧によって点火プラグ4
が燃焼室2とは反対側に向けて押圧されると、これによ
って圧電体8が受承する荷重(圧力)が変化する。そし
て、この荷重の変化により、圧電体8から燃焼圧に応じ
た電圧信号をリードプレート11を介して外部のコント
ロールユニット(図示せず)に出力することができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、燃焼室2内の高温が圧力センサ5にシリン
ダヘッド1,ケーシング6等を介して伝わると、圧電体
8の温度が上昇する。そして、この圧電体8の温度上昇
は焦電効果による電荷を発生させ、この電荷が検出信号
となる電圧信号に加重されるから、正確な燃焼圧の検出
ができず、特に暖気運転等のように圧電体8の温度変化
が急な場合には、圧電体8からの電圧信号がドリフトし
てしまうという問題がある。
【0016】このため、上述した従来技術によるもので
は、圧電体8の近傍に熱電対やサーミスタ等の温度セン
サを設け、該温度センサによって圧電体8の周囲温度を
検出し、コントロールユニット側等でこの検出温度に基
づき圧電体8からの電圧信号を補正するようにしてい
る。
【0017】しかし、この場合には温度センサを付設す
ることにより、コントロールユニット側の電子回路や補
正プログラム等が複雑化してコストが大幅に増大するば
かりか、温度センサを取付ける分だけ圧力センサ5全体
が大型化して取付け自由度が低下する上に、温度センサ
が経年劣化した場合は正確な補正を行うことができない
という問題がある。
【0018】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は周囲温度が変化した場合でも、
温度依存性のない安定した圧力の検出信号を出力でき、
耐久性や信頼性を向上できる上に、全体をコンパクトに
形成でき、取付けの自由度等を高めることができるよう
にした圧力センサを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、内周側が締着部材用の挿通穴となり該
締着部材によって圧力発生源側に締着される環状のケー
シングと、該ケーシング内に設けられ、該ケーシングを
介して前記圧力発生源からの圧力を受圧することにより
電圧信号を出力する環状の圧電体とからなる圧力センサ
に適用される。
【0020】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記圧電体には、前記圧力を受圧して電圧信号
を出力する受圧部と、周囲温度に応じた電圧信号を出力
する温度補償部とを設ける構成としたことにある。
【0021】このように構成することにより、受圧部で
は圧力発生源からの圧力による電圧信号と圧電体の温度
変化による電圧信号とを発生し、温度補償部では圧電体
の温度変化による電圧信号のみを発生するので、受圧部
で発生する合計の電圧信号から温度補償部による電圧信
号を相殺させることによって、前記圧力に相当する電圧
信号のみを取り出すことができる。
【0022】また、請求項2の発明が採用する構成の特
徴は、前記受圧部は前記圧電体の周方向に一定の間隔を
もって形成された複数の凸部により構成し、前記温度補
償部は該各凸部間に位置して前記圧電体に形成された複
数の凹部により構成したことにある。
【0023】このように構成することにより、受圧部に
近接して温度補償部を設けることができ、受圧部と温度
補償部との温度を等しくできるから、正確な温度補正が
可能となる。また、圧電体に温度分布を生じる場合で
も、受圧部および温度補償部を分散して設けたから、温
度分布の影響を受けることなく温度補償することができ
る。
【0024】さらに、請求項3の発明が採用する構成の
特徴は、前記圧電体の各凸部と各凹部とは、前記各電圧
信号を出力するための電極面積が互いに等しくなるよう
に形成したことにある。
【0025】この結果、各凸部と各凹部とに発生する温
度変化による電圧信号を等しくできるから、各凸部に発
生する圧力および温度変化による電圧信号から温度変化
による各凹部の電圧信号を相殺することができ、正確な
温度補償ができる。
【0026】さらにまた、請求項4の発明が採用する構
成の特徴は、前記圧電体の各凸部と各凹部とは、分極軸
の方向が互いに逆方向となるように形成し、かつ該各凸
部と各凹部とを電気的に並列接続する構成としたことに
ある。
【0027】このように構成することにより、各凸部で
発生する電圧信号から各凹部で発生する電圧信号を相殺
する演算を外部で特別に行なう必要がなく、また、各凸
部と各凹部から別々に信号線を引出す必要がないから、
電気的な雑音の影響を受け易い高インピーダンスな信号
線の引出しを減少できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に従って詳細に説明する。なお、本発明の実施の形
態(以下、実施例という)では前述した従来技術と同一
の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するも
のとする。
【0029】ここで、図1および図2は本発明の第1の
実施例を示している。
【0030】図において、21は本実施例で用いる圧力
センサを示し、該圧力センサ21は従来技術で述べた圧
力センサ5とほぼ同様に、ケーシング22,圧電体2
3,リードプレート31,上側プレート32および下側
プレート33等から略円環状に大略構成されている。
【0031】22は圧力センサ21の本体部分を構成す
るケーシングを示し、該ケーシング22は金属薄板材等
から断面略ロ字状の環状体として形成され、その内周側
には点火プラグ4が挿通される挿通穴22Aが設けられ
ている。また、ケーシング22の内部には圧電体23と
共に、後述するリードプレート31のプレート部31
A,上側プレート32,下側プレート33等が収容され
ている。
【0032】23はケーシング22内に位置してリード
プレート31のプレート部31A上に配設された圧電体
を示し、該圧電体23は図2に示す如く、チタン酸鉛等
の圧電材料から円環形状に形成されている。
【0033】ここで、圧電体23には、その厚み方向に
突出した受圧部となる6個の凸部24,24,…と、該
各凸部24間に位置して厚さ寸法が小さい温度補償部と
なる6個の凹部25,25,…とが設けられ、該各凸部
24と各凹部25とは圧電体23の周方向に対して交互
に、かつ等間隔で配設されている。また、各凸部24の
突出端面の面積と各凹部25の上側端面の面積とは同一
面積となるように形成され、各凸部24は分極軸が方向
P1 となるのに対し各凹部25は分極軸が方向P2 とな
るように分極が施される。
【0034】そして、各凸部24は上側プレート32と
下側プレート33との間にリードプレート31のプレー
ト部31Aを介して挟持され、締着部材となる点火プラ
グ4による初期荷重を受承するのに対し、各凹部25は
上側プレート32との間に空間部S(図1参照)が介在
し前記荷重が付加されない構成となっている。
【0035】26,26,…は各凸部24の突出端面に
設けられた第1のアース側電極、27,27,…は各凹
部25の上側端面に設けられた第2のアース側電極を示
し、第1の各アース側電極26は第2の各アース側電極
27とその表面積が同一の面積となっている。また、各
アース側電極26,27間は後述の導電性ペースト28
により導通されると共に、各アース側電極26が後述の
上側プレート32に当接状態で接続され、外部にアース
されている。
【0036】28は各アース側電極26,27間に亘っ
て塗布された導電性ペーストを示し、該導電性ペースト
28は各アース側電極26,27間を導通させている。
【0037】29,29,…は各凸部24の下面側にそ
れぞれ設けた出力側電極を示し、該各出力側電極29は
リードプレート31のプレート部31Aに当接状態で接
続され、圧電体23に加わる荷重に応じた電圧信号を後
述のリードプレート31へと出力している。
【0038】30,30,…は各凹部25の下面側にそ
れぞれ設けた出力側電極を示し、該各出力側電極30は
前記各出力側電極29と同様にリードプレート31のプ
レート部31Aに当接状態で接続され、該各出力側電極
30は圧電体23の温度に応じた電圧信号を後述のリー
ドプレート31へと出力している。
【0039】31はケーシング6内から保護チューブ7
に亘って設けられたリードプレートを示し、該リードプ
レート31は、従来技術と同様に前記ケーシング22内
の圧電体23下面側に位置して環状平板として形成され
たプレート部31Aと、該プレート部31Aから保護チ
ューブ7内に伸長したリード部(図示せず)とから大略
構成され、該プレート部31Aは後述の絶縁シート34
によって下側プレート33との間が絶縁されている。
【0040】32は導電性を有する金属材料から圧電体
23の上面を覆うように円環状に形成された上側プレー
トを示し、該上側プレート32はケーシング22内に位
置して各凸部24上のアース側電極26に導電性ペース
ト28を介して当接状態で配設されると共に、各凹部2
5の上側端面との間には空間部Sが形成されている。
【0041】33はリードプレート31のプレート部3
1Aの下面側に絶縁シート34を介して配設された円環
状の下側プレート33を示し、該下側プレート33は上
側プレート32と共に、ケーシング22内でリードプレ
ート31および圧電体23等を上,下から挟持し、外部
からの圧力や振動を圧電体23全体に均等に作用させ
る。
【0042】34はリードプレート31のプレート部3
1Aと下側プレート33との間に設けられ、両者の間を
絶縁する絶縁シート、35はケーシング22内の内周側
に位置し、ケーシング22および上側プレート32とリ
ードプレート31のプレート部31Aとの間を絶縁する
絶縁リングを示している。
【0043】本実施例による圧力センサ21は上述の如
き構成を有するもので、次にその作動について説明す
る。
【0044】圧力センサ21は従来技術の圧力センサ5
と同様に点火プラグ4によってシリンダヘッド1に固定
され、点火プラグ4によって圧電体23に所定の初期荷
重が与えられる。そして、該圧力センサ21は、エンジ
ンの燃焼圧によって点火プラグ4が燃焼室2とは反対側
に向けて押圧されると、これにより圧電体23の各凸部
24が受承する荷重ないし圧力が変化する。そのため、
この変化した荷重に比例し燃焼圧に対応する電圧信号が
各凸部24から出力される。
【0045】一方、各凹部25はその上側端面と上側プ
レート32との間に空間部Sが設けられ、前記荷重が加
えられてはいないから、各凹部25では燃焼圧に対応す
る電圧信号を発生することはない。
【0046】しかし、圧力センサ21に燃焼室2からの
熱が伝わり圧電体23が温度変化した場合には、各凸部
24および各凹部25にはそれぞれの電極面積に比例し
た温度変化による電圧信号が発生する。このとき、各凸
部24の分極軸の方向P1 は各凹部25の分極軸の方向
P2 に対して逆方向となっており、各凸部24と各凹部
25とは導電性ペースト28等により電気的に並列接続
されているから、前記温度変化による電圧信号は相殺さ
れる。そして、リードプレート31からは燃焼圧に応じ
た電圧信号のみを出力することになる。
【0047】かくして、本実施例によれば、圧電体23
には、圧力を受圧する受圧部としての各凸部24と、周
囲温度に応じた電圧信号を出力する温度補償部としての
各凹部25とを設けると共に、各凸部24と各凹部25
とを周方向に一定の間隔をもって交互に配設する構成と
したから、各凸部24では燃焼室2の圧力による電圧信
号と温度変化による電圧信号が発生する一方、各凹部2
5では温度変化による電圧信号が発生する。これによ
り、各凸部24に発生する温度変化による電圧信号を各
凹部25の電圧信号によって相殺することができる。
【0048】また、各凸部24と各凹部25とを圧電体
23の周方向で近接して設けたから、各凸部24と各凹
部25との温度を等しくでき、正確な温度補償が可能と
なる。そして、圧電体に温度分布を生じる場合でも、各
凸部24および各凹部25を均等に周方向で分散して設
けたから、温度分布の影響を受けることなく温度補償す
ることができる。
【0049】さらに、各凸部24と各凹部25とは互い
の電極面積が等しくなるように構成したから、各凸部2
4と各凹部25とに発生する温度変化による電圧信号
(電荷量)を同等にでき、各凸部24に発生する温度変
化による電圧信号をより正確に除去することができる。
【0050】さらにまた、各凸部24の分極軸の方向P
1 と各凹部25の分極軸の方向P2とを逆方向とし、か
つ電気的には並列接続の関係に設定しているから、各凸
部24と各凹部25とに発生する電圧信号をそれぞれ逆
向きとすることができ、圧電体23全体としては温度変
化分の電圧信号を確実に相殺できると共に、リードプレ
ート31から温度変化による電圧信号が出力されるのを
防止できる。
【0051】この結果、各凸部24および各凹部25で
発生する電圧信号を外部の特別な演算によって相殺する
必要がなくなる上に、各凸部24と各凹部25とから別
々に信号線を引出す必要がなく、高インピーダンスな信
号線の引出しを減少できるから、検出した電圧信号に電
気的な雑音等が加わることを防止でき、圧力センサ21
を簡略かつコンパクトに構成できる。
【0052】従って本実施例では、周囲温度が変化した
場合でも、各凸部24と各凹部25とで温度変化による
電圧信号を相殺して圧力に比例した電圧信号のみをリー
ドプレート31から出力でき、温度依存性のない安定し
た圧力の検出信号を出力できると共に、燃焼室2内の燃
焼圧を高精度に検出できる。また、別部材としての温度
センサ等が不要となるから、圧力センサ21全体の耐久
性や信頼性を向上できる上に、全体を簡略かつコンパク
トに形成でき、取付けの自由度等を高めることができ
る。
【0053】さらに、各凸部24および各凹部25から
なる圧電体23は従来技術による圧電体8と置き換えが
可能であるから、ケーシング22、リードプレート3
1、上側プレート32および下側プレート33等を従来
技術(現行品)によるものと共通部品として使用でき、
これらの部材に特別な加工を施すことなく、圧電体23
を取り換えるのみで容易に温度補償が可能な圧力センサ
を提供することができる。
【0054】次に、図3は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例では前記第1の実施例と同一の構成要素に
同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。し
かし、本実施例の特徴は、圧電体41を2個ずつの各凸
部42および各凹部43とから構成したことにある。こ
こで、圧電体41は第1の実施例による圧電体23と同
様にチタン酸鉛等の圧電材料から円環形状に形成される
と共に、該圧電体41には厚み方向に突出した各凸部4
2が周方向に等間隔離間して設けられつつ、各凸部42
間には厚さ寸法が小さい各凹部43が設けられている。
そして、各凸部42および各凹部43の上面には同一面
積となるアース側電極44,45がそれぞれ設けられ、
各凸部42の分極軸の方向P1 と各凹部43の分極軸の
方向P2 とは逆方向となるように分極が施されている。
また、各凸部42と各凹部43の下面側にはそれぞれ出
力側電極46,47が設けられている。
【0055】かくして、このように構成される本実施例
でも、前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得るこ
とができ、特に本実施例では、受圧部となる各凸部42
と温度補償部となる各凹部43との個数を減少させるこ
とができるから、圧電体41全体の形成を単純化でき、
その形成工程等を簡略化することできる。
【0056】なお、前記各実施例では、各凸部24(4
2)の分極軸を方向P1 に、各凹部25(43)の分極
軸を方向P2 になるものとして述べたが、本発明はこれ
に限らず、各凸部24(42)の分極軸を方向P2 に、
各凹部25(43)の分極軸を方向P1 になるよう分極
を施してもよい。
【0057】また、前記各実施例では、圧力センサをエ
ンジンの燃焼圧センサに用いた場合を例に挙げて説明し
たが、本発明はこれに限らず、例えば空気、工業用ガス
等の気体や燃料、水等の液体の圧力を検出する圧力セン
サにも適用することができる。一方、車輌のノッキング
を検出するノッキングセンサに用いてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明では、圧電体を前記圧力を受圧して電圧信号を出力す
る受圧部と、周囲温度に応じた電圧信号を出力する温度
補償部とから構成したから、受圧部では圧力発生源から
の圧力による電圧信号と圧電体の温度変化による電圧信
号とを発生し、温度補償部では圧電体の温度変化による
電圧信号のみを発生でき、受圧部で発生する合計の電圧
信号から温度補償部による電圧信号を相殺させることに
よって、前記圧力に相当する電圧信号のみを安定して取
り出すことができる。従って、別部材としての温度セン
サ等が不要となり耐久性や信頼性を向上できる上に、全
体をコンパクトに形成でき、取付けの自由度等を高める
ことができる。
【0059】また、請求項2に記載の発明では、受圧部
を圧電体の周方向に一定の間隔をもって形成された複数
の凸部により構成し、温度補償部を該各凸部間に位置し
て圧電体に形成された複数の凹部により構成したから、
圧電体の周方向に関して受圧部に近接させて温度補償部
を設けることができ、圧電体に温度分布を生じるような
場合でも、温度分布の影響を受けることなく正確に温度
補償を行うことができる。
【0060】さらに、請求項3に記載の発明では、圧電
体の各凸部と各凹部とを、各電圧信号を出力するための
電極面積が互いに等しくなるように形成したので、各凸
部と各凹部とに発生する温度変化による電圧信号を等し
くでき、各凸部に発生する圧力と温度変化による電圧信
号から各凹部の温度変化による電圧信号を相殺でき、正
確な温度補償ができる。
【0061】さらにまた、請求項4に記載の発明では、
圧電体の各凸部と各凹部とを、分極軸の方向が互いに逆
方向となるように形成し、かつ該各凸部と各凹部とを電
気的に並列接続する構成としたから、各凸部と各凹部と
からそれぞれ別々に信号線を引出す必要がなくなり、電
気的な雑音の影響を受け易い高インピーダンスな信号線
の引出しを減少できる。また、圧力センサ全体をコンパ
クトに形成することが可能となる。さらに、圧電体を取
り換えるのみで容易に温度補償が可能な圧力センサを提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による圧力センサを拡大
して示す半断面図である。
【図2】図1中の圧電体等を示す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例による圧力センサの圧電
体等を示す斜視図である。
【図4】従来技術によるシリンダヘッド,点火プラグお
よび圧力センサ等を示す縦断面図である。
【図5】図4中の圧力センサを拡大して示す半断面図で
ある。
【図6】図4中の圧電体等を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 2 燃焼室(圧力発生源) 4 点火プラグ(締着部材) 21 圧力センサ(圧力センサ) 22 ケーシング 22A 挿通穴 23,41 圧電体 24,42 凸部(受圧部) 25,43 凹部(温度補償部) 26,27,44,45 アース側電極 29,30,46,47 出力側電極 28 導電性ペースト S 空間部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周側が締着部材用の挿通穴となり該締
    着部材によって圧力発生源側に締着される環状のケーシ
    ングと、該ケーシング内に設けられ、該ケーシングを介
    して前記圧力発生源からの圧力を受圧することにより電
    圧信号を出力する環状の圧電体とからなる圧力センサに
    おいて、前記圧電体には、前記圧力を受圧して電圧信号
    を出力する受圧部と、周囲温度に応じた電圧信号を出力
    する温度補償部とを設けたことを特徴とする圧力セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記受圧部は前記圧電体の周方向に一定
    の間隔をもって形成された複数の凸部により構成し、前
    記温度補償部は該各凸部間に位置して前記圧電体に形成
    された複数の凹部により構成してなる請求項1記載の圧
    力センサ。
  3. 【請求項3】 前記圧電体の各凸部と各凹部とは、前記
    各電圧信号を出力するための電極面積が互いに等しくな
    るように形成してなる請求項2記載の圧力センサ。
  4. 【請求項4】 前記圧電体の各凸部と各凹部とは、分極
    軸の方向が互いに逆方向となるように形成し、かつ該各
    凸部と各凹部とを電気的に並列接続する構成としてなる
    請求項2または3記載の圧力センサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007526420A (ja) * 2004-03-06 2007-09-13 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 内燃機関における燃焼室圧を検出するための装置
JP2008516202A (ja) * 2004-10-07 2008-05-15 ピエツォクリスト・アドヴァンスト・ゼンゾリクス・ゲー・エム・ベー・ハー 圧電特性とパイロ電気特性とを有する少なくとも1つの測定素子を有するセンサ素子
JP2013034366A (ja) * 2011-06-27 2013-02-14 Canon Inc 圧電素子、振動波モーター用ステーター、振動波モーター、駆動制御システム、光学機器および振動波モーター用ステーターの製造方法

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