JPH09154831A - Mrイメージング方法及びmri装置 - Google Patents

Mrイメージング方法及びmri装置

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JPH09154831A
JPH09154831A JP7323175A JP32317595A JPH09154831A JP H09154831 A JPH09154831 A JP H09154831A JP 7323175 A JP7323175 A JP 7323175A JP 32317595 A JP32317595 A JP 32317595A JP H09154831 A JPH09154831 A JP H09154831A
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JP
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slice
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fat
image
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JP7323175A
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Inventor
Yutaka Tokunaga
裕 徳永
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】FE法に係る撮像シーケンスであっても、S/
N比を良好に保持しながら、脂肪抑制した水画像と脂肪
画像とを同時に得る。 【解決手段】被検体内の原子核スピンを選択励起し、こ
の選択励起に伴って生じるエコー信号を読出し方向傾斜
磁場の反転により収集するパルスシーケンスを使う。選
択励起用RFパルスの周波数帯域を被検体の水成分と脂
肪成分の化学シフトによる周波数差に相当又は略相当す
る値に設定し、スライス方向のスラブ厚さを所望の関心
スライス厚さに設定し、スライス方向傾斜磁場をスラブ
厚さの2倍のスライス方向領域を選択するように設定す
る。スライス方向傾斜磁場によるスライスエンコード量
を変えて2回、パルスシーケンスを実行し、得たエコー
信号をスライス方向を含む3方向に3次元フーリエ変換
する。互いに隣接スラブの水成分の画像及び脂肪成分の
画像を同時に得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体内の原子核
スピンの磁気共鳴現象を利用したMRI(磁気共鳴イメ
ージング)に係り、とくに、読出し方向傾斜磁場の極性
を反転させてエコー信号収集を行うパルスシーケンス
(FE法など)を採用し、被検体の水成分の画像と脂肪
成分の画像とを別々に得ることができるMRイメージン
グ方法及びMRI装置に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用のMRI装置は、静磁場中に置か
れた被検体の原子核スピンをラーモア周波数の高周波信
号で磁気的に励起し、この励起に伴って発生するMR信
号に基づいて画像を再構成したり、スペクトルを得る装
置である。
【0003】被検体のMR画像を得る場合、撮像断面内
に在る脂肪は化学シフトに因って通常、アーチファクト
などの原因になるから、脂肪からのMR信号はなるべく
収集しないようにする脂肪抑制が必要である。
【0004】パルスシーケンスがSE(スピンエコー)
法にしたがう場合、例えば90度と180度のRFパル
スが使用されるので、この2つのRFパルスを水、脂肪
別に周波数帯域を異ならせることで、水のみを励起して
大略、水成分のみの画像を得る手法が知られている。
【0005】これに対して、FE(グラジェントフィー
ルドエコー)法の場合、使用するRFパルスの数は1個
である。このため、RFパルスの周波数帯域を狭くした
としても、それだけでは化学シフトに因って関心スライ
ス面外の脂肪も励起され、脂肪からのMR信号が受信信
号に混入してしまう。そこで、FE法についてもいくつ
かの脂肪抑制技術が用いられている。これを図9及び図
10に示す。
【0006】図9に示すイメージング手法はFE法の場
合のDIXON法として知られている。エコーピークに
て水と脂肪のスピン位相Δφが逆相になるようにエコー
時間TEを設定して「out phase 」の状態を作り出し、
脂肪と水のエコー信号同士を相殺させる。通常、水のエ
コー信号強度の方が脂肪のそれよりも大きいので、大
略、水のみのエコー信号を取り出すことができる。
【0007】図10に示すイメージング手法は脂肪抑制
用のプリパルスを用いたFE法のシーケンスである。脂
肪のプロトンスピンの周波数成分をプリパルスによりof
fresonance で事前飽和させ、その後にエコー信号を収
集する。脂肪は事前飽和されているので、画像データ収
集時のエコー信号には脂肪からのエコー信号は殆ど入る
ことなく、水のプロトンスピンのMR画像(水画像)を
得ることできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たFE法にかかる従来技術にも以下のような不都合があ
る。
【0009】まず、図9に示すDIXON法を利用した
イメージング手法の場合、水と脂肪が混在している被検
体部位に対しては脂肪抑制が有効であるが、撮像部位が
脂肪のみの場合、相殺作用が無いことから、脂肪抑制が
実際的に効かない。
【0010】また図10に示すプリパルスを使ったイメ
ージング手法の場合、プリパルスを使うが故に、MTC
(magnetization transfer contrast )効果により、水
成分からのMR信号値が低くなり、S/N比が下がると
ともに、コントラストも低下するという不都合があっ
た。
【0011】さらに、この図9及び図10のイメージン
グ手法は両方とも、脂肪を嫌う立場から、画像から脂肪
を排除する技術であった。診断によっては、水のみの画
像と合わせて脂肪のみの画像も有益になることもある
が、上述したイメージング法では両方を同時に得ること
ができない。
【0012】本発明は、このような従来技術による不都
合に鑑みてなされたもので、FE法に係る撮像シーケン
スであっても、S/N比を良好に保持しながら、脂肪抑
制した殆どが水成分のみの画像(水画像)と殆どが脂肪
のみの画像(脂肪画像)とを同時に得ることを、その目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成させるた
め、本発明のMRイメージング方法は、静磁場中に置か
れた被検体にスライス方向傾斜磁場と共に選択励起用R
Fパルスを印加して被検体内の原子核スピンを選択励起
し、この選択励起に伴って生じるエコー信号をリード方
向傾斜磁場の反転により読み出すパルスシーケンスを使
用するもので、前記RFパルスの周波数帯域を前記被検
体の水成分と脂肪成分の化学シフトによる周波数差に相
当又は略相当する値に設定し、スライス方向のスラブ厚
さを所望の関心スライス厚さに設定し、前記スライス方
向傾斜磁場を前記スラブ厚さの2倍のスライス方向領域
を選択するように設定するとともに、前記スライス方向
傾斜磁場によるスライスエンコード量を変えて2回、前
記パルスシーケンスを実行し、このパルスシーケンス実
行により得たエコー信号を前記スライス方向を含む3方
向に3次元フーリエ変換し、これにより前記スラブ厚さ
分の水成分の画像及び脂肪成分の画像を得る。
【0014】前記パルスシーケンスは例えば、FE法に
基づくパルスシーケンスである。
【0015】また、本発明のMRI装置は、静磁場中に
置かれた被検体にスライス方向傾斜磁場と共に選択励起
用RFパルスを印加して被検体内の原子核スピンを選択
励起し、この選択励起に伴って生じるエコー信号をリー
ド方向傾斜磁場の反転により読み出すパルスシーケンス
を使用するようにした装置で、前記選択励起パルスの周
波数帯域を前記被検体の水成分と脂肪成分の化学シフト
による周波数差に相当又は略相当する値に設定し、スラ
イス方向のスラブ厚さを所望の関心スライス厚さに設定
し、前記スライス方向傾斜磁場を前記スラブ厚さの2倍
のスライス方向領域を選択するように設定するととも
に、前記スライス方向傾斜磁場によるスライスエンコー
ド量を変えて2回、前記パルスシーケンスを実行する手
段と、このパルスシーケンス実行により得たエコー信号
をスライス方向を含む3方向に3次元フーリエ変換する
手段とを備え、これにより前記スラブ厚さ分の水成分の
画像及び脂肪成分の画像を得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一つの実施の形
態を図1〜図5を参照して説明する。
【0017】この実施形態にかかるMRI(磁気共鳴イ
メージング)装置の概略構成を図1に示す。このMRI
装置は、被検体Pを載せる寝台部と、静磁場発生用の磁
石部と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場部
と、高周波信号を送受信する送受信部と、システムコン
トロール及び画像再構成を担う制御・演算部とを備えて
いる。
【0018】磁石部は、例えば超電導方式の磁石1と、
この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを備え、被
検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空間)の軸
方向(Z軸方向)に静磁場H0 を発生させる。寝台部
は、被検体Pを載せた天板を磁石1の開口部に退避可能
に挿入できるようになっている。
【0019】傾斜磁場部は、磁石1に組み込まれた傾斜
磁場コイルユニット3を備える。この傾斜磁場コイルユ
ニット3は、X、Y、Z軸方向の3組(種類)のx,
y,zコイル3x〜3zを備える。x,y,zコイル3
x〜3zは静磁場中の撮像領域を均一化させるために1
次のシミングにも使われる。
【0020】傾斜磁場部はさらに、x,y,zコイル3
x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源4と、この電源
4を制御するためのシーケンサ5内の傾斜磁場シーケン
サ5aとを備える。この傾斜磁場シーケンサ5aはコン
ピュータを備え、装置全体を管理するコントローラ6
(コンピュータを搭載)からSE法などに係る、脂肪抑
制パルスを用いたデータ収集用パルスシーケンスを指令
する信号を受ける。これにより、傾斜磁場シーケンサ5
aは、指令されたパルスシーケンスにしたがってX、
Y、Z軸方向の各傾斜磁場の印加及びその強度を制御
し、それらの傾斜磁場が静磁場H0 に重畳可能になって
いる。この実施例では、互いに直交する3軸X,Y,Z
の内のZ軸方向の傾斜磁場をスライス方向傾斜磁場GS
とし、X軸方向のそれを読出し方向傾斜磁場GR とし、
さらにY軸方向のそれを位相エンコード方向傾斜磁場G
E とする。
【0021】送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検
体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7
に接続された送信機8T及び受信機8Rと、この送信機
8T及び受信機8Rの動作を制御するためのシーケンサ
5内のRFシーケンサ5b(コンピュータを搭載)とを
備える。この送信機8T及び受信機8Rは、RFシーケ
ンサ5bの制御のもと、核磁気共鳴(NMR)を励起さ
せるためのラーモア周波数のRF電流パルスをRFコイ
ル7に供給する一方、RFコイル7が受信したMR信号
(高周波信号)を受信し、各種の信号処理を施して、対
応するデジタル信号を形成するようになっている。
【0022】さらに、制御・演算部は、上述したコント
ローラ6のほか、受信機8Rで形成されたMR信号のデ
ジタルデータを入力して画像データやスペクトルデータ
を演算する演算ユニット10と、演算した画像データを
保管する記憶ユニット11と、画像を表示する表示器1
2と、入力器13とを備えている。演算ユニット10
は、コントローラ6と共働して、シミングなどに伴う各
種の演算のほか、内臓するメモリで形成される2次元フ
ーリエ空間への実測データの配置、画像再構成のための
フーリエ変換などの処理をも行う。コントローラ6は傾
斜磁場シーケンサ5a及びRFシーケンサ5bの同期を
とりながら、両者の動作内容及び動作タイミングを制御
するもので、図2の処理を実施する。
【0023】次に、この実施形態の動作を説明する。
【0024】MRI装置が起動すると、コントローラ6
はスキャン及び画像データ収集をシーケンサ5及び演算
ユニット10に、2回(2ショット)、指令する(図2
ステップS1)。このスキャン及び画像データ収集は図
3に示すパルスシーケンスに基づいて実行される。
【0025】このパルスシーケンスでは図のように、F
E法に係る3DFT方式が用いられ、スライスエンコー
ド数が「2」に設定され、選択励起用のRFパルスPの
周波数帯域を被検体の水成分と脂肪成分の化学シフトに
よる周波数差に相当又は略相当する値に設定されてい
る。さらに、スライス方向のスラブ厚さD(図4参照)
が所望の関心スライス厚さに設定され、上記パルスシー
ケンスで用いるスライス方向傾斜磁場GS はスラブ厚さ
Dの2倍のスライス方向領域をスライスエンコードする
ように設定されている。
【0026】図3に示すように、最初、フリップ角αが
任意のRFパルスPと共にスライス方向傾斜磁場GS
印加される。これにより、所望スラブ厚さDが選択励起
される。このとき、水成分については指定した関心スラ
ブSB1の領域が励起されるが、脂肪成分についてはス
ライス方向の化学シフトに因って1スラブ分だけ、スラ
イス方向傾斜磁場GS の高い側にずれたスラブSB2が
励起される。
【0027】この励起後、スライス方向傾斜磁場GS
極性が反転され(この反転パルスを「引戻しパルス
SB」と呼ぶ)、選択励起時の余分なエンコード量の引
戻しが図られる。1回目(1ショット目)のスライスエ
ンコードのときは、例えば、スライス方向傾斜磁場GS
の2つの斜線部A、A′の面積が互いに等しくなり、
「零エンコード」量となるように引戻しパルスGSBの面
積が決められている。
【0028】このスライス方向の引戻しパルスGSBと並
行して、エンコード量可変の位相エンコード方向傾斜磁
場GE 及び読出し方向傾斜磁場GR が印加される。な
お、各回(各ショット)のスライスエンコードにおい
て、この両磁場GE 及びGR は2次元のk空間のエコー
データを収集可能なように印加される。
【0029】その後、読出し方向傾斜磁場GR の極性を
マイナス側からプラス側に反転させてスピンの位相を収
束させ、エコー信号を発生させる。このエコー信号はR
Fコイル7を介して受信され、受信機8Rに送られる。
受信機8Rでは、エコー信号は直交検波などの所定信号
処理を経てデジタル量のエコーデータが生成される。エ
コーデータは演算ユニット10に送られ、メモリで構成
される3次元k空間上に各エンコード量に応じて配置さ
れる。
【0030】このように収集される1回目(1ショット
目)のスライスエンコード時のスピンは、例えば図5
(a)に示すように、水成分と脂肪成分とで同相にされ
る。
【0031】次いで、上述と同様の手順で2回目(2シ
ョット目)のスライスエンコードに係るスキャン及びエ
コーデータ収集が実施される。ただし、2回目の場合、
スライス方向傾斜磁場GS の極性反転により形成される
引戻しパルスGSBの面積が1回目のそれとは異なり、図
3中の面積比でA≠A”となる。つまり、「零エンコー
ド」ではないスライスエンコード量でエンコーディング
される。ここでは、エコーデータの水と脂肪のスピン位
相差が例えば図5(b)の如く逆相となるように、2回
目の引戻しパルスGSBの面積が設定されている。
【0032】このようにして2回(2ショット)のエコ
ーデータ収集が済むと、コントローラ6は演算ユニット
10にその後の処理を指令する。演算ユニット10は2
ショット分の3次元k空間データを3次元フーリエ変換
(3DFT)する(図2ステップS2)。つまり、3次
元k空間上の位相エンコード方向及び読出し方向のみな
らず、スライス方向にもフーリエ変換を実施する。スラ
イス方向傾斜磁場GSによりスライス方向にも位置情報
を付加してあるので、3次元フーリエ変換の再構成処理
で、画像がスライス方向にも分離され、スライス方向の
スラブSB1,SB2に対応した2枚の2次元再構成画
像が得られる。一方のスラブSB1に対応した2次元画
像は殆どが水成分に対する画像のみの、いわゆる「水画
像」となり、もう一方のスラブSB2に対応した2次元
画像は殆どが脂肪成分のみの、いわゆる「脂肪画像」と
なる。
【0033】再構成された画像データは必要に応じて表
示され、また記憶ユニット11に格納される(図2ステ
ップS3)。
【0034】本実施形態では以上のように、化学シフト
を積極的に利用した、スライスエンコード数=2の3D
FT方式のシーケンスを用いている。これにより、FE
法であっても、スライス方向の化学シフトを3DFT方
式のスライスエンコーディングにより分離し、互いに隣
接し合うスラブ位置の水画像と脂肪画像とを同時に得る
ことができる。従来のようなプリパルスを用いなくて
も、脂肪からの信号を排除した、すなわち脂肪抑制した
水画像、及び、水からの信号を排除した脂肪画像を同時
に得ることができるので、水画像のみならず、脂肪画像
も積極的に診断に利用できる。また、プリパルスを用い
ていないので、MTC効果を発生させることはなく、信
号値低下を回避できることから、S/N比を向上させ、
かつココントラストを向上させることができる。さら
に、スライス方向に化学シフトした脂肪を3DFT方式
のスライスエンコードにより水、脂肪に分離する手法で
あるから、脂肪のみの部分であっても、有効に使用でき
る。
【0035】続いて、本発明に係る変形した実施形態を
図6〜図8に基づいて説明する。これらの実施形態に係
るMRI装置のハードウエア構成は上述と同一である。
【0036】図6及び図7は、本発明をマルチスラブ撮
像に適用したときのスライス方向のスラブ位置を示して
いる。使用するパルスシーケンスは例えば図3と同様で
ある。図6は、脂肪のスライス方向への化学シフト分だ
けスライス方向にギャップを空けながら、水、脂肪のス
ラブ対を1セットとしてスライス方向にスキャンするも
ので、1スラブ置きに水画像、脂肪画像が得られる。図
7は、これをインターリーブ方式に発展させたもので、
各スラブ位置で水画像、脂肪画像が得られる。
【0037】図8は、本発明をFE法に拠るマルチエコ
ー(ここでは2エコー)撮像に適用させた様子を示して
いる。RFパルスP及びスライス方向傾斜磁場GS によ
り選択励起した後、読み出し方向傾斜磁場GR の時刻t
1、t2での2回の極性反転(変化)によりエコー信号
を収集する。第1回目のエコー信号収集前には、スライ
ス方向傾斜磁場GS の1つ目の引戻しパルスGSB1 によ
りスライス方向の「零エンコード」(パルス面積A=
A′)が与えられている。また第2回目のエコー信号収
集前には、スライス方向傾斜磁場GS の2つ目の引戻し
パルスGSB2 によりスライス方向の「零エンコード」と
は異なるエンコード量(パルス面積A′≠A”)が与え
られている。これにより、スライスエンコードとしては
図3のものと等価になり、マルチエコーにより一度のス
キャンで撮像できるという利点がある。なお、この方式
の場合、第2エコーE2は第1エコーE1よりも信号強
度が低下するので、信号強度について第2エコーE2に
適宜な補正処理を施すことが望ましい。
【0038】なお、本発明に適用するパルスシーケンス
としては、FE法に限らず、2以上のRFパルスにより
エコー収束させるSSFP法も使用できる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るMR
イメージング方法及びMRI装置によれば、読出し方向
傾斜磁場の反転によりエコー信号を収集するパルスシー
ケンスを実行するもので、選択励起用RFパルスの周波
数帯域を水成分と脂肪成分の化学シフトによる周波数差
に相当又は略相当する値に設定し、スライス方向のスラ
ブ厚さを所望の関心スライス厚さに設定し、スライス方
向傾斜磁場をスラブ厚さの2倍のスライス方向領域を選
択するように設定するとともに、スライス方向傾斜磁場
によるスライスエンコード量を変えて2回、パルスシー
ケンスを実行し、このパルスシーケンス実行により得た
エコー信号をスライス方向を含む3方向に3次元フーリ
エ変換するので、これにより、スライス方向に化学シフ
トした脂肪を3DFT法のスライスエンコードに拠って
分離でき、スラブ厚さ分の水成分の画像及び脂肪成分の
画像を同時に得ることができる。したがって、例えば、
FE法に係る撮像シーケンスであっても、S/N比を良
好に保持しながら、脂肪抑制した殆どが水成分のみの水
画像と殆どが脂肪のみの脂肪画像とを同時に得るから、
脂肪抑制も達成でき、かつ脂肪画像を診断に役立てるこ
ともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るMRI装置の一例を
示すブロック図。
【図2】コントローラ及び演算ユニットの処理例を示す
フローチャート。
【図3】同実施形態で用いたFE法に基づくパルスシー
ケンスの一例を示す図。
【図4】スライス方向における水と脂肪のスラブ位置関
係を示す図。
【図5】2回の異なるスライスエンコードによる水と脂
肪のスピンの位相状態を説明する図。
【図6】変形形態に係るマルチスラブ撮像のスラブ位置
の説明図。
【図7】別の変形形態に係るマルチスラブ撮像のスラブ
位置の説明図。
【図8】さらに別の変形形態に係るマルチエコー撮像の
パルスシーケンス。
【図9】FE法に基づく従来の撮像法の一例を示すパル
スシーケンス。
【図10】FE法に基づく従来の撮像法のほかの例を示
すパルスシーケンス。
【符号の説明】
1 磁石 2 静磁場電源 3 傾斜磁場コイルユニット 4 傾斜磁場電源 5 シーケンサ 6 コントローラ 7 RFコイル 8T 送信機 8R 受信機 10 演算ユニット 11 記憶ユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中に置かれた被検体にスライス方
    向傾斜磁場と共に選択励起用RFパルスを印加して被検
    体内の原子核スピンを選択励起し、この選択励起に伴っ
    て生じるエコー信号を読出し方向傾斜磁場の反転により
    収集するパルスシーケンスを使用するMRイメージング
    方法において、 前記RFパルスの周波数帯域を前記被検体の水成分と脂
    肪成分の化学シフトによる周波数差に相当又は略相当す
    る値に設定し、スライス方向のスラブ厚さを所望の関心
    スライス厚さに設定し、前記スライス方向傾斜磁場を前
    記スラブ厚さの2倍のスライス方向領域を選択するよう
    に設定するとともに、 前記スライス方向傾斜磁場によるスライスエンコード量
    を変えて2回、前記パルスシーケンスを実行し、このパ
    ルスシーケンス実行により得たエコー信号を前記スライ
    ス方向を含む3方向に3次元フーリエ変換し、これによ
    り前記スラブ厚さ分の水成分の画像及び脂肪成分の画像
    を得ることを特徴としたMRイメージング方法。
  2. 【請求項2】 前記パルスシーケンスはFE法に基づく
    パルスシーケンスである請求項1記載のMRイメージン
    グ方法。
  3. 【請求項3】 静磁場中に置かれた被検体にスライス方
    向傾斜磁場と共に選択励起用RFパルスを印加して被検
    体内の原子核スピンを選択励起し、この選択励起に伴っ
    て生じるエコー信号を読出し方向傾斜磁場の反転により
    収集するパルスシーケンスを使用するようにしたMRI
    装置において、 前記RFパルスの周波数帯域を前記被検体の水成分と脂
    肪成分の化学シフトによる周波数差に相当又は略相当す
    る値に設定し、スライス方向のスラブ厚さを所望の関心
    スライス厚さに設定し、前記スライス方向傾斜磁場を前
    記スラブ厚さの2倍のスライス方向領域を選択するよう
    に設定するとともに、 前記スライス方向傾斜磁場によるスライスエンコード量
    を変えて2回、前記パルスシーケンスを実行する手段
    と、このパルスシーケンス実行により得たエコー信号を
    スライス方向を含む3方向に3次元フーリエ変換する手
    段とを備え、これにより前記スラブ厚さ分の水成分の画
    像及び脂肪成分の画像を得ることを特徴とするMRI装
    置。
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Cited By (4)

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