JPH09150525A - インクジェット記録ヘッド装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド装置

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JPH09150525A
JPH09150525A JP31036295A JP31036295A JPH09150525A JP H09150525 A JPH09150525 A JP H09150525A JP 31036295 A JP31036295 A JP 31036295A JP 31036295 A JP31036295 A JP 31036295A JP H09150525 A JPH09150525 A JP H09150525A
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ink
chamber
toner
ink chamber
inflow
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良広 萩原
Ryosuke Uematsu
良介 上松
Junichi Suetsugu
淳一 末次
Hitoshi Minemoto
仁史 峯本
Kazuo Shima
和男 島
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドロップオンデマンド方式で溶媒中の帯電し
たトナーを吐出させて記録を行うインクジェット記録ヘ
ッド装置にあって、溶媒中の減少したトナーを有効に供
給し、常時安定した印字動作を行うこと。 【解決手段】 帯電トナーを含むインク13を貯留する
インク室7と、トナーの吐出部5と、この吐出部5から
トナーを吐出させる吐出電極12と、インク室7内のト
ナーを吐出部5に集中せしめる泳動電極19と、インク
室7と相互に接続されインク13を貯蔵するインク貯蔵
部1とを備えている。このうち、インク室7とインク貯
蔵部1とが当該インク貯蔵部1からインク室7への流入
管路18と当該インク室7からインク貯蔵部1への流出
管路17とにより接続されている。そして、流入管路1
8及び流出管路17の双方にインク室7とインク貯蔵部
1との間のインク循環を付勢するインク循環付勢手段3
を装備すると共に、このインク循環付勢手段3が、イン
ク室7側に送出するインク量とインク貯蔵部1側に送出
するインク量とを等量かつ一定量とする定量送出機能を
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッド装置に係り、特に、絶縁性溶媒中に帯電したト
ナー粒子を分散したインクを用い、溶媒中のトナー粒子
を電界の作用により吐出させて記録を行うインクジェッ
ト記録ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録ヘッドでは、
液状のインクが記録材として用いられ、そのインク供給
方法には、大別して2通りがあった。第1の供給方法
は、インク供給にポンプ等を用いず、インクの吐出によ
って消費した分のインクを、吐出部に生ずるメニスカス
力の作用によりインクタンクから補給する方法である。
この方法は主としてドロップオンデマンド方式のインク
ジェット記録装置に用いられている。この供給方法で
は、インクの流れる方向がインクタンクからインク室に
向かう一方向のみであり、インク室内のインク循環は行
われない。
【0003】第2の供給方法は、インクをインクタンク
よりポンプ等によりヘッド部に供給する方法である。こ
の方法は、例えば特開平5−261936号公報や特開
平5−185600号公報等に開示されているコンティ
ニュアス方式のインクジェット記録装置に用いられる。
この供給方法では、ポンプ等によりインクタンクからイ
ンク室への一方向にインク流れが付勢され、送り込まれ
るインクによってインク室内のインクが押し出されイン
クタンク内に帰還することにより、インク循環が行われ
ていた。
【0004】これに引き替え、近年の静電式インクジェ
ット記録装置では、絶縁性溶媒中に帯電したトナー粒子
を分布させたインクが一般的に用いられるようになって
きた。この種のインクジェット記録ヘッドでは、溶媒中
の帯電されたトナー粒子に電界を作用させ、インクメニ
スカスの表面から当該トナー粒子を吐出させて記録を行
うようになっており、ドロップオンデマンド方式が一般
的である。吐出の際には少量の溶媒を伴うものの、その
飛翔成分のほとんどが一群のトナー粒子である。一方、
非吐出時においては、吐出部にできたメニスカスの表面
張力により溶媒をインク室内に保持するようになってい
る。
【0005】この種の記録装置では、吐出動作に従って
溶媒中のトナーが消費されてゆくので、トナーの濃度は
次第に減少すると共に吐出部に集中するトナーの量も減
少し、この結果、吐出量の減少が原因となって印字ドッ
ト径の減少や印字濃度の低下等の不都合を生じる。更
に、その後も吐出が継続されれば、インク室内に溶媒が
満たされているにも拘らずトナー吐出による記録動作を
行うことができなくなる。従って、この種の記録装置で
は、常に、インクタンク内の新しいインクをインク室内
のインクと循環させ溶媒中のトナー濃度を所定量に維持
する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ドロップオンデマンド方式の記録ヘッドで採用されてい
たインク供給方法、即ち、メニスカス力の作用によるイ
ンク供給方法では、インク室に十分満たされている溶媒
中に消費されたトナーを供給することができないという
不都合があった。
【0007】また、従来のコンティニュアス方式の記録
ヘッドで採用されていたインク供給方法、即ち、ポンプ
等の動力によりインクタンクからインク室に向かう一方
向にインクを流入させるインク供給方法は、ドロップオ
ンデマンド方式の記録ヘッドに不向きであり、インク室
内のインク圧力が高まると共に吐出部のインクメニスカ
スを維持できなくなり、吐出部からインク漏れを生じる
という不都合があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、ドロップオンデマンド方式で溶媒中の
帯電したトナーを吐出させて記録を行うインクジェット
記録ヘッド装置にあって、溶媒中の減少したトナーを有
効に供給し、常時安定した印字動作を行うインクジェッ
ト記録ヘッド装置の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、帯電したトナーを含むイ
ンクを貯留するインク室と、このインク室と外部とを連
通する吐出部と、この吐出部に併設され当該吐出部から
トナーを吐出させる吐出電極と、インク室に併設されイ
ンク室内のトナーを吐出部に集中せしめる泳動電極と、
インク室と相互に接続されインクを貯蔵するインク貯蔵
部とを備えている。このうち、インク室とインク貯蔵部
とが当該インク貯蔵部からインク室への流入管路と当該
インク室からインク貯蔵部への流出管路とにより接続さ
れている。そして、流入管路及び流出管路の双方にイン
ク室とインク貯蔵部との間のインク循環を付勢するイン
ク循環付勢手段を装備すると共に、このインク循環付勢
手段が、インク室側に送出するインク量とインク貯蔵部
側に送出するインク量とを等量かつ一定量とする定量送
出機能を備える構成を採っている。
【0010】本発明では、泳動電極にトナーと同極性の
電圧が印加され、当該トナーが電界の作用を受けて吐出
部に集中される。その後、吐出電極にトナーと同極性の
電圧が印加され当該トナーが電界の作用を受けて溶媒中
から吐出される。トナーの吐出後はインク室のトナーが
減少する。インク貯蔵部とインク室との間ではインク循
環付勢手段によるインク循環が付勢される。このインク
循環によりインク室中にトナーが補給される。この際、
インク循環付勢手段は、インク室への流入管路とインク
室からの流出管路との双方に同時にインク循環を付勢
し、流入管路からインク室へのインクの流入量と当該イ
ンク室から流出管路へのインクの流出量とを常時等量か
つ一定量とするので、吐出部のインクの圧力状態がほぼ
一定に維持されつつ、インク室内のインクが入れ替えら
れる。
【0011】請求項2記載の発明では、上記インク循環
付勢手段を、流入管路におけるインクの流入動作と流出
管路におけるインクの流出動作とを同時に付勢する一体
のポンプとした構成を採っている。本発明では、インク
室へのインクの流入とインク室からのインクの流出とが
単一のポンプで同時に付勢され、何らかの原因でポンプ
の性能が変化したとしてもインク室へのインクの流入量
とインク室からの流出量とが常時等量に保たれる。
【0012】請求項3記載の発明では、上記流入管路
に、インク循環付勢手段の上流側と下流側とを接続する
バイパス管路を併設した、という構成を採っている。
【0013】本発明では、トナーの吐出その他の何らか
の原因でインク室内のインクが減少すると、吐出部先端
のインクがインク室内に幾らか引き込まれる。そして、
当該先端部に凹状のメニスカスが形成され、インク室に
インクを引き込ませる強い力が働く。この結果、インク
流れがほとんど無かったバイパス管路には、インク室側
に向かうインク流れを生じ、流入管路の流入流れを増大
させる。ここに、インク室からの流出流れは一定である
ため、減少分のインクがインク室に補充されることとな
る。これにより、吐出部の圧力状態がほぼ通常状態に復
帰される。
【0014】一方、インク室内のインクが増加すると、
吐出部先端のインクがインク室外に幾らか張り出す。そ
して、当該先端部に凸状のメニスカスが形成され、イン
ク室からインクタンクにインクを押し出させる強い力が
働く。この結果、インク流れのほとんど無かったバイパ
ス管路には、インクタンク側に帰還するインク流れを生
じ、流入管路の流入流れを減少させる。ここに、インク
室からの流出流れは一定であるため、インク室内のイン
クが減少されることとなる。これにより、吐出部の圧力
状態がほぼ通常状態に復帰される。
【0015】請求項4記載の発明では、上記バイパス管
路が、吐出部に形成されるインクメニスカスのメニスカ
ス力が一定値以上となった場合に当該バイパス管路内に
インク流れを生ずる流路抵抗を備えた構成を採ってい
る。本発明では、吐出部の圧力状態が変化して、通常状
態からメニスカス力が一定値以上変動した場合に、バイ
パス管路にインク流れを生ずる。
【0016】これらにより、前述した目的を達成しよう
とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図6に基づいて説明する。
【0018】図1乃至図2に示すインクジェット記録ヘ
ッド装置は、記録ヘッド4と、この記録ヘッド4のイン
ク室7と相互に接続されインク13を貯蔵するインク貯
蔵部としてのインクタンク1とを備えている。このう
ち、インク室7とインクタンク1とが当該インクタンク
1からインク室7への流入管路18と当該インク室7か
らインクタンク1への流出管路17とにより接続されて
いる。また、流入管路18及び流出管路17の双方に
は、インク室7とインクタンク1との間のインク循環を
付勢するインク循環付勢手段3が装備されている。
【0019】これを更に詳述すると、本実施形態におい
て、記録ヘッド4は、帯電したトナーを含むインク13
を貯留するインク室7と、このインク室7と外部とを連
通する吐出部5と、この吐出部5に併設され当該吐出部
5からトナーを吐出させる吐出電極12と、インク室7
に併設され当該インク室7内のトナーを吐出部5に集中
せしめる泳動電極19とを備えている。インク室7は、
基台上に設けられ流入管路18及び流出管路17との接
続部分と吐出部5が開口されている以外は閉じられた一
つの空間であり、インク13が満たされている。図2に
おいて、インク室7の記載は一部省略しており、図示し
ない図2の左右方向で閉じられている。
【0020】インク13は、石油系有機溶媒(イソパラ
フィン)に帯電制御剤とともに着色した熱可塑性樹脂の
微粒子、いわゆるトナーを分散したもので、トナーはゼ
ータ電位により正極性に見かけの帯電がなされている。
【0021】吐出部5内には、吐出電極12がその先端
を当該吐出部5より80μm〜100μm程度突き出し
た状態で複数平行に配設されている。そして、隣接する
各吐出電極12,12間にインク13の表面張力による
インクメニスカス8が形成されるようになっている。吐
出電極12は、Cu、Ni等の導電性材料を電鋳で帯状
に形成したものであり、その幅は50μm程度に設定さ
れている。また、隣接する吐出電極12,12間の配置
幅は、それぞれ300dpiピッチ即ち85〔μm〕間
隔で配置されている。
【0022】インク室7の吐出部5側を除く周囲には平
板状の泳動電極19が一体的に固定されている。ここ
で、図2の左右方向に固定された部分の泳動電極19は
図示を省略してある。この泳動電極19は、Cu等の導
電性材料で形成する。
【0023】そして、泳動電極19にトナーと同極性の
電圧が印加されることにより、インク室7内のインク1
3中のトナーが吐出部5に集中し、この状態で所定の吐
出電極12にトナーと同極性の電圧を印加することによ
って、インクメニスカス8からトナーが一群となって吐
出される。一般的に、吐出電極12の延長上には接地さ
れた対向電極が配設され(図示略)、吐出電極12と当
該対向電極との間に電界が形成され、この電界の作用を
受けて吐出されたトナー群が対向電極に向かって飛翔す
る。吐出電極12と対向電極との間に記録媒体を配設
し、この記録媒体を搬送しつつ所定の吐出電極12から
断続的にトナー群が吐出されることにより、画像が形成
されてゆく。
【0024】続いて、インク循環系の構成を詳述すれ
ば、本実施形態において、インク循環付勢手段3は、流
入管路18におけるインク13の流入動作と流出管路1
7におけるインク13の流出動作とを同時に付勢する一
体のポンプである。更に、このインク循環付勢手段とし
てのポンプ3は、インク室7側に送出するインク量とイ
ンクタンク1側に送出するインク量とを常に等量かつ一
定量とする定量送出機能を備えている。このようなポン
プは一般に市販されている。また、流入管路18には、
ポンプ3の上流側と下流側とを接続するバイパス管路6
が併設されている。このバイパス管路6は、吐出部5に
形成されるインクメニスカス8のメニスカス力14が一
定値以上となった場合に当該バイパス管路6内にインク
流れを生ずる所定の流路抵抗を備えている。
【0025】流入管路18及び流出管路17は、例えば
チューブであり、流入管路18の途中に分岐を介してバ
イパス管路6を接続する。インクタンク1は、通常の水
槽であり、流入管路18及び流出管路17との接続口を
備えている。
【0026】上述のように、インクタンク1のインク1
3は2本のパイプ又はチューブ等の管路17,18を通
じて記録ヘッド4と2カ所で連通しており、両管路1
7,18はポンプ3を途中経由している。ポンプ3は各
管路17,18に対しそれぞれ設けるのではなく、1つ
で両管路2にインク13の循環を行わせるため、各管路
17,18は、当該管路17,18内の流れ方向がそれ
ぞれ逆になるようポンプ3とつながっている。
【0027】ここで、符号15は各管路17,18内の
流れの抵抗力を示し、符号16は、バイパス管路6内の
流れの抵抗力を示し、符号14は吐出部5のメニスカス
力を示す。また、インクタンク1と各管路17,18と
の接続位置は、インク室7内に生じるインク圧力に応じ
て設定し、流入管路18のインクタンク1側の圧力とイ
ンク室7側の圧力とが平衡するように調整する必要があ
る。また、インク室7と各管路17,18との接続部
は、図2によらず、インク吐出方向と直行する方向に設
けても良い。更に、インクタンク1には、当該タンク内
におけるトナーの沈澱を防止するための攪拌手段を併設
しても良い。
【0028】そして、ポンプ3を稼動状態に設定する
と、流入管路18及び流出管路17にインク循環が付勢
される。流入管路18と流出管路17のインク送り方向
はそれぞれ逆方向であり、インク室7への流入流れ10
とインクタンク1への流出流れ9とがそれぞれ生じる。
ここで、インクタンク1とインク室7とを繋ぐ2本の各
管路17,18は、単一のポンプ3に接続されている。
このため、仮に何らかの原因でポンプ3の性能が変化し
たとしても、流入管路18へのインク13の送出量と流
出管路17へのインクの送出量とが等量に維持される。
このため、このインク循環系が外乱に対して閉じた条件
では、インク室7内のインク13の量及び吐出部5にお
ける圧力状態は一定であり、インク室7内のインク13
は、吐出部5に形成されたインクメニスカス8により保
持される。
【0029】一方、印字動作中は、インク室7に常時等
量のインク13を流入及び流出させていても、トナーの
吐出が行われればインク室7内のインク13の量が減少
してゆく。また、印字待機中であっても乾燥等によりイ
ンク13は減少する。更に、インク13の流入量と流出
量を常に完全に一致させることは実際上困難である。
【0030】そこで、インク室7内のインク13の量及
び圧力状態を常時一定に維持するため、上述のように、
流入管路18にはポンプ3を回避するバイパス管路6が
併設されている。バイパス管路6の流路抵抗は、吐出部
5が通常の圧力状態であれば当該バイパス管路6にほと
んどインク流れが起こらない程度に高く設定しておく。
【0031】そして、トナーの吐出その他の何らかの原
因でインク室7内のインク13の量が変化し、吐出部5
の圧力状態が変化し、そのメニスカス力14が一定値以
上変動すると、バイパス管路6にインク流れが生じ、流
入管路18からインク室7へのインクの流入量が調整さ
れる。
【0032】以下、インク室7内のインク13の増減に
伴ってバイパス管路6に生じるインク流れの状態を図3
乃至図5に示す。まず、図3に示す通常状態では、バイ
パス管路6にほとんどインク流れは生じていない。
【0033】次に、インク室7内のインク13が減少す
ると、図4に示すように、吐出部5先端のインク13が
インク室7内に幾らか引き込まれる。そして、当該先端
部に凹状のメニスカス8が形成され、インク室7にイン
ク13を引き込ませる強い力が働く。この結果、インク
流れがほとんど無かったバイパス管路6には、インク室
7側に向かうインク流れを生じ、流入管路18の流入流
れ10を増大させる。ここに、インク室7からの流出流
れ9は一定であるため、減少分のインク13がインク室
7に補充されることとなる。これにより、吐出部5の圧
力状態がほぼ通常状態に復帰される。
【0034】一方、インク室7内のインク13が増加す
ると、図5に示すように、吐出部5先端のインク13が
インク室7外に幾らか張り出す。そして、当該先端部に
凸状のメニスカス8が形成され、インク室7からインク
タンク1にインク13を押し出させる強い力が働く。こ
の結果、インク流れのほとんど無かったバイパス管路6
には、インクタンク1側に帰還するインク流れを生じ、
流入管路18の流入流れ10を減少させる。ここに、イ
ンク室7からの流出流れ9は一定であるため、インク室
7内のインク13が減少されることとなる。これによ
り、吐出部5の圧力状態がほぼ通常状態に復帰される。
【0035】ここで、バイパス管路6を上述のように機
能せしめるためには、流入管路18及び流出管路17の
流れ抵抗力15の大きさPc1,バイパス管路6の流れ
抵抗力16の大きさPc2,吐出部5のインクメニスカ
ス力14の大きさPmnの各関係を以下のように設定さ
れれば良い。
【0036】まず、通常はポンプ3の動力により送出さ
れるインク13がバイパス管路6を逆流しないように、
Pc1<Pc2とする。また、インク13の量が一定以
上変化した時は、メニスカス力14の作用を受けてバイ
パス管路6にインク13が流れるように、Pc2<Pm
nとする。即ち、次式の通り設定されれば良い。
【0037】 Pc1<Pc2<Pmn ・・・ 式(1)
【0038】このように、本実施形態によれば、流入管
路18と流出管路17の双方にインク循環付勢手段3を
装備し、流入管路18からインク室7へのインク13の
流入量と当該インク室7から流出管路17へのインク1
3の流出量とを常時等量かつ一定量に保つので、吐出部
5のインク13の圧力状態をほぼ一定に維持しながら、
インク室7内のインク13を入れ替えることができ、吐
出部5に形成されるインクメニスカス8の状態を安定に
保ちながらインク溶媒中の減少したトナーを補給するこ
とができるから、吐出部5に常時十分なトナーを集中せ
しめることができ、トナー濃度の低下を防止して印字品
質の向上を図ることができる。
【0039】また、流入管路18におけるインクの流入
動作と流出管路17における流出動作とを一体のポンプ
3で同時に付勢するので、複数のポンプを搭載する場合
に比べて装置の小型化を図ることができるのみならず、
何らかの原因でポンプ3の性能が変化しても、流入管路
18のインク流量と流出管路17のインク流量とを常時
等量に維持することができる。
【0040】更に、流入管路18に、インク循環付勢手
段3の上流側と下流側とを接続するバイパス管路6を併
設したので、何らかの原因で吐出部5のインク13が減
少又は増加し、メニスカス8の形状に好ましくない変形
を生じても、このメニスカス8の変形により生じるメニ
スカス力14に応じてインク室7へのインク13の流入
量を増大又は減少させることができ、トナー吐出,乾燥
又は過大流入等の原因によりインク量が増減した場合で
もメニスカス8の形状を常時安定に保つことができる。
【0041】これに加え、バイパス管路6の流路抵抗
は、メニスカス力14が一定値以上変動した場合に当該
バイパス管路6にインク流れを生ずるように定めている
ので、不用意にインク室7内のインク量が増減されて、
安定していたインクメニスカス8に振動を与える等の不
都合を防止することができ、メニスカス8の安定状態を
維持することができる。
【0042】特に、各管路17,18の流路抵抗を上述
したように調整することにより、吐出によるインク量減
少、非吐出時の乾燥によるインク量減少、またはその他
の外乱の影響でインク量が変化した場合にも、インク室
7のインク量及び吐出部5の圧力状態は一定に調整され
る。これにより多少の外乱があったときにも、インク室
7内の圧力バランスは保たれ、常に安定した印字が可能
となる。
【0043】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによると、流入管路と流出管路の双方にイ
ンク循環付勢手段を装備し、流入管路からインク室への
インクの流入量と当該インク室から流出管路へのインク
の流出量とを常時等量かつ一定量に保つので、吐出部の
インクの圧力状態をほぼ一定に維持しながら、インク室
内のインクを入れ替えることができ、吐出部に形成され
るインクメニスカスの状態を安定に保ちながらインク溶
媒中の減少したトナーを補給することができるから、吐
出部に常時十分なトナーを集中せしめることができ、ト
ナー濃度の低下を防止して印字品質の向上を図ることが
できる。
【0044】請求項2記載の発明では、流入管路におけ
るインクの流入動作と流出管路における流出動作とを一
体のポンプで同時に付勢するので、複数のポンプを搭載
する場合に比べて装置の小型化を図ることができるのみ
ならず、何らかの原因でポンプの性能が変化しても、流
入管路のインク流量と流出管路のインク流量とを常時等
量に維持することができる。
【0045】請求項3記載の発明では、流入管路に、イ
ンク循環付勢手段の上流側と下流側とを接続するバイパ
ス管路を併設したので、何らかの原因で吐出部のインク
が減少又は増加し、メニスカスの形状に好ましくない変
形を生じても、このメニスカスの変形により生じるメニ
スカス力に応じてインク室へのインクの流入量を増大又
は減少させることができ、トナー吐出,乾燥又は過大流
入等の原因によりインク量が増減した場合でもメニスカ
スの形状を常時安定に保つことができる。
【0046】請求項4記載の発明では、バイパス管路の
流路抵抗は、メニスカス力が一定値以上変動した場合に
当該バイパス管路にインク流れを生ずるように定めてい
るので、不用意にインク室内のインク量が増減されて、
安定していたインクメニスカスに振動を与える等の不都
合を防止することができ、メニスカスの安定状態を維持
することができる、という従来にない優れたインクジェ
ット記録ヘッド装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す接続ブロック図であ
る。
【図2】図1に示す実施形態の拡大模式図である。
【図3】吐出部のインク圧力が通常状態にある場合のバ
イパス管路のインク流れを示す説明図であり、図3
(a)がメニスカス及びメニスカス力の状態を示し、図
3(b)がバイパス管路に生じるインク流れを示す。
【図4】吐出部のインク圧力が通常よりも低い場合のバ
イパス管路のインク流れを示す説明図であり、図4
(a)がメニスカス及びメニスカス力の状態を示し、図
4(b)がバイパス管路に生じるインク流れを示す。
【図5】吐出部のインク圧力が通常よりも高い場合のバ
イパス管路のインク流れを示す説明図であり、図5
(a)がメニスカス及びメニスカス力の状態を示し、図
5(b)がバイパス管路に生じるインク流れを示す。
【符号の説明】
1 インクタンク(インク貯蔵部) 3 ポンプ(インク循環付勢手段) 4 記録ヘッド 5 吐出部 6 バイパス管路 7 インク室 12 吐出電極 17 インク室からの流出管路 18 インク室への流入管路 19 泳動電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 峯本 仁史 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内 (72)発明者 島 和男 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電したトナーを含むインクを貯留する
    インク室と、このインク室と外部とを連通する吐出部
    と、この吐出部に併設され当該吐出部から前記トナーを
    吐出させる吐出電極と、前記インク室に併設され前記イ
    ンク室内のトナーを前記吐出部に集中せしめる泳動電極
    と、前記インク室と相互に接続され前記インクを貯蔵す
    るインク貯蔵部とを備え、 前記インク室と前記インク貯蔵部とが当該インク貯蔵部
    からインク室への流入管路と当該インク室からインク貯
    蔵部への流出管路とにより接続されたインクジェット記
    録ヘッド装置において、 前記流入管路及び流出管路の双方に前記インク室とイン
    ク貯蔵部との間のインク循環を付勢するインク循環付勢
    手段を装備すると共に、このインク循環付勢手段が、前
    記インク室側に送出するインク量と前記インク貯蔵部側
    に送出するインク量とを等量かつ一定量とする定量送出
    機能を備えていることを特徴としたインクジェット記録
    ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 前記インク循環付勢手段は、前記流入管
    路におけるインクの流入動作と前記流出管路におけるイ
    ンクの流出動作とを同時に付勢する一体のポンプである
    ことを特徴とした請求項1記載のインクジェット記録ヘ
    ッド装置。
  3. 【請求項3】 前記流入管路に、前記インク循環付勢手
    段の上流側と下流側とを接続するバイパス管路を併設し
    たことを特徴とした請求項1又は2記載のインクジェッ
    ト記録ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 前記バイパス管路は、前記吐出部に形成
    されるインクメニスカスのメニスカス力が一定値以上と
    なった場合に当該バイパス管路内にインク流れを生ずる
    流路抵抗を備えていることを特徴とした請求項3記載の
    インクジェット記録ヘッド装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069419A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置
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