JPH09150712A - ウエビング巻取装置 - Google Patents

ウエビング巻取装置

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JPH09150712A
JPH09150712A JP7308878A JP30887895A JPH09150712A JP H09150712 A JPH09150712 A JP H09150712A JP 7308878 A JP7308878 A JP 7308878A JP 30887895 A JP30887895 A JP 30887895A JP H09150712 A JPH09150712 A JP H09150712A
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JP
Japan
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webbing
gear
winding shaft
lock
lock wheel
Prior art date
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Pending
Application number
JP7308878A
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English (en)
Inventor
Takayuki Ando
隆行 安藤
Kenji Hoshino
賢司 星野
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実にエンドロックを防止する。 【解決手段】 ウエビング15の全量巻取状態における
巻取軸14に対するロック輪36の相対回転を防止する
べく、ストッパレバー118が設けられている。ストッ
パレバー118の係合爪132は、カムプレート70に
形成された係合壁78によって拘束され分離不可能な状
態に保持される。このため、ストッパレバー118のス
トッパギヤ130がロック輪36のギヤ部42及びラー
ジギヤ64から離間するのを防止することができる。従
って、確実にエンドロックを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、付勢力によって乗
員拘束用のウエビングを層状に巻取るウエビング巻取装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備されるウエビング巻取装置に
は、ウエビングが急激に引き出された場合に慣性体を備
えたロック輪に回転遅れを生じさせ、巻取軸とロック輪
との相対回転によりロック手段を作動させて巻取軸のウ
エビング引出方向回転を停止させるものがある(WSI
Rと称される)。この種のウエビング巻取装置において
ロック手段の作動を解除する場合には、巻取軸を若干量
ウエビング巻取方向へ回転させることによりロック手段
の作動を解除するようになっている。
【0003】ところで、乗員がウエビングの装着を解除
する場合、巻取軸は付勢手段によりウエビング巻取方向
へ付勢されているため、乗員がウエビングを手放すとウ
エビングが急激に巻き取られることがある。このような
状態でウエビングの巻取が終了すると、巻取軸のウエビ
ング巻取方向回転が急激に停止される一方でロック輪は
慣性力によってウエビング巻取方向へ回転が進むことか
ら、ウエビングを急激に引き出した場合と同じ状態にな
り、ロック手段が作動する場合がある(以下、この現象
を「エンドロック」と称す)。
【0004】そこで、上記エンドロックを防止すること
を目的としたウエビング巻取装置の構成が既に本件出願
人により案出されており、以下に簡単に説明する。
【0005】図6に示されるように、ウエビング巻取装
置150は略コ字形のフレーム152を備えており、こ
のフレーム152にウエビング154を層状に巻取る巻
取軸156が軸支されている。巻取軸156の一方の端
部は、ゼンマイバネ158によってウエビング巻取方向
(矢印A方向)へ回転付勢されている。また、巻取軸1
56の他方の端部には二股状の突起部160が形成され
ており、その外周には一対のロックプレート162が配
置されている。さらに、巻取軸156の突起部160の
外方には小径部164が形成されており、この小径部1
64にはロック輪166、ラージギヤ168、及びカム
プレート170がこの順に装着されている。
【0006】ロック輪166は、捩じりコイルスプリン
グ172によってウエビング引出方向(矢印B方向)へ
回転付勢されている。また、ロック輪166には図示し
ないリング板状の慣性板が配設されていると共に、ロッ
クプレート162から立設されたピン174が挿入され
る案内孔176が形成されている。従って、ウエビング
154が急激に引き出されて巻取軸156とロック輪1
66との間に相対回転が生じると、ピン174が案内孔
176に案内されることによってロックプレート162
が径方向外側へ移動してフレーム152の一方の側部に
固着された内歯ラチェットホイル178に係合するよう
になっている。
【0007】また、ロック輪166の反巻取軸側にはラ
ージギヤ168とギヤピッチ及びピッチ円直径が同一に
設定されたギヤ部180が一体的に形成されている。さ
らに、カムプレート170の内周部には内歯182が形
成されており、巻取軸156の小径部164に係合され
たピニオン184が回転すると、平歯車186を介して
カムプレート170が減速されながら巻取軸156と反
対方向へ回転するようになっている。また、カムプレー
ト170の外周部には突起188が形成されており、こ
の突起188と干渉可能な位置にアーム体190が軸支
されている。アーム体190は略く字形とされ、一方の
端部に当接部190Aを備え、他方の端部にストッパギ
ヤ192を備えている。このストッパギヤ192はロッ
ク輪166のギヤ部180及びラージギヤ168に同時
に噛み合い可能とされている。なお、アーム体190は
捩じりコイルスプリング194によって通常はギヤ部1
80及びラージギヤ168から離間する方向へ付勢され
ている。
【0008】上記構成によれば、乗員がウエビング15
4の装着を解除してウエビング154を手放すと、ゼン
マイバネ158の付勢力によって巻取軸156がウエビ
ング巻取方向へ回転する。このため、ロック輪166及
びラージギヤ168もウエビング巻取方向へ回転する
が、カムプレート170はウエビング引出方向へ回転す
る。そして、ウエビング154の全量巻取状態になる
と、カムプレート170の突起188がアーム体190
の当接部190Aに当接し、捩じりコイルスプリング1
94の付勢力に抗してアーム体190を揺動させる。こ
のため、ストッパギヤ192がロック輪166のギヤ部
180及びラージギヤ168に同時に係合し、ラージギ
ヤ168を介してロック輪166の巻取軸156に対す
る相対回転を阻止する。この結果、エンドロックが防止
される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成による場合、アーム体190はカムプレート170の
突起188によって押圧されているのみで拘束されてい
ないことから、ウエビング154が全量巻き取られた際
にストッパギヤ192がギヤ部180及びラージギヤ1
68から外れてエンドロックが生じる可能性がある。す
なわち、ウエビング154が全量巻き取られた際におい
ても慣性板の慣性力によってロック輪166にはウエビ
ング巻取方向への回転力が作用するため、ストッパギヤ
192がギヤ部180によって押されることが予想され
る。従って、慣性力によるロック輪166の回転力が強
ければ、ストッパギヤ192がギヤ部180及びラージ
ギヤ168から外れ、ロック輪166と巻取軸156と
の間に相対回転が生じてエンドロックが生じる可能性が
ある。
【0010】本発明は上記事実を考慮し、確実にエンド
ロックを防止することができるウエビング巻取装置を得
ることが目的である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係るウエビング
巻取装置は、付勢力によって乗員拘束用のウエビングを
層状に巻取る巻取軸と、慣性体及びギヤ部を備え、ウエ
ビングの急激な引出しによって巻取軸との間に相対回転
を発生させるロック輪と、このロック輪と巻取軸との相
対回転により巻取軸のウエビング引出方向回転をロック
するロック手段と、巻取軸と連結され、巻取軸と共に一
体回転するギヤと、巻取軸の回転に伴って減速して回転
するカムプレートと、ロック輪のギヤ部及びギヤと噛み
合い可能に配置され、付勢力によってギヤ部及びギヤか
ら離間する方向へ付勢された係合手段と、カムプレート
に設けられ、ウエビングが全量巻き取られる際に係合手
段と係合し、係合手段を付勢力に抗してギヤ部及びギヤ
から離間不可能な状態で保持する保持手段と、を有する
ことを特徴としている。
【0012】上記構成によれば、通常のウエビング装着
状態においては、係合手段は付勢力によってギヤ部及び
ギヤから離間する方向へ付勢されているため、ロック輪
は巻取軸に対して相対回転可能な状態にある。この状態
で、ウエビングが急激に引き出されると、慣性体を備え
たロック輪と巻取軸との間に相対回転が発生する。この
ため、ロック手段によって巻取軸のウエビング引出方向
回転がロックされる。従って、ウエビングの引出しは瞬
時に阻止される。
【0013】一方、乗員がウエビング装着状態を解除す
ると、ウエビングは付勢力によって巻取軸に層状に巻き
取られる。ここで、ウエビングが全量巻き取られる際
に、カムプレートに設けられた保持手段が係合手段と係
合する。保持手段が係合手段に係合された状態では、係
合手段はギヤ部及びギヤから離間不可能な状態になって
いる。このため、ウエビングが全量巻き取られて巻取軸
のウエビング巻取方向回転が停止された際に、ロック輪
が慣性力によってウエビング巻取方向へ回転しようとし
てもロック輪はウエビング巻取方向へ回転することはな
い。従って、ロック輪と巻取軸との間に相対回転は生じ
ない。この結果、確実にエンドロックが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図5を用いて、本発
明の一実施形態について説明する。
【0015】図1には本実施形態に係るウエビング巻取
装置10の分解斜視図が示されており、図2〜図5には
当該ウエビング巻取装置10の作動説明図が示されてい
る。
【0016】これらの図に示されるように、ウエビング
巻取装置10は、略コ字形に屈曲されたフレーム12を
備えている。フレーム12の対向する側板12A、12
Bには同軸上の貫通孔が形成されており、この貫通孔間
に亘って円柱状の巻取軸14が配置されている。巻取軸
14の外周部には軸心方向へ向かうスリットが形成され
ており、このスリット内へ乗員拘束用のウエビング15
の一端が係止されている。なお、ウエビング15の中間
部はセンタピラーの上部等に配設されたショルダアンカ
に挿通自在に支持されており、又ウエビング15の他端
は車体フロアに固定されたアンカプレートに係止されて
いる。さらに、ウエビング15の中間部にはタングプレ
ートが挿通されており、乗員はこのタングプレートをシ
ート側部に立設状態で配置されたバックル装置へ係合さ
せることにより所謂三点式シートベルト装置の装着状態
になることができる。
【0017】上述したフレーム12の一方の側板12A
には、内方にゼンマイバネ16を収容したスプリングカ
バー18が配設されている。ゼンマイバネ16の外端は
スプリングカバー18に係止されており、又内端は巻取
軸14の一方の端部に係止されている。このため、ゼン
マイバネ16は、巻取軸14を常時ウエビング巻取方向
へ回転付勢している。
【0018】また、フレーム12の他方の側板12Bに
は、内歯ラチェット20が形成されたラチェットホイル
22が固着されている。このラチェットホイル22の軸
心部には、前述した巻取軸14の他方の端部が突出状態
で配置されている。巻取軸14の他方の端部には二股に
分かれた突起部24が形成されており、更にその軸心部
には小径部26が突出状態で配置されている。
【0019】巻取軸14の突起部24の外周には、各々
円弧状に形成された一対のロックプレート28が配設さ
れている。ロックプレート28の対向する中央部には矩
形状の切欠30が形成されており、この切欠30内に突
起部24が配置されている。また、ロックプレート28
の外周一部にはロック歯32が形成されており、ラチェ
ットホイル22のラチェット歯20に対向している。さ
らに、ロックプレート28の両端部にはガイドピン34
がそれぞれ立設されている。
【0020】また、巻取軸14の小径部26には、ロッ
ク輪36が軸支されている。ロック輪36は外周にラチ
ェット歯38が形成された本体部40と、この本体部4
0に隣接配置されたギヤ部42と、両者の軸心部に一体
形成され小径部26が挿入される円筒状のボス部44
と、を備えている。
【0021】ロック輪36の本体部40の下方には、車
両急減速状態を感知する加速度センサ46が配置されて
いる。加速度センサ46はフレーム12の他方の側板1
2Bに取付けられる樹脂製の受け部48と、この受け部
48に立設された一対の支持壁50に揺動自在に軸支さ
れた揺動アーム52と、この揺動アーム52と受け部4
8との間に転動自在に保持されたボール54と、によっ
て構成されている。そして、揺動アーム52の先端部に
形成された係合爪52Aが、ロック輪36の本体部40
のラチェット歯38と係合可能とされている。
【0022】また、ロック輪36のギヤ部42の内周側
には、一対の位置決めピン56が立設されている。これ
らの位置決めピン56には、金属製の慣性板58が装着
されている。なお、慣性板58はギヤ部42に形成され
た樹脂爪によって簡単には抜けないように保持されてい
る。
【0023】さらに、ロック輪36には、ロックプレー
ト28のガイドピン34が挿入されるガイド孔60が形
成されている。また、ロック輪36のボス部44には捩
じりコイルスプリング62のコイル部が遊嵌されてい
る。捩じりコイルスプリング62の一端部はギヤ部42
の側面に係止されており、又他端部は後述するラージギ
ヤ64に係止されている。このため、捩じりコイルスプ
リング62は、ロック輪36をウエビング引出方向へ回
転付勢しており、これにより通常は一対のロックプレー
ト28がガイドピン34及びガイド孔60を介してラチ
ェットホイル22のラチェット歯38から離間する位置
へ保持されている。
【0024】上述したロック輪36に隣接する位置に
は、ラージギヤ64が同軸的に配置されている。ラージ
ギヤ64の軸支部にはキー溝66が一体形成された円孔
68が形成されており、この円孔68内へ巻取軸14の
小径部26が挿入されている。小径部26が円孔68に
挿入された状態では小径部26の外周一部に形成された
キー(図示省略)がキー溝66に嵌合して、ラージギヤ
64を巻取軸14に対して一体回転させるようになって
いる。このラージギヤ64のピッチはロック輪36のギ
ヤ部42のピッチと同一ピッチに設定されており、か
つ、両者のピッチ円直径は同一に設定されている。
【0025】また、ラージギヤ64に隣接する位置に
は、所定形状のカムプレート70が同軸的に配置されて
いる。カムプレート70は全体としては略円板形状に形
成されており、外周所定範囲に扇形状の押圧部72が一
体に形成されている。また、カムプレート70の軸心部
には円筒状のボス74が一体に形成されていると共に、
ボス74の外方には内歯76が形成されている。さら
に、カムプレート70の外周部近傍には、所定の周方向
範囲に亘って円弧状の係合壁78が一体に形成されてい
る。この係合壁78の一方の端部には、径方向外側へ傾
斜する傾斜部80が一体に形成されている。また、係合
壁78の他方の端部は厚肉化されており、後述する切換
レバー102のELRとしての第1の位置からALRと
しての第2の位置への切換を行う第1切換部82とされ
ている。さらに、係合壁78に対して周方向に所定距離
だけ離間した位置には、切換レバー102のALRとし
ての第2の位置からELRとしての第1の位置への切換
を行う円弧壁状の第2切換部84が一体に形成されてい
る。
【0026】上述したカムプレート70のボス74へ
は、巻取軸14の小径部26の先端部に固着されたピニ
オン86が貫通されている。ピニオン86と内歯76と
の間には、二段ギヤ88が介在されている。この二段ギ
ヤ88はフレーム12の他方の側板12Bに固着された
樹脂製のカバー90内から立設する軸支ピン(図示省
略)に軸支されており、二段ギヤ88の一方を構成する
小ギヤ94がピニオン86と噛み合い、二段ギヤ88の
他方を構成する中ギヤ96がカムプレート70の内歯7
6と噛み合っている。このため、巻取軸14がウエビン
グ巻取方向(矢印A方向)へ回転すると、カムプレート
70は減速してウエビング引出方向(矢印B方向)へ回
転する。
【0027】また、フレーム12の他方の側板12Bに
は、樹脂製のスプリングホルダ98が取り付けられてい
る。このスプリングホルダ98の上部には支持ピン10
0が立設されており、この支持ピン100には切換レバ
ー102の上端ボス部104が挿入されて揺動自在に支
持されている。また、切換レバー102の上端ボス部1
04からはその半径方向へ延出されたアーム部106が
一体に形成されている。さらに、切換レバー102の下
部側面からは、ロック輪36の本体部40のラチェット
歯38に係合及び離脱可能な爪部110が一体に形成さ
れている。また、切換レバー102の下端部には係止ピ
ン112が立設されており、この係止ピン112にスプ
リングホルダ98に収容された圧縮コイルスプリング1
14の上端部が係止されている。圧縮コイルスプリング
114の下端部は、スプリングホルダ98の底部に当接
係止されている。このため、圧縮コイルスプリング11
4は、スナップアクションの作用によって、切換レバー
102を第1の位置又は第2の位置に選択的に保持する
役目を果している。なお、ここでいう「第1の位置」と
は爪部110をロック輪36のラチェット歯38から離
間させる位置(ウエビング巻取装置10をELRとして
機能させる位置)を意味し、「第2の位置」とは爪部1
10をロック輪36のラチェット歯38に係合させる位
置(ウエビング巻取装置10をALRとして機能させる
位置)を意味する。
【0028】さらにここで、上述したカバー90には軸
支ピン116が立設されており、この軸支ピン116に
はストッパレバー118が軸支されている。ストッパレ
バー118は略「へ」の字形を成しており、その下端部
が軸支ピン116に揺動自在に軸支されている。また、
ストッパレバー118の下端部には、リターンスプリン
グ120のコイル部が巻装されている。リターンスプリ
ング120の一端部はストッパレバー118の中間部に
係止されており、又他端部はカバー90内に係止されて
いる。このため、リターンスプリング120は、ストッ
パレバー118を常時ロック輪36のギヤ部42及びラ
ージギヤ64から離間する方向へ回転付勢している。
【0029】また、ストッパレバー118の屈曲基端部
には互いに離反する方向へ突出する一対のピン122、
124が立設されている。一方のピン122にはガイド
コロ126が軸支されており、カバー90内に形成され
た円弧状のガイド壁128内に収容されている。また、
他方のピン124にはストッパギヤ130が軸支されて
いる。このストッパギヤ130の幅方向寸法はロック輪
36のギヤ部42及びラージギヤ64の双方の幅方向寸
法に略一致されている。さらに、ストッパギヤ130の
ピッチはギヤ部42及びラージギヤ64のピッチと同一
ピッチに設定されている。また、ストッパレバー118
の屈曲部の先端部側面には、基端部が当該屈曲部に重合
する形で係合爪132が配設されている。この係合爪1
32の先端部は、前述したカムプレート70の係合壁7
8の傾斜部80に係合可能とされている。
【0030】次に、図2〜図5を用いて、本実施形態の
作用並びに効果を説明する。図2には、ウエビング15
の全量引出状態が示されている。ウエビング15がゼン
マイバネ16の付勢力に抗して引き出されると、巻取軸
14はウエビング引出方向(矢印B方向)へ回転する。
このため、巻取軸14に連結されたラージギヤ64も同
方向へ同量だけ回転すると共に、捩じりコイルスプリン
グ62によって回転付勢されたロック輪36も同方向へ
回転する。これに対して、カムプレート70はピニオン
86、二段ギヤ88、及び内歯76を介して回転力が伝
達されるため、巻取軸14と反対方向であるウエビング
巻取方向(矢印A方向)へ減速しながら所定量回転す
る。
【0031】そして、ウエビング15が全量引き出され
ると、カムプレート70に一体に形成された係合壁78
の第1切換部82が第1の位置に保持されていた切換レ
バー102のアーム部106の先端部に干渉し、切換レ
バー102を支持ピン100回りに揺動させる。これに
より、圧縮コイルスプリング114の付勢方向が反転
し、切換レバー102はその爪部110がロック輪36
の本体部40のラチェット歯38に係合される第2の位
置に保持される。この結果、ウエビング巻取装置10
は、巻取軸14のウエビング巻取方向回転は許容される
が、ウエビング引出方向回転は阻止されるALRとして
の使用状態になる。
【0032】なお、このとき、ストッパレバー118は
係合壁78から離間しているので、リターンスプリング
120の付勢力によって離間位置に保持されている。上
記の如くして、ウエビング巻取装置10をALRとして
切り換えた状態で、例えばチャイルドシート等の荷物が
車両用シートに固定される。なお、固定後は、ゼンマイ
バネ16の付勢力によってウエビング15の弛みが解消
されて、荷物の確実な固定状態が得られる。
【0033】次に、この状態から、ウエビング15によ
る荷物の固定状態を解除すると、ウエビング15はゼン
マイバネ16の付勢力によって巻取軸14に層状に巻き
取られていく。図3には、ウエビング15の全量巻取直
前状態が示されている。この図に示されるように、ウエ
ビング15が巻き取られていくと、カムプレート70は
ウエビング引出方向(矢印B方向)へ回転する。そし
て、ウエビング15の全量巻取直前状態に至ると、カム
プレート70の係合壁78の傾斜部80がストッパレバ
ー118の係合爪132に干渉可能な位置に位置され
る。なお、この状態では、切換レバー102は依然とし
て第2の位置に保持されている。
【0034】次に、この状態から、更にウエビング15
の巻取が進むと、ストッパレバー118の傾斜部80が
係合爪132に係合される。このため、ストッパレバー
118は、リターンスプリング120の付勢力に抗し
て、傾斜部80の傾斜面に沿って巻取軸14の軸心側へ
引き込まれていく。そして、ウエビング15の全量巻取
状態になると、図4に示される如く、ストッパレバー1
18の係合爪132の外端が係合壁78の内周面に係合
されて離間不可能な状態になる。この状態では、ストッ
パレバー118のストッパギヤ130が、ロック輪36
のギヤ部42及びラージギヤ64に噛み合う。従って、
巻取軸14の回転力はラージギヤ64に直接伝達されて
いること、及び、このラージギヤ64の回転にストッパ
ギヤ130を介してロック輪36のギヤ部42の回転が
拘束されたことから、ロック輪36は巻取軸14に対し
て相対回転不可能な状態になる。
【0035】また、このとき、カムプレート70の押圧
部72が加速度センサ46の揺動アーム52の係合爪5
2Aの直上に位置されていることから、慣性板58を備
えたロック輪36の回転が急激に停止されたことによる
衝撃によって係合爪52Aがロック輪36のラチェット
歯38に係合するといったことも生じない。
【0036】これらの結果、ウエビング15の全量巻取
状態でのエンドロックが確実に防止される。
【0037】また、ウエビング15が全量巻取状態にな
る際、カムプレート70の第2切換部84がALRであ
る第2の位置に保持されていた切換レバー102のアー
ム部106に干渉するため、アーム部106は支持ピン
100回りに揺動して圧縮コイルスプリング114の付
勢方向が反転する。従って、切換レバー102は、EL
Rとしての第1の位置に保持されることになる。
【0038】次に、この状態から、乗員が再びウエビン
グ15を装着するべく、ウエビング15を引き出すと、
カムプレート70はウエビング巻取方向(矢印A方向)
へ回転する。このため、係合壁78がストッパレバー1
18から退避していき、両者の係合状態が解除される。
従って、ストッパレバー118は、リターンスプリング
120の付勢力によって離間位置に復帰する。
【0039】また、このとき、切換レバー102はEL
Rとしての第1の位置に保持されていることから、ロッ
ク輪36は巻取軸14に対して相対回転可能な状態にあ
る。この状態で、車両急減速状態になると、加速度セン
サ46のボール54が転動して揺動アーム52の係合爪
52Aがロック輪36の本体部40のラチェット歯38
に係合される。これにより、ロック輪36のウエビング
引出方向回転が停止されるので、巻取軸14との間に相
対回転が生じる。また、ロック輪36には慣性板58が
装着されているので、ウエビング15が急激に引き出さ
れれば、これによってもロック輪36と巻取軸14との
間に相対回転が生じる。この結果、一対のロックプレー
ト28が径方向外側へ移動してラチェットホイル22の
ラチェット歯20に係合され、ウエビング15の引出し
が阻止される。
【0040】このように本実施形態では、ウエビング1
5の全量巻取状態における巻取軸14に対するロック輪
36の相対回転を防止するストッパレバー118を、カ
ムプレート70に設けた係合壁78によって拘束して分
離不可能な状態に保持する構成としたので、ストッパレ
バー118のストッパギヤ130がロック輪36のギヤ
部42及びラージギヤ64から離間するのを防止するこ
とができる。このため、確実にエンドロックを防止する
ことができる。
【0041】なお、本実施形態では、ELRとALRと
の切換が可能なウエビング巻取装置10に本発明を適用
したが、これに限らず、種々のタイプのウエビング巻取
装置に本発明を適用することが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るウエビ
ング巻取装置は、確実にエンドロックを防止することが
できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るウエビング巻取装置を示す分
解斜視図である。
【図2】ウエビング巻取装置の作動説明図に係り、ウエ
ビング全量引出状態における作動を示す側面図である。
【図3】ウエビング巻取装置の作動説明図に係り、ウエ
ビング全量巻取直前状態における作動を示す側面図であ
る。
【図4】ウエビング巻取装置の作動説明図に係り、ウエ
ビング全量巻取状態における作動を示す側面図である。
【図5】ウエビング巻取装置の作動説明図に係り、ウエ
ビング通常引出状態における作動を示す側面図である。
【図6】従来例に係るウエビング巻取装置を示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
10 ウエビング巻取装置 14 巻取軸 15 ウエビング 16 ゼンマイバネ 22 ラチェットホイル(ロック手段) 28 ロックプレート(ロック手段) 36 ロック輪 42 ギヤ部 58 慣性板(慣性体) 64 ラージギヤ(ギヤ) 70 カムプレート 78 係合壁(保持手段) 118 ストッパレバー(係合手段) 120 リターンスプリング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 付勢力によって乗員拘束用のウエビング
    を層状に巻取る巻取軸と、 慣性体及びギヤ部を備え、ウエビングの急激な引出しに
    よって巻取軸との間に相対回転を発生させるロック輪
    と、 このロック輪と巻取軸との相対回転により巻取軸のウエ
    ビング引出方向回転をロックするロック手段と、 巻取軸と連結され、巻取軸と共に一体回転するギヤと、 巻取軸の回転に伴って減速して回転するカムプレート
    と、 ロック輪のギヤ部及びギヤと噛み合い可能に配置され、
    付勢力によってギヤ部及びギヤから離間する方向へ付勢
    された係合手段と、 カムプレートに設けられ、ウエビングが全量巻き取られ
    る際に係合手段と係合し、係合手段を付勢力に抗してギ
    ヤ部及びギヤから離間不可能な状態で保持する保持手段
    と、 を有することを特徴とするウエビング巻取装置。
JP7308878A 1995-11-28 1995-11-28 ウエビング巻取装置 Pending JPH09150712A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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