JPH09158212A - 構造物群の基礎補強構造 - Google Patents
構造物群の基礎補強構造Info
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Abstract
重や、広範囲に及ぶ表面層の荷重の基礎への伝達を防止
できる構造物群の基礎補強構造を提供すること。また液
状化を抑制することができ、更に各基礎の水平耐力を向
上することができ、更にまた土砂硬化剤を注入する地盤
改良において硬化効率を向上させることができる基礎補
強構造を提供すること。 【解決手段】 各基礎22を対向する二方向から挟むと
共に隣合う各基礎間の地盤を囲んで連続する地中壁12
を構築し、地中壁を固定手段13で各基礎に固定した。
また、各基礎間には連結補強部材11,15を設けても
良く、さらに地中壁に囲まれた所定の基礎間の地盤に、
土砂硬化剤を注入しても良く、更にまた一以上の長尺板
体に地下水排除手段を設けても良い。
Description
定の方向に構築した複数の既存構造物群または新設構造
物群の基礎補強構造に関する。
と、その上に位置する液状化層と、液状化層の上に位置
する表面層とを備えていることがある。かような地盤で
は、多くの場合に非液状化層が河川や海に向かって斜め
下方に傾いているため、液状化現象が生じると、液状化
した土砂は非液状化層の傾斜にしたがい河川や海に向か
い流れて動くことがある。また、地震時に護岸・岸壁が
壊れて変状した場合や、液状化層の表層地盤が傾斜して
いる場合にも液状化した土砂は流動する。
住宅群等のなかには、複数の基礎がほぼ一定の方向に所
定の間隔で構築されているものがある。例えば、図6の
概略平面図に示したように、高架道路の基礎30,3
1,32には所定の間隔で海や河川37に向かってほぼ
一方向に構築されているものがある。かように基礎3
0,31,32が構築されている地盤において液状化が
生じた場合、側方流動化現象、すなわち液状化層の土砂
がほぼ一定の方向に並ぶ基礎と並行して流動する現象が
起こることがある。
構造物の基礎ごとに全周を囲む連続地中壁を構築する工
法や、あるいは図5(a),(b)に示したように、既存杭5
4の周りに増し杭53を打ち、この増し杭53と一体化
するようにフーチング52を増し打ちする増し杭工法が
提案されている。
示したように基礎32周辺で地盤が液状化して側方流動
が起こると、地盤の表面層には基礎32のコーナーから
略斜め方向に亀裂35が生じたという被害事例からもわ
かるように、基礎32の正面と斜め方向との広範囲に及
ぶ表面層36の過大な荷重が基礎32に伝達する。以上
のような表面層の過大な荷重の伝達は、従来の基礎単体
を補強する工法によっては防止することができず、基礎
32やその上部構造物を崩壊させることがある。また上
記従来の工法で崩壊防止ができたとしても、増し杭53
の本数やフーチング52の増し打ち量が、膨大なものに
なるため多大なコストを要して不経済である。
であり、その目的は、地盤に側方流動化現象が生じて
も、液状化層からの流動荷重や、斜め方向の広範囲に及
ぶ表面層の荷重が基礎へ伝達するのを防止し、基礎やそ
の上部構造物の崩壊防止を可能にする構造物群の基礎補
強構造を提供することにある。
的強く拘束することができ、これにより基礎間の液状化
を抑制することができる構造物群の基礎補強構造を提供
することにある。
力を向上することができる構造物群の基礎補強構造を提
供することにある。
注入して基礎間の地盤改良を行う場合に、基礎間の土砂
を効率良く硬化させることができる構造物群の基礎補強
構造を提供することにある。
みてなされたものであり、その要旨は、所定の方向にそ
れぞれ所定の間隔で構築した複数の構造物の基礎補強構
造であって、前記各基礎を対向する二方向から挟むと共
に隣合う前記各基礎間の地盤を囲んで連続する地中壁を
構築し、該地中壁を固定手段で前記各構造物に固定した
ことを特徴とする構造物群の基礎補強構造にある。
て、所定の方向にそれぞれ所定の間隔で構築した複数の
構造物としては、例えば、高架橋等の橋脚、倉庫群また
は集合住宅群等があり、これらの基礎は略等間隔または
それぞれ所定の異なる間隔で、ほぼ直線状に一定の方向
に並んで構築されていたり又は緩やかな曲線を描きなが
ら一定の方向に並んで構築されている。
の地盤が液状化して側方流動が生じた場合、この側方流
動した土砂やその上の表面層と、各基礎間の土砂やその
上の表面層とを絶縁できる壁体であれば良く、例えば、
シートパイルによる連続地中壁、ソイルモルタルで形成
した地中柱を鉄骨で補強した柱列壁、あるいは場所打ち
鉄筋コンクリートで形成した連続地中壁等を採用するこ
とができ、好ましくは、シートパイルにより地中壁を構
築する。シートパイルによる地中壁は、他の地中壁と比
較して作業スペースをとらないコンパクトな施工機械で
経済的に構築できるという利点がある。ここで、シート
パイルの材料は適宜選択可能であり、例えば、木矢板、
鉄筋コンクリート矢板、プレストレストコンクリート矢
板、加圧コンクリート矢板および鋼矢板等のうちから適
宜選択することができ、好ましくは鋼矢板により連続す
る地中壁を構築する。なお、シートパイルとして鋼矢板
を採用すると、その継手により引張力を伝達できるし、
液状化により発生する過剰間隙水圧を遮断できるという
利点がある。
るための固定手段としては、例えば、アンカーボルトま
たは鉄筋等を使用することができる。
連結する連結補強部材を設けても良く、この連結補強部
材は、それぞれ隣合う各基礎を連結し、各基礎に作用す
る水平方向の力を隣の基礎に伝達することができれば良
い。かような連結補強部材としては、例えばワイヤーロ
ープ、ストランド、鉄骨、鉄筋、鉄筋コンクリートまた
はタイロッドを使用することができる。
所定の基礎間の地盤には土砂硬化剤を注入しても良く、
この土砂硬化剤は、土砂に止水膜を形成して土質の強度
を向上し、地震時に地盤が容易に液状化しないようにで
きるものであれば良い。かような土砂硬化剤としては、
例えば、セメントグラウト等のセメント系固化剤、水ガ
ラス系固化剤または尿素やアクリルアミド等の樹脂系固
化剤等を使用することができる。
の地下水排除手段を設けても良く、この地下水排除手段
は、少なくとも、地盤中の振動等により帯水層の水圧が
上昇したときに帯水層の水を排除できる手段であれば良
い。かような地下水排除手段としては、例えば、砂や礫
等によって地中に形成した柱状体、有孔パイプ、合成樹
脂パイプまたはスクリーン管を使用することができる。
説明する。図1は橋脚基礎に適用した本発明の基礎補強
構造を示す断面図であり、図2は図1における一点鎖線
II−IIに沿った縦断面図であり、図3は図1における一
点鎖線III−IIIに沿った平断面図であり、図4は図1乃
至図3とは異なる実施例を示す平断面図である。図1乃
至図3に示したように、本発明の基礎補強構造を適用す
る橋脚21は、複数の杭23とその上に一体に形成され
たフーチング22とからなる基礎によって支持され、上
部に高架道路20を支持している。このような高架道路
のフーチング22は所定の方向に所定の間隔で構築され
ており、例えば、河川を渡る高架道路は多くの場合に河
川に直交するような配置で設けられており、また港湾や
海岸に延びる高架道路には海に対してほぼ垂直な配置で
設けられたものもある。
して、連続する地中壁12と、地中壁12をフーチング
22に固定する固定手段としてのアンカーボルト13と
を設けることにより、基礎構造の補強を図るものであ
る。
(図示せず)をその継手で連結して形成し、図3に示し
たように、橋脚21のフーチング22を対向する二方向
から挟むと共に隣合うフーチング22間の地盤を囲んで
連続するように配置する。この時、鋼矢板は図1に示し
たように地中壁12が液状化層24を貫通する程度の長
さのものを使用する。
チング22,22間を連結する連結補強部材として、鉄
筋コンクリートによる地中梁11を一体に形成する。な
お、この地中梁11には、引張応力が作用しても破断し
ないように、軸方向に構造的に連続するように鉄筋を配
置する。
12,12に囲まれた地盤には、セメントグラウト等の
セメント系固化剤を注入して地盤改良をしても良い。更
にまた、地中壁12,12間の地盤あるいは地中壁12
やフーチング22の側方の地盤には、先端が液状化層に
達するパイプ(図示せず)を設け、地下水を抜くように
しても良い。
に替えて、図4に示したように、ストランド15を各フ
ーチング22,22間に張設しても良い。この時、スト
ランド15の配設位置は適宜定めることができるが、例
えば、図4のように地中壁12から所定長離隔した位置
に設けても良く、あるいは上記地中梁11と同様に地中
壁12の上端に設けても良い。
ング22の周辺地盤で、液状化が生じて側方流動が起こ
った場合、地中壁12,12とフーチング22,22と
で囲まれた地盤は、地中壁12で外周の表面層と絶縁さ
れているため、図6に示したような斜めの亀裂が生じ
ず、したがって地中壁12,12の外周の表面層のみが
地中壁12,12に沿って側方流動の方向に動き、外周
の表面層の荷重がフーチング22に伝達するのを防止す
ることができる。
2は、隣合う各フーチング22,22を連結し、かつ水
平方向に所定以上の引張耐力を有するため、周辺地盤に
側方流動化が生じて一部のフーチング22が水平方向に
圧力を受けても、地中壁12を介して圧力を次々に隣の
フーチング22に伝達するため、フーチング22や橋脚
21の側方流動荷重に対する耐力を向上することができ
る。さらに、地中壁12の上端には地中梁11が設けら
れているため、各フーチング22,22間の水平圧力の
伝達は、より一層効果的に行うことができる。
中壁12によって比較的強く拘束されているため、フー
チング22,22間の地盤の液状化を抑制することがで
きる。 更にまた、フーチング22,22間の地盤は地
中壁12により囲まれているため、このフーチング2
2,22間に土砂硬化剤を注入すれば、効率良く地盤改
良を行うことができる。
合う基礎と地中壁とで囲まれた地盤は、地中壁で外周の
表面層と絶縁されているため、周辺地盤で液状化が生じ
て側方流動が起こった場合でも、外周の表面層は地中壁
に沿って側方流動の方向に動き、各基礎への伝達を防止
できる。
隣合う各基礎を連結しているので、周辺地盤に側方流動
化が生じて一部の基礎が水平方向に圧力を受けても、地
中壁を介して圧力を次々に隣の基礎に伝達するため、基
礎やその上の構造物は、側方流動荷重に対する耐力を向
上することができる。
連結されているため、各基礎間の水平圧力の伝達は、よ
り一層効果的に行うことができる。
て拘束されているため、各基礎間の地盤の液状化を抑制
することができる。
ているため、この基礎間に土砂硬化剤を注入すれば、効
率良く地盤改良を行うことができる。
である。
である。
図である。
である。
の平断面図である。
示す概略平面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 所定の方向にそれぞれ所定の間隔で構築
した複数の構造物の基礎補強構造であって、 前記各基礎を対向する二方向から挟むと共に隣合う前記
各基礎間の地盤を囲んで連続する地中壁を構築し、 該地中壁を固定手段で前記各基礎に固定したことを特徴
とする構造物群の基礎補強構造。 - 【請求項2】 前記各基礎間を連結する連結補強部材を
設けたことを特徴とする請求項1記載の構造物群の基礎
補強構造。 - 【請求項3】 前記地中壁に囲まれた所定の基礎間の地
盤に、土砂硬化剤を注入したことを特徴とする請求項1
記載の構造物の基礎補強構造。 - 【請求項4】 前記地中壁に一以上の地下水排除手段を
設けたことを特徴とする請求項1記載の構造物群の基礎
補強構造。
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JP34549095A JP3687805B2 (ja) | 1995-12-08 | 1995-12-08 | 構造物群の基礎補強構造 |
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